JP2933485B2 - 田植機の5条植え苗植付装置 - Google Patents

田植機の5条植え苗植付装置

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JP2933485B2
JP2933485B2 JP12604694A JP12604694A JP2933485B2 JP 2933485 B2 JP2933485 B2 JP 2933485B2 JP 12604694 A JP12604694 A JP 12604694A JP 12604694 A JP12604694 A JP 12604694A JP 2933485 B2 JP2933485 B2 JP 2933485B2
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和典 谷
眞幸 原田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、逆U字形のセンターフ
ロートと一対のT字形のサイドフロートとを、前記セン
ターフロートの両側に前記サイドフロートを夫々配置し
た状態で設け、前記センターフロートの前側接地部に連
なる左右一対の後ろ側接地部を互いにほぼ同幅に形成
し、耕地に施肥用の溝を形成するための作溝器を取付け
る作溝器取付け部を、前記センターフロートの左右いず
れか一方の後ろ側接地部の内側部と、前記サイドフロー
トの前側接地部に連なる後ろ側接地部の両側部とに、そ
れぞれ苗植付位置の横側に位置するように設け、前記セ
ンターフロートの左右一対の後ろ側接地部間のセンター
フロート中心を、そのセンターフロートにおける苗植付
ラインよりも、前記センターフロートの作溝器取付け部
に近いほうのサイドフロート側に寄せてある田植機の5
条植え苗植付装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、上記の田植機の5条植え苗植付装
置では、上記のように、センターフロートの左右一対の
後ろ側接地部間のセンターフロート中心を、そのセンタ
ーフロートにおける苗植付ラインよりも、前記センター
フロートの作溝器取付け部に近いほうのサイドフロート
側に寄せたうえで、センターフロートの前側接地部を、
センターフロートの中心に対して平面視で左右対称に形
成してあった。そのために、センターフロートと両サイ
ドフロートの前側接地部同士の間に形成される空間の幅
が、センターフロートの左右で異なっていた。具体的に
は、センターフロートの作溝器取付け部から遠いほうの
サイドフロートの前側接地部の側辺と、この側辺に隣接
するセンターフロートの前側接地部の一方の側辺との間
隔が、他方のサイドフロートの前側接地部の側辺と、セ
ンターフロートの前側接地部の他方の側辺との間隔より
も大きくなっていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の構成によれ
ば、センターフロートと両サイドフロートの前側接地部
同士の間に形成される空間の幅が、センターフロートの
左右で異なっていたために、それらの間の泥の流れが、
センターフロートの前側接地部の左右で均一でなくな
り、苗植えつけ後の苗の姿勢がセンターフロートの左右
で異なる等の悪影響が出るという問題があった。
【0004】本発明の目的は、苗植えつけ後の苗の姿勢
が左右で異なる等の悪影響が出るのを防止できる田植機
の5条植え苗植付装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明にかかる田植機の
5条植え苗植付装置の特徴構成は、センターフロートの
前側接地部の両側辺のうち、作溝器取付け部とは反対側
に位置する側辺を、その側辺に隣接するサイドフロート
側に膨出させてあることにある。
【0006】
【作用】センターフロートの前側接地部の両側辺のう
ち、作溝器取付け部とは反対側に位置する側辺を、その
側辺に隣接するサイドフロート側に膨出させてあるか
ら、センターフロートの作溝器取付け部から遠いほうの
サイドフロートの側辺と、この側辺に隣接するセンター
フロートの前側接地部の一方の側辺との間隔を、他方の
サイドフロートの側辺と、センターフロートの前側接地
部の他方の側辺との間隔とほぼ同一に設定することがで
きる。その結果、それらの間の泥の流れを、センターフ
ロートの前側接地部の左右で均一にすることができる。
【0007】
【発明の効果】従って、センターフロートの前側接地部
周りの泥の流れを、前側接地部の左右で均一にすること
ができるから、苗植えつけ後の苗の姿勢がセンターフロ
ートの左右で異なる等の悪影響が出るのを防止できる田
植機の5条植え苗植付装置を提供することができた。
【0008】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1に乗用型田植機を示している。この田植機は
乗用型走行機体の後部にリンク機構1を介して苗植付装
置3を昇降自在並びに前後軸芯周りでローリング自在に
連結して構成してある。前記苗植付装置3は、一定スト
ロークで往復横移動する苗のせ台7、苗のせ台7の下端
部から一株づつ植付け苗を取り出して圃場に植えつける
5個の植付爪27、1個の逆U字形のセンターフロート
11(図2参照)、このセンターフロート11の両側に
夫々位置する左右一対のT字形サイドフロート12,1
3、植えつけ条の側部の泥土内に肥料を供給する施肥装
置2等を備えて成り、走行機体の前後車輪30,31が
耕盤上を走行しながら苗植付装置3により泥土表面に5
条づつ苗を植えつけることができるよう構成してある。
【0009】図2に示すように、前記センターフロート
11の左側の後ろ側接地部11bの内側部と、サイドフ
ロート12,13の前側接地部12a,13aに連なる
後ろ側接地部12b,13bの両側部とに、耕地に施肥
用の溝を形成するための作溝器を取付ける作溝器取付け
部14を、それぞれ苗植付位置の横側に位置するように
設けてある。そして、作溝器取付け部14に取り付けた
作溝器9の夫々に、施肥装置2のホッパー6に連通する
肥料流下案内用パイプ8の下端部を連通接続してある。
【0010】図3に示すように前記作溝器9は、溝切り
具15と、断面コの字形に形成され流下案内されてきた
肥料を泥面内に導く肥料案内具16とから成り、溝切り
具15と肥料案内具16とは、前後方向の合わせ面部分
でビス止め固定してある。この作溝器9の前記作溝器取
付け部14への取り付け構造は、センターフロート11
における作溝器取付け部14への取り付け構造と、両サ
イドフロート12,13における作溝器取付け部14へ
の取り付け構造とでほぼ同一の構成になっており、これ
らの構成を後者の左サイドフロート12を例にとって説
明すると次の通りである。
【0011】前記溝切り具15は、その後部側にサイド
フロート12のフランジ部分17に上下から挟み込み固
定する挟持部18,19を形成し、溝切り具15の前部
側をサイドフロート12に上下方向に沿ってボルト20
で締め付け連結するよう構成してある。詳しくは、溝切
り具15の後部側を側面視で略コの字形に成形して、コ
の字形凹部21の内方側に前記フランジ部分17が入り
込み係合するよう構成するとともに、コの字形凹部21
に連なる接合面をサイドフロート12の底面に沿わせる
状態になるよう構成してある。コの字形凹部21の下部
には接合面から少し突出する下部側挟持部18を形成
し、上部側挟持部19と下部側挟持部18とによりフラ
ンジ部分17を挟持固定するよう構成してある。上部側
挟持部19は下部側挟持部18よりも後方側に位置し、
かつ、コの字形凹部21の下側内面が内奥側ほど下方に
傾斜するよう構成して、溝切り具15をフランジ部分1
7に対して後方側から前下がり斜め姿勢で挟み込み係合
しやすくなるよう構成してある。また、図5に示すよう
に、前記フランジ部分17の上部側には、挟み込み状態
にある上部側挟持部19に対して左右両側から係合して
左右方向への相対移動を阻止する係合突起22を形成し
てある。そして、溝切り具15の前部側上部には、ボス
部23を立設してあり、このボス部23をサイドフロー
ト12の板状連結部分24に向けて入り込ませてボス部
23内を挿通する状態で上下方向にボルト20で締め付
け連結するよう構成してある(図4参照)。前記ボルト
20を挿通させるためのボルト挿通孔と前記係合突起2
2とは、左右に複数組設けて作溝器9の取付け位置を左
右に変更できるように構成してある。
【0012】前記センターフロート11と左右一対のサ
イドフロート12,13についてさらに詳述すると、図
2に示すように、前記センターフロート11の前側接地
部11aに連なる左右一対の後ろ側接地部11b,11
cを互いにほぼ同幅に形成し、作溝器取付け部14と苗
植付位置とが一定の距離だけ離間するように、センター
フロート11の左右一対の後ろ側接地部11b,11c
間のセンターフロート中心L1を、そのセンターフロー
ト11における苗植付ラインL2よりも、センターフロ
ート11の作溝器取付け部14に近いほうの左サイドフ
ロート12側に寄せてある。なお、作溝器取付け部側の
一方の後ろ側接地部あるいは両後ろ側接地部の内側部を
一定の幅だけ除去して、その後ろ側接地部を本実施例に
おける後ろ側接地部の寸法より巾狭に形成することによ
っても、作溝器取付け部と苗植付位置とを一定の距離だ
け離間させることができるが、前者の構成では左右の後
ろ側接地部の接地面積が異なり、後者の構成では両後ろ
側接地部の接地面積が少なくなることから、いずれの構
成においても接地状態が不安定になるという問題があ
る。そのために上記のように、センターフロート中心L
1を、そのセンターフロート11における苗植付ライン
L2よりも、左サイドフロート12側に寄せた構成にし
てある。
【0013】さらに、前記センターフロート11の前側
接地部11aの左右両側辺のうち、作溝器取付け部14
とは反対側に位置する右側辺を、その右側辺に隣接する
右サイドフロート13側に膨出させて、右サイドフロー
ト13の前側接地部13aの左側辺と、センターフロー
ト11の前側接地部11aの右側辺との間隔を、左サイ
ドフロート12の前側接地部12aの右側辺と、センタ
ーフロート11の前側接地部11aの左側辺との間隔と
ほぼ同一に設定してある。その結果、それらの間の泥の
流れを、センターフロート11の前側接地部11aの左
右で均一にすることができる。センターフロート11の
前側接地部11aの前端にはドライブシャフトとの干渉
を避けるための凹部32を形成してある。
【0014】図6に示すように、センターフロート11
の左右一対の後ろ側接地部11b,11cにおいて、底
面と横外側面とを緩やかな傾斜面で連ならせてある。こ
の構成により、センターフロート11による溝跡が小さ
くなって整地性を向上させることができる。
【0015】図7に示すように、後車輪用の車軸25の
両端部をそれぞれ外方に延出して、後車輪31よりもや
や小径の補助車輪26を追加するための補助車輪取付け
部25aを形成してある。この構成によれば、ジャッキ
によって機体を持ち上げなくても補助車輪を取付けるこ
とができ、また、車軸25に、別部材から成る延長軸を
取付けて補助車輪26を取付ける場合に比べると、延長
軸の携帯や延長軸取り付け作業を不要とすることができ
て、補助車輪取付け作業を簡単化することができる。
【0016】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
容易にするために符号を記すが、該記入により本発明は
添付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】田植機の全体側面図
【図2】センターフロートとサイドフロートの平面図
【図3】作溝器の縦断側面図
【図4】作溝器の取付け方法を示す縦断側面図
【図5】作溝器取付け部の縦断正面図
【図6】図2のA−A断面図
【図7】補助車輪の取付け方法を示す正面図
【符号の説明】
11 センターフロート 11a 前側接地部 11b 後ろ側接地部 11c 後ろ側接地部 12 サイドフロート 12a 前側接地部 12b 後ろ側接地部 13 サイドフロート 13a 前側接地部 13b 後ろ側接地部 14 作溝器取付け部 L1 センターフロート中心 L2 苗植付ライン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 実開 平1−77315(JP,U) 実開 昭60−51928(JP,U) 実開 昭60−164811(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A01C 11/00 - 11/02

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 逆U字形のセンターフロート(11)と
    一対のT字形のサイドフロート(12),(13)と
    を、前記センターフロート(11)の両側に前記サイド
    フロート(12),(13)を夫々配置した状態で設
    け、前記センターフロート(11)の前側接地部(11
    a)に連なる左右一対の後ろ側接地部(11b),(1
    1c)を互いにほぼ同幅に形成し、耕地に施肥用の溝を
    形成するための作溝器を取付ける作溝器取付け部(1
    4)を、前記センターフロート(11)の左右いずれか
    一方の後ろ側接地部(11b)の内側部と、前記サイド
    フロート(12),(13)の前側接地部(12a),
    (13a)に連なる後ろ側接地部(12b),(13
    b)の両側部とに、それぞれ苗植付位置の横側に位置す
    るように設け、前記センターフロート(11)の左右一
    対の後ろ側接地部(11b),(11c)間のセンター
    フロート中心(L1)を、そのセンターフロート(1
    1)における苗植付ライン(L2)よりも、前記センタ
    ーフロート(11)の作溝器取付け部(14)に近いほ
    うのサイドフロート(12)側に寄せてある田植機の5
    条植え苗植付装置であって、 前記センターフロート(11)の前側接地部(11a)
    の両側辺のうち、前記作溝器取付け部(14)とは反対
    側に位置する側辺を、その側辺に隣接するサイドフロー
    ト(13)側に膨出させてある田植機の5条植え苗植付
    装置。
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