JP2924210B2 - 脱臭装置 - Google Patents

脱臭装置

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JP2924210B2
JP2924210B2 JP3024616A JP2461691A JP2924210B2 JP 2924210 B2 JP2924210 B2 JP 2924210B2 JP 3024616 A JP3024616 A JP 3024616A JP 2461691 A JP2461691 A JP 2461691A JP 2924210 B2 JP2924210 B2 JP 2924210B2
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朋秀 松本
研二 田畑
郁夫 松本
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は硫化水素、アンモニア、
各種メルカプタン、アミン類等の悪臭成分を浄化する脱
臭装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年クリーン指向を反映して家庭用機器
に脱臭装置が導入されつつあり、その中で悪臭発生源で
あるトイレに脱臭装置を搭載した便器が提案されてい
る。
【0003】この種の脱臭機能付き便器は、たとえば
開昭63−14672号公報によって開示されたものが
ある。その構成を図3にもとづいて説明する。
【0004】図において1は脱臭装置であり便器2の内
部後方あるいは側方に開口する吸入口3と、トイレ内に
臨む排出口4を有するダクト5の内部にファンモータか
らなる送風機6及び悪臭成分を浄化するための活性炭か
らなる脱臭体7が設けられている。8は機器本体である
便器の着座スイッチであり、着座することによってオン
し、電源がファン制御回路9に投入され、送風機6が回
転するように構成されている。
【0005】上記構成において人が用便のため着座する
と、ファン制御回路9によって送風機6が回転し、吸入
口3から排出口4にいたる空気流が発生し、排便時の悪
臭成分を含んだ空気は吸入口2から吸入され、脱臭体7
を通過する時に悪臭成分が吸着浄化されて排出口4から
トイレ内に排出されて脱臭が行われる構成となってい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の脱臭
装置では、人が用便時に着座した時、便槽内に充満した
臭気を送風機によって吸引し、脱臭体に通過させること
によって悪臭成分を吸着して脱臭する構成であり、下着
等の着衣に付着した微細な繊維、あるいはトイレットペ
ーパーに含まれる繊維状の粉塵が臭気成分とともに吸引
され、脱臭体にいたることとなる。
【0007】一般的に、この種の脱臭装置に使用される
脱臭体は圧力損失を低減するために図4に示すようにハ
ニカム状(蜂の巣状)に成形したものが用いられる。し
たがって上記繊維状の粉塵は脱臭体の上流側表面に捕捉
されることとなり、長期使用すると図4に示すように脱
臭体7の上流側表面に堆積し、通過抵抗が増加すること
によって脱臭性能の低下をきたすという課題があった。
【0008】本発明は上記課題を解決するものであり、
前記繊維状の粉塵が脱臭体の表面に堆積するのを自動的
に防止することにより、長期にわたって脱臭性能を持続
できる脱臭装置を提供することを目的としたものであ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の脱臭装置は吸入口と排出口と送風機を有す
るダクトと、このダクト内に配設され、悪臭を浄化する
脱臭体と、前記脱臭体の上流側に設けられ、前記脱臭体
にいたる粉塵を捕捉するフィルター部材と、前記送風機
を制御する駆動回路を有するとともに、所定のタイミン
グで所定時間だけ自動的に前記送風機を逆回転させる逆
転駆動回路を設けて構成したものである。
【0010】
【作用】本発明は上記構成により、所定のタイミングで
所定時間だけ自動的に逆転駆動回路が動作して送風機が
逆回転し、通常の脱臭動作時とは逆の空気の流れができ
る。つまり排気口側から空気を吸入して吸入口から排出
される空気流が発生する。したがって脱臭体の表面、及
びフィルター部材の表面に堆積した繊維状の粉塵は堆積
した時とは逆の空気流の作用を受けて脱離し、装置外に
放出されることとなる。これにより手動操作によること
なく自動的に繊維状の粉塵が脱臭体の表面に体堆積する
事を防止でき、長期にわって良好な脱臭性能を持続する
ことができる。
【0011】
【実施例】以下本発明の実施例を添付図面を参照して説
明する。
【0012】図1及び図2は本発明による便器への一実
施例を示す脱臭装置の断面図である。図において、10
は脱臭装置であり、吸引口11と排出口12を設けたダ
クト13の内部にはファンモータによって駆動される送
風機14及び悪臭成分を物理吸着する、たとえばゼオラ
イト、活性炭などの吸着材から構成した脱臭体15が設
けられており、ハニカム状に成形されている(図示せ
ず)。16は吸入口11の直後に設けられたフィルター
部材であり、用便時に吸引される下着などの着衣、及び
トイレットペーパーに含有される繊維状の粉塵の内、比
較的大きいものを捕捉する。17は機器本体である便器
の駆動スイッチであり、ここでは用便時に人が着座した
時に閉成される着座スイッチである。
【0013】18は駆動スイッチ17が閉成した時電源
19が投入されて送風機14を制御する駆動回路であ
る。20は送風機14の逆転駆動回路であり、逆転駆動
するタイミングを設定する設定回路21、時間をカウン
トする計時回路22、設定回路21と計時回路22の信
号を比較し、これらの信号が一致した時信号を出力する
比較器23、及び比較器23の出力信号を受けて所定時
間送風機14を逆回転駆動する逆転回路24から構成さ
れている。
【0014】上記構成において、動作を説明する。排便
時に便器に着座すると駆動スイッチ(着座スイッチ)1
7が閉成して送風機14が動作し、吸引口11から排出
口12にいたる空気の流れが発生し、排便時の悪臭成分
は吸入口11から吸引され、ハニカム状に成形された脱
臭体15を通過することとなり、物理吸着されて脱臭が
行われる。浄化された空気は排出口12からトイレ内に
放出される。この時の風量は0.1m3/min 以上が必要で
あり、これ以下では能力不足と感じる。
【0015】次に所定のタイミングで送風機14を逆転
させる、逆転駆動回路20の動作について説明する。用
便時には、下着などの着衣、及びトイレットペーパーに
含有される繊維状の粉塵も悪臭成分とともに吸引される
が、吸入口11側に設けたフィルター部材16によって
前記繊維状の粉塵の内、比較的大きなものが捕捉され、
脱臭体15には比較的小さな粉塵を含んだ空気が通過す
ることとなる。これらの粉塵の一回使用あたりの発生量
は微量であるが、長期使用によって徐々にフィルター部
材16及び脱臭体15の吸入側表面に堆積し、空気流体
の通過抵抗となり、脱臭能力が低下してくる。脱臭性能
に影響を及ぼすにいたるまでの使用期間は、一般家庭に
おいて平均4人家族とすると約1〜2ヶ月である。した
がって送風機14を逆転させるタイミングを設定する設
定回路21では余裕をみて1〜2週間後に逆回転するよ
うに設定される。計時回路22は電源19が投入される
と時間のカウントを開始し、設定回路21と計時回路2
2の出力信号は、比較器23で比較され、設定信号、す
なわち1〜2週間が経過した時点で逆転回路24が動作
し、所定の時間送風機14を逆転駆動させる。送風機1
4が逆転すると図2に示したように排出口12から空気
を吸入し、脱臭体15、フィルター部材16をへて吸入
口11から排出される空気の流れが発生し、脱臭時に脱
臭体15及びフィルター部材16の空気吸入側表面に堆
積した繊維状の粉塵は付着した時とは逆の空気流の作用
を受け、徐々に脱離する。なおこの時、脱臭体15から
脱離した粉塵は比較的小さいものであるため、フィルタ
ー部材16には捕捉されにくく、大部分が便器2の便槽
内に放出される。便槽内に放出された粉塵はトイレ使用
時に排水とともに下水として廃棄される。
【0016】なおこの時の逆転駆動させる時間の長さ
は、設定回路21で設定された駆動タイミングと相関関
係にあり、逆転駆動する周期が長い場合は前記逆転駆動
時間を比較的長く設定する必要がある。また逆転駆動さ
せるタイミングはトイレを使用する頻度の少ない深夜に
設定することが望ましく、たとえば駆動スイッチ17の
動作を検出してトイレの使用時間帯を自動的に検出し、
その時間帯以外に逆転駆動するタイミングを自動設定す
るようにしてもよい。また逆転駆動している時に駆動ス
イッチ17が投入された場合、駆動回路18を優先す
る、つまり脱臭を優先する機能を追加してもよい。
【0017】以上述べたように本実施例によれば、脱臭
体15に堆積した下着などの着衣、及びトイレットペー
パーに含有される繊維状の粉塵を、トイレを使用しない
時間帯に自動的に送風機14を逆回転させて脱離させる
ため、脱臭体15、フィルター部材16の目詰まりによ
る脱臭性能の低下を防止することができ、長期間脱臭性
能を維持することができるとともにフィルター部材16
の清掃が不要になるという効果がある。
【0018】また送風機14を逆転駆動することによっ
てトイレ空間に充満した臭気を脱臭できる効果もある。
さらに脱臭体15として酸化反応によって臭気成分を分
解する酸化触媒を用いた場合、逆転駆動によって外部の
新鮮な空気、すなわち酸素を強制的に供給することとな
り、酸化反応の促進に寄与する。
【0019】
【発明の効果】以上説明したように本発明の脱臭装置は
送風機を所定のタイミングで所定時間だけ自動的に逆転
させる逆転駆動回路を設けたものであり、以下の効果が
得られる。 (1)脱臭体に堆積した下着などの着衣、及びトイレッ
トペーパーに含有される繊維状の粉塵を、所定のタイミ
ングで所定時間だけ送風機を自動的に逆回転させ、脱離
させて外部に放出するため脱臭体、フィルター部材の目
詰まりによる脱臭性能の低下を防止することができ、長
期間脱臭性能を維持することができるとともに、フィル
ター部材の清掃が不要である。 (2)送風機を逆回転することにより排出口側の空間脱
臭が可能となる。 (3)脱臭体として酸化反応によって臭気成分を分解す
る酸化触媒を用いた場合、逆転駆動によって外部の新鮮
な空気、すなわち酸素を強制的に供給することとなり、
酸化反応の促進に寄与することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における脱臭装置の断面図
【図2】同脱臭装置の逆転動作時の断面図
【図3】従来の脱臭装置の断面図
【図4】同脱臭装置における脱臭体の外観斜視図
【符号の説明】
10 脱臭装置 11 吸入口 12 排出口 13 ダクト 14 送風機 15 脱臭体 16 フィルター部材 18 駆動回路 20 逆転駆動回路 21 設定回路 22 計時回路 23 比較器 24 逆転回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−272822(JP,A) 実開 平1−69875(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) E03D 9/00 - 9/16

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】吸入口と排出口と送風機を有するダクト
    と、このダクト内に配設され、悪臭を浄化する脱臭体
    と、前記脱臭体の上流側に設けられ、前記脱臭体にいた
    比較的大きな粉塵を捕捉するフィルター部材と、前記
    送風機を制御する駆動回路を有するとともに、所定のタ
    イミングで所定時間だけ自動的に前記送風機を逆回転さ
    せる逆転駆動回路を設けた脱臭装置。
  2. 【請求項2】逆転駆動回路は、送風機の逆転のタイミン
    グを設定する設定回路と、時間をカウントする計時回路
    と、前記設定回路と計時回路の出力を比較する比較器
    と、前記比較器の信号を受けて前記送風機を所定時間逆
    転駆動する逆転回路とから構成した請求項1記載の脱臭
    装置。
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