JP2917457B2 - 導体ペースト - Google Patents
導体ペーストInfo
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- JP2917457B2 JP2917457B2 JP20120890A JP20120890A JP2917457B2 JP 2917457 B2 JP2917457 B2 JP 2917457B2 JP 20120890 A JP20120890 A JP 20120890A JP 20120890 A JP20120890 A JP 20120890A JP 2917457 B2 JP2917457 B2 JP 2917457B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、電子回路のセラミック配線基板、特に低温
焼成多層配線基板に用いる導体用ペーストの組成に関す
るものである。
焼成多層配線基板に用いる導体用ペーストの組成に関す
るものである。
従来、セラミック配線基板には、セラミック基板とし
てアルミナ基板が、また、その導体用ペーストとしてAg
−Ad系などのペーストが主に用いられてきた。
てアルミナ基板が、また、その導体用ペーストとしてAg
−Ad系などのペーストが主に用いられてきた。
最近、さらに高密度の配線を達成するために、低温焼
成多層配線基板が開発されている。この基板には、アル
ミナの他に低温で焼成が可能なように、ガラスなどの低
融点化合物が含まれている。
成多層配線基板が開発されている。この基板には、アル
ミナの他に低温で焼成が可能なように、ガラスなどの低
融点化合物が含まれている。
このガラスを含んだ基板に、従来から用いられている
Ag−Pd系などの導体ペーストを用いると、はんだぬれが
悪くなったり、接着強度、特に150℃程度の高温エージ
ング後の接着強度が低下するという欠点があった。
Ag−Pd系などの導体ペーストを用いると、はんだぬれが
悪くなったり、接着強度、特に150℃程度の高温エージ
ング後の接着強度が低下するという欠点があった。
本発明者らは、低温焼成基板に適した導体ペーストの
組成について研究した結果、従来のAg−PdペーストにMn
の酸化物、Cr2O3およびガラスフリットを特定量添加す
れば、この欠点が解消できるとの知見を得て、本発明を
完成させるに至った。
組成について研究した結果、従来のAg−PdペーストにMn
の酸化物、Cr2O3およびガラスフリットを特定量添加す
れば、この欠点が解消できるとの知見を得て、本発明を
完成させるに至った。
すなわち、本発明の要旨は、Ag粉末とPd粉末の合量に
対し、Ag粉末が70〜95重量%、Pd粉末が5〜30重量%、
Mnの酸化物またはMnCO3粉末がMnO換算で0.1〜2重量
%、Cr2O3が0.2〜3重量%、ガラスフリツトが0.2〜5
重量%および適量の有機ビヒクルからなる導体ペースト
にある。
対し、Ag粉末が70〜95重量%、Pd粉末が5〜30重量%、
Mnの酸化物またはMnCO3粉末がMnO換算で0.1〜2重量
%、Cr2O3が0.2〜3重量%、ガラスフリツトが0.2〜5
重量%および適量の有機ビヒクルからなる導体ペースト
にある。
AgとPdの比率は、厚膜の混成集積回路に用いられる範
囲、すなわちAgが70〜95重量%、Pdが5〜30重量%にあ
ればよい。Pdが5重量%未満では、Agのマイグレーショ
ンが起りやすく、またはんだくわれしやすい。一方、30
重量%を超えると、シート抵抗値が高くなり、また、は
んだぬれ性が低下する。
囲、すなわちAgが70〜95重量%、Pdが5〜30重量%にあ
ればよい。Pdが5重量%未満では、Agのマイグレーショ
ンが起りやすく、またはんだくわれしやすい。一方、30
重量%を超えると、シート抵抗値が高くなり、また、は
んだぬれ性が低下する。
Mnの酸化物としては、MnO2,Mn2O3,Mn3O4,MnOが使用
できる。また、MnCO3も使用できる。
できる。また、MnCO3も使用できる。
これらMnの化合物を、Ag粉末とPd粉末の合量に対し
て、MnO換算で0.1〜2重量%添加することにより、例え
ば150℃、100時間の高温エージング後の接着強度を高く
することができる。0.1重量%未満ではエージング後の
接着強度が低く、また、2重量%を超えると、初期の接
着強度が低下する。
て、MnO換算で0.1〜2重量%添加することにより、例え
ば150℃、100時間の高温エージング後の接着強度を高く
することができる。0.1重量%未満ではエージング後の
接着強度が低く、また、2重量%を超えると、初期の接
着強度が低下する。
初期の接着強度は、2kg/2mm角以上あることが、部品
を実装するうえで好ましい。また、高温エージング後の
接着強度は、1.5kg/2mm角以上あることが望ましい。
を実装するうえで好ましい。また、高温エージング後の
接着強度は、1.5kg/2mm角以上あることが望ましい。
Cr2O3は、はんだぬれ性の向上に効果があり、その量
はAg粉末とPd粉末の合量に対し、0.2〜3重量%であ
る。0.2未満ではその効果が少なく、3重量%を超える
と接着強度が低下する。
はAg粉末とPd粉末の合量に対し、0.2〜3重量%であ
る。0.2未満ではその効果が少なく、3重量%を超える
と接着強度が低下する。
ガラスフリットは、Ag粉末とPd粉末の合量に対し、0.
2〜5重量%である。この量が少ないと接着強度が低下
する。反対に多いとはんだぬれ性が悪くなる。
2〜5重量%である。この量が少ないと接着強度が低下
する。反対に多いとはんだぬれ性が悪くなる。
ガラスフリットとしては、650〜900℃の熱処理で結晶
化が進むもの、例えばチタン酸ケイ酸亜鉛系のガラスが
好ましい。結晶化が進まないガラスフリットは、導体焼
成後に低抗体を焼成するなどの処理をした場合、ガラス
成分が導体表面ににじみ出し、はんだぬれ性を低下させ
ることがある。
化が進むもの、例えばチタン酸ケイ酸亜鉛系のガラスが
好ましい。結晶化が進まないガラスフリットは、導体焼
成後に低抗体を焼成するなどの処理をした場合、ガラス
成分が導体表面ににじみ出し、はんだぬれ性を低下させ
ることがある。
有機ビヒクルとしては、エチルセルロース、メチルセ
ルロース、メタクリレート等の樹脂をα−テルピネオー
ル、ブチルカルビトールなどの溶剤に溶かしたものが用
いられる。その量は、印刷性を考慮して適量用いられる
が、通常、Ag粉末とPd粉末の合量に対し、10〜40重量%
である。
ルロース、メタクリレート等の樹脂をα−テルピネオー
ル、ブチルカルビトールなどの溶剤に溶かしたものが用
いられる。その量は、印刷性を考慮して適量用いられる
が、通常、Ag粉末とPd粉末の合量に対し、10〜40重量%
である。
Ag粉末およびPd粉末は、印刷性の点から、平均粒径が
それぞれ0.3〜2.5μm,0.3〜1.5μmの球形に近いものが
好ましい。
それぞれ0.3〜2.5μm,0.3〜1.5μmの球形に近いものが
好ましい。
Mnの酸化物およびMnCO3粉末は平均粒径が5μm以
下、また、Cr2O3粉末及びガラスフリットは平均粒径が
3μm以下のものが望ましい。
下、また、Cr2O3粉末及びガラスフリットは平均粒径が
3μm以下のものが望ましい。
なお、セラミック基板は、その材質としてアルミナな
どのセラミックスにホウケイ酸亜鉛系などのガラスを混
合したものに対して、特に本発明の効果がある。
どのセラミックスにホウケイ酸亜鉛系などのガラスを混
合したものに対して、特に本発明の効果がある。
原材料 Ag粉末は昭栄化学(株)製の平均粒径約1μmのもの
を、Pd粉末は住友金属鉱山(株)製の平均粒径約0.5μ
mのものを用いた。MnO2,MnCO3およびCr2O3は関東化学
(株)製の試薬を、Mn2O3,Mn3O4およびMnOは(株)高
純度化学研究所製の試薬を用いた。
を、Pd粉末は住友金属鉱山(株)製の平均粒径約0.5μ
mのものを用いた。MnO2,MnCO3およびCr2O3は関東化学
(株)製の試薬を、Mn2O3,Mn3O4およびMnOは(株)高
純度化学研究所製の試薬を用いた。
ガラスフリットは、その組成が重量%で、SiO233,TiO
213,Al2O318,B2O32,ZnO17,CaO17になるように配合し、
白金るつぼ中、1,400℃で溶融し、急冷後、ボールミル
で粉砕した。そのガラスフリットは、850℃で熱処理す
ることにより、結晶が折出することをX線回折で確認し
た。
213,Al2O318,B2O32,ZnO17,CaO17になるように配合し、
白金るつぼ中、1,400℃で溶融し、急冷後、ボールミル
で粉砕した。そのガラスフリットは、850℃で熱処理す
ることにより、結晶が折出することをX線回折で確認し
た。
基板の作製 Al2O3粉末とホウケイ酸亜鉛系のガラス粉末を1:1に混
合し、バインダーを加えシート状に成形した。これを85
0℃で焼成して、厚み0.8mmの基板を得た。
合し、バインダーを加えシート状に成形した。これを85
0℃で焼成して、厚み0.8mmの基板を得た。
導体ペーストの作製 エチルセルローズをα−テルピネオールに溶解し、ビ
ヒクルを作製した。このビヒクルに前記のAg,Pd,MnO2,
Mn2O3,Mn3O4,MnO,MnCO3,Cr2O3及びガラスフリットの
各粉末を所定量加え、三本ロールミルで混練し、導体ペ
ーストを得た。
ヒクルを作製した。このビヒクルに前記のAg,Pd,MnO2,
Mn2O3,Mn3O4,MnO,MnCO3,Cr2O3及びガラスフリットの
各粉末を所定量加え、三本ロールミルで混練し、導体ペ
ーストを得た。
試験用試料の作製 250メッシュのスクリーンを用いて、2インチ角の大
きさにした上記基板に2mm角の導体ペーストのパッドを2
0個印刷した。これを大気中で850℃、10分間焼成し、試
料を得た。
きさにした上記基板に2mm角の導体ペーストのパッドを2
0個印刷した。これを大気中で850℃、10分間焼成し、試
料を得た。
はんだぬれ性の評価 上記の試料を、230℃のAg 2%入共晶ハンダ中に5秒
間浸漬し、導体がはんだに濡れる面積の割合を求めた。
間浸漬し、導体がはんだに濡れる面積の割合を求めた。
初期の接着強度の測定 0.8mm径のSnメッキ銅線をL字型にし、その水平部分
を上記試料のパッドにはんだ付けし、その垂直部分を引
張することにより、パッドが基板から剥がれたときの強
度を測定した。
を上記試料のパッドにはんだ付けし、その垂直部分を引
張することにより、パッドが基板から剥がれたときの強
度を測定した。
高温エージング後の接着強度の測定 リード線を上記試料のパッドにはんだ付けしたのち、
150℃の槽内に100時間放置し、槽から取り出し、そのリ
ード線を引張することにより、パッドが基板から剥れた
ときの強度を測定した。
150℃の槽内に100時間放置し、槽から取り出し、そのリ
ード線を引張することにより、パッドが基板から剥れた
ときの強度を測定した。
これらの結果を表1に示す。
〔発明の効果〕 本発明の導体ペーストを用いることにより、基板に焼
付けられた導体ははんだぬれ性が良好であり、また、初
期の接着強度およびエージング後の接着強度を高くする
ことができる。
付けられた導体ははんだぬれ性が良好であり、また、初
期の接着強度およびエージング後の接着強度を高くする
ことができる。
Claims (1)
- 【請求項1】Ag粉末とPd粉末の合量に対し、Ag粉末が70
〜95重量%、Pd粉末が5〜30重量%、Mnの酸化物または
MnCO3粉末がMnO換算で0.1〜2重量%、Cr2O3粉末が0.2
〜3重量%、ガラスフリツトが0.2〜5重量%および適
量の有機ビヒクルからなる導体ペースト。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20120890A JP2917457B2 (ja) | 1990-07-31 | 1990-07-31 | 導体ペースト |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20120890A JP2917457B2 (ja) | 1990-07-31 | 1990-07-31 | 導体ペースト |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0488067A JPH0488067A (ja) | 1992-03-19 |
JP2917457B2 true JP2917457B2 (ja) | 1999-07-12 |
Family
ID=16437145
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20120890A Expired - Lifetime JP2917457B2 (ja) | 1990-07-31 | 1990-07-31 | 導体ペースト |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2917457B2 (ja) |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6338893B1 (en) | 1998-10-28 | 2002-01-15 | Ngk Spark Plug Co., Ltd. | Conductive paste and ceramic printed circuit substrate using the same |
US7138347B2 (en) * | 2003-08-14 | 2006-11-21 | E. I. Du Pont De Nemours And Company | Thick-film conductor paste for automotive glass |
JP6483369B2 (ja) * | 2014-07-29 | 2019-03-13 | 京セラ株式会社 | 水晶デバイス |
JP7187832B2 (ja) * | 2017-12-15 | 2022-12-13 | 住友金属鉱山株式会社 | 厚膜導体形成用粉末組成物および厚膜導体形成用ペースト |
KR102639865B1 (ko) * | 2017-12-15 | 2024-02-22 | 스미토모 긴조쿠 고잔 가부시키가이샤 | 후막 도체 형성용 분말 조성물 및 후막 도체 형성용 페이스트 |
JP7322534B2 (ja) * | 2019-06-13 | 2023-08-08 | 住友金属鉱山株式会社 | 厚膜導体形成用粉末組成物および厚膜導体形成用ペースト |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7956925B2 (en) * | 2004-11-02 | 2011-06-07 | Panasonic Corporation | Method for reading out signal charges from an image sensor having different exposure times |
JP2009049858A (ja) * | 2007-08-22 | 2009-03-05 | Canon Inc | 撮像装置 |
JP5342969B2 (ja) * | 2009-09-10 | 2013-11-13 | 富士フイルム株式会社 | 撮像装置及び撮像方法 |
JP2011082790A (ja) * | 2009-10-07 | 2011-04-21 | Canon Inc | 撮像装置 |
-
1990
- 1990-07-31 JP JP20120890A patent/JP2917457B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0488067A (ja) | 1992-03-19 |
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