JP2939863B2 - 板状屋根材の保持具及び屋根構造 - Google Patents

板状屋根材の保持具及び屋根構造

Info

Publication number
JP2939863B2
JP2939863B2 JP11261895A JP11261895A JP2939863B2 JP 2939863 B2 JP2939863 B2 JP 2939863B2 JP 11261895 A JP11261895 A JP 11261895A JP 11261895 A JP11261895 A JP 11261895A JP 2939863 B2 JP2939863 B2 JP 2939863B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
plate
roofing material
roof
horizontal rail
ridge
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP11261895A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH08284336A (ja
Inventor
元旦 舩木
和幸 西澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
GANTAN BYUUTEI KOGYO KK
Original Assignee
GANTAN BYUUTEI KOGYO KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by GANTAN BYUUTEI KOGYO KK filed Critical GANTAN BYUUTEI KOGYO KK
Priority to JP11261895A priority Critical patent/JP2939863B2/ja
Publication of JPH08284336A publication Critical patent/JPH08284336A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2939863B2 publication Critical patent/JP2939863B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Roof Covering Using Slabs Or Stiff Sheets (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、棟端の裏面側に横桟と
係止する係止突部を備えた瓦やルーフタイル等の板状屋
根材の取付けの改良に関し、特に板状屋根材の保持強度
を高めた保持具に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、瓦やルーフタイル等の板状屋
根材は、耐食性や耐火性、また質感、伝統美といった特
徴を有し、主に一般住宅の屋根として広く普及している
が、台風や地震の度に、ズレ、脱落、飛散、漏水といっ
た問題が指摘されている。これらの問題はこの種の板状
屋根材の固定構造に起因する部分が多く、横桟に瓦の棟
端を係止(掛止)するだけとか、釘や銅線を併用すると
いった固定(保持)構造では、前述の問題を解決するこ
とができないため、確実な保持ができる保持具が求めら
れている。
【0003】そこで実開平6−20665号公報に記載
される瓦固定用金具のような提案がなされているが、こ
の金具は概略すると、屋根下地への固定部分と軒方向に
延在させた平行状の挟持部材とを備える構成で、その挟
持部材に瓦の棟端を挟持することにより、瓦の浮き上が
りを防止するものであった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記金
具では、瓦の棟端を挟持部材で挟持しているだけに過ぎ
ないので、流れ(軒先)方向への外力に対する保持効果
が期待できない。また、前記公報には、この金具が前述
の瓦の棟端を掛止する横桟と併用されるものであるのか
否か記載されていないので単独使用されるものと推察さ
れるが、仮に併用されるものであったとしても、この横
桟と金具とは位置的な関連性が全くないので、施工者に
より瓦の保持強度のバラツキを生ずる可能性が高い。さ
らに、前記公報では、前述の釘や銅線による従来の固定
方法について、「瓦のずれ防止やずり落ち防止の点では
充分である。」と述べているが、中・大規模の地震時に
対して充分な取付強度を有するものでないことは明らか
である。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は上記に鑑み提案
されたもので、棟端縁の裏面側に係止突部を備えた瓦や
ルーフタイル等の板状屋根材を屋根下地に保持する金属
製の横桟と押さえ金具とからなる板状屋根材の保持具で
あって、前記横桟は、屋根下地面に対して起立状の係止
部と、前記係止突部の高さに略等しい深さに位置して前
記係止突部の下面が当接する当接面と、前記係止突部の
厚さに略等しい間隔だけ上記係止部の棟側に位置する当
接部と、固定部とを備え、前記押さえ金具は、前記板状
屋根材の棟端表面を押圧する押圧部と、上方が前記板状
屋根材の棟端縁に当接し、下方が上記横桟の当接部に当
接する添接部と、上記横桟の固定部と重合する重合部と
を備えることを特徴とする板状屋根材の保持具に関する
ものである。
【0006】
【実施例】以下に本発明を図面の実施例に基づいて説明
する。
【0007】本発明の板状屋根材の保持具1は、概略す
ると、棟端縁の裏面側に係止突部21を備えた瓦やルー
フタイル等の板状屋根材2を屋根下地3に保持するもの
であって、金属製の横桟4と押さえ金具5とからなる構
成である。
【0008】上記本発明の保持具1により保持され得る
板状屋根材2は、従来より公知の所謂「和形」、図示実
施例に示すような「平板形」、「S形」、「フランス
形」、及びルーフタイル等の公知の板状屋根材であっ
て、少なくとも棟端縁の裏面側に横桟4と係止する係止
突部21を備えるものを対象とする。尚、上記公知の板
状屋根材2の大多数は、図示実施例にも示す様に棟端縁
の表面側に水返しのための防水突条22も併せ備えてい
る。さらに、図示実施例の板状屋根材2には、軒端縁の
裏面側には隣接する軒側の板状屋根材2の表面と当接す
る突条23も設けられている。
【0009】本発明の保持具1は、表面に防蝕処理を施
した鋼板や、ステンレス、アルミニウム、チタン、真鍮
(銅合金)等金属製材料により成形、加工される横桟4
と押さえ金具5とからなる。上記横桟4は、屋根下地面
に対して起立状の係止部41と、前記板状屋根材2の係
止突部21の高さ(上下方向の厚さ)に略等しい深さに
位置する当接面42と、前記係止突部21の(棟軒方向
の)厚さに略等しい間隔だけ上記係止部41の棟側に位
置する当接部43と、固定部44とを備える構成であ
る。また、上記押さえ金具5は、前記板状屋根材2の棟
端表面を押圧する押圧部51と、上方が前記板状屋根材
2の棟端縁に、下方が上記横桟4の当接部43に当接す
る添接部52と、上記横桟4の固定部44と重合する重
合部53とを備え、図1,2に示す第1実施例では、上
記押圧部51の先端に下方へ屈曲する係合片511が設
けられている。
【0010】上記構成の保持具1を用いて図1の屋根構
造を施工する手順を示す。まず、野地板等の屋根下地3
に、板状屋根材2の葺き足間隔で横桟4を敷設し、固定
部44を釘、ビス等で固定する。尚、通常屋根下地3に
は、アスファルトルーフィング等の防水シートが予め全
面に張設される。次に、板状屋根材2の係止突部21を
横桟4の係止部41の棟側に配して係止させる。続い
て、押さえ金具5の押圧部51で、板状屋根材2の棟端
表面を押圧し、添接部52を板状屋根材2の棟端縁と横
桟4の当接部43とに添わせると共に、重合部53を横
桟4の固定部44に重合させる。尚、押圧部51で板状
屋根材2の棟端表面を押圧する際には、係合片511が
防水突条22に係合する。そして、重合部53から釘、
ビス等を固定部44及び屋根下地3に打ち込んで固定す
る。上記の手順で軒側から順に施工を行なうことによ
り、図1の屋根構造を施工することができる。
【0011】上記のように施工された屋根構造では、板
状屋根材2の棟端縁の裏面側に設けられた係止突部21
及び板状屋根材2の棟端表面が、横桟4の係止部41、
当接面42、押さえ金具5の押圧部51、添接部52で
囲まれ、しかも横桟4と押さえ金具5とは釘、ビス等で
一体に屋根下地3に固定されているので、板状屋根材2
は安定に保持されるものとなる。具体的には横桟4の係
止部41と当接面42とにより、板状屋根材2の棟端縁
を離間した2点で支持するので、吹上風圧力等により板
状屋根材2の軒側を持ち上げようとする力に対する抗力
が向上する。
【0012】また、図示実施例では、板状屋根材2が防
水突条22を備え、押さえ金具5の押圧部51に係合片
511を形成し、該係合片511を防水突条22と係合
するようにしたので、押さえ金具5による板状屋根材2
の保持を一層確実なものとすることができる。
【0013】尚、この第1実施例における横桟4は、図
3の様に構成しても良い。即ち、横桟4の係止部41
は、図1,2に示す第1実施例に限定するものではな
く、図3(a),(b),(c)に示す横桟4a,4
b,4cの様に2重の起立片状、逆L字状となる様に折
り返したもの(41a,41b,41c)でも良いし、
同図(d)に示す横桟4dの様に水平片411を延設し
たもの(41d)でも良いし、同図(e),(f)に示
す横桟4e,4fの様に上記水平片411を上辺とする
台形状に形成したもの(41e,41f)でも良い。或
いはアルミ等の押出形材により同図(g),(h)に示
す横桟4g,4hの様に形成しても良い。また、横桟4
の当接面42は、係止部41の途中から延在させたもの
でも良いし、係止部41の下縁或いは下縁から棟側に延
在させた水平片から立ち上げて略ハット状に屈曲させて
形成したものでも良い。尚、同図において固定部44の
棟側に起立片を設けた構成については、敢えて符号を付
さず、後述する第3実施例で説明する。上記の係止部4
1dは成形が容易である。また、係止部41a,41
b,41c,41e,41f,41g,41hは、(起
立)強度が高いのでこの棟側に板状屋根材2の係止突部
21を係止させた際に、軒先方向への外力に対する保持
効果が高く、軒側へ傾倒して板状屋根材2がずり落ちた
りすることがない。さらに、係止部41c,41e,4
1f,41g,41hは、水平片411が設けられてい
るので、該水平片411が板状屋根材2の裏面に当接し
て正荷重を受け止めるため、潰されて変形することがな
い。
【0014】また、第1実施例における押さえ金具5
は、図4の様に構成しても良い。即ち、図4(a)〜
(f)に示す各押さえ金具5a,5b,5c,5d,5
e,5fの様にピース材でも良いし、或いは長尺材でも
良い。また、同図(b),(d)に示す様に補強リブ5
補強板55を設けて重合部53に対して添接部52
が直角になる様に、添接部52に対して押圧部51が直
角になる様にしても良いし、同図(c)示す様にその
先端に水平片512を延在することにより係合片511
cを保護する様にしても良い。さらに、同図(e)に示
す様に添接部52の上部にバネ状弾性部56を設け、瞬
間的に大荷重が作用した場合の板状屋根材2の破損を防
止すると共に、板状屋根材2の成形誤差を吸収する様に
しても良い。また、同図(f)に示す様に押圧部51の
先端に延出係止部57を形成して図示しないが軒側に延
出して隣接する棟側の板状屋根材2の軒端及び軒端表面
を係止する様にしても良く、この場合、隣接する棟側の
板状屋根材2の軒先側の変位を抑制することができる。
【0015】図5,6に示す第2実施例では、本発明の
保持具1’は、押さえ金具5’の添接部52に係止突起
521が形成され、横桟4’の当接部43に上記係止突
起521を受ける受け部431が形成されている点を除
いて前記第1実施例とほぼ同一であるから、図面に同一
符号を付して説明を省略する。尚、上記係止突起521
は、図示実施例ではピンを圧入する等、別部材を一体化
して設ける様にしたものであり、上記受け部431は、
図示実施例では円孔状の開口部である。
【0016】上記構成の保持具1’を用いて図5の屋根
構造を施工する手順を示す。まず、野地板等の屋根下地
3に、板状屋根材2の葺き足間隔で横桟4’を敷設し、
固定部44を釘、ビス等で固定する。尚、通常屋根下地
3には、アスファルトルーフィング等の防水シートが予
め全面に張設される。次に、板状屋根材2の係止突部2
1を横桟4’の係止部41の棟側に配して係止させる。
続いて、押さえ金具5’の押圧部51で、板状屋根材2
の棟端表面を押圧し、添接部52を板状屋根材2の棟端
縁と横桟4’の当接部43とに添わせ、しかも添接部5
2の係止突起521を横桟4’の当接部43の受け部4
31に嵌入、係止させると共に、重合部53を横桟4’
の固定部44に重合させる。そして、重合部53から
釘、ビス等を固定部44及び屋根下地3に打ち込んで固
定する。上記の手順で軒側から順に施工を行なうことに
より、図5の屋根構造を施工することができる。
【0017】上記の保持具1’では、前記第1実施例に
おける保持具1に比べて荷重作用時の支点間距離が縮ま
り、且つ横桟4’の当接部43と押さえ金具5’の添接
部52の添接関係がより密接なものになるので、図5の
屋根構造では、より強固な板状屋根材2の保持関係を得
ることができる。
【0018】尚、この第2実施例における横桟4’は、
図7の様に構成しても良い。即ち、横桟4’の受け部4
31は、前述の様に或いは同図(b),(c)に示す横
桟4b’,4c’の様に円孔状の開口部(431b,4
31c)でも良いし、同図(a),(d)に示す横桟4
a’,4d’の様に横長スリット状、同図(e)に示す
横桟4e’の様に縦長スリット状等の適宜形状の開口部
(431a,431d,431e)としても良いし、同
図(f),(g),(h)に示す横桟4f’,4g’,
4h’の様に当接部43f,43g,43hの下方を棟
側に窪む凹状(431f,431g,431h)にする
様にして形成しても良い。開口部により受け部431を
形成する場合、板状屋根材2の葺き幅ピッチで形成す
る。基本的には1カ所/ピッチであるが、要求性能によ
っては複数箇所/ピッチで形成しても良い。尚、受け部
431を連続する凹状に形成する場合、ロール成形また
は押出成形により成形するのが合理的である。尚、上記
以外の図7の各態様は前記図3の各態様に一致させてい
る。即ち、図7(a)は図3(a)と、図7(b)は図
3(b)と、図7(c)は図3(c)とほぼ同一であ
り、図面に同一の符号を付して説明を省略する。
【0019】また、第2実施例における押さえ金具5’
は、図8の様に構成しても良い。即ち、押さえ金具5’
の係止突起521は、前述の様に或いは同図(b),
(e)に示す押さえ金具5b’5e’の様にピン(5
21b,521e)を圧入する等、別部材を一体化して
設ける様にしても良いし、同図(a),(f)に示す押
さえ金具5a’5f’の様にプレス加工で膨出突起
(521a,521f)を形成するものでも良いし、同
図(g)に示す押さえ金具5g’の様にプレス加工時に
切り起こし成形したもの(521g)でも良いし、同図
(d)に示す押さえ金具5d’の様にL形金具521d
を溶接により一体化して設けても良い。さらに、同図
(c)に示す押さえ金具5c’の様に添接部52cの下
方を棟側に突出する凸状にする様にして形成(521
c)しても良い。上記凸状の係止突起521cは図7
(f),(g),(h)の凹状の受け部431f,43
1g,431hに適応するものであり、この場合、特に
正荷重に対する耐力が大きいものとなる。尚、上記以外
の図8の各態様は前記図4の各態様に一致させている。
即ち、図8(a)は図4(a)と、図8(b)は図4
(b)と、図8(c)は図4(c)とほぼ同一であり、
同一の符号を付して説明を省略する。
【0020】図9,10,11に示す第3実施例では、
本発明の保持具は、横桟4A”(前記横桟4e’と同
一),4B”(前記横桟4e’と同一)の固定部44の
棟側に起立片441を設けると共に、押さえ金具5”
(前記押さえ金具5g’と同一)の重合部53を横桟
4”の当接部43と起立片441との間隔と略同一寸法
に形成した点を除いて前記第2実施例とほぼ同一である
から、図面に同一符号を付して説明を省略する。
【0021】上記構成の保持具を用いて図9の屋根構造
を施工する手順を示す。まず、野地板等の屋根下地3
に、板状屋根材2の葺き足間隔で横桟4A”(4B”)
を敷設し、固定部44を釘、ビス等で固定する。尚、通
常屋根下地3には、アスファルトルーフィング等の防水
シートが予め全面に張設される。次に、板状屋根材2の
係止突部21を横桟4A”の係止部41の棟側に配して
係止させる。続いて、押さえ金具5”の押圧部51で、
板状屋根材2の棟端表面を押圧し、添接部52を板状屋
根材2の棟端縁と横桟4”の当接部43とに添わせ、し
かも添接部52の係止突起521を横桟4A”の当接部
43の受け部431に嵌入、係止させると共に、重合部
53を横桟4A”の固定部44に重合させる。そして、
起立片441のうち押さえ金具5”の重合部53の棟側
に位置する部分をハンマー等で軒側に倒し込んで、重合
部53の棟端を横桟4A”の固定部44に固定する。上
記の手順で軒側から順に施工を行なうことにより、図9
の屋根構造を施工することができる。
【0022】上記の保持具では、起立片441の存在に
より、横桟4A”,4B”と押さえ金具5”の位置関係
が確実に規制されるので、一定の施工精度が得られるも
のとなる。また、図示実施例では、起立片441を固定
片として使用するものであり、しかも添接部52の係止
突起521を当接部43の受け部431に嵌入、係止さ
せる構成であるため、図9の屋根構造では、釘、ビス等
の固着具を用いることなく固定することができ、固着具
の使用数を半数以下に減少することができる。
【0023】尚、この第3実施例における横桟4A”,
4B”の様に固定部44の棟端縁を立ち上げて起立片4
41を設ける様にしても良いし、例えば図12,13に
示す様に固定部44の棟側の適宜箇所に形成することが
できる。図12,13は固定部44の棟端縁の一部、固
定部44の棟端付近を切り起してそれぞれ起立片441
とした構成である。また、図10に示す横桟4A”の様
に板状屋根材2の葺き幅及び押さえ金具5”の幅に合わ
せてスリット442,442を設けて倒し込む様にする
と、スプリングバックによる緩みを防止し、また過度の
打撃による下地の損傷を防止と施工性の向上を図る上で
好ましい。また、図11に示す横桟4B”の様に当接部
43の下方を凹状にして受け部431を形成させると、
上面が当接面42として、下面が受け部431として、
それぞれ機能し、部材の成形の簡略化を図る上で好まし
い。
【0024】以上本発明を図面の実施例に基づいて説明
したが、本発明は上記実施例に限定されるものではな
く、特許請求の範囲に記載の構成を変更しない限りどの
ようにでも実施することができる。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、板状屋根
材の棟端縁の表面及び棟端縁、係止突部の軒側面及び下
面が、保持具により位置規制されるので、普及形状の板
状屋根材であっても、下地に強固に保持、固定すること
ができる。具体的には、横桟の係止部と当接面により、
板状屋根材の後端縁を離間した2点で支持するので、吹
き上げ風圧力等により、板状屋根材の軒側を持ち上げよ
うとする力に対する抗力が向上する。また、押さえ金具
の添接部が、横桟の当接部と当接するので、施工者の作
業のバラツキによる施工精度や保持強度の低下といった
問題が生じる可能性を極減することができる。さらに、
本発明の保持具は、金属製材料により成形、加工されて
なるので、従来公知の木製横桟を使う構成に比べて保持
強度が高い。
【0026】また、押さえ金具の添接部に、軒側に突出
する係止突起を形成すると共に、横桟の当接部に、押さ
え金具の係止突起を受ける受け部を形成した場合、重合
部における固定に対し、荷重作用時の支点間距離が縮ま
り、且つ横桟の当接部と添接部の添接関係がより密接な
ものとなるので、より強固な板状屋根材の保持関係を得
ることができる。
【0027】さらに、横桟の固定部の棟側に、起立片を
設けると共に、前記押さえ金具の重合部を、横桟の当接
部と起立片との間隔と略同一寸法に形成した場合、横桟
と押さえ金具の位置関係が確実に規制されるので、一定
の施工精度が得られる。特に、起立片を固定片として使
用する場合、押さえ金具を釘、ビス等の固着具を用いる
ことなく固定できるので、固着具の使用数を半数以下に
減少することができる。
【0028】また、押さえ金具の押圧部及び/又は添接
部に、バネ状弾性部を形成した場合、瞬間的に大荷重が
作用した場合の板状屋根材の破損を防止すると共に、板
状屋根材の成形誤差を吸収することができる。
【0029】さらに、押さえ金具の押圧部に、軒側に延
出して隣接する棟側の板状屋根材の軒端及び軒端表面を
係止する延出係止部を形成した場合、板状屋根材の軒先
側の変位を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例の屋根構造の一部を示す断面図であ
る。
【図2】図1の屋根構造に用いた保持具の斜視図であ
る。
【図3】図1の屋根構造に用いられ得る保持具のうち、
横桟の別の態様を示す斜視図である。
【図4】図1の屋根構造に用いられ得る保持具のうち、
押さえ金具の別の態様を示す斜視図である。
【図5】第2実施例の屋根構造の一部を示す断面図であ
る。
【図6】図5の屋根構造に用いた保持具の斜視図であ
る。
【図7】図5の屋根構造に用いられ得る保持具のうち、
横桟の別の態様を示す斜視図である。
【図8】図5の屋根構造に用いられ得る保持具のうち、
押さえ金具の別の態様を示す斜視図である。
【図9】第3実施例の屋根構造の一部を示す断面図であ
る。
【図10】図9の屋根構造に用いた保持具の斜視図であ
る。
【図11】図9の屋根構造に用いた別の保持具の斜視図
である。
【図12】別の態様の起立片を固定片として使用する例
を示す斜視図である。
【図13】別の態様の起立片を固定片として使用する例
を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 保持具 2 板状屋根材 21 係止突部 3 屋根下地 4 横桟 41 係止部42 当接面 43 当接部 431 受け部 44 固定部 441 起立片 5 押さえ金具 51 押圧部 52 添接部 521 係止突起 53 重合部 56 バネ状弾性部 57 延出係止部

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 棟端縁の裏面側に係止突部を備えた瓦や
    ルーフタイル等の板状屋根材を屋根下地に保持する金属
    製の横桟と押さえ金具とからなる板状屋根材の保持具で
    あって、 前記横桟は、屋根下地面に対して起立状の係止部と、前
    記係止突部の高さに略等しい深さに位置して前記係止突
    部の下面が当接する当接面と、前記係止突部の厚さに略
    等しい間隔だけ上記係止部の棟側に位置する当接部と、
    固定部とを備え、 前記押さえ金具は、前記板状屋根材の棟端表面を押圧す
    る押圧部と、上方が前記板状屋根材の棟端縁に当接し、
    下方が上記横桟の当接部に当接する添接部と、上記横桟
    の固定部と重合する重合部とを備えることを特徴とする
    板状屋根材の保持具。
  2. 【請求項2】 押さえ金具の添接部に、軒側に突出する
    係止突起を形成すると共に、前記横桟の当接部に、上記
    押さえ金具の係止突起を受ける受け部を形成したことを
    特徴とする請求項1記載の板状屋根材の保持具。
  3. 【請求項3】 横桟の固定部の棟側に、起立片を設ける
    と共に、前記押さえ金具の重合部を、横桟の当接部と起
    立片との間隔と略同一寸法に形成したことを特徴とする
    請求項1又は2に記載の板状屋根材の保持具。
  4. 【請求項4】 押さえ金具の押圧部及び/又は添接部
    に、バネ状弾性部を形成したことを特徴とする請求項1
    又は2又は3に記載の板状屋根材の保持具。
  5. 【請求項5】 押さえ金具の押圧部に、軒側に延出して
    隣接する棟側の板状屋根材の軒端及び軒端表面を係止す
    る延出係止部を形成したことを特徴とする請求項1又は
    2又は3又は4に記載の板状屋根材の保持具。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載の板状屋根材と保持具と
    を用いた屋根構造であって、 屋根下地面に固定した横桟の係止部の棟側に、その下面
    当接面に当接するように板状屋根材の係止突部を係止
    させ、押さえ金具の押圧部で、板状屋根材の棟端表面を
    押圧し、添接部を横桟の当接部に添わせると共に、重合
    部を横桟の固定部に重合させて固定することにより板状
    屋根材を保持してなることを特徴とする屋根構造。
JP11261895A 1995-04-14 1995-04-14 板状屋根材の保持具及び屋根構造 Expired - Fee Related JP2939863B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11261895A JP2939863B2 (ja) 1995-04-14 1995-04-14 板状屋根材の保持具及び屋根構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11261895A JP2939863B2 (ja) 1995-04-14 1995-04-14 板状屋根材の保持具及び屋根構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08284336A JPH08284336A (ja) 1996-10-29
JP2939863B2 true JP2939863B2 (ja) 1999-08-25

Family

ID=14591248

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11261895A Expired - Fee Related JP2939863B2 (ja) 1995-04-14 1995-04-14 板状屋根材の保持具及び屋根構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2939863B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
AU744811B2 (en) * 1997-10-07 2002-03-07 John Vincent Higgins Roof tile fixing batten system
NL2005237C2 (nl) * 2010-08-17 2012-02-20 Drs B J Prenger Beheer B V Dakplaat, werkwijze voor het plaatsen hiervan, dakbedekking, dak en gebouw.

Also Published As

Publication number Publication date
JPH08284336A (ja) 1996-10-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA2319858A1 (en) Fastened structure of siding boards
JP2939863B2 (ja) 板状屋根材の保持具及び屋根構造
JP2808256B2 (ja) 板状屋根材の保持具及び屋根構造
JP2706683B2 (ja) 金属屋根板を使用した横葺き構造
JP2002061338A (ja) 屋根改修工法および改修屋根用の下地構造
JP2544861B2 (ja) 金属製桟と屋根構造
JP3047320B2 (ja) 建築用外装材及び建築物の外装構造
JP3453609B2 (ja) 瓦屋根葺き工法及び瓦止め具
JP2846580B2 (ja) 金属屋根板を使用した屋根葺き構造
JP3079769U (ja) 縦葺き金属屋根板
JP3027097U (ja) 屋根瓦の止着構造及び瓦用クリップ
JP3420511B2 (ja) 棟構造
JPH0657888A (ja) 屋根および屋根の施工法
JP2003082823A (ja) 太陽熱集熱器の固定方法と固定構造
JP2002070247A (ja) 金属成型瓦
JP2001279874A (ja) 屋根補修構造及びクリップ
JP4166189B2 (ja) 建築用金属外装材、その製造方法、及び建築物の外装構造
JPH029141B2 (ja)
JP3196136B2 (ja) 外装材用保持具、それを用いた取り付け構造、及びその施工方法
JPH083248B2 (ja) 屋根構造における桟の固定装置
JPH0730601B2 (ja) 建造物の屋根葺替え方法
JPH0645960B2 (ja) タイルブロツク外壁体
JPS5961649A (ja) 瓦の固定装置
JPH0358019B2 (ja)
JP2003003613A (ja) 耐風クリップ及び屋根材の施工方法

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees