JP2940627B2 - 窒化けい素系セラミックス焼結体の製造方法 - Google Patents
窒化けい素系セラミックス焼結体の製造方法Info
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- JP2940627B2 JP2940627B2 JP2242718A JP24271890A JP2940627B2 JP 2940627 B2 JP2940627 B2 JP 2940627B2 JP 2242718 A JP2242718 A JP 2242718A JP 24271890 A JP24271890 A JP 24271890A JP 2940627 B2 JP2940627 B2 JP 2940627B2
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、窒化けい素系焼結体の製造方法に関し、詳
しくは、窒化けい素系セラミックスの焼結工程の改良に
係る窒化けい素系セラミックス焼結体の製造方法に関す
る。
しくは、窒化けい素系セラミックスの焼結工程の改良に
係る窒化けい素系セラミックス焼結体の製造方法に関す
る。
[従来の技術] 窒化けい素、サイアロン等の窒化けい素系セラミック
スは、機械的強度が高く、耐摩耗性、耐熱性に優れてい
ることから、各種耐火物材料、エンジン部材等として有
望視されている。
スは、機械的強度が高く、耐摩耗性、耐熱性に優れてい
ることから、各種耐火物材料、エンジン部材等として有
望視されている。
窒化けい素系セラミックスは、難焼結体であり、高温
で焼成することが必要とされる。しかし、高温では熱分
解しやすく、窒素を放出する。この熱分解を抑制するた
めに窒素分圧を高めて焼成するガス圧焼結法が知られて
いる。
で焼成することが必要とされる。しかし、高温では熱分
解しやすく、窒素を放出する。この熱分解を抑制するた
めに窒素分圧を高めて焼成するガス圧焼結法が知られて
いる。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、従来法のガス圧焼結法で製造された窒
化けい素系セラミックスは、焼結体内に高圧ガスが閉じ
込められ、終期焼結が阻害され、高密度焼結体が得られ
ないという問題があった。
化けい素系セラミックスは、焼結体内に高圧ガスが閉じ
込められ、終期焼結が阻害され、高密度焼結体が得られ
ないという問題があった。
[課題を解決するための手段] そこで、本発明者らは、窒化けい素系セラミックス焼
結体の密度を向上させるための焼成条件について鋭意検
討した結果、窒化けい素系セラミックス原料粉末を成形
後、加圧窒素雰囲気下で焼結を行なう工程において、ま
ず室温から1次焼成温度まで高圧窒素雰囲気下で昇温を
行ない、その後低圧窒素雰囲気下で1次焼成し、その後
さらに高圧窒素雰囲気下で最終的に2次焼成することに
より、成形体の分解を抑制し、かつ焼結体内に高圧ガス
を綴じ込めずに高密度の焼結体を製造し得るとの知見を
得、本発明を完成した。
結体の密度を向上させるための焼成条件について鋭意検
討した結果、窒化けい素系セラミックス原料粉末を成形
後、加圧窒素雰囲気下で焼結を行なう工程において、ま
ず室温から1次焼成温度まで高圧窒素雰囲気下で昇温を
行ない、その後低圧窒素雰囲気下で1次焼成し、その後
さらに高圧窒素雰囲気下で最終的に2次焼成することに
より、成形体の分解を抑制し、かつ焼結体内に高圧ガス
を綴じ込めずに高密度の焼結体を製造し得るとの知見を
得、本発明を完成した。
[発明の具体的説明] 以下、本発明を具体的に説明する。
(原料粉末) 本発明における窒化けい素系セラミックス原料として
は、従来の常圧または加圧焼結に用いられてきた原料粉
末でよく、例えば、 (1)窒化けい素粉末に稀土類酸化物、Al2O3、MgO等の
焼結助剤を1種以上添加した窒化けい素用焼結原料、ま
たは、 (2)サイアロン粉末に必要に応じて焼結助剤を添加し
たサイアロン用焼結原料、 等を用いることができる。
は、従来の常圧または加圧焼結に用いられてきた原料粉
末でよく、例えば、 (1)窒化けい素粉末に稀土類酸化物、Al2O3、MgO等の
焼結助剤を1種以上添加した窒化けい素用焼結原料、ま
たは、 (2)サイアロン粉末に必要に応じて焼結助剤を添加し
たサイアロン用焼結原料、 等を用いることができる。
(焼結) 上記原料粉末を所望の形状に成形し炉内に設置した
後、炉内を5kg/cm2以上の高圧窒素雰囲気下とし、1次
焼成温度まで昇温する。該窒素圧力よりも低い圧力で昇
温を行なった場合には成形体の分解が生じ、緻密化しな
いので好ましくない。
後、炉内を5kg/cm2以上の高圧窒素雰囲気下とし、1次
焼成温度まで昇温する。該窒素圧力よりも低い圧力で昇
温を行なった場合には成形体の分解が生じ、緻密化しな
いので好ましくない。
1次焼成温度に到達後、0〜4kg/cm2の低圧窒素雰囲
気下で5〜180分保持し、1次焼成する。1次焼成温度
は、1600〜1800℃が好ましい。1次焼成温度がこの温度
範囲よりも低い場合には成形体が焼結せず、逆に高い場
合熱分解が生じ、緻密化しない。また、1次焼成時の窒
素圧力がこの範囲より低い場合熱分解が生じ、逆に4kg/
cm2より高い場合には次焼結体中に高圧窒素が閉じ込め
られ、終期焼結を阻害し、緻密化しないので好ましくな
い。その後再び5kg/cm2以上の高圧窒素雰囲気下とし1
次焼成温度以上で最終的に2次焼成する。熱分解を起こ
さなければ、2次焼成温度は高いほど緻密化しやすい。
また、該窒素圧力よりも低い圧力で2次焼成を行なった
場合には熱分解が生じ、著しく焼結の駆動力が低下し、
好ましくない。以上の一連の焼結方法により、高密度の
窒化けい素系セラミックス焼結体を製造することができ
る。
気下で5〜180分保持し、1次焼成する。1次焼成温度
は、1600〜1800℃が好ましい。1次焼成温度がこの温度
範囲よりも低い場合には成形体が焼結せず、逆に高い場
合熱分解が生じ、緻密化しない。また、1次焼成時の窒
素圧力がこの範囲より低い場合熱分解が生じ、逆に4kg/
cm2より高い場合には次焼結体中に高圧窒素が閉じ込め
られ、終期焼結を阻害し、緻密化しないので好ましくな
い。その後再び5kg/cm2以上の高圧窒素雰囲気下とし1
次焼成温度以上で最終的に2次焼成する。熱分解を起こ
さなければ、2次焼成温度は高いほど緻密化しやすい。
また、該窒素圧力よりも低い圧力で2次焼成を行なった
場合には熱分解が生じ、著しく焼結の駆動力が低下し、
好ましくない。以上の一連の焼結方法により、高密度の
窒化けい素系セラミックス焼結体を製造することができ
る。
[作用] 成形体の熱分解を抑制するために、加圧窒素雰囲気下
で窒化けい素系セラミックスを焼結した場合、一般に焼
結体内への高圧ガスの閉じ込めが生じ、終期焼結段階で
の閉気孔の縮小が阻害され、緻密化しにくくなると考え
られる。本発明の場合には、閉気孔が生成する段階で低
圧窒素雰囲気にすることにより高圧ガスの閉じ込めを防
ぎ、終期焼結段階での閉気孔の縮小を阻害することなく
高密度の焼結体を得ることができる。
で窒化けい素系セラミックスを焼結した場合、一般に焼
結体内への高圧ガスの閉じ込めが生じ、終期焼結段階で
の閉気孔の縮小が阻害され、緻密化しにくくなると考え
られる。本発明の場合には、閉気孔が生成する段階で低
圧窒素雰囲気にすることにより高圧ガスの閉じ込めを防
ぎ、終期焼結段階での閉気孔の縮小を阻害することなく
高密度の焼結体を得ることができる。
[実施例] Si3N4(信越化学工業(株)製SN−E10)β−サイアロ
ン(日本セメント(株)製Z=0.5)に焼結助剤としてA
l2O3及びY2O3を第1表に示すような配合で混合し、30×
50×5mmにプレス成形後、炉内にセットした。
ン(日本セメント(株)製Z=0.5)に焼結助剤としてA
l2O3及びY2O3を第1表に示すような配合で混合し、30×
50×5mmにプレス成形後、炉内にセットした。
次に、1次焼成温度T1まで窒素圧力P1で昇温し、温度
T1に到達後窒素圧力をP2とし時間tだけ保持し、1次焼
成した。その後、窒素圧力をP3とし温度T2で最終的に2
次焼成した。焼結体の密度はアルキメデス法により測定
した。
T1に到達後窒素圧力をP2とし時間tだけ保持し、1次焼
成した。その後、窒素圧力をP3とし温度T2で最終的に2
次焼成した。焼結体の密度はアルキメデス法により測定
した。
第1表から明らかなように、加圧窒素雰囲気下での窒
化けい素系セラミックスの焼結に際して、低圧窒素雰囲
気下で1次焼成することにより、高密度窒化けい素系セ
ラミックスを製造することができた。
化けい素系セラミックスの焼結に際して、低圧窒素雰囲
気下で1次焼成することにより、高密度窒化けい素系セ
ラミックスを製造することができた。
[効果] 本発明は、以上詳記したように、まず室温から1次焼
成温度(1600〜1800℃)まで高圧窒素雰囲気下(5kg/cm
2以上)で昇温を行ない、その後低圧窒素雰囲気下(0
〜4kg/cm2)で1次焼成し、その後さらに高圧窒素雰囲
気下(5kg/cm2以上)で最終的に2次焼成することを特
徴とするものであり、これによって、高密度窒化けい素
系セラミックスが得られる顕著な効果が生ずるものであ
る。
成温度(1600〜1800℃)まで高圧窒素雰囲気下(5kg/cm
2以上)で昇温を行ない、その後低圧窒素雰囲気下(0
〜4kg/cm2)で1次焼成し、その後さらに高圧窒素雰囲
気下(5kg/cm2以上)で最終的に2次焼成することを特
徴とするものであり、これによって、高密度窒化けい素
系セラミックスが得られる顕著な効果が生ずるものであ
る。
Claims (1)
- 【請求項1】窒化けい素系セラミックス原料粉末を成形
後、加圧窒素雰囲気下で焼結を行なう工程において、室
温から1600〜1800℃の温度範囲までを5kg/cm2以上の高
圧窒素雰囲気下で昇温し、該温度で0〜4kg/cm2の低圧
窒素雰囲気下で5〜180分保持することにより1次焼成
を行ない、その後再び5kg/cm2以上の高圧窒素雰囲気下
とし1次焼成温度以上で2次焼成することを特徴とする
窒化けい素系セラミックス焼結体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2242718A JP2940627B2 (ja) | 1990-09-14 | 1990-09-14 | 窒化けい素系セラミックス焼結体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2242718A JP2940627B2 (ja) | 1990-09-14 | 1990-09-14 | 窒化けい素系セラミックス焼結体の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04124067A JPH04124067A (ja) | 1992-04-24 |
JP2940627B2 true JP2940627B2 (ja) | 1999-08-25 |
Family
ID=17093210
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2242718A Expired - Lifetime JP2940627B2 (ja) | 1990-09-14 | 1990-09-14 | 窒化けい素系セラミックス焼結体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2940627B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102807370A (zh) * | 2012-08-15 | 2012-12-05 | 中国科学院宁波材料技术与工程研究所 | 一种碳热还原快速制备AlON陶瓷粉末的方法 |
-
1990
- 1990-09-14 JP JP2242718A patent/JP2940627B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04124067A (ja) | 1992-04-24 |
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