JP2931246B2 - 分注装置 - Google Patents

分注装置

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JP2931246B2
JP2931246B2 JP1652196A JP1652196A JP2931246B2 JP 2931246 B2 JP2931246 B2 JP 2931246B2 JP 1652196 A JP1652196 A JP 1652196A JP 1652196 A JP1652196 A JP 1652196A JP 2931246 B2 JP2931246 B2 JP 2931246B2
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隆由 斉藤
泰道 井田
義之 古城
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、試料の吸引・吐出
を行う分注装置に関し、特にノズル部からの試料の飛散
の防止に関する。
【0002】
【従来の技術】分注装置はノズルを有し、そのノズル部
先端の開口から一の容器の液体試料を吸引して、その試
料を複数の他の容器に移し変えることができる。この試
料吸引後に万が一にも、試料がノズル部から飛散する
と、目的とする移し変え先の容器以外の容器に混入して
しまったり、装置を汚染するという問題がある。そこで
従来は、このような不可抗力の事態への安全策として、
吸引・吐出時以外は、ノズル部の直下にシャッタとなる
受け皿を滑り込ませていた。図9は従来の液だれ防止機
構を水平方向から見た模式図である。シャッタ受け皿2
は、ノズル部4が吸引又は吐出を行う際には、ノズル部
4の先端開口下からそれた位置dに待避し、吸引又は吐
出の動作が終了すると、位置dからノズル部4の開口直
下の位置eに移動する。これによりノズル部4から意図
せず滴下する試料を受け止めることができる。なお、ノ
ズルを複数配置する多連ノズル型の分注装置では、複数
ノズルにて共通な大きな受け皿を用いていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし試料が横方向に
飛散することも想定可能である。例えば、ノズル部4が
試料の移し変えのため搬送される場合、その移動開始・
停止時の衝撃等によってノズル部先端が振動し、ノズル
内に吸引保持された試料、又はノズル表面などに付着し
た試料が横方向に飛ばされることを想像できなくはな
い。このような場合を従来の構成によって防止しようと
すると、シャッタ受け皿2の面積を大きくしなければな
らず、シャッタ動作のストロークが大きくなり動作時間
も大きくなるなどの理由で分注装置が大型化する、また
分注処理の速度が遅くなるといった問題があった。ま
た、多連ノズル型の分注装置に対して従来の構成は、近
接ノズル間の汚染に対応できず、ノズル間隔を小さくで
きないので分注装置の小型化を図る上での制約となると
いう問題もあった。
【0004】本発明は、シャッタ受け皿の面積を大きく
することなくノズル部からの飛散防止効果の高いシャッ
タ機構を有して、ほかの試料や装置の汚染を防ぎ、これ
ら試料を用いた各種生体検査等の精度・信頼性を向上さ
せる分注装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に係る分注装置
は、試料を吸引するノズル部と、凹部を有するシャッタ
と、試料吸引後に前記シャッタを待機位置から移動させ
てノズル部先端を前記凹部内部に挿入させるシャッタ駆
動機構と、を有することを特徴とする。本発明によれ
ば、ノズル部先端は、吸引・吐出というノズル部の分注
動作時以外には、基本的にシャッタの凹部内部に挿入さ
れる。これによりノズル部先端はその下方のみならず側
方も前記凹部内壁によって包囲される。この場合、凹部
内壁は、ノズル部先端に非接触である。
【0006】本発明に係る分注装置においては、前記シ
ャッタ駆動機構が、前記シャッタを前記待機位置からノ
ズル部先端直下の遮蔽位置へ移動させるシャッタ水平移
動手段と、前記シャッタを前記遮蔽位置から前記ノズル
先端が前記凹部内部に入り込む挿入位置へ移動させるシ
ャッタ垂直移動手段と、を有することを特徴とする。
【0007】本発明に係る分注装置は、前記ノズル部を
上下に移動させるノズル垂直移動手段を有し、前記シャ
ッタ水平移動手段が、前記ノズル部の第1の高さへの上
昇運動と前記シャッタの前記遮蔽位置への移動運動とを
連動させる水平連動機構を有し、前記シャッタ垂直移動
手段が、前記ノズル部の前記第1の高さ以上の第2の高
さへの上昇運動と前記シャッタの前記挿入位置への移動
運動とを連動させる垂直連動機構を有すること、を特徴
とする。本発明によれば、前記凹部に前記ノズル部先端
を挿入させる動作が、前記ノズル部の上下動に応じたシ
ャッタの水平移動、垂直移動という2段階の動作により
行われる。このシャッタの動作は、その移動目標である
前記ノズル部の動作に機械的に連動される、すなわちこ
れら2つの構成要素の動作の同期が確実となり、また両
者間の相対位置の整合性が確保される。
【0008】本発明に係る分注装置は、前記シャッタが
取り付けられた垂直なシャフトを有し、前記シャッタ水
平移動手段が、前記シャフトを回転させることによりシ
ャッタを水平移動させ、前記シャッタ垂直移動手段が、
前記シャフトを上下動させることによりシャッタを垂直
移動させること、を特徴とする。
【0009】本発明に係る分注装置は、ノズル部を保持
した上下動するリフトを含み、前記水平連動機構が、前
記シャフトに回転力を与えるカムレバーと、前記リフト
の上昇運動を利用して前記カムレバーを水平方向に変位
させて前記シャフトを回転させる斜面と、を有すること
を特徴とする。本発明によれば、例えば前記斜面は前記
リフトに設けられた上向きのものであり、前記リフトの
上昇に伴い前記斜面がカムレバーに当たりその表面を滑
りながらそのガムレバーを水平方向に押動する。このカ
ムレバーは、その水平方向の変位を前記シャフトの円周
の接線方向に及ぼし、これにより前記シャフトが回転さ
れる。なお、前記斜面とカムレバー、カムレバーとシャ
フトはそれぞれ互いに圧力を及ぼし合うが、分離可能に
構成できる。
【0010】本発明に係る分注装置においては、前記シ
ャッタ水平移動手段が、前記シャフトに正回転方向の付
勢力を及ぼす正回転付勢手段と、前記カムレバーを介し
て、前記シャフトに前記正回転方向の付勢力よりも強い
逆回転方向の付勢力を及ぼす逆回転付勢手段と、を有
し、前記斜面は前記ノズル部の上昇において前記カムレ
バーを移動して、前記逆回転付勢手段の付勢位置を後退
させること、を特徴とする。本発明によれば、逆回転付
勢手段は正回転付勢手段に対して所定位置にて制動を行
い、前記水平連動機構がこの所定位置を解除又は緩和す
ることにより、前記シャフトは正回転し、シャッタが水
平移動される。カムレバーとシャフトとは分離可能に構
成され、正回転方向の付勢力は比較的弱く、この力に応
じた逆回転方向の力がシャッタに作用されれば、シャフ
トはカムレバーの定める制動位置から離れて、シャッタ
は容易に遮蔽位置から水平に移動される。
【0011】本発明に係る分注装置においては、前記シ
ャッタ垂直移動手段が、前記シャフトに上方向の付勢力
を及ぼす上向き付勢手段と、前記シャフトに前記上方向
の付勢力よりも強い下方向の付勢力を及ぼす下向き付勢
手段と、前記ノズル部の上昇によって前記下向き付勢手
段を解除する付勢解除手段と、を有することを特徴とす
る。本発明によれば、下向き付勢手段は上向き付勢手段
に対して所定位置にて制動を行い、前記垂直連動機構が
この所定位置を解除又は緩和することにより、前記シャ
フトは上方向に移動し、シャッタが上昇移動される。下
向き付勢手段とシャフトとは分離可能に構成され、上方
向の付勢力は比較的弱く、この力に応じた下方向の力が
シャッタに作用されれば、シャフトは下向き付勢手段の
定める制動位置から離れて、シャッタは容易に挿入位置
から下に移動される。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施形態を
図面を参照して説明する。
【0013】図1は、本発明に係る分注装置の主要部の
正面図である。図2は、本発明に係る分注装置の機構を
説明するための左側面図である。ノズル部12はその先
端部に取り外し可能なノズルチップ14を有している。
ノズルチップ14の先端に設けられた開口部16を介し
て試料の吸引・吐出が行われる。なお図2ではノズル部
12は表されていない。
【0014】ノズル部12はリフト18に固定される。
このリフト18は、ワイヤなど(図示せず)による駆動
力を受け、フレーム20に設けられたレール22に沿っ
て上下に移動可能である。これらはノズル垂直移動手段
を構成し、すなわちノズル部12はこれによって垂直に
移動可能である。リフト18はその側部に上向きの斜面
を有した側方突起24を、そしてその上部に上方突起2
6を備えている。
【0015】シャッタ30は、垂直なシャフト32の下
端に取り付けられている。シャフト32は、その垂直軸
の回りに回転可能かつ上下に可動であるように、フレー
ム20に設けられたシャフト支持アーム34、36によ
って支持される。ばね38はその一端を部材40により
シャフト32に固定され、他端をフレーム20に設けら
れたシャフト支持アーム34に固定される。ばね38は
シャフト32を、上方向に付勢するとともに上から見て
右回りに付勢する。すなわち、ばね38はシャッタ駆動
シャフト32に対する垂直・回転両方向の付勢手段とし
て機能する弾性体である。なお、装置上部から見て右回
り、左回りを以後それぞれ水平右回り、水平左回りと称
する。
【0016】一方、ばね50が、リンクレバー52に設
けられた軸54とフレーム20に固定された支点56と
の間に張られる。リンクレバー52は支軸58の回りに
回転可能であり、ばね50によって下向きに付勢され
る。リンクレバー52の先端はシャフト32の上部端6
0に当たり、シャフト32を下向きに付勢する。このリ
ンクレバー52による下向きの付勢力は、ばね38によ
る上向きの付勢力より強いように構成されており、これ
ら双方の力を受ける状態では、シャフト32は結果的に
下向きに付勢される。リンクレバー52は、その先端に
当たるストッパー62によって停止される。よってシャ
フト32の上下方向の停止位置はこれにより定まる。な
お、シャフト32に設けられたストッパー64は、シャ
フト支持アーム36に当たることにより、シャフト32
の可動位置の上限を与える。
【0017】また図1、図2には表れていないもう一つ
のばねが、カムレバー70の一端の作用点72に力を及
ぼす。この力の向きは図2において奥向きとなるように
構成される。そのためカムレバー70は支軸74を中心
として、水平右回りに付勢される。カムレバー70の他
端はシャフト32に設けられたアーム76に当たり、シ
ャフト32を水平左回りに付勢する。このカムレバー7
0による水平左向きの付勢力は、ばね38による水平右
回りの付勢力より強いように構成されており、これら双
方の力を受ける状態では、シャフト32は結果的に水平
左回りに付勢される。カムレバー70は、その作用点7
2側がフレーム20の縁部に当たることにより停止され
る。よってシャフト32の回転の停止位置もこれにより
定まる。
【0018】次に、ノズル部12の上下動に連動してシ
ャッタ30が移動することによる、ノズルの開口部16
に対するシャッタ開閉動作を説明する。シャッタ開閉動
作は2つのステップからなる。第1のステップは、ノズ
ル吸引時におけるシャッタ30の位置である待避位置と
ノズル部先端直下の遮蔽位置との相互間でのシャッタ3
0の水平移動である。第2のステップは、上記遮蔽位置
と、シャッタ30の凹部内部にノズル部先端が挿入され
試薬の飛散が防止される挿入位置との相互間でのシャッ
タ30の垂直移動である。これら第1、第2のステップ
はそれぞれ開動作と閉動作とで可逆的なので、以下閉動
作のみ説明する。
【0019】図3、図4を用いてシャッタ閉動作の第1
ステップを説明する。図3は、この第1ステップに係わ
る主要部の正面図(図1の左上部に相当する。)であ
る。図4は、第1ステップに係わる機構部分を示す模式
的な上面図(図1中の位置Iから下方を見た図)であ
る。リフト18の側方突起24はその上部に上向きの斜
面80を有する。カムレバー70はその支軸74に対し
てばねの作用点72と同じ側に滑り車82を有する。ま
た図1、図2では示されていなかったが、図4には、カ
ムレバー70の一端の作用点72とフレーム20に設け
られた支点84との間にばね86が張られることが表さ
れている。
【0020】図3に示すように斜面80が滑り車82よ
り下方に位置するときは、カムレバー70は、ばね86
の付勢力により水平右回転し、図4の点線で示す位置に
ある。さて、リフト18が矢印88の方向に上昇する
と、斜面80はカムレバー70に設けられた滑り車82
に当たる。さらにリフト18が上昇すると、斜面80は
滑り車82を矢印90の方向に押し、ばね86の付勢力
に抗してカムレバー70を水平左回転(矢印92の方
向)させて、このカムレバー70を図4の実線で示す位
置に移動させる。これに連動して、アーム76を介して
付勢されているシャフト32は、ばね38の水平右回り
の付勢力によって回転され、シャッタ30は図4におけ
る矢印94の方向、すなわち位置aから位置bに水平移
動される。ここで位置aはシャッタ30の待避位置であ
り、位置bは遮蔽位置である。
【0021】図5は、上述した第1のステップを模式的
に示す斜視図である。リフト18の動きに連動してノズ
ル部先端のノズルチップ14が点線で示す位置から実線
で示す位置に上昇する際、上述の機構によりシャフト3
2が水平右回りに回転し、シャッタ30が点線で示す待
避位置(位置a)から実線で示す遮蔽位置(位置b)に
水平移動する。
【0022】図6、図7を用いてシャッタ閉動作の第2
ステップを説明する。図6は、この第2ステップに係わ
る主要部の左側面図(図2の上部に相当する。)であ
る。図7は、第2ステップに係わる機構部分を示す模式
的な上面図(図1中の位置IIから下方を見た図)であ
る。滑り車100はリンクレバー52においてリフト1
8の上方突起26が当たる位置に設けられている。これ
により上方突起26とリンクレバー52との接点が滑ら
かに動く。また同様の理由で、滑り車102はリンクレ
バー52においてシャフト32の上部端60が当たる位
置に設けられている。
【0023】リフト18が図6において点線で示すよう
に下方に位置し、その上方突起26がリンクレバー52
に当たらない状態では、リンクレバー52は、軸54に
受けるばね50の付勢力により支軸58を中心として下
向きに回転し、その先端をストッパー62で制動される
位置(図6の点線で示す位置)にある。さて、リフト1
8が矢印110で示すように上昇すると、上方突起26
はリンクレバー52に設けられた滑り車100に当た
る。さらにリフト18が上昇すると、上方突起26は、
リンクレバー52を、ばね50の付勢力に抗して押し上
げ、上向きに回転(矢印112の方向)させ、図6に実
線で示す位置に移動させる。これに連動して、シャフト
32はばね38の上向きの付勢力によって上昇する。こ
のシャフト32の上昇は、シャフト32に設けられたス
トッパー64が、図6に示すようにシャフト支持アーム
36に当たることにより制動される。
【0024】滑り車100は軸54に取り付けられてお
り、ここでリンクレバー52の先端から支軸58までの
距離は、軸54から支軸58までの距離の約3倍に設定
されている。これが、シャッタ30の遮蔽位置から挿入
位置までの距離とそのシャッタ30の移動を引き起こす
ノズル部12の上昇距離との比となる。このようにシャ
ッタ30の移動距離をノズル部12のそれより増幅する
ことにより、シャッタ30はノズル部先端に追いつき、
ノズル部先端はシャッタ30の凹部に挿入される。
【0025】図8は、上述した第2のステップを示す模
式図である。リフト18の動きに連動してノズル部先端
のノズルチップ14が点線で示す位置から実線で示す位
置に上昇(矢印120)する際、上述の機構によりシャ
フト32が先のノズルチップ14の3倍の距離、上昇
し、シャッタ30が点線で示す遮蔽位置(位置b)から
実線で示す挿入位置(位置c)に垂直移動(矢印12
2)し、ノズル部先端がシャッタ30の凹部に挿入され
る。この後、ノズル部12はフレーム20ごと、移し変
え先の容器の真上に搬送され、しかる後、分注装置は試
料吐出のためノズル部の降下とシャッタ開動作とを開始
する。
【0026】シャッタ開動作は、ノズル部12の先端を
シャッタ30の凹部に挿入されている状態を起点とし、
ノズル部12がそこから下降する際に、シャッタ30が
その閉動作と逆に、上記第2のステップ、第1のステッ
プを逆に実施され、挿入位置c、遮蔽位置b、待避位置
aの順に移動される動作である。
【0027】このように、試料の吸引時、吐出時以外は
ノズル部先端をシャッタ30で包囲することにより、ノ
ズル部12の搬送時の振動などによるノズル部先端から
の試料の飛散が確実に防止される。
【0028】この分注装置では、ノズル部は例えば試験
管に挿入され、その試験管中の試薬等を吸引した後、こ
の吸引した試薬を他の試験管に移し換えるため試験管か
ら引き出される。ノズル部先端が試験管から引き出され
ると、上記シャッタ閉動作が実行される。シャッタ閉動
作が開始されるときの、ノズル部先端と試験管上端との
間隔は例えばおよそ1cmである。ノズル部先端のノズ
ルチップ14は必要とされる試薬吸引量等に応じて交換
され、その長さが変わりうるが、その場合、通常、リフ
ト18に対するノズル部12の取り付け位置を調整する
ことにより対応可能であり、リフト18とシャフト32
との連動等の機構に関しては調整不要である。しかし、
シャフト32はカムレバー70、リンクレバー52とは
単に接するだけであり密に連結されていないので、取り
外して長さの異なるものに交換することも容易である
し、ストッパー64の位置を調整するなどしてシャッタ
30の垂直変位量を調整することも容易である。
【0029】シャッタ30の幅は、ここでは9mmであ
る。ちなみに、従来の幅は15mmであった。本発明の
試薬飛散防止の効果は、シャッタの幅を小さくすること
により何ら損なわれることがない。よって、本装置にお
けるシャッタの幅を決定づける要因は、シャッタに挿入
されるノズルチップの先端部分の太さ、ノズルチップと
凹部とを非接触とするための機構動作の精度、ノズル移
動時のノズルチップの振動等による変位などであって、
試薬飛散はシャッタ幅を更に小さくする上での制約とは
ならない。多連ノズルの分注装置においては、ノズル部
間での飛散による汚染を防止するため、シャッタ30の
凹部は各ノズル部に対して個々に設けるのが望ましい。
【0030】上述した実施形態においては、シャフト3
2にばね38を設け、その付勢力による変位をばね5
0、86の付勢力によって制動する構成であり、既に述
べたようにシャフト32はカムレバー70、リンクレバ
ー52とは単に接するだけであり密に連結されていない
構成である。この構成により、シャッタ30が挿入位置
にある状態においても、シャッタ30を手で下に引くな
どすれば、ノズル部12の位置を変えることなくシャッ
タ30を挿入位置からずらすことができ、シャッタ30
の交換、清掃等のメンテナンスが容易に行われる。
【0031】なお、上述したような、ノズル部の移動運
動にシャッタを連動させてノズル部先端をシャッタの凹
部に格納する本発明の動作は、他の種々の機構によって
も可能である。例えば、シャッタ30の閉動作をシャフ
ト32に設けたばね38の弾性力で行うのではなく、カ
ムレバー70とシャフト32とを連結し、リンクレバー
52とシャフト32とを連結し、シャフト32をカムレ
バー70、リンクレバー52を移動させる力そのもので
駆動することも可能である。
【0032】また、上記シャッタ動作はシャフトの回転
により水平動を発生させたが、他の機構により直線的な
移動を発生させてシャッタをノズル部直下に滑り込ませ
てもよい。
【0033】
【発明の効果】本発明の分注装置によれば、ノズル部先
端からの試料の飛散を小型のシャッタによって確実に防
止し、ほかの試料や装置の汚染を防ぎ、これら試料を用
いた各種生体検査等の精度・信頼性を向上させることが
できるという効果がある。またシャッタが小型化される
ことにより、シャッタ動作のストロークも小さくでき、
分注装置が小型化されるという効果、及び分注処理が高
速化されるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る分注装置の主要部の正面図。
【図2】 本発明に係る分注装置の機構を説明するため
の左側面図。
【図3】 水平移動に係わる主要部の正面図。
【図4】 水平移動に係わる機構部分を示す模式的な上
面図。
【図5】 水平移動を模式的に示す斜視図。
【図6】 垂直移動に係わる主要部の左側面図。
【図7】 垂直移動に係わる機構部分を示す模式的な上
面図。
【図8】 垂直移動を示す模式図。
【図9】 従来の液だれ防止機構を水平方向から見た模
式図。
【符号の説明】 12 ノズル部、14 ノズルチップ、16 開口部、
18 リフト、24側方突起、26 上方突起、30
シャッタ、32 シャフト、38 ばね、50 ばね、
52 リンクレバー、70 カムレバー、76 アー
ム、80 斜面、86 ばね。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−312815(JP,A) 実開 昭63−175863(JP,U) 実公 平7−34376(JP,Y2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01N 35/10 G01N 1/00 101

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 試料を吸引するノズル部と、 凹部を有するシャッタと、 試料吸引後に前記シャッタを待機位置から移動させて、
    ノズル部先端を前記凹部内部に挿入させるシャッタ駆動
    機構と、 を有することを特徴とする分注装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の分注装置において、 前記シャッタ駆動機構は、 前記シャッタを前記待機位置からノズル部先端直下の遮
    蔽位置へ移動させるシャッタ水平移動手段と、 前記シャッタを前記遮蔽位置から前記ノズル先端が前記
    凹部内部に入り込む挿入位置へ移動させるシャッタ垂直
    移動手段と、 を有することを特徴とする分注装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の分注装置において、 前記ノズル部を上下に移動させるノズル垂直移動手段を
    有し、 前記シャッタ水平移動手段は、前記ノズル部の第1の高
    さへの上昇運動と前記シャッタの前記遮蔽位置への移動
    運動とを連動させる水平連動機構を有し、 前記シャッタ垂直移動手段は、前記ノズル部の前記第1
    の高さ以上の第2の高さへの上昇運動と前記シャッタの
    前記挿入位置への移動運動とを連動させる垂直連動機構
    を有すること、 を特徴とする分注装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の分注装置において、 前記シャッタが取り付けられた垂直なシャフトを有し、 前記シャッタ水平移動手段は、前記シャフトを回転させ
    ることにより、シャッタを水平移動させ、 前記シャッタ垂直移動手段は、前記シャフトを上下動さ
    せることによりシャッタを垂直移動させること、 を特徴とする分注装置。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の分注装置において、 ノズル部を保持した上下動するリフトを含み、 前記水平連動機構は、 前記シャフトに回転力を与えるカムレバーと、 前記リフトの上昇運動を利用して前記カムレバーを水平
    方向に変位させて前記シャフトを回転させる斜面と、 を有すること、 を特徴とする分注装置。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の分注装置において、 前記シャッタ水平移動手段は、 前記シャフトに正回転方向の付勢力を及ぼす正回転付勢
    手段と、 前記カムレバーを介して、前記シャフトに前記正回転方
    向の付勢力よりも強い逆回転方向の付勢力を及ぼす逆回
    転付勢手段と、 を有し、 前記斜面は、前記ノズル部の上昇において前記カムレバ
    ーを移動して、前記逆回転付勢手段の付勢位置を後退さ
    せること、 を特徴とする分注装置。
  7. 【請求項7】 請求項4から請求項6のいずれかに記載
    の分注装置において、 前記シャッタ垂直移動手段は、 前記シャフトに上方向の付勢力を及ぼす上向き付勢手段
    と、 前記シャフトに前記上方向の付勢力よりも強い下方向の
    付勢力を及ぼす下向き付勢手段と、 前記ノズル部の上昇によって前記下向き付勢手段を解除
    する付勢解除手段と、 を有することを特徴とする分注装置。
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