JP2924124B2 - 布受渡し装置 - Google Patents

布受渡し装置

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JP2924124B2 JP20069790A JP20069790A JP2924124B2 JP 2924124 B2 JP2924124 B2 JP 2924124B2 JP 20069790 A JP20069790 A JP 20069790A JP 20069790 A JP20069790 A JP 20069790A JP 2924124 B2 JP2924124 B2 JP 2924124B2
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の目的 [産業上の利用分野] 本発明は、広幅ベルトの表面に設けた係止手段にて布
を広げて係止し、該布への縫製情報の書き込み等の各種
処理に供する回転式布保持装置に対し、前記布を受渡
し、係止させるための布受渡し装置に関する。
[従来の技術] 従来より、アパレル産業やホームソーイングでは、布
の切断パターンや縫目のパターン等を布上に記入するた
め、型紙とチャコあるいはチャコペーパーが使用されて
いる。また、その他縫製時に必要となる情報、例えば縫
い合わせ箇所や縫い方の種類等の情報も必要となること
から、これらを型紙やマニュアルに記載している。
このため従来は、型紙を製作する必要があり、また切
断パターン等を布へ記入しなければならず、加えてマニ
ュアルも用意し、これを参照しつつ縫製しなければなら
ないため不便であった。
そこで、本出願人は、これらの不便を解消し、型紙や
マニュアルを不要とすることのできる新規な装置とし
て、特願平1−305932号「縫製情報マーキング装置」の
出願をした。
この縫製情報マーキング装置の出願では、実施例にお
いて、非伸縮性シートを広幅ベルト状に回転可能に配設
し、その表面に布を係止するための手段を設け、これに
布を係止して広げ、縫製情報のマーキングに供するため
の回転式布保持装置の利用を一例として提案した。
[発明が解決しようとする課題] しかし、この回転式布保持装置に対して布を広げた状
態に係止させる手段が示されていないため、作業者が手
で広げて係止させるしかなかった。この布は、等身大の
情報を記入するものであるから、かなり大きなものとな
り、取り扱いが簡単ではなかった。
このため、回転式布保持装置に係止された布にしわが
できたり、広幅ベルトとして非伸縮性シートを用いたに
も係わらず、係止する時点で布が伸ばされてしまうとい
うことが考えられた。
本発明の目的は、かかる問題点を解決し、回転式布保
持装置の広幅ベルトの表面に、しわや伸びのない状態
で、簡単に布を係止することができる装置を提供するこ
とにある。
発明の構成 [課題を解決するための手段] この目的を達成するためになされた本発明の布受渡し
装置は、広幅ベルトの表面に設けた係止手段にて布を該
表面に広げて係止する回転式布保持装置に対し、前記布
を受渡し、係止させるための布受渡し装置であって、前
記広幅ベルトに対峠し、該広幅ベルトの幅方向に布を接
触させる接触ローラと、該接触ローラの上方に平行に配
設され、上から掛けられた布を支持する布支持ローラ
と、前記接触ローラにより前記広幅ベルトに接触された
布が、該広幅ベルトの回転に伴い長手方向に係止されて
いくとき、前記布支持ローラを該広幅ベルトの移動速度
の1/2の速度で前記接触ローラに向かって下降させると
共に、前記布支持ローラに、その上に掛けられた布を前
記接触ローラに向かって前記広幅ベルトの移動速度の1/
2の速度で繰り出させる下降手段とを備えたことを特徴
とする。
[作用] 本発明の布受渡し装置においては、接触ローラと広幅
ベルトとの間に布の先端を準備し、布の後端は布支持ロ
ーラに支持させる。その後、広幅ベルトをその接触位置
で下方へ移動させて布を長手方向に係止していくと共
に、下降手段により布支持ローラを広幅ベルトの移動速
度の略1/2の速度で下降させつつ接触ローラを介して広
幅ベルトへの布の係止が行われる。
このとき、接触ローラは布を広幅ベルトの幅方向に接
触させているから布の係止の際には広幅ベルトの移動方
向以外の方向へは力が作用せず、しわができることがな
い。
また、布の後端を上方で支持することで、接触ローラ
に供給される布には自重による速度な張りが与えられ
る。しかも、この布支持ローラは、広幅ベルトの移動速
度の1/2の速度で前記接触ローラに向かって下降すると
共に、その上に掛けられた布を前記接触ローラに向かっ
て前記広幅ベルトの移動速度の1/2の速度で繰り出すよ
うに、下降手段によって設定されている。このため、布
支持ローラよりも後端側における布の対地に対する座標
系における移動速度は0となり、布支持ローラよりも前
端側における布の移動速度は対地に対する座標系におい
て広幅ベルトの移動速度と一致する。このため、布は係
止の開始から係止がほぼ終了するまで、後端を布支持ロ
ーラから落ちることなく支持されたままで供給される。
また、このとき、布には長手方向に無理な力が作用せ
ず、しかも作用する力は一定であるから、伸びた状態で
係止されるということもない。
[実施例] 以上説明した本発明の構成・作用・効果を一層明らか
にするために、以下本発明の布受渡し装置と縫製情報マ
ーキング装置とからなるマーキングシステムとしての好
適な一実施例につき説明する。
第1図は布受渡し装置1の構成を、第2図は布受渡し
装置1と縫製情報マーキング装置2の回転式布保持装置
3との配置関係を、第3図は縫製情報マーキング装置2
の構成を、第4図は縫製情報マーキング装置2のインク
ジェットヘッド4の構成を表している。
まず、布受渡し装置1の構成から説明する。
布受渡し装置1は、全部は図示しない本体フレームFR
により縦型に構成されており、本体フレームFRの上部左
右にそれぞれ配設された上プーリ11と、本体フレームの
下部にそれぞれの上プーリ11に対向して配設された左右
の下プーリ12と、これら上下プーリ11,12の中間におい
て回転式布保持装置3側に配設された左右の中のプーリ
13とを備え、これらプーリ11〜13にタイミングベルト14
を掛け渡して駆動する様になされている。なお、タイミ
ングベルト14に張りを与えるためのテンション用プーリ
15が、下プーリ12と中プーリ13との中間位置においてタ
イミングベルト14を外周から押圧する様に配設されてい
る。また、左右の各プーリ11〜13を結ぶ軸線が、回転式
布保持装置3の広幅ベルト5の幅方向と平行となる様に
配設されている。
左右の下プーリ12は一本の軸16により連結されてお
り、第1図左側の下プーリ12に形成した駆動ギヤ17に噛
み合うモータギヤ18aを介して駆動モータ18からの動力
を受け、左右同時に回転される。
中プーリ13は、支軸19により一部だけ示した本体フレ
ームFRに支持されており、この本体フレームFR側に形成
された中プーリギヤ20を有する。
また、支軸19は、中プーリ13と反対側において、即ち
本体フレームFRの内側において、所定間隔をおいて二つ
のローラ21,22を支持した支持板23の中央をも軸支して
いる。第1図において上側のローラ(以下、布屈曲ロー
ラという)21は、単に左右の支持板23の間に軸支された
ものである。一方、下側のローラ(以下、布接触ローラ
という)22は、左右の支持板23間に軸支されると共に、
その支軸24にネジ25で取り付けられた従動ギヤ26を介し
て中プーリギヤ20からの駆動力が伝達される様に構成さ
れている。
ここで、従動ギヤ26は、ネジ25による取り付けの際
に、支持板23との間にバネ座金27を介在させてある。ま
た、従動ギヤ26と中プーリギヤ20のギヤ比は、従動ギヤ
26に連結された布接触ローラ22がタイミングベルト14の
2倍の速度で回転する様に設定されている。
この様に構成された結果、駆動モータ18が駆動され、
モータギヤ18a、駆動ギヤ18及び下プーリ12を介してタ
イミングベルト14が第1図矢印A方向に移動するとき、
中プーリ13が図示矢印B方向に回転し、中プーリギヤ20
を介して従動ギヤ26が回転されようとする。しかし、従
動ギヤ26は、バネ座金27により支持板23に結合されてい
るからギヤとして回転することができず、中プーリギヤ
20と噛み合ったままで、支持板23を支軸19周りに回動さ
せることになる。この結果、布接触ローラ22が広幅ベル
ト5に接触する側へ回動されると共に布屈曲ローラ21が
広幅ベルト5から離れる方向へ回動される。
しかし、支持板23がある程度回動して布接触ローラ22
が広幅ベルト5に接触したときに、本体フレームFRの所
定位置に設けたストッパ28に布屈曲ローラ21が当接す
る。このため、支持板23はこれ以上回動することができ
ない。従って、これより先は、バネ座金27の押圧力に抗
して従動ギヤ26が回転し始める。このときの回転速度
は、上述の様に、タイミングベルト14の2倍である。
一方、上プーリ11の近傍において、タイミングベルト
14の回転式布保持装置3とは反対側に、布支持軸31がタ
イミングベルト14と一体に移動する様に、軸支え32を介
して左右でネジ33により水平にタイミングベルト14に止
められている。この布支持軸31には、布支持ローラ34が
回転自在に支持されている。また、この布支持ローラ34
には、本体フレームFRの上下のワイヤ支柱36間に張設さ
れた左右のワイヤ35がそれぞれ一巻きされている。
従って、前述の様に、駆動モータ18が駆動されてタイ
ミングベルト14が第2図矢印A方向に移動されるとき、
布支持軸31はその速度と同一速度で下降する。一方、布
支持ローラ34は、ワイヤ35が一巻きされているから、そ
の抵抗で図示矢印C方向に回転する。このときの布支持
ローラ34の図示右側外周における回転周速度は、対地に
対する座標系において、動滑車における場合と同様にタ
イミングベルト14の移動速度の2倍となる。
次に、縫製情報マーキング装置2の構成を説明する。
第3図に示す様に、縫製情報マーキング装置2は、布
CLを回転自在に広げて保持する広幅ベルト5を中心に構
成された回転式布保持装置3と、インクジェットヘッド
4とを備えている。
回転式布保持装置3は、広幅ベルト5を掛け渡す上下
のスプロケット付ローラ41,42と、両スプロケット付ロ
ーラ41,42の中間位置で上側スプロケット付ローラ41よ
りも布受渡し装置1側にシフトした位置に配設された布
係止用ローラ43と、下側スプロケット付ローラ42と略水
平に並んで配設された第4のローラ44とを備え、サーボ
モータ45により上側スプロケット付ローラ41を回転させ
て広幅ベルト5を移動させる様に構成されている。
ここで、広幅ベルト5は、非伸縮性のポリエステルシ
ートで構成されると共に、その外側の布係止面5aには、
両面テープ等を利用した粘着剤47が付着されている。従
って、布係止面5a上に布CLが接触すると、この粘着剤47
によりその接触位置に布CLが接着され係止される。ま
た、広幅ベルト5の両側端部には、スプロケット付ロー
ラ41,42と係合する係合孔48が配列されている。
インクジェットヘッド4は、上側スプロケット付ロー
ラ41の長軸に沿って、その上方に所定距離だけ離れて配
置されている。このインクジェットヘッド4は、広幅ベ
ルト5の幅方向に沿って移動可能な様に、両側がプーリ
51,52で支持されたタイミングベルト53に、アタッチメ
ント54の取付孔を介して取り付けられている。
このタイミングベルト53の一方のプーリ51は、サーボ
モータ55の回転軸55aに結合・固定されている。従っ
て、インクジェットヘッド4は、サーボモータ55の作動
によって、広幅ベルト5とは所定距離を保ったままで、
その幅方向に沿って水平に移動することができる。
このインクジェットヘッド4には、エアーコントロー
ル用 バルブVLを備えた配管57を介して、エアーコンプレッサ
58が接続されている。エアーコンプレッサ58から供給さ
れるエアーの圧力は、そのエアー圧力調整弁59にて調整
可能とされている。また、エアーコントロール用バルブ
VLには、バルブソレノイドVSが付設されており、インク
ジェットヘッド4へのエアーの供給、中断が行われる。
インクジェットヘッド4は、第4図の断面図に示す様
に、ニードルキャップ61,ノズルキャップ62が取り付け
られ且つそれらのキャップ61,62の開口61x,62xに向かっ
て流れるエアーの入口となるエアー挿入口63が取り付け
られた筒状体64と、筒状体64の後方側(即ち筒状体64の
上記両キャップ61,62と反対側)の開口64yに嵌合されて
いる後端キャップ65とによって、外側構造が構成されて
いる。
筒状体64の内部には、インクを貯蔵し且つ噴霧するた
めのインク供与手段ISが設置されている。そのインク供
与手段ISは、インクカセット66と、つば部67aを持つ細
管67等とからなる。このインクカセット66の開口66xに
は、細管67が、そのつば部67aとインクカセット66先端
との間に液漏れ防止用パッキン68を介した状態で挿入さ
れている。さらに、この細管67の先端部には、ノズルキ
ャップ62の開口62xに先端を臨ませたフェルト芯69が取
り付けられている。尚、筒状体64と後端キャップ65との
間にはコイルバネ70が設置され、また、細管67のつば部
67aと筒状体64の先方で内部に向かって設けられたつば
部64aとの間にもコイルバネ71が設置されている。これ
ら両コイルバネ70,71によってインクカセット66は位置
決めされている。
この様に構成されたインクジェットヘッド4では、配
管57を介してエアー挿入口63からエアーが挿入される
と、そのエアーは、ノズルキャップ62の開口62x及びニ
ードルキャップ61の開口61xに向かって流れる。このエ
アーの流れによって、ノズルキャップ62の開口62x付近
で負圧が生じ、その負圧によって、インクカセット66内
のインクが細管67,フェルト芯69を通ってニードルキャ
ップ61の開口61xから噴霧される。この噴霧されたイン
クによって、布CLに着色することが可能である。なお、
着色線の太さは、エアー圧力調整弁59によるエアーコン
プレッサ58からのエアーの圧力変更またはインクジェッ
トヘッド4の先端と布CLとの距離変更によって調整可能
である。
また、インクジェットヘッド4で使用するインクとし
ては、水溶性のインクを用いた。従って、このインク
は、布に付着後、必要に応じて簡単に洗い落とすことが
できる。尚、インクとしては、後に除去可能なものであ
れば、光や熱等によって除去するものであっても良い。
本実施例のマーキングシステムの駆動制御は、第3図
に示す様に、制御回路80によって実行される。
この制御回路80には、布受渡し装置1を駆動する駆動
モータ18と、回転式布保持装置3を駆動するサーボモー
タ45と、インクジェットヘッド4を水平方向に移動させ
るサーボモータ55と、このインクジェットヘッド4から
インクを噴霧させるバルブソレノイドVSとが、駆動回路
81を介して接続されている。
また制御回路80は、周知のCPUやメモリ等を内蔵した
電子制御回路である。そのメモリは、布CLから縫製用の
布片を作製するために、布CLに描くべき切断パターンや
縫目パターン等の縫製情報を記憶している。この縫製情
報は、布CL上に実際に切断パターン等を描く際には、サ
ーボモータ45,55への作動制御情報あるいはバルブソレ
イドVSへの作動制御情報となる。
尚、制御回路80には、種々のスイッチ82,83等が設け
られている。これらの中には、縫製情報をマーキングす
る前準備として回転式布保持装置3へ布受渡し装置1か
ら布CLを受け渡す動作を実行させるための布受渡しスイ
ッチ82と、こうして受け渡しされた布CL上に縫製情報を
マーキングするために回転式布保持装置3とインクジェ
ットヘッド4とを駆動するマーキング実行スイッチ83が
含まれている。また、その他には、縫製情報選択スイッ
チ群84もある。この縫製情報選択スイッチ群84が設けら
れた理由は、本実施例の装置が、作成しようとする種々
の縫製用布片に応じた縫製情報をそれぞれ1群の情報と
して記憶しているものだからである。従って、マーキン
グ実行スイッチ83を操作する前に、この縫製情報選択ス
イッチ群84を操作して、例えばワンピースであるとか、
ズボンであるといった縫製情報を選択することになる。
次に、布受渡し装置1を用いて、回転式布保持装置3
の広幅ベルト5の布係止面5aに布CLを広げて係止する手
順について、第2図及び第5図〜第7図に基づいて説明
する。
布受渡し装置1は、初期状態として、第2図に示す様
に、布支持ローラ34が上昇位置にあり、かつ布接触ロー
ラ22がストッパ28に下から当接する状態にセットされ
る。そして、布CLは、その先端CLaが布接触ローラ22と
布屈曲ローラ21との間に挿入され、中央CLbが布支持ロ
ーラ34に上から掛けられ、後端CLcがそこから垂れ下が
った状態となる様にセットされる。なおこのとき、布CL
が鉛直方向に対してゆがまない様に垂れ下がらせる必要
があるが、広幅ベルト5に係止されたときにはみ出さな
ければセッティング上は十分であり、この作業は簡単で
ある。
こうしてセットされた布CLは、自重により適度な張り
を持った状態である。
次に、布受渡しスイッチ82を操作する。すると、布受
渡し装置1を駆動する駆動モータ18と、回転式布保持装
置3を駆動するサーボモータ45とに、制御回路80から駆
動信号が出力される。この結果、タイミングベルト14が
図示矢印A方向へ移動し始め、広幅ベルト5が図示矢印
D方向に移動し始める。なお、タイミングベルト14の移
動速度は、広幅ベルト5の移動速度の1/2になる様に設
定されている。
こうして駆動モータ18が駆動を開始すると、布受渡し
装置1においては、布支持ローラ34がタイミングベルト
14の移動と共に、広幅ベルト5の1/2の速度で下降し始
める。このとき、布支持ローラ34はワイヤ35の抵抗によ
って広幅ベルト5の移動速度と同一の周速度(布支持ロ
ーラ34の回転軸に対する座標系における周速度)をもっ
て図示矢印C方向に回転し始める。従って、布CLはその
先端CLaが下降する様に、広幅ベルト5の移動速度と同
一速度で繰り出されていく。
また、中プーリギヤ20の回転により、布接触ローラ22
と布屈曲ローラ21とが支持板23ごと図示矢印B方向に回
転し始める。従って、上述の様に繰り出されている布CL
は、布接触ローラ22により先端CLaを掛け上げられると
共に、先端CLaから所定距離の位置を斜め上から押しの
けられながら繰り出されることになる。
この結果、第5図に示す様に、布CLは、中央CLbを布
支持ローラ34に下から支えられ、先端CLaを広幅ベルト
5に接触させられ、先端CLaから所定距離の位置で図示
左の方へ屈曲された状態となる。なお、この布屈曲ロー
ラ21の作用により、布支持ローラ34が下降して布接触ロ
ーラ22との間の布CLが下方にたわむ量に対応した屈曲が
なされ、布CLは全体として適度な張りのある状態となる
様に支持板23の寸法を決定してある。
こうして布接触ローラ22が布CLを掛け上げつつ広幅ベ
ルト5へ接近し、ついに布CLの先端CLaが広幅ベルト5
の布係止面5aに接触されると、布CLの先端CLaはその接
触位置で粘着剤47により接着され、広幅ベルト5の布係
止面5aに係止される。
先端CLaが接着・係止された後は、ストッパ28により
支持板23が停止された状態であるから、今度は従動ギヤ
26が図示矢印E方向へ回転し始める。このとき、中プー
リギヤ20と従動ギヤ26とのギヤ比の関係から、布接触ロ
ーラ22は図示矢印E方向に広幅ベルト5の移動速度と同
一の周速度(布接触ローラ22の図示右側外周の対地に対
する座標系における周速度)で回転する。
従って、布支持ローラ34での布CLの繰り出し速度と、
これが布接触ローラ22の回転により広幅ベルト5の布係
止面5aに受け渡される速度と、これを受け取る広幅ベル
ト5の移動速度の三者が一致することから、第6図に示
す様に、布CLはたわんだり伸びたりすることなく広幅ベ
ルト5の布係止面5aに順次接触され、係止されていく。
また、このとき、布支持ローラ34が広幅ベルト5の移
動速度の1/2の速度で下降してくるから、ここに支持さ
れた布CLの後端CLcが上述の繰り出しに伴って外れ落ち
るということがない。この結果、係止されつつある布CL
はずっと同じ張りの状態で伸びたりたわんだりすること
がないのである。なお、後端CLcは最後には外れ落ちる
が、このときには布CLのほとんどの部分が広幅ベルト5
に係止されてしまっているから、これによりいびつな力
が加わって布CLにしわができたりするといった問題はな
い。
こうして、布CLの後端CLcまでが係止された状態が第
7図である。
この様に、実施例の布受渡し装置1によれば、広幅ベ
ルト5に対して簡単に、布CLをしわや伸びのない状態で
広げて係止させることができる。
こうして布CLの係止が完了した後は、広幅ベルト5上
での布CLの先端CLaまたは後端CLcをマーキング開始のた
めの初期位置に移動させ、縫製情報選択スイッチ群84を
操作して任意の縫製情報を選択した後、エアーコンプレ
ッサ58を作動させ、マーキング実行スイッチ83を操作し
て縫製情報のマーキングを実行する。
その制御処理は、まず、メモリから選択に対応する縫
製情報を1ステップ分読み込み、この読み込んだ縫製情
報に従って、駆動回路81を介してサーボモータ45,55を
駆動しつつバルブソレノイドVSをオン・オフするといっ
た具合いに実行される。この結果、布CLが縦(上下)方
向に、またインクジェットヘッド4が水平方向に移動さ
れつつ、インクジェットヘッド4から所定のタイミング
で噴霧されるインクにより、布CL上に縫製情報のマーキ
ングが実施される。以上の処理を対応する縫製情報の最
後のステップまで繰り返し、選択された縫製情報の総て
についてマーキングが完了したら動作を終了する。
以上説明した本実施例のマーキングシステムによれ
ば、縫製情報を布CLに直接描くことができるから型紙や
マニュアルの作成が不要となり、これらを作成する手間
を省くことができる。また、縫製をする一般需要者の側
でも。型紙からの写し取り作業が不要となり、また、型
紙やマニュアル等を参照する手間を省くことができ、極
めて便利である。従って、需要を増大せしめる。
そして、こうした便利で快適な効果を得るためには、
布CLを回転式布保持装置3の広幅ベルト5に対してしわ
や伸びのない状態で布を広げて係止しなければならない
が、実施例の布受渡し装置1によれば、この作業を簡単
・確実に実行することができる。
以上本発明の実施例について説明したが、本発明はこ
うした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の
要旨を逸脱しない範囲において種々なる態様で実施し得
ることは勿論である。
特に、本発明は、この実施例でいうならば、支持ロー
ラ34の下降速度を布CLが広幅ベルト5に係止される速度
の1/2としたことをポイントとしており、布CLの係止作
業の最初から最後まで、布支持ローラ34に掛けられた布
CLの張りを適度に保ちつつ、しかもこれがほぼ最終状態
に至るまで外れ落ちることを防止することで、上述の布
の受渡しに関する作用・効果を実現しようとしたもので
ある。
従って、布接触ローラ22は、初めから広幅ベルト5に
接触する位置に布CLを挿入し得る状態で配設されていて
もよく、この場合は、布接触ローラ22が布CLを掛け上げ
る動作をすることなく直ちに布CLの係止が開始されるか
ら、布屈曲ローラ21の構成は特に必要ではなくなる。
また、この場合は、布接触ローラ22は、広幅ベルト5
の移動に伴って布CLを係止する際の摩擦力で回転する様
にフリーにしておくだけでよく、布支持ローラ34を広幅
ベルト5の移動速度の1/2の速度で下降させるためだけ
の駆動機構があれば十分である。
なお、実施例の様に構成した方が、布CLの最初のセッ
トの時点から総て簡単になるから、かかる変形例よりさ
らなる作用・効果が存在する。
また、実施例では布支持ローラ34を回転させつつ下降
する様に構成したが、摩擦の少ない支持棒を広幅ベルト
5の移動速度の1/2の速度で下降させるだけでもよい。
布CLは先端CLaが係止された後は、広幅ベルト5が移動
するに従ってこれに巻き取られる様にして係止されてい
くのであり、このとき大きな摩擦力が作用しなければ伸
びたりせず、十分なのである。
さらに、縫製情報マーキング装置で使用する回転式布
保持装置に限らず、布を広げて広幅ベルト表面に係止す
る必要のある何等かの装置におけるその回転式布保持装
置に対して布を受け渡すために本発明を適用すればよ
く、係止された布に対してその後どの様な処理を施して
も構わない。
発明の効果 以上詳述したように、本発明の布受渡し装置によれ
ば、回転式布保持装置の広幅ベルトの表面に布を広げて
係止する際に、しわや伸びが発生することなく簡単・確
実に布を受渡し、係止させることができる。
【図面の簡単な説明】 第1図は実施例の布受渡し装置の構成を表す正面構造
図、第2図は実施例としてのマーキングシステムにおけ
る布受渡し装置と回転式布保持装置との配置状況及びこ
れらの構成を表す側面構造図、第3図は実施例で用いた
縫製情報マーキング装置の全体構成を表す斜視図、第4
図はそこに用いられるインクジェットヘッドの断面図、
第5図,第6図,第7図は第2図と共に実施例の布受渡
し動作の進行状況を表す側面構造図である。 1……布受渡し装置 2……縫製情報マーキング装置 3……回転式布保持装置 4……インクジェットヘッド 5……広幅ベルト、5a……布係止面 21……布屈曲ローラ、22……布接触ローラ 34……布支持ローラ、35……ワイヤ 47……粘着剤、80……制御回路 CL……布

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】広幅ベルトの表面に設けた係止手段にて布
    を該表面に広げて係止する回転式布保持装置に対し、前
    記布を受渡し、係止させるための布受渡し装置であっ
    て、 前記広幅ベルトに対峠し、該広幅ベルトの幅方向に布を
    接触させる接触ローラと、 該接触ローラの上方に平行に配設され、上から掛けられ
    た布を支持する布支持ローラと、 前記接触ローラにより前記広幅ベルトに接触された布
    が、該広幅ベルトの回転に伴い長手方向に係止されてい
    くとき、前記布支持ローラを該広幅ベルトの移動速度の
    1/2の速度で前記接触ローラに向かって下降させると共
    に、前記布支持ローラに、その上に掛けられた布を前記
    接触ローラに向かって前記広幅ベルトの移動速度の1/2
    の速度で繰り出させる下降手段と を備えたことを特徴とする布受渡し装置。
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