JP2937574B2 - 回転陽極型x線管 - Google Patents

回転陽極型x線管

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JP2937574B2
JP2937574B2 JP3246391A JP24639191A JP2937574B2 JP 2937574 B2 JP2937574 B2 JP 2937574B2 JP 3246391 A JP3246391 A JP 3246391A JP 24639191 A JP24639191 A JP 24639191A JP 2937574 B2 JP2937574 B2 JP 2937574B2
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勝弘 小野
秀郎 阿武
弘行 杉浦
隆幸 北見
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J2235/00X-ray tubes
    • H01J2235/10Drive means for anode (target) substrate
    • H01J2235/1046Bearings and bearing contact surfaces
    • H01J2235/106Dynamic pressure bearings, e.g. helical groove type

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、回転陽極型X線管に
係わり、とくにその回転機構部の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】回転陽極型X線管は、周知のように、円
盤状の陽極ターゲットを、相互間に軸受部を有する回転
体および固定体で支え、真空容器外に配置した電磁コイ
ルを付勢し高速回転させながら陰極から電子ビームを放
出して陽極ターゲット面上に当て、X線を放射する。軸
受部は、ボールベアリングのようなころがり軸受や、軸
受面にらせん溝を形成するとともに、ガリウム(G
a)、又はガリウム−インジウム−錫(Ga−In−S
n)合金のような少なくとも動作中は液状である金属潤
滑剤を用いた動圧式すべり軸受で構成される。後者のす
べり軸受を用いた例は、たとえば特公昭60-21463号、特
開昭60-97536号、特開昭 60-117531号、特開昭62-28755
5号、特開平2-227947号、あるいは特開平2-227948号の
各公報や、「フィリップス テクニカル レビュー 第
44巻、第11/12 号(1989 年11月)」等に開示されてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記の例えば特開昭 6
0-117531号公報には、円柱状固定体の外周壁にヘリンボ
ン・パターンのらせん溝が形成されてなる動圧式のラジ
アル方向すべり軸受部が設けられ、同じく固定体の両端
面にそれぞれサークル状ヘリンボン・パターンのらせん
溝が形成されてなる一対の動圧式スラスト方向すべり軸
受部が設けられた回転陽極型X線管が開示されている。
また、特開平2-227948号公報には、固定体の一部に直径
の大きい部分を設け、この径大部の表裏両垂直面にそれ
ぞれヘリンボン・パターンのらせん溝が形成されたX線
管が開示されている。
【0004】しかしながら、スラスト方向すべり軸受部
のらせん溝を、固定体の先端面すなわち陽極ターゲット
に近い方の端面に形成することは、この面が他に突出物
のない平坦な面になっているので容易であるが、反対側
の面にらせん溝を形成することは困難である。すなわ
ち、固定体の陽極ターゲットから遠い方の陽極支持部で
は、軸受面とする肩状部を構成するために固定部の少な
くとも一部を切削して径小部を設けるが、この径小部が
突出しているために、軸受面となる肩状部端面に切削や
エッチングでらせん溝を形成することは実際上困難であ
る。それ故また、突出部のある垂直軸受面に形成したこ
のらせん溝は、精度が十分なものにならないおそれがあ
る。
【0005】この発明は、以上のような不都合を解消
し、動圧式のスラスト方向すべり軸受部のらせん溝の製
作が容易であり、且つ高精度のらせん溝を有するスラス
ト方向すべり軸受部を備える回転陽極型X線管を提供す
ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明は、リング状の
開口部閉塞体で取り巻かれた内側領域に固定体径小部が
更に部分的に径小化された円周状凹みからなる円周状空
胴が形成されており、一対のスラスト方向すべり軸受部
の他方のサークル状らせん溝は開口部閉塞体の固定体肩
状端面に近接対面する垂直軸受面に形成されているとと
もに、このサークル状らせん溝はその内周端が円周状空
胴に連通するようにこの開口部閉塞体の中央透孔側の縁
まで連続して形成されている回転陽極型X線管である。
【0007】
【作用】この発明によれば、他方のスラスト方向すべり
軸受部のらせん溝を、回転体の開口部に固定するリング
状の開口部閉塞体に形成しているので、平坦な面に形成
でき、製作が容易であるとともに高精度のらせん溝を形
成できる。そして、このらせん溝が排気工程等における
内部発生ガスの排出通路としても利用され得る。さらに
また、万一、固定体の径小部に形成した円周状空胴に液
体金属潤滑剤の一部が出てきても、この潤滑剤は開口部
閉塞体の内周端縁まで形成したらせん溝によりこのスラ
スト方向すべり軸受の内部に確実容易に引き戻される。
こうして、軸受部の製作が容易であるとともに、潤滑剤
の真空容器内空間への飛散が未然に防止され、信頼性の
高い回転陽極型X線管が得られる。
【0008】
【実施例】以下その実施例を図面を参照して説明する。
なお同一部分は同一符号であらわす。図1乃至図5に示
す実施例は、次の構成を有する。すなわち、重金属から
なる円盤状陽極ターゲット11は、有底円筒状の回転体12
の一端に突設された回転軸部13に、ナット14により一体
的に固定されている。なお、有底円筒状の回転体12は、
全体を単一の構成にするものに限らず、例えば回転軸13
に連続する円板状部12m と、円筒部12n とを別部品で構
成し、それらをねじ止めあるいは溶接により固着したも
のであってもよく、実質的に有底円筒状の回転体を構成
すればよい。なお、円筒部12n は、外側に鉄のような強
磁性体円筒および銅のような良導体円筒を同軸状に密嵌
合したロータ円筒を備えるが、同図では記載を省略し
た。この有底円筒状回転体12の内側には、円柱状の固定
体15が回転体開口部12a 側から挿入され嵌合されてい
る。陽極ターゲットから遠い方の固定体15の図示下端部
すなわち回転体開口部12a の近傍には、外径が縮小され
た固定体径小部15a が形成されている。そして回転体開
口部12a には、固定体径小部15a を近接して包囲し、固
定体肩状端面15b に接し、実質的に回転体開口部を閉塞
するリング状の開口部閉塞体16が、複数個のボルト16d
により固着されている。固定体径小部15a には、これら
回転体12および固定体15を機械的に支える鉄材製の陽極
支持部17がろう接により固着され、これはガラス製の真
空容器18に気密接合されている。
【0009】円筒状回転体12と固定体15との嵌合部分に
は、前述の各公報に示されるような、2組の動圧式ラジ
アル方向すべり軸受部19a,19a が設けられている。その
ために、固定体のすべり軸受面となる外周面には、前記
各公報に記載されているような2組のヘリンボン・パタ
ーンからなるらせん溝20,20 が形成されている。このら
せん溝を有する固定体外周面と、これに外接する平坦な
回転体内周軸受面との間には、およそ20マイクロメー
トルの微小な軸受間隙Gが設けられる。
【0010】そこで、回転体12の内側底壁12b に接する
固定体15の先端の垂直軸受面15c には、図3に示すよう
なサークル状のヘリンボン・パターンからなるらせん溝
21aが形成されている。このらせん溝21a を有する固定
体先端軸受面15c と、これに近接する平坦な回転体底面
からなる軸受面との間には、同様におよそ20マイクロ
メートルの微小な軸受間隙Gが設けられ、一方の動圧式
スラスト方向すべり軸受部19bが構成されている。
【0011】これに対し、陽極ターゲットから遠い方す
なわち陽極支持部17の方の動圧式スラスト方向すべり軸
受部19c は、固定体に径小部15a を形成することにより
構成される肩状端面15b からなる垂直軸受面と、これに
接する開口部閉塞体16の平坦な垂直軸受面16a とで構成
される。そして、この垂直軸受面16a に、図5に示すよ
うなサークル状のヘリンボン・パターンからなるらせん
溝21b が形成されている。この開口部閉塞体16の軸受面
16a に形成したヘリンボン・パターンのらせん溝21b
は、同一方向すなわち陽極ターゲット11の方からみた溝
の向きが、図3に示した他方の固定体先端面15c のらせ
ん溝21a の向きと逆になっている。しかも、このらせん
溝21b は、くの字に折り返した位置Cを基準にして、そ
こから内側領域の溝の半径方向寸法Wi が、外側領域の
溝の半径方向寸法Wo よりも大きいパターンで構成され
ている。それによって、内側領域の溝による潤滑剤の引
き込み力が、外側領域の溝による潤滑剤の引き込み力よ
りも大きくなる。そして、内側領域のらせん溝21b は、
中央透孔16b まで連続して形成されている。また、内側
領域のらせん溝21b は、ラジアル方向すべり軸受部19a
の軸受間隙に連通するように、このすべり軸受部19a の
半径と同等またはそれよりもわずか大きい半径の位置ま
で形成されている。各らせん溝は、およそ20マイクロ
メートルの深さを有しており、化学的エッチングによっ
て形成できる。なお、開口部閉塞体16には、ボルト挿入
用の複数個の透孔16c が形成されており、複数個のボル
ト16d によって回転体開口部12a に固定されている。閉
塞体円筒部16e と固定体径小部15a との間の隙間Qは、
回転に支障が生じない範囲で小さい寸法にして、ここか
ら潤滑剤が外部に漏出しないようにしてある。
【0012】なお、固定体15には、その中心部が軸方向
にくり抜かれて透孔とされた軸方向の潤滑剤収容室22が
設けられている。この軸方向潤滑剤収容室22の図示上端
開口は、固定体先端面のらせん溝21a のパターンの内側
に位置し、スラスト軸受部19b の軸受間隙に連通してい
る。また、この固定体15にはその中間部外周壁がわずか
にテーパ状に削られた径小部23が形成されていて、潤滑
剤収容室22からこの径小部23に通じる3つの放射方向通
路24が 120度間隔で軸対称的に形成されている。さら
に、中心の潤滑剤収容室22の図示下端開口部は、固定体
15と同じ材料の栓25によって密閉されており、その近傍
に径小な円周状空胴26が形成されている。そして、この
円周状空胴26から中心の潤滑剤収容室22に通じる同じく
3つの放射方向通路27が 120度間隔で軸対称的に形成さ
れている。それにより、円周状空胴26は、放射方向の孔
27を通して潤滑剤収容室22に連通するとともに、スラス
ト軸受部19c のらせん溝21b およびそこの軸受間隙に連
通している。各軸受部の軸受間隙や、らせん溝、これら
に連通する潤滑剤収容室および各通路には、これらの空
間を埋める量の液体金属潤滑剤が充填、収容される。
【0013】このX線管の動作にあたっては、真空容器
18の外側の回転体12に対応する位置に、図示しないステ
ータの電磁コイルを配置して回転磁界を生じさせ、回転
陽極を矢印Pの如く高速回転させる。それによって、各
すべり軸受部に生じる動圧により、回転体は固定体の軸
受面からラジアル方向およびスラスト方向ともおよそ2
0マイクロメートルの軸受間隙Gを維持したまま回転さ
せられる。そして、図示しない陰極から放出された電子
ビームが陽極ターゲット11の面上に射突してX線が発生
させられる。このターゲットに生じた熱はその多くが輻
射により放散されるとともに一部が回転体12から軸受部
の液体金属潤滑剤を通り固定体15を経て外部に放散され
る。
【0014】 この実施例によれば、一方のスラスト方
向すべり軸受部のらせん溝を、回転体の開口部閉塞体16
に形成しているので、平坦な面に形成でき、製作が容易
であるとともに高精度のらせん溝を形成できる。
【0015】また、この実施例によれば、次のような理
由によって、X線管の製造中に軸受の内部で発生するガ
スを潤滑剤の漏出を伴わずに排出することができる利点
がある。すなわち、この液体金属潤滑式動圧すべり軸受
を備えるX線管の製造においては、図6に示すような潤
滑剤注入工程を経る。まず、加熱ヒータ31および排気ポ
ンプ32を有する真空ベルジャ33の内部に、回転体12をそ
の開口部12a を上に向けて保持台34の上に載せる。真空
ベルジャ内に設けられた固定体保持器35で、固定体15を
回転体の上方に位置決めして吊り下げる。固定体15の上
方外周には、開口部閉塞体16が図示しない保持器により
保持されており、またそれを固定するための複数個のボ
ルト16d が締結具36によって所定位置に保持されてい
る。ベルジャ内を例えば10-3Pa程度の高真空にし、
加熱ヒータ31で各軸受部材を例えば約250℃まで加熱
し、各部品から内蔵ガスを放出させて排気する。次に、
潤滑剤注入器37から回転体の内側に、所定の量だけ計量
された液体金属潤滑剤Lを注入する。次いで、上方から
固定体15をゆっくり下降させて回転体12の内側に挿入す
る。それによって、回転体の底部にある液体金属潤滑剤
Lは、両者の軸受間隙、固定体中心部の潤滑剤収容室、
および放射方向通路等に流動して行き、充満する。その
後、開口部閉塞体16を回転体開口部12a に適合し、複数
個のボルト16dを締結具36で締付けて固定する。
【0016】このような潤滑剤注入工程、あるいはその
後のX線管排気工程では、図7に示すように、固定体15
の自重によって図示しない一方のスラスト軸受部19b の
軸受間隙はその間隙寸法がほとんど零となる。そのた
め、他方のスラスト軸受部19cでは、開口部閉塞体16の
軸受面と固定体肩状面との間の間隙gが約40マイクロ
メートルと2倍に拡がる。潤滑剤Lは、この間隙gまで
達するが、開口部閉塞体16に形成したらせん溝21b には
充満しない。この状態で各部を加熱しながら排気すれ
ば、もし、軸受部の内部でガスが発生すると、ガス気泡
xは矢印の如くラジアル軸受部19aの軸受間隙Gを移動
して開口部閉塞体のらせん溝21b に達してこの溝を通
り、大きい空間容積の円周状空胴26のところに出てそこ
で急激に圧力低下し、閉塞体円筒部16e と固定体径小部
15a との間の隙間Qから外部に出て排気される。このガ
ス気泡xに置き換わって、固定体肩状面上の間隙gにあ
る潤滑剤が軸受内部に浸透する。潤滑剤で満たされてい
ないこの開口部閉塞体のらせん溝21b は、ガスをスムー
スに通過させるので、潤滑剤が外部に押し出されること
がない。したがって、このような製造工程で軸受内部の
ガスを放出させ切ってから、徐冷し、真空容器を封止切
りしてX線管を完成する。このように、開口部閉塞体16
にらせん溝21b を形成することによって、X線管の製造
中に軸受内部に発生するガスを、潤滑剤の漏出を伴わず
に排気することができる。
【0017】また、開口部閉塞体16のらせん溝21b の内
周端が円周状空胴26に直接連通しているので、回転体の
回転時に、円周状空胴26にある潤滑剤をこのスラスト軸
受部19c の軸受間隙に引き戻す作用を発揮する。しか
も、このらせん溝21b の内側領域の溝による潤滑剤の引
き込み力が、外側領域の溝による潤滑剤の引き込み力よ
りも大きくなるように構成されていることによって、円
周状空胴26にある潤滑剤を軸受間隙Gに引き戻す作用が
強く、潤滑剤の外部漏出がより一層抑制される。なお、
これと同様の作用は、内側領域の溝の深さまたは溝幅
を、外側領域の溝深さまたは溝幅よりも大きくしても、
得られる。また、それらの組み合わせによっても得られ
る。
【0018】図8に示す実施例は、開口部閉塞体16の内
周壁にポンプ用らせん溝28を形成し、これを潤滑剤漏出
防止手段としたものである。ポンプ用らせん溝28は、円
周状空胴26の領域から円筒部16e の途中まで形成してあ
る。このポンプ用らせん溝28が形成された開口部閉塞体
16が回転することによるポンプ作用で、隙間Qから出よ
うとする液体金属潤滑剤は円周状空胴26の方に押し戻さ
れ、さらにスラスト軸受部のらせん溝21b による潤滑剤
引き込み作用により軸受間隙の方へ押し込まれる。した
がって、液体金属潤滑剤が真空容器内空間へ漏出するこ
とが抑制される。
【0019】
【0020】なお、円周状空胴26は、軸方向に沿って複
数個設けてもよい。また、複数の円周状空胴を構成する
場合、一部の空胴を固定体径小部に形成し、他を回転体
の開口部閉塞体に形成する組合わせ構造にすることもで
きる。
【0021】
【0022】
【0023】なお、使用する液体金属潤滑剤は、Ga、
Ga−In合金、又はGa−In−Sn合金のようなG
aを主体とするものが使用できるが、それに限らず、例
えばビスマス(Bi)を相対的に多く含むBi−In−
Pb−Sn合金、あるいはInを相対的に多く含むIn
−Bi合金、又はIn−Bi−Sn合金を使用し得る。
これらは融点が室温以上であるので、陽極ターゲットを
回転させる前に金属潤滑剤をその融点以上の温度に予熱
したうえで、回転を始めるようにすることが望ましい。
【0024】
【発明の効果】以上説明したようにこの発明によれば、
他方のスラスト方向すべり軸受部のらせん溝を、回転体
の開口部閉塞体に形成しているので、平坦な面に形成で
き、製作が容易であるとともに高精度のらせん溝を形成
できる。また、このらせん溝は排気工程等における内部
発生ガスの排出通路としても利用され得る。さらにま
た、万一、固定体の径小部に形成した円周状空胴に液体
金属潤滑剤の一部が出てきても、この潤滑剤は開口部閉
塞体の内周端縁まで形成したらせん溝によりこのスラス
ト方向すべり軸受の内部に確実容易に引き戻される。こ
うして、軸受部の製作が容易であるとともに、潤滑剤の
真空容器内空間への飛散が未然防止され、信頼性の高い
回転陽極型X線管が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例を示す要部縦断面図であ
る。
【図2】図1の一部拡大図である。
【図3】図2の3−3における上面図である。
【図4】図1の要部縦断面図である。
【図5】図4の5−5における上面図である。
【図6】この発明の利点を説明するための潤滑剤注入工
程を示す概略縦断面図である。
【図7】同じく潤滑剤注入工程での状態を示す要部拡大
縦断面図である。
【図8】この発明の他の実施例を示す要部縦断面図であ
る。
【符号の説明】 11…陽極ターゲット、12…回転体、15…固定体、16…開
口部閉塞体、18…真空容器、19a …ラジアル方向すべり
軸受部、19s,19c …スラスト方向すべり軸受部、20,21
a,21b…らせん溝、26…円周状空胴。
フロントページの続き (72)発明者 北見 隆幸 栃木県大田原市下石上1385番の1 株式 会社東芝 那須電子管工場内 (72)発明者 田沢 宏明 栃木県大田原市下石上1385番の1 株式 会社東芝 那須電子管工場内 (56)参考文献 特開 平2−244545(JP,A) 特開 昭60−117531(JP,A) 特開 昭54−87199(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01J 35/10

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 陽極ターゲットが固定された有底円筒状
    回転体と、この回転体の内側に挿入、嵌合されて該回
    転体を回転可能に保持し且つ端部が真空容器の一部に接
    続された円柱状の固定体と、前記回転体及び固定体の嵌
    合部に設けられ且つその軸受面にらせん溝を有する動圧
    式ラジアル方向すべり軸受部と、前記回転体及び固定体
    の回転中心軸に対して垂直な軸受面に形成されたサーク
    ル状のらせん溝を有する一対の動圧式スラスト方向すべ
    り軸受部と、前記各軸受部に介在され少なくとも動作中
    は液状である金属潤滑剤とを具備し、上記固定体は上記
    回転体の開口部付近に直径が縮小され回転中心軸に対し
    て垂直な肩状端面及び固定体径小部を有し、さらに前記
    固定体の肩状端面に近接対面するとともに上記回転体の
    開口部を塞ぎ且つ前記固定体径小部を取り巻くようにし
    て上記回転体開口部に固定されたリング状の開口部閉塞
    体を備え、上記一対のスラスト方向すべり軸受部のうち
    の一方は上記固定体の垂直軸受面に形成された上記サー
    クル状のらせん溝を有してなり、他方は前記固定体の肩
    状端面と前記リング状開口部閉塞体とが接する垂直軸受
    面に形成されたサークル状のらせん溝を有してなる回転
    陽極型X線管において、上記リング状の開口部閉塞体で取り巻かれた内側領域に
    は、上記固定体径小部が更に部分的に径小化された円周
    状凹みからなる円周状空胴が形成されており、上記他方
    のスラスト方向すべり軸受部のサークル状のらせん溝は
    上記開口部閉塞体の上記固定体肩状端面に近接対面する
    垂直軸受面に形成されているとともに、該サークル状の
    らせん溝はその内周端が前記円周状空胴に連通するよう
    に該開口部閉塞体の中央透孔側の縁まで連続して形成さ
    れている ことを特徴とする回転陽極型X線管。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2001276037A (ja) * 2000-04-03 2001-10-09 Katsuhiro Ono カソードスキャン型x線発生器及びx線ctスキャナ
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