JP2001087358A

JP2001087358A - 空気清浄機

Info

Publication number: JP2001087358A
Application number: JP26492099A
Authority: JP
Inventors: Kentaro Nagayoshi; 健太郎永吉
Original assignee: Fujitsu General Ltd
Current assignee: Fujitsu General Ltd
Priority date: 1999-09-20
Filing date: 1999-09-20
Publication date: 2001-04-03

Abstract

(57)【要約】【課題】光触媒層の性能劣化を防ぎ、かつ、活性炭フ
ィルタの寿命を延ばすことで、高性能脱臭、高メンテナ
ンス性をもった空気清浄機を提供する。【解決手段】筐体１に形成された吸込口１ａと吹出口
と結ぶ通風路に送風機８が配置され、同送風機８の上流
側に、集塵フィルタ３、活性炭フィルタ７、光触媒層６
及び光源５を配置してなる空気清浄機において、前記光
触媒層６を円筒状に形成し、その内部に光源５を配置す
るとともに、前記光触媒層６の上流側に、同光触媒層６
への空気の流通を制御する制御板４を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、空気清浄機に係わ
り、より詳細には、タバコのニオイ等の悪臭や有毒ガス
等の除去を目的とする家庭用の空気清浄機の脱臭およひ
活性炭の長寿命化するための構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の空気清浄機は、特開平６−３１１
３３号、および図４の従来の空気清浄機の一例を示す断
面図に示されるように、空気中のガス濃度を検知するガ
スセンサ９と、臭気ガスを含む空気を通過させる吸着剤
層（活性炭フィルタ７）および光触媒層６と、ガスセン
サによる臭気ガスの検知により、臭気ガスを含む空気を
吸着剤層７と光触媒層６に切り換えて導く流路切替手段
４９〜５１及び４９ａ〜５１ａを有する空気清浄装置が
開示されている。この場合、風上から順に、集塵フィル
タ３、次いで並列に活性炭フィルタ７及び光触媒層６が
交互に配設され、さらに光触媒層６と対向して紫外線灯
（光源５）が配設され、送風機８が最後に配設されてい
る。

【０００３】しかしながら、このような従来の方法では
次のような問題点があった。先ず、第一の問題点は、前
記紫外線灯５は点状または線状の光源であり、一方それ
と対向する前記光触媒層６は風穴を開けたハニカム状ま
たはそれと同機能の面構造であるため、必ず光の影が発
生する。前記影の部分には紫外線が当たらないため、触
媒が励起されず脱臭は行われない。このため、面構造の
前記光触媒層６と点状または線状の光源である前記紫外
線灯５とが対向している構造では前記光触媒層６に紫外
線が十分に照射されず、脱臭効率が低い。

【０００４】一方、前記光触媒層６は、粉塵や煙、極性
の小さい物質や高沸点の物質の付着により、性能の劣化
が起こる。前記集塵フィルタ３と前記活性炭フィルタ７
により上記の物質の除去が可能である。しかしながら、
家庭用空気清浄機に用いられているフィルタは、集塵用
のものが９９％以上の集塵効率を有するのに対し、前記
活性炭フイルタのワンパスでの除去率は１０％から２０
％にしかならない。これは機械の大きさやコストの点、
あるいは前記送風機８の能力による。

【０００５】そのため、粉塵、煙は前記光触媒層６に到
達しないが、本来、前記活性炭フイルタ７での除去が期
待されている極性の小さい物質や高沸点の物質は、その
濃度を少し下げるだけのため、前記光触媒層６に到達す
る。このように、従来の光触媒層６は、脱臭効率が低い
とともに光触媒作用が劣化し易く、十分な能力を発揮で
きないでいる問題があった。

【０００６】他方、第二の問題点は、活性炭は、吸着量
の増大に伴い吸着可能な濃度が上がり、低濃度のガスを
処理できなくなる。活性炭が飽和している状態で、低濃
度のガス、たとえばフレッシュエアを通すと、脱着反応
を起こす。脱着反応を積極的に進めることで、活性炭を
再生し、前記活性炭フィルタ７の寿命を延ぱすことが可
能だが、そもそも飽和している活性炭には、ガス濃度を
下げる能力がない。

【０００７】そして、上述の特開平６−３１１３３号お
よび図４の従来例の構造の場合、ガス濃度が下がると、
前記ガスセンサ９による臭気ガスの検知により、前記流
路切替手段４９〜５１及び４９ａ〜５１ａが、臭気ガス
を含む空気を前記吸着剤層（活性炭フィルタ７）から前
記光触媒層６に切り換えて導くため、前記活性炭フィル
タ６を空気が流れず脱着反応を起こすこともないので、
活性炭を再生できなくなる問題もあった。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
従来の問題点に鑑みなされたもので、光触媒層の性能劣
化を防ぎ、かつ、活性炭フィルタの寿命を延ばすこと
で、高性能脱臭、高メンテナンス性をもった空気清浄機
を提供することにある。

【０００９】

【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、筐体に形成された吸込口と吹出口と結ぶ
通風路に送風機が配置され、同送風機の上流側に、集塵
フィルタ、活性炭フィルタ、光触媒層及び光源を配置し
てなる空気清浄機において、前記光触媒層を円筒状に形
成し、その内部に光源を配置するとともに、前記光触媒
層の上流側に、同光触媒層への空気の流通を制御する制
御板を設けてなるようにする。

【００１０】そして、前記制御板を半円筒状に形成し、
駆動装置により回動自在に設けてなるようにする。

【００１１】また、前記集塵フィルタの流路幅を、前記
各々の光源間の長さと対応させてなるようにする。

【００１２】さらに、前記光触媒層及び光源を前記活性
炭フィルタの上流に配置してなるようにする。

【００１３】そして、前記光触媒層及び光源を複数設け
てなるようにする。

【００１４】

【発明の実施の形態】発明の実施の形態を実施例に基づ
き添付図面を参照して詳細に説明する。図１は、本発明
による空気清浄機の一実施例を示す断面図であり、
（ａ）は制御板閉状態、（ｂ）は制御板開状態を示し、
図２は、本発明による空気清浄機の制御板、光触媒層及
び光源の斜視図である。ここで、１は筐体、１ａは吸込
口、２は吸込グリル、３は集塵フィルタ、４は制御板、
５は光源、６は光触媒層、７は活性炭フィルタ、８は送
風機、９はガスセンサ、１０は粉塵センサである。な
お、従来と同じ部分の符号は同一とする。

【００１５】空気清浄機は、筐体１内にサブミクロンオ
ーダの粒径の粉塵を捕集する集塵フィルタ３と、粉塵を
含む空気を集塵フィルタ３に通すための送風機８と、脱
臭およびガス除去のための活性炭フィルタ７と、酸化チ
タンを基材に保持した光触媒層６と、酸化チタンを励起
するための光源５とを有する。

【００１６】そして、前記筐体１の前面の吸込口１ａに
吸込グリル２を設け、その内部に風上側から、集塵フィ
ルタ３、制御板４、活性炭フィルタ７、光源５を内部に
配した光触媒層６、送風機８の順に配設され、吹出口
（図示せず）から空気を吐出する。

【００１７】ここで、前記光触媒層６を円筒状に形成
し、その内部に光源５を配置する。また、前記光触媒層
６に空気を流通させる流路に制御板４を設けている。そ
れとともに、前記光触媒層６の外周部の略半分の流路を
開閉する半円筒状の制御板４を前記光触媒層６の外側に
回動自在に設ける。

【００１８】また、前記制御板４、前記光触媒層６及び
光源５を、前記筐体１の対向する両側壁に臨ませて各々
配設している。

【００１９】そして、前記半円筒状の制御板４を駆動装
置（図示せず）により前記側壁側に回動させることによ
り前記流路を開に制御する一方、反側壁側に回動させる
ことにより閉に制御している。さらに、前記集塵フィル
タ３の流路幅を、前記各々の光源５間の長さと対応させ
ている。

【００２０】また、前記光脱臭部１１を前記送風機８の
上流に配置している。前記光脱臭部１１は、送風機の下
流に置くことも可能である。しかしながら、送風抵抗を
減らすために、風速のより遅い上流側に配設している。

【００２１】そして、前記光触媒層及び光源を各々２個
設けている。なお、本発明は、この実施例のように前記
光触媒層及び光源を各々２個設けることに限定されず、
複数個設けてもよい。

【００２２】一方、悪臭や有毒ガスの濃度の検知のため
のガスセンサ９を空気の流路とは別の表面に面した位置
に配設し、前記制御板４を前記ガスセンサ９の出力レベ
ルの高低に対応し閉、開制御している。

【００２３】次いで、本発明の作用、効果について説明
する。前記送風機８が運転を開始すると、その吸引力に
より、吸込グリル２から室内の空気が筐体１内に取り込
まれ、前記集塵フィルタ３を通過する。その際、煙や粉
塵は、前記集塵フィルタ３で９９％以上捕集される。ま
た、前記ガスセンサ９の出力レベルが低のときには、前
記制御板４を筐体１の側壁側に回動して、前記光触媒層
６を開放する。また前記集塵フィルタ３の流路幅を、前
記各々の光源５間の長さと対応させているので、空気抵
抗が少ない状態で前記光触媒層６に達する。

【００２４】一方、集塵フィルタ３を通過した空気は、
前記光触媒層６に接触し、光源５から発光された紫外線
により励起された酸化チタンの作用で、悪臭成分や有毒
ガス成分が分解される。ここで分解される悪臭成分と
は、タバコの煙に含まれるアセトアルデヒドやアンモニ
ア、酢酸など、有毒ガス成分とは、ホルムアルデヒド、
窒素酸化物、硫黄酸化物などである。また、前記光触媒
層６を円筒状に形成し、前記光源５の周囲に同心状に配
設しているので、脱臭効率が高く、且つ、前記制御板４
によりその流路を開閉することにより、前記光触媒層６
の性能劣化を防ぐことができる。前記光触媒層６を通過
した空気は前記活性炭フィルタ７に流入する。

【００２５】活性炭の吸着量が十分に少なく、飽和に至
っていないときには、空気に含まれる残りの悪臭成分な
どは、活性炭に吸着、除去され、送風機を通って、室内
に清浄空気として放出される。ガスセンサ９の出力レベ
ルが大きいときには、室内空気の汚染濃度か高いと考え
られるので、前記制御板４は、図示しない駆動機構によ
り、前記光触媒層６を閉塞する状態に駆動する。前記室
内空気は、前記活性炭フィルタ７に流入する。

【００２６】この時、前記集塵フィルタ３を通った高濃
度ガスは、前記光触媒層６に接触しないので、低極性物
質や、高沸点物質の付着による劣化が妨げられる。高濃
度ガスは、活性炭フィルタ７でたやすく吸着除去できる
ので、低濃度となった空気が送風機８を通って、室内に
放出される。前記制御板４の駆動は、ガスセンサ９の出
力により直接に制御している。

【００２７】他方、前記活性炭フィルタ７は、ガスの吸
着が進み、飽和に近づくと、低濃度のガスを吸着しなく
なる。高濃度のガスにより、さらに吸着が進むか、ある
いは、より低濃度のガスの流入により、すでに吸着して
あるガスの脱着が起こる。流入空気の濃度が急激に下が
ったり、温度が急激に高くなったりする場合の他は、脱
着は徐々に起こる。

【００２８】脱着されたガスは空気清浄機から室内に放
出されるが、これは低濃度であり、再び空気清浄機の中
に取り込まれた際に、前記光触媒層６にて分解される。
これが繰り返され、活性炭の脱着が進むと、活性炭の吸
着量が減ることになり、高濃度のガスの流入に対して、
吸着、除去の能力が復活することになる。その結果、前
記光触媒層６との併用により、活性炭の長寿命化が図ら
れ、メンテナンスの頻度が減る。

【００２９】図３は、本発明による空気清浄機の他の実
施例を示す断面図であり、（ａ）は制御板閉状態、
（ｂ）は制御板開状態を示す。この実施例の場合、前記
光触媒層６及び光源５を前記活性炭フィルタ７の上流に
配置している。これは、前記活性炭フィルタ７に流入す
るガス濃度を下げ、活性炭のガスの脱着を促すためであ
る。そして、悪臭や有毒ガスの濃度の検知のためのガス
センサ及び、煙の濃度検知のための粉塵センサ１０を、
空気の流路とは別の表面に面した位置に配設している。

【００３０】そして、前記ガスセンサ９の出力レべルお
よび前記粉塵センサ１０の出力レベルの高低に対応し前
記送風機８の風量の増減切換の制御を行う。それととも
に、前記制御板４を風量の増減切換と同期させて閉、開
制御している。なお、前記送風機８の風量の増減切換の
制御を、前記ガスセンサ９または粉塵センサ１０の出力
レベルだけにより行うようにしてもよい。

【００３１】また、ガスセンサ９または粉塵センサ１０
の出力は、図示しない制御回路によって、室内空気の汚
染濃度との相関が取られ、自動運転時に、送風機の回転
数の制御により、風量の調節がなされる。

【００３２】例えば、風量が小さいときには、室内の汚
染濃度が小さいので、制御板４は筐体の側壁側に略半回
動して、前記光触媒層６を開放する。風量が大きいとき
には、室内空気の汚染濃度か高いと考えられるので、前
記制御板４は、図示しない駆動機構により、前記光触媒
層６を閉塞する状態に駆動される。前記制御板４の駆動
は、上記の様に風量に同期して行われてもよいし、ガス
センサ９の出力または粉塵センサ１０の出力により直接
に制御することも可能である。

【００３３】

【発明の効果】以上のように本発明においては、筐体に
形成された吸込口と吹出口と結ぶ通風路に送風機が配置
され、同送風機の上流側に、集塵フィルタ、活性炭フィ
ルタ、光触媒層及び光源を配置してなる空気清浄機にお
いて、前記光触媒層を円筒状に形成し、その内部に光源
を配置するとともに、前記光触媒層の上流側に、同光触
媒層への空気の流通を制御する制御板を設けてなるよう
にした。この結果、光触媒層の性能劣化を防ぎ、かつ、
活性炭フィルタの寿命を延ばすことで、高性能脱臭、高
メンテナンス性をもった空気清浄機を提供することがで
きる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による空気清浄機の一実施例を示す断面
図であり、（ａ）は制御板閉状態、（ｂ）は制御板開状
態を示す。

【図２】本発明による空気清浄機の制御板、光触媒層及
び光源の斜視図である。

【図３】本発明による空気清浄機の他の実施例を示す断
面図であり、（ａ）は制御板閉状態、（ｂ）は制御板開
状態を示す。

【図４】従来の空気清浄機の一例を示す断面図である。

【符号の説明】

１筐体１ａ吸込口２吸込グリル３集塵フィルタ４制御板５光源６光触媒層７活性炭フィルタ８送風機９ガスセンサ１０粉塵センサ

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続きＦターム(参考） 4C080 AA07 BB02 CC12 HH05 JJ03 KK08 LL10 MM05 QQ11 QQ17 QQ20 4D048 AA22 AB01 AB03 BA07X BA41X BB05 BD10 CA06 CC24 CC25 CC32 CC40 CD05 CD08 DA01 DA05 EA01 4D058 JA02 JA12 JA14 KB11 NA02 QA01 QA19 TA03 TA06 TA07 TA11 4G069 AA03 BA04A BA04B BA48A CA01 CA07 CA10 CA17 DA06 EA06

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】筐体に形成された吸込口と吹出口と結ぶ
通風路に送風機が配置され、同送風機の上流側に、集塵
フィルタ、活性炭フィルタ、光触媒層及び光源を配置し
てなる空気清浄機において、前記光触媒層を円筒状に形成し、その内部に光源を配置
するとともに、前記光触媒層の上流側に、同光触媒層へ
の空気の流通を制御する制御板を設けてなる空気清浄
機。
【請求項２】前記制御板を半円筒状に形成し、駆動装
置により回動自在に設けてなることを特徴とする請求項
１記載の空気清浄機。
【請求項３】前記集塵フィルタの流路幅を、前記各々
の光源間の長さと対応させてなることを特徴とする請求
項１または請求項２記載の空気清浄機。
【請求項４】前記光触媒層及び光源を前記活性炭フィ
ルタの上流に配置してなることを特徴とする請求項１乃
至請求項３記載の空気清浄機。
【請求項５】前記光触媒層及び光源を複数設けてなる
ことを特徴とする請求項１乃至請求項４記載の空気清浄
機。