JP2918275B2 - 半導体装置 - Google Patents

半導体装置

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JP2918275B2
JP2918275B2 JP2084373A JP8437390A JP2918275B2 JP 2918275 B2 JP2918275 B2 JP 2918275B2 JP 2084373 A JP2084373 A JP 2084373A JP 8437390 A JP8437390 A JP 8437390A JP 2918275 B2 JP2918275 B2 JP 2918275B2
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    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L29/00Semiconductor devices adapted for rectifying, amplifying, oscillating or switching, or capacitors or resistors with at least one potential-jump barrier or surface barrier, e.g. PN junction depletion layer or carrier concentration layer; Details of semiconductor bodies or of electrodes thereof  ; Multistep manufacturing processes therefor
    • H01L29/66Types of semiconductor device ; Multistep manufacturing processes therefor
    • H01L29/68Types of semiconductor device ; Multistep manufacturing processes therefor controllable by only the electric current supplied, or only the electric potential applied, to an electrode which does not carry the current to be rectified, amplified or switched
    • H01L29/70Bipolar devices
    • H01L29/72Transistor-type devices, i.e. able to continuously respond to applied control signals
    • H01L29/73Bipolar junction transistors
    • H01L29/737Hetero-junction transistors
    • H01L29/7371Vertical transistors

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 (産業上の利用分野) 本発明は、半導体装置に係り、特に、ガリウムヒ素
(GaAs)等のIII−V化合物半導体を用いたヘテロ接合
バイポーラトランジスタの素子分離に関する。
(従来の技術) ヘテロ接合バイポーラトランジスタ(HBT)は、従来
のシリコンバイポーラトランジスタに比べ、高周波特
性、スイッチング特性が格段に優れており、マイクロ波
用トランジスタや高速論理回路用トランジスタとして有
望視されている。
特に、ガリウムヒ素(GaAs)を用いたHBTは、近年次
世代をになう超高速デバイスとして開発が進められてい
る。
しかしながら、高速でかつ低消費電力のトランジスタ
を実現するためには、微細化技術が不可欠であるが、こ
の微細化に際しては、今後克服すべき大きな問題点が残
されている。
例えば、AlxGa1-xAs/GaAsヘテロ接合バイポーラトラ
ンジスタは、第12図に示すように、絶縁性のGaAs基板10
1上に、コレクタ層102としてのn−型GaAs層と、ベース
層103としてのp−型GaAs層と、エミッタ層104としての
n型AlxGa1-xAsとを、MBE法やMOCVD法等により順次エピ
タキシャル成長せしめたウエハを用いて形成される。
そして、このウェハに対してメサエッチングを行いコ
レクタ層102およびベース層103を露出させ、さらにコレ
クタ電極105、ベース電極106、エミッタ電極107を形成
し、プロトンあるいはボロンをイオン注入することによ
り高抵抗化し、第13図に示すように素子分離領域108を
形成するようにしている。
このようにして形成されたヘテロ接合バイポーラトラ
ンジスタの平面図を第14図に示す。ところで、トランジ
スタの各電極はトランジスタの外部にある他の素子やパ
ッドとの接続を必要とするが、ベース電極やコレクタ電
極は半絶縁化された高抵抗層である素子分離領域108の
上に直接引き出すことができるため、容易に他の素子と
の接続を行うことができる。これに対し、エミッタ電極
はそのまま外部へ引き出そうとすると、エミッタメサの
まわりを取り囲んでいるp−GaAs層と短絡してしまうこ
とになる。
このため、第15図に示すように酸化シリコン膜等の絶
縁膜で表面を被覆し、エミッタ電極上にコンタクトホー
ルを開口し、このコンタクトホールを介して引き出し用
の配線が形成される。
この際、エミッタ電極は、コンタクトホールとコンタ
クトホール位置合わせ用の余裕を必要とするため、これ
が微細化を阻む問題となっていた。
そこで、第16図に示すように、エミッタメサの上面も
プロトンやボロンイオン等の注入により高抵抗化しエミ
ッタ領域の側面が直接高抵抗領域に接するようにするこ
とにより、コンタクトホールを介することなくエミッタ
電極をエミッタ領域外に引き出すことができるため、エ
ミッタ電極面積はコンタクトホールの合わせ余裕を含ま
せることなく形成でき、微細化をはかることが可能とな
る。
このように、第16図に示したようにエミッタメサの上
面もプロトンやボロンイオン等の注入により高抵抗化す
る方法は、微細化やプロセスの簡便化に有効な方法であ
る。
しかしながらこの方法は、イオン注入により導入され
た結晶欠陥が直接エミッタベース接合界面に接するた
め、その領域における生成・再結合電流が増加し、電流
利得を劣化させるという問題点があった。
すなわち、第17図に第16図のA−A断面を示すよう
に、ベース層103としてのp−型GaAs層と、エミッタ層1
04としてのn型AlxGa1-xAs層との接合面に、イオン注入
によって誘起された再結合中心(図中×印で示す)が存
在するために、エミッタより注入された電子はこの再結
合中心で再結合してしまう。
ここでこのヘテロ接合バイポーラトランジスタのコレ
クタ電流密度が104A/cm2となるようにベースエミッタ電
圧を印加したときのメサ分離とイオン注入端面でのリー
ク電流を比較した結果を次表に示す。
表 メサ分離型 0.1μA/μm イオン注入分離型 30 μA/μm ここでメサ分離端面でのリーク電流は0.1μA/μmで
あったのに対し、イオン注入端面でのリーク電流は30μ
A/μmであった。ここでメサ分離端面でのリーク電流は
主として表面再結合電流によるもので、イオン注入端面
でのリーク電流はその300倍となっている。
ここで、第16図におけるメサ分離端面の長さをエミッ
タ長さ、イオン注入分離端面の長さをエミッタ幅とした
とき、エミッタ幅が2μmのトランジスタについてエミ
ッタ長さを種々変化させた場合のトランジスタの電流増
幅率を測定した結果を第18図に示す。エミッタ長さを小
さくするに従い、イオン注入分離端面での再結合電流の
影響が大きくなってきて電流利得が減少してしまう。
このため、この方法では、エミッタ長さを低減するこ
とが実用上困難であり、これが微細化を阻む大きな問題
となっている。
(発明が解決しようとする課題) このように、従来のヘテロ接合バイポーラトランジス
タのエミッタベース端面をイオン注入により高抵抗化し
て分離する方法においては、エミッタ長さを小さくする
に従い、イオン注入分離端面での再結合電流の影響が大
きくなってきて電流利得が減少してしまうという問題が
あった。
本発明は前記実情に鑑みてなされたもので、イオン注
入分離端面での再結合電流の増大を防止し、小型でかつ
特性の良好なヘテロ接合バイポーラトランジスタを提供
することを目的とする。
〔発明の構成〕
(課題を解決するための手段) そこで本発明では、エミッタ・ベース端面をイオン注
入により高抵抗化して分離するとともに、この高抵抗化
分離領域の端面に沿ったエミッタ層をエミッタ層の厚さ
全体にわたり完全に空乏化させるようにしている。
(作用) 上記構成によれば、エミッタ層は、高抵抗化分離領域
の端面に沿ってエミッタ層の厚さ全体にわたり完全に空
乏化されているため、エミッタから注入された電子はそ
の空乏領域の存在により先のイオン注入により誘起され
た再結合中心への到達が妨げられ、イオン注入端面にお
ける再結合電流の増加が生じなくなり、電流利得の減少
を防止することができ、トランジスタ面積の微細化に際
しても、電流増幅率の低下を防止することができる。
例えば、この高抵抗化分離領域の周囲の端面に沿った
領域のエミッタ層の膜厚が実質的に減じられ、この膜厚
の減じられたエミッタ層がすべて空乏化しているように
する。
また、高抵抗化分離領域の周囲の端面に沿った領域の
エミッタ層の表面にイオン注入によって高比抵抗層を形
成し、実質的に膜厚が減じられるようにしている。
この膜厚の減じられるエミッタ層の膜厚TEは、ピン止
めされたフェルミレベルの位置を伝導帯の底からqV
Φ(eV)とし、エミッタ層のドーピング濃度をND(c
m-3)、ベース層のドーピング濃度をNA(cm-3)、ベー
ス・エミッタ間電圧をVBE(V)としたとき、次式
(1)を満たすように決定されるのが望ましい。
ε:エミッタ層の誘電率 q:電荷素量 kT:熱エネルギー n:真性キャリア濃度 ここでベース・エミッタ間電圧VBE(V)を増すとエ
ミッタ層の膜厚TBの上限値は小さくなるが を満たすようにエミッタ層の膜厚を設定しておけば、バ
イアス電圧による特性の変化が小さく、より望ましい特
性を得ることができる。
(実施例) 以下、本発明の実施例について図面を参照しつつ詳細
に説明する。
AlxGa1-xAs/GaAsヘテロ接合バイポーラトランジスタ
は、第1図に示すように、絶縁性のGaAs基板1上に、コ
レクタコンタクト層としてのn+GaAs層5と、コレクタ
層としてのn−型GaAs層6と、ベース層としてのp+Al
xGa1-xAs組成傾斜層7と、エミッタ層としてのn−型Al
xGa1-xAs8と、エミッタコンタクト層としてのn+InAlx
Ga1-xAs層9とが順次積層せしめられてなるとともに、
ボロンのイオン注入によって形成されたベースとコレク
タとの分離用の高比抵抗層11と、プロトン注入によって
形成された素子間分離用の高比抵抗領域14とが形成さ
れ、この高抵抗化分離領域の端面に沿ったエミッタ層が
エミッタ電極16とショットキー接合を形成し、エミッタ
層の厚さ全体にわたり完全に空乏化するように構成した
ことを特徴とするものである。
ここでベース層としてのp+AlxGa1-xAs組成傾斜層7
は、膜厚1000Åでドーピング濃度は8×1019cm-3であ
り、電子を加速するような擬電界をつくるため、ベース
中でのAlxGa1-xAsの組成はエミッタ側でAl0.1Ga0.9Asと
し、コレクタ側でGaAsとなるようにしている。また、エ
ミッタ層としてのn−AlGaAsは、膜厚1000Åでドーピン
グ濃度は5×1017cm-3としている。
さらに、エミッタコンタクト層のInAlGaAs層は、ドー
ピング濃度を3×1019cm-3とし、エミッタ側でエミッタ
のAlGaAsの組成から表面側でIn0.5Ga0.5Asとなるように
なめらかに組成を変化させ、電子の流れを妨げるような
障壁が生じないようにしている。
次に、このヘテロ接合バイポーラトランジスタの製造
方法について説明する。
まず、第2図(a)に示すようにMBE法やMOCVD法等に
より、絶縁性のGaAs基板1上に、コレクタコンタクト層
としてのn+GaAs層5と、コレクタ層としてのn−型Ga
As層6と、ベース層としてのp+AlxGa1-xAs組成傾斜層
7と、エミッタ層としてのn−型AlxGa1-xAs8と、エミ
ッタコンタクト層としてのn+InAlxGa1-xAs層9とを順
次エピタキシャル成長せしめる。
次いで、第2図(b)に示すように、CVD法により酸
化シリコン層10を形成し、フォトリソグラフィ法によ
り、これをパターニングし、この酸化シリコン層10をマ
スクとしてエミッタコンタクト層9をエッチングし、さ
らにボロンのイオン注入を行い、ベースとコレクタを分
離する高比抵抗層11を形成する。
この後、該酸化シリコン層10を除去し、第2図(c)
に示すように、酸化シリコン膜12を堆積し、さらにこの
上層にレジストパターン13を形成し、このレジストパタ
ーン13をマスクとしてプロトン注入により、素子分離用
の高比抵抗領域14を形成する。このベース・コレクタ分
離用の高比抵抗層11の形成に用いたマスクとしての酸化
シリコン膜10と、素子分離用の高比抵抗領域14形成のた
めのレジストパターン13との平面的位置関係を第2図
(d)に示す。この図において第2図(c)は、イ−ロ
方向断面図に相当する。そして第2図(e)はハ−ニ方
向断面図に相当する。
次に、このレジストパターン13をマスクとして、緩衝
弗酸を用いて酸化シリコン膜12をエッチングする。この
とき、酸化シリコン膜12がマスク13に対して約0.2μm
程度サイドエッチングを生じるようにエッチング時間を
調整する。
この後、第2図(f)および第2図(g)に示すよう
に、この酸化シリコン膜12をマスクとしてエミッタコン
タクト層9およびエミッタ層8の一部をエッチング除去
する。ここで第2図(f)および第2図(g)はそれぞ
れイ−ロ方向断面図およびハ−ニ方向断面図を示す。こ
こでは、エミッタ層8の膜厚がプロトン注入による高比
抵抗領域14に接する領域(8′)で400〜500Å程度残る
ようにエッチング時間を調整するようにする。
続いて、第2図(h)(イ−ロ方向断面図)に示すよ
うに、酸素プラズマを用いた灰化処理により、レジスト
パターン13を除去し、さらに酸化シリコン膜12を緩衝弗
酸を用いて除去したのち、CVD法により、膜厚5000Åの
酸化シリコン膜19を堆積する。
次に第2図(i)に示すように、フォトリソグラフィ
法により、ベース電極形成領域の酸化シリコン膜19をエ
ッチングし、さらにエミッタ層8とエミッタコンタクト
層9とをエッチングし、ベース層7の頭出しを行う。こ
の頭出しを行った領域に蒸着およびリフトオフ法によ
り、ベース電極15を形成する。
さらに、第2図(j)に示すように、ポリイミド膜18
をスピンコート法により基板表面全体に塗布する。この
とき、ポリイミド膜18はその粘性のために表面はほぼ平
坦となる。
次に、第2図(k)に示すように、このポリイミド膜
18をCF4とO2との混合ガスを用いたプラズマ中でエッチ
ングし、ベース電極上に選択的にポリイミド膜が残った
時点でこのエッチングを中止し、ベース電極とエミッタ
メサの側壁がポリイミド膜18で覆われているようにす
る。
そして第2図(l)に示すように、酸化シリコン膜19
をエッチング除去し、露出したエミッタコンタクト層9
の上層にエミッタ電極16を形成する。
そしてさらに、第2図(m)、第2図(n)および第
2図(o)に示すように、コレクタコンタクト層5に到
達する穴をエッチングにより開口し、コレクタ電極17を
蒸着法とリフトオフ法の組み合わせにより形成する。こ
こで、第2図(m)、第2図(o)はそれぞれ第2図
(n)のイ−ロ方向断面図およびハ−ニ方向断面図であ
る。ここで、エミッタ電極として膜厚1000Åのチタニウ
ム、膜厚1000Åの白金および膜厚4000Åの金の積層膜を
用いた。
ここで、第2図(o)において矢印(a)で示した部
分のエピタキシャル成長膜の積層方向のエネルギーバン
ド図を第3図に示す。なお、ここではエミッタ・ベース
接合が順バイアスされ、トランジスタが活性状態にある
場合を示している。エミッタ電極16と、エミッタコンタ
クト層9との間は、ショットキー障壁高さが約0.3eVと
高く、コンタクト層のドーピング濃度が3×1019cm-3
高いため、電子はエミッタ電極16よりエミッタコンタク
ト層9へとトンネル効果により遷移可能で良好なオーミ
ック接触が得られている。
また、第2図(o)において矢印(b)で示した部分
のエピタキシャル成長膜の積層方向のエネルギーバンド
図を第4図に示す。ここで(b)点ではエミッタ電極16
はエミッタコンタクト層9が除去されて膜厚400〜500Å
程度に加工されたエミッタのAlGaAs層8′と接してい
る。このときエミッタ電極16のチタニウムと、エミッタ
層を構成するAlGaAs層8′とのショットキー障壁高さは
約0.8eVあり、コンタクト層のドーピング濃度が5×10
17cm-3であるため、ショットキー障壁の厚さは460Åと
十分厚く、トランジスタが活性状態にあっても点(b)
の位置では完全に空乏化している。
すなわち、第1図において完全空乏化領域20として示
されているように、エミッタ電極16からの電子の注入は
前述したように、エミッタコンタクト層9の存在する部
分からのみ生じる。ここで従来例で示した第13図と比較
すると、プロトン注入による高比抵抗領域14または、こ
の高比抵抗領域14に含まれる結晶欠陥19の素子特性に与
える影響が著しく異なることがわかる。
すなわち、従来例の構造においては、結晶欠陥部で電
子と正孔の再結合が盛んに発生し、電流利得の低下が多
く生じていたのに対し、本発明実施例の構造では、エミ
ッタ層中の結晶欠陥19は、完全空乏化領域20の存在によ
り電子の存在する活性領域のエミッタ層8から約0.2μ
mの間隔をもって隔離されており、再結合中心としては
作用しない。
従って、高比抵抗領域14中の結晶欠陥に起因するリー
ク電流の増加を原理的には0とすることができ、電流利
得を大幅に改善することができる。
なお、前記実施例において用いたのと同様、エミッタ
幅を2μmとし、種々のエミッタ長さを持つトランジス
タを上述した実施例に基づき試作し、電流増幅率を測定
した結果を第5図に示す。第5図中、aは本発明実施例
のトランジスタについて測定した結果を示し、bは従来
例のトランジスタについて測定した結果を示す。
この図から明らかなように、従来例のトランジスタで
はエミッタ長さ減少させるに従い電流増幅率が大幅に減
少したのに対し、本発明実施例のトランジスタの場合、
エミッタ長さを30μmから2μmまで減少させても電流
増幅率の減少はまったく見られず、約80という極めて高
い結果を得ることができた。
このように、本発明実施例のトランジスタでは、高比
抵抗領域14中の結晶欠陥と、活性なエミッタ領域とが完
全に空乏化したエミッタ層によって隔離されているた
め、結晶欠陥の影響をまったく受けることのない優れた
トランジスタ特性を得ることができる。また、エミッタ
電極を直接コンタクトホールを介することなくエミッタ
領域の外側まで配線接続することができるため、容易に
素子の微細化をはかることが可能となる。
なお、前記実施例では、活性なエミッタ領域と結晶欠
陥を隔てるために膜厚を減じたエミッタ層をエミッタ電
極と直接接触せしめショットキー障壁によって空乏化さ
せるようにしたが、同様の効果はショットキー障壁の形
成に代えて、厚みを減じたエミッタ層と半導体表面のフ
ェルミレベルのピンニングの組み合わせ、あるいは表面
近傍へのイオン注入による結晶欠陥の導入により、実効
的にエミッタ厚さを減じフェルミレベルを禁止帯の中央
付近にピン止めすることによっても、空乏化させる事が
可能である。
実施例2 この後者の方法を、本発明の第2の実施例として説明
する。
この方法は、表面近傍へのイオン注入による結晶欠陥
の導入により実効的にエミッタ厚さを減じ、フェルミレ
ベルを禁止帯の中央付近にピンニングすることによって
エミッタ層を空乏化させるものである。
すなわち、第2図(b)に示すように、ボロンのイオ
ン注入により、ベースとコレクタを分離する高比抵抗層
11を形成したのち、CVD法により、膜厚2μmの酸化シ
リコン層21を堆積し、フォトリソグラフィ法および反応
性イオンエッチング(RIE)法により素子の活性領域を
覆うような形状に加工し、この酸化シリコン層21をマス
クとして加速電圧30keV、ドーズ量1×1014cm-2の条件
でボロンイオンを注入し、半導体表面から約1000Åの深
さに結晶欠陥を導入し、高比抵抗領域22を形成する(第
6図(a)乃至第6図(c))。ここで、第6図(a)
および第6図(c)はそれぞれ第6図(b)のイ−ロお
よびハ−ニ断面を示す図である。
この後、第6図(d)および第6図(e)(第6図
(d)および第6図(e)はそれぞれ第6図(b)のイ
−ロおよびハ−ニ断面を示す図である)に示すように、
基板表面全体にCVD法により膜厚5000Åの酸化シリコン
膜23を形成し、RIE法によりエッチバックし、酸化シリ
コン膜21の側壁にこれを残留せしめ、プロトンを加速電
圧200keV、ドーズ量2×1015cm-2の条件で注入し、素子
分離用の高比抵抗領域14を形成する。
続いて、第6図(f)に示すように、このマスクとし
て用いた酸化シリコン膜21および23を緩衝弗酸を用いて
エッチング除去し、スパッタ法により、基板表面全体に
膜厚4000ÅのタングステンシリサイドWSix層を堆積し、
さらにCVD法により膜厚4000Åの酸化シリコン膜25を形
成し、エミッタ電極24となる領域にのみ残すようにパタ
ーニングする。
さらに、第6図(g)に示すようにCVD法により膜厚2
500Åの酸化シリコン膜を基板表面全体に堆積し、RIE法
によりエッチバックすることによりエミッタ電極24およ
びこの上層の酸化シリコン膜25の側壁に側壁絶縁膜26を
形成する。
この後、第6図(h)に示すように、ベース電極形成
のためのマスク27としてのレジストパターンを形成した
後、エミッタコンタクト層9およびエミッタ層8をエッ
チングし、ベース層7の頭だしを行う。このエッチング
工程においてエミッタ電極24は酸化シリコン膜25および
26で覆われているため、局部電池効果による異常エッチ
ングを避けることができる。
さらに第6図(i)に示すようにエミッタ電極24上の
酸化シリコン層25をエッチング除去しエミッタ電極24を
露呈せしめる。
そして第6図(j)に示すように、基板表面全体にク
ロムと白金と金とよりなる電極層を堆積し、該レジスト
パターン27を除去しリフトオフ法によりベース電極28を
形成する。ここでエミッタ電極24上の電極層はエミッタ
電極配線を示す。
次に、第6図(k)乃至第6図(m)に示すように、
コレクタコンタクト層5に到達するように穴を開口し、
Au−Ge層を蒸着法により堆積した後、リフトオフ法によ
り、コレクタ電極29を形成しトランジスタが完成する。
ここで第6図(k)および第6図(m)は第6図(l)
のイ−ロおよびハ−ニ断面を示す図である。
ここで、第6図(m)において矢印(a)で示した部
分のエピタキシャル成長膜の積層方向のエネルギーバン
ド図を第7図に示す。なお、ここでは実施例1において
示した第3図の場合と同様、エミッタ・ベース接合が順
バイアスされ、トランジスタが活性状態にある場合を示
しており、エミッタ電極16と、エミッタコンタクト層9
との間は、ショットキー障壁高さが高く、さらにコンタ
クト層のドーピング濃度が高いため、電子はエミッタ電
極16よりエミッタコンタクト層9へとトンネル効果によ
り遷移可能で良好なオーミック接触が得られている。
また、第6図(m)において矢印(b)で示した部分
のエピタキシャル成長膜の積層方向のエネルギーバンド
図を第8図に示す。ここで(b)点ではエミッタ電極16
は深さ1000Å程度まで、イオン注入による高比抵抗層22
が形成されているため、エミッタコンタクト層9として
のInGaAs層と、エミッタのAlGaAs層8′との界面近傍の
フェルミレベルは禁止帯の中央付近にピン止めされ、Al
GaAs層8′は厚さ方向全体にわたって空乏化している。
第6図(m)において、この空乏化領域を30で示す。
この結果、エミッタ電極16から、エミッタコンタクト
層9に注入された電子は、この空乏化領域30により、イ
オン注入による高比抵抗層14には到達できなくなり結晶
欠陥による生成−再結合電流の増加は生じない。この結
果、実施例1と同様、電流増幅率の大幅な増加を行うこ
とが可能となる。
実施例3 次に、本発明の第3の実施例について説明する。
この方法は、III−V化合物半導体におけるフェルミ
レベルの表面ピンニングを用いることによってエミッタ
層を空乏化させるものである。
すなわち、第2図(b)に示すように、ボロンのイオ
ン注入により、ベースとコレクタを分離する高比抵抗層
11を形成したのち、メサエッチングにより、コレクタコ
ンタクト層5およびベース層7の頭出しを行い、エミッ
タコンタクト層9上にエミッタ電極31を形成すると共
に、ベース層7上にベース電極32、コレクタコンタクト
層上にコレクタ電極33を形成し、第9図(a)乃至第9
図(c)に示すようにトランジスタを完成する。
ここで第9図(a)および第9図(c)は第9図
(b)のハ−ニおよびホ−ヘ断面を示す図である。
ここで、第9図(c)において矢印(a)で示した部
分のエピタキシャル成長膜の積層方向のエネルギーバン
ド図を第10図に示す。なお、ここでは高濃度にドーピン
グされたエミッタコンタクト層9が存在するために表面
空乏層はエミッタ層8には及ばない。
これに対し、第9図(c)において矢印(b)で示し
た部分のエピタキシャル成長膜の積層方向のエネルギー
バンド図を第11図に示す。ここで(b)点では、表面に
はAlGaAs層8が露出していて、フェルミレベルは、伝導
帯の底よりおよそ0.7〜1.0eV以下にピン止めされてい
る。この結果、表面空乏層34はエミッタ層8の厚み方向
全体におよぶ。この結果、エミッタコンタクト層9から
エミッタ層に注入された電子は、この空乏化領域34によ
り、高比抵抗領域14との界面方向への拡散はなくなり、
結晶欠陥による生成−再結合電流の増加は生じない。こ
の結果、実施例1と同様、電流増幅率の大幅な増加を行
うことが可能となる。
〔発明の効果〕
以上説明してきたように、本発明によれば、ショット
キー接合あるいは高抵抗半導体層との界面あるいは表面
において、フェルミレベルがピン止めされることによっ
て生じる空乏化領域をエミッタ領域の厚み方向のほぼ全
域に渡って及ぼすようにしているため、電子が高抵抗半
導体層との界面方向に拡散し結晶欠陥を介して再結合す
るのを防ぐことができ、電流増幅率の大幅な増加を行う
ことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の第1の実施例のヘテロ接合バイポーラ
トランジスタを示す図、第2図(a)乃至第2図(o)
は同トランジスタの製造工程図、第3図および第4図は
同トランジスタのバンド構造図、第5図は本発明のトラ
ンジスタおよび従来例のトランジスタについてエミッタ
長さと電流増幅率との関係を示す比較図、第6図(a)
乃至第6図(m)は本発明の第2実施例のヘテロ接合バ
イポーラトランジスタの製造工程図、第7図および第8
図は同トランジスタのバンド構造図、第9図(a)乃至
第9図(c)は本発明の第3の実施例のヘテロ接合バイ
ポーラトランジスタの製造工程図、第10図および第11図
は同トランジスタのバンド構造図、第12図乃至第18図は
従来例のヘテロ接合バイポーラトランジスタを示す図で
ある。 101……絶縁性のGaAs基板、102……コレクタ層、103…
…ベース層、104……エミッタ層、105……コレクタ電
極、106……ベース電極、107……エミッタ電極、108…
…素子分離領域、1……絶縁性のGaAs基板、2……、5
……コレクタコンタクト層(n+GaAs層)、6……コレ
クタ層(n−型GaAs層)、7……ベース層(p+AlxGa
1-xAs組成傾斜層)、8……エミッタ層(n−型AlxGa1-
xAs)、9……エミッタコンタクト層(n+InAlxGa1-xA
s層)、11……高比抵抗層、14……高抵抗化分離領域、1
6……エミッタ電極、17……コレクタ電極、18……ポリ
イミド膜、20……空乏化領域、21,23……酸化シリコン
膜、22……高抵抗化領域、24……エミッタ電極、25……
酸化シリコン膜、26……側壁絶縁膜、27……マスク、28
……ベース電極、29……コレクタ電極、30……空乏化領
域、31……エミッタ電極、32……ベース電極、33……コ
レクタ電極。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−200567(JP,A) 特開 昭62−295459(JP,A) 特開 昭63−188970(JP,A) 特開 平1−101665(JP,A) 特開 昭60−164358(JP,A) 特開 昭61−14755(JP,A) 実開 昭58−122463(JP,U) 特公 昭35−18316(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01L 21/328 H01L 21/33 - 21/331 H01L 29/68 - 29/739

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】半導体基板上に順次積層されたコレクタ
    層、ベース層およびエミッタ層と、イオン注入によって
    形成され素子分離領域となる高比抵抗層とを具備する半
    導体装置において、 前記エミッタ層は、 キャリアが注入される活性領域と、 前記活性領域と前記高比抵抗層との間に該エミッタ層の
    厚さ全体にわたって形成された空乏領域と を具備することを特徴とする半導体装置。
  2. 【請求項2】前記エミッタ層は、 前記空乏領域が形成される部分の表面に、イオン注入に
    よって形成された高比抵抗層を具備する ことを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
  3. 【請求項3】前記エミッタ層は、 前記空乏領域が形成された部分の厚さが前記活性領域の
    厚さよりも薄く形成される ことを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
  4. 【請求項4】前記エミッタ層上に形成されたエミッタ電
    極をさらに具備し、 前記エミッタ電極は、 前記空乏領域で前記エミッタ層とショットキー接合を形
    成する ことを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
  5. 【請求項5】前記エミッタ電極は、 前記活性領域から前記空乏領域を経て前記高比抵抗層上
    に延伸し、他の素子やパッド領域と接続される ことを特徴とする請求項4記載の半導体装置。
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