JP2926082B2 - 親水性膜 - Google Patents

親水性膜

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JP2926082B2 JP747990A JP747990A JP2926082B2 JP 2926082 B2 JP2926082 B2 JP 2926082B2 JP 747990 A JP747990 A JP 747990A JP 747990 A JP747990 A JP 747990A JP 2926082 B2 JP2926082 B2 JP 2926082B2
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和朗 中尾
健一 池田
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、親水性膜に関し、詳しくは、水漏れ性にす
ぐれるのみならず、機械的強度、耐熱性、耐薬品性、透
水性及び分離性能のいずれにもすぐれる限外濾過膜又は
精密濾過膜として好適に用いることができる親水性膜に
関する。
従来の技術 一般に、親水性膜は、水濡れ性がよく、透水性にもす
ぐれるが、反面、機械的強度が低く、更に、耐熱性や耐
薬品性にも劣る。一方、疎水性膜は、機械的強度、耐熱
性、耐薬品性等にはすぐれるが、しかし、水濡れ性に劣
り、透水性が低い。更に、疎水性膜は、一旦、乾燥すれ
ば、これを再湿潤化しても、通常、透水性が低下するの
で、乾燥させることは、避けることが好ましく、これ
は、膜の保存、運搬等において著しく不利である。
そこで、従来、疎水性膜と同様に、機械的強度、耐熱
性、耐薬品性等にすぐれ、しかも、水濡れ性及び透水性
等の親水性膜の本来の利点を併せ有する親水性膜が強く
要望されている。そのために、従来から、例えば、芳香
族ポリスルホンとセルロース誘導体との混合物を製膜し
てなる膜や芳香族ポリスルホンとアクリロニトリル系重
合体との混合物を製膜してなる膜(特開昭57−50507号
公報)が提案されており、更に、芳香族ポリスルホンと
ポリビニルピロリドンとの混合物からなる膜も提案され
ている(特開昭63−99325号公報)。
しかしながら、芳香族ポリスルホンと共にセルロース
誘導体を併用する膜によれば、セルロース誘導体が酸や
アルカリに対して弱いために、膜劣化が起こりやすく、
結果として、膜特性が変化しやすいうえに、水濡れ性
も、未だ十分ではない。アクリロニトリル系重合体を併
用する膜も、水濡れ性及び水濡れ性が十分ではない。ポ
リビニルピロリドンを併用する膜は、湿式製膜における
脱溶剤時にポリビニルピロリドンが溶出し、その部分が
空洞となるため、得られる膜は、内部に大きい空洞を有
する所謂ルーズな膜である。従つて、ポリビニルピロリ
ドンを併用する方法によつては、緻密で分離性能の高い
膜を得ることは困難である。
発明が解決しようとする課題 本発明は、従来の親水性膜における上記した問題を解
決するためになされたものであつて、機械的強度、耐熱
性、耐薬品性等にすぐれ、しかも、水濡れ性及び透水性
にすぐれる親水性膜を提供することを目的とする。
課題を解決するための手段 本発明による親水性膜は、芳香族ポリスルホンとポリ
ビニルホルマールとの混合物からなることを特徴とす
る。
本発明において用いる芳香族ポリスルホンは、代表的
には、次のような繰返し単位を有する。
式中、X1〜X6はメチル基、エチル基等のアルキル基、
塩素、臭素等のハロゲン等に例示される非解離性の置換
基を示し、l、m、n、o、p及びqは0〜4の整数を
示す。一般的には、l、m、n、o、p及びqのすべて
が0である芳香族ポリスルホンが入手しやすく、本発明
においても好ましく用いられる。しかし、本発明におい
て用いる芳香族ポリスルホンは上記に限定されるもので
はない。
本発明において用いるポリビニルホルマールは、代表
的には、次にような繰返し単位の組合わせからなる。
(A)はビニルホルマール単位、(B)はビニルアル
コール単位、(C)は酢酸ビニル単位である。本発明に
おいては、ビニルホルマール単位(A)が全体の70重量
%以上であり、且つ、重合度が200〜1000の範囲にある
ポリビニルホルマールが好ましく用いられる。
本発明による親水性膜は、芳香族ポリスルホンと上記
したようなポリビニルホルマールの混合物を主たる基材
として構成されており、かかる混合物における芳香族ポ
リスルホン/ポリビニルホルマール重量比は、98/2〜60
/40の範囲にあるのが好ましく、特に、90/10〜65/35の
範囲にあるのが好ましい。ポリビニルホルマールの割合
が2重量%よりも少ないときは、得られる膜の親水性が
尚、十分でなく、他方、40重量%を越えるときは、芳香
族ポリスルホンが本来有する特徴である耐熱性、耐薬品
性等の耐久性が低下するおそれがある。
本発明においては、膜基材は、上記した芳香族ポリス
ルホン及びポリビニルホルマールと共に、第3の重合体
を含有していてもよい。かかる第3の重合体は、芳香族
ポリスルホン及びポリビニルホルマールと相溶性にすぐ
れるものがよく、例えば、ポリビニルピロリドン、スル
ホン化ポリスルホン等を挙げることができる。ポリビニ
ルピロリドンを製膜溶液に含有させたときは、製膜後、
ポリビニルピロリドンを溶出させることができるので、
ルーズな親水性膜を得ることができる。
本発明による親水性膜は、芳香族ポリスルホンとポリ
ビニルホルマールを、これらを溶解する良溶剤としての
極性有機溶剤と、芳香族ポリスルホン及び/又はポリビ
ニルホルマールを溶解しない貧溶剤からなる混合溶剤に
溶解して製膜溶液とし、これを凝固溶剤中で脱溶剤凝固
させることによつて得ることができる。
上記極性有機溶剤としては、例えば、N−メチル−2
−ピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセト
アミド等の1種又は2種以上の混合物が用いられる。ま
た、貧溶剤としては、例えば、ジエチレングリコール、
プロピレングリコール、ブタンジオール等の炭素数1〜
6の多価アルコールや、イソプロピルアルコール、ブタ
ノール等の一価アルコールが用いられる。これら以外
に、ホルムアミド、ジメチルスルホキシドも貧溶剤とし
て用いることができる。これら貧溶剤は、単独で、又は
2種以上の混合物として用いられる。
製膜溶液における前記極性有機溶剤と貧溶剤とからな
る混合溶剤において、極性有機溶剤の割合は、混合溶剤
が均一である限りは、特に、限定されるものではない
が、通常、5〜50重量%、好ましくは、20〜45重量%で
ある。
製膜溶液における貧溶剤は、製膜溶液の凝固過程にお
いて、網状多孔質層及び/又は空洞の形成に寄与して、
膜の透水性を高めるのに効果があり、通常、極性有機溶
剤に対して相対的に多量に用いるほど、得られる膜の透
水性が高まる。反対に、製膜溶液に貧溶剤を用いないと
きは、得られる膜の透水性は、本発明による親水性膜の
1/2乃至1/10程度である。
製膜溶液は、必要に応じて、無機塩を含有していても
よい。このような無機塩としては、例えば、塩化ナトリ
ウム、硝酸ナトリウム、硝酸カリウム、硝酸リチウム、
硫酸ナトリウム、塩化リチウム等のアルカリ金属の硝酸
塩、硫酸塩、ハロゲン化物等が好ましく用いられる。こ
れら無機塩の製膜溶液中の含有量は、製膜溶液が均一で
ある限りは、特に制限されないが、通常、製膜溶液の1
〜10重量%の範囲である。これら無機塩は単独で用いら
れてもよく、2種以上の混合物として用いられてもよ
い。
製膜溶液中の芳香族ポリスルホンとポリビニルホルマ
ールの合計量の濃度は、通常、5〜35重量%、好ましく
は、10〜30重量%の範囲である。35重量%を越えるとき
は、得られる膜の透水性が実用的に小さすぎ、他方、5
重量%よりも少ないときは、得られる膜が機械的強度に
劣るようになるからである。
前記凝固溶剤としては、製膜溶液中の極性有機溶剤及
び貧溶剤と混和性を有し、他方、芳香族ポリスルホン及
びポリビニルホルマールを溶解させないことを要し、か
かる凝固溶剤としては、従つて、一般的には、水又は水
を主体とする溶剤が用いられる。また、上記重合体を溶
解させない限りは、製膜溶液中の溶剤と同じ溶剤を含ん
でいてもよい。このように、凝固溶剤に製膜溶液中に含
まれる溶剤を含有させることによつて、一般には、膜孔
径が大きく、透水量の大きい所謂ルーズな膜を得ること
ができる。
本発明による膜は、その形状において何ら限定されな
い。例えば、平板状膜、管状膜、中空糸状膜とすること
ができる。
本発明によれば、必要に応じて、製膜後、膜を湿潤状
態のままで70〜95℃程度の温度で加熱処理し、或いは湿
潤膜を乾燥させた後、140〜170℃で加熱処理することも
できる。このような熱処理は、一般に、膜の透水性及び
機械的強度を高める。
発明の効果 本発明による親水性膜は、水漏れ性にすぐれるのみな
らず、機械的強度、耐熱性、耐薬品性及び透水性のすべ
てにすぐれており、また、凝固溶剤や第3の重合体を選
択して用いることによつて、ポリエチレングリコール基
準で文画分子量20000程度の所謂タイトな限外濾過膜か
ら精密濾過膜レベルのルーズな膜まで、分離性能を任意
に設定することができる。
従つて、本発明による親水性膜は、高分離性能限外濾
過膜又は精密濾過膜として、純水製造、無菌水製造や、
その他の一般の固液分離に好適に用いることができる。
更に、本発明による親水性膜は、湿潤膜として調製
し、これを乾燥した後、再湿潤したときも、当初の湿潤
膜と同じ膜性能を有し、従つて、乾燥膜として保存、運
搬等を行なうことができる。
実施例 以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明は
これら実施例により何ら限定されるものではない。
実施例1 繰返し単位が次式 で表わされる芳香族ポリスルホン12重量部とビニルホル
マール単位が80重量%であるポリビニルホルマール5重
量部をN−メチル−2−ピロリドン83重量部に溶解させ
て製膜溶液を調製した。この製膜溶液を不織布上に厚さ
約150μmに塗布し、50℃の水中に浸漬して、平板状の
膜を得た。この膜の水濡れ性、純水透水速度及び分離性
能を第1表に示す。
実施例2 実施例1と同じ芳香族ポリスルホン12.5重量部及びポ
リビニルホルマール5.%重量部をN−メチル−2−ピロ
リドン80重量部に溶解し、更に、これにジエチレングリ
コール2重量部を溶解させて製膜溶液を調製した。
この製膜溶液を用いて、実施例1と同様にして平板状
膜を得た。この膜の水濡れ性、純水透水速度及び分離性
能を第1表に示す。
実施例3 実施例1と同じ芳香族ポリスルホン12.5重量部及びポ
リビニルホルマール5.5重量部をジメチルアセトアミド8
0重量部に溶解し、更に、これにジエチレングリコール
2重量部を溶解させて製膜溶液を調製した。
この製膜溶液を用いて、実施例1と同様にして平板状
膜を得た。この膜の水濡れ性、純水透水速度及び分離性
能を第1表に示す。
比較例1 実施例1と同じ芳香族ポリスルホン16重量部をN−メ
チル−2−ピロリドン84重部に溶解して製膜溶液を調製
した。
この製膜溶液を用いて、実施例1と同様にして平板状
膜を得た。この膜の水濡れ性、純水透水速度及び分離性
能を第1表に示す。
比較例2 実施例1と同じ芳香族ポリスルホン17重量部をN−メ
チル−2−ピロリドン63重部に溶解し、更に、これにジ
エチレングリコール20重量部を溶解させて製膜溶液を調
製した。
この製膜溶液を用いて、実施例1と同様にして平板状
膜を得た。この膜の水濡れ性、純水透水速度及び分離性
能を第1表に示す。
実施例4 実施例3にて調製した製膜溶液を二重管型ノズルの外
管から空気中に押出すと共に、同時に内管から水を流出
させて紡糸した後、これを60℃の水中に導いて凝固させ
て中空糸状膜とし、水洗し、巻取つた。
得られた中空糸状膜について、膜径、純水透水速度、
膜の引張強度、伸び及び分離性能を第2表に示す。
実施例5 実施例3にて調製した製膜溶液を二重管型ノズルの外
管から空気中に押出すと共に、同時に内管から60重量%
N−メチル−2−ピロリドン水溶液を流出させて紡糸し
た後、これを60℃の水中に導いて凝固させて中空糸状膜
とし、新制し、巻取つた。
得られた中空糸状膜について、膜径、純水透水速度、
膜の引張強度、伸び及び分離性能を第2表に示す。
また、この中空糸状膜をpH1の酸水溶液、pH13のアル
カリ水溶液及び500ppmの次亜塩素酸ナトリウム水溶液に
それぞれ30日間浸漬したが、透水速度、引張強度及び伸
びには、いずれも変化がなかつた。
比較例3 比較例2にて調製した製膜溶液を用いて、実施例4と
同様にして中空糸状膜を得た。膜径、純水透水速度、膜
の引張強度、伸び及び分離性能を第2表に示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−238306(JP,A) 特開 平2−298326(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B01D 71/68 B01D 71/38

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】芳香族ポリスルホンとポリビニルホルマー
    ルとの混合物からなる親水性膜。
  2. 【請求項2】芳香族ポリスルホンとポリビニルホルマー
    ルとの混合物における芳香族ポリスルホン/ポリビニル
    ホルマール重量比が98/2〜60/40の範囲にあることを特
    徴とする請求項第1項記載の親水性膜。
  3. 【請求項3】ポリビニルホルマールがビニルホルマール
    単位を70重量%以上含有し、且つ、重合度が200〜1000
    の範囲にあることを特徴とする請求項第1項記載の親水
    性膜。
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