JP2003003613A - 耐風クリップ及び屋根材の施工方法 - Google Patents
耐風クリップ及び屋根材の施工方法Info
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- JP2003003613A JP2003003613A JP2001187249A JP2001187249A JP2003003613A JP 2003003613 A JP2003003613 A JP 2003003613A JP 2001187249 A JP2001187249 A JP 2001187249A JP 2001187249 A JP2001187249 A JP 2001187249A JP 2003003613 A JP2003003613 A JP 2003003613A
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- hook
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 強風環境下に建てられた建物では、屋根の屋
根材が風に煽られて浮き上がるのを防止するために、耐
風クリップを使用することがある。この耐風クリップと
しては、屋根材の働き長さが異なる種類の数だけ、多種
のものが準備されていたため、その製作コストが高騰化
するということがあった。 【解決手段】 基板部5を屋根材に固定した後にフック
部6を基板部5へ押し込むことができる構造とし、更に
この押し込み後、フック部6は、この基板部5から伸出
する方向への移動が阻止される構造とした。従って、屋
根材としてその働き長さが異なるものに対しても対応可
能であり、結果、汎用性が拡大される。
根材が風に煽られて浮き上がるのを防止するために、耐
風クリップを使用することがある。この耐風クリップと
しては、屋根材の働き長さが異なる種類の数だけ、多種
のものが準備されていたため、その製作コストが高騰化
するということがあった。 【解決手段】 基板部5を屋根材に固定した後にフック
部6を基板部5へ押し込むことができる構造とし、更に
この押し込み後、フック部6は、この基板部5から伸出
する方向への移動が阻止される構造とした。従って、屋
根材としてその働き長さが異なるものに対しても対応可
能であり、結果、汎用性が拡大される。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐風クリップ及び
屋根材の施工方法に関するものである。
屋根材の施工方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】海岸沿いや山の麓など、強風環境下に建
てられた建物では、屋根の屋根材(瓦等)が風に煽られ
て浮き上がるのを防止するために、耐風クリップを使用
することがある。この耐風クリップは、例えば特開平7
−11739号公報に記載されているように、基板部と
フック部とを有したもので、基板部は、屋根流れ方向の
逆方向へ向けて上端上面と下端下面とを互いに重合させ
つつ葺き上げられる各屋根材に対し、重合の下位側とな
る屋根材の重合領域内に固定可能とされるものであり、
またフック部は、基板部から軒先側へ延びて重合の上位
側となる屋根材の下端部にその浮上を阻止する状態で引
っ掛け可能とされるものである。
てられた建物では、屋根の屋根材(瓦等)が風に煽られ
て浮き上がるのを防止するために、耐風クリップを使用
することがある。この耐風クリップは、例えば特開平7
−11739号公報に記載されているように、基板部と
フック部とを有したもので、基板部は、屋根流れ方向の
逆方向へ向けて上端上面と下端下面とを互いに重合させ
つつ葺き上げられる各屋根材に対し、重合の下位側とな
る屋根材の重合領域内に固定可能とされるものであり、
またフック部は、基板部から軒先側へ延びて重合の上位
側となる屋根材の下端部にその浮上を阻止する状態で引
っ掛け可能とされるものである。
【0003】従来の耐風クリップは、基板部とフック部
とが一体形成されていた。そのため、この耐風クリップ
は、屋根材においてその働き長さ(屋根流れ方向におい
て上方へ露出する長さ)が異なる種類の数だけ、基板部
からフック部にわたる長さを異ならせた多種のものが準
備されていた。
とが一体形成されていた。そのため、この耐風クリップ
は、屋根材においてその働き長さ(屋根流れ方向におい
て上方へ露出する長さ)が異なる種類の数だけ、基板部
からフック部にわたる長さを異ならせた多種のものが準
備されていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記したように、従来
は、サイズ違いの多種の耐風クリップを製作、準備して
おく必要があったので、その製作コストが高騰化すると
いうことがあった。また、各サイズの耐風クリップ側か
ら見ればその汎用性が狭いということになるので、流通
段階や使用段階などでは多種の耐風クリップを管理し、
また正しく選択しなければならないという点に関して面
倒であると共に、種々の面でコスト的に無駄を生じさせ
ている。
は、サイズ違いの多種の耐風クリップを製作、準備して
おく必要があったので、その製作コストが高騰化すると
いうことがあった。また、各サイズの耐風クリップ側か
ら見ればその汎用性が狭いということになるので、流通
段階や使用段階などでは多種の耐風クリップを管理し、
また正しく選択しなければならないという点に関して面
倒であると共に、種々の面でコスト的に無駄を生じさせ
ている。
【0005】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
であって、汎用性を広げることによってあらゆる面での
低コスト化、及び面倒の解消が図れるようにした耐風ク
リップ及び屋根材の施工方法を提供することを目的とす
る。
であって、汎用性を広げることによってあらゆる面での
低コスト化、及び面倒の解消が図れるようにした耐風ク
リップ及び屋根材の施工方法を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明は次の手段を講じた。即ち、本発に係る耐風
クリップは、基板部とフック部とを有したもので、基板
部は、屋根流れ方向の逆方向へ向けて上端上面と下端下
面とを互いに重合させつつ葺き上げられる各屋根材に対
し、重合の下位側となる屋根材の重合領域内に固定可能
とされるものであり、またフック部は、基板部から軒先
側へ延びて重合の上位側となる屋根材の下端部にその浮
上を阻止する状態で引っ掛け可能とされたものである。
に、本発明は次の手段を講じた。即ち、本発に係る耐風
クリップは、基板部とフック部とを有したもので、基板
部は、屋根流れ方向の逆方向へ向けて上端上面と下端下
面とを互いに重合させつつ葺き上げられる各屋根材に対
し、重合の下位側となる屋根材の重合領域内に固定可能
とされるものであり、またフック部は、基板部から軒先
側へ延びて重合の上位側となる屋根材の下端部にその浮
上を阻止する状態で引っ掛け可能とされたものである。
【0007】上記フック部は、基板部に対して、その伸
縮方向に沿って移動可能に設けられている。またフック
部は、基板部を重合の下位側となる屋根材に固定した状
態下においては、少なくともこの基板部から伸出する方
向への移動が阻止される構造となっている。なお、基板
部に対して収縮する方向への移動は可能としておいても
よいので、例えばフック部は、当初、基板部に対して最
も伸出した状態で接続されたものとしておき、これらフ
ック部と基板部との間で、基板部を屋根材に固定した後
にフック部を基板へ押し込むことによって、このフック
部の押し込み量が維持され且つ引き抜き不可となるよう
な一方向係合構造を採用しておけばよい。
縮方向に沿って移動可能に設けられている。またフック
部は、基板部を重合の下位側となる屋根材に固定した状
態下においては、少なくともこの基板部から伸出する方
向への移動が阻止される構造となっている。なお、基板
部に対して収縮する方向への移動は可能としておいても
よいので、例えばフック部は、当初、基板部に対して最
も伸出した状態で接続されたものとしておき、これらフ
ック部と基板部との間で、基板部を屋根材に固定した後
にフック部を基板へ押し込むことによって、このフック
部の押し込み量が維持され且つ引き抜き不可となるよう
な一方向係合構造を採用しておけばよい。
【0008】このような構成の耐風クリップであれば、
屋根材においてその働き長さ(屋根流れ方向において上
方へ露出する長さ)が異なっても、基板部に対するフッ
ク部の伸出長さを調節することでうまく適合させことが
でき、結果としてその汎用性が拡大されることになる。
一方、このような一方向係合構造を具備した耐風クリッ
プを使用して行う本発明の屋根材の施工方法は、屋根流
れ方向の逆方向へ向けて上端上面と下端下面とを互いに
重合させつつ屋根材を葺き上げてゆく過程で、まず、重
合の下位側となる屋根材を屋根下地へ固定すると共に、
この屋根材上へ上記耐風クリップの基板部を固定する。
屋根材においてその働き長さ(屋根流れ方向において上
方へ露出する長さ)が異なっても、基板部に対するフッ
ク部の伸出長さを調節することでうまく適合させことが
でき、結果としてその汎用性が拡大されることになる。
一方、このような一方向係合構造を具備した耐風クリッ
プを使用して行う本発明の屋根材の施工方法は、屋根流
れ方向の逆方向へ向けて上端上面と下端下面とを互いに
重合させつつ屋根材を葺き上げてゆく過程で、まず、重
合の下位側となる屋根材を屋根下地へ固定すると共に、
この屋根材上へ上記耐風クリップの基板部を固定する。
【0009】そして、この基板部及び最伸出状態にある
フック部に対してその上から重合の上位側となる屋根材
を所定配置で固定する。その後、この上位側の屋根材の
下端部から下方へ延び出ているフック部を上方へ押し込
むことにより、フック部を上位側屋根材の下端部へ引っ
掛けてゆくというものである。このようなことから、屋
根材に応じて耐風クリップを(その適応サイズとして)
選択する必要がないので、それだけ手間が省け、またサ
イズ間違いなどを防止でき、更に屋根材の浮上阻止が確
実にできるなど、数々の利点が得られる。
フック部に対してその上から重合の上位側となる屋根材
を所定配置で固定する。その後、この上位側の屋根材の
下端部から下方へ延び出ているフック部を上方へ押し込
むことにより、フック部を上位側屋根材の下端部へ引っ
掛けてゆくというものである。このようなことから、屋
根材に応じて耐風クリップを(その適応サイズとして)
選択する必要がないので、それだけ手間が省け、またサ
イズ間違いなどを防止でき、更に屋根材の浮上阻止が確
実にできるなど、数々の利点が得られる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面に基づき説明する。図1及び図2は、本発明に係る耐
風クリップ1の第1実施形態を示したものであり、図3
乃至図5は、この耐風クリップ1を用いた屋根材2の施
工状況を説明したものである。なお、耐風クリップ1に
関する以下の説明において、「前後方向」とはこの耐風
クリップ1を屋根材2上に固定する場合における屋根流
れ方向に沿った方向を言い、この場合、屋根流れ方向の
軒先側を「前」とし、棟側を「後」とする。
面に基づき説明する。図1及び図2は、本発明に係る耐
風クリップ1の第1実施形態を示したものであり、図3
乃至図5は、この耐風クリップ1を用いた屋根材2の施
工状況を説明したものである。なお、耐風クリップ1に
関する以下の説明において、「前後方向」とはこの耐風
クリップ1を屋根材2上に固定する場合における屋根流
れ方向に沿った方向を言い、この場合、屋根流れ方向の
軒先側を「前」とし、棟側を「後」とする。
【0011】この耐風クリップ1は基板部5とフック部
6とを有している。これら基板部5及びフック部6は、
互いに別部材として形成されている。なお、形成素材
は、いずれもステンレスをはじめとする耐食性金属又は
耐食用表面処理が施されたその他の金属が用いられてい
る。図3及び図4に示すように、基板部5は、屋根流れ
方向の逆方向へ向けて上端上面と下端下面とを互いに重
合させつつ葺き上げられる各屋根材2に対し、重合の下
位側となる屋根材2の重合領域内に固定可能とされるも
のである。
6とを有している。これら基板部5及びフック部6は、
互いに別部材として形成されている。なお、形成素材
は、いずれもステンレスをはじめとする耐食性金属又は
耐食用表面処理が施されたその他の金属が用いられてい
る。図3及び図4に示すように、基板部5は、屋根流れ
方向の逆方向へ向けて上端上面と下端下面とを互いに重
合させつつ葺き上げられる各屋根材2に対し、重合の下
位側となる屋根材2の重合領域内に固定可能とされるも
のである。
【0012】従ってこの基板部5は、上記した重合領域
内に収まる前後方向長さに形成され、またその後端部寄
りには、屋根材2への固定に用いられる固定用孔8が厚
さ方向に貫通して形成されている。本第1実施形態の基
板部5は、上板9及び下板10とこれら両板を上下方向
で所定間隔に保持させて連結する左右一対の側板11と
を有して、薄型の前後貫通箱を形成したものとされてい
る。そして上板9の下面(裏面)には、歯先を前後方向
へ並べたギザ歯12が形成されている。
内に収まる前後方向長さに形成され、またその後端部寄
りには、屋根材2への固定に用いられる固定用孔8が厚
さ方向に貫通して形成されている。本第1実施形態の基
板部5は、上板9及び下板10とこれら両板を上下方向
で所定間隔に保持させて連結する左右一対の側板11と
を有して、薄型の前後貫通箱を形成したものとされてい
る。そして上板9の下面(裏面)には、歯先を前後方向
へ並べたギザ歯12が形成されている。
【0013】これに対してフック部6は、基板部5から
軒先側へ延びて重合の上位側となる屋根材2の下端部に
その浮上を阻止する状態で引っ掛け可能とされたもので
ある。本第1実施形態のフック部6は、基板部5の上板
9と下板10との上下間に差し込み可能となった挿入板
15と、この挿入板15の前端部から前方へ延びた後に
上方へ折り返し状に折曲形成されたフック端16とを有
している。挿入板15の上面には、歯先を前後方向へ並
べたギザ歯17が形成されている。またフック端16
は、屋根材2をその肉厚方向でガタツキなく挟持できる
ようになっている。
軒先側へ延びて重合の上位側となる屋根材2の下端部に
その浮上を阻止する状態で引っ掛け可能とされたもので
ある。本第1実施形態のフック部6は、基板部5の上板
9と下板10との上下間に差し込み可能となった挿入板
15と、この挿入板15の前端部から前方へ延びた後に
上方へ折り返し状に折曲形成されたフック端16とを有
している。挿入板15の上面には、歯先を前後方向へ並
べたギザ歯17が形成されている。またフック端16
は、屋根材2をその肉厚方向でガタツキなく挟持できる
ようになっている。
【0014】これら基板部5とフック部6との間では、
ギザ歯12,17の組み合わせにおいて一方向係合構造
18が構成されている。すなわち、この一方向係合構造
18において、これらギザ歯12,17は互いに歯丈及
び歯ピッチが同じとされており、そのうえで基板部5の
ギザ歯12は歯先を後方へ向けたのこ歯状(片流れの歯
形状)とされ、またフック部6のギザ歯17は歯先を前
方へ向けたのこ歯状(片流れの歯形状)とされている。
従って、基板部5に対し、フック部6を最も伸出させた
状態からフック部6を基板部5へ押し込むようにする
(実際には、金槌などで叩き込む)と、ギザ歯12,1
7は互いに歯形の勾配に沿ったクサビ的な挙動を起こし
ながらもこのフック部6が押し込まれた量だけ噛合量を
増やしてゆき、以後、この噛合状態は維持され且つ伸出
する方向への移動(引き抜き)は阻止されることにな
る。
ギザ歯12,17の組み合わせにおいて一方向係合構造
18が構成されている。すなわち、この一方向係合構造
18において、これらギザ歯12,17は互いに歯丈及
び歯ピッチが同じとされており、そのうえで基板部5の
ギザ歯12は歯先を後方へ向けたのこ歯状(片流れの歯
形状)とされ、またフック部6のギザ歯17は歯先を前
方へ向けたのこ歯状(片流れの歯形状)とされている。
従って、基板部5に対し、フック部6を最も伸出させた
状態からフック部6を基板部5へ押し込むようにする
(実際には、金槌などで叩き込む)と、ギザ歯12,1
7は互いに歯形の勾配に沿ったクサビ的な挙動を起こし
ながらもこのフック部6が押し込まれた量だけ噛合量を
増やしてゆき、以後、この噛合状態は維持され且つ伸出
する方向への移動(引き抜き)は阻止されることにな
る。
【0015】これによって基板部5に対するフック部6
の伸出長さ(耐風クリップ1としての全長)を屋根材2
の働き長さに合わせることができる。次に、このような
構成の耐風クリップ1を使用して行う、本発明に係る屋
根材施工方法を説明する。図3に示すように、屋根流れ
方向の逆方向へ向けて上端上面と下端下面とを互いに重
合させつつ屋根材2を葺き上げてゆく過程で、まず、重
合の下位側となる屋根材2(例えば図3乃至図5中に符
号2Aで示すもの)を、野地板20とその上に防水シー
ト21を張り付けて成る屋根下地22(図5参照)へ釘
23で固定するが、このとき、この釘23を耐風クリッ
プ1の基板部5に設けられた固定用8へ突き刺しておい
て、この屋根材2(2A)上へ耐風クリップ1を一緒に
固定する。
の伸出長さ(耐風クリップ1としての全長)を屋根材2
の働き長さに合わせることができる。次に、このような
構成の耐風クリップ1を使用して行う、本発明に係る屋
根材施工方法を説明する。図3に示すように、屋根流れ
方向の逆方向へ向けて上端上面と下端下面とを互いに重
合させつつ屋根材2を葺き上げてゆく過程で、まず、重
合の下位側となる屋根材2(例えば図3乃至図5中に符
号2Aで示すもの)を、野地板20とその上に防水シー
ト21を張り付けて成る屋根下地22(図5参照)へ釘
23で固定するが、このとき、この釘23を耐風クリッ
プ1の基板部5に設けられた固定用8へ突き刺しておい
て、この屋根材2(2A)上へ耐風クリップ1を一緒に
固定する。
【0016】このとき、耐風クリップ1において、フッ
ク部6は基板部5から最も伸び出た状態にしておく。ま
た場合によっては、基板部5からフック部6を外してお
いてもよい。そして、この基板部5及び最伸出状態にあ
るフック部6に対して、その上から重合の上位側となる
屋根材2(図3乃至図5中に符号2Bで示すもの)を、
上記重合の下位側となる屋根材2(2A)に対する所定
配置で固定する。この上位側屋根材2(2B)の固定時
にも、その固定に用いる釘23には耐風クリップ1の基
板部5を突き刺しておく。
ク部6は基板部5から最も伸び出た状態にしておく。ま
た場合によっては、基板部5からフック部6を外してお
いてもよい。そして、この基板部5及び最伸出状態にあ
るフック部6に対して、その上から重合の上位側となる
屋根材2(図3乃至図5中に符号2Bで示すもの)を、
上記重合の下位側となる屋根材2(2A)に対する所定
配置で固定する。この上位側屋根材2(2B)の固定時
にも、その固定に用いる釘23には耐風クリップ1の基
板部5を突き刺しておく。
【0017】このようにすると、図4(B)に二点鎖線
で示すように、上位側の屋根材2(2B)の下端部から
耐風クリップ1のフック部6が下方へ延び出た状態にあ
るので、このフック部6を金槌などを用いて上方へ押し
込む(叩き込む)ようにする。これによって、フック部
6を上位側屋根材2(2B)の下端部へ引っ掛けて、浮
上しないようにする。このような作業を、屋根の必要と
される領域全体にわたって繰り返してゆく。なお、フッ
ク部6を上方へ押し込んで上位側屋根材2(2B)の下
端部へ引っ掛けるという作業は、全ての屋根材2の固定
が終わった段階で、まとめて行うようにしてもよい。
で示すように、上位側の屋根材2(2B)の下端部から
耐風クリップ1のフック部6が下方へ延び出た状態にあ
るので、このフック部6を金槌などを用いて上方へ押し
込む(叩き込む)ようにする。これによって、フック部
6を上位側屋根材2(2B)の下端部へ引っ掛けて、浮
上しないようにする。このような作業を、屋根の必要と
される領域全体にわたって繰り返してゆく。なお、フッ
ク部6を上方へ押し込んで上位側屋根材2(2B)の下
端部へ引っ掛けるという作業は、全ての屋根材2の固定
が終わった段階で、まとめて行うようにしてもよい。
【0018】図6は、本発明に係る耐風クリップ1の第
2実施形態を示している。この第2実施形態が第1実施
形態と異なるところは、基板部5が上板9と左右一対の
側板11とを有して断面コ字状に形成されている点にあ
る。すなわち、第1実施形態の耐風クリップ1が具備し
ていた下板10に相当するものがない。なお、図示は省
略するが、上板9の下面にギザ歯12が形成されている
点は第1実施形態と同じである。このようなことから、
基板部5を屋根材2に固定していない状態では、基板部
5とフック部6とを分解することが自在に行えるもので
あり、従って、基板部5に対してフック部6を伸び出さ
せる方向への長さ調節も可能になっているから、例えば
長さ調節のやり直しなどに簡単に対応できることにな
る。
2実施形態を示している。この第2実施形態が第1実施
形態と異なるところは、基板部5が上板9と左右一対の
側板11とを有して断面コ字状に形成されている点にあ
る。すなわち、第1実施形態の耐風クリップ1が具備し
ていた下板10に相当するものがない。なお、図示は省
略するが、上板9の下面にギザ歯12が形成されている
点は第1実施形態と同じである。このようなことから、
基板部5を屋根材2に固定していない状態では、基板部
5とフック部6とを分解することが自在に行えるもので
あり、従って、基板部5に対してフック部6を伸び出さ
せる方向への長さ調節も可能になっているから、例えば
長さ調節のやり直しなどに簡単に対応できることにな
る。
【0019】図7は、本発明に係る耐風クリップ1の第
3実施形態を示している。この第3実施形態では、基板
部5が上板9とこの前後に設けられた前板30と後板3
1とによって側面形状がコ字状に形成されている。そし
て、前板30には、フック部6の挿入板15を差し込む
ための開口32が形成されている。従って上記した第2
実施形態と同様に、第1実施形態の耐風クリップ1が具
備していた下板10に相当するものがない。勿論、上板
9の下面にはギザ歯12(図示略)が形成されている。
3実施形態を示している。この第3実施形態では、基板
部5が上板9とこの前後に設けられた前板30と後板3
1とによって側面形状がコ字状に形成されている。そし
て、前板30には、フック部6の挿入板15を差し込む
ための開口32が形成されている。従って上記した第2
実施形態と同様に、第1実施形態の耐風クリップ1が具
備していた下板10に相当するものがない。勿論、上板
9の下面にはギザ歯12(図示略)が形成されている。
【0020】このようなことから、この第3実施形態の
耐風クリップ1でも、基板部5を屋根材2に固定してい
ない状態では、基板部5とフック部6とを分解すること
が自在に行えるものであり、従って、基板部5に対して
フック部6を伸び出させる方向への長さ調節も可能にな
っているから、長さ調節のやり直しなどに簡単に対応で
きることになる。図8は、本発明に係る耐風クリップ1
の第4実施形態を示している。この第4実施形態の耐風
クリップ1では、基板部5が上板9と左右一対の側板1
1とを有して断面コ字状に形成されており、このうち一
方の側板11の内面に、歯先を前後方向へ並べたギザ歯
12が形成されている。
耐風クリップ1でも、基板部5を屋根材2に固定してい
ない状態では、基板部5とフック部6とを分解すること
が自在に行えるものであり、従って、基板部5に対して
フック部6を伸び出させる方向への長さ調節も可能にな
っているから、長さ調節のやり直しなどに簡単に対応で
きることになる。図8は、本発明に係る耐風クリップ1
の第4実施形態を示している。この第4実施形態の耐風
クリップ1では、基板部5が上板9と左右一対の側板1
1とを有して断面コ字状に形成されており、このうち一
方の側板11の内面に、歯先を前後方向へ並べたギザ歯
12が形成されている。
【0021】これに対してフック部6では、挿入板15
の一方の側端部に、基板部5のギザ歯12と対向するか
たちで歯先を前後方向へ並べたギザ歯17が形成されて
いる。このようなことから、この第4実施形態の耐風ク
リップ1では、一方向係合構造18が、基板部5におけ
る側板11の内面とフック部6における挿入板15の側
辺との間で構成されるようになっている。なお、この第
4実施形態の耐風クリップ1でも、基板部5が断面コ字
状になっているため、基板部5を屋根材2に固定してい
ない状態では、基板部5とフック部6とを分解すること
が自在に行えるものであり、従って、基板部5に対して
フック部6を伸び出させる方向への長さ調節も可能にな
っているから、長さ調節のやり直しなどに簡単に対応で
きることになる。
の一方の側端部に、基板部5のギザ歯12と対向するか
たちで歯先を前後方向へ並べたギザ歯17が形成されて
いる。このようなことから、この第4実施形態の耐風ク
リップ1では、一方向係合構造18が、基板部5におけ
る側板11の内面とフック部6における挿入板15の側
辺との間で構成されるようになっている。なお、この第
4実施形態の耐風クリップ1でも、基板部5が断面コ字
状になっているため、基板部5を屋根材2に固定してい
ない状態では、基板部5とフック部6とを分解すること
が自在に行えるものであり、従って、基板部5に対して
フック部6を伸び出させる方向への長さ調節も可能にな
っているから、長さ調節のやり直しなどに簡単に対応で
きることになる。
【0022】ところで、本発明は、上記した各実施形態
以外にも、更に実施の形態に応じて適宜変更可能であ
る。
以外にも、更に実施の形態に応じて適宜変更可能であ
る。
【0023】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
に係る耐風クリップでは、基板部を屋根材に固定した後
にフック部を基板部へ押し込むことができ、その後フッ
ク部は、この基板部から伸出する方向への移動が阻止さ
れる構造であるから、屋根材においてその働き長さが異
なるものに対しても対応可能であり、結果、汎用性が拡
大されることになる。また、本発明に係る屋根材の施工
方法では、屋根材に応じて耐風クリップを選択する必要
がないので、手間の解消やサイズ違いの防止等が図れ、
また屋根材の浮上阻止が確実にできる等の利点が得られ
る。
に係る耐風クリップでは、基板部を屋根材に固定した後
にフック部を基板部へ押し込むことができ、その後フッ
ク部は、この基板部から伸出する方向への移動が阻止さ
れる構造であるから、屋根材においてその働き長さが異
なるものに対しても対応可能であり、結果、汎用性が拡
大されることになる。また、本発明に係る屋根材の施工
方法では、屋根材に応じて耐風クリップを選択する必要
がないので、手間の解消やサイズ違いの防止等が図れ、
また屋根材の浮上阻止が確実にできる等の利点が得られ
る。
【図1】本発明に係る耐風クリップの第1実施形態を示
す斜視図である。
す斜視図である。
【図2】図1のA−A線断面図である。
【図3】第1実施形態の耐風クリップを用いた本発明の
屋根材施工方法を説明した斜視図である。
屋根材施工方法を説明した斜視図である。
【図4】第1実施形態の耐風クリップを用いた本発明の
屋根材施工方法を説明した側面図である。
屋根材施工方法を説明した側面図である。
【図5】施工後の屋根を示した側断面図である。
【図6】本発明に係る耐風クリップの第2実施形態にお
ける主要部を示す斜視図である。
ける主要部を示す斜視図である。
【図7】本発明に係る耐風クリップの第3実施形態にお
ける主要部を示す斜視図である。
ける主要部を示す斜視図である。
【図8】本発明に係る耐風クリップの第4実施形態にお
ける主要部を示す斜視図である。
ける主要部を示す斜視図である。
1 耐風クリップ
2 屋根材
2A 重合の下位側となる屋根材
2B 重合の上位側となる屋根材
5 基板部
6 フック部
18 一方向係合構造
22 屋根下地
Claims (3)
- 【請求項1】 屋根流れ方向の逆方向へ向けて上端上面
と下端下面とを互いに重合させつつ葺き上げられる各屋
根材(2)に対し、重合の下位側となる屋根材(2A)
の重合領域内に固定可能とされる基板部(5)と、該基
板部(5)から軒先側へ延びて重合の上位側となる屋根
材(2B)の下端部にその浮上を阻止する状態で引っ掛
け可能とされるフック部(6)とを有し、 上記フック部(6)は、基板部(5)に対し伸縮方向に
沿って移動可能に設けられていると共に、基板部(5)
を重合の下位側となる屋根材(2)に固定した状態下に
おいては少なくとも該基板部(5)から伸出する方向へ
の移動が阻止される構造であることを特徴とする耐風ク
リップ。 - 【請求項2】 前記フック部(6)は予め前記基板部
(5)に対して最も伸出した状態で接続されており、こ
れらフック部(6)と基板部(5)との間で、基板部
(5)を屋根材(2)に固定した後にフック部(6)を
基板部(5)へ押し込むことによって当該フック部
(6)の押し込み量が維持され且つ引き抜き不可となる
一方向係合構造(18)が採用されていることを特徴と
する請求項1記載の耐風クリップ。 - 【請求項3】 屋根流れ方向の逆方向へ向けて上端上面
と下端下面とを互いに重合させつつ屋根材(2)を葺き
上げてゆく過程で請求項2記載の耐風クリップを使用す
る屋根材(2)の施工方法であって、 重合の下位側となる屋根材(2A)を屋根下地(22)
へ固定すると共に該屋根材(2)上へ上記耐風クリップ
の基板部(5)を固定し、 該基板部(5)及び最伸出状態にあるフック部(6)に
対してその上から重合の上位側となる屋根材(2B)を
所定配置で固定し、 その後、この上位側の屋根材(2B)の下端部から下方
へ延び出ているフック部(6)を上方へ押し込むことに
よって該フック部(6)を上位側屋根材(2B)の下端
部へ引っ掛けてゆくことを特徴とする屋根材の施工方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001187249A JP2003003613A (ja) | 2001-06-20 | 2001-06-20 | 耐風クリップ及び屋根材の施工方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001187249A JP2003003613A (ja) | 2001-06-20 | 2001-06-20 | 耐風クリップ及び屋根材の施工方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003003613A true JP2003003613A (ja) | 2003-01-08 |
Family
ID=19026563
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001187249A Pending JP2003003613A (ja) | 2001-06-20 | 2001-06-20 | 耐風クリップ及び屋根材の施工方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003003613A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8131023B2 (en) | 2007-06-25 | 2012-03-06 | Omron Corporation | Monitoring system for acquiring a facial image and performing monitoring processing, method, information processing device, and program thereof |
KR101990849B1 (ko) * | 2018-12-04 | 2019-06-20 | 대한민국 | 기와 고정 장치 및 이를 포함하는 기와지붕 |
-
2001
- 2001-06-20 JP JP2001187249A patent/JP2003003613A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8131023B2 (en) | 2007-06-25 | 2012-03-06 | Omron Corporation | Monitoring system for acquiring a facial image and performing monitoring processing, method, information processing device, and program thereof |
KR101990849B1 (ko) * | 2018-12-04 | 2019-06-20 | 대한민국 | 기와 고정 장치 및 이를 포함하는 기와지붕 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712 Effective date: 20040122 |
|
RD02 | Notification of acceptance of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422 Effective date: 20040420 |