JP2939739B2 - 洗浄剤組成物 - Google Patents
洗浄剤組成物Info
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Description
ずみの原因となるペースト状〜固体状の変質した皮脂と
液体状の皮脂を同時に洗浄できる洗浄剤組成物に関す
る。
は、セッケンを中心とする脱脂力(洗浄力)の高いアニ
オン界面活性剤を使用したものである。しかし、このよ
うな洗浄剤は、pHが高い、界面活性剤濃度が高いなどの
ため皮膚に対する刺激が強く、また油っぽくないところ
も一律に洗浄の対象とする等の事情から、強く洗うと、
洗顔後の肌がかさついたり、つっぱるなどの問題があっ
た。
体状の皮脂は洗浄できても、毛穴の詰まりや黒ずみの原
因となる、融点が高くペースト状〜固体状の変質した皮
脂(脂肪酸を多く含む)を洗浄することができない。
皮脂を洗浄できる洗浄剤として、コメド皮脂溶解性アル
コール類に活性化ゼオライト及びノニオン界面活性剤を
組合せた非水系洗浄剤が提案されている(特開平8-5945
5号公報)。しかし、このものは、使用できる部位が毛
穴の汚れの気になる部位に限定されていることや、すす
ぎ時の感触が従来の洗浄剤と異なるため洗顔時の満足感
が十分に得られないことから、一般の洗浄剤に完全に置
き換えて使用できるものではなかった。
ースト状〜固体状の皮脂及び液体状の皮脂を同時に洗浄
できると共に、洗顔後の肌がかさついたりつっぱったり
せず、かつ使用感触にも優れる洗浄剤組成物を提供する
ことを目的とする。
発明者らは鋭意研究を重ねた結果、コメド皮脂溶解性ポ
リオール類と結晶状のアニオン界面活性剤とを組合せた
非水系の洗浄剤組成物とすれば、非水系のまま使用する
と、毛穴の汚れがポリオール類により溶解洗浄されると
共に洗顔後の肌にかさつきやつっぱり感を与えないこ
と、一方、すすぎ、洗浄時に水を用いると、アニオン界
面活性剤が溶解して本来の機能を発揮し、一般の水系洗
浄剤と同様に液体状の皮脂を洗浄できることを見出し、
本発明を完成した。
(C) (A) 35℃においてパルミチン酸1重量%以上を溶解し
得るポリオール又はポリオールエーテル 50〜95重量% (B) アニオン界面活性剤中和塩の結晶 1〜30重量% (C) 増粘剤 0.1〜20重量% を含有し、水の含有量が10重量%以下であることを特徴
とする洗浄剤組成物を提供するものである。
ールエーテルとしては、35℃においてパルミチン酸1重
量%以上を溶解し得るものであれば特に限定されない
が、常温常圧で液体であるものが好ましく、例えばジエ
チレングリコールモノエチルエーテル(エチルカルビト
ール)、イソプレングリコール、ヘキシレングリコー
ル、1,2-ペンタンジオール、ポリエチレングリコール
(平均分子量約400)、ジプロピレングリコール、エチ
レングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコー
ルモノエチルエーテル、1,3-ブチレングリコール、2-エ
チル-1,3-ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、
プロピレングリコール、トリス(エトキシエトキシエチ
ル)ホスフェート等が挙げられ、特にジエチレングリコ
ールモノエチルエーテル、イソプレングリコール、ヘキ
シレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3-ブチ
レングリコール及びトリス(エトキシエトキシエチル)
ホスフェートが好ましい。このようなポリオール類は、
ペースト状〜固形状の変質した皮脂を溶解し得ると共
に、毛穴や肌への浸透性にも優れている。
エーテル(以下、「ポリオール類」という)は、単独で
又は2種以上を組合せて使用することができ、本発明の
洗浄剤組成物中に、50〜95重量%、好ましくは60〜90重
量%配合される。(A)成分の配合量が50重量%未満で
は、ペースト状〜固体状の変質した皮脂の洗浄性に劣
り、95重量%を超えると、アニオン性界面活性剤の配合
量が相対的に低くなり過ぎ、すすぎ、洗浄時の起泡性に
劣ることとなる。
組成物中で結晶状態であること、すなわち(A)成分のポ
リオール類に溶解しないことが重要であり、この点で、
ポリオール類に対する溶解性の高い酸型のアニオン界面
活性剤は使用できない。なお、本発明において、(B)成
分の「結晶」とは、組成物中で液相と明らかに相を異に
しているものであれば足り、結晶質ないし液晶質のいず
れの状態をも含むものとする。またこの結晶は、X線広
角領域において1つ又は複数のピークが認められること
により、又は偏光顕微鏡において異方性が認められるこ
とにより、その存在が確認できる。更に、(B)成分は、
すすぎ時に水を添加することにより容易に溶解する程度
の粒度〔好ましくは最大粒径(任意の三視野において観
察した粒径のうち最大のもの)2mm以下〕のものである
ことが必要である。より好ましい(B)成分の粒度は非水
系での使用時に異物感・物理的刺激を肌に与えない点か
ら500μm以下である。(B)成分としては、例えば、ラウ
リルリン酸塩、ミリスチルリン酸塩、2-ヘキシルデシル
リン酸塩等のアルキルリン酸塩;ラウリルスルホン酸
塩、ミリスチルスルホン酸塩等のアルキルスルホン酸
塩;ラウリルグリセリルエーテルスルホン酸塩、ミリス
チルグリセリルエーテルスルホン酸塩等のアルキルグリ
セリルエーテルスルホン酸塩;ラウリン酸塩、ミリスチ
ン酸塩、パルミチン酸塩、ステアリン酸塩等の脂肪酸
塩;N-ラウロイルメチルタウリン塩、N-ミリストイルメ
チルタウリン塩、N-ココイルメチルタウリン塩等のN-ア
シルメチルタウリン塩;N-ラウロイルグルタミン酸塩、
N-ラウロイルグリシン塩、N-ラウロイル-β-アラニン
塩、アシルイミノ二塩基酸型陰イオン界面活性剤中和塩
(N-アシルカルボキシエチルグリシン塩等)等のN-アシ
ルアミノ酸塩などが挙げられる。上記アニオン界面活性
剤中和塩におけるアルキル基又はアシル基の鎖長は、炭
素数10〜20、特に炭素数12〜18が好ましい。また中和塩
の対イオンとしては、ナトリウム、カリウム、リチウム
等のアルカリ金属;アルギニン、リジン等のアミノ酸;
トリエチルアミン等の3級アミン等が挙げられ、なかで
もアルカリ金属、特にカリウム又はナトリウムが好まし
い。
は、単独で又は2種以上を組合せて使用することがで
き、本発明の洗浄剤組成物中に、1〜30重量%、好まし
くは5〜20重量%配合される。(B)成分の配合量が1重
量%未満では、起泡性に劣り、30重量%を超えると、泡
立て洗浄時の(B)成分の濃度が高くなり過ぎ洗浄後の肌
にかさつきやつっぱり感を与えることがある。
分のアニオン界面活性剤中和塩の分散安定性、非水系で
の使用時におけるマッサージ性の向上のために添加され
る。(C)成分としては、(A)成分のポリオール類との親和
性が高いものがよく、例えばヒドロキシプロピルセルロ
ース、ポリビニルピロリドン類等が好ましいものとして
挙げられる。
以上を組合せて使用することができ、本発明の洗浄剤組
成物中に、0.1〜20重量%、好ましくは0.5〜10重量%、
特に好ましくは1〜5重量%配合される。かかる増粘剤
の配合により、洗浄剤組成物の25℃における粘度を5,00
0〜70,000cp、特に10,000〜50,000cpに調整するのが好
ましい。
すなわち実質上水を含まないことが必要であるが、用い
る原料中に水分が含まれる場合には、組成物中にある程
度水が混入することは避けられない。本発明において実
質上非水系とは、組成物中の水の含有量が10重量%以下
であることをいい、特に7重量%以下が好ましい。洗浄
剤組成物中の水の含有量が10重量%を超えると、毛穴の
中のペースト状〜固形状の皮脂の溶解性が低下する。
分以外に本発明の効果を損なわない範囲で、洗浄剤に一
般に用いられる他の成分を配合することができる。この
ような成分としては、ソルビトール、グリセリン等の保
湿剤;ベタイン系界面活性剤等の増泡剤;ノニオン界面
活性剤等の洗浄助剤;(C)成分以外の粘度調整剤;その
他、香料、色素、紫外線吸収剤、酸化防止剤、殺菌剤、
抗炎症剤、防腐剤、油剤、薬効剤、起泡剤、冷感剤など
が挙げられる。特に、保湿剤やノニオン界面活性剤は、
コメド皮脂の溶解性を妨げない範囲で配合することがで
きる。
分及び(C)成分並びにその他の成分を常法に従って混合
することによっても製造することができるが、(B)成分
を除く成分及び(B)成分に対応する未中和の酸型のアニ
オン界面活性剤を混合後、水酸化アルカリ等の中和剤を
添加して反応させ、アニオン界面活性剤の中和塩を分散
相として析出させる方法によっても製造することができ
る。
洗顔の目的で用いるのが好ましい。本発明の洗浄剤組成
物を洗浄の目的で使用するには、まず適量の洗浄剤を手
にとり水を用いることなく毛穴の汚れの気になる部分を
マッサージする。これにより、洗浄剤中の(A)成分のポ
リオール類が毛穴の黒ずみやざらつきの原因となるペー
スト状〜固形状の皮脂を溶解する一方、(B)成分のアニ
オン界面活性剤中和塩は系に不溶な状態で存在するの
で、肌に作用せず、過度な刺激を与えることがない。次
いで水を加え通常の洗顔料と同様にして顔全体をすすぐ
ことにより、(B)成分が初めて溶解して界面活性剤とし
て作用し、泡立ち、液状の皮脂を洗浄することができ
る。
明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
し、系中のアニオン界面活性剤の状態、洗顔効果、並び
に洗顔後のつっぱり感及びかさつきを比較した。この結
果を表1に併せて示す。
により、各洗浄剤中のアニオン界面活性剤中和塩の状態
を確認した。 評価基準: ○:結晶〜液晶(顕微鏡観察で異方性あり,最大粒径は
2mm以下) ×:溶解(顕微鏡観察で異方性なし)
ネラーの鼻周辺部をマッサージした後、水を加えて泡立
て洗顔する。この洗顔を1日1回、2週間継続した場合
における鼻の毛穴の黒ずみの変化を評価した。
40%RHの恒温、恒湿の部屋に入り、5分後の顔のつっぱ
り感を、下記基準に従い官能評価した。 評価基準(つっぱり感): ◎:つっぱり感が全くない ○:つっぱり感がわずかにあるが、気にならない △:やや気になる程度のつっぱり感がある ×:つっぱり感があり気になる
し、洗顔後のかさつきを下記基準に従い評価した。 評価基準(かさつき): +:落屑が見られる ±:わずかに落屑が見られる −:落屑なし
7,粘度20,000cp)を調製し、その洗顔効果を前記比較
品3と比較した。この結果を表2に示す。なお、本発明
品7の洗浄剤は、偏光下の顕微鏡観察において異方性が
認められ、アニオン界面活性剤中和塩が溶解せず結晶状
態のまま存在していることが確認された。
スで片方を本発明品7で、もう片方を比較品3で洗顔し
てもらう。その後ファンデーションを塗布し、2時間
後、3時間後及び4時間後の肌のテカリを、5人のパネ
ラーにより比較評価した。また、上記洗顔を1日1回、
1週間継続した場合の鼻の毛穴の黒ずみの変化を評価し
た。
し、系中のアニオン界面活性剤の状態、洗顔後のすっき
り感及びその持続性、並びに洗顔後のつっぱり感及びか
さつきを評価した。この結果を表3に併せて示す。
法により確認した。
各洗浄剤を用いて洗顔し、洗顔直後及び洗顔後3時間に
おけるすっきり感を下記基準に従い官能評価した。 評価基準(すっきり感): ◎:良好 ○:やや良い △:あまり良くない
の方法及び基準に従い評価した。
し、系中のアニオン界面活性剤の状態、洗顔時のマッサ
ージ性及び毛穴のざらつきの変化を評価した。この結果
を表4に併せて示す。
法により確認した。
の変化:パネラーが、各洗浄剤をハーフフェイスで用
い、水を使用せずにマッサージし、次いで水を用いて泡
立て洗顔する。この場合のマッサージ性を下記基準で評
価し、またこの洗顔を1日1回、2週間継続後における
毛穴のざらつきの変化を評価した。 評価基準(マッサージ性): ◎:良好 ○:やや良い △:あまり良くない
固体状の皮脂及び液体状の皮脂を同時に洗浄できると共
に、洗浄後の肌につっぱり感やかさつきを与えず、かつ
使用感触にも優れるものである。
Claims (4)
- 【請求項1】 次の成分(A)、(B)及び(C) (A) 35℃においてパルミチン酸1重量%以上を溶解し
得るポリオール又はポリオールエーテル 50〜95重量% (B) アニオン界面活性剤中和塩の結晶 1〜30重量% (C) 増粘剤 0.1〜20重量% を含有し、水の含有量が10重量%以下であることを特徴
とする洗浄剤組成物。 - 【請求項2】 (A)成分が、ジエチレングリコールモノ
エチルエーテル、イソプレングリコール、ヘキシレング
リコール、1,2-ペンタンジオール、ポリエチレングリコ
ール(平均分子量約400)、ジプロピレングリコール、
エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリ
コールモノエチルエーテル、1,3-ブチレングリコール、
2-エチル-1,3-ヘキサンジオール、ジエチレングリコー
ル、プロピレングリコール、及びトリス(エトキシエト
キシエチル)ホスフェートからなる群より選ばれるもの
である請求項1記載の洗浄剤組成物。 - 【請求項3】 25℃における粘度が5,000〜70,000cpで
ある請求項1又は2記載の洗浄剤組成物。 - 【請求項4】 洗顔料組成物である請求項1〜3のいず
れか1項記載の洗浄剤組成物。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP7010098A JP2939739B2 (ja) | 1997-04-10 | 1998-03-19 | 洗浄剤組成物 |
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JP9234197 | 1997-04-10 | ||
JP7010098A JP2939739B2 (ja) | 1997-04-10 | 1998-03-19 | 洗浄剤組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10338628A JPH10338628A (ja) | 1998-12-22 |
JP2939739B2 true JP2939739B2 (ja) | 1999-08-25 |
Family
ID=26411256
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7010098A Expired - Lifetime JP2939739B2 (ja) | 1997-04-10 | 1998-03-19 | 洗浄剤組成物 |
Country Status (1)
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Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2002020246A (ja) * | 2000-07-03 | 2002-01-23 | Pola Chem Ind Inc | 毛穴ケア用の洗浄料 |
JP6188007B2 (ja) * | 2012-12-12 | 2017-08-30 | 株式会社 資生堂 | 角栓縮小・除去方法および角栓縮小・除去キット |
-
1998
- 1998-03-19 JP JP7010098A patent/JP2939739B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH10338628A (ja) | 1998-12-22 |
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