JP2922848B2 - 芳香族炭酸エステルの製造方法 - Google Patents

芳香族炭酸エステルの製造方法

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JP2922848B2
JP2922848B2 JP8154542A JP15454296A JP2922848B2 JP 2922848 B2 JP2922848 B2 JP 2922848B2 JP 8154542 A JP8154542 A JP 8154542A JP 15454296 A JP15454296 A JP 15454296A JP 2922848 B2 JP2922848 B2 JP 2922848B2
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    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多段式の反応蒸留
装置を用いて、芳香族カルボン酸エステルと、脂肪族炭
酸エステルおよび/または芳香族・脂肪族炭酸エステル
とをエステル交換反応させる芳香族炭酸エステルの製造
方法に関するものである。芳香族炭酸エステルは、工業
的に有用な化合物である。
【0002】
【従来の技術】従来より、芳香族炭酸エステルの製造方
法としては、例えば、脂肪族炭酸エステルと、芳香族ヒ
ドロキシ化合物或いは芳香族カルボン酸エステルとをエ
ステル交換反応させる方法が知られている。特に、芳香
族炭酸エステルの一種である炭酸ジフェニルを製造する
方法については、多くの提案がなされており、例えば、
米国特許第4,533,504号には、脂肪族炭酸エス
テルの一種である炭酸ジメチルと、芳香族カルボン酸エ
ステルの一種である酢酸フェニルとを反応させて炭酸ジ
フェニルを製造する方法が開示されている。
【0003】また、例えば、特開平3−291257号
公報には、連続式多段蒸留塔(反応蒸留装置)を用い、
該蒸留塔内で、炭酸ジメチルと、芳香族ヒドロキシ化合
物の一種であるフェノールとを反応させて炭酸メチルフ
ェニルを製造し、次いで、該炭酸メチルフェニルを不均
化させて目的物である炭酸ジフェニルを得る方法が開示
されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、米国特
許第4,533,504号に開示された方法は、炭酸ジ
メチルの転化率が70モル%以上と高いものの、該方法
がバッチ式であるので、生産性が低く、炭酸ジフェニル
を効率的に製造することができないという問題点を有し
ている。
【0005】また、特開平3−291257号公報に開
示された方法は、炭酸ジメチルの転化率が1.6モル%
〜24モル%程度であり、生産性が低いという欠点を有
している。また、該方法においては、炭酸メチルフェニ
ルを不均化させて炭酸ジフェニルを得るので、該炭酸ジ
フェニルを得るまでの工程が多く、炭酸ジフェニルを効
率的に製造することができないという問題点を有してい
る。
【0006】従って、炭酸ジフェニル、つまり、芳香族
炭酸エステルを効率的に製造することができる方法が切
望されている。即ち、本発明は、上記従来の問題点に鑑
みなされたものであり、その目的は、芳香族炭酸エステ
ルを連続的かつ効率的に製造することができる製造方法
を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本願発明者等は、上記従
来の問題点を解決すべく、芳香族炭酸エステルの製造方
法について鋭意検討した。その結果、多段式の反応蒸留
装置を用いて、芳香族カルボン酸エステルと、脂肪族炭
酸エステルおよび/または芳香族・脂肪族炭酸エステル
とをエステル交換反応させる際に、前記装置の塔底部
に、該塔底部(以下、第二の段と記す場合がある)に存
在する反応液の沸点よりも沸点が低い脂肪族炭酸エステ
ルを、原料の供給量に対する塔底部に供給されるべき脂
肪族炭酸エステルの供給量の割合が0.001重量倍〜
5重量倍の範囲内となるように、連続的に供給すること
により、エステル交換反応の反応効率を向上させること
ができることを見い出した。つまり、原料を供給する第
一の段よりも下側の第二の段に、該第二の段に存在する
反応液の沸点よりも沸点が低い脂肪族炭酸エステルを連
続的に供給することにより、芳香族炭酸エステルを連続
的かつ効率的に製造することができることを見い出し
て、本発明を完成させるに至った。
【0008】即ち、請求項1記載の発明の芳香族炭酸エ
ステルの製造方法は、上記の課題を解決するために、多
段式の反応蒸留装置を用いて、芳香族カルボン酸エステ
ルと、脂肪族炭酸エステルおよび/または芳香族・脂肪
族炭酸エステルとをエステル交換反応させる芳香族炭酸
エステルの製造方法であって、前記芳香族カルボン酸エ
ステルと、前記脂肪族炭酸エステルおよび/または芳香
族・脂肪族炭酸エステルとを含む原料を前記装置の第一
の段に連続的に供給してエステル交換反応させる際に、
前記装置の塔底部に、該塔底部に存在する反応液の沸点
よりも沸点が低い脂肪族炭酸エステルを、原料の供給量
に対する塔底部に供給されるべき脂肪族炭酸エステルの
供給量の割合が0.001重量倍〜5重量倍の範囲内と
なるように、連続的に供給することを特徴としている。
【0009】上記の方法によれば、原料を連続的に供給
する第一の段よりも下側の第二の段に、該第二の段に存
在する反応液の沸点よりも沸点が低い脂肪族炭酸エステ
ルを連続的に供給するので、エステル交換反応の反応効
率を向上させることができる。これにより、芳香族炭酸
エステルを連続的かつ効率的に製造することができる。
【0010】請求項2記載の発明の芳香族炭酸エステル
の製造方法は、上記の課題を解決するために、請求項1
記載の芳香族炭酸エステルの製造方法において、原料の
供給量に対する、塔底部に供給されるべき脂肪族炭酸エ
ステルの供給量の割合が、0.01重量倍〜1重量倍の
範囲内であることを特徴としている。
【0011】
【0012】上記の方法によれば、芳香族炭酸エステル
を連続的、かつ、より一層効率的に製造することができ
る。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の一実施の形態について図
1に基づいて説明すれば、以下の通りである。尚、本発
明において、「反応液の沸点」とは、該反応液を構成す
る、複数の成分からなる混合液の沸点を示す。また、本
発明において、「塔底部」とは、反応蒸留装置の塔底、
および、反応蒸留装置の全段数をn段としたとき、下か
ら凡そ「(1/5)n」段目までを示す。
【0014】また、本発明において、脂肪族炭酸エステ
ルとは、置換基として脂肪族基を2つ有する炭酸エステ
ルを示し、芳香族・脂肪族炭酸エステルとは、置換基と
して脂肪族基と芳香族基とを有する炭酸エステルを示
し、芳香族炭酸エステルとは、置換基として芳香族基を
2つ有する炭酸エステルを示す。
【0015】本発明にかかる芳香族炭酸エステルの製造
方法は、多段式の反応蒸留装置を用いて、芳香族カルボ
ン酸エステルと、脂肪族炭酸エステルおよび/または芳
香族・脂肪族炭酸エステルとをエステル交換反応させる
芳香族炭酸エステルの製造方法であって、前記芳香族カ
ルボン酸エステルと、前記脂肪族炭酸エステルおよび/
または芳香族・脂肪族炭酸エステルとを含む原料(以
下、単に原料と称する)を、前記反応蒸留装置の第一の
段に連続的に供給する一方、該第一の段よりも下側の第
二の段に、該第二の段に存在する反応液の沸点よりも沸
点が低い脂肪族炭酸エステルを連続的に供給する方法で
ある。尚、説明の便宜上、原料に含まれる脂肪族炭酸エ
ステルと、第二の段に供給する脂肪族炭酸エステルとを
区別する必要がある場合には、第二の段に供給する脂肪
族炭酸エステルを脂肪族炭酸エステル(a)と称するこ
ととする。
【0016】上記の芳香族カルボン酸エステルとして
は、具体的には、例えば、酢酸フェニル、酢酸メチルフ
ェニルの各異性体、酢酸エチルフェニルの各異性体、酢
酸クロロフェニルの各異性体、酢酸イソプロピルフェニ
ルの各異性体、酢酸メトキシフェニルの各異性体、酢酸
ジメチルフェニルの各異性体、酢酸ナフチルの各異性
体、プロピオン酸フェニル、プロピオン酸メチルフェニ
ルの各異性体、酪酸フェニル、イソ酪酸フェニル、吉草
酸フェニル、吉草酸メチルフェニルの各異性体、イソ吉
草酸フェニル、ヘキサン酸フェニル、ヘプタン酸フェニ
ル等が挙げられるが、特に限定されるものではない。
【0017】芳香族カルボン酸エステルと、脂肪族炭酸
エステルおよび/または芳香族・脂肪族炭酸エステルと
のエステル交換反応においては、該エステル交換反応の
平衡を生成系側に有利にして反応効率(平衡転化率)を
高めるために、副生する脂肪族カルボン酸エステルを連
続的に反応系外に抜き出す。このため、上記例示の化合
物のうち、脂肪族カルボン酸エステルの沸点よりも沸点
が高い芳香族カルボン酸エステルがより好ましい。
【0018】上記の脂肪族炭酸エステルとしては、具体
的には、例えば、炭酸ジメチル、炭酸ジエチル、炭酸ジ
−n−プロピル、炭酸ジイソプロピル、炭酸ジブチルの
各異性体、炭酸ジペンチルの各異性体、炭酸ジヘキシル
の各異性体、炭酸ジヘプチルの各異性体、炭酸ジオクチ
ルの各異性体、炭酸ジノニルの各異性体、炭酸ジデシル
の各異性体、炭酸ジシクロヘキシル、炭酸ジベンジル、
炭酸ジフェネチルの各異性体、炭酸ジ(メチルベンジ
ル)の各異性体等が挙げられるが、特に限定されるもの
ではない。これら脂肪族炭酸エステルは、適宜混合して
用いてもよい。上記例示の化合物のうち、工業的な面か
ら炭酸ジメチルが好適である。
【0019】また、上記の脂肪族炭酸エステル(a)と
しては、具体的には、例えば、上記例示の脂肪族炭酸エ
ステルが挙げられる。上記例示の化合物のうち、工業的
な面から炭酸ジメチルが好適である。
【0020】上記の芳香族・脂肪族炭酸エステルとして
は、例えば、上記例示の脂肪族炭酸エステルが有する2
つの脂肪族基のうち、1つが芳香族基に置換された炭酸
エステルが挙げられるが、特に限定されるものではな
い。該芳香族基としては、具体的には、例えば、前記例
示の芳香族カルボン酸エステルが有する芳香族基が挙げ
られる。これら芳香族・脂肪族炭酸エステルは、適宜混
合して用いてもよい。また、脂肪族炭酸エステルと芳香
族・脂肪族炭酸エステルとを併用する場合において、両
者の割合は、特に限定されるものではない。
【0021】そして、脂肪族カルボン酸エステルを連続
的に反応系外に抜き出すためには、脂肪族カルボン酸エ
ステルの沸点よりも沸点が高い芳香族・脂肪族炭酸エス
テルを用いることが好ましい。また、生成する芳香族炭
酸エステルを連続的に反応系外に抜き出すためには、芳
香族炭酸エステルの沸点よりも沸点が低い芳香族カルボ
ン酸エステルや脂肪族炭酸エステル、芳香族・脂肪族炭
酸エステルを用いることが好ましい。
【0022】さらに、生成する芳香族炭酸エステルと芳
香族カルボン酸エステルとの分離が容易となるように、
両者の沸点差が比較的大きいことが好ましい。尚、脂肪
族炭酸エステルや芳香族・脂肪族炭酸エステルの平衡転
化率を高めるには、芳香族カルボン酸エステルと、脂肪
族炭酸エステルや芳香族・脂肪族炭酸エステルとの沸点
差が比較的小さいことが好ましく、また、芳香族カルボ
ン酸エステルと脂肪族カルボン酸エステルとの沸点差が
比較的大きいことが好ましい。
【0023】芳香族カルボン酸エステルと、脂肪族炭酸
エステルおよび/または芳香族・脂肪族炭酸エステルと
のモル比は、使用する触媒(後述する)の種類や量、或
いは反応条件等にもよるが、1:100〜100:1の
範囲内が好ましく、1:20〜20:1の範囲内がより
好ましく、1:10〜10:1の範囲内がさらに好まし
い。尚、上記モル比を算出する際の脂肪族炭酸エステル
には、脂肪族炭酸エステル(a)として供給される分も
含まれている。また、芳香族カルボン酸エステルには、
該芳香族カルボン酸エステルを合成する際の原料、即
ち、未反応物が混入していてもよい。上記の未反応物と
しては、例えば、脂肪族カルボン酸エステルや芳香族ヒ
ドロキシ化合物等が挙げられる。但し、芳香族カルボン
酸エステルに未反応物が混入している場合には、芳香族
炭酸エステルを効率的に製造するために、該混合物中の
芳香族カルボン酸エステルの含有量は、10モル%以上
が好ましく、20モル%以上がより好ましい。
【0024】原料の供給量に対する脂肪族炭酸エステル
(a)の供給量の割合は、0.001重量倍〜5重量倍
の範囲内が好ましく、0.01重量倍〜1重量倍の範囲
内がより好ましい。脂肪族炭酸エステル(a)の供給量
が原料の供給量の0.001重量倍未満の場合には、脂
肪族炭酸エステル(a)を供給することにより生じる効
果が乏しくなるので好ましくない。また、脂肪族炭酸エ
ステル(a)の供給量が原料の供給量の5重量倍を越え
る場合には、脂肪族炭酸エステル(a)の供給量が多く
なり過ぎ、生産性が低下すると共に、脂肪族炭酸エステ
ル(a)を回収するための用役費が増加するので好まし
くない。
【0025】尚、上記のエステル交換反応は、脂肪族炭
酸エステルを用いた場合には、芳香族・脂肪族炭酸エス
テルが生成する反応と、芳香族炭酸エステルが生成する
反応との2段階で進行する。
【0026】上記の製造方法に好適に供される反応蒸留
装置は、図1に示すように、反応蒸留塔1、リボイラー
2、凝縮器3、ポンプ4、および、圧力調整弁11等を
備えている。
【0027】上記の反応蒸留塔1は、該反応蒸留塔1内
に気相部が存在し、生成した低沸点成分が該気相部へ連
続的に分離・除去され得る構造、即ち、いわゆる反応蒸
留を実施することができる構造であればよい。反応蒸留
塔1としては、塔頂と塔底とを除いた段数が2段以上で
ある連続式多段蒸留塔が好適である。このような蒸留塔
としては、例えば、ラシヒリング、ポールリング、イン
タロックスサドル、ディクソンパッキング、マクマホン
パッキング、スルーザーパッキング等の充填物が充填さ
れた充填塔;泡鐘トレイ、シーブトレイ、バルブトレイ
等のトレイ(棚段)を使用した棚段塔;等、一般に用い
られている蒸留塔を採用することができる。また、棚段
と充填物層とを併せ持つ複合式の蒸留塔も採用すること
ができる。上記の段数とは、棚段塔においては棚段の数
を示し、充填塔においては理論段数を示す。
【0028】反応蒸留塔1は、気液接触型反応器であ
り、芳香族カルボン酸エステルと、脂肪族炭酸エステル
および/または芳香族・脂肪族炭酸エステルとを気液接
触させる。反応蒸留塔1には、原料供給管5、および脂
肪族炭酸エステル(a)供給管6が接続されている。ま
た、反応蒸留塔1の塔底は、抜き出し管8および導管1
4を介してリボイラー2と接続されている。さらに、反
応蒸留塔1の塔頂は、導管12を介して凝縮器3と接続
されている。上記の原料供給管5および脂肪族炭酸エス
テル(a)供給管6は、反応蒸留塔1における異なる段
に設けられている。つまり、反応蒸留塔1において、原
料供給管5は、最下段ではない第一の段に接続されてお
り、脂肪族炭酸エステル(a)供給管6は、第一の段よ
りも下側に位置する第二の段に接続されている。脂肪族
炭酸エステル(a)供給管6は、塔底部に接続されてい
ることがより好ましく、塔底に接続されていることがさ
らに好ましい。尚、原料供給管5が接続される第一の段
は、反応蒸留塔1の中段付近が好適であるが、特に限定
されるものではない。
【0029】原料供給管5は、原料を反応蒸留塔1に連
続的に供給する。脂肪族炭酸エステル(a)供給管6
は、脂肪族炭酸エステル(a)を反応蒸留塔1に連続的
に供給する。
【0030】脂肪族炭酸エステル(a)供給管6を介し
て反応蒸留塔1に供給される脂肪族炭酸エステル(a)
は、上記第二の段に存在する反応液の沸点よりも沸点が
低い化合物であればよく、特に限定されるものではない
が、原料に含まれる脂肪族炭酸エステルが好ましい。原
料に含まれる脂肪族炭酸エステルを用いると、脂肪族炭
酸エステル(a)を回収する工程等を必要に応じて省略
することができるので、工業的に有利である。
【0031】リボイラー2は、抜き出し管8および導管
14を介して反応蒸留塔1の塔底と接続されている。リ
ボイラー2は、抜き出し管8を通じて抜き出した塔底液
を加熱し、導管14を通じて塔底に戻す。つまり、リボ
イラー2は、塔底液を加熱して循環させる。そして、抜
き出し管8は分枝しており、塔底液の一部を缶出液とし
て連続的に反応系外に抜き出すことができるようになっ
ている。
【0032】凝縮器3は、反応蒸留塔1の留出液を凝縮
して液化する。凝縮器3は、導管12を介して反応蒸留
塔1の塔頂と接続されており、抜き出し管9を介してポ
ンプ4と接続されている。また、凝縮器3には、圧力調
整弁11を備えた調整管10が取り付けられている。そ
して、抜き出し管9は分枝しており、留出液の一部を連
続的に反応系外に抜き出すことができるようになってい
る。
【0033】ポンプ4は、所定の還流比で留出液を反応
蒸留塔1に還流させるようになっている。ポンプ4は、
抜き出し管9を介して凝縮器3と接続されており、導管
13を介して反応蒸留塔1の塔頂と接続されている。
【0034】ところで、脂肪族炭酸エステル(a)が供
給されると、第二の段に存在する反応液の温度は低下す
る。従って、圧力調整弁11は、通常、反応蒸留塔1内
を加圧し、操作圧が高くなるように調節する。これによ
り、脂肪族炭酸エステル(a)が供給された状態での第
二の段に存在する反応液の温度を、脂肪族炭酸エステル
(a)が供給されない状態での第二の段に存在する反応
液の温度に維持することができる。調整管10は、真空
ポンプ等の減圧装置や加圧装置等の圧力調節装置に接続
されている。
【0035】芳香族カルボン酸エステルと、脂肪族炭酸
エステルおよび/または芳香族・脂肪族炭酸エステルと
のエステル交換反応は、触媒の存在下で行う。上記の触
媒としては、硫酸等の鉱酸;パラトルエンスルホン酸等
のスルホン酸類;イオン交換樹脂、ゼオライト等の固体
酸;水酸化ナトリウム等の塩基;チタンテトライソプロ
ポキシド、ジルコニウム(IV)イソプロポキシド等の金属
アルコキシド;塩化アルミニウム、四塩化チタン等のル
イス酸や、ルイス酸を発生する化合物;フェノキシ鉛、
フェノキシチタン等の金属フェノキサイド類;酸化鉛
類;炭酸鉛等の鉛塩類;ジルコニウム(IV)アセチルアセ
トネート、ビス(アセチルアセトナト)銅(II)、亜鉛(I
I)アセチルアセトネート、リチウムアセチルアセトネー
ト等の金属アセチルアセトネート錯体;ジブチル錫オキ
シド等の有機錫化合物;チタノシリケート;金属置換リ
ン酸アルミニウム等が挙げられるが、特に限定されるも
のではない。上記例示の触媒のうち、弱酸および弱塩基
が、芳香族炭酸エステルの選択率が向上するのでより好
ましい。
【0036】そして、均一触媒を用いる場合には、該触
媒は、芳香族カルボン酸エステル、並びに、脂肪族炭酸
エステルおよび/または芳香族・脂肪族炭酸エステルの
何れか一方または両方に混合して反応蒸留塔1に連続的
に供給するか、または、これら原料とは別個に反応蒸留
塔1に連続的に供給する。触媒と原料とは、反応蒸留塔
1における互いに同じ段に供給してもよく、また、互い
に異なる段に供給してもよい。但し、反応蒸留塔1にお
いては、触媒の存在する領域(段)が多い程、反応液と
触媒との接触頻度が増し、反応効率が良好となる。この
ため、触媒は、反応蒸留塔1のできるだけ上側の段に供
給することが好ましい。該触媒は、蒸留等の公知の方法
を用いることにより、缶出液から分離・回収すればよ
い。尚、触媒は、適当な溶媒に溶解させた状態で反応蒸
留塔1に供給してもよい。
【0037】均一触媒を用いる場合における触媒濃度
は、芳香族カルボン酸エステル、脂肪族炭酸エステル、
および芳香族・脂肪族炭酸エステルの合計量、つまり、
原料に対して、下限値は0.1ppm、好ましくは1p
pm、さらに好ましくはは10ppmである。また、上
限値は、反応蒸留塔1内部の反応液に飽和状態で溶解す
る量であり、凡そ10重量%、好ましくは5重量%、さ
らに好ましくは1重量%である。
【0038】また、固体の不均一触媒を用いる場合に
は、反応蒸留塔1内部に該触媒を保持して反応液を接触
させればよい。そして、反応蒸留塔1として充填塔(後
述する)を用いる場合には、反応蒸留塔1内に充填する
充填物の一部または全部に代えて不均一触媒を充填する
こともできる。反応蒸留塔1として棚段塔(後述する)
を用いる場合には、不均一触媒を棚段やダウンカマー内
に保持すればよい。
【0039】上記の反応蒸留塔1を操作する際に、その
操作条件を決める因子としては、例えば、段数、操作温
度(反応温度)、操作圧、液の滞留時間、還流比、およ
び液のホールドアップ量等が挙げられる。
【0040】操作温度は、原料および脂肪族炭酸エステ
ル(a)の種類や組み合わせ、触媒の種類や量、他の条
件(因子)等にもよるが、塔底の温度は、300℃以下
が好ましく、280℃以下がより好ましい。塔底の温度
が300℃よりも高い場合には、副反応が進行し易くな
るため好ましくない。さらに、反応蒸留塔1内部の圧力
が上昇しすぎるため好ましくない。
【0041】ホールドアップ量や段数は、反応時間、即
ち、滞留時間と密接に関係している。つまり、平衡転化
率を高めるには、滞留時間を或る程度長くする必要があ
り、また、滞留時間を長くするには、ホールドアップ量
を大きくするか、または、段数を多くする必要がある。
このうち、ホールドアップ量を大きくする方が好ましい
が、或る程度以上大きくすると、フラッディングが起こ
る。このため、反応蒸留塔1の空塔容積(体積)に対す
るホールドアップ量は、体積比で0.005〜0.75
の範囲内が好ましく、0.01〜0.5の範囲内がより
好ましい。また、段数を多くする場合には、反応蒸留塔
1を製造する際の費用や高さ制限、用役費、固定費等を
考慮に入れて、2段〜100段程度が好ましい。尚、段
数を多くすると、気液分離の効率が向上する。
【0042】還流比は、0〜100の範囲内が好まし
く、0〜50の範囲内がより好ましく、0〜25の範囲
内がさらに好ましい。尚、原料の1成分と、脂肪族カル
ボン酸エステルとが共沸組成物を形成する場合には、還
流比は、0或いは比較的小さな値にすることが好まし
い。また、原料の1成分と、脂肪族カルボン酸エステル
との沸点差が比較的小さい場合には、還流比は、用役費
や固定費等を考慮に入れて、比較的大きな値にすること
が好ましい。
【0043】不均一触媒を用いる場合には、反応蒸留塔
1内に触媒を保持すれば触媒の分離の必要はなく、スラ
リー状で用いる場合でも反応終了後、遠心分離や濾過等
の公知の方法を用いることにより、缶出液から不均一触
媒を容易に除去・回収することができる。また、均一触
媒を用いる場合には、反応終了後、蒸留等の公知の方法
を用いることにより、缶出液から均一触媒を容易に分離
・回収することができる。そして、反応終了後、上記の
方法を用いて触媒を分離し、次いで、蒸留、抽出、再結
晶等の公知の方法を用いることにより、目的物である芳
香族炭酸エステルを容易に単離することができる。ま
た、必要に応じて、副生成物である脂肪族カルボン酸エ
ステルや、未反応物である芳香族カルボン酸エステル、
脂肪族炭酸エステルおよび/または芳香族・脂肪族炭酸
エステル等を容易に分離・回収することができる。
【0044】次に、反応蒸留塔1を用いた芳香族炭酸エ
ステルの製造方法の一例について説明する。先ず、原料
供給管5を介して原料および触媒を、脂肪族炭酸エステ
ル(a)供給管6を介して脂肪族炭酸エステル(a)を
反応蒸留塔1にそれぞれ連続的に供給する。これら原料
および脂肪族炭酸エステル(a)は、液状で供給しても
よく、ガス状で供給してもよく、或いは、気液混合状態
で供給してもよい。また、圧力調整弁11により、反応
蒸留塔1の操作圧を必要に応じて調節する。
【0045】反応蒸留塔1に供給された原料を触媒の存
在下で気液接触させることにより、反応蒸留が行われ
る。これにより、平衡反応が進行し、芳香族炭酸エステ
ルおよび脂肪族カルボン酸エステルが生成すると共に、
両者が分離される。目的物である芳香族炭酸エステル
は、反応蒸留塔1内を流下し、缶出液(塔底液)として
連続的に抜き出される。即ち、芳香族炭酸エステルは、
缶出液として連続的に反応系外に取り出される。また、
副生成物である脂肪族カルボン酸エステルは、留出液と
して連続的に抜き出される。以上の反応操作を行うこと
により、エステル交換反応の反応効率を向上させること
ができ、連続的かつ効率的に芳香族炭酸エステルを製造
することができる。
【0046】尚、反応蒸留装置は、図1に示す構成にの
み限定されるものではない。例えば、原料供給管は、芳
香族カルボン酸エステルと、脂肪族炭酸エステルおよび
/または芳香族・脂肪族炭酸エステルとをそれぞれ別々
に反応蒸留塔に連続的に供給することができるように、
2本設けられていてもよい。つまり、2本の原料供給管
をそれぞれ別々の段に接続することにより、芳香族カル
ボン酸エステルと、脂肪族炭酸エステルおよび/または
芳香族・脂肪族炭酸エステルとをそれぞれ別々の段に供
給してもよい。この場合、芳香族カルボン酸エステルに
は、脂肪族炭酸エステルおよび/または芳香族・脂肪族
炭酸エステルの一部が含まれていてもよく、また、脂肪
族炭酸エステルおよび/または芳香族・脂肪族炭酸エス
テルには、芳香族カルボン酸エステルの一部が含まれて
いてもよい。但し、反応蒸留塔内で両者の接触が円滑に
行われるように、より高沸点の原料を供給する段を、よ
り低沸点の原料を供給する段よりも上段とすることが好
ましい。
【0047】以上のように、本発明にかかる芳香族炭酸
エステルの製造方法は、反応蒸留塔1を用い、原料を第
一の段に連続的に供給する一方、該第一の段よりも下側
の第二の段に、該第二の段に存在する反応液の沸点より
も沸点が低い脂肪族炭酸エステル(a)を連続的に供給
する方法である。
【0048】上記の方法によれば、脂肪族炭酸エステル
(a)を連続的に供給するので、エステル交換反応の反
応効率を向上させることができる。これにより、芳香族
炭酸エステルを連続的かつ効率的に製造することができ
る。
【0049】また、以上のように、本発明にかかる芳香
族炭酸エステルの製造方法は、上記第二の段が反応蒸留
塔1の塔底部である方法である。さらに、以上のよう
に、本発明にかかる芳香族炭酸エステルの製造方法は、
原料の供給量に対する脂肪族炭酸エステル(a)の供給
量の割合が、0.001重量倍〜5重量倍の範囲内であ
る方法である。
【0050】上記の方法によれば、芳香族炭酸エステル
を連続的、かつ、より一層効率的に製造することができ
る。
【0051】
【実施例】以下、実施例および比較例により、本発明を
さらに具体的に説明するが、本発明はこれらにより何ら
限定されるものではない。
【0052】〔実施例1〕図1に示す反応蒸留装置を用
いて芳香族炭酸エステルを連続的に製造した。但し、反
応蒸留塔1として、内径55mmのステンレス製の充填
塔の上に、ステンレス製の蒸留塔を接続してなる塔を用
いた。以下、本実施例に用いた反応蒸留塔1の充填塔に
ついて、簡単に説明する。
【0053】図2に示すように、上記の充填塔20は、
内部に、充填物層21、上昇部22および液溜部23等
を備えている。充填物層21は、反応ガスが通過するこ
とができる多孔板21aの上に、充填物として3mmφ
のステンレス製ディクソンパッキング(図示せず)が充
填されてなっている。また、充填物の上には、反応ガス
が通過することができる多孔板21bが載置されてい
る。そして、該充填物層21は、塔内を下降する反応液
と、塔内を上昇する反応ガスとを気液接触させるように
なっている。
【0054】充填物層21の下方には、漏斗状に形成さ
れた漏斗部25aと、管状に形成された脚部25bとか
らなるコレクター25が設けられている。漏斗部25a
は、ステンレス製の金網からなっている。脚部25b
は、液溜部23内部に挿入されており、漏斗部25aに
て集めた反応液を液溜部23に導入するようになってい
る。
【0055】上昇部22は、充填物層21(図2におい
て下側の充填物層)の上段側に設けられており、塔水平
断面における周縁部に配設されている。上昇部22は、
実質的に気液接触させることなく反応ガスを上昇させる
ようになっている。
【0056】液溜部23は、有底円筒状に形成されてお
り、容量25mlである。該液溜部23は、充填物層2
1(同図において下側の充填物層)の上段側に設けられ
ており、該水平断面における中央部に配設されている。
液溜部23は、その上段側に設けられた充填物層21
(同図において上側の充填物層)からコレクター25を
介して下降してきた反応液を溜めることができるように
なっている。そして、液溜部23は、実質的に気液接触
させることなく、該反応液中の原料を触媒の存在下で反
応させるようになっている。
【0057】液溜部23に溜められた反応液は、25m
l以上になると該液溜部23から溢れ、オーバーフロー
した反応液は、液溜部23の外側壁を伝いながら塔内を
下降し、下段側に設けられた充填物層21に供給され
る。
【0058】上記構成の充填塔20は、充填物層21、
液溜部23および上昇部22からなるユニットの段数が
5段である。そして、該充填塔20の5段目の上に原料
供給管5を接続し、1段目(最下段)の下、即ち、塔底
に脂肪族炭酸エステル(a)供給管6を接続した。従っ
て、充填塔20は反応部である。
【0059】また、上記の蒸留塔は、高さ80cm、内
径20mmであり、充填物として3mmφのステンレス
製ディクソンパッキングを充填した。従って、蒸留塔は
濃縮部である。
【0060】さらに、リボイラー2等を用いて塔底液を
加熱する代わりに、充填塔20の塔底をヒータで加熱す
ることにより、蒸留に必要な熱を供給した。反応蒸留塔
1の操作条件は、塔底温度を230℃、操作圧である塔
頂圧力を440Torrとした。また、1時間当たりの
還流量を30gとすることにより、還流比を0.41に
設定した。
【0061】そして、反応蒸留塔1に原料供給管5を介
して、原料と、触媒としてのチタンテトラフェノキシド
「Ti(OPh)4 」とからなる原料液を連続的に供給
した。原料液の1時間当たりの供給量は、119.9g
とした。上記原料の組成は、吉草酸フェニル(芳香族カ
ルボン酸エステル)31.2重量%、炭酸メチルフェニ
ル(芳香族・脂肪族炭酸エステル)21.6重量%、炭
酸ジメチル(脂肪族炭酸エステル)10.9重量%、吉
草酸メチル26.6重量%、フェノール1.6重量%、
および、目的物である炭酸ジフェニル8.2重量%であ
った。また、上記のチタンテトラフェノキシドは、原料
(全成分)に対するチタンの添加量が400ppmとな
るように添加した。
【0062】また、反応蒸留塔1に脂肪族炭酸エステル
(a)供給管6を介して、脂肪族炭酸エステル(a)と
しての炭酸ジメチルをガス状で連続的に供給した。炭酸
ジメチルの1時間当たりの供給量は、11.5gとし
た。上記の反応条件、即ち、原料液並びに脂肪族炭酸エ
ステル(a)の流量および組成を、表1に示す。
【0063】上記の操作条件にて反応蒸留塔1を操作
し、吉草酸フェニルと、炭酸メチルフェニルおよび炭酸
ジメチルとを、エステル交換させながら気液接触させ
た。そして、副生した吉草酸メチルを含む留出液を、抜
き出し管9を通じて連続的に反応系外に取り出した。留
出液の1時間当たりの抜き出し量は、72.7gであっ
た。一方、生成した炭酸ジフェニルを含む缶出液を、抜
き出し管8を通じて連続的に反応系外に取り出した。缶
出液の1時間当たりの抜き出し量は、58.7gであっ
た。上記の塔頂圧力を、還流比等と共に、表2に示す。
【0064】上記留出液の組成を分析した結果、該組成
は、吉草酸メチル68.8重量%、および、炭酸ジメチ
ル31.2重量%であった。一方、上記缶出液の組成を
分析した結果、該組成は、芳香族炭酸エステルである炭
酸ジフェニル71.9重量%、吉草酸フェニル19.3
重量%、炭酸メチルフェニル6.4重量%、吉草酸メチ
ル0.5重量%、炭酸ジメチル0.3重量%、および、
フェノール1.6重量%であった。従って、吉草酸フェ
ニルの転化率は69.7モル%であり、炭酸ジメチルの
転化率は14.9モル%であった。上記留出液並びに缶
出液の流量および組成を、反応結果と共に、表3に示
す。尚、上記炭酸ジメチルの転化率とは、炭酸ジメチル
の転化量を、脂肪族炭酸エステル(a)として供給した
炭酸ジメチルの供給量で除し、百分率で表した値であ
る。
【0065】〔実施例2〕実施例1の反応蒸留装置と同
一の反応蒸留装置を用いて、実施例1における原料液の
1時間当たりの供給量を119.9gから117.8g
に、脂肪族炭酸エステル(a)の1時間当たりの供給量
を11.5gから34.9gにそれぞれ変更すると共
に、塔頂圧力を440Torrから500Torrに、
還流比を0.41から0.31にそれぞれ変更した以外
は、実施例1の反応条件と同様の反応条件で、エステル
交換反応を行った。上記の反応条件、即ち、原料液並び
に脂肪族炭酸エステル(a)の流量および組成を、表1
に示す。
【0066】そして、副生した吉草酸メチルを含む留出
液を、連続的に反応系外に取り出した。留出液の1時間
当たりの抜き出し量は、96.6gであった。一方、生
成した炭酸ジフェニルを含む缶出液を、連続的に反応系
外に取り出した。缶出液の1時間当たりの抜き出し量
は、56.1gであった。上記の塔頂圧力を、還流比等
と共に、表2に示す。
【0067】上記留出液の組成を分析した結果、該組成
は、吉草酸メチル53.0重量%、および、炭酸ジメチ
ル47.0重量%であった。一方、上記缶出液の組成を
分析した結果、該組成は、炭酸ジフェニル70.0重量
%、吉草酸フェニル18.6重量%、炭酸メチルフェニ
ル8.5重量%、吉草酸メチル0.4重量%、炭酸ジメ
チル0.6重量%、および、フェノール1.8重量%で
あった。従って、吉草酸フェニルの転化率は71.6モ
ル%であり、炭酸ジメチルの転化率は5.7モル%であ
った。上記留出液並びに缶出液の流量および組成を、反
応結果と共に、表3に示す。
【0068】〔比較例1〕実施例1の反応蒸留装置と同
一の反応蒸留装置を用いて、実施例1における原料液の
1時間当たりの供給量を119.9gから120.0g
に、脂肪族炭酸エステル(a)の1時間当たりの供給量
を11.5gから0gにそれぞれ変更すると共に、塔頂
圧力を440Torrから350Torrに、還流比を
0.41から0.52にそれぞれ変更した以外は、実施
例1の反応条件と同様の反応条件で、エステル交換反応
を行った。即ち、脂肪族炭酸エステル(a)を用いない
で、比較用のエステル交換反応を行った。上記の反応条
件、即ち、原料液並びに脂肪族炭酸エステル(a)の流
量および組成を、表1に示す。
【0069】そして、副生した吉草酸メチルを含む留出
液を、連続的に反応系外に取り出した。留出液の1時間
当たりの抜き出し量は、57.9gであった。一方、生
成した炭酸ジフェニルを含む缶出液を、連続的に反応系
外に取り出した。缶出液の1時間当たりの抜き出し量
は、62.1gであった。上記の塔頂圧力を、還流比等
と共に、表2に示す。
【0070】上記留出液の組成を分析した結果、該組成
は、吉草酸メチル73.1重量%、および、炭酸ジメチ
ル26.9重量%であった。一方、上記缶出液の組成を
分析した結果、該組成は、炭酸ジフェニル61.4重量
%、吉草酸フェニル31.9重量%、炭酸メチルフェニ
ル4.5重量%、吉草酸メチル0.6重量%、および、
フェノール1.6重量%であった。従って、吉草酸フェ
ニルの転化率は47.1モル%と低かった。上記留出液
並びに缶出液の流量および組成を、反応結果と共に、表
3に示す。
【0071】〔実施例3〕実施例1の反応蒸留装置と同
一の反応蒸留装置を用いて芳香族炭酸エステルを連続的
に製造した。但し、反応蒸留塔1の操作条件は、塔底温
度を230℃、塔頂圧力を450Torrとした。ま
た、還流比を0.34に設定した。
【0072】そして、反応蒸留塔1に原料供給管5を介
して、原料と、チタンテトラフェノキシドとからなる原
料液を連続的に供給した。原料液の1時間当たりの供給
量は、122.7gとした。上記原料の組成は、吉草酸
フェニル25.3重量%、炭酸メチルフェニル17.7
重量%、炭酸ジメチル5.9重量%、吉草酸メチル1
6.6重量%、フェノール25.1重量%、および、炭
酸ジフェニル9.5重量%であった。また、上記のチタ
ンテトラフェノキシドは、原料(全成分)に対するチタ
ンの添加量が458ppmとなるように添加した。
【0073】また、反応蒸留塔1に脂肪族炭酸エステル
(a)供給管6を介して、炭酸ジメチルをガス状で連続
的に供給した。炭酸ジメチルの1時間当たりの供給量
は、15.4gとした。上記の反応条件、即ち、原料液
並びに脂肪族炭酸エステル(a)の流量および組成を、
表1に示す。
【0074】上記の操作条件にて反応蒸留塔1を操作
し、吉草酸フェニルと、炭酸メチルフェニルおよび炭酸
ジメチルとを、エステル交換させながら気液接触させ
た。そして、副生した吉草酸メチルを含む留出液を、連
続的に反応系外に取り出した。留出液の1時間当たりの
抜き出し量は、87.5gであった。一方、生成した炭
酸ジフェニルを含む缶出液を、連続的に反応系外に取り
出した。缶出液の1時間当たりの抜き出し量は、50.
6gであった。上記の塔頂圧力を、還流比等と共に、表
2に示す。
【0075】上記留出液の組成を分析した結果、該組成
は、吉草酸メチル40.5重量%、炭酸ジメチル25.
0重量%、および、フェノール34.5重量%であっ
た。一方、上記缶出液の組成を分析した結果、該組成
は、炭酸ジフェニル74.6重量%、吉草酸フェニル1
5.1重量%、炭酸メチルフェニル7.7重量%、吉草
酸メチル0.4重量%、炭酸ジメチル0.4重量%、お
よび、フェノール1.9重量%であった。従って、吉草
酸フェニルの転化率は75.4モル%であり、炭酸ジメ
チルの転化率は3.6モル%であった。上記留出液並び
に缶出液の流量および組成を、反応結果と共に、表4に
示す。
【0076】〔比較例2〕実施例1の反応蒸留装置と同
一の反応蒸留装置を用いて、実施例3における原料液の
1時間当たりの供給量を122.7gから122.8g
に、脂肪族炭酸エステル(a)の1時間当たりの供給量
を15.4gから0gにそれぞれ変更すると共に、塔頂
圧力を450Torrから350Torrに、還流比を
0.34から0.43にそれぞれ変更した以外は、実施
例3の反応条件と同様の反応条件で、エステル交換反応
を行った。即ち、脂肪族炭酸エステル(a)を用いない
で、比較用のエステル交換反応を行った。上記の反応条
件、即ち、原料液並びに脂肪族炭酸エステル(a)の流
量および組成を、表1に示す。
【0077】そして、副生した吉草酸メチルを含む留出
液を、連続的に反応系外に取り出した。留出液の1時間
当たりの抜き出し量は、69.6gであった。一方、生
成した炭酸ジフェニルを含む缶出液を、連続的に反応系
外に取り出した。缶出液の1時間当たりの抜き出し量
は、53.7gであった。上記の塔頂圧力を、還流比等
と共に、表2に示す。
【0078】上記留出液の組成を分析した結果、該組成
は、吉草酸メチル41.9重量%、炭酸ジメチル13.
8重量%、および、フェノール44.3重量%であっ
た。一方、上記缶出液の組成を分析した結果、該組成
は、炭酸ジフェニル62.6重量%、吉草酸フェニル3
1.0重量%、炭酸メチルフェニル4.3重量%、およ
び、フェノール2.2重量%であった。従って、吉草酸
フェニルの転化率は46.4モル%と低かった。上記留
出液並びに缶出液の流量および組成を、反応結果と共
に、表4に示す。
【0079】
【表1】
【0080】
【表2】
【0081】
【表3】
【0082】
【表4】
【0083】反応蒸留塔1の塔底から炭酸ジメチルを供
給すると、該炭酸ジメチルは、その一部が、目的物であ
る炭酸ジフェニルと不均化反応(平衡反応)して、炭酸
メチルフェニルを生成していると考えられる。つまり、
反応蒸留塔1の塔底から炭酸ジメチルを供給すると、炭
酸ジフェニルの生成を阻害するおそれがある。しかしな
がら、上記実施例1〜3および比較例1・2の結果から
明らかなように、本実施例においては、吉草酸フェニル
の転化率が向上していると共に、炭酸ジフェニルの生成
量が増加している。従って、本実施例にかかる製造方法
は、反応効率を向上させる効果に優れていることがわか
る。
【0084】即ち、上記実施例1〜3および比較例1・
2の結果から明らかなように、本実施例にかかる製造方
法を採用することにより、反応効率(平衡転化率)を向
上させることができ、従って、連続的かつ効率的に、芳
香族炭酸エステルである炭酸ジフェニルを製造すること
ができることがわかる。
【0085】
【発明の効果】本発明の請求項1記載の芳香族炭酸エス
テルの製造方法は、以上のように、多段式の反応蒸留装
置を用いて、芳香族カルボン酸エステルと、脂肪族炭酸
エステルおよび/または芳香族・脂肪族炭酸エステルと
をエステル交換反応させる芳香族炭酸エステルの製造方
法であって、前記芳香族カルボン酸エステルと、前記脂
肪族炭酸エステルおよび/または芳香族・脂肪族炭酸エ
ステルとを含む原料を前記装置の第一の段に連続的に供
してエステル交換反応させる際に、前記装置の塔底部
に、該塔底部に存在する反応液の沸点よりも沸点が低い
脂肪族炭酸エステルを、原料の供給量に対する塔底部に
供給されるべき脂肪族炭酸エステルの供給量の割合が
0.001重量倍〜5重量倍の範囲内となるように、
続的に供給する方法である。
【0086】上記の方法によれば、エステル交換反応の
反応効率を向上させることができる。これにより、芳香
族炭酸エステルを連続的かつ効率的に製造することがで
きるという効果を奏する。
【0087】本発明の請求項2記載の芳香族炭酸エステ
ルの製造方法は、以上のように、原料の供給量に対す
る、塔底部に供給されるべき脂肪族炭酸エステルの供給
量の割合が、0.01重量倍〜1重量倍の範囲内である
方法である。
【0088】
【0089】上記の方法によれば、芳香族炭酸エステル
を連続的、かつ、より一層効率的に製造することができ
るという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態にかかる製造方法に好適
な反応蒸留装置の概略の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施例における反応蒸留装置が有す
る充填塔の概略の構成を示す要部の断面図である。
【符号の説明】
1 反応蒸留塔 2 リボイラー 3 凝縮器 4 ポンプ 5 原料供給管 6 脂肪族炭酸エステル(a)供給管 11 圧力調整弁 20 充填塔 21 充填物層 22 上昇部 23 液溜部 25 コレクター
フロントページの続き (72)発明者 若山 裕紀 大阪府吹田市西御旅町5番8号 株式会 社日本触媒内 (72)発明者 渡辺 憲一 大阪府吹田市西御旅町5番8号 株式会 社日本触媒内 (72)発明者 恩田 義幸 大阪府吹田市西御旅町5番8号 株式会 社日本触媒内 (56)参考文献 特開 平8−73412(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07C 69/96 C07C 68/08 C07C 68/06

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】多段式の反応蒸留装置を用いて、芳香族カ
    ルボン酸エステルと、脂肪族炭酸エステルおよび/また
    は芳香族・脂肪族炭酸エステルとをエステル交換反応さ
    せる芳香族炭酸エステルの製造方法であって、 前記芳香族カルボン酸エステルと、前記脂肪族炭酸エス
    テルおよび/または芳香族・脂肪族炭酸エステルとを含
    む原料を前記装置の第一の段に連続的に供給してエステ
    ル交換反応させる際に、前記装置の塔底部に、該塔底部
    に存在する反応液の沸点よりも沸点が低い脂肪族炭酸エ
    ステルを、原料の供給量に対する塔底部に供給されるべ
    き脂肪族炭酸エステルの供給量の割合が0.001重量
    倍〜5重量倍の範囲内となるように、連続的に供給する
    ことを特徴とする芳香族炭酸エステルの製造方法。
  2. 【請求項2】 原料の供給量に対する、塔底部に供給され
    るべき脂肪族炭酸エステルの供給量の割合が、0.01
    重量倍〜1重量倍の範囲内であることを特徴とする請求
    項1記載の芳香族炭酸エステルの製造方法。
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