JP2921254B2 - 冷凍装置 - Google Patents

冷凍装置

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JP2921254B2
JP2921254B2 JP4116624A JP11662492A JP2921254B2 JP 2921254 B2 JP2921254 B2 JP 2921254B2 JP 4116624 A JP4116624 A JP 4116624A JP 11662492 A JP11662492 A JP 11662492A JP 2921254 B2 JP2921254 B2 JP 2921254B2
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discharge temperature
compressor
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expansion valve
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裕二 米田
浩司 山本
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Daikin Industries Ltd
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Daikin Kogyo Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は過熱度を制御するため
の電動膨張弁を有する冷凍装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】圧縮能力可変形の圧縮機に、凝縮器、電
動膨張弁、蒸発器を接続して成る冷凍装置においては、
冷凍装置の能力確保及び液冷媒の還流による圧縮機信頼
性の低下防止のために、電動膨張弁の開度を調整して冷
媒の過熱度SHを制御することが従来から行われてい
る。この過熱度制御の従来例としては、例えば特開平3
−267656号公報を挙げることができる。この従来
例においては、暖房運転時には圧縮機周波数Hf、凝縮
温度Tc、蒸発温度Te(又は外気温)を、また冷房運
転時には圧縮機周波数Hf、蒸発温度Te、凝縮温度T
c(又は外気温)をそれぞれ検出し、これらパラメータ
に基づいて圧縮機からの吐出冷媒の目標吐出温度を導出
し、圧縮機からの吐出冷媒温度が上記目標吐出温度に近
づくように電動膨張弁の開度制御を行っている。
【0003】暖房時及び冷房時における上記各パラメー
タの組合わせは、具体的には表1の通りである。
【0004】
【表1】
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで上記従来例に
おいては、比較的多くのパラメータを使用する必要があ
ること、及び各パラメータが少なからぬ数値範囲を有す
るものであることから、目標吐出温度を算出するための
定数決定のために多くの試験を行わなければならず、こ
れに多大の手数を要するという欠点がある。また上記定
数は機種毎に異なるものであるため、これを各機種毎に
確認していく際にも多くの手数を要している。
【0006】この発明は上記従来の欠点を解決するため
になされたものであって、その目的は、目標吐出温度を
良好な精度でもって設定しながらも、必要とするパラメ
ータを減少させ、これにより上記試験に要する手数を減
少させ、しかも機種変更に対しても容易に対処可能な冷
凍装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】そこでこの発明の冷凍装
置は、第1図に示すように、圧縮能力可変形の圧縮機1
に、凝縮器3、電動膨張弁4、蒸発器5を接続し、上記
凝縮器3での凝縮温度Tcと蒸発器5での蒸発温度Te
とを検出する温度センサ10、11を設けて成る冷凍装
置であって、モリエル線図上、上記蒸発温度Teに対応
する等圧力線上での所定の過熱度SHに対応する点を通
り、かつ、上記圧縮機1単体のエネルギ効率EERによ
って決定される傾きKで傾斜する傾斜特性線と、上記凝
縮温度Toに対応する等圧力線との交点の温度を目標吐
出温度Tmとして設定する目標吐出温度設定手段21
と、上記圧縮機1からの冷媒吐出温度Toを検出する吐
出温度センサ13と、上記冷媒吐出温度Toを目標吐出
温度Tmに近づけるべく上記電動膨張弁4の開度を制御
する開度制御手段22を備えていることを特徴としてい
る。
【0008】
【作用】上記構成によるこの発明の冷凍装置では、圧縮
機1から吐出された冷媒は、まず凝縮器3で凝縮した後
に、電動膨張弁4で減圧されて蒸発器5において蒸発し
て圧縮機1へ返流する。このような冷凍装置の運転状態
において、温度センサ10、11で凝縮器3の凝縮温度
Tcと蒸発器5での蒸発温度Teとを検出する。目標温
度設定手段21は、モリエル線図上、上記蒸発温度Te
に対応する等圧力線上での所定の過熱度SHに対応する
点を通り、かつ、上記圧縮機1単体のエネルギ効率EE
Rによって決定される傾きKで傾斜する傾斜特性線と、
上記凝縮温度Toに対応する等圧力線との交点の温度を
目標吐出温度Tmとして設定する。一方吐出温度センサ
13は圧縮機1からの吐出冷媒温度Toを検出する。そ
して開度制御手段22は、吐出冷媒温度Toを目標吐出
温度Tmに近づけるように電動膨張弁4の開度を制御し
て、過熱度を制御するのである。
【0009】
【実施例】次にこの発明の冷凍装置の具体的な実施例に
ついて、図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0010】本発明を空気調和機に適用した場合を示す
図2において、この空気調和機は室外ユニットXと室内
ユニットYとから成り、圧縮機1の吐出配管1aと吸込
配管1bとは四路切換弁2を介して冷媒配管9に接続し
ている。この冷媒配管9には室外熱交換器3、電動膨張
弁4、閉鎖弁6、室内熱交換器5、閉鎖弁7が順次に介
設されている。また上記吸込配管1bにはアキュームレ
ータ15が介設されている。さらに室外ユニットXには
室外ファン16が設けられ、また室内ユニットYには室
内ファン17が設けられている。
【0011】そして室外熱交換器3、室内熱交換器5に
は、それぞれ温度センサ10、11が設けられており、
これら温度センサ10、11の検出信号Tc、Teが目
標吐出温度設定手段21に入力されている。そして目標
吐出温度設定手段21は、後述する手順にて目標吐出温
度Tmを算出するようになされている。一方上記吐出配
管1aには、吐出温度センサ13が付設されており、吐
出温度センサ13は冷媒吐出温度Toを検出している。
冷媒吐出温度To及び目標吐出温度Tmは、開度制御手
段22へ入力されており、開度制御手段22は上記冷媒
吐出温度Toを目標吐出温度Tmに近づけるように、上
記電動膨張弁4の開度を調整する機能を備えている。
【0012】 次に上記目標吐出温度Tmの算出手順に
ついて、図3に基づいて説明する。まず上記の通り凝縮
温度Tcと蒸発温度Teとが把握されているので、モリ
エル線図上において、蒸発温度Teに対応する等圧力線
(図において下側の水平線)上での所定の過熱度SHの
点を圧縮始めの状態Aとして特定し得る。そして圧縮機
1の単体のエネルギ効率EER(C.O.P)によって
決定されるモリエル線図上の傾きKを予め把握してお
き、この傾斜特性線を上記A点から延長する。そしてこ
れと上記凝縮温度Tcに対応する等圧力線(図において
上側の水平線)との交差する点Bの温度を目標吐出温度
Tmとするのである。なおこれらに必要な各データは、
目標吐出温度設定手段21に記憶しておくものとする。
【0013】この方式によれば、圧縮機周波数が変化す
れば、Tc及びTeに変化が生ずるため、周波数を独立
したパラメータとして考慮する必要がなくなる。例えば
図4(b)に示すように、圧縮機周波数の上昇は、Tc
の上昇、Teの低下として表されることになる。
【0014】また風量、外気温度の変動も、同様にT
c、Teにフィードバックされる。例えば図4(c)の
ように、暖房時に風量が増加すると、これはTcの低下
として表されることになるし、また図4(d)のよう
に、外気温度の低下はTeの低下として表されることに
なる。したがって従来よりも少ないパラメータでもっ
て、正確に目標吐出温度Tmを算出し得る。しかも上記
方式によれば、冷房時と暖房時に別々に目標吐出温度を
持つ必要も生じない。
【0015】また圧縮機の機種が異なる場合には、圧縮
機単体のEERによって決定される上記定数Kを変更す
るだけでその対処が可能である。さらにインバータ圧縮
機においては、図5に示すように低周波数では大きな定
数K、高周波数では小さな定数Kというように、複
数個のKの値を持ち、これによりきめの細かい制御を行
うことも可能である。
【0016】制御フローチャートを図6で説明すると、
ステップS1で凝縮温度Tc、ステップS2で蒸発温度
Teをそれぞれ検出し、ステップS3で上記Kの値を入
力する。そしてステップS4で目標吐出温度Tmを算出
し、一方ステップS5で吐出冷媒温度Toを検出する。
そして吐出冷媒温度Toを目標吐出温度Tmに近づける
ように、ステップS6で電動膨張弁4の開度を制御し
て、ステップS7において必要なパルスを出力し、これ
により空気調和機における冷媒過熱度を制御するように
なっている。
【0017】以上にこの発明の冷凍装置の具体的な実施
例について説明したが、この発明は上記実施例に限定さ
れるものではなく、この発明の範囲内で種々変更して実
施することが可能である。例えば上記実施例において
は、空気調和機に適用した場合を例示しているが、他の
冷凍装置にも応用可能である。
【0018】
【発明の効果】上記したようにこの発明の冷凍装置にお
いては、圧縮機の圧縮能力や、凝縮器・蒸発器を通過す
る風量、外気温等をパラメータにせずとも、これらの変
化に対応して所定の過熱度が得られる目標吐出温度を逐
次設定することができる。したがって、目標吐出温度を
良好な精度でもって設定しながらも、必要とするパラメ
ータの数が減少するので、試験に要する手数が減少し、
しかも機種変更に対しても容易に対処可能となるので、
この点においても試験の手数を減少することが可能であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の冷凍装置の全体構成の機能ブロック
図である。
【図2】上記実施例の配管系統図である。
【図3】上記において目標吐出温度の算出手順を説明す
るための説明図である。
【図4】凝縮温度及び蒸発温度の変化状態を示す説明図
である。
【図5】機種変更等によるK値変化を説明するための説
明図である。
【図6】上記制御手順を示すフローチャート図である。
【符号の説明】
1 圧縮機 3 室外熱交換器 4 電動膨張弁 5 室内熱交換器 10 温度センサ 11 温度センサ 13 吐出温度センサ 21 目標吐出温度設定手段 22 開度制御手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−108162(JP,A) 特開 平3−267656(JP,A) 特開 昭59−109748(JP,A) 特開 昭63−73059(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F25B 1/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧縮能力可変形の圧縮機(1)に、凝縮
    器(3)、電動膨張弁(4)、蒸発器(5)を接続し、
    上記凝縮器(3)での凝縮温度(Tc)と蒸発器(5)
    での蒸発温度(Te)とを検出する温度センサ(10)
    (11)を設けて成る冷凍装置であって、モリエル線図
    上、上記蒸発温度(Te)に対応する等圧力線上での所
    定の過熱度(SH)に対応する点を通り、かつ、上記圧
    縮機(1)単体のエネルギ効率(EER)によって決定
    される傾き(K)で傾斜する傾斜特性線と、上記凝縮温
    度(To)に対応する等圧力線との交点の温度を目標吐
    出温度(Tm)として設定する目標吐出温度設定手段
    (21)と、上記圧縮機(1)からの冷媒吐出温度(T
    o)を検出する吐出温度センサ(13)と、上記冷媒吐
    出温度(To)を目標吐出温度(Tm)に近づけるべく
    上記電動膨張弁(4)の開度を制御する開度制御手段
    (22)を備えていることを特徴とする冷凍装置。
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