JP2918702B2 - 画像出力装置 - Google Patents

画像出力装置

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JP2918702B2
JP2918702B2 JP3007971A JP797191A JP2918702B2 JP 2918702 B2 JP2918702 B2 JP 2918702B2 JP 3007971 A JP3007971 A JP 3007971A JP 797191 A JP797191 A JP 797191A JP 2918702 B2 JP2918702 B2 JP 2918702B2
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Description

【発明の詳細な説明】[発明の目的]
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はプリンタやファクシミリ
あるいは複写機等で用いられる画像出力装置に係わり、
特に記録画像の画像面を被覆して出力する画像出力装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】ビデオプリンタなどの画像出力装置を用
い、高精細な画像を記録紙などに出力するにおいて、記
録出力後に記録画像の保護のため、記録後の画像面に透
明プラスチックシート等のフィルム状保護部材を重ねは
り合わせる処理、いわゆるラミネート処理が施される。
【0003】このラミネート処理によって貴重な画像面
が保護されるだけでなく、湿度や紫外線などの影響が緩
和され耐候性向上による記録色材の長期保存が可能にな
る利点がある。ラミネート処理は例えば、熱融着性接着
剤を記録画像面と透明プラスチックシートとの間に介し
て、熱エネルギーを付与して記録画像面と透明プラスチ
ックシートとを接着する。この際、記録色材として熱溶
融性インクや熱昇華性インクあるいは通常の複写機で使
用される電子写真記録用トナーインク等を用いた場合に
はラミネートの前後において画像の濃度や色相あるいは
インク付着面積が変動する欠点があった。これは、ラミ
ネート処理によって記録画像を形成するインクが加熱さ
れるため、記録画点の個々のインク形状を変化させ付着
面積の変動や見掛けの濃度の変動を生じさせたり、ある
いは温度上昇に伴う化学反応によって分子レベルの組成
変化を生じ色相や濃度を変化させるからである。
【0004】濃度や文字の線幅あるいは色相の変動は記
録画像の画質へ大きく影響する。特に、高精細な記録画
点を必要としたり、フルカラー記録などの様に忠実な色
再現を必要とする場合には、微少な変動をも回避する事
が望まれる。
【0005】例えば、熱昇華性染料インクを用いた熱転
写記録の場合にはラミネートの前後においてL* *
* (CIE1976)色空間上での色度の変動(色差)は△
Eab* =2〜4程度、あるいはそれ以上あり、この値
は人間の視覚として感知し得る範囲にある。このような
変動は高画質な記録画像を必要とする用途においては明
らかに異なる画像として判断されてしまう問題があっ
た。
【0006】また、文字の線幅の変動は、例えば記録文
字をOCR読取りする用途において読み取り誤りを招く
問題があり、濃淡画像における線幅の変動は、例えばカ
ラー複写機等の出力において画像の鮮鋭感を損なう問題
があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記画像出力装置にお
いては、記録出力の後に記録画像の画像面を被覆するい
わゆるラミネート処理の際に画像の濃度や色相あるいは
線幅等が変動してしまい、得られる画像は必要とする画
像とは異なるものになってしまう欠点があった。本発明
は、上記問題点に鑑みなされたものであり、画像面を被
覆し画像の保護や保存性を向上させる画像被覆処理を行
ない、かつ、必要とする高画質画像が得られる画像出力
装置を提供することを目的とする。[発明の構成]
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、記録紙等の被
記録媒体上に画像を記録する画像記録手段と記録画像の
画像面を被覆する画像被覆手段を具備すると共に、記録
画像の濃度や色相あるいは画点付着面積等が画像被覆時
に画像被覆エネルギー量に応じて変動する変動分を勘案
し、予め画像データを補正する画像処理手段を具備する
か、あるいは予め画像記録エネルギー量を補正する記録
エネルギー制御手段を具備する事によって、画像被覆処
理後にも適切な画質の画像が得られる画像出力装置であ
る。
【0009】
【作用】このように、画像データの補正や記録エネルギ
ー量の補正を被覆エネルギー量に応じて変化させるの
で、濃度や色相あるいは画点付着面積等が被覆処理によ
って変動する変動分を適切に補正でき、画像被覆処理を
行なうことによって保存性に優れた記録画像を得られ
る。更に、画像被覆処理を行なうか否かの選択手段を具
備することによって、画像被覆処理を行なう場合には、
画像被覆処理を行なわない場合に対して画像データの補
正や記録エネルギー量の補正を行なうことにより、画像
被覆処理を行なうか否かに因らず適切な記録画像を得る
ことができる。
【0010】
【実施例】以下、図面に基づいて、本発明の一実施例に
ついて詳細に説明する。
【0011】図1は、本発明に係わる画像出力装置の概
略構成を示すブロック図である。本装置は、画像被覆処
理での画質変動分を補正する画像処理部1、画像信号に
基づき記録紙等の被記録媒体に画像を形成する画像記録
部2、記録後の画像面を被覆する画像被覆部3とから成
る。
【0012】画像処理部1は画像被覆部3における画像
被覆処理に伴う画質の変化を予め補正するものであり、
同図中の画像被覆部3から画像処理部1に向かう矢印線
で示すように、画像被覆部3の情報が画像処理部1に供
給され、この情報に基づき処理の有無や処理すべき程度
などを制御している。
【0013】画像被覆処理前後における画質の変化は、
画像記録部2の構成と画像被覆部3の構成との組み合わ
せによって様々な場合がある。例えば画像記録部2とし
て銀塩写真方式や電子写真方式あるいは熱記録方式等の
各種画像記録方式が適用でき、画像被覆部3の構成とし
て熱加圧方式やマイクロ波加熱方式などのいわゆるラミ
ネート方式が適用できる。これらの方式の中から画質の
変化の小さい組み合わせを選ぶことが装置/システムを
構築する手法として望ましいが、種々の制限条件によっ
て希望に合うものが実現できない場合が多い。本実施例
では、記録方式としてコンパクトで高品質なカラー記録
画像が得られる熱昇華型記録方式、画像被覆方式として
簡単な構成で確実な画像被覆処理が可能な熱加圧による
ラミネート方式を採用した場合について説明する。
【0014】本実施例の場合にはラミネートによる画質
変化は熱と圧力の作用によって引き起こされ、主に次の
2つの症状が発生する。すなわち第1は濃度特性が変化
し、それに伴い色再現特性が変化する事であり、第2に
画像のエッジ部分の鮮鋭感が失われ全体的に画像がボケ
ることである。図23はラミネートの前後における濃度特
性の変化を示す一例であり、実線がラミネート前、破線
がラミネート後に相当する。高濃度領域ではラミネート
の前後で記録濃度が0.1以上変化している。この濃度特
性の変化はラミネートの温度や加圧力あるいは加圧時間
などの条件によって異なり、さらに画像記録部2におけ
る画像記録に使用される記録媒体によっても異なる。ま
た本実施例に用いられる昇華性熱転写記録ではイエロー
・マゼンタ・シアンの3色のカラー色材を使用してカラ
ー画像を出力するが、その3色の色材それぞれの濃度特
性の変化量も異なる。このため3色の重ね合わせによっ
て再現される色再現特性も変化し色相のずれとして現れ
る。画像処理部1では、これら画像変化に影響する要因
であるラミネートの温度や加圧力、加圧時間、記録色材
等の情報を画像被覆部3から受取り、これらの特性の変
化に対して適切な補正を行なう。
【0015】画像処理部1には、図示しないスキャナ、
ビデオカメラ、画像メモリ、パターン発生器、伝送系の
復調・復合回路等から濃淡情報を含んだ画像信号がデジ
タル信号の形で入力される。画像信号の入力形態に応じ
て本画像出力装置は、例えばカラープリンタやカラー複
写機、カラーファクシミリなどのシステム構成に適用で
きる。このとき入力される画像信号は、画像記録部2が
持っている基本的な仕様である例えば画像サイズ、記録
密度、階調特性、色特性などに合わせたものが供給され
る。
【0016】図22は画像処理部1の要部構成を示すブロ
ック図であり、同図(a)に示す濃度および色特性を補
正する色濃度特性補正回路と同図(b)に示す空間フィ
ルタ回路とからなる。色濃度特性補正回路は後述する画
像被覆部3で施されるラミネート処理によって変化する
濃度特性を補正する機能を有している。通常はROMや
RAMで構成される。ROMやRAMの構成にすること
によって、画像記録部2や画像被覆部3の構成やパラメ
ータの変更に対する容易な対応が可能になると伴に、特
に、特性の変化が非線形になる場合も対処できる。本実
施例でもROM構成を採用しており、その内容は入力信
号と画像被覆部3からのデータに対する最適な補正処理
を施すため、複数の補正曲線の中から最適な値を選び出
すLUT(ルック・アップ・テーブル)を採用してい
る。すなわち、入力データとして画像信号の他に、画像
被覆部3から提供される情報である制御量信号と、入力
される画像信号の色別信号(Y,M,C)とを与えて、
画像被覆処理後に濃度特性や色特性が最適になる画像信
号を出力する。ここで、画像被覆部3から提供される制
御量信号は2ビットの情報で与えられ、補正処理しない
場合を含めて処理の程度を各色4段階に制御している。
図24は所定の1色についての補正曲線の一例であり、色
濃度特性補正回路への入力画像信号に対する出力画像信
号を示している。同図中、破線は補正処理をしない場合
であり、他の実線は補正処理を行なう場合について示し
ている。画像信号の3色の色別に異なる補正曲線を選択
することによって、3色の合成で再現される色特性を補
正することができる。
【0017】図22(b)に示す空間フィルタ回路は入力
画像のエッジ部を強調する高域強調回路を成す。本実施
例では3×3画素のフィルタサイズによって処理する。
まず、ローパスフィルタ6と加算器とからなるラプラシ
アンフィルタ(HPF)5により入力画像信号の高域成
分qを計算する。つぎに乗算器からなる高域変調処理部
7によって高域成分qに定数Kを乗算して元の入力画像
に加える。オーバーフロー処理部8によって有効桁を考
慮するためオーバーフロー処理を施して高域強調信号が
得られる。通常、定数Kを大きくすれば鮮鋭感が増した
画像信号が得られる。すなわち定数Kの値を変化させる
ことによって高域強調の程度を制御できる。高域強調の
程度は強調量設定部9において、画像被覆部3から提供
される制御量信号や画像信号の色別信号(Y,M,C)
との相互の関係から判断して、画像被覆処理後に画像の
鮮鋭感が最適になる定数Kが設定される。強調量設定部
9はROMで構成できるが、通常は高域強調量の設定を
図示しないCPUを介して行なう。
【0018】以上の色濃度特性補正回路と空間フィルタ
回路は時系列的に前後させて適用できるが、場合によっ
てはどちらか一方のみを使用するようにしてもよい。ま
た、本実施例では入力画像信号としてイエロー、マゼン
タ、シアンのインク量信号の場合について説明したが、
例えば赤、緑、青の光量信号を扱う場合にも適用でき
る。その場合には、画像記録部2に至るまでにイエロ
ー、マゼンタ、シアンのインク量信号に変換する色変換
回路を付加すればよい。
【0019】また、本実施例で示した画像特性の補正処
理は、色特性の補正をマトリクス演算回路によって行う
方式や、さらに色変換機能やMTF補正回路などの基本
的な画像処理機能を供えている装置・システムの場合で
あればそれらの機能を統合することも可能である。
【0020】また、上述した画像処理の程度を決定する
ための画像被覆部3から提供される制御量情報は、場合
によっては画像被覆部3からリアルタイムで供給する必
要がない。特に、画像被覆部3における画質変動に与え
る種々のパラメータが一義的に決まっている場合には、
その画質変動量と画像処理部1での画像処理の程度との
関係を予め求めておき、CPUやROMに記憶させ、色
濃度特性補正回路や空間フィルタ回路における画像被覆
部3からの情報として用いればよい。すなわち、上記の
色濃度特性補正回路の例では、画像被覆処理後に色濃度
特性が最適になる補正曲線を予め各色一つづつ求めてお
き、それをROM化しておけば、画像被覆部3からの制
御量を与える情報線は実質省略できる。これらのことは
本実施例だけに限られるものでなく、以下に示す他の実
施例をはじめ本発明の範囲を逸脱しない場合に適用でき
る。
【0021】つぎに画像記録部2について説明する。本
実施例では画像記録手段として熱昇華型記録方式を用い
ている。図25は画像記録部2の要部構成を示しており、
図示しない発熱抵抗素子を一例に配設したサーマルヘッ
ド300とサーマルヘッドを駆動する駆動回路301 、イエ
ロー302 ・マゼンタ303 ・シアン304 の3色の昇華性染
料をポリエチレンテレフタレートなどの基材シート上に
塗布したインクフィルム305 、記録紙306 、プラテンロ
ーラ307 とからなる。記録紙306 は通常ポリエステルな
どの樹脂基材上に数〜数十ミクロンの厚さの受像層を形
成したものが使われるが、普通紙を基材として用いても
よい。
【0022】この記録方式ではサーマルヘッド300 の熱
量に略比例してインクフィルム305に塗布された染料イ
ンク302 、304 、304 が記録紙306 に記録されるもので
あり、フルカラー記録に適している。
【0023】画像処理部1の出力である画像信号は駆動
回路301 に供給されて、サーマルヘッド300 の発熱抵抗
素子への通電エネルギー(記録エネルギー)を制御する
ためのパルス幅に変換されて、サーマルヘッド300へ供
給される。サーマルヘッド300 は記録紙306 をインクフ
ィルム305 を介してプラテンローラ307 側に一定の圧力
で押し付けながら、ライン状に配設された発熱抵抗素子
への選択的な通電加熱により、染料インクを加熱昇華さ
せ記録紙306 上に転写する。記録紙306 およびインクフ
ィルム305 はそれぞれ図示しないモータなどの搬送手段
によって図中の矢印の方向へ順次搬送され、転写された
インクは記録画像を形成する。1色目のイエローの画像
記録が終了すると記録紙306 だけが1色目と同じ画像記
録開始位置まで搬送され、1色目の記録エリアに重ねて
2色目のマゼンタの画像記録を行う。同様の動作によっ
て3色目のシアンの画像記録が終了すると、記録紙306
上にはフルカラー画像が形成される。
【0024】ここで得られたフルカラー画像は、前述し
たように画像処理部1によって画像処理して、濃度特性
や色再現特性あるいは画像の鮮鋭感などを補正している
ので、次の画像被覆部3を通過することによって初めて
所望する適切な画質のフルカラー画像となる。
【0025】つぎに画像被覆部3について説明する。図
26は画像被覆部3の要部構成およびその動作を説明する
図であり、ヒートローラ310 とプレッシャーローラ311
、厚さ10〜200 μmの透明樹脂フィルムに熱硬化性接
着剤を塗布したラミネートフィルム312 、一対のカッタ
ー313 などからなる。
【0026】画像記録部2でフルカラー画像を記録され
た記録紙306 は図示しない第1の搬送手段によってカッ
ター313 の直前まで送られる。この時、ロール状に巻回
されたラミネートフィルム312 の先端もカッターの位置
にあり、この状態を図26(a)に示す。つぎに、図示し
ない第2の搬送手段によって、略記録紙幅のラミネート
フィルム312 は記録紙306 と同一方向に搬送を開始し、
記録紙306 の記録画像面とラミネートフィルム312 の接
着材を塗布した面とを相対させ、しかも両者の幅方向の
位置も合わせて、記録紙306 とラミネートフィルム312
とを等しい速度によって、ヒートローラ310 とプレッシ
ャーローラ311 との間に搬送する。ヒートローラ310 と
プレッシャーローラ311 とは少なくとも記録紙306 とラ
ミネートフィルム312が介在すると、一定の押し圧を保
ちつつ回動する。ヒートローラ310 は内部に格納したヒ
ータの熱をヒートローラ310 の表面から均一にラミネー
トフィルム312 および記録紙306 に与える。記録紙306
とラミネートフィルム312とはラミネートフィルム312
に塗布された接着剤によって両者を接着させる。この状
態を同図(b)に示す。さらに接着動作を進め、記録紙
306 の後端がカッター313 を通過すると、図示しない付
勢手段によってカッター313 が噛合い、ラミネートフィ
ルム312 が切断される。それと同時に、図示しない第2
の搬送手段によるラミネートフィルム312 の送出動作が
停止する。これによりラミネートフィルム312 の先端は
次回のラミネート動作の初期位置となる。その後、記録
紙306とラミネートフィルム312 とはヒートローラ310
とプレッシャーローラ311 との回動によって接着動作を
進めつつ、図中の矢印の方向へ排出される。この途中の
状態を同図(c)に示す。また通常はラミネート後の記
録紙を排出するためのローラ対等を設ける場合が多い。
【0027】このようにして記録画像の画像面は透明樹
脂フィルムによって被覆され、画像面の損傷などからの
保護と、画像色材の長期保存性能が向上する効果が得ら
れる。また場合によっては画像面の改ざんを防止する効
果もある。
【0028】また図27は画像被覆部3の他の概略構成お
よびその動作を示す図である。記録紙306 よりも大きめ
の二つ折りの透明樹脂フィルムの内側に接着剤層を形成
したラミネートフィルム314 を貝開き状にして、図示し
ない装填手段によってヒートローラ310 とプレッシャー
ローラ311 との手前に装填し、記録紙306 をラミネート
フィルム314 の内面側に供給する。この状態を図27
(a)に示す。そのまま記録紙306 をヒートローラ310
側に供給すると、記録紙306 の先端が二つ折りラミネー
トフィルム314 の谷部を押し進め、記録紙306 とラミネ
ートフィルム314 とが一体となってヒートローラとプレ
ッシャーローラとの間に挿入されラミネート動作が行わ
れる。この状態を同図(b)に示す。このような構成に
すれば前記の例で示したカッターなどの使用が不要であ
るとともに、記録紙の表面および裏面をも被覆するの
で、前述したラミネートによる効果が一層高まる。また
ラミネートフィルム314 の大きさを記録紙306 の大きさ
よりも十分大きくすれば、上下に重ね合わされたラミネ
ートフィルムどうしの接着面積が広がり、結果的に接着
力が増しラミネート効果が高くなる。
【0029】以上のようにして、画像面を被覆処理され
た記録画像は画像被覆によって画質の変動を生じるが、
画像処理部1での補正処理を含めて、最適な画質の記録
画像となる。
【0030】つぎに他の実施例として、画像被覆による
画質変動分の補正を画像記録時の記録エネルギー量を制
御して行なう場合について説明する。図2は本実施例に
係わる画像出力装置の概略構成を示すブロック図であ
る。本装置は画像信号に基づき紙等の被記録媒体に画像
を形成する画像記録部2、記録後の画像面を被覆する画
像被覆部3、画像被覆処理における画質変動分を補正す
るための記録エネルギー制御部220 とから成る。図2に
示す画像記録部2および画像被覆部3は前記実施例によ
る図1で示した各部とほぼ同じ構成を適用できるのでこ
こでは相違点に言及して説明する。
【0031】通常、図2の画像記録部2には図1の画像
処理部1に入力される画像信号が供給される。しかし例
えば画像被覆部における鮮鋭感の低下を補正するため、
図1に示す画像処理部1の処理を施した後の画像信号を
供給することもある。
【0032】図23に示すように、画像記録部2によって
記録された画像の濃度は画像被覆部3における画像被覆
処理によって濃度が変動する。そこで画像被覆処理後の
濃度が適切になるような記録エネルギーを供給するべ
く、画像被覆部3からの情報によって記録エネルギーを
制御するのが記録エネルギー制御部220 である。この記
録エネルギー制御部220 はROM等で構成でき、画像記
録部2の内部に統合される場合が多い。また場合によっ
てはCPUを介した演算回路にしてもよい。本実施例の
場合には記録エネルギーの制御は等価的にサーマルヘッ
ドの各発熱素子へ供給する記録電圧の印加時間によって
制御できる。これを図28によって説明すれば、画像被覆
処理後の所定の記録濃度を得るための画像記録部2での
記録電圧の印加時間は、画像被覆部3の状態(被覆エネ
ルギー量、被覆媒体の種類、被覆曲件等の違い)によっ
て複数の場合が存在する。今、画像被覆処理後の記録濃
度1.0 を得るための画像記録部2での最適記録エネルギ
ーを考えるならば、画像被覆部3から記録エネルギー制
御部220 に供給される制御情報によって第2番目の曲線
が選択されたとして、記録電圧の印加時間4.4 ミリ秒が
算出される。画像記録部2ではこの記録エネルギー情報
に基づきサーマルヘッドを駆動し、記録濃度の適切な制
御が行われる。
【0033】つぎに画像被覆処理を行うかの否か選択切
替え手段を設けた実施例について、図3を用いて説明す
る。本実施例は前記実施例である第1図と第2図とを同
時に実現した構成を示している。
【0034】画像被覆処理を行うか否かは、ユーザーの
指定やシステムの選択機能によってどちらか一方が選択
される。すなわち、画像被覆処理を行う場合には、CP
U231 などの切替え信号に基づき上記実施例で述べた動
作によって、画像被覆処理後に記録画像の最適な画質が
得られる。一方、CPU231などの切替え信号に基づき
画像被覆処理を行なわない場合には、画像処理部1およ
び記録エネルギー制御部220 を介した画像記録部2にお
いて、画像被覆処理における画質変動に対する補正処理
を行わない。この場合、画像記録部2から出力された時
点において記録画像は最適な画質となる。そして画像記
録部2から出力された記録画像は搬送方向切替え手段23
0 と、、図示しない搬送手段によって画像被覆部3を介
さず出力されるか、あるいは画像被覆部3を経由しても
画像被覆部3の処理動作を行わずに記録画像は単に排出
され、画像被覆のない記録画像が得られる。
【0035】通常、画像被覆処理は記録画像の保存性を
向上させるなどの多くの長所を有するが、反面、画像被
覆のための処理時間や透明樹脂フィルム等の消耗品を必
要とするなどの短所もある。本実施例はこの点に着目
し、記録画像の用途によって、画像被覆部の使用の有無
を選択できる切替え手段を付加したものである。すなわ
ち、以上のような構成にすることによって、画像被覆処
理に伴う消耗品を節約できるなどの効果が生じ、一つの
画像出力装置において画像被覆を行った場合と行わない
場合との双方に適用することができる。つぎに他の実施
例として、本発明の画像出力装置を適用した通帳類発行
装置11について、図4乃至図2に基づき詳述する。
【0036】図4に示す通帳類発行装置11は、図5
(a)、(b)に示すような通帳類(預金通帳)P(詳
細は後述する)を折り畳み状態で収容し一冊ずつ送出す
る通帳類送出手段12と、この通帳類送出手段12から送ら
れてくる通帳類Pを取り込んでページめくり処理を行な
い、次段へ送り出すめくり手段13と、このめくり手段13
によりページめくりされた通帳類Pに対し詳細は後述す
る文字情報と、副印鑑及びサインからなる情報とからな
る通帳類発行に必要な情報を印刷し印刷後の通帳類Pを
後段へ送り出す印刷手段14と、この印刷手段14から送ら
れてくる通帳類Pを取り込んで後述する様な重合接着処
理を行なう接着手段15と、この接着手段15による重合接
着後の通帳類Pに対し折り畳み処理、集積処理を行なう
集積処理手段16とを有している。
【0037】ここで、この装置11で取り扱う通帳類Pに
ついて図5(a)、(b)を参照して説明する。この通
帳類Pは、表紙17及び中紙18と、表紙17、中紙18間に介
在させた透明プラスチック製の透明部材であるラミネー
ト片19とを綴じ込むことにより構成し、綴じ合わせ部分
で折り畳み可能となっている。
【0038】次に前記通帳類発行装置11の各構成要素の
詳細を各々説明する。なお、本実施例において、前記通
帳類送出手段12、めくり手段13及び印刷手段14のうちの
文字印刷部14Aを第1ステージと称し、印刷手段14のう
ちの副印鑑・サイン印刷部14Bを第2ステージと称し、
接着手段15および集積手段16を第3ステージと称するも
のとして以下の説明を行なう。
【0039】前記通帳類送出手段12は、図8にも示すよ
うに、四角筒状のホッパー20と、このホッパー20内に収
容される多数の折り畳み状態の通帳類Pを下方に押圧し
ふくらみや変形を矯正するバックアップ板21と、ホッパ
ー20の下側開口部に配置された送り機構部22と、ホッパ
ー20の一方の端部最下端に設けた通帳類Pが一冊のみ通
過可能な取り出し口23と、この取り出し口23を形成する
ゲート部材24と、ホッパー20内の最下端の通帳類Pを取
り出し口23へ向けて搬送する送りローラ25と、前記取り
出し口23の外方に配置された第1の搬送ローラ対26とを
具備している。前記送り機構部22は、通帳類Pの一冊分
相当の寸法を爪27aを有する送り部材27を有し、この送
り部材27を図示しないクランク機構により図8に示す矢
印方向に往復移動させて最下端の通帳類Pを取り出し口
23へ送り出す様になっている。前記めくり手段13は、前
記通帳類送出手段12から送られてくる各通帳類Pのペー
ジマーク(バーコード203 など)を検知するページマー
ク検出部30と、通帳類Pの各ページのめくりを行なう表
紙・ページめくり部31とを具備している。ページマーク
検出部30は、第2の搬送ローラ対32と、光学読取り部33
とを具備している。
【0040】前記表紙・ページめくり部31は、図9に示
すように、第3、第4の搬送ローラ対34、35と、この両
搬送ローラ対34、35間に配置しためくり機構部36及び通
帳反り部37とを具備している。
【0041】めくり機構部36は、両搬送ローラ対34、35
の中央部下方に配置した支軸38と、この支軸38により一
端側が軸支されると共に他端側を両搬送ローラ34、35の
中間位置に臨ませた切り替えアーム39と、この切り替え
アーム39の他端側に軸支しためくりローラ40と、前記支
軸38により軸支された回動用ローラ41及び回転用ローラ
42と、前記めくりローラ40の上方に配置した回動駆動プ
ーリ43(駆動用パルスモータは図示せず)と、前記支軸
38の側方に配置した回転駆動プーリ44(駆動用パルスモ
ータは図示せずと、前記回動用プーリ41と回動駆動プー
リ43とに張設された第1のベルト45と、前記回転用ロー
ラ42と回転駆動プーリ44とに張設された第2のベルト46
と、前記回転用ローラ42とめくりローラ40とに張設され
た第3のベルト47とを具備している。前記通帳反り部37
は、前記切り替えアーム39に取り付けた押上げ揺動レバ
ー48を具備している。
【0042】そして図9に示すように、前記回動駆動プ
ーリ43を図示しないパルスモータにより反時計方向に回
転させ、この回転力を前記第1のベルト45、回動用ロー
ラ41、支軸38を介して切り替えアーム39に伝達し、この
切り替えアーム39、めくりローラ40及び押上げ揺動レバ
ー48を図9に「A」を付して示す正めくり位置まで変位
させるようになっている。このときの変位角はθ1であ
る。
【0043】また、図示しないパルスモータにより回動
駆動プーリ43を時計方向に回転させ上述した場合とは反
対に切り替えアーム39、めくりローラ40及び押上げ揺動
レバー48を図9に「B」を付して示す逆めくり位置まで
変位させるようになっている。このときの変位角はθ2
である。
【0044】なお、前記切り替えアーム39は通常状態に
おいては、図9に実線で示す位置に待機しており、この
状態で回動駆動プーリ43側にパルスモータに微小電流を
流し、その励磁トルクで左右に揺れない安定状態に保持
するようになっている。
【0045】また、上述した如くめくりローラ40が正め
くり位置「A」に変位した段階で、前記回動駆動ローラ
44側のパルスモータによりこの回動駆動ローラ44を図9
に示す矢印方向に回転させ、第2のベルト46、回転用ロ
ーラ42、第3のベルト47を介してめくりローラ40に矢印
方向の回転力を付与することにより通帳類Pのページめ
くりを行なうようになっている。逆めくり位置「B」に
おける動作もめくりローラ40の回転方向が逆になること
を除き上述した場合と同様である。なお、図9中、49
a、49bは発光源、受光素子であり、これらによりふく
らみ検出部49を構成している。
【0046】次に、前記印刷手段14について説明する。
印刷手段14における文字印刷部14Aは、図4に示すよう
にヘッド受けローラ51と文字印刷ヘッド50と、第5の搬
送ローラ対52とを具備し、文字印刷ヘッド50により図5
(a)に示す如く中紙18に対し、氏名204 、案内情報20
5 などを印刷すると共に、表紙17に対し支店名206 、電
話番号207 、銀行名208 などの文字情報を印刷するよう
になっている。
【0047】印刷手段14における副印鑑・サイン印刷部
14Bは、図11に示すように、第6、第7の搬送ローラ対
55、56と、この両搬送ローラ対55、56の間に配置された
プラテンローラ57と、このプラテンローラ57の軸58によ
り支持されたラミネート片めくり部59と、プラテンロー
ラ57の外周にヘッド面を圧接する状態で配置したサーマ
ルヘッド機構部60と、前記ヘッド面とプラテンローラ57
の外周との間を走行させるリボン61を備えたリボンフィ
ード部62と、前記プラテンローラ57に取り付けたチャッ
キング部63と、前記搬送ローラ対56の更に側方に配置し
た発光源64a及び受光素子64bからなる通帳停止検出部
64と、通帳類Pの振り分けを行なう振り分けゲート76と
を具備している。
【0048】前記ラミネート片めくり部59は、一端が前
記軸58により支持されたアーム65と、このアーム65の他
端に取り付けた高い摩擦係数を有するゴム製のめくりロ
ーラ66とを具備し、図11に示すように図示しない駆動モ
ータで矢印の方向の回転力を与えることにより通帳類P
のラミネート片19のめくり動作を行なうようになってい
る。またラミネート片19をめくったのちはこのラミネー
ト片19に対するサーマルヘッド機構部60の印刷動作の支
障にならないようにプラテンローラ57の下方に退避可能
となっている。前記プラテンローラ57は、表面がゴムに
より形成され、図示しないパルスモータ及び駆動系によ
り等速回転するようになっている。
【0049】前記サーマルヘッド機構部60は、支持軸67
により回転可能に支持されたサーマルヘッド68と、この
サーマルヘッド68のヘッド面を前記プラテンローラ57に
押圧するバネ69とを具備している。
【0050】前記リボンフィールド部62は、図示しない
駆動源により間欠的に駆動される巻取りリール70と、リ
ボン61を繰り出すブレーキ付きの供給リール71と、リボ
ン61をガイドする3個のガイドローラ72、73、74とを具
備している。
【0051】なお、リボン61には、イエロー(Y)、マ
ゼンタ(M)、シアン(C)の3色が面順次に塗布され
ており、前記サーマルヘッド68により前記ラミネート片
19に対し上述した3色が一色毎に転写されるようになっ
ている。なお、このときサーマルヘッド68は、図示しな
い駆動機構により一色毎にプラテンローラ57へ圧接、退
避を繰り返すように駆動されるようになっている。前記
チャッキング部63は、プラテンローラ57の外表面に組み
込まれたチャッキング爪75を具備している。このチャッ
キング爪75は、図示しない駆動手段(例えば電磁ソレノ
イド)で回転駆動され、先端部がプラテンローラ57の表
面に接触するようになっている。
【0052】そして、通常はこのチャッキング爪75は開
口状態でプラテンローラ表面に待機し、前記搬送ローラ
対56によりラミネート片19の先端がチャッキング可能位
置まで送られた段階で上述した駆動手段によりチャッキ
ング爪75を回動させることにより、プラテンローラ57の
表面との間でラミネート片19の先端を挟持するようにな
っている。
【0053】この後、プラテンローラ57の回転と共にチ
ャッキング爪75も回動するので、ラミネート片19はプラ
テンローラ57の外周に巻き付く状態で、且つ、位置ずれ
を生じること無く、サーマルヘッド68のヘッド面に至る
ことになる。次に、図13乃至図15を参照し前記接着手段
15について説明する。
【0054】この接着手段15は、前記副印鑑・サイン印
刷部14Bの振り分けゲート76により振り分けられて搬送
されてくる通帳類Pを検出するラミネート検出部80と、
第8、第9の搬送ローラ対81,82と、この両ローラ対8
1,82の間に配置されたラミネート部83とを有してい
る。ラミネート検出部80は、図13に示すように発光源80
a、受光素子80bから構成されている。
【0055】前記ラミネート83は中空で断面外周形状が
略D字状のヒートローラ84と、このヒートローラ81に対
峙させた外周部が耐熱制に優れたシリコンゴムで覆われ
たプレッシャーローラ85と、前記ヒートローラ84の中空
部分に配置した赤外線ランプ86を熱源とするヒータとを
有している。また、前記ヒートローラ84の外周には、図
14に示すように例えば「TOKYO」からなるエンボス
文字87が設けられている。
【0056】なお、前記ヒータは、図示してないがヒー
トローラ84の両端に取り付けたサーミスタにより温度制
御され、これによりヒートローラ84の表面温度が一定に
保たれるようになっている。また、前記ヒートローラ84
のエッジ部84aは待機状態では通帳類Pの搬送領域から
若干上方に退避した位置に停止するように駆動制御され
るようになっている。次に、前記集積処理手段16につい
て図16、図17を参照して説明する。
【0057】集積処理手段16は、通帳類Pの印刷状態の
正常・異常を検出する検出部91と、通帳類Pの折り畳み
処理を行なう折り畳み部92と、前記検出部91の検出結果
に応じて通帳類Pを正常、異常に分けて区分集積する区
分集積部93とを有している。前記検出部91は、第10の搬
送ローラ対94と、この第10の搬送ローラ対により搬送さ
れてくる通帳類Pの表紙17、中紙18及びラミネート片19
の印刷情報を読み取る読取り光学系95と、読取り光学系
95に対峙させたバックアップ機能を有する支持ローラ96
とを具備している。
【0058】前記折り畳み部92は、図16(a)、(b)
にも示すように、第11の搬送ローラ対100 と、この第11
の搬送ローラ対100 が形成する搬送路の延長線下方にお
いて所定の間隔(通帳類Pの開ページ状態の全長程度)
をもって配置した一対の支持軸101 a、101 bと、両支
持軸101 a、101 bにより左右対称状態に対向支持され
た一対の支持アーム102 a、102 bと、両支持アーム10
2 a、102 bの突出端に各々回転可能に取り付けた折り
畳みローラ103 a、103 bと、前記支持アーム102 a、
102 bと一体的に回動する押圧用アーム104 a、104 b
と、この押圧用アーム104 a、104 bに対し回転可能に
取り付けられ、且つ、各々前記折り畳みローラ103 a、
103 bに接触させた押圧ローラ105 a、105 bと、両押
圧ローラ105 a、105 bに対し折り畳みローラ103 a、
103 b側への押圧力を付与する付勢バネ106 a、106 b
と、前記折り畳みローラ103 a、103 bの中間位置下方
に配置した一対のプレッシャローラ107 a、107 bとを
具備している。前記両支持アーム102 a、102 b及び前
記押圧用アーム104 a、104 bは各々一体的に図16
(a)に示す矢印α1、α2方向に回動駆動されるよう
になってる。次に図17をも参照し前記区分集積部93につ
いて説明する。この区分集積部93は、第3ステージの最
終段で、前記折り畳み部92の下方に配置されている。
【0059】この区分集積部93は、上記に前記プレッシ
ャローラ107a、107 bに臨む上蓋板111 a、111 bを
備えた収納箱110 と、この上蓋板111 a、111 bが形成
する空隙に臨ませ、且つ、前記プレッシャローラ107
a、107 bの接触部の直下に配置した回転可能な区分ゲ
ート112 と、収納箱110 の底板110 aの下方にこの底板
110 aに沿って配置したガイドバー113 と、このガイド
バー113 に対しスライド可能に取り付けたガイド体114
と、このガイド板114 に下端部を取り付けると共に上部
側を底板110 aに設けた長孔を貫いて前記区分ゲート11
2 の近傍まで延長した送り板115 とを有し、この送り板
115により収納箱110 の内部を正常通帳類集積部116 a
と、異常通帳類集積部116 bとに区分するようになって
いる。
【0060】また、区分集積部93は、正常通帳類集積部
116 a側に端部押さえ板117 aおよびバネ118 aを、異
常通帳類集積部116 b側に端部押さえ板117 bおよびバ
ネ118 bを備えている。
【0061】更に、区分集積部93は、正常通帳類集積部
116 a側に上下対称配置に正常な通帳類Pの押込み方向
に回動可能な押さえレバー119 a、119 bを備えると共
に、異常通帳類集積部116 b側にも上下対称配置に異常
な通帳類Pの押込み方向に回動可能な押さえレバー120
a、120 bを備えている。前記区分ゲート112 は、図示
しない電磁ソレノイドにより回動駆動され、第17図に示
す実線位置、一点鎖線位置に回動するようになってい
る。
【0062】即ち、前記検出部91が通帳類Pの印字状態
が正常であることを検出したときには、区分ゲート112
は第17図に示す実線位置となるように駆動され、通帳類
Pを正常通帳類集積部116 a側に振り分けるようになっ
ている。
【0063】また、検出部91が通帳類Pの印字状態が異
常であることを検出したときには、区分ゲート112 は図
17に示す一点鎖線位置となるように駆動され、異常な通
帳類を異常通帳類集積部116 b側に振り分けるようにな
っている。
【0064】前記ガイド体114 及び送り板115 は、図示
しない駆動手段により前記区分ゲート112 と連動して駆
動され、第17図に示す矢印X1方向またはX2方向に駆
動されて通帳類Pの押込みを行うようになっている。次
に図6を参照し、通帳類発行装置11の制御系について説
明する。この制御系は、全体制御部121 と、第1ステー
ジ部122 と、第2ステージ部123 と、第3ステージ部12
4 とからなる4ブロックに分かれている。
【0065】全体制御部121 と各ステージ部122 、123
、124 とは各々インターフェイス部125 及び通信回線
を介して接続されており、動作コマンド及びレスポンス
(動作結果)などのデータ転送をしながら各ステージ部
122 、123 、124 が動作するようになっている。
【0066】全体制御部121 は、全体の制御を行なう主
制御部126と、この装置11の動作プログラムを記憶した
メモリ127 と、前記インターフェース部125 と、操作情
報の入力を行なう操作パネル128 とを具備している。
【0067】前記第1ステージ部122 は、前記インター
フェース部125 に接続された第1ステージ制御部130
と、この第1ステージ制御部130 により制御される文字
発生器131 及び機構制御部132 と、文字発生器131 が発
生する印刷すべき文字情報を取り込み文字印刷ヘッド50
を制御するヘッド制御部133 と、機構制御部132 により
制御される前記送り機構部22、ページマーク検出部30、
表紙・ページめくり部31とを具備している。
【0068】前記第2ステージ部123 は、前記インター
フェース部125 に接続された第2ステージ制御部134
と、この第2ステージ制御部134 により制御されるヘッ
ド制御部135 及び機構制御部136 と、前記ヘッド制御部
135 に接続された前記サーマルヘッド68と、前記機構制
御部136 により制御される前記サーマルヘッド機構部6
0、リボンフィード部62、チャッキング部63、プラテン
ローラ57を具備している。前記第3ステージ部124 は、
前記インターフェース部125 に接続された第3ステージ
制御部137 と、この第3ステージ制御部137 により制御
される機構制御部138 及び前記検出部91と、機構制御部
138 により制御される前記ラミネート部83、折り畳み部
92及び区分集積部93と、前記検出部91の一部を構成する
読取り光学系95とを具備している。次に上記構成の装置
11の作用を説明する。
【0069】この装置11の通帳類送出手段12のホッパー
20に収容された折り畳み状態の多数の通帳類Pのうちの
最下端の通帳類Pは、送り機構部22の送り部材27に設け
た爪27aと係合し、この送り部材27の送り動作により取
り出し口23から第1の搬送ローラ対26に送り出される。
【0070】そして、送り出された通帳類Pは、第1の
搬送ローラ対26の図8に示す矢印方向の回転によりめく
り手段13のページマーク検出部30の位置を経て更に図7
に示すように第2、第3の搬送ローラ対32、34により送
出された表紙・ページめくり部31のめくり機構部36の動
作で表紙17がめくられる。更にこの通帳類Pは、第3、
第4の搬送ローラ対34、35の搬送動作で前記文字印刷ヘ
ッド50の位置まで送られ、ここで、通帳類Pの表紙17に
対し、ヘッド制御部133 の制御の下に動作する文字印刷
ヘッド50により図5(a)に示す如く支店名206 、電話
番号207 、銀行名208 などが印刷される。
【0071】印刷終了後、第3、第4の搬送ローラ対3
4、35は通帳類Pを表紙ページめくり部31の位置まで逆
移送し、ここで前記めくり機構部36の動作でラミネート
片19のみをめくる。
【0072】ラミネート片19がめくられた通帳類Pは第
3のローラ対34によりページマーク検出部30に逆移送さ
れ、ここで、光学読取り部33により中紙18にプレ印刷し
てあるバーコード203 が読み取られてページが正しくめ
くられていることが確認される。
【0073】この後、通帳類Pは第3、第4の搬送ロー
ラ対34、35により文字印刷部14Aに再度移送されて、こ
こで文字印刷ヘッド50により中紙18に対し氏名204 、案
内情報205 などが印刷される。
【0074】更にこの通帳類Pは第3のローラ対34によ
り表紙ページめくり部31の位置に逆移送され、ここでラ
ミネート片19がめくり直されてこのラミネート片19が中
紙18側に重なる状態となる。この後、通帳類Pは、第
4、第5の搬送ローラ対35、52により、副印鑑・サイン
印刷部14Bへ移送されていく。ここで、上述した表紙・
ページめくり部36の動作を図10(a)乃至(h)をも参
照して説明する。
【0075】例えば、表紙17の正めくりの場合について
説明すると、閉じた状態の通帳類Pを通帳検出器49Cが
検知すると、第4の搬送ローラ対35が停止してこれに伴
い通帳類Pも停止する。この状態を図10(a)に示す。
【0076】次に前記回動駆動プーリ43を図示しないパ
ルスモータにより反時計方向に回転させ、この回転力を
前記第1のベルト45、回動用ローラ41、支軸38を介して
切り替えアーム39に伝達し、この切り替えアーム39、め
くりローラ43及び押上げ揺動レバー48を図9に「A」を
付して示す正めくり位置まで変位させる。このとき押上
げ揺動レバー48の左側へ回動で通帳類Pの略中心を上方
に向けて反らせこの状態でパルスモータを停止する。こ
れにより通帳類Pの表紙17の後部はめくりローラ40に圧
接されてめくり易くなる。この状態を図10(b)に示
す。
【0077】上述した如くめくりローラ40が正めくり位
置「A」に変位した段階で、前記回転駆動ローラ44側の
パルスモータによりこの回転駆動ローラ44を図9に示す
矢印方向に回転させ、第2のベルト46、回転用ローラ4
2、第3のベルト47を介してめくりローラ43に矢印方向
の回転力を付与することにより通帳類Pの表紙17のめく
り動作に入る。この状態を図10(c)に示す。
【0078】この状態からめくりローラ40が更に矢印方
向に回転すると、表紙17と中紙18とがせり上るようにふ
くらみ、ふくらみ検出部49の光路を遮る。ふくらみ検出
部49によるふくらみ検出により、パルスモータを制御
しめくりローラ40の回転を停止させる。この状態を図
10(d)に示す。次に、回転駆動プーリ43側のパルスモ
ースを時計方向に回転させ切り替えアーム39の中立位置
まで復帰させて前記押上げ揺動レバー48を水平状態に戻
す。これにより、中紙18にはめくりローラ40の回転力が
伝達されなくなり、表紙17のみがせり上ることになる。
この状態を図10(e)に示す。次に、めくりローラ40を
パルスモータにより反時計方向に回転させ、ふくらみ状
態の表紙17を完全にめくり上げる。この状態を図10
(f)に示す。
【0079】次に、めくりローラ40を反時計方向に回転
させたまま、第2、第3の搬送ローラ対32、34を図7
(g)、(h)に示す矢印方向に回転させ通帳類P全体
を同図において左方へ移送する。これにより、表紙17は
めくり上った状態から完全に開いた状態となる。
【0080】以上、正めくり動作でしかも表紙17のめく
りを説明したが、中紙18の薄手の紙をめくる場合も機械
的には全く同じ動作である。この場合に、図10(b)に
示す切り替えアーム39の回動角度θ1をパルスモータの
パルス数を制御することにより浅く回動させる。この様
にすれば切り替えアーム39の同軸に取り付けした押上げ
揺動レバー48の押上げ量が小さくなる為、通帳類Pの中
紙18に対するめくりローラ40の圧接力が少なくなるから
めくる為の摩擦力が少なくてすも、軽くめくり上げるこ
とができる。
【0081】また、逆めくり動作の場合も全く同様で、
切り替えアーム39の回動を図9の右側の回動角度θ2側
に回動させ、めくりローラ40を時計方向に回転させれば
容易にできる。
【0082】以上説明したように本実施例によればめく
りローラ40の切り替えアーム39の駆動源をパルスモータ
とし、ふくらみ検出を行なってからめくりローラ40の回
転を停止し上記のパルスモータで中立位置へ確実に戻し
てからめくりローラ40を再回転するようにした。また、
更に切り替えアーム39の回転角度を厚手の表紙(高剛
性)薄手の中紙(低剛性)によってパルスモータにより
可変するよう制御したので通帳類Pの剛性に関係ない、
確実なめくり動作を行なうことができる。次に、副印鑑
・サイン印刷部14Bの作用を説明する。
【0083】文字印刷部14Aから送られてきて見開き状
態の通帳類Pは、第6、第7の搬送ローラ対55、56の搬
送動作で図11、図12(a)に示す如く表紙17の先端が通
帳停止検出部64に至るまで移送され、通帳停止検出部64
の検出動作によりこの位置で停止する。この位置でラミ
ネート片めくり部59のめくりローラ66が図12(a)に示
す矢印方向に回転駆動され、ラミネート片19のめくり上
げる。
【0084】この状態から第7の搬送ローラ対56が図1
1、図12(a)、(b)に示す矢印方向に回転駆動さ
れ、通帳類Pを逆移送する。これにより、ラミネート片
19は、チャッキング爪75の開口部に自動的に案内され
る。
【0085】次に、チャッキング爪75を回動駆動し、ラ
ミネート片19の先端部をプラテンローラ57の外周面との
間でクランプしつつプラテンローラ57を回転させ、ラミ
ネート片19の印刷開始位置がサーマルヘッド68のヘッド
面に対応する位置まで移送する。このとき、めくりロー
ラ66はアーム65の回転によりプラテンローラ57の下方ま
で退避する。この状態を図12(c)に示す。
【0086】次に、サーマルヘッド機構部60の動作によ
りサーマルヘッド68が下降し、リボン61及びラミネート
片19をプラテンローラ57に圧接しつつ最初にイエロー
(Y)色を印刷する。この状態を図12(d)、(f)に
示す。
【0087】イエロー(Y)色の印刷が終了すると、サ
ーマルヘッド68は一旦上昇した段階でリボンフィード部
62はリボン61をマゼンタ(M)色にフィードする。この
動作が終了すると、サーマルヘッド68を再び降下し、ラ
ミネート片19に印刷されたイエロー(Y)色の上にマゼ
ンタ(M)色を重ねて印刷する。シアン(C)色の印刷
も上述した場合と全く同様に行われる。
【0088】この様にして、ラミネート片19に3色から
なる副印鑑E、サインSの情報が印刷される。この場
合、3色の適当な印刷制御により、例えば副印鑑Eを赤
色、サインSを黒色とすることができる。
【0089】上述したような印刷動作が終了した段階
で、プラテンローラ57の逆転、チャッキング爪57の開放
を行ない、更に第6、第7の搬送ローラ対55、56の搬送
動作により通帳類Pを振り分けゲート76に送って、この
振り分けゲート76の振り分け動作により接着手段15に向
けて送り出す。次に、接着手段15の作用を、図13
(a)、(b)、図14及び図15をも参照して説明する。
【0090】前記振り分けゲート76を経て搬送されてき
た表紙17及びラミネート片19が貝開き状態の通帳類P
は、まずラミネート検出部80により検出され、これによ
り第8、第9の搬送ローラ対81、82が図13(a)に示す
矢印方向に回転してまず中紙18の部分をヒートローラ8
4、プレッシャローラ85間に至たらせる。更に、ヒート
ローラ84は図13(b)に示すように、通帳類Pの綴じ合
わせ部分にエッジ部84aが合致するように同期回転し、
プレッシャーローラ85による圧力と、ヒートローラ84の
表面の発熱によって、ラミネート片19は綴じ合わせ部分
から順次端部方向に向けて表紙17にラミネートされる。
このとき、ヒートローラ84に設けたエンボス文字87がラ
ミネート片19に転接し、この結果、図14、図15(a)、
(b)に示すようにラミネート片19に凹状のエンボス文
字「TOKYO」が形成される。
【0091】以上の動作により、ラミネート片19は、し
わや気泡を伴うことなく、表紙17に重合貼着することが
でき、ラミネート片19の端部と表紙17の端部のずれLを
目立たない程度(例えば0.3 mm以下)に押さえること
ができる。
【0092】このようにして、ラミネート片19が表紙17
にラミネートされた通帳類Pは、検出部91の第10の搬送
ローラ対94により読取り光学系95により中紙18、ラミネ
ート片19及び表紙17の印刷情報が読み取られて、印刷状
態の正常、異常が検出される。
【0093】更に通帳類Pは、第11の搬送ローラ対100
により折り畳み部92内に取り込まれ、図16(a)、
(b)に示すような折り畳みローラ103 a、103 b及び
押圧ローラ105 a、105 bの回動動作及び回転動作によ
り折り畳まれつつプレッシャーローラ107 a、107 bに
至り、ここで完全に綴じ合わせ部分を先頭にした状態で
折り畳まれて区分集積部93の区分ゲート112 へ送られ
る。
【0094】区分ゲート112 は、前記検出部91が正常な
通帳類Pであると判別したとき、この検出部91からの信
号に基づき図17に示す実線位置に回動駆動され、これに
より、このときの通帳類Pは正常通帳類集積部116 aへ
送り込まれる。
【0095】この段階で前記区分ゲート112 に連動する
送り板115が矢印X1方向に駆動され、通帳類Pを押さ
えレバー119 a、119 bに接触させながら端部押さえ板
117側へ押し込んでいく。
【0096】通帳類Pが押さえレバー119 a、119 bの
回動領域を越えると、押さえレバー119 a、119 bは初
期位置に復帰し、これにより一旦押さえ込んだ通帳類P
が誤って区分ゲート112 側に戻ることが防止される。こ
の後前後送り板115 は、図17に示す初期位置まで復帰駆
動される。
【0097】一方、前記検出部91が異常な通帳類Pであ
ると判別したときには、この検出部91からの信号に基づ
き区分ゲート112 は図17に示す一点鎖線位置まで回動
し、このときの通帳類Pを異常通帳類集積部116 b側へ
振り分ける。この後、送り板115 は上述した場合とは逆
にX2方向に駆動され、このときの通帳類の押し込み動
作を行なう。以上の動作により、正常な通帳類Pと異常
な通帳類Pとが明確に区分された状態で収納箱110 内に
収納されるので、通帳発行時の取扱いが容易となる。
【0098】以上本発明の1つの実施例である通帳類発
行装置の概要を説明した。次に更に具体的に本発明の主
要部について説明を行なう。本発明の通帳類発行装置で
は第1ステージの文字記録部14では通電転写記録装置を
使用している。図18には通電転写記録装置の正面図
(a)と側面図(b)を示す。記録ヘッド(50)から
インクリボンに塗布されたインクに熱を加え軟化・溶融
させ記録紙に転写して画像を形成する。熱転写記録装置
の1種である。通常の熱転写記録とはインクリボン自身
が発熱する点が異なっている。一般に熱転写記録装置で
記録した場合には、インクは記録紙側に一部が浸透して
いるが、残りの大部分は記録紙の上に乗っている状態で
記録されている。表紙17上に通電転写記録装置で記録さ
れた支店名206 、電話番号207 、銀行名208 などの文字
データは、接着手段15を通過する際にラミネート片19と
共に再度ヒートローラ84によって加熱される。これらの
文字データは熱で軟化・溶融するインクで記録している
ため、ラミネートの前後で記録画像の品質が変化する。
【0099】図19に、ラミネート前(実線)、後(破
線)の記録線幅の変化の一例を示す。解像度240 dpi
の記録ヘッドを用い、3画点で1つの線幅を構成する記
録線中の様子を示している。ここでOCR−Bフォント
でこれらのデータを機械読み取りさせるためには、高精
細モードでは記録線幅は350 ±80μmの範囲内であるこ
とが必要である。ラミネート前(実線)の場合には記録
エネルギーがE0の場合に線幅がちょうど350 μmであ
った。ところがラミネート後(破線)の線幅を調べてみ
ると、この場合には約440 μm程度まで太くなってしま
っており、許容幅を越えてしまっている。ラミネート前
後の線幅の変化を考慮すると、図19の場合にはE1の記
録エネルギーで記録するのが最適である。これは図2を
より具体化した実施例に相当し、画像被覆部3での画点
のラミネートによる線幅の太りを考慮し、記録エネルギ
ー制御部4で本来の記録エネルギーE0からE1に制御
して、画像記録部2での記録エネルギーを制御する、本
実施例では通電転写プリンタへ供給する記録エネルギー
を制御して適当な線幅の文字を記録しているのである。
この様にすることで、線幅を最適化できるばかりでな
く、記録エネルギーに関してもE0−E1だけ節約する
ことも可能になる。更に具体的に示すと、図6の文字発
生器131 から発生したパターンから記録ヘッド制御部13
3 で線幅が最適になるように記録エネルギーを制御す
る。更に具体的な例を図20に示す。図20(a)はラミネ
ート前の実際の記録パターンであり、同図(b)はラミ
ネート後の記録パターンである。ラミネート前(a)で
は例えば直線を記録する場合にも、図のように記録エネ
ルギーを制御して連続線にならないように記録する。し
かしラミネート後(b)の記録パターンは、インクが再
加熱され溶融し、画点が滑らかにつながり直線を記録で
きるのである。
【0100】次に図1に示す実施例を、画点配列処理に
よる記録パターンの最適化によって実現する方法につい
て説明する。この場合には例えば図21に示すように画点
がラミネート後には太ることを予め考慮し、記録するパ
ターンを予め最適化しておく方法である。具体的には、
図21(b)に示すような複数画点で構成され実線で示さ
れる矩形パターンを記録する場合に、図21(a)に示す
ような全画点を記録するのでなく1つづつ画点を抜いた
パターンを記録する方法である。このような記録を行っ
てもラミネートによってインクが広がるために、ラミネ
ート後には図21(b)のように一様にインクが広がった
パターンが記録されるのである。図6の場合に対応させ
ると、ラミネート後には画点が広がることを予め考慮し
て、文字発生器131 から発生させるパターンを、図21
(a)のようなパターンしておくことに対応している。
つまり図1の画像処理部1は図6の文字発生器131 に対
応するものである。
【0101】次に図3に画像被覆手段の使用の有無を選
択する切替え手段を具備した具体例について説明する。
本実施例である通帳類発行装置では、通帳類Pの表紙17
の裏に記録された文字はラミネートによって再加熱され
ることになるが、中紙18にも氏名・生年月日204 などが
記録されこれも記械読取りされるものであるが、このデ
ータはラミネートされずに使用される。つまり1つの通
帳類の中に、同じ記録装置で文字を記録するが、ラミネ
ートされる部分と、されない部分が存在するのである。
しかも両方とも機械読取りされる必要がある。機械読取
りに必要な線の幅を図19に示した様に約350 μmとする
と、ラミネートする場合にはE1の、ラミネートしない
場合にはE0の記録エネルギーで記録する必要がある。
従って図3に示すように、ラミネートする場合としない
場合をCPUなどで判断し、記録エネルギーまたは記録
パターンをそれぞれの場合で切り替える必要がある。
【0102】以上本発明について、通帳類発行装置の文
字記録部分を例に詳細に説明してきた。本発明は文字記
録部分に限られたものではなく、副印鑑E・サインS記
録部にも同様に適用される。また通帳類発行装置に限定
されるものでもない。
【0103】なお本実施例では、ラミネートで再加熱し
た場合に面積が拡大するインクのみについて説明してき
たが、熱収縮性インクを使用する場合も考えられる。こ
の場合には上述したインクの面積の変化については、全
て逆に考えると良い。
【0104】また図1〜図3では画像被覆部3からの情
報が画像処理部などにフィードバックされているが、こ
のフィードバックは必ずしも実時間で行う必要はない。
上述した通帳類作成装置の例はいずれも実時間のフィー
ドバックではない。ただし画像記録部2の環境温度や、
ラミネータの温度が安定しない場合などには、記録され
る画点の大きさ、更にラミネート後の画点の拡がり量な
どが変化するために、実時間のフィードバックが必要と
なる。
【0105】以上に述べたように、本発明による画像出
力装置の適用範囲は広く、本発明の請求の範囲を逸脱し
ない範囲において各種の変形を加えて適用が可能であ
る。例えば、画像被覆部の構成・方法として、上記実施
例においてはラミネート処理の場合について記述してあ
るが、本発明による画像被覆手段はラミネート処理に限
定されるものではない。すなわち、通常の透明樹脂フィ
ルムを被覆するのではなく、例えば米国特許USP4,73
8,555 に示されるように、光透過性の優れる媒体を画像
記録動作に準じて転写するなどの手段も適用できる。こ
の様な場合には、画像記録部は画像被覆部の機能を含ん
だ構成となる。
【0106】
【発明の効果】以上のように、本発明による画像出力装
置を用いれば、記録画像を保護し長期間の保存が可能な
画像被覆処理を行なえ、画像被覆処理後に適切な画質の
記録画像が得られる。
【0107】また、画像被覆を行なうか否かの選択切替
え手段を付加することによって1つの装置で画像被覆を
行なった画像と行なわない画像の両方を出力することが
でき、しかもその両方の場合について最適な画質の記録
画像を提供でき、装置の利用効率が上がる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係わる画像出力装置の概要構成を示
すブロック図。
【図2】 本発明に係わる画像出力装置の概略構成を示
すブロック図。
【図3】 本発明に係わる画像出力装置の概略構成を示
すブロック図。
【図4】 本発明の実施例装置の概略配置図。
【図5】 本実施例装置で発行する通帳類の斜視図及び
正面図。
【図6】 同装置の制御系を示すブロック図。
【図7】 同装置における第1ステージ部の動作を示す
説明図。
【図8】 同装置の通帳類送出手段の概念断面図。
【図9】 同装置におけるめくり機構部の概略正面図。
【図10】 めくり機構部の動作説明図。
【図11】 同装置の副印鑑・サイン印刷部の概略正面
図。
【図12】 動作説明図及び3色印刷状態の説明図。
【図13】 各々同装置における接着手段の概略正面図及
び動作説明図。
【図14】 接着手段のヒートローラの説明図。
【図15】 ラミネート片に対する印刷状態を示す斜視図
及び正面図。
【図16】 折り畳み部の概略正面図及び概略正面図。
【図17】 区分集積部の概略正面図。
【図18】 本発明の通帳類発行装置の文字記録部に使用
される通電転写記録装置の正面図及び側面図。
【図19】 ラミネートの前後での線幅の変化を説明する
図。
【図20】 ラミネートでの線幅の太りを考慮して、記録
エネルギーを制御して記録した実施例を示す図。
【図21】 ラミネートでの線幅の太りを考慮して、記録
パターンを制御して記録した実施例を示す図。
【図22】 本発明に係る画像処理部を示すブロック図。
【図23】 画像濃度を説明するための図。
【図24】 補正曲線を示す図。
【図25】 画像記録部を示す図。
【図26】 画像被覆部を示す図。
【図27】 画像被覆部を示す図。
【図28】 印加時間に対する記録濃度を説明する図。
【符号の説明】
11…通帳類発行装置 12…通帳類送出手段 13…めくり装置 14…印刷手段 15…接着手段 16…集積処理手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平原 修三 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株式会社東芝 総合研究所内 (72)発明者 岩本 明人 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株式会社東芝 総合研究所内 (56)参考文献 特開 平4−344289(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B41J 29/00 B41M 5/38

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像データに基づいて記録媒体上に画像
    を記録する画像記録手段と、この画像記録手段により得
    られた画像の画像面を所定の被覆エネルギー量の付与に
    よって被覆物を被覆する画像被覆手段と、この画像被覆
    手段の被覆エネルギー量に応じて、記録すべき画像デー
    タを予め補正する画像処理手段とを具備した事を特徴と
    する画像出力装置。
  2. 【請求項2】 前記画像処理手段は画像の高域強調処理
    を施す事を特徴とする請求項1記載の画像出力装置。
  3. 【請求項3】 前記画像処理手段は画像の画点配置を変
    更する画点配列処理を施す事を特徴とする請求項1記載
    の画像出力装置。
  4. 【請求項4】 画像信号に基づく所定の記録エネルギー
    量の付与によって記録媒体上に画像を記録する画像記録
    手段と、この画像記録手段により得られた画像の画像面
    を所定の被覆エネルギー量の付与によって被覆物を被覆
    する画像被覆手段と、この画像被覆手段の被覆エネルギ
    ー量に応じて前記記録エネルギー量を制御する記録エネ
    ルギー量制御手段とを具備した事を特徴とする画像出力
    装置。
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