JP2929529B2 - 物品保管装置 - Google Patents

物品保管装置

Info

Publication number
JP2929529B2
JP2929529B2 JP8340975A JP34097596A JP2929529B2 JP 2929529 B2 JP2929529 B2 JP 2929529B2 JP 8340975 A JP8340975 A JP 8340975A JP 34097596 A JP34097596 A JP 34097596A JP 2929529 B2 JP2929529 B2 JP 2929529B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
box
dry container
heat insulating
storage device
article storage
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP8340975A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH10175697A (ja
Inventor
團 小田
淳 栗原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
KOBE MARIN TAAMINARU KK
USHIO REINETSU KK
YOKOHAMA MARIN TAAMINARU KK
Original Assignee
KOBE MARIN TAAMINARU KK
USHIO REINETSU KK
YOKOHAMA MARIN TAAMINARU KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by KOBE MARIN TAAMINARU KK, USHIO REINETSU KK, YOKOHAMA MARIN TAAMINARU KK filed Critical KOBE MARIN TAAMINARU KK
Priority to JP8340975A priority Critical patent/JP2929529B2/ja
Publication of JPH10175697A publication Critical patent/JPH10175697A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2929529B2 publication Critical patent/JP2929529B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、陸上において、食
品や生ゴミなどの保管に用いられる、海上輸送用ドライ
コンテナを利用した物品保管装置に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】ある一定期間、海上輸
送に用いられたコンテナを陸上で物品の保管庫として再
利用することは、以前からよく行われている。こうした
海上輸送用コンテナには、冷凍・冷蔵コンテナと、ドラ
イコンテナと呼ばれる冷凍・冷蔵機能を持たないコンテ
ナとがあり、特に前者が食品などの保管に用いられてい
る。
【0003】ところで、海上輸送用の冷凍・冷蔵コンテ
ナは、冷凍・冷蔵機からの騒音が全く問題にならない状
況下で使われることを前提に設計されている。このた
め、陸上では、そのまま使用することができない。こう
した理由から、冷凍・冷蔵コンテナを陸上で再利用する
際には、冷凍・冷蔵機を低騒音のものと交換することが
不可欠であり、その取り外しに多大な手間が掛かってい
る。その上、冷凍・冷蔵コンテナ自体が高価なものであ
るため、再利用コストが高くついているのが現状であ
る。そこで、安価なドライコンテナを食品など冷凍・冷
蔵が必要な物品の保管にも利用できる技術の開発が待た
れていた。
【0004】したがって、本発明が解決しようとする課
題は、海上輸送用ドライコンテナを利用した安価な物品
保管装置を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の課題は、海上輸送
用ドライコンテナを陸上にて再利用してなる物品保管装
置であって、 前記海上輸送用ドライコンテナと、 この海
上輸送用ドライコンテナ内に設けられた、複数の断熱パ
ネルから構成されてなる物品収納用の箱体と、この箱体
内の環境を所望の状態となるよう調節する調節手段とを
具備してなることを特徴とする物品保管装置によって解
決される。
【0006】なお、この物品保管装置における箱体を構
成する断熱パネルとしては、一対の主面材、及び側面材
と、前記主面材と側面材とで構成される空間内に設けら
れ、前記主面材と側面材とを一体化させる発泡体とを備
えた構造のものを挙げることができる。また、本発明の
物品保管装置にあっては、海上輸送用ドライコンテナの
内面と箱体の外面との間に空隙を設けてなることが好ま
しい。これによって、断熱効率の更なる向上が図れ、そ
れだけランニングコストを低減できる。
【0007】そして、調節手段の保護を確実なものとす
るため、海上輸送用ドライコンテナの長手方向に沿って
箱体と連なる前記海上輸送用ドライコンテナ内の空隙
に、調節手段の一部を設置してなることが好ましい。つ
まり、調節手段が、主として室内機および室外機の二つ
の部分からなるものについては、室外機をドライコンテ
ナの外側ではなく、ドライコンテナ内面と箱体外面との
間に確保されたスペース内に設けることが望ましい。
【0008】更には、箱体の床面を構成する断熱パネル
のうちの少なくとも1枚に排水具を埋め込み、前記排水
具と海上輸送用ドライコンテナとの間に配した排水管に
よって、箱体の床面を構成する断熱パネルを前記海上輸
送用ドライコンテナに対して位置固定してなることが好
ましい。こうして、排水機構が箱体の固定機構を兼ねる
よう構成することで、物品保管装置の構造を一層簡素化
できる。
【0009】なお、上記物品保管装置における調節手段
としては、冷却機能を有するもの、例えば冷凍・冷蔵機
を用いることができる。また、メンテナンス性を向上さ
せるために、海上輸送用ドライコンテナの側面には、こ
の海上輸送用ドライコンテナの内面と箱体の外面との間
の空隙に進入するための出入口を設けてなることが好ま
しい。上述したように、本発明の物品保管装置では、
上で再利用される海上輸送用ドライコンテナの内部に、
複数の断熱パネルから構成された物品収納用の箱体を設
け、この箱体内の環境を所望の状態となるよう調節可能
にしている。したがって、海上輸送用ドライコンテナ
が、冷凍・冷蔵コンテナ同様、食品などの保管に再利用
できるようになる。また、海上輸送用ドライコンテナに
は、冷凍・冷蔵機が設置されていない。ゆえに、その取
り外しに係る面倒な作業は不要である。更に、海上輸送
用ドライコンテナ自体が冷凍・冷蔵コンテナに比べて安
価である。このため、海上輸送用ドライコンテナの再利
用コストは低廉であり、それを利用した安価な物品保管
装置の提供が可能となる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下で、本発明の一実施形態とし
て説明する物品保管装置は、海上輸送用ドライコンテナ
と、この海上輸送用ドライコンテナ内に設けられた物品
収納用の箱体と、この箱体内の環境を所望の状態となる
よう調節する調節手段とを具備してなるものである。特
に、箱体は複数の断熱パネルから構成されており、更
に、この断熱パネルは、一対の主面材、及び側面材と、
前記主面材と側面材とで構成される空間内に設けられ、
前記主面材と側面材とを一体化させる発泡体とを備えた
構造となっている。また、海上輸送用ドライコンテナの
内面と箱体の外面との間には空隙を設けている。更に、
海上輸送用ドライコンテナの長手方向に沿って箱体と連
なる前記海上輸送用ドライコンテナ内の空隙に、調節手
段の一部を設置している。そして、箱体の床面を構成す
る断熱パネルのうちの少なくとも1枚に排水具を埋め込
んでおり、前記排水具と海上輸送用ドライコンテナとの
間に配した排水管によって、箱体の床面を構成する断熱
パネルを前記海上輸送用ドライコンテナに対して位置固
定している。なお、本実施形態では、調節手段として冷
却機能を有するもの、すなわち冷凍・冷蔵機を用いてい
る。
【0011】図1〜図9を用いて本発明の実施形態を更
に詳しく説明する。なお、図1〜図4は、それぞれ物品
保管装置の縦断面図、横断面図、正面図、背面図、図5
は箱体壁面用断熱パネルの断面図、図6は箱体床(天
井)面用断熱パネルの端部断面図、図7は箱体床面用断
熱パネルにおける排水具が埋め込まれた部分の断面図、
図8は箱体床面における断熱パネルの配列状態を示す平
面図、図9は箱体壁面における断熱パネルの配列状態を
示す平面図である。
【0012】本実施形態の物品保管装置は、図1や図2
から判るように、海上輸送用ドライコンテナ(以下、単
にドライコンテナと呼ぶ)1と、このドライコンテナ1
内に設けられた物品収納用の箱体2と、箱体2内を低温
状態に維持する冷凍・冷蔵機(調節手段)3とを備え
る。なお、冷凍・冷蔵機3は、室内機3a及び室外機3
bとからなる。
【0013】ドライコンテナ1の内面と箱体2の外面と
の間には空隙が設けている。更に詳しく言えば、ドライ
コンテナ1の左右壁面と箱体2の左右壁面との間には、
それぞれ空隙4a,4bが、また、ドライコンテナ1の
前後壁面と箱体2の前後壁面との間には、それぞれ空隙
4c,4dが、そしてドライコンテナ1の天井面と箱体
2の天井面との間には空隙4eが設けられている。この
ように空隙4a〜4eを箱体2の周囲に設けたのは、断
熱効率を高め、消費電力を少なくするためである。な
お、本実施形態の物品保管装置では、ドライコンテナ1
の後壁面と箱体2の後壁面との間の空隙4dを、他の空
隙に比べて非常に大きなものとしている。これは、空隙
4dに冷凍・冷蔵機3の室外機3bを設置しているから
である。したがって、以下では、ドライコンテナ1の長
手方向に沿って箱体2と連なる空隙4dを冷凍・冷蔵機
設置スペースと呼ぶ。
【0014】ドライコンテナ1の前壁面は、図3から判
るように、2枚の外扉5a,5bから構成される。この
外扉5a,5bは、図2に一点鎖線で示すごとく、一端
側を支点として回動可能にドライコンテナ1の本体部に
対して取り付けられている。外扉5a,5bはロック機
構を備えるが、これは公知のものであってもよいので図
では省略している。
【0015】ドライコンテナ1の左壁面(空隙4aの存
在する側)には、出入口6が設けられている。この出入
口6は、冷凍・冷蔵機3の点検・整備などで冷凍・冷蔵
機設置スペース4d内に立ち入る必要がある時に利用さ
れるもので、通常は、脱着自在な蓋7によって閉塞され
ている。なお、図1は蓋7を取り外した状態を、また図
2は蓋7を取り付けた状態を示している。
【0016】ドライコンテナ1の後壁面には、図4から
判るように、換気口8,9が設けられている。換気口8
は、冷凍・冷蔵機設置スペース4d内へ外部の空気を取
り入れるためのものである。また、換気口9は、冷凍・
冷蔵機3の室外機3bに接続されており、室外機3bか
らの排気を外部に放出する役割を果たす。換気口8,9
は、共に、上下に積層された複数の傾斜板によって覆わ
れており、雨水などが冷凍・冷蔵機設置スペース4d内
へ入り込まないようになっている。
【0017】ドライコンテナ1の右壁面(空隙4bの存
在する側)には、換気扇10が取り付けられている。こ
の換気扇10は、冷凍・冷蔵機設置スペース4d内の空
気を外部に強制排出するためのものであり、言い換えれ
ば、外部の空気を換気口8から冷凍・冷蔵機設置スペー
ス4d内へ強制的に導入する役割を果たす。続いて、箱
体2の構造を説明する。
【0018】箱体2は、複数の断熱パネルから構成され
たものである。本実施形態では、この箱体2を、断熱パ
ネルをドライコンテナ1内に搬入し、そこで箱状に組み
立てることで得ている。箱体2の前壁面には、内扉11
が設けられている。この内扉11は、物品の収納や取り
出しなどで箱体2内に立ち入る必要がある時に利用され
るもので、図2に一点鎖線で示すごとく、一端側を支点
として回動可能に箱体2の本体部に対して取り付けられ
ている。なお、内扉11はロック機構を備えるが、これ
は外扉5a,5bと同様、公知のものであってもよいの
で図では省略している。
【0019】箱体2を構成する断熱パネル、特に箱体2
の壁面を構成する断熱パネルは、図5に示すとおりの構
造となっている。すなわち、木製合板などからなる一対
の主面材12a,12bと、この主面材12a,12b
同士の間に設けられた、合成木材などからなる側面材1
3a,13bと、主面材12a,12bと側面材13
a,13bとで囲まれた空間内に設けられ両者を一体化
させる発泡ウレタン(発泡体)14とからなる。この断
熱パネルにおいて、側面材13aには凸部15が形成さ
れており、また、側面材13bには凸部15と同じ断面
形状を有する凸部16が形成されている。この凸部1
5,16は、断熱パネルを箱状に組み立てる際に、後述
する床・天井面用断熱パネルとの位置合わせを容易に
し、かつ、断熱パネル同士の接合性を高める役割を果た
す。
【0020】箱体2の床面や天井面を構成する断熱パネ
ルは、図6に示すとおりの構造となっている。すなわ
ち、一対の主面材17a,17bと、この主面材17
a,17b同士の間に設けられた断面略L字形の側面材
18と、主面材17a,17bと側面材18とで囲まれ
た空間内に設けられ両者を一体化させる発泡ウレタン1
9とからなる。この断熱パネルにおいて、特に側面材1
8には凹部20が形成されており、断熱パネルを箱状に
組み立てる際、壁面用断熱パネルの凸部15,16は、
この凹部20と嵌合する。したがって、上述したように
断熱パネル同士の位置合わせは容易であって、しかも良
好な接合状態が得られる。なお、床面用とする場合、こ
の断熱パネルは図6に示す向きで、すなわち凹部20が
上方に存在するようドライコンテナ1内に配置される。
また、天井面用とする場合、床面用の場合とは逆の向き
で、つまり凹部20が下方に存在するよう配置される。
【0021】但し、壁面用断熱パネル及び床・天井面用
断熱パネルは、全てが同じタイプのものではなく、配置
される位置によって、側面材の形状が相違する。例え
ば、箱体2の角部に直交状態で配置される二つの壁面用
断熱パネルについては、いずれか一方の縁部が図6に示
すごとく構成される。また、同じく壁面用断熱パネルに
おいて平面的に連結されるものについては、いずれか一
方の側面が凹状に構成される。更に、床・天井面用断熱
パネル同士の接合面については、いずれか一方が凸状
に、他方が凹状に構成される。この点については後に詳
述する。
【0022】箱体2の床面を構成する複数の断熱パネル
のうち、一部のものには、図7に示すごとく、排水具2
1が埋め込まれている。この排水具21は、上面側が開
放されたケース22と、このケース22の内部に垂直に
取り付けられた一対の障板23a,23bと、ケース2
2の開放面を閉塞する蓋24とからなる。蓋24は、箱
体2の内部洗浄時などには取り外され、これによって排
水具21内への水の流入が可能となる。
【0023】排水具21におけるケース22の側面に
は、排水管25の一端が接合されている。一方、断熱パ
ネルの側面から突出する排水管25の他端側は、ドライ
コンテナ1の壁面に接合されている。そして、ドライコ
ンテナ1の壁面において、排水管25が接合された位置
には孔が形成されている。したがって、排水具21内に
流入した水は、排水管25によって、箱体2内から排出
される。
【0024】なお、排水管25は水の排出だけでなく、
箱体2の床面を構成する断熱パネルをドライコンテナ1
に対して位置固定する役割も担っている。すなわち、排
水具21は、図2などから判るように、箱体床面の四隅
に一つずつ設けられている。そして、ドライコンテナ1
と排水具21との間には、上述したごとく、排水管25
が配されている。つまり、箱体2の床面は、4点で支持
された状態となっている。このため、箱体2がドライコ
ンテナ1内で位置ズレを起こすことはない。
【0025】箱体2を構成する断熱パネルは、次のよう
にして製造される。壁面用断熱パネルについては、ま
ず、主面材12a,12bと側面材13a,13bとを
支持具などを用いて組み立て、中空体を構成する。次
に、予め主面材12a,12bあるいは側面材13a,
13bのいずれかに設けておいた孔から中空体内にウレ
タン樹脂を注入し、その内部で発泡・固化させる。この
際、ウレタン樹脂の発泡に伴う圧力で、主面材12a,
12bと側面材13a,13bとの接合部に隙間ができ
ないよう、中空体を上下、前後、左右の3方向から治具
によって固定しておく。発泡したウレタン樹脂が完全に
固化したならば、治具を取り外す。こうして、主面材1
2a,12bと側面材13a,13bとが、発泡ウレタ
ン14によって強固に一体化された断熱パネルが得られ
る。
【0026】床・天井面用断熱パネルについても、基本
的に壁面用断熱パネルと同様にして製造される。また、
排水具21が埋め込まれた床面用断熱パネルについて
は、この排水具21の外径に等しい大きさの孔が形成さ
れた主面材と、排水管25の外径に等しい大きさの孔が
形成された側面材とを使用し、ウレタン樹脂の注入に先
立って、中空体に排水具21及び排水管25をセットし
ておけばよい。
【0027】続いて、箱体2の床面や壁面における断熱
パネルの配列状態および断熱パネル個々の形状につい
て、図8及び図9を用いて説明する。なお、箱体2の天
井面における断熱パネルの配列状態は、床面と同じであ
る。まず、箱体2の床面についてであるが、これは図8
から判るように、4枚の断熱パネル26a〜26dを平
面的に配列することで構成されている。なお、排水具2
1が埋め込まれているのは、箱体2の床面を構成する4
枚の断熱パネル26a〜26dのうち、箱体底面の前後
端に位置する2枚、すなわち断熱パネル26a,26d
のみである。
【0028】断熱パネル26a〜26dは、図6を用い
て説明したように、縁部が凹状に構成されている。更に
詳しく言えば、断熱パネル26a,26dは、他の断熱
パネルとの接合部分を除く3辺に凹部が形成されてお
り、また、断熱パネル26b,26cは、それら同士の
接合部分および断熱パネル26a,26dとの接合部分
を除く2辺、つまり左右縁部のみが凹状に構成されてい
る。
【0029】断熱パネル26aと断熱パネル26bとの
接合面に関しては、断熱パネル26a側が凹状に構成さ
れ、断熱パネル26b側が凸状に構成されている。ま
た、断熱パネル26bと断熱パネル26cとの接合面に
ついては、断熱パネル26c側が凹状に、断熱パネル2
6b側が凸状に構成されている。つまり、断熱パネル2
6bは、前後両接合面に凸部が設けられている。断熱パ
ネル26cと断熱パネル26dと接合面については、断
熱パネル26a及び断熱パネル26bの関係と同じであ
り、すなわち断熱パネル26c側が凹状に、断熱パネル
26d側が凸状に構成されている。
【0030】次に、箱体2の壁面についてであるが、こ
れは図9から判るように、12枚の断熱パネル27a〜
27lを環状に配列することで構成されている。なお、
断熱パネル27a〜27lにおいて、断熱パネル27a
のみが特異な形状となっており、すなわち断熱パネル2
7aには、内扉11に対応した切欠き28が形成されて
いる。
【0031】断熱パネル27a〜27lは、上述したご
とく、接合面に凸部あるいは凹部が形成されている。更
に詳しく言えば、箱体2の前壁面を形成する断熱パネル
27a,27bにおいて、断熱パネル27lあるいは断
熱パネル27cに接する面は図6に示すごとく凹状に構
成されている。また、断熱パネル27aと断熱パネル2
7bとの接合面については、断熱パネル27a側が凸状
に、断熱パネル27b側が凹状になっている。
【0032】箱体2の左壁面を形成する断熱パネル27
cは、断熱パネル27b及び断熱パネル27dとの接合
面が共に凸状に構成されたものである。これに対して、
断熱パネル27dは、断熱パネル27c及び断熱パネル
27eとの接合面が共に凹状に構成されている。更に、
断熱パネル27eは断熱パネル27cと同じ構造であ
り、また、断熱パネル27fは断熱パネル27bと同じ
構造である。
【0033】箱体2の後壁面を形成する断熱パネル27
gは、断熱パネル27fとの接合面が凸状に、断熱パネ
ル27hとの接合面が凹状に構成されている。また、断
熱パネル27hは、他の断熱パネルよりも幅狭なもので
あって、断熱パネル27cや断熱パネル27eと同様、
断熱パネル27g及び断熱パネル27iとの接合面が共
に凸状になっている。
【0034】最後に、箱体2の右壁面を形成する断熱パ
ネル27i〜27lについてであるが、これらは左壁面
を形成する断熱パネル27c〜27fにおいて対向する
ものと同じ構造である。なお、箱体2の前後左右壁面を
構成する上記断熱パネル27a〜27lにおいて、箱体
2の床面および天井面を構成する断熱パネルと接する全
ての面は、図5に示すごとく、凸状になっている。
【0035】上述したごとく、本実施形態の物品保管装
置では、ドライコンテナの内部に複数の断熱パネルから
構成された物品収納用の箱体を設け、この箱体内を低温
状態に維持できるようにしている。このため、ドライコ
ンテナを、冷凍・冷蔵コンテナと同様、食品など腐敗し
やすい物品の保管に再利用することが可能である。ま
た、ドライコンテナには、当然ながら冷凍・冷蔵機が設
置されていない。したがって、その取り外しに係る面倒
な作業は不要である。更に、ドライコンテナ自体が冷凍
・冷蔵コンテナに比べて非常に安価である。ゆえに、ド
ライコンテナの再利用コストは低廉であり、それを利用
した物品保管装置を安価にて提供できる。
【0036】なお、本発明は、上記実施形態のごとく、
食品などを冷凍・冷蔵保管する用途にのみ限定されるも
のではない。例えば、冷凍・冷蔵機をヒータに換えるこ
とで物品の保温保管に利用できる。あるいは、加湿器を
併設することで、食品などを鮮度を低下させずに保管す
ることが可能となる。
【0037】
【発明の効果】本発明の物品保管装置は、従来の冷凍・
冷蔵コンテナを利用したものに比べて安価に提供でき
る。しかも、海上輸送用ドライコンテナの有効な再利用
が促進される。
【図面の簡単な説明】
【図1】物品保管装置の縦断面図
【図2】物品保管装置の横断面図
【図3】物品保管装置の正面図
【図4】物品保管装置の背面図
【図5】箱体壁面用断熱パネルの断面図
【図6】箱体床(天井)面用断熱パネルの端部断面図
【図7】箱体床面用断熱パネルにおける排水具が埋め込
まれた部分の断面図
【図8】箱体床面における断熱パネルの配列状態を示す
平面図
【図9】箱体壁面における断熱パネルの配列状態を示す
平面図
【符号の説明】
1 海上輸送用ドライコンテナ 2 箱体 3 冷凍・冷蔵機(調節手段) 3a 室内機 3b 室外機 4a〜4e 空隙 12a,12b 主面材 13a,13b 側面材 14 発泡ウレタン(発泡体) 17a,17b 主面材 18 側面材 19 発泡ウレタン(発泡体) 21 排水具 25 排水管 26a〜26d 箱体床(天井)面用の断熱パネル 27a〜27l 箱体壁面用の断熱パネル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 栗原 淳 神奈川県横浜市中区花咲町2丁目81番地 マリンテクノ商事株式会社内 (56)参考文献 特開 平4−102577(JP,A) 実開 昭61−30684(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B65D 88/74

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 海上輸送用ドライコンテナを陸上にて再
    利用してなる物品保管装置であって、 前記 海上輸送用ドライコンテナと、 この海上輸送用ドライコンテナ内に設けられた、複数の
    断熱パネルから構成されてなる物品収納用の箱体と、 この箱体内の環境を所望の状態となるよう調節する調節
    手段とを具備してなることを特徴とする物品保管装置。
  2. 【請求項2】 断熱パネルは、 一対の主面材、及び側面材と、 前記主面材と側面材とで構成される空間内に設けられ、
    前記主面材と側面材とを一体化させる発泡体とを具備し
    てなる ものであることを特徴とする請求項1に記載の物
    品保管装置。
  3. 【請求項3】 海上輸送用ドライコンテナの内面と箱体
    の外面との間に空隙を設けたことを特徴とする請求項1
    又は請求項2に記載の物品保管装置。
  4. 【請求項4】 海上輸送用ドライコンテナの長手方向に
    沿って箱体と連なる前記海上輸送用ドライコンテナ内の
    空隙に、調節手段の一部を設置してなることを特徴とす
    る請求項4に記載の物品保管装置。
  5. 【請求項5】 箱体の床面を構成する断熱パネルのうち
    の少なくとも1枚には排水具が埋め込まれており、前記
    排水具と海上輸送用ドライコンテナとの間に配した排水
    管によって、箱体の床面を構成する断熱パネルが前記海
    上輸送用ドフイコンテナに対して位置固定されるように
    したことを特徴とする請求項1〜請求項4いずれかに記
    載の物品保管装置。
  6. 【請求項6】 調節手段が、冷却機能を有するものであ
    ことを特徴とする請求項1〜請求項5いずれかに記載
    の物品保管装置。
  7. 【請求項7】 海上輸送用ドライコンテナの側面には、
    この海上輸送用ドライコンテナの内面と箱体の外面との
    間の空隙に進入するための出入口を設けてなることを特
    徴とする請求項3〜請求項6いずれかに記載の物品保管
    装置。
JP8340975A 1996-12-20 1996-12-20 物品保管装置 Expired - Lifetime JP2929529B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8340975A JP2929529B2 (ja) 1996-12-20 1996-12-20 物品保管装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8340975A JP2929529B2 (ja) 1996-12-20 1996-12-20 物品保管装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10175697A JPH10175697A (ja) 1998-06-30
JP2929529B2 true JP2929529B2 (ja) 1999-08-03

Family

ID=18342047

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8340975A Expired - Lifetime JP2929529B2 (ja) 1996-12-20 1996-12-20 物品保管装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2929529B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107720009A (zh) * 2017-09-06 2018-02-23 中远海运重工有限公司 干燥运输集装箱
CN108372983A (zh) * 2018-05-17 2018-08-07 孙吉毅 一种水产品冷藏集装箱用保活恒温淋水装置
JP7357401B2 (ja) * 2021-06-01 2023-10-06 コールドストレージ・ジャパン株式会社 物品収納装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH10175697A (ja) 1998-06-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4593536A (en) Carbon dioxide refrigeration system
US20180073797A1 (en) Butyl-Free Multi-Gasket Panel Joint
US2047133A (en) Refrigerator car
JP2929529B2 (ja) 物品保管装置
JP2003097878A (ja) 低温物流システムとセリ市場の品質保持方法とその装置
WO2001023818A1 (en) Cold storage container
CA2253411A1 (en) A refrigerating system of a refrigerated freight container
JP6667072B2 (ja) 冷蔵庫
JP3973585B2 (ja) 冷却庫
JPH1137626A (ja) 冷却貯蔵庫
JP3498196B2 (ja) ダクト部を有する断熱パネル
US2317871A (en) Portable refrigerator container
JP2006343070A (ja) 冷却貯蔵庫
JP2934823B2 (ja) 航空機に搭載使用する保冷コンテナ
JPH02247473A (ja) 冷蔵庫
JPH06201249A (ja) プレハブ冷蔵庫
JP7357401B2 (ja) 物品収納装置
CN215477219U (zh) 一种冷藏集装箱
KR940007271Y1 (ko) 냉동콘테이너의 클린아우트(Cleanout)판넬연결구조
JPH0732459Y2 (ja) 真空予冷用保冷容器
JP3714577B2 (ja) 船艙内パネル式断熱工法
KR100210104B1 (ko) 대형 냉장고용 도어의 힌지 구조
JP3045176U (ja) 組立式電子冷却保冷庫
JPH0912084A (ja) コンテナ用冷凍装置
JPH04227454A (ja) 冷蔵庫