JP4544689B2 - カソードスキャン型x線発生器及びx線ctスキャナ - Google Patents

カソードスキャン型x線発生器及びx線ctスキャナ Download PDF

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    • F16C2316/10Apparatus in health or amusement in medical appliances, e.g. in diagnosis, dentistry, instruments, prostheses, medical imaging appliances

Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、小型でありながら、高速度で周回するX線焦点からX線を放射して超高速スキャンができるX線CTスキャナ用のカソードスキャン型X線発生器及びこれを使った超高速スキャンができるX線CTスキャナに関する。X線焦点を周回させる機構を真空容器内の小型の部品に限定することにより、大気中における機械的な回転機構を持たずにX線焦点を披検体の周囲に高速度で安定して周回させて被検体を瞬時に撮影して3次元の画像が得られる小型のX線CTスキャナを提供する。液体金属を潤滑剤とする動圧滑り軸受を使って真空容器内で電子銃組立を周回させると共に、真空容器内で回転している部品に真空容器の外から通電している。
【0002】
【従来の技術】
従来のX線CTスキャナについて、概略の断面を表している図1を参照して説明する。従来のX線CTスキャナは、固定架台1001と、軸受1003を介して回転する回転架台1002とを有している。回転架台1002は制御器1008を用いて制御された回転駆動機構1009によって空気中において回転させられる。X線を発生する為のX線管1004や、これに高電圧を供給する為の高電圧電源(図示せず)や、X線を受け取る為の検出器1006や、その他の電子回路1007等をこの回転架台1002に取り付けた構造になっている。回転架台1002に取り付けられた電子回路の信号は図示しないスリップリングで固定架台1001に伝達される。この為に回転架台1002に取り付けられた部品の質量の和が大きくなっており、X線CTスキャナのスキャン速度を増そうとすると大きな遠心力が働き、回転架台1002に取り付けられた部品や回転架台1002自体が過大な応力に耐えられないのでスキャン速度を高めることができない欠点を持っている。
【0003】
従来構造のX線CTスキャナに使われるX線管1004は、直径が10cm程度の円板状のX線ターゲットをシリンダー状の真空容器の中で3000rpm程度の高速度で回転させ、これに電子銃組立の陰極から放射された電子を衝突させてX線1005を一方向に放出するものであり、全体が円柱状に構成されている。多量のX線を発生させる必要があるX線CTスキャナ用のX線管では冷却器が必要であり、両者の質量の和は100Kg程度に大きくなり、体積も大きくなり、これを取り付けて空気中で回転させる為の回転架台1002は大型になり、X線CTスキャナ全体が大きくなって取り扱いが不便であるだけでなく、設置スペースも大きくなり、運転費用も多額であった。更に、近年になってX線CTスキャナの用途が広がるにしたがって血液や造影剤の瞬時的な観測が求められてきた。これに応える為には、X線管1004を高速度で被検体の周りで周回させる必要が生じている。これまでの最高の周回速度は2rpsであり、これが限度と考えられている。一方では、X線量を増して画質を高めて診断能を高めたいとの要求があり、従来のX線管1004の寸法と質量がますます増大する必要がある。この相反する要求を同時に満たすことは従来の構造のX線CTスキャナでは不可能であった。
【0004】
一方で、スキャン速度を増す為に電子スキャン方式のX線CTスキャナが過去に開発された。これは、横倒しに置かれた魔法瓶の形をした真空容器の底の位置に固定した電子銃組立から電子を取り出し、電子を真空容器内でおよそ100cm走行させながら電磁的に電子の位置を制御して被検体の周りを周回させた後に、この電子を円弧状のX線ターゲットに入射させて半周回するX線を取り出すようになっている。この構造では、スキャン時間が0.1秒程度の高速スキャンができるが、十分なX線量が得られないこと等に起因して画質が劣悪であることや、X線の焦点が大き過ぎることや、安定な動作を維持し難いことや、装置全体が大きくて取り扱い難いことや、高価であること等の欠点を持ち、特殊な用途に使用されているにすぎない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
解決しようとする問題点は、X線CTスキャナのスキャン時間を大幅に短縮して動きが速い被検体の撮影においてモーションアーチファクトを無くするとともに十分なレベルのX線量を確保してフォトンノイズが少ない良質な画像を得ることができ、装置全体が小型であって取り扱い易いX線CTスキャナを提供することである。さらに、これを実現する為に真空中で信頼性よく使える軸受機構、及び真空中で回転している部品に給電できる給電機構として、動作時に液体である液体金属を潤滑剤として使用した環状の動圧滑り軸受を開発し、この軸受の直径が大きくて軸受ギャップの高低落差が大きいにもかかわらず十分な量の液体金属潤滑剤を軸受機構内に貯蔵して万遍無く軸受内に供給して潤滑切れを起こさずに安定に動作するカソードスキャン型X線発生器、及びこれを使ったX線CTスキャナを提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明では、X線CTスキャナの全ての回転部分をドーナツ状の真空容器の中に取り付けて最小限度まで小さくし、空気中での機械的な回転部分を無くすることにより超高速スキャンができるX線CTスキャナを実現している。真空容器はドーナツ状に作られており、真空容器の中心軸近傍の大気中に在る寝台上に被検体が置かれている。真空容器の中で周回する電子銃組立の陰極から電子が放出され、陰極の周回軌道に対向して真空容器内に取り付けてある環状のX線ターゲットに加速された電子が衝突してX線を発生させる。発生したX線は真空容器の小径側の壁に設けられたX線放出窓を通って大気中の被検体に照射される。被検体を通過したX線は前記の真空容器と同軸状に大気中において配設された環状のX線検出器で検出され、コンピュータで断層像に再構成されて表示装置に表示される。真空容器内のX線焦点を周回させる為の回転部分は軽量な電子銃組立などに限定されておりその体積が小さく、全体としてほぼ対称な形状であるので回転周期が0.1秒以下の高速回転をしても回転体にかかる応力が十分に小さくでき、安定して高速回転を続けることができる。また、同一の陰極側回転体組立に3個程度の電子銃組立が取り付けられるのでスキャン時間が0.03秒程度の超高速スキャンが行える。
【0007】
ドーナツ型の真空容器の内部で電子銃部分を周回させる方式のX線CTスキャナは過去に提案されているがこれまでに実現していない。その理由の一つは真空中において安定した回転を続ける手段と、回転体の電位を安定して一定値に設定する確かな手段が見出されなかった為である。本発明では真空中で信頼性よく使える軸受機構として、動作時に液体である液体金属を潤滑剤として使用した環状の動圧滑り軸受を採用し、この軸受の直径が大きくて軸受の開口の高低落差が大きいにもかかわらず液体金属潤滑剤を軸受の内部に自動的に供給する手段を提供している。また、液体金属潤滑剤を介して回転体の電位を一定値に設定している。
【0008】
本発明のX線CTスキャナでは回転中心軸が実質的に水平方向にあり、軸受の直径がおよそ100cmと大きい為に軸受ギャップ内の高低落差が大きく、軸受の回転部分が回転を停止した場合には重力加速度の影響で液体金属潤滑剤が前記の軸受ギャップの鉛直下方に位置する部分に集中し、鉛直上方に位置する部分には不足する。回転部分が再度回転を開始するときには鉛直上方に位置する部分で液体金属潤滑剤が不足し、過大なトルクが必要となる。これを防止する為に軸受機構の回転部分に液体金属潤滑剤を汲み上げて軸受の鉛直上方に位置する部分に供給する機構を取り付けた。軸受機構の回転しない部分に十分な量の液体金属潤滑剤を溜める液体金属潤滑剤貯蔵機構を設けておき、この部分に溜まっている液体金属潤滑剤を回転部分に取り付けた液体金属潤滑剤供給機構により軸受内に万遍無く供給するようにしている。この液体金属潤滑剤貯蔵機構は軸受固定体の内部に窪んだ環状の溝又は環状に配設された多数の有底の井戸状窪みから成っており、軸受の動圧力が小さい位置に取り付けられている。この液体金属潤滑剤貯蔵機構は液体金属潤滑剤で満たされた部分と真空の部分とから成っており、この真空部分は鉛直上方に設けられた通気孔によって軸受機構CBGの外部の真空空間と連通している。
【0009】
前記の液体金属潤滑剤や軸受回転体又は軸受固定体の中から残留気体が出てきた場合や、液体金属潤滑剤が移動して空間容積が変化した場合でも前記の通気孔によって軸受機構CBGの外部の真空空間と同じ圧力に保たれる。従って、液体金属潤滑剤貯蔵機構の鉛直下方に溜められた液体金属潤滑剤は例えば軸受回転体に付着するなどして容易に移動して軸受の内部に万遍無く供給されて始動時にも十分に小さな回転トルクでスムーズな回転を開始することができる。また、軸受回転体が停止した場合でも、液面高さを低くしておくと軸受の開口における液体金属潤滑剤の静圧力が高くならないので液体金属潤滑剤が軸受の内部から押し出されることも無い。
【0010】
軸受面は真空容器に熱的に連通しており、真空容器は外部から強制冷却されているので軸受での発熱があるにもかかわらず、軸受面の温度が上がらず、熱膨張が少なく、長時間にわたって安定な動作を行うことができる。さらに、電子銃組立やX線ターゲットなどのように発熱する部品も軸受ギャップ内にある液体金属潤滑剤を介して強制冷却され、熱膨張等が抑制される。
【0011】
【発明の実施の形態】
カソードスキャン型X線発生器はドーナツ型の真空容器で包まれており、この真空容器は中心軸がほぼ水平になるように設置してあり、その中心軸の近くの大気中に被検体(人体)が置かれており、真空容器は被検体を取り囲むように配置されている。真空容器は回転せずに固定されており、被検体との角度及び水平方向の位置は変えることができるようになっている。この真空容器の内部でX線焦点が被検体の周りを周回するように、X線焦点が移動しながら被検体に向ってX線が発生される。この周回するX線を使用することにより大気中に回転機構を持たないX線CTスキャナを実現している。従来の構造のX線CTスキャナでは実現が不可能であった超高速スキャンが行えて且つ大出力が得られるX線CTスキャナ用のカソードスキャン型X線発生器、及びこれを使った超高速X線CTスキャナを簡単な構造で安価にしかも信頼性良く実現した。
【0012】
【実施例】
以下に、図面を参照して、本発明の一実施例によるカソードスキャン型X線発生器、及びこれを使ったX線CTスキャナの実施例を説明する。図2は本発明のカソードスキャン型X線発生器、及びこれを使ったX線CTスキャナの全体構造体の概略の断面図であり、図3は原理図であり、図4は本発明に係わるカソードスキャン型X線発生器の、ある瞬間に鉛直上方に位置する一部分の断面を拡大した図であり、図5は本発明のカソードスキャン型X線発生器の主要部である陰極側回転体組立の部分を拡大した断面図であり、図6は図5の下方の一部を拡大した断面図である。
【0013】
図2に示すように、ドーナツ型の真空容器VVは中心軸CC’がほぼ水平になるように設置してあり、図示しない真空ポンプによって排気口VCから高真空状態にいつも排気されている。図2又は図4に示すように、この真空容器VVの内部の真空空間に円筒状の陰極側回転体組立CRがあり、陰極側回転体組立CRは常温で液体である液体金属を潤滑剤とした動圧滑り軸受から成る軸受機構CBGによって真空中で回転自在に支承されており、これらの中心軸はCC’に一致している。陰極側回転体組立CRには電子銃組立EGが周方向に分離して3個取り付けてある。図5に示すように、陰極側回転体組立CRには銅でできた円筒状のロータRT2が同軸状に取り付けられており、これと同軸状に磁性体から成る磁路円筒MT2が取り付けられている。ロータRT2に対向した状態で真空容器VVの外側において真空容器壁に沿って円弧状のステータLM2が取り付けられている。前記のロータRT2は前記の磁路円筒とステータLM2で挟まれた状態に配設されている。ロータRT2はステータLM2から真空容器VVの非磁性の材質で出来た壁を通して電磁誘導作用を受けて回転トルクを与えられるので陰極側回転体組立CRは回転する。陰極側回転体組立CRは動圧滑り軸受から成る軸受機構CBG内の液体金属潤滑剤を通して電気的にも熱的にも真空容器VVに接続されている。
【0014】
図4に示すように、電子銃組立EGの先端部には熱電子2を放出する陰極1が取り付けられている。この陰極1の周回軌道に対向した状態で環状のX線ターゲットTGが取り付けられている。図2に示すように、X線ターゲットTGは円筒状の陽極側回転体組立ARに機械的に結合されている。陽極側回転体組立ARは常温で液体である液体金属を潤滑剤とした動圧滑り軸受から成る軸受機構ABGを介して真空容器VVの一部に回転自在に取り付けられている。陽極側回転体組立ARには銅管でできたロータRT1が取り付けられており、これと同軸状に磁性体から成る磁路円筒が取り付けられている。ロータRT1に対向した状態で真空容器VVの外側において真空容器壁に沿って円弧状のステータLM1が取り付けられている。前記のロータRT1は前記の磁路円筒とステータLM1で挟まれた状態に配設されている。ロータRT1はステータLM1から真空容器VVの非磁性の材質で出来た壁を通して電磁誘導作用を受けて回転トルクを与えられるので陽極側回転体組立ARは回転する。X線ターゲットTGの回転中心軸と前記電子銃組立EGの陰極1の周回中心軸CC’とは一致しており、陰極1は常にX線ターゲットTGの表面と対向した状態で両者は互いに反対方向に回転する。
【0015】
図2又は図4を参照して陰極給電機構SL1について説明する。図2又は図4に示す実施例では3個の陰極給電機構SL1が同軸状に取り付けられており、3本の独立した電流通路を形成している。これらの図では陰極給電機構SL1の内部構造は簡略化して表している。電子銃組立EGの陰極1は、真空容器VV内の真空空間で電子銃組立EGの周回中心軸CC’と実質的に同じ中心軸を持つ環状の陰極給電機構SL1を通して高電圧端子HTに電気的に接続されている。高電圧端子HTには真空容器VVの外に在る図示しない高電圧電源からおよそー150KVの負の高電圧と電子銃組立EGの陰極1を加熱する電力が供給される。それぞれの陰極給電機構SL1は固定部と回転部を有し、固定部は絶縁体220を介して電気絶縁を保ちながら真空容器VVの一部に機械的に固定されている。陰極給電機構SL1の回転部と固定部は液体金属を潤滑剤とする動圧滑り軸受を構成しており、液体金属潤滑剤を介して両者間で通電される。陰極給電機構SL1の回転部が電子銃組立EGに弾力性のある回転トルク伝達機構217で機械的に連結されており、陰極給電機構SL1は、ある程度の偏芯及び軸方向の変位を許容した状態で電子銃組立と共に回転する。
【0016】
X線ターゲットTGは陽極側回転体組立ARの軸受機構ABG内に在る液体金属潤滑剤を介して電気的にも熱的にも真空容器VVに接続されている。真空容器VVは接地電位になっており、冷却水等で強制冷却されている。従って、X線ターゲットTGは接地電位に設定されると共に、X線ターゲットTGから発生した多量の熱は液体金属潤滑剤を介して真空容器VVの壁の部分を流れる冷却水で効率良く取り去られる。X線ターゲットTGと冷却水との間の熱抵抗は十分に小さいのでX線ターゲットTGの温度は低く保たれる為に大電力の入力が許容され、極めて多量のX線を短時間に発生することができる。
【0017】
電子銃組立EGは、図3に示すF1,F2,F3のように陰極側回転体組立CRの周囲に等配に3個取り付けられている。ここで、F1,F2,F3は前記の電子2が加速されてX線ターゲットTGに衝突してできるX線の3つの焦点を示している。X線焦点F1,F2,F3は同時にX線を発生させながら図3に示すように同時に同じ方向に周回する。これらのX線焦点の現在位置は陰極側回転体組立CRに取り付けられた角度検出機構(図示せず)によって検出される。X線焦点F1,F2,F3から放射されたX線は、図2又は図4に示すようにX線ターゲットTGの内側にあるX線分布制限機構によってファン状に整形され、陰極側回転体組立CRに取り付けられたファン方向分布整形器WF(図4参照)を通過してファン方向のX線強度分布を適正化された後に真空容器VVのX線放出窓XW(図4参照)を通過し、外部の環状のスリットSLTを通過した後に、被検体Mを通過してX線ターゲットTGと同軸状に取り付けられた2個の環状のX線検出器DF,DBのそれぞれの対向面に到達する。
【0018】
図3に示すように、X線焦点F1,F2,F3から出たX線はそれぞれが検出器の対向する部分D1,D2,D3に在る細分化された検出素子で受信される。検出器の部分D1,D2,D3は互いに重ならないように照射野範囲などが決められている。検出器の部分D1,D2,D3の合計は環状検出器のほとんど全体を占めるのでX線検出器DF,DB内の全ての検出素子が有効に活用され、コスト対性能比が改善される。環状の検出器DF,DBはそれぞれが中心軸CC’の方向にも多数の検出素子列に分けられており、それぞれの検出素子で検出された信号は図示しない電子回路でデジタル信号に変換され、図示しないコンピュータで断層像に再構成され、図示しない画像表示装置に表示されてマルチスライスのCT画像を得ることができるようになっている。
【0019】
ある瞬間に鉛直上方に位置した状態における電子銃組立周辺の断面の一部を拡大して図4に示しており、同じ部分は同じ記号を付している。図4において、軸受機構CBGの内部構造は簡略化して表している。陰極側回転体組立CRは全体的に見ると概略回転対称構造であり、これに取り付けられた電子銃組立EG等の部品は小型で軽量であるので10rps程度の高速回転に十分耐えることができる。この場合、X線焦点が3個であるのでスキャン時間は0.03秒まで短縮することができる。X線ターゲットTGは直径が120cmと大型であり、X線焦点F1,F2,F3と反対方向に回転しており、前記のように強制冷却されているのでX線ターゲットTGの表面温度が高くなり難く、大電力の入力が許容されるので短時間に十分な量のX線を発生することができ、超高速スキャンであるにもかかわらずフォトンノイズが少ない良質なCT画像を得ることができる。また、マルチスライススキャンを実現しているのでX線の有効利用ができ、中心軸CC’と平行な方向の解像度を高めることもできるだけでなく、広い範囲の撮影を短時間で完了して3次元のリアルタイムCT画像を得ることができる。
【0020】
上記の構成のX線CTスキャナを実現する為に避けて通れないのは、前記の機器構成で実用できる軸受機構CBG、ABG、及び前記の陰極給電機構SL1の回転部分を真空中で回転自在に支承する動圧滑り軸受を実現させることである。従来は直径が5cm以下である小型で且つ軸受の開口が片側のみにある動圧滑り軸受は実用化されている。この場合には、動圧滑り軸受の内部に挿入された液体金属潤滑剤は軸受の開口における表面張力の作用で軸受の開口より内側に留められていた。動圧滑り軸受の十分な軸受圧力を得る為には回転部分と固定部分とのギャップのサイズは数十μmに限定されていた。例えば軸受の開口におけるギャップのサイズが50μmの場合には液体金属潤滑剤の高低落差がおよそ18cmを超えると、重力加速度による液体金属潤滑剤の静圧力が軸受の開口における表面張力に打ち勝って液体金属潤滑剤が外部に漏出する。このことは、軸受の回転部分が回転を停止したときに深刻な問題となる。特に、本発明の場合のように軸受の開口の周方向における高低落差が100cm程度の動圧滑り軸受は従来の技術では実現不可能であった。
【0021】
図5と図6を参照して動圧滑り軸受から成る軸受機構CBGの実施例について説明する。図5は陰極側回転体組立CRと陰極側の軸受機構CBGの断面の一部を拡大して表しており、図5の上方の部分は実使用時において、ある瞬間に鉛直上方に位置する部分を示し、下方の部分は同じ瞬間に鉛直下方に位置する部分を示している。図5においては中央部を省略して短縮して表示している。図6は図5の下方に位置する一部分の拡大図であり、軸受機構CBGの断面を表している。図5に示すように、陰極側回転体組立CRには軸受機構CBGの回転部分である軸受回転体102が同軸状に取り付けてある。軸受回転体102には軸受機構CBGの固定部分である軸受固定体101がギャップを有して嵌め合わせてある。軸受固定体101の一部は真空容器VVに機械的及び熱的に結合されている。真空容器VVは図示しない支持架台に取り付けられており、設置床に対して適正な姿勢及び水平方向の位置が保てるようになっている。軸受固定体101と軸受回転体102とは互いに対向した面を有し、この対向した面は第一の軸受ギャップ103、108、第二の軸受ギャップ104,109、第三の軸受ギャップ106、111を有している。これらの軸受ギャップを構成する対向面の少なくとも一方にはヘリンボーン状の軸受溝がある。第一、第二、第三の軸受ギャップ内には常温で液体である液体金属、好適にはガリウム、インジューム、鈴の合金からなる潤滑剤が充填されており、それぞれの軸受ギャップは、ラジアル軸受と、これを挟んで互いに距離をもって対向して取り付けられた第一のスラスト軸受、及び第二のスラスト軸受のそれぞれの軸受ギャップと一致している。軸受ギャップ103と108、軸受ギャップ104と109、軸受ギャップ106と111とはそれぞれ同一のものであり、異なる番号は示す位置の違いを表している。ここで、軸受ギャップとは対向する面の少なくとも一方に前記の軸受溝を有していることを示している。図5及び図6に示す実施例ではラジアル軸受は2個の独立した軸受に分かれており、それぞれの軸受ギャップを有しているが、図5では簡単の為にこれらを総称して103,108で表している。図6では軸受ギャップ108を軸受ギャップ185と軸受ギャップ186に分けて明示していることを理解されたい。
【0022】
陰極側回転体組立CRに回転トルクが与えられた場合には、これらの軸受内に動圧力が生じるので回転部分を浮上させて回転自在に支承することができる。軸受回転体102が回転している場合にはそれぞれの軸受ギャップ内の液体金属潤滑剤は、軸受の内部に閉じ込める作用を受けるので軸受ギャップから外部の真空空間に漏出することは無い。
【0023】
図5に示すように、前記の軸受固定体101と軸受回転体102が構成する対向面には第一の端部ギャップ105,110、第二の端部ギャップ107,112があり、ラジアル軸受の軸受ギャップ103,108と、第一の端部ギャップ105,110、及び第二の端部ギャップ107,112とを構成する対向面の中心軸は概略水平方向になった状態でCC’に一致している。第一のスラスト軸受の軸受ギャップ104,109、及び第二のスラスト軸受の軸受ギャップ106,111を構成するそれぞれの対向面は平面状になっており、第一のスラスト軸受の軸受ギャップ104,109はラジアル軸受の軸受ギャップ103,108と第一の端部ギャップ105,110とに、第二のスラスト軸受の軸受ギャップ106,111はラジアル軸受の軸受ギャップ103,108と第二の端部ギャップ107,112とに連通している。第一の端部ギャップ105,110と第二の端部ギャップ107,112を構成するそれぞれの対向面の直径はラジアル軸受の軸受ギャップ103,108を構成する対向面の直径より小さくなっている。第一の端部ギャップ105,110のサイズと第二の端部ギャップ107,112のサイズはラジアル軸受の軸受ギャップ103,108のサイズよりも大きくなっており、第一の端部ギャップ105,110と第二の端部ギャップ107,112は両方とも真空空間と連通しており、それらを構成する対向面には前記の液体金属潤滑剤で濡れない表面(図示せず)を持っている。第一のスラスト軸受の軸受ギャップ104,109と第一の端部ギャップ105,110との間には環状の軸受開口121,121’があり、第二のスラスト軸受の軸受ギャップ106,111と第二の端部ギャップ107,112との間には環状の軸受開口120,120’がある。これらの軸受開口は前記の液体金属潤滑剤で濡れない互いに対向する表面とこれで挟まれたギャップを持っており、前記の液体金属潤滑剤が存在する領域と真空空間との実質的な境界を形成している。軸受開口120,120’と軸受開口121,121’を構成するそれぞれの対向面の直径はラジアル軸受の軸受ギャップ103,108を構成する対向面の直径より小さくなっている。端部ギャップ105と110、端部ギャップ107と112、軸受開口120と120’、軸受開口121と121’とはそれぞれ同一のものであり、異なる番号は示す位置の違いを表している。ここで、端部ギャップとは対向する面の少なくとも一方に前記の濡れない面を有していることを示している。
【0024】
前記の軸受回転体102が回転を停止した場合には、軸受機構CBG内で液体金属潤滑剤が存在する領域と真空領域との実質的な境界を成す軸受開口120,120’及び軸受開口121,121’において液体金属潤滑剤に表面張力が作用し、前記の液体金属潤滑剤がこれらの軸受開口の外部に漏出するのが防止される。重力加速度による液体金属潤滑剤内の静圧力は液体金属潤滑剤の喫水線からの深さに比例する。言い換えると、鉛直下方に位置するに従って液体金属潤滑剤内の静圧力が、より大きいことになる。一方、前記の表面張力によって液体金属潤滑剤を押し込む圧力効果は軸受開口のギャップのサイズに反比例する。従って、軸受開口120,120’及び軸受開口121,121’のギャップを十分に小さくしておくと大きな直径を持つ動圧滑り軸受の内部から液体金属潤滑剤が漏出するのを防止することができる。これは、軸受開口120,120’、及び軸受開口121,121’を前記の第一のスラスト軸受の端部、及び第二のスラスト軸受の端部にそれぞれ構成することによって達成できる。その理由は、本発明に使用される軸受の直径が100cm程度と大きい為にラジアル軸受のギャップは十分に小さな値に保つことは困難であるが、スラスト軸受では軸受ギャップのサイズを小さくすることができ、軸受開口のギャップのサイズは隣接するスラスト軸受の軸受ギャップのサイズと同程度に小さくできることである。スラスト軸受の軸受ギャップのサイズを小さくできる理由は、スラスト軸受では対向する軸受間の距離が短いので熱膨張の影響を受け難いことや、水平な回転中心軸CC’を持つように取り付けられているので重力の影響も、遠心力の影響も受け難いことや、軸受面が平面に作られているので高精度を維持しやすいことや、軸受の幅を狭くすることにより軸受ギャップが狭くても軸受損失が過大にならないようにできること等である。
【0025】
本発明のX線CTスキャナでは回転中心が実質的に水平方向にあり、軸受の直径がおよそ100cmと大きい為に軸受ギャップ内の高低落差が大きく、軸受回転体102が回転を停止した場合には重力加速度の影響で液体金属潤滑剤が前記軸受ギャップの鉛直下方の部分に集中し、鉛直上方の部分には不足する。軸受回転体102が再度回転を開始する時には鉛直上方の部分で液体金属潤滑剤が不足し、過大なトルクが必要となる。これを防止する為に軸受回転体102に液体金属潤滑剤を汲み上げて軸受の鉛直上方の部分に供給する液体金属潤滑剤供給機構を取り付けた。軸受固定体101に十分な量の液体金属潤滑剤を溜める液体金属潤滑剤貯蔵機構を設けておき、この部分に溜まっている液体金属潤滑剤を軸受回転体102に取り付けた液体金属潤滑剤供給機構により軸受内に万遍無く供給するようにしている。液体金属潤滑剤供給機構は、例えば、軸受回転体102に取り付けた有底の窪みのように前記の液体金属潤滑剤を汲み上げられる構造になっているが、図示していない。液体金属潤滑剤貯蔵機構について図6を使って説明する。ここでの説明は図示されている鉛直下方の部分のみについて述べる。この実施例では軸受の間に位置した場所で軸受固定体101に取り付けた環状の液体金属潤滑剤貯蔵溝180,181,182が構成されている。軸受ギャップ108は液体金属潤滑剤貯蔵溝180によって2つの部分185と186に分割されており、それぞれ独立したラジアル軸受の軸受ギャップとなっている。液体金属潤滑剤貯蔵溝181は軸受ギャップ111と軸受ギャップ185との境界部分にあり、液体金属潤滑剤貯蔵溝182は軸受ギャップ109と軸受ギャップ186との境界部分にある。液体金属潤滑剤貯蔵溝180,181,182は軸受回転体102の外表面で蓋をされた状態に成っており、環状の空洞を構成している。それぞれの液体金属潤滑剤貯蔵溝は多数の穴からできた連通孔183,184によって連通されている。環状の液体金属潤滑剤貯蔵溝180,181,182の鉛直下方に位置するの部分には液体金属潤滑剤が満たされているが、鉛直上方の部分には液体金属潤滑剤が無く、真空状態となっている。
【0026】
環状の液体金属潤滑剤貯蔵溝180,181,182の鉛直上方に位置する真空状態の部分にも連通孔183,184が在り、更にこの部分と軸受機構CBGの外部の真空空間に通じる通気孔(図示せず)が在り、軸受機構CBGの外部の真空空間と同じ真空状態に保たれるようになっている。前記の液体金属潤滑剤や軸受回転体102又は軸受固定体101の中から残留気体が出てきた場合や液体金属潤滑剤が移動して空間容積が変化した場合でも前記の通気孔によって軸受機構CBGの外部の真空空間と同じ真空状態に保たれる。従って、液体金属潤滑剤貯蔵機構の鉛直下方に溜められた液体金属潤滑剤は例えば軸受回転体102に付着するなどして容易に移動して軸受の内部に万遍無く供給されて始動時にも十分に小さな回転トルクでスムーズな回転を開始することができる。また、軸受回転体102が回転を停止した場合でも、前記のように液体金属潤滑剤の静圧力が高くならないので液体金属潤滑剤が軸受開口から押し出されることも無い。
【0027】
次に、液体金属潤滑剤の供給機能について図6を使って説明する。軸受回転体102が回転を停止している場合には液体金属潤滑剤貯蔵溝180,181,182の鉛直下方の部分、例えば最下方の位置から5cmの高さまでは液体金属潤滑剤が満たされている。それよりも高い位置では真空状態になっている。前記のようにそれぞれの液体金属潤滑剤貯蔵溝は連通孔183,184で連通しているのでそれぞれの液体金属潤滑剤貯蔵溝内における液体金属潤滑剤の液面高さは同じになっている。液体金属潤滑剤で満たされている高さ内の部分では軸受ギャップ109、111、185、186の内部も液体金属潤滑剤で満たされている。この高さよりも高い位置では前記の軸受ギャップから少なくとも一部の液体金属潤滑剤が流出しており、前記の軸受ギャップ内に液体金属潤滑剤で満たされていない部分がある状態になっている。軸受回転体102が回転を開始した場合には、それぞれの軸受ギャップの鉛直下方に満たされていた液体金属潤滑剤は軸受の周方向に移動して周方向に均一な分布に近づく。その結果、鉛直下方の液体金属潤滑剤で満たされた部分では液体金属潤滑剤貯蔵溝180,181,182から液体金属潤滑剤を吸い込む作用が生じる。これが繰り返されてそれぞれの軸受ギャップ内は液体金属潤滑剤で満たされることになる。この効果を確実にするために、前記の図示しない液体金属潤滑剤供給機構は有効に作動する。
【0028】
この作用によって鉛直上方の部分も十分な液体金属潤滑剤が供給される。従って、本発明のカソードスキャン型X線発生器は液体金属潤滑剤が軸受の内部に万遍無く供給されて始動時にも十分に小さな回転トルクでスムーズな回転を開始することができる。高速に回転している場合には前記の液体金属潤滑剤貯蔵溝内の液体金属潤滑剤は遠心力によって軸受回転体から分離されて回転特性に何ら悪影響を与えない。
【0029】
これまでの説明では陰極側回転体組立CRに使用している、動圧滑り軸受から成る軸受機構CBGについて説明したが、陽極側回転体組立ARに使用している、動圧滑り軸受から成る軸受け機構ABGも、前記の陰極給電機構SL1の回転部分に使用している、動圧滑り軸受から成る軸受機構も同様の構造と成っている。
【0030】
軸受回転体102が十分な高速度で回転している場合には前記のそれぞれの軸受ギャップにおいて比較的大きな軸受損失が発生するが、軸受固定体101は、外部から強制冷却されている真空容器VVに熱的にも結合されているので低い温度に保たれる。軸受回転体102は、前記のそれぞれの軸受ギャップ内に在る液体金属潤滑剤を介して軸受固定体101に熱的に結合されており、十分に低い温度に保たれる。また、軸受回転体102には陰極側回転体組立CRが機械的に結合してあり、陰極側回転体組立CRには電子銃組立EGなどの発熱体が取り付けてある。特に、陽極側の軸受機構AGBでは多量の熱を発生するX線ターゲットTGから多量の熱が流入する。これらの場合でも、上記の理由により、軸受機構部分の温度を十分に低く保つことができる。
【0031】
本発明を実施例に関連して説明したが、本発明は、ここに例示した実施例の構造及び形態に限定されるものではなく、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、いろいろな実施形態が可能であり、いろいろな変更及び改変を加えることができることを理解されたい。例えば、この発明では電子銃組立が3個取り付けてあるが1個でも3個以上でも良い。また、この発明では陰極回転体組立CRとX線ターゲットTGの両方を回転させる構造を示しているが、X線ターゲットTG及びこれに繋がっている部分を固定にした構造のカソードスキャン型X線発生器、及びX線CTスキャナを含む事は勿論である。また、環状の液体金属潤滑剤貯蔵は多数の筒状の窪みで構成しても同様の効果を得ることができる。軸受固定体101は真空容器の一部として構成しても良いことは勿論である。更に、上記の実施例では常温で液体である液体金属を潤滑剤として使用した例を示しているが、やや高い融点を持っており常温で固体であっても動作の前に加熱して液化させてから動作させれば同じ効果が得られることは勿論である。更に、前記のX線ターゲットから発生したX線を前記の真空容器の外に取り出す為のX線放出窓は真空容器と一体になっていても、真空容器の一部として構成されていてもこの部分でのX線の減衰率が小さければX線放出窓と見なすことが出来るのは勿論である。真空容器VVは回転対称な形状でなくても良い事は勿論である。真空容器の中心軸と陰極側回転体組立又は陽極側回転体組立の中心軸がある程度ずれていても良い事は勿論である。X線ターゲットが分割して構成されており、それぞれの分割された部分に隙間があっても良い事は勿論である。陰極給電機構SL1の回転部分は、この陰極給電機構SL1の軸受機構を構成する軸受回転体そのものであっても良い事は勿論である。陰極給電機構SL1は、軸受機構CBGと一体に構成されていても良い事は勿論である。尚、本発明では、ギャップのサイズとは、ギャップを構成する対向面の一方の面上の任意の点から、このギャップを構成する対向面の他方の面への最短の距離を意味している。
【0032】
この発明は、これまで述べてきたように超高速スキャンができるX線CTスキャナを実現させるものであるが、次のように小変更することにより周回中心軸方向に向かって全周囲方向から電子線を照射する電子線照射装置に応用することができる。即ち、前記の実施例で説明した機器構成からX線ターゲット及びこれに関する部分と、X線のX線分布制限機構及びファン方向分布整形器WF及びその他のX線に関する部品を省略して、X線放出窓XWを薄いチタン板から成る電子線放出窓に変更し、電子銃組立EGから電子を放出する方向を電子線放出窓の方向に変えるだけでそのまま実用になる。これを使用すると、プラスチックやガラスやその他の改質処理に使用できて工業的に大きな効果を得る電子線照射装置を提供することができる。
【0033】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のカソードスキャン型X線発生器を採用すると、回転する部分を真空容器内部の概略回転対称な構造体に軽い部品を取り付けた構造にできるので遠心力の影響が少なくなり、例えばスキャン時間が0.03秒の超高速スキャン型X線CTスキャナを簡単な構造で安価に実現させることができる。特に、複数のX線焦点から同時に短時間に多量のX線を発生することができ、フォトンノイズが少ない十分に良質な画像を得ることができる。発生したX線は環状の面検出器で有効に受信され、広い範囲の領域における多数の断面を瞬時に撮影することができ、このデータを使用して被検体の3次元の内部構造を瞬時に検査できるようになる。その為に例えば人間の心臓のように動きが速い部分が被検体の内部にあっても、これを忠実に即時性をもって撮影できるX線CTスキャナを提供することができる。軸受機構には液体金属を潤滑剤とした動圧滑り軸受を採用しているので真空中で長時間にわたって安定に使用できるだけでなく、回転している部分の電位を一定に保つことができて微小放電などの不安定な現象の発生を防止できる。さらに、動圧滑り軸受を通して内部で発生した熱を有効に真空容器の外部に導いて冷却することができる。軸受機構の内部には十分な量の液体金属潤滑剤が貯蔵されており、これが自動的に軸受ギャップ内に供給されるので潤滑不足の状態が生まれず、十分な信頼性を保って安定に動作することができる。外部に機械的な回転機構がなく、これに関連した電源や電子回路は静止状態で使用できるので全体として信頼性がよく、X線CTスキャナ全体がコンパクトになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のX線CTスキャナの概略の断面を表す図である。
【図2】本発明に係わるカソードスキャン型X線発生器、及びこれを使ったX線CTスキャナの全体構造体の主要部の断面である。
【図3】本発明に係わるカソードスキャン型X線発生器、及びこれを使ったX線CTスキャナの原理を説明する図である。
【図4】本発明に係わるカソードスキャン型X線発生器の、ある瞬間に鉛直上方に位置する一部分の断面を拡大した図である。
【図5】本発明に係わるカソードスキャン型X線発生器の主要部である陰極側回転体組立の部分を拡大した断面図である。
【図6】本発明に係わるカソードスキャン型X線発生器の主要部である図5の一部を更に拡大した断面図である。
【符号の説明】
ABG 陽極側の軸受機構
AR 陽極側回転体組立
B 寝台
CBG 陰極側の軸受機構
CR 陰極側回転体組立
DB 後方検出器組立
DF 前方検出器組立
D1 検出器DF,DBの一部
D2 検出器DF,DBの一部
D3 検出器DF,DBの一部
EG 電子銃組立
F1 X線焦点
F2 X線焦点
F3 X線焦点
HT 高電圧端子
LM1 円弧状のステータ
LM2 円弧状のステータ
M 被検体
MT2 磁路円筒
RT1 ロータ
RT2 ロータ
SL1 陰極給電機構
SLT スリット
TG X線ターゲット
VC 排気口
VV 真空容器
WF ファン方向分布整形器
XW X線放出窓
1 陰極
2 電子ビーム
101 軸受固定体
102 軸受回転体
103 ラジアル軸受ギャップの鉛直上方部分
104 第一スラスト軸受の軸受ギャップの鉛直上方部分
105 端部ギャップの鉛直上方部分
106 第二スラスト軸受の軸受ギャップの鉛直上方部分
107 端部ギャップの鉛直上方部分
108 ラジアル軸受ギャップの鉛直下方部分
109 第一スラスト軸受の軸受ギャップの鉛直下方部分
110 端部ギャップの鉛直下方部分
111 第二スラスト軸受の軸受ギャップの鉛直下方部分
112 端部ギャップの鉛直下方部分
120 軸受開口の鉛直下方部分
120’ 軸受開口の鉛直上方部分
121 軸受開口の鉛直下方部分
121’ 軸受開口の鉛直上方部分
132 環状の窪み
133 環状の窪み
180 液体金属潤滑剤貯蔵溝
181 液体金属潤滑剤貯蔵溝
182 液体金属潤滑剤貯蔵溝
183 連通孔
184 連通孔
217 回転トルク伝達機構
220 絶縁体
1001 従来のX線CTスキャナの固定架台
1002 従来のX線CTスキャナの回転架台
1003 従来のX線CTスキャナの軸受
1004 従来のX線CTスキャナのX線管
1005 従来のX線CTスキャナのX線
1006 従来のX線CTスキャナの検出器
1007 従来のX線CTスキャナの電子回路
1008 従来のX線CTスキャナの制御器
1009 従来のX線CTスキャナの回転駆動機構

Claims (12)

  1. 内部を真空の状態に保持して真空空間を形成するドーナツ形状の真空容器と、この真空容器の内部の真空空間において前記の真空容器の中心軸と同軸的に回転できるように支承された陰極側回転体組立と、この陰極側回転体組立の一部に取り付けられた電子銃組立と、この電子銃組立に取り付けられており電子を放出する陰極と、この陰極に前記の真空容器の外部から給電する為の陰極給電機構の回転部分と、前記の陰極の周回軌道を含む面と対面して取り付けられた環状のX線ターゲットと、このX線ターゲットの表面で発生したX線を前記の真空容器の外に取り出す為のX線放出窓と、前記の陰極側回転体組立に回転力を与える回転駆動機構と、前記の陰極側回転体組立を前記の真空容器内で回転自在に支承する軸受機構と、前記の陰極給電機構の回転部分を前記の真空容器内で回転自在に支承する軸受機構とを有して構成されており、
    これらの軸受機構は環状であってその中心軸に沿って前記真空容器の一部分が貫通して構成されており、
    これらの軸受機構の内の少なくとも一方の軸受機構は、この軸受機構を固定する部分である環状の軸受固定体と、この軸受固定体に嵌め合わされて回転する環状の軸受回転体とを有し、これらの軸受固定体と軸受回転体との間には動作時に液体である液体金属を潤滑剤とした複数の動圧滑り軸受が構成されており、
    それぞれの動圧滑り軸受はギャップを有して対向する軸受面を有しており、これらの軸受面の少なくとも一方にはヘリンボーン状の軸受溝が設けられており、
    前記動圧滑り軸受には2個のスラスト軸受と少なくとも1個のラジアル軸受が含まれており、
    前記軸受機構の両端部分には前記液体金属潤滑剤が存在する領域と前記真空空間との実質的な境界となる環状の軸受開口があり、当該軸受開口は、その直径が前記ラジアル軸受の直径よりも小さく且つ18cmを超えた大きさであり、前記それぞれのスラスト軸受の端部に設けられており、
    前記の動圧滑り軸受の内のいずれか2個の軸受の間には軸受圧力が小さな環状の低圧力領域があり、
    この低圧力領域に位置する前記の軸受固定体の部分に、前記の液体金属潤滑剤を鉛直下方部分に集中して貯蔵している環状の液体金属潤滑剤貯蔵機構が設けてあり、
    当該液体金属潤滑剤貯蔵機構は、前記の軸受回転体が回転を停止している場合には、前記の液体金属潤滑剤貯蔵機構の鉛直下方部分の特定の高さまでは前記の液体金属潤滑剤が満たされており、それよりも高い位置では真空状態になっており、前記の軸受回転体が回転を開始した場合には、前記鉛直下方部分にある前記液体金属潤滑剤が前記の動圧滑り軸受の鉛直上方部分に供給されるように構成されていることを特徴とするカソードスキャン型X線発生器
  2. 内部を真空の状態に保持して真空空間を形成するドーナツ形状の真空容器と、この真空容器の内部の真空空間において前記の真空容器の中心軸と同軸的に回転できるように支承された陽極側回転体組立と、この陽極側回転体組立に取り付けられた環状のX線ターゲットと、このX線ターゲットの表面に対向した軌道を成して周回できるように取り付けられた電子銃組立と、この電子銃組立に取り付けられており電子を放出する陰極と、この陰極に前記の真空容器の外部から給電する為の陰極給電機構と、前記のX線ターゲット表面から発生したX線を前記の真空容器の外に取り出す為のX線放出窓と、前記の陽極側回転体組立に回転力を与える回転駆動機構と、前記の陽極側回転体組立を前記の真空容器内で回転自在に支承する軸受機構とを有して構成されており、
    この軸受機構は環状であってその中心軸に沿って前記真空容器の一部分が貫通して構成されており、
    この軸受機構は、この軸受機構を固定する部分である環状の軸受固定体と、この軸受固定体に嵌め合わされて回転する環状の軸受回転体とを有し、これらの軸受固定体と軸受回転体との間には動作時に液体である液体金属を潤滑剤とした複数の動圧滑り軸受が構成されており、
    それぞれの動圧滑り軸受はギャップを有して対向する軸受面を有しており、これらの軸受面の少なくとも一方にはヘリンボーン状の軸受溝が設けられており、
    前記動圧滑り軸受には2個のスラスト軸受と少なくとも1個のラジアル軸受が含まれており、
    前記軸受機構の両端部分には前記液体金属潤滑剤が存在する領域と前記真空空間との実質的な境界となる環状の軸受開口があり、当該軸受開口は、その直径が前記ラジアル軸受の直径よりも小さく且つ18cmを超えた大きさであり、前記それぞれのスラスト軸受の端部に設けられており、
    前記の動圧滑り軸受の内のいずれか2個の軸受の間には軸受圧力が小さな環状の低圧力領域があり、
    この低圧力領域に位置する前記の軸受固定体の部分に、前記の液体金属潤滑剤を鉛直下方部分に集中して貯蔵している環状の液体金属潤滑剤貯蔵機構が設けてあり、
    当該液体金属潤滑剤貯蔵機構は、前記の軸受回転体が回転を停止している場合には、前記の液体金属潤滑剤貯蔵機構の鉛直下方部分の特定の高さまでは前記の液体金属潤滑剤が満たされており、それよりも高い位置では真空状態になっており、前記の軸受回転体が回転を開始した場合には、前記鉛直下方部分にある前記液体金属潤滑剤が前記の動圧滑り軸受の鉛直上方部分に供給されるように構成されていることを特徴とするカソードスキャン型X線発生器
  3. 前記の液体金属潤滑剤貯蔵機構は、前記の軸受固定体内にあり、前記の軸受回転体に対面している環状の溝又は環状に配設された複数の窪みで構成されていることを特徴とする請求項1または請求項2のいずれか1に記載したカソードスキャン型X線発生器
  4. 前記の液体金属潤滑剤貯蔵機構は半径が大きい側に閉じた環状溝を含んで構成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1に記載したカソードスキャン型X線発生器
  5. 前記の液体金属潤滑剤貯蔵機構は、同軸状に複数個有り、少なくともこれらの一部は通路で互いに連通されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1に記載したカソードスキャン型X線発生器
  6. 前記の液体金属潤滑剤貯蔵機構は鉛直上方の位置に前記の真空容器の真空空間と連通する通気孔を持っていることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1に記載したカソードスキャン型X線発生器
  7. 前記の軸受回転体には、自らの回転によって、前記の液体金属潤滑剤貯蔵機構の鉛直下方部分に溜まっている前記の液体金属潤滑剤を前記の動圧滑り軸受の鉛直上方の部分に供給する液体金属潤滑剤供給機構が設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれか1項に記載したカソードスキャン型X線発生器
  8. 前記の液体金属潤滑剤供給機構は、前記の液体金属潤滑剤貯蔵機構内の液体金属潤滑剤を鉛直上方に汲み上げるように構成した、前記の軸受回転体に設けられた有底の液体金属潤滑剤汲み上げ穴を含んでいることを特徴とする請求項7に記載したカソードスキャン型X線発生器
  9. 前記の軸受回転体が回転を停止したときにおける前記の液体金属潤滑剤貯蔵機構内に在る前記の液体金属潤滑剤の液面高さは、この液面高さによって生じる前記の液体金属潤滑剤の重力加速度に起因する静圧力が、前記の液体金属潤滑剤が存在する領域と前記の真空空間との実質的な境界を形成する環状の軸受開口において生じる液体金属潤滑剤の表面張力の圧力効果よりも大きくないように決まられていることを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載したカソードスキャン型X線発生器
  10. 前記の液体金属潤滑剤が存在する領域と前記の真空空間との実質的な境界となる環状の軸受開口に経路的に連通している軸受は、前記の中心軸に沿った方向に動圧を生じるスラスト軸受に限定されており、これら全てのスラスト軸受は、これらそれぞれのスラスト軸受の、径が小さい側に在る環状の端部において前記の環状の軸受開口と隣接しており、前記の環状の軸受開口よりも経路的に前記の真空空間に向かう側において、前記の液体金属潤滑剤で濡れていない対向面が、それぞれ前記の軸受固定体の表面と前記の軸受回転体の表面とに設けてあることを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載したカソードスキャン型X線発生器
  11. 前記の陰極給電機構の少なくとも一部分は、前記の陰極側回転体組立を前記の真空容器内で回転自在に支承するための前記の陰極側の軸受機構と一体的に構成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項10のいずれか1項に記載したカソードスキャン型X線発生器
  12. 請求項1乃至請求項11のいずれか1項に記載したカソードスキャン型X線発生器と、このカソードスキャン型X線発生器から放射されて被検体を透過したX線を検出するX線検出器とを含んで構成され、この検出器で検出された信号をデジタル信号に変換し、このデジタル信号を前記被検体の断層像に再構成し、この断層像を画像表示装置に表示するようにしたことを特徴とするX線CTスキャナ
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