JP2932147B2 - ウエブのリップコータ型塗工装置 - Google Patents

ウエブのリップコータ型塗工装置

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JP2932147B2
JP2932147B2 JP11299594A JP11299594A JP2932147B2 JP 2932147 B2 JP2932147 B2 JP 2932147B2 JP 11299594 A JP11299594 A JP 11299594A JP 11299594 A JP11299594 A JP 11299594A JP 2932147 B2 JP2932147 B2 JP 2932147B2
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恵敏 三谷
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ウエブのリップコータ
型塗工装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、塗工液吐出用ノズルヘッド
と、このノズルヘッドの上方に配されたバックアップロ
ールからなり、このバックアップロールによって所定の
ライン速度で走行するウエブへ、ノズルヘッドから塗工
液を噴射して塗工するリップコータ型塗工装置がある。
【0003】この塗工装置は、ノズルヘッドの上面にド
クタエッジが設けられており、ポンプから圧送されてく
る塗工液を、ドクタエッジとバッキングロールの摺接部
にまで押し上げて、ドクタエッジとバッキングロールと
の間隙によって塗工厚さを設定して、ドクタエッジの線
圧によってウエブに対して塗工液を塗工するものであ
る。
【0004】このような塗工装置において、本出願人は
先に、ウエブの塗工層に空気が混入せず、また、均一な
塗工ができるリップコータ型塗工装置を提供した(特公
平6−223号)。
【0005】すなわち、この塗工装置は、バックアップ
ロールの下周面、液溜め壁、ドクタエッジ及びノズルヘ
ッドの上面とにより構成される液溜め室に圧力検出手段
を設け、この圧力検出手段によって検出した圧力信号に
よって、ポンプの塗工液を圧送する圧力をフィードバッ
ク制御することにより、液溜め室内の液圧を、大気圧よ
り高く制御していた。
【0006】そして、この液圧値を一定の液圧値に保持
するために、許容範囲となる設定液圧範囲を設定し、そ
の設定液圧範囲の上限値と下限値の間で、液圧値が収ま
るようにバックアップロールとドクタエッジとの間隙を
調整していた。これにより、液圧値が、上限値になった
場合には、間隙を大きくして液圧値を下げ、逆に、液圧
値が下限値になった場合には、間隙を小さくして液圧値
を上げていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
液圧値の制御方法であると、液圧値は許容範囲内に収ま
る制御はできるが、この液圧値の変動が早い場合には、
その制御がしにくいという問題があった。具体的には、
ウエブのライン速度が上昇して、液圧値が急に上昇した
場合には、液圧値が上限値に達した時点て間隙を大きく
するが、その液圧値の上昇値が急なため、間隙を一定の
距離だけ開けただけでは、液圧値の変動が収まらないと
いう問題があった。そのため、塗工厚が均一にならない
という問題が発生した。
【0008】そこで、本発明は上記問題点に鑑み、常に
液圧値の変動範囲及び変動速度に応じて液圧値を調整で
きるリップコータ型塗工装置を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1のウエブのリッ
プコータ型塗工装置は、塗工液吐出用ノズルヘッドと、
このノズルヘッドの上方に配されたバックアップロール
とからなり、このバックアップロールによって所定の走
行速度で走行するウエブへ、前記ノズルヘッドから塗工
液を噴射して塗工するリップコータ型塗工装置におい
て、前記ノズルヘッドの上面には、ドクタエッジが設け
られ、前記ノズルヘッドの前部には、前記バックアップ
ロールの下周面に向かって液溜め壁が立設され、前記バ
ックアップロールの下周面、前記液溜め壁、前記ドクタ
エッジ及び前記ノズルヘッドの上面とにより液溜め室が
形成され、ドクタエッジとバックアップロールとの間隙
を調整する間隙調整手段が設けられ、前記液溜め室へ塗
工液を圧送する塗工液供給手段が設けられ、前記液溜め
室内部の塗工液の液圧値を検出する圧力検出手段が設け
られ、設定液圧値と前記圧力検出手段が検出した液圧値
との偏差を演算する偏差演算手段と、前記圧力検出手段
が検出した液圧値の単位時間当りの時間偏差である変動
速度を演算する変動速度演算手段と、前記偏差演算手段
により演算された偏差と、前記変動速度演算手段により
演算された変動速度とから前記間隙の変更値を決定する
変更値決定手段と、前記変更値決定手段によって決定さ
れた変更値だけ前記間隙を変更するように前記間隙調整
手段を制御する制御手段とよりなるものである。
【0010】請求項2のウエブのリップコータ型塗工装
置は、請求項1のものにおいて、前記変更値決定手段
は、記憶手段に記憶した下記の第1〜9規則から変更値
を決定するものである。
【0011】(1) 偏差が0で、かつ、変動速度が0の時
は、変更値を0とする第1規則。
【0012】(2) 偏差がプラス方向に増加し、それと共
に変動速度がマイナス方向に増加した時は、変更値を0
とする第2規則。
【0013】(3) 偏差がマイナス方向に増加、それと共
に変動速度がプラス方向に増加した時は、変更値を0と
する第3規則。
【0014】(4) 偏差がプラス方向に増加し、変動速度
がプラス方向に増加した時は、変更値をその増加と共に
プラス方向に増加するような値とする第4規則。
【0015】(5) 偏差がマイナス方向に増加、変動速度
がマイナス方向に増加した時は、変更値をその増加と共
にマイナス方向に増加するような値とする第5規則。
【0016】(6) 偏差が0であり、変動速度がプラス方
向に増加した値の時は、変更値をその増加と共にプラス
方向に増加するような値とする第6規則。
【0017】(7) 偏差が0であり、変動速度がマイナス
方向に増加した値の時は、変更値をその増加と共にマイ
ナス方向に増加するような値とする第7規則。
【0018】(8) 偏差がプラス方向に増加した値であ
り、変動速度が0の時は、変更値をその増加と共にプラ
ス方向に増加するような値とする第8規則。
【0019】(9) 偏差がマイナス方向に増加した値であ
り、変動速度が0の時は、変更値をその増加と共にマイ
ナス方向に増加するような値とする第9規則。
【0020】請求項3のウエブのリップコータ型塗工装
置は、請求項2のものにおいて、前記記憶手段は、前記
第1規則から第9規則を記憶するためにテーブルを有
し、前記テーブルは、縦軸または横軸を偏差の値、横軸
または縦軸を変動速度の値とし、このテーブル内部の値
を変更値とし、この変更値を前記第1規則から第9規則
にあうように設定しているものである。
【0021】請求項4のウエブのリップコータ型塗工装
置は、請求項1のものにおいて、前記変更値決定手段
は、記憶手段に下記のようなテーブルを有し、このテー
ブルから変更値を決定している。
【0022】
【表2】 請求項5のウエブのリップコータ型塗工装置は、請求項
1のものにおいて、前記変更値決定手段は、変更値を−
9μm〜+9μmの範囲で決定するものである。
【0023】請求項6のウエブのリップコータ型塗工装
置は、請求項1のものにおいて、前記間隙調整手段は、
ドクタエッジとバックアップロールとの間隙を測定する
間隙測定手段と、ドクタエッジの左右両側をそれぞれ上
下動させる上下動手段と、前記上下動手段によって前記
ドクタエッジを上下動させて、前記制御手段から入力し
た変更値の寸法だけ前記間隙測定手段の測定値が変化す
るようにフィードバック制御する第2制御手段とからな
るものである。
【0024】
【作 用】請求項1のウエブのリップコータ型塗工装置
において、液圧値を調整する場合について説明する。
【0025】塗工液が、塗工液供給手段によって液溜め
室へ圧送されてくる。この液溜め室内部の塗工液の液圧
値は、圧力検出手段によって検出する。
【0026】偏差演算手段は、設定液圧値と、圧力検出
手段が検出した現在の液圧値との差である偏差を演算す
る。
【0027】変動速度演算手段は、圧力検出手段が検出
した液圧値の単位時間当りの変動量である変動速度を演
算する。
【0028】変更値決定手段は、偏差演算手段により演
算された偏差と、変動速度演算手段により演算された変
動速度とから間隙の変更値を決定する。
【0029】制御手段は、変更値決定手段によって決定
された変更値だけ、ドクタエッジとバックアップロール
の間隙を変更するように間隙調整手段を制御する。
【0030】この場合に、間隙を変更するための変更値
は、偏差と変動速度より決定されるため、液圧値の変動
範囲と変動速度を考慮でき、常に均一な塗工ができるよ
うに間隙を変更することができる。
【0031】請求項2のウエブのリップコータ型塗工装
置について説明する。
【0032】請求項1のウエブのリップコータ型塗工装
置の変更値決定手段において、変更値は、第1〜9規則
により下記のように決定される。
【0033】偏差が0で、かつ、変動速度が0のとき
は、第1規則により変更値を0とする。すなわち間隙は
変化させない。
【0034】偏差がプラス方向に大きくなり、変動速度
がマイナス方向に大きくなったときは、第2規則により
変更値を0として間隙を変化させない。
【0035】偏差がマイナス方向に大きくなり、変動速
度がプラス方向に大きくなったときは、第3規則により
変更値を0として間隙を変化させない。
【0036】偏差がプラス方向に大きくなり、変動速度
がプラス方向に大きくなったときは、第4規則により変
更値をそれとともにプラス方向に大きくなるような値と
する。すなわち、間隙の大きさをを大きくするような方
向に制御する。
【0037】偏差がマイナス方向に大きくなり、変動速
度がマイナス方向に大きくなったときは、第5規則によ
り変更値をそれとともにマイナス方向に大きくなるよう
な値とする。すなわち、間隙の大きさを小さくなる方向
に制御する。
【0038】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1〜7に基づい
て説明する。
【0039】符号10は、リップコータ塗工装置であっ
て、長尺状のウエブにウェット状の塗工液を塗布し熱処
理装置に送る装置である。
【0040】符号12は、ウエブEを所定のライン速度
で走行させるバックアップロール(以下、Bロールとい
う)である。Bロール12は、塗工装置10の側面に設
けられたBロール用モータ14によって回転し、そのラ
イン速度が決定される。
【0041】符号16は、塗工液を噴射するノズルヘッ
ドである。このノズルヘッド16はBロール12の下方
に設けられ、かつ、Bロール12と平行に配されてい
る。このノズルヘッド16内部には、Bロール12の幅
方向に長い液溜め空間18が設けられ、この液溜め空間
18の中央部後側には塗工液を供給するためのパイプ2
0が取付けられている。
【0042】符号22は、ノズルヘッド16の上面の幅
方向に延びる塗工液吐出口である。この塗工液吐出口2
2は、その下部において塗工液通過路24を介して、液
溜め空間18の上部と接続しており、液溜め空間18へ
圧送された塗工液はこの塗工液吐出口22からウエブE
に塗布される。
【0043】符号26は、塗工液吐出口22の前部を形
成する液溜め壁である。この液溜め壁26の上端部はB
ロール12の下周面とほぼ接するように設けられ、この
Bロール12と液溜め壁26の上端部との間隙は、ウエ
ブEが通過できる程度にしておく。
【0044】符号28は、塗工液吐出口22の後部に設
けられたドクタエッジである。このドクタエッジ28の
上端部とBロール12との下周面との間隙は、ウエブE
が通過できる程度にしておく。なお、液溜め壁26、ド
クタエッジ28及びBロール12の下周面によって囲ま
れた空間は閉塞されており、この空間内部の圧力は塗工
液を吐出した場合に外気圧力より高くなる。以下、この
閉塞された空間を、液溜め室29という。
【0045】符号30は、液溜め室29の塗工液の液圧
値を検出する圧力検出装置である。この圧力検出装置3
0は半導体圧力センサよりなり、液溜め壁26に設けら
れている。
【0046】符号32は、ノズルヘッド16の下方に設
けられたノズル支持台である。このノズル支持台32は
ノズルヘッド16とほぼ平行に設けられている。
【0047】符号34は、ノズル支持台32の中央部上
方に設けられたノズルヘッド16の中央部の高さ調整用
モータである。この高さ調整用モータ34は、ノズル支
持部36を介してノズルヘッド16の中央部を上下させ
る。
【0048】符号38は、ノズル支持部34の下部に設
けられた磁気式の変位計測用スケールであるマグネスケ
ール(商品名、以下同じ)である。このマグネスケール
38によってノズルヘッド16の中央部の変位を検出す
ることができ、これにより、ドクタエッジ28とBロー
ル12の中央部における間隙を検出する。
【0049】符号40,40は、Bロール12、ノズル
ヘッド16及びノズル支持台32を両側から支持する一
対の支持脚である。支持脚40,40にはノズルヘッド
16の両端部を上下動させるための高さ調整用モータ4
2,44が設けられている。高さ調整用モータ42を上
下動させると、ノズルヘッド16の右側の部分が上下動
し、高さ調整用モータ44を上下動させると、ノズルヘ
ッド16の左側が上下動する。
【0050】符号46は、Bロール12とノズルヘッド
16の右側の間隙を計測するためのマグネスケールであ
る。
【0051】符号48は、Bロール12とノズルヘッド
16の左側の間隙を計測するためのマグネスケールであ
る。
【0052】符号50は、塗工液をパイプ20を通して
液溜め空間18へ圧送する定量ポンプである。
【0053】符号52は定量ポンプ50を回転させるた
めのモータである。定量ポンプ50は、1回転により、
圧送される塗工液は常に一定である。そのため、塗工液
の供給量を増加するには、モータ52の回転数を上げる
と単位時間当たりの供給量が増加する。
【0054】符号54は塗工液を溜めておくためのタン
クである。定量ポンプ50はこのタンク54から塗工液
を供給される。
【0055】符号56は塗工厚検出装置であって、β線
や赤外線厚み計などよりなる。この塗工厚検出装置56
はウェットまたはドライ状態の塗工液の塗工厚を測定す
る。さらに、この塗工厚検出装置56は、ウエブEの幅
方向に沿って一定速度で移動しつつその塗工厚を検出す
る。
【0056】符号58はマイコンを備えた制御装置であ
って、Bロール12の回転用モータ14、圧力検出装置
30、高さ調整用モータ34,42,44、マグネスケ
ール38,46,48、定量ポンプ50のモータ52及
び塗工厚検出装置56が接続されている。これにより、
Bロール12のライン速度を制御することができ、ま
た、高さ調整用モータ34,42,44を動かすことに
より、ノズルヘッド16の高さを調整できる。さらに、
圧力検出装置30、マグネスケール38,46,48及
び塗工厚検出装置56からそれぞれの検出データが入力
される。
【0057】次に、この制御装置58を使用して、Bロ
ール12とドクタエッジ28との間隙を調整する制御方
法について説明する。
【0058】まず、この制御に入る前に、ライン速度を
徐行速度で運転させて、定量ポンプ50を通常の倍の回
転速度で回転させ、ノズルヘッド16に塗工液を供給
し、液溜め室29の液圧値を上昇させる。そして、液圧
値が、下記に示す設定液圧値に近づいたら、定量ポンプ
50の回転速度を通常の回転速度に落とし、下記の制御
に入る。
【0059】なお、制御装置58には、第1タイマと第
2タイマが内蔵され、また、メモリには、図7に示すよ
うなデータが入力されている。この図7に示すデータの
ルールテーブルは、縦軸が偏差H(mmAq)であり、
横軸が変動速度B(mmAq)である。そして、テーブ
ル内部の値は間隙を変更するための変更値ΔG(μm)
である。
【0060】偏差Hとは、液圧値の最も好適な値として
入力する設定液圧値Ps と現在の液圧値との差をいう。
【0061】変動速度Bとは、現在の液圧値の単位時間
当りの変動量である変動速度をいう。本実施例では、T
F 秒間に変化した液圧値から変動速度を演算する。
【0062】以下、図6のフローチャートに基づいて説
明する。
【0063】ステップ1において、Bロール12とドク
タエッジ28の左側の設定間隙値Ls と右側の設定間隙
値Rs 及び設定液圧値Ps を、制御装置58に入力す
る。ここで、設定液圧値Ps は、上限の設定液圧値Pma
x と下限の設定液圧値Pmin の平均値とする。すなわ
ち、(1)式のようになる。
【0064】 Ps =(Pmax +Pmin )/2 ………(1) ステップ2において、Bロール12とドクタエッジ28
の左右両側の現在の間隙値が、左右両側のそれぞれの設
定間隙値となるように高さ調整用モータ42,44を制
御する。そして、左右両側の現在の間隙値Lp,Rp
が、左右両側の設定間隙値Ls ,Rs となれば、ステッ
プ3に進む。
【0065】ステップ3において、第1タイマがTD 秒
をカウントする。そして,TD 秒が過ぎればステップ4
に進む。
【0066】ステップ4において、圧力検出装置30
が、液溜め室29のその時の現在の液圧値Pp1を計測す
る。
【0067】ステップ5において、第2タイマがTF 秒
をカウントする。そして,TF 秒が過ぎればステップ6
に進む。
【0068】ステップ6において、圧力検出装置30
が、液溜め室29のその時の液圧値Pp2を計測する。
【0069】ステップ7において、偏差Hと変動速度B
を演算する。すなわち、(2)(3)式のように演算す
る。
【0070】 H=Pp2−Ps ………(2) P=(Pp2−Pp1)/TF ………(3) ステップ8において、偏差Hと変動速度Bとから、メモ
リに記憶されている図7のルールテーブルを参照して、
ΔGを決定する。この決定方法は、例えば、偏差Hが±
100以内であり、かつ、変動速度Bがマイナス50〜
0の間であれば、ΔGは0となる。また、偏差Hがマイ
ナス500以上であり、変動速度Bがマイナス200以
上であれば、ΔGはマイナス5と決定される。
【0071】ここで、このルールテーブルの9つのルー
ルについて説明する。
【0072】 偏差が0で、かつ、変動速度が0のと
きは、変更値ΔGは0とする。
【0073】 偏差がプラス方向に増加した値であ
り、変動速度がマイナス方向に増加した値の時は、変更
値ΔGは0とする。
【0074】 偏差がマイナス方向に増加した値であ
り、変動速度がプラス方向に増加した値のときは、変更
値ΔGを0とする。
【0075】 偏差がプラス方向に増加した値であ
り、変動速度がプラス方向に増加した値の時は、変更値
ΔGをそれとともにプラス方向に大きくなるような値と
する。このプラス方向に大きくなるような値の決定の方
法としては、Bロール12とドクタエッジとの間隙を微
調整できる最小単位毎に大きくしていくことがよく、例
えば最小単位が1μmであれば1μm毎に大きくしてい
く。そして、偏差Hと変動速度Bと変更値ΔGとの3つ
の関係は、実験データなどによって決定する。
【0076】 偏差がマイナス方向に増加した値であ
り、変動速度がマイナス方向に増加した値のときは、変
更値ΔGをそれとともにマイナス方向に大きくなるよう
な値とする。この場合もその値の決定の方法は上記と同
様に、実験データなどによって決定する。
【0077】 偏差が0であり、変動速度がプラス方
向に増加した値の時は、変更値ΔGをその増加と共にプ
ラス方向に増加するような値とする。
【0078】 偏差が0であり、変動速度がマイナス
方向に増加した値の時は、変更値ΔGをその増加と共に
マイナス方向に増加するような値とする。
【0079】 偏差がプラス方向に増加した値であ
り、変動速度が0の時は、変更値ΔGをその増加と共に
プラス方向に増加するような値とする。
【0080】 偏差がマイナス方向に増加した値であ
り、変動速度ΔGが0の時は、変更値をその増加と共に
マイナス方向に増加するような値とする。
【0081】なお、図7に示すルールテーブルは一例で
あり、上記〜のルールに従えば、どのような変更値
ΔGをとってもよい。しかし、変更値ΔGの好適な範囲
は、−9μm〜+9μmである。
【0082】ステップ8において、変更値ΔGが0であ
れば、間隙の変更が必要でないためステップ3に戻る。
そして、ステップ3でTD 秒をカウントした後、再び液
圧値を測定する。また、変更値ΔGが0以外の値のとき
はステップ9に進む。
【0083】ステップ9において、ギャップ制御量GM
を求める。この求め方は、前回のギャップ制御量GM に
変更値ΔGを足したものとする。すなわち、(4)式の
ようになる。
【0084】 GM =前回のGM +ΔG …………(4) ステップ10において、ギャップ制御量GM が、最大間
隙調整量CPより大きいかどうかを判断する。すなわ
ち、ギャップ制御量GM が最大制御間隙値CPより大き
ければ、ステップ11においてエラー処理し、この制御
を終了する。また、最大制御間隙値CPより小さけれ
ば、ステップ12に進む。
【0085】ステップ12において、現在の左側の間隙
値Ls に変更値ΔGを足して、新しい左側の間隙値Ls
を求める。また、右側も同様に変更値ΔGを足して、新
しい間隙値Rs を求める。
【0086】ステップ13において、新しく求めた左右
両側の間隙値Ls ,Rs が、制御範囲内にあるかどうか
をチェックし、制御範囲外であればステップ14におい
てエラー処理しこの制御を終了する。また、制御範囲内
であればステップ15に進む。
【0087】ステップ15において、変更値ΔGだけ、
左右両側及び中央の間隙が変化するように、高さ調整用
モータ42,44を動かし間隙を調整し制御を終了す
る。
【0088】上記塗工装置10においては、間隙の制御
を、単に液圧値の変動範囲からだけでなく、単位時間当
りの変動量である変動速度も考慮して制御するため、ラ
イン速度が上昇して液圧値が急に上昇しても、これに対
応して間隙を調整できるため、常に平均した塗工厚でウ
エブEに塗工液を塗工することができる。
【0089】
【発明の効果】以上により、本発明のウエブのリップコ
ータ型塗工装置であると、バックアップロールとドクタ
エッジの間隙を、液圧値の変動範囲だけでなく、単位時
間当りの変動範囲である変動速度も考慮して制御するた
め、ウエブに常に均一の塗工厚で塗工液を塗工すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す塗工装置の制御系統の
説明図である。
【図2】塗工装置の斜視図である。
【図3】塗工装置の平面図である。
【図4】塗工装置の縦断面図である。
【図5】塗工装置の右側の側面図である。
【図6】制御装置のフローチャートである。
【図7】制御装置に記憶されたルールテーブルの一例で
ある。
【符号の説明】
10 塗工装置 12 バックアップロール 16 ノズルヘッド 26 液溜め壁 28 ドクタエッジ 29 液溜め室 30 圧力検出装置 34 高さ調整用モータ 38 マグネスケール 40 支持脚 42 高さ調整用モータ 44 高さ調整用モータ 46 マグネスケール 48 マグネスケール 50 定量ポンプ 58 制御装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭48−34228(JP,A) 特開 平3−178361(JP,A) 実開 昭63−73178(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B05C 5/02 B05D 1/26 B05D 3/00

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】塗工液吐出用ノズルヘッドと、このノズル
    ヘッドの上方に配されたバックアップロールとからな
    り、このバックアップロールによって所定の走行速度で
    走行するウエブへ、前記ノズルヘッドから塗工液を噴射
    して塗工するリップコータ型塗工装置において、 前記ノズルヘッドの上面には、ドクタエッジが設けら
    れ、 前記ノズルヘッドの前部には、前記バックアップロール
    の下周面に向かって液溜め壁が立設され、 前記バックアップロールの下周面、前記液溜め壁、前記
    ドクタエッジ及び前記ノズルヘッドの上面とにより液溜
    め室が形成され、 ドクタエッジとバックアップロールとの間隙を調整する
    間隙調整手段が設けられ、 前記液溜め室へ塗工液を圧送する塗工液供給手段が設け
    られ、 前記液溜め室内部の塗工液の液圧値を検出する圧力検出
    手段が設けられ、 設定液圧値と前記圧力検出手段が検出した液圧値との偏
    差を演算する偏差演算手段と、 前記圧力検出手段が検出した液圧値の単位時間当りの変
    動量である変動速度を演算する変動速度演算手段と、 前記偏差演算手段により演算された偏差と、前記変動速
    度演算手段により演算された変動速度とから前記間隙の
    変更値を決定する変更値決定手段と、 前記変更値決定手段によって決定された変更値だけ前記
    間隙を変更するように前記間隙調整手段を制御する制御
    手段とよりなることを特徴とするウエブのリップコータ
    型塗工装置。
  2. 【請求項2】前記変更値決定手段は、記憶手段に記憶し
    た下記の第1〜9規則から変更値を決定することを特徴
    とする請求項1記載のウエブのリップコータ型塗工装
    置。 (1) 偏差が0で、かつ、変動速度が0の時は、変更値を
    0とする第1規則。 (2) 偏差がプラス方向に増加した値であり、変動速度が
    マイナス方向に増加した値の時は、変更値を0とする第
    2規則。 (3) 偏差がマイナス方向に増加した値であり、変動速度
    がプラス方向に増加した値の時は、変更値を0とする第
    3規則。 (4) 偏差がプラス方向に増加した値であり、変動速度が
    プラス方向に増加した値の時は、変更値をその増加と共
    にプラス方向に増加するような値とする第4規則。 (5) 偏差がマイナス方向に増加した値であり、変動速度
    がマイナス方向に増加した値の時は、変更値をその増加
    と共にマイナス方向に増加するような値とする第5規
    則。 (6) 偏差が0であり、変動速度がプラス方向に増加した
    値の時は、変更値をその増加と共にプラス方向に増加す
    るような値とする第6規則。 (7) 偏差が0であり、変動速度がマイナス方向に増加し
    た値の時は、変更値をその増加と共にマイナス方向に増
    加するような値とする第7規則。 (8) 偏差がプラス方向に増加した値であり、変動速度が
    0の時は、変更値をその増加と共にプラス方向に増加す
    るような値とする第8規則。 (9) 偏差がマイナス方向に増加した値であり、変動速度
    が0の時は、変更値をその増加と共にマイナス方向に増
    加するような値とする第9規則。
  3. 【請求項3】前記記憶手段は、前記第1規則から第9規
    則を記憶するためにテーブルを有し、 前記テーブルは、縦軸または横軸を偏差の値、横軸また
    は縦軸を変動速度の値とし、このテーブル内部の値を変
    更値とし、この変更値を前記第1規則から第9規則にあ
    うように設定していることを特徴とする請求項2記載の
    ウエブのリップコータ型塗工装置。
  4. 【請求項4】前記変更値決定手段は、記憶手段に下記の
    ようなテーブルを有し、このテーブルから変更値を決定
    していることを特徴とする請求項1記載のウエブのリッ
    プコータ型塗工装置。 【表1】
  5. 【請求項5】前記変更値決定手段は、変更値を−9μm
    〜+9μmの範囲で決定することを特徴とする請求項1
    記載のウエブのリップコータ型塗工装置。
  6. 【請求項6】前記間隙調整手段は、 ドクタエッジとバックアップロールとの間隙を測定する
    間隙測定手段と、 ドクタエッジの左右両側をそれぞれ上下動させる上下動
    手段と、 前記上下動手段によって前記ドクタエッジを上下動させ
    て、前記制御手段から入力した変更値の寸法だけ前記間
    隙測定手段の測定値が変化するようにフィードバック制
    御する第2制御手段とからなることを特徴とする請求項
    1記載のウエブのリップコータ型塗工装置。
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