JPH0223176Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、例えばマツサージ器等のリクライニ
ングチエアにおける足載台の進退機構に関するも
のである。

従来、背もたれのリクライニングチエア作動に
よつて座席前方へ張出されたり、座席下方へ収納
される構造とした足載台は種々考案されている。
例えば、背もたれの下部に支持棒の一端を取り付
けると共にこの支持棒を座席下部に係止させ、且
つその他端側には足載台を連結させたものであ
り、背もたれのリクライニングチエア作動に連動
して前記支持棒を前後に移動させることにより、
足載台を座席前方及び下方へ進退自在に構成した
ものである。

しかしながら、この種従来の足載台の進退機構
によればリクライニング作動により背もたれの枢
止点を起点とし、該枢止点とその下部を半径とし
て移動する弦長さ分だけしか座席前方へ張出すこ
とはできず、使用者がその足載台へ足を載せてく
つろぐための充分な張り出しを行ない得るもので
はなかつた。

本考案は、上記従来の欠点を解消するためにな
されたものであり、滑車を具備した増幅機構を利
用することにより、足載台の進退距離を拡張し
て、座席下方から座席前方へ充分に張出す構造と
したリクライニングチエアにおける足載台の進退
機構を提供するものである。

以下、本考案の足載台の進退機構を図面に示す
一実施例に基づいて詳細に説明する。

図中１は、背もたれ２、座席３及び枠体４より
なるマツサージ器等のリクライニングチエアであ
る。背もたれ２は、例えば仮想線で示した様なピ
ストンロツド５ａとシリンダ５ｂの組合せによる
油圧シリンダ５により、背もたれ２の傾斜角度を
無段階に調整できるものとしている。その背もた
れ２の下部には、前記ピストンロツド５ａ端を枢
着せしめた係止部材６が設けられており、この係
止部材６には後述する増幅機構７の移動軸８が軸
支された該移動軸８を進退自在に構成されてい
る。尚、前記リクライニングチエアがマツサージ
器である場合には、この背もたれ２にあん摩挙や
ローラ等（図示せず）が内装されている。

また、座席３は、枠体４の上部で固着されてお
り、該座席３の下方には左右一対の増幅機構７が
それぞれ設けられている。その増幅機構７は、第
３図に示すように主支持部材９に移動軸８と連動
軸１０を遊貫し、さらに副支持部材１１に移動軸
８を遊貫すると共に連動軸１０の端部を固着する
ことにより、移動軸８と連動軸１０を併設してな
るものである。前記主支持部材９は、座席３に固
定された支持枠１２に係止杆１３を介して取り付
けられている。尚、その係止杆１３は、一端を支
持杆１２に、他端を主支持部材９に軸支されてい
る。

移動軸８には、前記主支持部材９と副支持部材
１１間に、スプリング１４が環装されており、移
動軸８の一端は前記背もたれ２の係止部材６に軸
支され、他端には滑車１５が取り付けられてい
る。その滑車１５には、一端を主支持部材９に、
他端を副支持部材１１に固定されたナイロン製、
或いはスチール製のロープ１６が張設されてお
り、該滑車１５とロープ１６とが連繋して前記移
動軸８の進退動作の略倍尺を連動軸１０に伝達せ
しめるものである。

連動軸１０は、前述の如くその一端を副支持部
材１１に固着されており、他端には足載台１７が
取り付けられている。その足載台１７は、クツシ
ヨン材等の適宜の材質で作製されるものである
が、マツサージ器では、この足載台１７の下面に
壷刺激用の突起体１８を設け、使用時に足載台１
７を適宜の回動機構により第５図中仮想線で示し
た様に回転させる構造としてもよい。又、足載台
１７の内部にバイブレータ（図示せず）等を収納
する構造とすることもできる。

本考案は、以上の如く構成してなるものであ
り、足載台１７を座席３下方から張出させるに
は、油圧シリンダ５により背もたれ２を傾斜させ
ると、係止部材６に軸支されている移動軸８が前
方（図面では右側）に押し出され、係止杆１３は
揺動してこの移動軸８は若干持ち上げられ同時
に、スプリング１４が収縮し、副支持部材１１が
前方へ引つ張られ、移動軸８に取り付けられた滑
車１５がロープ１６との摩擦力で回転すると共
に、連動軸１０が前方へ移動して、足載台１７は
第４図に示した様に座席３前方へ張出される。そ
の場合、移動軸８が前方に押し出された距離に対
し、連動軸１０が前方に移動した距離は、滑車１
５を回転させたロープ１６の長さ分だけ長くなる
ので、足載台１７はより一層座席３の前方へ張出
されることになる。

又、足載台１７を座席３の下方へ収納させるに
は、油圧シリンダ５により背もたれ２を起立させ
ることにより、移動軸８が後方（図面では左側）
に引き寄せられ、係止杆１３は揺動して移動軸８
は若干引き下げられる。同時に、スプリング１４
が伸張し、副支持部材１１が後方へ引つ張られ、
滑車１５がロープ１６との摩擦力で回転すると共
に、連動軸１０が後方へ移動して、足載台１７は
第１図に示した様に座席３の下方へ収納される。

よつて本考案は、滑車を具備した増幅機構を利
用することにより、足載台の移動幅を拡張して、
座席下方から座席前方へ進退自在に構成したもの
であり、使用者は背もたれのリクライニングチエ
ア作動により足載台を座席前方へ十分に張出して
使用できるものであり、優れた効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の足載台を座席下方へ収納した
状態を示す斜視図、第２図は第１図中のＡ−Ａ線
による断面図、第３図は増幅機構を示す説明図、
第４図は本考案の足載台を座席前方へ張出した状
態を示す斜視図、第５図は第４図中のＢ−Ｂ線に
よる断面図、第６図は増幅機構を示す説明図。 １……リクライニングチエア、２……背もた
れ、３……座席、７……増幅機構、８……移動
軸、９……主支持部材、１０……連動軸、１１…
…副支持部材、１４……スプリング、１５……滑
車、１６……ロープ、１７……足載台。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 背もたれの傾斜角度を調整できる構造としたリ
   クライニングチエアにおいて、主支持部材に移動
   軸と連動軸を遊貫し、副支持部材にこの移動軸を
   遊貫すると共に連動軸の端部を固着してその移動
   軸と連動軸を座席の下方へ併設し、前記主支持部
   材を座席の下部に軸支し、さらに前記移動軸へ前
   記主支持部材と副支持部材に両端を固定したスプ
   リングを環装し、その移動軸の一端を前記背もた
   れの下部に軸支し、他端に滑車を取り付けると共
   に、この滑車へ一端を前記主支持部材に他端を前
   記副支持部材に固定したロープを掛け渡し、さら
   に前記連動軸の一端を前記副支持部材に固定し、
   他端に足載台を取り付けてなる増幅機構を設けた
   ことを特徴とするリクライニングチエアにおける
   足載台の進退機構。