JP2931126B2 - 車両のスリップ制御装置 - Google Patents

車両のスリップ制御装置

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JP2931126B2 JP3128525A JP12852591A JP2931126B2 JP 2931126 B2 JP2931126 B2 JP 2931126B2 JP 3128525 A JP3128525 A JP 3128525A JP 12852591 A JP12852591 A JP 12852591A JP 2931126 B2 JP2931126 B2 JP 2931126B2
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  • Regulating Braking Force (AREA)
  • Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は車両のスリップ制御装
置、特にエンジンから左右の駆動輪に至る動力伝達経路
にエンジン出力を分配する差動装置などの駆動力分配手
段を備えた車両において、駆動輪のスリップ状態に応じ
て駆動力を制御するようにしたスリップ制御装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、車両においては、駆動輪が過大な
駆動トルクによりスリップして発進性ないし加速性が低
下するのを防止するために、駆動輪のスリップ時に駆動
力を抑制するトラクション制御を行うようにしたものが
ある。このトラクション制御は、例えば車輪の回転速度
を検出する車輪速センサからの信号に基づいて、駆動輪
の従動輪に対する回転速度差が所定値以上になったとき
に開始され、その回転速度差を所定の目標値に収束させ
るようにエンジン出力ないし制動力をフィードバック制
御することにより、駆動輪に働く駆動力を低減させるも
のである。
【0003】ところで、雪道などの滑り易い路面におい
ては、発進時や加速時に過大なトルクを駆動輪に伝達す
ると、駆動輪が接地する路面との間の摩擦係数の相違に
よって駆動輪に回転速度差が生じて、当該車両が横滑り
と称するスリップ状態になる場合がある。特に、この現
象はエンジンから左右の駆動輪に至る動力伝達経路に差
動装置などの駆動力分配手段を装備した車両で顕著に見
られる。
【0004】このような問題に対しては、例えば特開昭
60−128028号公報に開示されているように、パ
ワープラントからの動力をディファレンシャルギヤを介
して左右の駆動輪に分配するようにした車両において、
左右の駆動輪の回転速度を個別に検出し、これら駆動輪
の回転速度が違う間は上記パワープラントから出力され
る駆動トルクを減少させるようにしたものがある。これ
によれば、左右の駆動輪に回転速度差があるときにはエ
ンジン出力などが低減されることにより、過大な駆動力
が左右の駆動輪に伝達されることがなくなって、上記の
不都合が回避されることになる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、寒冷地など
においては、路面の摩擦状態が左右の駆動輪に対してそ
れぞれ異なる所謂スプリット路面を走行する機会が多
い。その場合に、上記公報記載の従来技術のように、左
右の駆動輪の回転速度が異なる場合に一律に駆動トルク
を減少させるようにすると、例えば一方の車輪が接地す
る路面が通常走行に支障のない程度にグリップ力があっ
たとしても、他方の車輪が接地する路面のグリップ力が
幾分不足する場合には、両方の駆動輪の回転速度差によ
って駆動トルクが減少されることになるので、仮に運転
者が走行したいという意志を持っていたとしても、その
意志に反して十分な発進性ないし加速性が得られないこ
とになる。
【0006】そこで、通常時においては駆動輪のスピン
状態のときに駆動力を単純に抑制する通常のトラクショ
ン制御(以下、通常制御という)を行うと共に、スプリ
ット路面においてはスリップ度合の小さい駆動輪に伝達
する駆動トルクを増大させる制御(以下、スプリット制
御という)に切り換えるという考え方が着目されている
が、スプリット路面と判定したときのスプリット制御の
開始条件が問題となる。すなわち、この種のスプリット
制御においてはスリップ度合の大きい一方の駆動輪に制
動力を付与することにより、スリップ度合の小さい他方
の駆動輪に伝達する駆動トルクを相対的に増大させるよ
うになっているが、例えば駆動輪が交互にスピンするよ
うな状態では左右の駆動輪に回転速度差が生じるため、
スプリット状態と誤って判定する可能性があり、制御の
信頼性の点で問題が生じることになるのである。
【0007】このような問題に対しては、例えばスプリ
ット状態と判定してから実際にスプリット制御を開始す
るまでタイムラグを設けるという考え方があるが、そう
すると当該車両の発進時に良好な加速性が得られなくな
るという別の問題が発生することになる。
【0008】この発明はエンジンから左右の駆動輪に至
る動力伝達経路にエンジン出力を左右の駆動輪に分配す
る駆動力分配手段が設けられた車両のスリップ制御装置
において、所謂スプリット判定時の誤作動を防止しつつ
発進性を向上させることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】すなわち、本願の請求項
1の発明(以下、第1発明という)に係る車両のスリッ
プ制御装置は、図1に示すように、エンジンから左右の
駆動輪に至る動力伝達経路にエンジン出力を左右の駆動
輪に分配する駆動力分配手段が設けられ、かつ駆動輪の
スリップ状態に応じて駆動力を制御する駆動力制御手段
Aが備えられた車両において、左右の駆動輪のスピン状
態をそれぞれ周期的に検出する第1、第2スピン検出手
段B,Cと、これら第1、第2スピン検出手段B,Cに
よってそれぞれ検出される左右の駆動輪のスピン状態に
基づいて予め設定されたスプリット判定規則に従って上
記各駆動輪が接地する路面に対するスプリット判定を行
うスプリット判定手段Dと、左右の駆動輪が接地する路
面の路面摩擦係数をそれぞれ推定する第1、第2摩擦係
数推定手段E,Fと、上記スプリット判定手段Dによる
スプリット判定時において上記駆動力制御手段Aによる
スリップ度合の小さい駆動輪に伝達する駆動トルクを増
大させるスプリット制御を所定時間が経過するまで遅延
させるスプリット制御遅延手段Gと、当該車両の発進時
において上記推定手段で推定される左右の路面摩擦係数
の偏差が設定値以上のときに上記遅延手段Gの作動を禁
止する遅延禁止手段Hとを設けたことを特徴とする。
【0010】また、本願の請求項2の発明(以下。第2
発明という)に係る車両のスリップ制御装置は、請求項
1の構成に加えて、左右の駆動輪をぞれ制動させるブレ
ーキ装置に供給される制動圧の差圧を検出する差圧検出
手段Iを設けて、当該車両の発進時において上記推定手
段E,Fで推定される左右の路面摩擦係数の偏差が設定
値以上で、かつ上記差圧検出手段Iで検出される制動圧
の差圧が所定値以上のときに、上記遅延禁止手段Hによ
り上記遅延手段Gの作動を禁止させるようにしたことを
特徴とする。
【0011】
【作用】第1、第2発明によれば、左右の駆動輪が接地
する路面がスプリット状態であると判定されたとして
も、所定時間が経過するまではスプリット制御の実行が
遅延されることになるので、左右の駆動輪が交互にスピ
ンしている場合などの誤動作が防止される。
【0012】特に、第1発明によれば、発進時には左右
の駆動輪が接地する路面の摩擦係数の差が開いていると
きにスプリット制御が行われることになるので、良好な
発進性が得られることになる。
【0013】さらに、第2発明によれば、スリップ状態
の駆動輪のブレーキ装置に十分な制動圧が供給されるま
ではスプリット制御が行われないので、良好な発進性が
得られると共に、当該車両の不用意なスリップも防止さ
れることにもなる。
【0014】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。
【0015】図2に示すように、この実施例に係る車両
は、左右の前輪1,2が従動輪、左右の後輪3,4が駆
動輪とされていると共に、エンジン5の出力トルクが変
速機6からプロペラシャフト7、差動装置8及び左右の
駆動軸9,10を介して左右の後輪3,4に伝達される
ようになっている。
【0016】そして、上記各車輪1〜4には、これらの
車輪1〜4と一体回転するディスク11a〜14aと、
制動圧の供給を受けて、これらのディスク11a〜14
aの回転を制動するキャリパ11b〜14bなどでなる
ブレーキ装置11〜14がそれぞれ備えられていると共
に、これらのブレーキ装置11〜14を制動操作させる
ブレーキ制御システム15が設けられている。
【0017】このブレーキ制御システム15は、運転者
によるブレーキペダル16の踏込力を増大させる倍力装
置17と、この倍力装置17によって増大された踏込力
に応じた制動圧を発生させるマスターシリンダ18とを
有する。このマスターシリンダ18から導かれた前輪用
制動圧供給ライン19,20が左右の前輪1,2におけ
るブレーキ装置11,12のキャリパ11b,12bに
それぞれ接続されている。そして、上記マスターシリン
ダ18で発生するブレーキペダル16の踏込力に応じた
制動圧が、各前輪用制動圧供給ライン19,20を介し
て左右の前輪1,2におけるブレーキ装置11,12に
ダイレクトに供給され、これらの制動圧に応じた制動力
で前輪1,2がそれぞれ制動されることになる。
【0018】一方、上記倍力装置17にはポンプ21か
らの作動圧を供給する作動圧供給ライン22と、該倍力
装置17で生じた余剰のブレーキオイルをリザーバタン
クに戻すリターンライン23とが接続されていると共
に、倍力装置17から導かれた第1制動圧供給ライン2
4と、上記作動圧供給ライン22のポンプ吐出側から分
岐された第2制動圧供給ライン25とには、電磁式の第
1、第2開閉弁26,27がそれぞれ設置されている。
第1制動圧供給ライン24には、上記第1開閉弁26に
並列に逆流防止用のチェック弁28が設置されている。
また、上記第1、第2制動圧供給ライン24,25は点
Xで合流されて、その合流点Xから左右の後輪3,4に
おけるブレーキ装置13,14のキャリパ13b,14
bに後輪用制動圧供給ライン29,30が導かれている
と共に、これらの制動圧供給ライン29,30上には、
電磁式の開閉弁31,32とリリーフ弁33,34とが
それぞれ設置されている。
【0019】一方、エンジン5の吸気通路35には運転
者によって操作されるアクセルペダル36に連結された
メインスロットル弁37と、スロットル開度調節アクチ
ュエータ38に連結されたサブスロットル弁39とが設
置されていると共に、これらのスロットル弁37,39
の開度を調節することにより、エンジン5の吸入空気量
が可変制御されてエンジン出力が調節されるようになっ
ている。
【0020】そして、トラクション制御を行う電子制御
式のコントロールユニット(以下、ECUという)40
が備えられており、このECU40は各車輪1〜4の回
転速度を検出する車輪速センサ41〜44からの信号
と、エンジン回転数を検出するエンジン回転数センサ4
5からの信号と、左後輪3のブレーキ装置13に通じる
後輪用制動圧供給ライン29における開閉弁31の下流
側に設置されて該ブレーキ装置13に供給される制動圧
を検出する第1圧力センサ46と、右後輪4のブレーキ
装置14に通じる後輪用制動圧供給ライン30における
開閉弁32の下流側に設置されて該ブレーキ装置14に
供給される制動圧を検出する第2圧力センサ47と、上
記アクセルペダル36の踏込量を検出するアクセルポジ
ションセンサ48からの信号と、舵角を検出する舵角セ
ンサ49からの信号とを入力し、これらの信号に基づい
て上記ブレーキ制御システム15における開閉弁26,
27.31,32及びリリーフ弁33,34の作動と、
上記サブスロットル弁29の開度を調節する上記スロッ
トル開度調節アクチュエータ38の作動とを制御するよ
うになっている。つまり、ECU40からの制御信号
で、図示のように第1制動圧供給ライン24上の第1開
閉弁24が開き、第2制動圧供給ライン25上の第2開
閉弁27が閉じ、かつ後輪用制動圧供給ライン29,3
0上の開閉弁31,32が開かれている場合には、倍力
装置17で発生されるブレーキペダル16の踏込力に応
じた制動圧が、第1制動圧供給ライン24を介して左右
の後輪3,4におけるブレーキ装置13,14に供給さ
れ、これらの制動圧に応じた制動力で後輪3,4がそれ
ぞれ制動される。
【0021】一方、ECU40は、ブレーキ制御による
トラクション制御を行う場合は、上記第1開閉弁26を
閉ざすと共に、第2開閉弁27を開動させる。したがっ
て、ポンプ21で発生される作動圧が倍力装置17を介
することなく、制動圧として後輪用制動圧供給ライン2
9,30に供給される。
【0022】そして、上記各車輪速センサ41〜44か
らの信号により例えば左側の後輪3のスピン状態を検出
したとき、つまり従動輪である前輪1,2の回転速度を
平均した平均前輪速VFを基準として駆動輪である後輪
3の回転速度が大きいことを検出したときには、一方の
後輪用制動圧供給ライン29上の開閉弁31及びリリー
フ弁33をデューティ制御によって開閉することによ
り、スリップの状態に応じた制動圧で該後輪3に制動力
を付与する。なお、右側の後輪4のスピン状態が検出さ
れたときには、他方の後輪用制動圧供給ライン30上の
開閉弁32及びリリーフ弁34がデューティ制御によっ
て開閉されて、スリップの状態に応じた制動圧で該後輪
4に制動力が付与されることになる。つまり、この実施
例においては、左右の後輪3,4に負荷される制動力が
独立して制御されるようになっている。
【0023】特に、この実施例においては、上記ECU
40は上記車輪速センサ41〜44から入力した信号に
基づいて路面状態のスプリット判定を行うようになって
いる。すなわち、ECU40は制御サイクルごとに上記
各車輪速センサ41〜44から入力した信号に基づいて
駆動輪である左右の後輪3,4のスピンパターンを逐次
決定すると共に、メモリ50に記憶させた前回のスピン
パターンと今回のスピンパターンとを予めROM化され
たスプリット判定マップに照らし合わせてスプリット判
定を行う。そして、その他の所定の実行条件が満足され
たときにスプリット制御フラグFSを1にセットすると
共に、所定の解除条件が満足されたときにスプリット制
御フラグFSを0にリセットするようになっている。
【0024】なお、ECU40にはスプリット制御を管
理するためのタイマー51が接続されている。
【0025】次に、本実施例におけるトラクション制御
について説明すると、このトラクション制御は図3のフ
ローチャートに従って次のように行われる。
【0026】すなわち、ECU40はステップS1で各
種データを読み込んだ上で、ステップS2で摩擦係数推
定処理を実行すると共に、ステップS3でスプリット判
定処理を実行する。そして、ステップS4でスプリット
制御フラグFSが1にセットされているか否かを判定し
て、1にセットされていなければステップS5で通常制
御を実行する。一方、該フラグFSが1にセットされて
いればステップS6に移って所定のスプリット制御を実
行する。
【0027】ここで上記摩擦係数推定処理の概略を説明
すると、例えば左後輪3については図4のフローチャー
ト従って次のように行われる。すなわち、ECU40は
ステップT1で各種データを読み込んだ上で、ステップ
T2で上記車輪速センサ41,42からの信号が示す左
右の前輪1,2の回転速度から求めた平均前輪速VF
所定の下限値V0(例えば5km/h)より小さいか否
かを判定する。平均前輪速VFが下限値V0を超えるとき
には、ステップT3に進んで平均前輪速VFから求めた
前輪加速度AFと平均前輪速VFとによって路面摩擦係数
μLを推定する通常推定処理を行うと共に、ステップT
4で発進時μ推定フラグFMSに0をセットする。ここで
路面摩擦係数μLとしては極低μ路を示す1から高μ路
を示す5までの5段階に区分された数値のどれかが選択
されるようになっている。
【0028】一方、ECU40は上記ステップT2にお
いて平均前輪速VFが下限値V0よりも小さいと判定した
ときには、ステップT5に移って上記センサ43からの
信号が示す左後輪速VRLから求めた後輪加速度ARLが所
定の基準値A0(例えば2G)を超えているか否かを判
定し、YESと判定したときにステップT6で発進時μ
推定フラグFMSに1をセットした上で、ステップTでエ
ンジン回転数センサ45からの信号が示すエンジン回転
数Nが第1所定値N1(例えば1,100rpm)より
大きいか否かを判定して、YESと判定したときにはス
テップT8で上記エンジン回転数N が今度は第2所定値
2(例えば1,500rpm)より大きいか否かを判
定する。そして、エンジン回転数N が第2所定値N2
り大きいと判定したときには、ステップT9を実行して
路面摩擦係数μLに4をセットすると共に、エンジン回
転数N が第2所定値N2より大きくないと判定したとき
には、ステップT10を実行して路面摩擦係数μLに2
をセットする。また、上記ステップT7においてエンジ
ン回転数Nが第1所定値N1より大きくないと判定した
ときには、ステップT11に移って路面摩擦係数μL
1をセットする。つまり、駆動輪がスリップし易いほど
発進時のエンジン回転数が大きくなるので、エンジン回
転数をパラメータとして路面摩擦係数を簡易に推定する
のである。
【0029】また、ECU40は上記ステップT5にお
いて後輪加速度ARLが上記基準値A0よりも小さいと判
定したときには、ステップT12で路面摩擦係数μL
3をセットした上で、ステップT13で発進時μ推定フ
ラグFMSに1をセットする。
【0030】なお、右後輪4についても同様にして路面
摩擦係数μRが推定されるようになっている。
【0031】また、通常制御についても左右の後輪3,
4ごとに独立して行われるようになっており、例えば左
後輪3については次のようにして行われる。すなわち、
ECU40は予め路面摩擦係数μLをパラメータとして
設定したマップからエンジン制御目標基準値とブレーキ
制御目標基準値とを読み出すと共に、これらの値を車速
を代表する平均前輪速VFなどに応じて補正することに
より最終エンジン制御目標値SEとブレーキ制御目標値
Bとを得る。
【0032】そして、上記車輪速センサ43からの信号
が示す左後輪速VRLから、車輪速センサ41,42から
の信号が示す平均前輪速VFを差し引いて左後輪3に対
する第1スリップ値S1を算出して、この第1スリップ
値S1が、図5に示すようにエンジン制御目標値SEを超
えた時点(t1)でエンジン制御を開始し、この目標値
Eが得られるようにスロットル開度調節アクチュエー
タ38を介してサブスロットル弁39をフィードバック
制御する。これにより、エンジン5の出力トルクが上記
エンジン制御目標値SEに収束するように制御されるこ
とになる。
【0033】このエンジン制御によってもスリップ状態
が解消せずに左後輪速VRLが上昇し続け、上記第1スリ
ップ値S1がブレーキ制御目標値SBを超えた時点
(t2)で、後輪3におけるブレーキ装置13に制動圧
が供給され、エンジン制御とブレーキ制御の両方を併用
した制御が行われる。なお、制動圧は第1スリップ値S
1が上記ブレーキ制御目標値SBとなるようにフィードバ
ック制御される。
【0034】そして、第1スリップ値S1がブレーキ制
御目標値SBにまで低下した時点(t3)で、ブレーキ制
御が停止されて制動圧が減圧される。なお、エンジン制
御は所定の終了条件が満足されるまで行われる。
【0035】また、右後輪4についても同様にして通常
制御が行われることになる。すなわち、ECU40は上
記車輪速センサ44からの信号が示す右後輪速VRR
ら、平均前輪速VFを差し引いて右後輪4に対する第2
スリップ値S2を算出する。そして、この第1スリップ
値S2が、上記と同様にして設定されたエンジン制御目
標値SEを超えた時点でエンジン制御を開始し、この目
標値SEが得られるようにスロットル開度調節アクチュ
エータ38を介してサブスロットル弁39をフィードバ
ック制御する。このエンジン制御によってもスリップ状
態が解消せずに右後輪速VRRが上昇し続け、第2スリッ
プ値S2が上記と同様にブレーキ制御目標値SBを超えた
時点でエンジン制御とブレーキ制御の両方を併用した制
御が行われる。そして、第2スリップ値S2がブレーキ
制御目標値SBにまで低下した時点で、ブレーキ制御が
停止されて制動圧が減圧されることになる。
【0036】一方、上記スプリット制御においては、例
えばエンジン制御目標値SEが通常時よりも高く設定さ
れることになる。つまり、例えば右後輪4が左後輪3よ
りもスリップし易い状況にあったとすると、右後輪4に
対する第2スリップ値S2がブレーキ制御目標値SBを超
えた時点で後輪用制動圧供給ライン30を介してブレー
キ装置14に制動圧が供給され、これにより右後輪4に
制動力が付与される。この場合に、右後輪4に対して相
対的にスリップしにくい左後輪3に対する第1スリップ
値S1がブレーキ制御目標値SBに到達しないときには、
ブレーキ装置13に制動圧が供給されないので左後輪3
には制動力が作用しない。したがって、左後輪3に対す
る駆動力の分配比率が高まって、外見的には差動装置8
の機能が制限された状態となる。これにより、エンジン
制御目標値SEが通常時よりも高く設定された分だけ増
大したエンジン出力が左後輪3に優先的に伝達されるこ
とになって、この種のスプリット路面における発進性な
いし加速性が向上することになる。
【0037】次に、上記スプリット判定処理を具体的に
説明すると、図6のフローチャートに従ったものとな
る。
【0038】すなわち、ECU40はステップU1で各
種データを読み込んだ上で、ステップU2で左右の後輪
3,4に対するスピンパターンPSPを決定する。つま
り、ECU40は左後輪速VRLと平均従動輪速VFとか
ら求めた第1スリップ値S1が、例えばエンジン制御目
標値SEを超えたときには第1スピンフラグF1を1にセ
ットし、また右後輪速VRLと平均前輪速VFとから求め
た第2スリップ値S2が、同じくエンジン制御目標値SE
を超えたときには第2スピンフラグF2を1にセットす
る。そして、これらの第1、第2スピンフラグF1,F2
を予めスピンフラグをパラメータとして設定したスピン
パターンマップに照らし合わせることにより、今回スピ
ンパターンPSPを逐次決定する。ここで上記スピンパタ
ーンマップとしては、図7に示すように、第1、第2ス
ピンフラグF1,F2の双方が0のときには今回スピンパ
ターンPSPの値が0、第1スピンフラグF1が1で第2
スピンフラグF2が1のときには今回スピンパターンP
SPの値が1、第1スピンフラグF1が0で第2スピンフ
ラグF2が0のときには今回スピンパターンPSPの値が
2、第1、第2スピンフラグF1,F2の双方が1のとき
には今回スピンパターンPSPの値が3となるように設定
されている。
【0039】次いで、ECU40は上記ステップU3で
決定した今回スピンパターンPSPと上記メモリ50に記
憶させた前回スピンパターンP' SPとを、図8に示すよ
うに予め両パターンPSP,P' SPをパラメータとして設
定したスプリット判定マップに照らし合わせることによ
りスプリット判定を行う(ステップU3)。
【0040】ここで、上記スプリット判定マップは、図
8に示すように、今回スピンパターンPSPが左右の後輪
3,4が非スピン状態を示すときには、基本的にスプリ
ット判定フラグFSPの値が非スプリット状態を示す0に
なるように設定されているが、前回左右の後輪3,4の
どちらか一方がスピン状態を示すときには、該フラグF
SPの値としてスプリット継続状態を示す2となるように
設定されている。これは、再スピンが生じたときの応答
BR>性を向上させるためである。また、今回スピンパタ
ーンPSPが左右の後輪3,4のどちらか一方がスピン状
態を示すときには、基本的にスプリット判定フラグFSP
の値がスプリット状態を示す1になるように設定されて
いるが、前回他方の後輪3,4がスピン状態を示すとき
には、該フラグFSPの値として非スプリット状態を示す
0となるように設定されている。これは、例えばアイス
バーンなどの低μ路の走行時に左右の駆動輪が交互にス
ピン状態となるときにスプリット状態と誤って判定する
のを防止するためである。そして、今回スピンパターン
SPが左右の後輪3,4の双方がスピン状態を示すとき
には、スプリット判定フラグFSPの値として非スプリッ
ト状態を示す0となるように設定されている。
【0041】次いで、ECU40は図6のフローチャー
トのステップU4に進んで、スプリット判定フラグFSP
の値が2か否かを判定し、NOと判定するとステップU
5で今回スピンパターンPSPを前回スピンパターンP'
SPに置き換えると共に、YESと判定したときにはステ
ップU6に分岐して前回スピンパターンP' SPをホール
ドする。
【0042】そして、ECU40はステップU7でスプ
リット判定フラグFSPの値が0か否かを判定すると共
に、YESと判定するとステップU8に進んで上記タイ
マー51のカウント値TMをリセットした後、ステップ
U9でスプリット制御フラグFSの値にスプリット制御
を実行しない0をセットする。
【0043】一方、ECU40は上記ステップU8にお
いてスプリット判定フラグFSPの値が0ではないと判定
したときには、ステップU10でスプリット判定フラグ
SPの値が2か否かを判定し、NOと判定したときにス
テップU11に進んで上記タイマー51のカウント値T
Mが所定の上限値T0(例えば10秒)を超えているか否
かを判定して、NOと判定したときにステップU12で
カウント値TMを加算した後、ステップU13で該カウ
ント値TMが0か否かを判定し、NOと判定したときに
ステップU14に進んで今度は該カウント値TMが所定
の下限値T1(例えば0.5秒)を超えているか否かを
判定すると共に、YESと判定したときにはステップU
15に進み、上記第1、第2圧力センサ46,47から
の信号が示すブレーキ油圧の差圧δpが所定の基準値p
0を超えているか否かを判定して、YESと判定したと
きにステップU16に進んでスプリット制御フラグFS
の値にスプリット制御を実行させる1をセットする。
【0044】また、ECU40は上記ステップU10に
おいてスプリット判定フラグFSPの値が2であると判定
したときには、ステップU17へ分岐して上記タイマー
51のカウント値TMを減算させた後ステップU13へ
復帰する。そして、その際にカウント値TMが0になっ
ているときには、ステップU9へ移ってスプリット制御
フラグFSの値を0にセットする。これにより、スプリ
ット制御が解除されて通常制御に移行することになる。
【0045】そして、ECU40は上記ステップU14
においてNOと判定したときには、ステップU18に移
って発進時μ推定フラグFMSが1にセットされているか
否かを判定する。つまり、発進時に路面摩擦係数が推定
されたか否かを判定するのである。そして、上記フラグ
MSが1にセットされているときには、ステップU19
に進んで左右の路面摩擦係数μL,μRの偏差δμ(=|
μL−μR|)が所定の基準値μ0(例えば0.5)を超
えているか否かを判定して、YESと判定したときにス
テップU15へ復帰して上記第1、第2圧力センサ4
6,47で検出されるブレーキ油圧の差圧δpが所定の
基準値p0を超えているか否かを判定する。この場合
に、上記差圧δpが所定の基準値p0を超えているとき
には、上記と同様にスプリット制御フラグFSが1にセ
ットされて、スプリット制御が行われることになる。
【0046】次に、本実施例の作用を説明する。
【0047】すなわち、当該車両の発進時において、図
9に示すように、左後輪速VRLが平均前輪速VFとほと
んど差がない状態で、右後輪4がスリップを開始して後
輪加速度ARRが所定の基準値A0を超えた時点(t4
で、発進時μ推定フラグFMSに1がセットされる。この
場合において、エンジン回転数Nが上記第2所定値N2
を超えていたとすると、右後輪4について推定された路
面摩擦係数μRは4となる。一方、左後輪3はほとんど
スリップしてないから路面摩擦係数μLは3となる。
【0048】そして、右後輪速VRRがエンジン制御目標
値SEを超えた時点(t5)で、第2スピンフラグF2
1にセットされる。この場合に、左後輪速VRLが平均前
輪速VFに張り付いていることから、第1スピンフラグ
1は0に維持されている。したがって、スプリット判
定フラグFSPが1にセットされると共に、同時にタイマ
ー51のカウントアップが開始する。
【0049】さらに右後輪速VRRが上昇し続けてブレー
キ制御目標値SBを超えたときには、右後輪4のブレー
キ装置14への制動圧の供給が開始される。そして、左
右の後輪3,4におけるブレーキ装置13,14に供給
される制動圧の差圧δpが基準値p0を超えた時点
(t6)では、上記したように左右の路面摩擦係数μL
μRの偏差δμが所定の基準値μ0を超えているから、ス
プリット制御フラグFSに1がセットされて、上記タイ
マー51のカウント値TMとは無関係に通常制御からス
プリット制御に切り換わる。つまり、当該時刻t6から
エンジン制御目標値SEが所定量だけ増大することにな
る。この場合において、スリップ状態の右後輪4に対す
る第2スリップ値S2がブレーキ制御目標値SBを上回っ
ている間は、一方の後輪用制動圧供給ライン20を介し
てブレーキ装置14に対する制動圧の供給が続いて右後
輪4に制動力が付与されると共に、第1スリップ値S1
がブレーキ制御目標値SBに到達しない左後輪3のブレ
ーキ装置13には制動圧が供給されず制動力が作用しな
い。これにより、エンジン制御目標値SEが増大した分
だけ抑制状態が緩和されるエンジン出力が左後輪3に優
先的に分配されることになって、優れた発進性が得られ
ることになる。そして、その際には制動圧の差圧δpが
基準値p0を超えているので、右後輪4のブレーキ装置
14の制動圧が不足した状態でエンジン出力が増大する
ことがなく、これにより当該車両の不用意なスリップが
防止されることにもなる。
【0050】一方、左右の路面摩擦係数μL,μRの偏差
δμが上記基準値μ0を超えていないときには、上記タ
イマー51が所定の下限値T1をカウントアップした時
点(t7)で、図の鎖線で示すようにスプリット制御フ
ラグFSに1がセットされて、通常制御からスプリット
制御に切り換わる。したがって、左右の路面摩擦係数μ
L,μRの偏差δμが大きいときの発進時には、スプリッ
ト制御の開始時間がδtだけ短縮されることになって、
良好な発進性が得られることになるのである。
【0051】なお、平均前輪速VFが所定の基準値V0
超えたときには発進時μ推定フラグFMSには0がセット
されて、上記タイマー51のカウント値TMに基づくス
プリット制御遅延動作が行われることになる。したがっ
て、スプリット状態と判定されたとしても、上記タイマ
ー51のカウント値TMが所定の下限値T1を超えるまで
はスプリット制御が実際には行われないので、その間に
左後輪3がスピン状態になったときにはスプリット判定
フラグFSPが非スプリット状態を示す0に切り換わり、
これにより誤動作が防止されることになる。
【0052】そして、左後輪速VRLが平均前輪速VF
張り付いた状態で右後輪速VRRがエンジン制御目標値S
Eを割り込んだ場合には、スプリット判定フラグFSP
値に2がセットされると共に、当該時刻t8からスプリ
ット制御フラグFSを1に維持したままタイマー51が
カウントアップからカウントダウンに切り換えられる。
なお、この実施例においてはタイマー51のカウントダ
ウンのカウントアップに対するゲインが0.5に設定さ
れている。つまり、例えばタイマー51が5秒間カウン
トアップしたときには、10秒間カウントダウンを継続
したときに始めてカウント値TMが0になって、上記ス
プリット制御フラグFSが0にリセットされる。
【0053】この場合に、上記タイマー51のカウント
値TMが0になるまでに再び右後輪速VRRがエンジン制
御目標値SEを超えると、スプリット判定フラグFSP
1にセットされると共に、当該時刻t9からタイマー5
1がカウントアップを再開する。これにより、右後輪4
が再スピンしたときのスプリット制御の応答性が向上す
ることになる。
【0054】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、左右の駆
動輪が接地する路面がスプリット状態であると判定され
たとしても、所定時間が経過するまではスプリット制御
の実行が遅延されることになるので、左右の駆動輪が交
互にスピンしている場合などの誤動作が防止される。
【0055】特に、第1発明によれば、発進時には左右
の駆動輪が接地する路面の摩擦係数の差が開いていると
きにスプリット制御が行われることになるので、良好な
発進性が得られることになる。
【0056】さらに、第2発明によれば、スリップ状態
の駆動輪のブレーキ装置に十分な制動圧が供給されるま
ではスプリット制御が行われないので、良好な発進性が
得られると共に、当該車両の不用意なスリップも防止さ
れることにもなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1発明の基本構成を示す機能ブロック図で
ある。
【図2】 車両の制御システム図である。
【図3】 トラクション制御の基本制御を示すフローチ
ャート図である。
【図4】 摩擦係数推定処理を示すフローチャート図で
ある。
【図5】 通常のトラクション制御の制御態様を示すタ
イムチャート図である。
【図6】 スプリット判定処理を示すフローチャート図
である。
【図7】 該判定処理で用いるスピンパターンマップの
1例を示す説明図である。
【図8】 同じく判定処理で用いるスプリット判定マッ
プの1例を示す説明図である。
【図9】 本実施例の作用をを示すタイムチャート図で
ある。
【符号の説明】
1,2 前輪 3,4 後輪 5 エンジン 8 差動装置 13,14 ブレーキ装置 40 ECU 41〜44 車輪速センサ 46 第1圧力センサ 47 第2圧力センサ 51 タイマー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 景山 文雄 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツ ダ株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−254033(JP,A) 特開 平3−112761(JP,A) 特開 平2−262033(JP,A) 特開 昭62−146763(JP,A) 特開 平4−257755(JP,A) 特開 昭60−128028(JP,A) 特開 平2−252930(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B60K 41/20 B60T 8/58 F02D 29/02 311 F02D 45/00 312 F02D 45/00 345

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンから左右の駆動輪に至る動力伝
    達経路にエンジン出力を左右の駆動輪に分配する駆動力
    分配手段が設けられ、かつ駆動輪のスリップ状態に応じ
    て駆動力を制御する駆動力制御手段が備えられた車両の
    スリップ制御装置であって、左右の駆動輪のスピン状態
    をそれぞれ周期的に検出する第1、第2スピン検出手段
    と、これら第1、第2スピン検出手段によってそれぞれ
    検出される左右の駆動輪のスピン状態に基づいて予め設
    定されたスプリット判定規則に従って上記各駆動輪が接
    地する路面に対するスプリット判定を行うスプリット判
    定手段と、左右の駆動輪が接地する路面の路面摩擦係数
    をそれぞれ推定する第1、第2摩擦係数推定手段と、上
    記スプリット判定手段によるスプリット判定時において
    上記駆動力制御手段によるスリップ度合の小さい駆動輪
    に伝達する駆動トルクを増大させるスプリット制御を所
    定時間が経過するまで遅延させるスプリット制御遅延手
    段と、当該車両の発進時において上記推定手段で推定さ
    れる左右の路面摩擦係数の偏差が設定値以上のときに上
    記遅延手段の作動を禁止する遅延禁止手段とが設けられ
    ていることを特徴とする車両のスリップ制御装置。
  2. 【請求項2】 エンジンから左右の駆動輪に至る動力伝
    達経路にエンジン出力を左右の駆動輪に分配する駆動力
    分配手段が設けられ、かつ駆動輪のスリップ状態に応じ
    て駆動力を制御する駆動力制御手段が備えられた車両の
    スリップ制御装置であって、左右の駆動輪のスピン状態
    をそれぞれ周期的に検出する第1、第2スピン検出手段
    と、これら第1、第2スピン検出手段によってそれぞれ
    検出される左右の駆動輪のスピン状態に基づいて予め設
    定されたスプリット判定規則に従って上記各駆動輪が接
    地する路面に対するスプリット判定を行うスプリット判
    定手段と、左右の駆動輪が接地する路面の路面摩擦係数
    をそれぞれ推定する第1、第2摩擦係数推定手段と、左
    右の駆動輪をそれぞれ制動させるブレーキ装置に供給さ
    れる制動圧の差圧を検出する差圧検出手段と、上記スプ
    リット判定手段によるスプリット判定時において上記駆
    動力制御手段によるスリップ度合の小さい駆動輪に伝達
    する駆動トルクを増大させるスプリット制御を所定時間
    が経過するまで遅延させるスプリット制御遅延手段と、
    当該車両の発進時において上記推定手段で推定される左
    右の路面摩擦係数の偏差が設定値以上で、かつ上記差圧
    検出手段で検出される制動圧の差圧が所定値以上のとき
    に上記遅延手段の作動を禁止する遅延禁止手段とが設け
    られていることを特徴とする車両のスリップ制御装置。
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