JP2938598B2 - 車両のパワートレイン構造 - Google Patents

車両のパワートレイン構造

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JP2938598B2 JP6051691A JP6051691A JP2938598B2 JP 2938598 B2 JP2938598 B2 JP 2938598B2 JP 6051691 A JP6051691 A JP 6051691A JP 6051691 A JP6051691 A JP 6051691A JP 2938598 B2 JP2938598 B2 JP 2938598B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エンジン及び変速機が
横置き並列に搭載された車両のパワートレイン構造に関
し、特に、駆動車軸のジョイント部付近の支持構造の改
良に係わる。
【0002】
【従来の技術】従来、4輪駆動車やFR(フロントエン
ジン・リヤドライブ)型車等の車両において、車体前部
のエンジンルーム内に、エンジン及び変速機を配置する
に当っては、これらを縦置きまたは横置きのいずれで搭
載するかで種々の態様がある。これらのうち、特に、エ
ンジン及び変速機を共に横置きに配置する場合、この両
者を直列に配置するとパワートレイン全体の軸方向長さ
がかなり長くなるという不具合がある。このため、例え
ば特開平1−316561号公報に開示されるように、
エンジンの後方に変速機を並列に配置し、その両者をギ
ヤやチェーン等の動力伝達手段により動力伝達可能に連
結するようにしたものが開発され、実用化されている。
【0003】そして、このようなパワートレイン構造に
おいて、上記変速機の一端側でかつそれと別軸に車輪間
ディファレンシャルとしてのフロントディファレンシャ
ルを配置する場合、該フロントディファレンシャルとこ
れと離れた側の前輪とを連結する駆動車軸は、通常、変
速機の車輪間ディファレンシャル配置側とは反対側の端
部近傍でジョイント部を有し、かつジョイント部付近で
エンジンまたは変速機のケースに取付けられたブラケッ
トに軸受を介して回転自在に支持されるようになってい
る。尚、上記ブラケットと駆動車軸との間には、軸受と
共に塵埃避けのシール部材を設けるのが一般的である。
また、パワートレイン構造では、パワートレイン全体の
コンパクト化等を図る観点から、エンジンのクランクケ
ースと変速機及びフロントディファレンシャルを納める
ケースとを一体構造に構成することがある(実公昭48
−22886号公報等参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記の如く
駆動車軸のジョイント部付近をブラケットで支持する構
造の場合、ブラケットが単に片持ち支持構造のものであ
るため、駆動車軸の支持強度を充分に確保することがで
きていないのが実情である。
【0005】また、上記ブラケットと駆動車軸との間に
設けられるシール部材は、塵埃避けのものであるのに対
して、フロントディファレンシャルのケースにおける駆
動車軸の軸受付近に設けられるシール部材は、塵埃避け
と油密性の確保との両方を兼ね備えるものであり、この
ため、シール部材の共通化が図れず、その分コスト的に
高くつくなどの問題もある。
【0006】本発明はかかる諸点に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、上記駆動車軸のジョ
イント部付近の支持を、従来のブラケットの代わりに剛
性の高いパワートレインのケースでもって行うことによ
り、支持強度を高めかつ左右のシール部材の共有化を図
り得る車両のパワートレイン構造を提供せんとするもの
である。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明は、車体に対して、エンジンが
そのクランクシャフトを車幅方向に向けて横置きに配置
されているとともに、変速機が該エンジンと並列に配置
され、左右の車輪に駆動車軸を介して連結される車輪間
ディファレンシャルは、上記変速機の一端側にかつ該変
速機とは別軸上に配置され、上記駆動車軸は、左右の両
輪に各々連結され互いにほぼ等長の左右の第1車軸部
と、車輪間ディファレンシャルに連結された左右の第2
車軸部と、左右各々の第1車軸部と第2車軸部とを連結
したジョイント部とを備えている車両のパワートレイン
構造であって、上記両ジョイント部のうちの一方は、上
記変速機の車軸間ディファレンシャル配置側とは反対側
の端部近傍に設けられ、少なくとも上記変速機のケース
と車輪間ディファレンシャルのケースとは、一体構造に
構成されており、上記車輪間ディファレンシャルのケー
スは、上記一方のジョイント部近傍にまで延長され、該
延長部には上記駆動車軸を回転自在に支持する軸受とシ
ール部材とが設けられている構成とする。
【0008】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明に従属し、上記延長部に、駆動車軸が貫通する開口を
覆うカバー部材を設け、該カバー部材に上記軸受とシー
ル部材とを設ける構成とする。
【0009】請求項3記載の発明は、請求項2記載の発
明に従属し、上記エンジン、変速機及び車輪間ディファ
レンシャルのケースを一体構造に構成する一方、このケ
ースとクラッチケースとを別体に構成する。また、該ク
ラッチケースと上記カバー部材とを、上記一体構造のケ
ースに対して共締めする構成とする。
【0010】請求項4記載の発明は、請求項1記載の発
明に従属し、車両が4輪駆動車であって、上記変速機か
ら、上記車輪間ディファレンシャルに連結された車輪と
は別の車輪側に動力を伝達するトランスファー装置を備
える。そして、該トランスファー装置のシャフトを、上
記車輪間ディファレンシャル側から上記車輪間ディファ
レンシャルケースの延長部近傍に亘り車幅方向に延ば
し、またトランスファー装置のケースを上記変速機及び
車輪間ディファレンシャルのケースと一体構造に構成す
るものである。
【0011】請求項5記載の発明は、請求項1記載の発
明に従属し、車両が4輪駆動車であって、上記変速機か
ら、上記車輪間ディファレンシャルに連結された車輪と
は別の車輪側に動力を伝達するトランスファー装置を備
える。そして、該トランスファー装置のケースと上記車
輪間ディファレンシャルケースの延長部との間にこれら
を連結する連結部材を設ける構成とする。
【0012】
【作用】上記の構成により、請求項1記載の発明では、
駆動車軸の、変速機の車輪間ディファレンシャル配置側
とは反対側の端部近傍に位置するジョイント部付近は、
変速機のケースと一体化された車輪間ディファレンシャ
ルのケースの延長部によって支持されており、該延長部
は剛性の高いものであるので、上記ジョイント付近の支
持剛性も高いものとなる。しかも、上記ケースの延長部
と駆動車軸との間に介設されるシール部材は、塵埃避け
とケース内の油密性の確保との両方を兼ね備えものとな
り、他の駆動車軸側のシール部材と同じものが使用でき
る。また、ケースの延長部付近ではこのシール部材以外
に他のシール部材は必要としない。
【0013】また、請求項2記載の発明では、パワート
レインの組立時、予めカバー部材に対し、軸受とシール
部材とを装着し、かつ該軸受を介して駆動車軸を支持せ
しめるようサブアッシーをし、このカバー部材をケース
の延長部の開口周縁に取付けることにより、ケース延長
部側の駆動車軸の組込みが容易に行われる。
【0014】さらに、請求項3記載の発明では、パワー
トレインの組立時における、上記カバー部材のケース延
長部(開口周縁)への取付けの際、該カバー部材をクラ
ッチケースと共締めすることにより、締結箇所を少なく
してパワートレインの組立を容易なものとすることがで
きる。
【0015】さらにまた、請求項4または5記載の発明
では、トランスファー装置のケースを上記変速機及び車
輪間デファレンシャルのケースと一体構造にすることに
より、またはトランスファー装置のケースと上記車輪間
ディファレンシャルケースの延長部との間にこれらを連
結する連結部材を設けることにより、トランスファー装
置のケースが補強されてその剛性が向上することにな
る。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0017】図1〜図3は本発明の一実施例に係わる4
輪駆動車のパワートレイン構造を示し、1は車体、2は
車体1の前部に設けられたエンジンルームであり、該エ
ンジンルーム2は、ダッシュパネル3により車室4と仕
切られている。上記エンジンルーム2内には、その前側
にラジエータ5が配設されているとともに、該ラジエー
タ5の後方にエンジン6及び変速機7が配設されてい
る。上記エンジン6は、4気筒のレシプロエンジンでク
ランクシャフト8を車幅方向に向けて横置きに配置され
ており、上記変速機7は、該エンジン6の後方でかつク
ランクシャフト11と並列に横置きに配置されている。
【0018】また、11は上記エンジン6のクランクシ
ャフト8の一端部に設けられたクラッチ、12は該クラ
ッチ11を通して出力されるエンジン6の駆動力(クラ
ンクシャフト8の回転力)を上記変速機7の入力軸21
に伝達する動力伝達装置である。上記クラッチ11は、
上記クランクシャフト8と回転一体に連結されたサポー
トディスク13と、該サポートディスク13と対向して
配置されたクラッチディスク14と、該クラッチディス
ク14を上記サポートディスク13に押圧せしめるプレ
ッシャプレート15とを備えている。また、上記動力伝
達装置12は、上記クラッチ11のクラッチディスク1
4に回転一体に連結されたドライブギヤ16と、変速機
7の入力軸21に回転一体に設けられたドリブンギヤ1
7と、上記両ギヤ16,17間に設けられこれらと噛合
するアイドルギヤ18とからなる。しかして、上記クラ
ッチ11が接続されるとき(つまりクラッチディスク1
4がサポートディスク13に押圧される状態のとき)、
エンジン6の駆動力が上記動力伝達装置12を介して変
速機7の入力軸21に伝達され、該入力軸21が回転す
る。
【0019】上記変速機7は、同軸線上に位置する入力
軸21及び出力軸22と、これらと平行なカウンタシャ
フト23とを有する。上記入力軸21とカウンタシャフ
ト23とは、一対の減速ギヤ24を介して駆動連結され
ている一方、上記出力軸22とカウンタシャフト23と
の間には変速用ギヤ列25が配設されている。しかし
て、入力軸21に入力されたエンジン駆動力は、該入力
軸21から減速ギヤ24を介してカウンタシャフト23
に伝達され、該カウンタシャフト23から変速用ギヤ列
25のいずれか一つのギヤを介して出力軸22に伝達さ
れるとともに、この間に適宜減速されるようになってい
る。
【0020】上記出力軸22の端部には出力ギヤ26が
回転一体に装着されており、該出力ギヤ26から出力さ
れる駆動力は、センタディファレンシャル31に伝達さ
れ、該センタディファレンシャル31で前輪側と後輪側
とに分割される。そして、前輪側の駆動力は、前輪側の
車輪間ディファレンシャルであるフロントディファレン
シャル41に伝達され、該フロントディファレンシャル
41で左右に分割された後、各々駆動車軸42L,42
Rを介して左右の前輪9に伝達される。一方、後輪側の
駆動力は、トランスファー装置44及びプロペラシャフ
ト45を介して車体後部の後輪側の車輪間ディファレン
シャルであるリヤディファレンシャル(図示せず)に伝
達される。
【0021】上記センタディファレンシャル31及びフ
ロントディファレンシャル41は、上記変速機7の出力
軸22とは別軸の上記駆動車軸42L,42R上に並列
に配置されており、上記フロントディファレンシャル4
1は駆動車軸42L,42R上の変速機7寄りの車体前
後中心線に近い位置に、上記センタディファレンシャル
31は該フロントディファレンシャル41を挟んで変速
機7と反対側の位置にそれぞれ配置されている。また、
上記センタディファレンシャル31は、プラネタリギヤ
式のものであり、外周に上記出力ギヤ26と噛合するギ
ヤ部を有する入力部としてのリングギヤ32と、該リン
グギヤ32と同心軸状に設けられ、かつ後輪側出力ギヤ
33と回転一体に連結されたサンギヤ34と、上記リン
グギヤ32及びサンギヤ34の両方に噛合するプラネタ
リギヤ35と、該プラネタリギヤ35を支持し、かつ上
記フロントディファレンシャル41のデフケースに回転
一体に連結されたキャリア37とからなる。一方、上記
フロントディファレンシャル41はベベルギヤ式のもの
である。
【0022】さらに、上記プロペラシャフト45の動力
取出し部を構成するトランスファー装置44は、車幅方
向に延びるギヤドライブシャフト46と、該ギヤドライ
ブシャフト46の一端に設けられ、かつ上記出力ギヤ3
3と噛合するギヤ47と、上記ギヤドライブシャフト4
6の他端及びプロペラシャフト45と連結されるシャフ
ト49の前端に各々設けられた一対のハイポイドギヤ4
8,48とを備えている。
【0023】上記エンジン6は、図2に示すように、そ
の上部側(シリンダヘッド側)を前方に若干傾けた状態
で横置きに配置されている。また、エンジン6のケース
70は、上側からヘッドカバー71とシリンダヘッド7
2と上部クランクケース73と下部クランクケース74
とオイルパン75とからなり、上記上部クランクケース
73と下部クランクケース74との合わせ面F1 は、ク
ランクシャフト8の中心を通る平面でシリンダ軸と略直
交して設けられている。上記変速機7は、上記エンジン
6の上部クランクケース73内と下部クランクケース7
4内とに跨がって収納され、その入・出力軸21,22
は上部クランクケース73に、カウンタシャフト23は
下部クランクケース74に軸支されている。
【0024】また、上記下部クランクケース74とオイ
ルパン75との合わせ面F2 は、上記センタディファレ
ンシャル31、フロントディファレンシャル41及び前
輪の駆動車軸42L,42Rの中心を通り、上記駆動車
軸42L,42Rを挟み込んで軸支するようになってい
る。上記両ディファレンシャル31,41は、下部クラ
ンクケース74内とオイルパン75内とに跨がって収納
されている。また、上記トランスファー装置44は、オ
イルパン75内に収納されている。以上によって、パワ
ートレイン10を構成するエンジン6、変速機7、セン
タディファレンシャル31、フロントディファレンシャ
ル41及びトランスファー装置44のケース全てが一体
構造に構成されている。
【0025】また、図3に示すように、上記クラッチ1
1は、上記エンジン6のケース70に取り付けられたク
ラッチケース81により覆われているとともに、該クラ
ッチケース81の側方には、上記動力伝達装置12のギ
ヤ16〜18を覆うギヤケース82が取り付けられてい
る。上記動力伝達装置12の各ギヤ16〜18は、それ
ぞれ上記クラッチケース81とギヤケース82とに各々
設けた一対の軸受83,83により2点支持で回転自在
に支持されている。上記エンジンケース70とクラッチ
ケース81との間には上記変速機7に対応して軸支部材
84がエンジンケース70に固定して設けられ、該軸支
部材84には、上記変速機7の入力軸21及びカウンタ
シャフト23がそれぞれ軸受85,86を介して回転自
在に支持されている。上記軸支部材84には、上記入力
軸21の軸受85側の部位からクラッチケース81内を
入力軸21と同心状でかつその外周面との間に所定の間
隔を置いた状態のままギヤケース82側に向かって延び
る円筒状の延出部84aが形成され、該延出部84aの
先端は、上記クラッチケース81のドリブンギヤ軸受8
3側の部位に形成された突出嵌合部81aに嵌合されて
いる。
【0026】一方、上記左右の駆動車軸42L,42R
のうち、フロントディファレンシャル41とそれと離れ
た前輪9とを連結する車体右側の駆動車軸42Rは、上
記変速機7のフロントディファレンシャル41配置側と
は反対側の端部近傍でユニバーサルジョイントからなる
ジョイント部91を有し、このジョイント部91から前
輪9までの駆動車軸42Rの長さは、車体左側の駆動車
軸42Lのフロントディファレンシャル41に近接した
部位に設けられたジョイント部92から前輪までの長さ
と略等しく設定されている。上記フロントディファレン
シャル41のエンジン6等と一体構造のケース70は、
図4及び図5に示すように、フロントディファレンシャ
ル41側から駆動車軸42Rの外周を覆いつつ該駆動車
軸42Rのジョイント部91近傍にまで車幅方向に延長
された延長部76を有し、該延長部76の先端には、上
記軸支部材84がねじ止めにより固定されているととも
に、上記駆動車軸42Rが貫通する開口を覆うカバー部
材93が上記クラッチケース81と共にねじ止めにより
固定されている。上記カバー部材93には、駆動車軸4
2Rを回転自在に支持する軸受94と、駆動車軸42R
との間からの塵埃の侵入防止及びケース延長部76内の
油密性の確保のためのシール部材95とが設けられてい
る。
【0027】また、上記トランスファー装置44のギヤ
ドライブシャフト46は、上記フロントディファレンシ
ャル41側から上記ケース延長部76近傍にまで延びて
いる。該トランスファー装置44のケースとフロントデ
ィファレンシャル41のケース及びその延長部76と
は、前述の如く一体構造とされているとともに、この両
者間にはこれらを連結する連結部材としてのリブ77が
これらのケースと一体形成されている。
【0028】尚、フロントディファレンシャル41のケ
ース70には、左側の駆動車軸42Lが貫通する部位
に、駆動車軸42Lを回転自在に支持する軸受96と、
駆動車軸42Lとの間からの塵埃の侵入防止及びケース
70内の油密性の確保のためのシール部材97とが設け
られている。また、図2中、61はエンジン6の各気筒
の吸気口に連通して接続された吸気管、62はエンジン
6の各気筒の排気口に連通して接続された排気管であ
り、該排気管62は、エンジン6の上部前側からパワー
トレインの下方を通って車体後方へ取り出されている。
【0029】したがって、上記実施例においては、エン
ジン6及び変速機7等のケース70と一体構造にしたフ
ロントディファレンシャル41のケースをフロントディ
ファレンシャル41から離れた位置にある車体右側の駆
動車軸42Rのジョイント部91付近にまで延長し、こ
の剛性の高い延長部76でもって上記駆動車軸42Rの
ジョイント部91付近を支持しているので、上記ジョイ
ント部91付近の支持剛性を高めることができる。しか
も、上記ケース延長部76と駆動車軸42Rとの間に介
設されるシール部材95は、デフケース70の駆動車軸
42Lが貫通する部位に設けられるシール部材97と同
じく塵埃避けとケース内の油密性の確保との両方を兼ね
備えものであり、両シール部材95,97が共有化され
るので、その分コストの低廉化等に寄与することができ
る。尚、上記ケース延長部76付近ではこのシール部材
95以外に他のシール部材は必要としないのは勿論であ
る。
【0030】その上、本実施例の場合、上記ケース延長
部76にカバー部材93を介して駆動車軸42Rを支持
する構成としていることから、パワートレイン10の組
立時には、予め上記カバー部材93に対し、軸受94と
シール部材95とを装着し、かつ該軸受94を介して上
記駆動車軸42Rを支持せしめるようサブアッシーを
し、このカバー部材42Rをケース延長部42Rの開口
周縁に取付けることにより、右側の駆動車軸42Rの組
込みを容易に行うことができる。また、上記カバー部材
93のケース延長部76への取付けの際、該カバー部材
93と共にクラッチケース81がねじ止めされる構成で
あるので、その分締結箇所を少なくすることができ、パ
ワートレイン10の組立の容易化をより図ることができ
る。
【0031】さらに、トランスファー装置44のケース
は、上記エンジン6及び変速機7等のケース70と一体
構造に構成されているとともに、トランスファー装置4
4のケースと上記ケース延長部76との間にこれらを連
結するリブ77が設けられているので、トランスファー
装置70のケースの剛性を大幅に向上させることができ
る。
【0032】尚、本発明は上記実施例に限定されるもの
ではなく、その他種々の変形例を包含するものである。
例えば、上記実施例では、本発明を、4輪駆動車のパワ
ートレイン構造に適用した場合について述べたが、FR
型車等その他の車両において、エンジン及び変速機を横
置き並列に配置するパワートレイン構造にも同様に適用
することができるのは勿論である。
【0033】
【発明の効果】以上の如く、本発明における車両のパワ
ートレイン構造によれば、駆動車軸の、変速機の車輪間
ディファレンシャル配置側とは反対側の端部近傍に位置
するジョイント部付近を、変速機のケースと一体化され
た車輪間ディファレンシャルのケースの延長部によって
支持することにより、上記ジョイント付近の支持剛性を
高めることができるとともに、左右の駆動車軸でシール
部材を共有化することができる。
【0034】特に、請求項2記載の発明では、パワート
レインの組立時には、予めカバー部材に対し、軸受とシ
ール部材とを装着し、かつ該軸受を介して駆動車軸を支
持せしめるようサブアッシーを行い、このカバー部材を
ケースの延長部の開口周縁に取付けるという組付け方法
を採ることができ、また、その方法により駆動車軸の組
込みを容易に行うことができるという効果をも有する。
【0035】また、請求項3記載の発明では、上記カバ
ー部材のケース延長部(開口周縁)への取付けの際、該
カバー部材をクラッチケースと共締めをすることによ
り、締結箇所を少なくしてパワートレインの組立をより
簡易化することができる。
【0036】さらに、請求項4または5記載の発明で
は、トランスファー装置のケースを上記変速機及び車輪
間デファレンシャルのケースと一体構造にすることによ
り、またはトランスファー装置のケースと上記車輪間デ
ィファレンシャルケースの延長部との間にこれらを連結
する連結部材を設けることにより、トランスファー装置
のケース剛性を高めることができるという効果をも有す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】車両のパワートレイン構造の全体構成を示すス
ケルトン図である。
【図2】車体前部におけるパワートレインの配置状態を
示す一部を切開した側面図である。
【図3】パワートレイン構造の変速機付近を示す断面図
である。
【図4】パワートレイン構造の駆動車軸のジョイント部
付近を示す断面図である。
【図5】図4の要部拡大図である。
【符号の説明】 1 車体 6 エンジン 7 変速機 8 クランクシャフト 42L 前輪の駆動車軸 44 トランスファー装置 46 ギヤドライブシャフト 70 エンジン等のケース 76 延長部 77 リブ(連結部材) 81 クラッチケース 91 ジョイント部 93 カバー部材 94 軸受 95 シール部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−61753(JP,A) 特開 昭62−59130(JP,A) 実開 平1−113665(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B60K 17/04 B60B 35/14 B60K 17/348

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体に対して、エンジンがそのクランク
    シャフトを車幅方向に向けて横置きに配置されていると
    ともに、変速機が該エンジンと並列に配置され、 左右の車輪に駆動車軸を介して連結される車輪間ディフ
    ァレンシャルは、上記変速機の一端側にかつ該変速機と
    は別軸上に配置され、 上記駆動車軸は、 左右の両輪に各々連結され互いにほぼ等長の左右の第1
    車軸部と、 上記車輪間ディファレンシャルに連結された左右の第2
    車軸部と、 左右各々の第1車軸部と第2車軸部とを連結したジョイ
    ント部とを備えている車両のパワートレイン構造であっ
    て、 上記両ジョイント部のうちの一方は、上記変速機の車軸
    間ディファレンシャル配置側とは反対側の端部近傍に設
    けられ、 少なくとも上記変速機のケースと車輪間ディファレンシ
    ャルのケースとは、一体構造に構成されており、上記車輪間ディファレンシャルのケースは、上記一方の
    ジョイント部近傍にまで延長され、 該延長部には上記駆動車軸を回転自在に支持する軸受
    とシール部材とが設けられている車両のパワートレイン
    構造。
  2. 【請求項2】 上記延長部には、駆動車軸が貫通する開
    口を覆うカバー部材が設けられ、該カバー部材に上記軸
    受とシール部材とが設けられている請求項1記載の車両
    のパワートレイン構造。
  3. 【請求項3】 上記エンジン、変速機及び車輪間ディフ
    ァレンシャルのケースは一体構造に構成され、このケー
    スとクラッチケースとは別体に構成されており、該クラ
    ッチケースと上記カバー部材とは、上記一体構造のケー
    スに対して共締めされている請求項2記載の車両のパワ
    ートレイン構造。
  4. 【請求項4】 車両は4輪駆動車であって、上記変速機
    から上記車輪間ディファレンシャルに連結された車輪と
    は別の車輪側に動力を伝達するトランスファー装置を備
    え、該トランスファー装置のシャフトは、上記車輪間デ
    ィファレンシャル側から上記車輪間ディファレンシャル
    ケースの延長部近傍に亘り車幅方向に延びており、トラ
    ンスファー装置のケースは上記変速機及び車輪間ディ
    ファレンシャルのケースと一体構造に構成されている請
    求項1記載の車両のパワートレイン構造。
  5. 【請求項5】 車両は4輪駆動車であって、上記変速機
    から上記車輪間ディファレンシャルに連結された車輪と
    は別の車輪側に動力を伝達するトランスファー装置を備
    えており、該トランスファー装置のケースと上記車輪間
    ディファレンシャルケースの延長部との間にはこれら
    を連結する連結部材が設けられている請求項1記載の車
    両のパワートレイン構造。
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