JP2934677B2 - 非線形抵抗素子の製造方法 - Google Patents

非線形抵抗素子の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、液晶等と組み合わせて画像表示装置を構成
する非線形抵抗素子の製造方法に関する。
〔従来の技術〕
非線形抵抗素子と液晶等を組み合わせた画像表示装置
のうち、従来の技術として、例えば特開昭61−90192号
公報に示されるように、非線形抵抗素子を各液晶画素と
直列に設けた2端子アクティブマトリクス液晶表示装置
がある。
次に前記液晶表示装置の構造について説明する。第3
図は非線形抵抗素子を形成した基板6と対向する基板12
との間に液晶10を封止して構成される液晶表示装置の縦
断面構造の一画素について明示した図であり、偏光板は
省略した。第3図において、基板6は透明ガラス、画素
電極7は透明導電膜、非線形抵抗膜8はシリコンを主体
としたアモルファス材料、電極9は金属、液晶層10、基
板12は基板6の対向基板で透明ガラス、画素電極11は7
の対向透明導電膜であり、行列電極の一方の電極群を構
成した液晶表示装置である。
第4図は前記アモルファス材料(例えばSiNx)を用い
た非線形抵抗素子13の一画素の電流I−電圧V特性であ
り、実線14は前記アモルファス材料に光照射が無い状態
であり、波線15は光照射(3万ルクス程度)が有る状態
でのI−V特性である。前記非線形抵抗素子13に光が照
射されることにより、低電圧領域での電流が増大して、
光が照射されなかった時よりも非線形性が悪くなる。
〔発明が解決しようとする課題〕
従来、このSiNx等のアモルファス材料を用いた非線形
抵抗素子は、第3図の透明ガラス6と透明導電膜7を通
して、あるいはその周囲から光が照射されることによ
り、前記非線形抵抗素子にリーク電流が流れて、第4図
に見られるように実線14から波線15にI−V特性が変化
し、非線形性が悪化し、液晶の保持特性が悪くなり、結
果として液晶の表示状態を悪くするという問題点があっ
た。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、この問題点を解決するために、非線形抵抗
素子のアモルファス材料に可能な限り光が照射されない
ように、非線形抵抗素子上に不透明な有機膜を積層する
ものである。前記不透明な有機膜は例えば、カーボンC
などを含有したPOSI型RESISTなどである。
〔作 用〕
不透明な有機膜を積層した非線形抵抗素子は、第2図
(実線16は非光照射、波線17は光照射)に示されるよう
なI−V特性を示した。第2図は第4図と比較して明ら
かなように、不透明な有機膜によって光が遮断されたこ
とにより、リーク電流が減少し、非線形性が極めて向上
し、液晶の保持特性が向上し、表示性能の優れた液晶表
示装置等が得られることを示している。
〔実施例〕
第1図は本発明の実施例であり、その一画素の製造方
法の縦断面図であり、基板1は透明ガラスである。第1
図(a)の金属電極2はクロム金属をスパッタによって
約3000Å形成し、フォトエッチングによって、パターン
を形成した。クロムの他にAl,Cu,NiCr,Ag,Au,Taなどを
使用することが出来る。次に第1図(b)の非線形抵抗
膜3はシリコンを主体とするアモルファス材料であり、
例えばシリコン窒化膜の場合は、シランガスと窒素ガス
の混合ガスによるプラズマCVD法によって約1000Å形成
し、フォトエッチングによってパターンを形成した。次
に第1図(c)の画素電極4は透明導電膜であり、イン
ジウムスズ酸化膜をマグネトロンスパッタ等によって約
100Åから500Å形成し、フォトエッチングによってパタ
ーンを形成した。次に第1図(d)の不透明な有機膜5
は、本実施例ではポジ型のレジスト中にカーボンを数%
含有したものを塗布した。次に裏面より露光し、現像す
ることにより、前記不透明な有機膜5を第1図(e)の
ように金属電極2と同じパターンに形成した。次に熱処
理(例えば200℃、2時間)によって、前記不透明な有
機膜5を第1図(f)のように変形させた。
前記第1図の製造方法で形成した基板と液晶等を組み
合わせて、2端子アクティブマトリクス液晶表示装置等
が形成できる。
〔発明の効果〕
本実施例は非線形抵抗素子上の不透明な有機膜によっ
て、非線形抵抗素子の非線形性が極めて向上し、液晶の
保持特性が向上し、液晶の表示性能が優れ、信頼性が向
上する効果がある。
また、不透明な有機膜のパターニングの工程で裏面露
光を用いることにより、金属電極2と同じパターンがマ
スクを用いずに容易に形成することが可能である。
【図面の簡単な説明】
第1図(a)〜(f)は本発明の実施例を示す非線形抵
抗素子の製造方法の縦断面図、第2図は本実施例の非線
形抵抗素子のI−V特性、第3図は従来の非線形抵抗素
子を用いた液晶表示装置であり、第4図は本実施例の非
線形抵抗素子のI−V特性である。 1,6,12……基板 2,9……金属電極 3,8……アモルファス材料 4,7,11……画素電極 5……不透明な有機膜 10……液晶層

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】透明基板上に金属電極を形成する工程と、 前記金属電極上に非線形抵抗膜を形成する工程と、 前記非線形抵抗膜上に透明電極を形成することにより非
    線形抵抗素子を構成する工程と、 前記透明基板の表面にポジ型レジストを含んだ不透明な
    有機膜を形成し、該透明基板を裏面から露光することに
    より、前記金属電極上のみに有機膜を形成する工程と、 前記金属電極上の有機膜を熱処理によって前記非線形抵
    抗素子上に広げる工程と、を備えることを特徴とする非
    線形抵抗素子の製造方法。
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