JP2928612B2 - 光学活性アミン類の製造方法 - Google Patents

光学活性アミン類の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は光学活性アミンの製造方法に関する。さらに
詳しくは、特定の(R,S)−アミンのアシル誘導体(以
下、(R,S)−アシル誘導体ともいう)に、(S)−ア
ミンのアシル誘導体(以下、(S)−アシル誘導体とも
いう)のみを不斉加水分解する能力を有する特定の属に
属する微生物またその培養物を作用させ、特定の(S)
−アミンと特定の(R)−アミンのアシル誘導体(以
下、(R)−アシル誘導体ともいう)との混合物にし、
分離して光学活性アミン類を製造する方法に関する。
これらの光学活性アミン類およびそれらからえられる
光学活性誘導体は、各種の光学活性医薬や活性活性農薬
の中間体となり、実用的に価値が大きい。近年、医薬お
よび農薬で光学活性中心を有する化合物のばあいには、
強い生理活性を示す片方の光学活性体のみが使用される
ことが多く、前記光学活性アミン類などの化合物を利用
することにより、光学活性構造を有する医薬および農薬
に導くことが容易となる。たとえば、本発明によってえ
られる(S)−または(R)−1−メチル−3−フェニ
ルプロピルアミンは光学活性医薬および光学活性農薬の
重要な中間体としての利用が期待されている。
[従来の技術・発明が解決しようとする課題] 従来、一般式(S)−(II): または一般式(R)−(II) (式中、X1、X2はそれぞれ水素原子、ハロゲン原子、水
酸基、アルキル基、アミノ基、nは1〜3の整数、*は
不斉炭素を表わす)で表わされるアミンまたはその誘導
体をうる方法として、ジアステレオマーにして光学分割
する方法(特開昭59−108749号公報)などが知られてい
る。
しかしながら、このような光学分割法ではジアステレ
オマーを調製するために別の高価な光学活性化合物が必
要となること、また光学純度を高めるためには繰返しの
晶析が必要となることなどの欠点があり、価格的に安価
に、かつ簡便にこれらの光学活性体をうることが困難で
ある。
[課題を解決するための手段] 本発明者らは係る実情に鑑み、微生物の利用により簡
便かつ経済的に、一般式(R,S)−(II): (式中、X1、X2、nは前記と同じ)で表わされる(R,
S)−アミンの光学分割法を開発すべく鋭意研究を重ね
た結果、微生物またその培養物が一般式(R,S)−
(I): (式中、X1、X2、nは前記に同じ、RはC1のアルキ
ル基を示す)で表わされる(R,S)−アシル誘導体(エ
ナンチオマー混合物)のうち、(S)−アシル誘導体の
みを選択的に加水分解して一般式(S)−(II)で表わ
される(S)−アミンを生成させ、(R)−アシル誘導
体が残存することを発見し、つづいて両者を分離するこ
とにより効率的に光学分割する方法を確立し、本発明を
完成するに至った。
すなわち、本発明は、 一般式(R,S)−(I): (式中、X1、X2はそれぞれ水素原子、ハロゲン原子、水
酸基、アルキル基、アミノ基、RはC1のアルキル
基、nは1〜3の整数を表わす)で表わされるアミンの
アシル誘導体(エナンチオマー混合物)に、(S)−ア
ミンのアシル誘導体のみを不斉加水分解する能力を有す
るアグロバクテリウム属、ブレビバクテリウム属、セル
ロモナス属またはノカルディア属に属する微生物または
その培養物を作用させ、一般式(S)−(II): (式中、X1、X2およびnは前記と同じ、*は不斉炭素を
表わす)で表わされる(S)−アミンとしたのち、
(S)−アミンと残存する一般式(R)−(I): (式中、X1、X2およびnは前記と同じ、*は不斉炭素を
表わす)で表わされる(R)−アミンのアシル誘導体と
を分離することを特徴とする光学活性アミン類の製造方
法 に関する。
[実施例] 本発明においては、一般式(R,S)−(I): で表わされるアミンのアシル誘導体(エナンチオマー混
合物)が特定の属に属する微生物またはその培養物の作
用により、不斉的に加水分解せしめられ、(S)−アミ
ンと(R)−アシル誘導体にされる。
前記一般式(R,S)−(I)におけるX1、X2はそれぞ
れ水素原子、ハロゲン原子、水酸基、たとえばC1
アルキル基、アミノ基を示し、X1とX2は同一であっても
よく、異なっていてもよい。
X1とX2とは−(CH2)n−基に対してオルト位とパラ
位に結合していてもよく、オルト位とオルト位に結合し
ていてもよい。
前記RはC1のアルキル基であるが、これらのうち
でもC1のアルキル基であるのが反応速度などの点か
ら好ましい。
前記一般式(R,S)−(I)で表わされるアミンのア
シル誘導体の具体例としては、たとえば(R,S)−1−
メチル−3−フェニルプロピルアセトアミドなどがあげ
られる。
前記微生物としては、アグロバクテリウム(Agrobact
erium)属、ブレビバクテリウム(Brevibacterium
属、ノカルディア(Nocardia)属に属する微生物があげ
られ、その具体例として、たとえばアグロバクテリウム
ツメフェイシエンス(Agrobacterium tumefaciens)I
FO 13263、ブレビバクテリウム アンモニアゲネス(B
revibacterium ammoniagenes)IFO 12071、ノカルディ
ア アステロイデス(Nocardia asteroides)IFO 3384
などがあげられる。なお、本発明に用いられる微生物に
は含まれないが、セルロモナス属に含まれる微生物、具
体例としてはたとえばセルロモナス フイミ(Cellulom
onas fimi)IAM 12107も前記微生物と同様に使用する
ことができる。前記IFO番号の付された微生物は(財)
醗酵研究所に寄託された微生物のタイプカルチャー番号
であり、IAM番号の付された微生物は東京大学応用微生
物研究所に寄託された微生物のタイプカルチャー番号で
あり、これらの微生物は寄託した各々の機関から入手す
ることが可能である。
なお、これらの微生物は、本発明者らが数多くの微生
物について、アシル誘導体の不斉加水分解活性を調べス
クリーニングを行なうことにより選択されたものであ
る。
スクリーニングの方法としては、(R,S)−アミンの
アシル誘導体を含有する培地(濃度0.05〜0.3W/V%)を
調製し、これに各微生物(菌体)を植菌し、28℃にて2
〜4日間振盪し培養後、TLC分析にてアミン生成が認め
られた菌体につき1〜5W/V%の(R,S)−アミンのアシ
ル誘導体を含む培養培地に植菌し、菌体反応を行なわ
せ、アシル誘導体の光学活性を確認する方法により行な
った。
前記微生物の培養物とは、前記微生物を培地を用いて
培養したもののことであり、培養に用いる培地にはとく
に制限はなく、微生物が増殖しうる栄養源を含む培地で
あればよい。
このような培地の具体例としては、たとえば炭素源と
して、グリセロール、グルコース、シュークロースなど
の糖類、チッ素源として酵母エキス、肉エキス、ポリペ
プトンなど、無機塩として燐酸カリウム、硫酸マグネシ
ウムなどを含有せしめたpH4.0〜10.0の培地があげられ
る。
培養方法としては、前記のごとき培地を使用し、培養
温度10〜40℃にて第1次種母培養、ついで第2次本培養
を各々2〜3日間行なう方法が、具体的な方法としてあ
げられる。
前記培養に際し、培地に誘導物質として、たとえば一
般式(R,S)−(II)で表わされるアミンのアシル誘導
体、好ましくは炭素原子数が1〜4のノルマルまたはイ
ソタイプのアルキル基を有するアシル基であるアシル誘
導体、その(R)体である(R)−アシル誘導体、
(S)体である(S)−アシル誘導体、それらの加水分
解物である(R,S)−アミン、(R)−アミン、(S)
−アミン、さらにはベンジルアセトンなどの一般式(R,
S)−(I)で表わされるアミンのアシル誘導体に近似
した構造を有する化合物を培地に対し0.005〜0.5W/V
%、好ましくは0.05〜0.3W/V%添加して培養することに
より、著しく不斉加水分解活性の高い培養物がえられ
る。
このようにして培養された高活性の培養物を用いるこ
とにより、高濃度の(R,S)−アシル誘導体の不斉加水
分解が可能となる。
つぎの不斉加水分解反応には前記培養物をそのまま使
用してもよく、また微生物(菌体)を遠心分離法などに
より濃縮・集菌して使用してもよく、また集菌した微生
物を凍結乾燥などの乾燥操作を行ない使用してもよい。
一般式(R,S)−(I)で表わされるアミンのアシル
誘導体を、前記微生物またはその培養物の作用により不
斉的に加水分解させる際の条件としては、たとえば(R,
S)−アシル誘導体を親水性の高いアルコールなどの親
水性溶剤もしくはSolvon T80(ツィーン80)などの界面
活性剤に溶解ないし懸濁させ、10〜60W/V%濃度液と
し、この一部ないしは全部に対して前記の微生物または
濃度・集菌した微生物をリン酸緩衝液中に懸濁させたの
ちに添加し、反応液中の(R,S)−アシル誘導体の濃度
が1〜30W/V%となるようにし、反応条件としては15〜6
0℃、好ましくは25〜40℃の温度で充分に攪拌もしくは
振盪しながら1〜5日間、好ましくは2〜4日間反応さ
せるというような条件を採用することができる。
前記不斉加水分解反応に際して、(R,S)−アシル誘
導体を有機溶剤に部分的に可溶化させながらまたは界面
活性剤の作用で溶剤への分散効率を高めた状態で反応を
行なうと、これらの処理を行なわない方法とくらべて著
しく反応率を高めることができる。
とくに前記有機溶媒が水に不溶もしくは難溶の有機溶
剤であって、水との2相系において不斉加水分解反応を
行なうばあいには、基質と微生物との接触が増大するな
どの点から好ましい。
前記反応率を高める効果のある有機溶剤としては、た
とえばn−ヘキサン、イソペンタン、n−オクタン、n
−デカン、n−ドデカン、n−テトラデカンのようなア
ルカン系、イソプロピルエーテルのようなエーテル系、
エタノール、n−プロパノールのようなアルコール系の
溶剤があげられる。前記アルカン系、エーテル系の溶剤
は水に不溶もしくは難溶と有機溶剤の代表例である。
また、前記界面活性剤としては、たとえばポリオキシ
エチレンソルビタンモノオレートのようなツィーン系界
面活性剤があげられる。界面活性剤の使用量としては水
に対して約1〜20重量%が通常である。
前記有機溶剤などを溶媒菌体を含む水相に対し50〜15
0W/V%使用することにより、とくに基質である(R,S)
−アシル誘導体の5W/V%以上の高濃度における反応率が
著しく増加する。なお、使用する有機溶剤などの使用量
は基質濃度により決定されるものであり、必ずしも前記
の範囲に限定されるものではない。また、不斉加水分解
反応に際して分割添加する方が一括添加するよりも反応
に好ましいばあいもあるから、(R,S)−アシル誘導体
を加水分解度合に応じて分割して添加してもよい。
不斉加水分解後の(S)−アミンと残存する(R)−
アシル誘導体の分離には、非親水性の有機溶剤による抽
出操作が好適に採用されうるが、このばあいの有機溶剤
としては、酢酸メチル、酢酸エチルのようなエステル系
溶剤が好ましい。この抽出操作により(S)−アミンと
(R)−アシル誘導体を分離することができる。分離
後、水相からベンゼンなどによる抽出操作で、また
(R)−アシル誘導体はn−ヘキサン中で結晶化させる
ことにより、効率よく各々を採取することができる。
このようにしてえられた(S)−アミンおよび(R)
−アシル誘導体の光学純度は各々99%以上とすることが
可能である。
また、(R)−アシル誘導体は常法により化学的に分
解することにより(R)−アミンにすることができる。
以下に実施例をあげて本発明の方法を具体的に説明す
るが、本発明はこれら実施例に限定されるものではな
い。
実施例1〜3および参考例1〜2 (R,S)−1−メチル−3−フェニルプロピルアセト
アミド(MPAC)を不斉加水分解し、(S)−1−メチル
−3−フェニルプロピルアミンを産生する微生物をスク
リーニングするために下記の組成でpH7.0の培地を調製
した。
培地組成 (W/V%) MPAC 0.15 KH2PO4 0.1 K2HPO4 0.1 MgSO4・7H2O 0.03 イーストエキス 0.3 肉エキス 0.3 グリセロール 1.0 ポリペルトン 0.2 水 この培地1mlに菌体を植菌後、28℃の培養温度で2日
間培養した。培養後菌体を遠心分離法により集菌した濃
縮菌体をMPAC 1W/V%を含む0.1Mリン酸バッファー液0.1
ml中に添加し、30℃にて2日間振盪攪拌させて反応させ
た。反応後の上清液を用いてHPLC分析による化学純度測
定および光学純度測定を行なった。
光学純度測定に使用したカラムは5C18(4.6×100mm)
であり、光学純度測定においては、試料とGITC(テトラ
−0−アセチル−β−D−グルコシルイソチオシアネー
ト)とを付加反応させたのみ、カラム 10C18(4.6×250
mm)を使用して行なった。
基質であるMPACの不斉加水分解により(S)−1−メ
チル−3−フェニルプロピルアミン(S−MPPA)を生成
した菌体の種類および不斉加水分解の結果を第1表に示
す。
参考例3 不斉加水分解活性の高い培養菌体をうるため種々の誘
導物質の効果を調べた。
参考例1記載の培地のうちのMPACを第2表記載の誘導
物質・濃度に置換した培地にかえて、参考例1に記載の
条件と同一の条件でセルロモナスフイミ IAM 12107菌
体を培養した。
培養後の培養菌体を遠心分離で集菌後、リン酸バッフ
ァーを含む水相中にMPACが5W/V%となるように調整した
ものに加え、さらにn−ヘキサンを水相と等量になるよ
うに加えたのち、28℃で2日間振盪攪拌させて反応させ
た。反応後の上清液を用いて参考例1と同様にして化学
純度測定および光学純度測定を行なった。これらの結果
を第2表に示す。
なお、前記誘導物質を添加しない培地を使用したばあ
い、菌体の不斉加水分解活性は1%以下と低かった。
参考例4 非水性有機溶剤添加による2相系反応および親水性有
機溶剤添加の効果を調べるために下記に示す反応条件で
反応させた。
(1) 2相系反応例 培養菌体1mlより遠心分離法にて菌体を集菌し、0.15M
のリン酸バッファー(pH7.0)0.9ml中に添加した。エタ
ノール中にMPACを50W/V%濃度とした溶液0.1mlを添加し
た。さらに、第3表に記載の有機溶剤1mlを加え、28℃
にて2日間振盪攪拌した。
(2) 親水性溶剤使用反応例 MPACを50W/V%の親水性溶剤にかえて反応を行なっ
た。
反応の結果を第3表に示す。
参考例5 セルロモナス フイミIAM12107によるMPACの不斉加水
分解反応後S−MPPAとR−MPACの分離精製を行ない、各
々を採取した。
参考例1記載の培地5mlを含む試験管に植菌し、28℃
にて2日間振盪培養を行なった。同じ培地100mlを含む5
00mlの坂口フラスコ中に前記培養菌体を注入し、28℃に
て2日間振盪培養を行なった。培養後、遠心分離法によ
り菌体を集菌し、えられた菌体を50mlの0.1Mリン酸バッ
ファー液(pH7)に懸濁させた。MPAC50gを100mlのSolvo
n T80に溶かしこんだ溶液5mlを前記菌体に添加し、さら
に3日間30℃にて振盪攪拌した。(なお、反応液中のMP
AC濃度は約5W/V%となっていた。)遠心分離法にて菌体
を除去した上清液約50mlをえた。上清液中のS−MPPAお
よびR−MPACの濃度および光学純度を第4表に示す。
前記上清液を硫酸にてpH3としたのち約50mlの酢酸メ
チルにより3回抽出を行なった。
水層を当容量のベンゼンで2回抽出したのちベンゼン
を溜去して濃縮することにより油状物質0.6g(S−MPP
A)をえた。えられた油状物質の分析値は化学純度99
%、化学純度98.5%ee以上であった。
つぎに酢酸メチル層より酢酸メチルを溜去して油状と
したのちn−ヘキサン30ml中に滴下してR−MPACを結晶
化させた。結晶を濾別・乾燥して白色結晶1.05gをえ
た。えられた白色結晶の分析値は化学純度99%、化学純
度96%eeであった。
[発明の効果] 本発明は、従来から知られているジアステレオマーに
誘導したのちの光学分割法に基づく光学活性アミンの製
法とは異った微生物の光学分割能を利用したものであ
り、本発明によると容易に高純度の光学活性(S)アミ
ンおよび(R)アシル誘導体を取得することができる。
本発明における前記3種の属に属する光学分割能を有
する微生物の発見、該微生物の培養に際し誘導物質の添
加により菌体の不斉加水分解能を著しく向上させうるこ
と、不斉加水分解反応に際し基質と菌体との接触率を高
める効果がある有機溶剤などの使用で反応率を著しく高
めうることなどは、きわめて実用的に重要な意味を持
ち、工業的な光学活性アミンの製造技術としての価値の
大きいものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI (C12P 41/00 C12R 1:06) (C12P 41/00 C12R 1:13) (C12P 41/00 C12R 1:15)

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(R,S)−(I): (式中、X1、X2はそれぞれ水素原子、ハロゲン原子、水
    酸基、アルキル基、アミノ基、RはC1のアルキル
    基、nは1〜3の整数を表わす)で表わされるアミンの
    アシル誘導体(エナンチオマー混合物)に、(S)−ア
    ミンのアシル誘導体のみを不斉加水分解する能力を有す
    るアグロバクテリウム属、ブレビバクテリウム属または
    ノカルディア属に属する微生物またはその培養物を作用
    させ、一般式(S)−(II): (式中、X1、X2およびnは前記と同じ、*は不斉炭素を
    表わす)で表わされる(S)−アミンとしたのち、
    (S)−アミンと残存する一般式(R)−(I): (式中、X1、X2およびnは前記と同じ、*は不斉炭素を
    表わす)で表わされる(R)−アミンのアシル誘導体と
    を分離することを特徴とする光学活性アミン類の製造方
    法。
  2. 【請求項2】RがC1のアルキル基である請求項1記
    載の製造方法。
  3. 【請求項3】一般式(R,S)−(I)で表わされるアミ
    ンのアシル誘導体が(R,S)−1−メチル−3−フェニ
    ルプロピルアセトアミドであり、一般式(S)−(II)
    で表わされる(S)−アミンが(S)−1−メチル−3
    −フェニルプロピルアミンである請求項1記載の製造方
    法。
  4. 【請求項4】前記微生物またはその培養物が、アシル誘
    導体を分解する酵素を誘導する物質(誘導物質)の存在
    下で培養、調製した微生物またはその培養物である請求
    項1記載の製造方法。
  5. 【請求項5】前記誘導物質が、一般式(R,S)−(I)
    で表わされるアミンのアシル誘導体に対応する(R,S)
    −アミン、一般式(S)−(II)で表わされる(S)−
    アミン、前記(S)−アミンの鏡像異性体である(R)
    −アミンまたはこれらのアシル誘導体である請求項4記
    載の製造方法。
  6. 【請求項6】水と水に不溶もしくは難溶の有機溶剤との
    2相系で反応を行なう請求項1記載の製造方法。
  7. 【請求項7】親水性溶剤または界面活性剤に一般式(R,
    S)−(I)で表わされるアミンのアシル誘導体を溶解
    させたものを用いて反応させる請求項6記載の製造方
    法。
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