JP3798979B2 - 導電ペースト及びその使用 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、厚膜電極用の鉛フリー導電ペーストに関する。更に、本発明は、上記の導電ペーストを用いて形成した厚膜電極を含む電子デバイス、並びにその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子デバイス、特に積層型の電子部品には、素子として磁性体及び誘電体を用いるものがある。例えば、厚膜電極の場合、それらの素子を端子電極として、又は回路を構成する表面パターン等の上に設け、端子電極として用いている。また、チップ抵抗器なども同様にして、形成されている。このような厚膜電極は、導電ペーストを印刷又は塗布し、乾燥(溶媒を除去)した後、温度500〜950℃で焼成して、形成する。次に、電子部品中の厚膜電極とそれを装着するプリント回路基板との間の接着強さを維持するため、厚膜電極の表面にめっきを施し、更に両者の界面に、はんだ付けを施している。このめっきは、はんだ付け性を厚膜電極に付与するためであり、導電ペーストを焼成し、膜を形成した後、pH1〜3、温度70〜90℃で、ニッケルめっきを施し、更に鉛フリーのハンダめっき、例えばスズめっきをしている。
【0003】
厚膜電極形成用の導電ペーストは、導電粒子、ガラスフリット及びビヒクルで構成することが多い。このガラスフリットは、従来、鉛含有ガラスフリットを使用していたが、環境保全の見地から、鉛フリーのガラスフリットが使用されている。しかし、従来の鉛含有ガラスフリットを使用した導電ペースト(以下、鉛含有導電ペーストと略す)と比較すると、鉛フリーのガラスフリットを使用した導電ペーストには、次のような課題があった。
【0004】
まず、耐めっき液性が低く、めっき液が浸透しやすい。そのため、はんだ付け時に浸透しためっき液が膨張して設置する基板から飛び跳ねる、更に耐湿性が低下しチップ部品の絶縁抵抗が低下する等という問題点がある。
【0005】
また、従来の鉛含有導電ペーストと比較すると、鉛フリー導電ペーストは、焼成温度の範囲が狭い、すなわち膜形成の可能な最低温度が高く、焼成温度の上限が低いという問題点があった。厚膜電極を形成する導電ペーストにおける焼成温度の範囲は、電極の内部材料の耐熱温度と、導電ペースト内の導電粒子、ガラスフリット、ビヒクル等による焼成温度範囲との両方の要因により決定される。例えば、温度の下限は、膜形成可能な最低温度によって決定され、また、温度の上限は電極の内部材料の耐熱温度と導電ペーストの耐熱温度により決定される。このため、その焼成温度の上限以上の高温で焼成すると、ガラスフリットが電極表面に浮き、メッキ着けができなくなる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上記の問題を解決する厚膜電極形成用の導電ペーストを提供することにある。更に、本発明の目的は、該導電ペーストを用いて形成した電子デバイス並びにその製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の課題を達成するために検討を重ねた結果、鉛フリーのガラスフリットを含有する導電ペーストに、特定の平均粒径を有する金属酸化物粉末を添加することにより、めっき液の浸透がなく、低温で焼成可能な導電ペーストを見出して、本発明を完成するに至った。
【0008】
本発明は、導電粒子、ガラスフリット及びビヒクルを含む導電ペーストにおいて、
(i) 該ガラスフリットが、鉛フリーであり、
(ii) 該導電ペーストが、更に、平均粒径1〜50nmの金属酸化物粉末を0.5〜4.0重量%含み、そして
(iii) 該金属酸化物粉末が、酸化アルミニウム粉末を含む
ことを特徴とする導電ペーストに関する。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明において、導電ペーストの配合は、重量%で、ガラスフリット、金属酸化物粉末、導電粒子、ビヒクル、及び所望により添加する添加剤の割合を示している。以下、それぞれの成分の好ましい配合の範囲においては、これらの成分の総量を100重量%とする。
【0010】
本発明に用いる鉛フリーのガラスフリットは、公知の鉛フリーのガラスをフリットに形成して用いることができ、特に制限されない。ここで鉛フリーガラスフリットとは、ガラスフリット中の鉛化合物の含有量が、1.5重量%未満であり、好ましくは1.0重量%未満であることをいう。ガラスフリットの材料として、例えば、SiO2−B23−ZrO2系ガラス、SiO2−B23−BaO系ガラス及びSiO2−B23−ZnO系ガラスのようなSiO2−B23系ガラスなどが挙げられる。
【0011】
本発明によれば、鉛フリーのガラスフリットとして、B23が、ガラスフリット中、5.0〜30.0重量%であることが好ましく、9.0〜20.0重量%であることがより好ましい。SiO2は、ガラスフリット中、10.0〜60.0重量%であることが好ましく、15.0〜60.0重量%であることがより好ましい。鉛フリーのガラスフリットは、更にBaO、ZnO、Al23及びNa2Oから選ばれる1種以上の酸化物を含むことができる。その場合、BaOの含有量60.0重量%以下が好ましく、ZnOの含有量30.0重量%以下が好ましく、Al23の含有量12.0重量%以下が好ましく、Na2Oの含有量15.0重量%以下が好ましい。ここで、ガラスフリットは、酸化物の網目状構造及び修飾体からなる非晶質の複合体であるが、組成は、ガラスフリット中の単位酸化物の構成比で表す。
【0012】
導電ペースト中の鉛フリーガラスフリットの含有量は、電極と素子、基板等の間の接着強度を維持することから、0.1〜30重量%が好ましく、5〜15重量%がより好ましい。
【0013】
本発明に用いる金属酸化物粉末は、平均粒径1〜50nmである。金属酸化物粉末は、導電ペーストの総量中に、0.5〜4.0重量%、好ましくは1.0〜3.0重量%含まれる。金属酸化物粉末は、酸化アルミニウム粉末を含む。
【0014】
金属酸化物粉末は、酸化アルミニウム粉末のみからなることが好ましいが、その一部に代えて、酸化ケイ素粉末、酸化チタン粉末又はこれらの混合粉末を含有することができる。これらの粉末の平均粒径及び形状は、上記と同様である。金属酸化物粉末中に含有されるこれらの粉末の割合としては、酸化アルミニウム粉末に対する酸化ケイ素粉末、酸化チタン粉末又はこれらの混合粉末の比率が、0.2〜4であることが好ましく、1〜3であることがより好ましい。また、酸化ケイ素粉末と酸化チタン混合粉末における酸化ケイ素と酸化チタンの比が、5:1〜1:4であることが好ましく、1:1〜1:3であることがより好ましい。
【0015】
本発明によれば、本発明の導電ペーストに用いる導電粒子、ガラスフリット及びビヒクルは、公知のものを本発明の特徴を損なわない範囲で用いることができ、特に制限されない。
【0016】
導電粒子は、球状、鱗片状等の形状での、銀、銅、ニッケル、パラジウム等が挙げられ、単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。これらの導電粒子のうち、安定で優れた導電性が比較的容易に得られることから、銀又は銀合金の粒子が好ましく、銀粒子が特に好ましい。銀合金としては、銀を主成分とするAg−Cu合金、Ag−Au合金、Ag−Pd合金、Ag−Sn合金等が挙げられる。また、焼成雰囲気が不活性ガス雰囲気の場合、銅粒子を用いることが好ましい。導電粒子の形状は、球状及び鱗片状の形状の混合物が好ましい。平均粒径は、印刷又は塗布の後に優れた表面状態を与え、また、形成した電極に優れた導電性を与えることから、0.05〜30μmであり、0.1〜20μmが好ましい。導電ペースト中の導電粒子の構成比は、導電ペーストが良好な印刷適性を示し、得られた電極が優れた比抵抗を得ることから、10〜95重量%が好ましく、40〜80重量%がより好ましい。
【0017】
ビヒクルは、樹脂を有機溶媒に溶解させたもので、導電ペーストを素子に印刷又は塗布することを容易にし、また焼成工程が進行する間、素子への良好な密着性を与えるものである。導電ペースト中のビヒクルの構成比は、5〜90重量%であることが好ましく、15〜50重量%であることがより好ましい。ビヒクル中の樹脂と有機溶媒の量比は、用いられる導電粒子、ガラスフリット及び樹脂の種類と構成比、並びに導電ペーストを印刷又は塗布する方法等により、任意に選択することができるが、樹脂が5〜50重量%、有機溶媒が50〜95重量%であることが好ましい。
【0018】
ビヒクルに用いる樹脂は、熱可塑性、熱硬化性樹脂等を用いることができる。熱可塑性樹脂としては、アクリル樹脂、エチルセルロース、ニトロセルロース、ポリエステル、ポリスルホン、フェノキシ樹脂、ポリイミド等が挙げられる。熱硬化性樹脂としては、尿素樹脂、メラミン樹脂、グアナミン樹脂のようなアミノ樹脂;ビスフェノールA型、ビスフェノールF型、フェノールノボラック型、脂環式等のエポキシ樹脂;オキセタン樹脂;レゾール型、ノボラック型のようなフェノール樹脂等が好ましい。エポキシ樹脂の場合、自己硬化型樹脂を用いる場合であっても、アミン類、イミダゾール類、酸無水物又はオニウム塩のような硬化剤や硬化促進剤を用いることができ、アミノ樹脂やフェノール樹脂を、エポキシ樹脂の硬化剤として機能させることもできる。樹脂は、単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。樹脂としては、燃焼して、導電層中に樹脂やその分解生成物の残存する量が少ないことから、熱可塑性樹脂が好ましい。
【0019】
ビヒクルに用いる有機溶媒は、特に制限されないが、樹脂の種類に応じて選択することが好ましい。有機溶媒は、例えば芳香族炭化水素類;ケトン類;ラクトン類;エーテルアルコール類;それらに対応する酢酸エステルのようなエステル類;並びにジカルボン酸のジエステル類が挙げられる。有機溶媒は、単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。
【0020】
本発明の導電ペーストには、更に、所望により、添加剤を配合することができる。添加剤は、例えば分散助剤、レベリング剤、チキソトロピック剤、消泡剤、シランカップリング剤等が挙げられる。分散助剤としては、脂肪族多価カルボン酸エステル;不飽和脂肪酸アミン塩;ソルビタンモノオレエートのような界面活性剤;及びポリエステルアミン塩、ポリアミドのような高分子化合物等が挙げられる。シランカップリング剤としては、置換プロピルトリアルコキシシラン、置換プロピルメチルジアルコキシシラン等が挙げられ、導電粒子、樹脂、及び厚膜電極を接着させる素子や基板等の種類に応じて選択することができる。
【0021】
本発明の導電ペーストは、素子、基板等に印刷又は塗布する方法に応じて、適切な粘度に調製することができる。例えば、スクリーン印刷に用いられる場合、常温における導電ペーストの見かけ粘度は、10〜500Pa・sが好ましく、15〜100Pa・sが更に好ましい。
【0022】
本発明の導電ペーストは、例えば次のようにして調製できる。すなわち、樹脂を有機溶媒に溶解させて、ビヒクルを調製する。これに、導電粒子、ガラスフリット、金属酸化物粉末及び必要に応じて配合する他の成分を配合して、三本ロール、らいかい機、ポットミル、ニーダーのような混合手段によって均一に分散させることにより、導電ペーストが得られる。調製温度は、特に限定されず、例えば常温で調製することができる。
【0023】
本発明は、更に、該導電ペーストを焼成して得られる電子デバイスの厚膜電極、該導電ペーストを、温度500〜950℃で焼成する工程を含む、電子デバイスの厚膜電極の製造方法、及び該厚膜電極を備えた電子デバイスに関する。
【0024】
本発明によれば、厚膜電極の製造方法は、導電ペーストを、厚膜電極を設ける対象に、印刷又は塗布し、次いで印刷又は塗布された導電ペーストを、70〜250℃で2〜15分間加熱乾燥して、導電体層を形成し、得られた導電体層を焼成して、本発明の電子デバイスの厚膜電極を形成させることができる。印刷は、例えばスクリーン印刷、転写等によって行い、塗布は、例えばアプリケータ、ディスペンサ等を用いて行うことができる。印刷又は塗布する厚さは、焼成後の厚膜電極の厚さが5〜100μmになるような厚さである。
【0025】
厚膜電極を設ける対象としては、例えば磁性体、誘電体等の素子、基板、電動回路等が挙げられる。磁性体としては、公知の材料を用いることができ、特に制限されない。例えば、酸化鉄のような金属酸化物;金属又は合金のフェライト類;イットリウム−鉄ガーネットのようなガーネット類;合金類が挙げられる。誘電体としては、公知の材料を用いることができ、特に制限されない。例えば、金属とチタン酸、スズ酸、ジルコン酸の塩及びそれらの固溶体、アルミナ、ペロブスカイト等が例示され、優れた誘電特性から、チタン酸バリウムが好ましい。基板としては、セラミックス、アルミナ等が挙げられる。
【0026】
本発明によれば、焼成工程において、機械的強度、及び素子、基板、導電回路等に対する充分な接着強さ、またプリント回路基板に対してはんだ付けを行う際に、充分な接着強さを有する電極が得るため、温度500〜950℃で焼成することが好ましい。導電ペーストに銀粒子を使用する場合は、550〜670℃で10分間保持して焼成することが好ましい。導電ペーストに銅粒子を使用する場合は、850〜900℃、窒素雰囲気下で10分間保持して焼成することが好ましい。
【0027】
素子の厚膜電極をプリント配線基板に接着させて、素子を該基板に装着する場合は、焼成によって得られた電極のプリント配線基板への接着強さを高めるために、ニッケル、スズ、ハンダのような金属でめっきを行うことが好ましい。めっきは、電解めっきでも、無電解めっきでもよいが、寸法精度から電解めっきが好ましい。ニッケルとスズで二重にめっきすることが好ましい。次いで、プリント配線基板との間に、はんだ付けを行って、素子を該基板に装着することが好ましい。
【0028】
本発明の電子デバイスは、本発明の導電ペーストを用いて形成した厚膜電極を備えたものである。厚膜電極としては、例えば外部電極が挙げられる。厚膜電極を備えた電子デバイスとしては、インダクタ、コンデンサ、抵抗器等が挙げられる。
【0029】
【実施例】
次に、本発明を実施例により詳しく説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。以下、部は重量部を意味する。
【0030】
実施例1〜8及び比較例1、2
(a)表1に示す組成を用い、下記の方法で導電ペーストを形成した。ビヒクルは、アクリル樹脂30部をテレピネオール70部に溶解したアクリル樹脂(30%)又はエチルセルロース40部をブチルカルビトール60部に溶解したエチルセルロース(40%)、テレピネオール及びブチルカルビトールアセテートを混合して、調製した。このビヒクル25部に、撹拌機で撹拌しながら、球状銅粉、鱗片状銅粉、ガラスフリットa(SiO2−B23−ZrO2系ガラス、鉛化合物の含有量1.0重量%未満)、b(SiO2−B23−BaO系ガラス、鉛化合物の含有量1.0重量%未満)、又はc(SiO2−B23−ZnO系ガラス、鉛化合物の含有量1.0重量%未満)、酸化アルミニウム粉末(平均粒径30nm、純度99.8%)、場合により更に他の粉末(酸化ケイ素:平均粒径25nm、99.9%;酸化チタン:平均粒径30nm、99.9%)を徐々に加え、室温で、かつ同一条件で、ロール間隙を漸次狭めながら三本ロールに3回通すことより、均一に混合して、それぞれの導電ペーストを調製した。
【0031】
(b) このようにして得られた導電ペーストを、それぞれ、内部電極を有する2012サイズの積層セラミックコンデンサーの両面に、焼成後の厚さが30μmになるように均一に塗布し、150℃で10分間乾燥した後、空気中で、それぞれ表1に示した温度で10分間、その前後に所定温度までの昇温と徐冷に要する時間を含めて60分間加熱することによって焼成し、さらに電解ニッケルめっき(ワット浴)及び電解スズめっきを行って、積層セラミックコンデンサーの両面に、外部電極を形成させた。
得られた外部電極の耐めっき性を試験し、評価した。表1に結果を示す。
また、表2に、実施例及び比較例に用いた粉末の物性を示す。
【0032】
ここで、実施例1〜5の導電ペーストは、酸化アルミニウム粉末のみを含有し、実施例6〜8の導電ペーストは、酸化アルミニウム粉末に加えて酸化チタン又は酸化ケイ素を添加している。比較例1の導電ペーストは、金属酸化物粉末を含有しない従来のものであり、比較例2のペーストは本発明の範囲外の組成を有するものである。得られた導電ペーストを、表1及び2の温度で焼成し、膜を形成した。得られた膜に、めっきを施し、耐めっき性試験試料を得て、その結果を表1に示した。
【0033】
耐めっき性試験
260℃のシリコーンオイル中に、試料をピンセットで挟み10秒間浸漬し、試料から発生する泡の有無について確認した。評価を、○:発泡がない、*:発泡がある、**:試料上にめっきがつかない、として表した。これらの評価は、次のように解される。発泡がない場合、電極膜に欠陥又は穴はない。発泡がある場合、電極膜に欠陥又は穴があり、その穴からめっき液が電極内部に浸透する。めっき液の浸透は、基板へのはんだ付け時に電極が基板から飛び跳ね、また電極内部の腐食を引き起こす。試料上にめっきがつかない場合、焼成温度が高すぎたためガラスフリットが電極表面に浮いたからであり、はんだ付けができない。
【0034】
【表1】
Figure 0003798979
【0035】
【表2】
Figure 0003798979
【0036】
表1から明らかなように、本発明の導電ペーストを焼成して得られた外部電極は、金属酸化物粉末を含有しない従来の導電ペーストから得られた外部電極と比較して、優れた耐めっき液性を示した。ここで、導電粉末が銅粒子であるか、銀粒子であるかにより好ましい焼成温度の範囲が異なる。
上記の結果から、本発明の導電ペーストに比べて、比較の導電ペーストは焼成温度の範囲が狭いことが確認された。また、本発明の導電ペーストは、耐めっき性に優れていることが分かる。
しかし、比較例の導電ペーストは、銅粒子で900℃の場合、耐めっき性試験で発泡が観察された。また、銀粒子で650℃の場合、めっきがつかなかった。
【0037】
【発明の効果】
本発明の導電ペーストは、めっきに対する耐性が高いので、めっき液の浸透がなく、素子、基板等に対して、充分な接着強さを有する。
また、本発明によれば、回路の欠陥や短絡等のない電子デバイスを得ることができる。電子デバイスとしては、例えば厚膜電極、外部電極、電子部品等が挙げられる。本発明の方法によれば、外部電極のような厚膜電極、電子部品等を製造することができる。

Claims (8)

  1. 導電粒子、ガラスフリット及びビヒクルを含む導電ペーストにおいて、(i) 該ガラスフリットが、鉛フリーであり、(ii) 該導電ペーストが、平均粒径1〜50nmの金属酸化物粉末を0.5〜4.0重量%含み、そして(iii) 該金属酸化物粉末が、酸化アルミニウム粉末を含むことを特徴とする導電ペースト。
  2. 該導電ペーストが、平均粒径1〜50nmの金属酸化物粉末を1.0〜3.0重量%含む、請求項1記載の導電ペースト。
  3. 該金属酸化物粉末が、酸化アルミニウム粉末からなる、請求項1又は2記載の導電ペースト
  4. 該金属酸化物粉末が、酸化ケイ素粉末及び/又は酸化チタン粉末を含む、請求項1又は2記載の導電ペースト。
  5. 該導電粒子の形状が、球状及び/又は鱗片状である、請求項1〜4のいずれか1項記載の導電ペースト。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項記載の導電ペーストを焼成して得られる厚膜電極。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項記載の導電ペーストを、温度500〜950℃で焼成する工程を含む、厚膜電極の製造方法。
  8. 請求項1〜5のいずれか1項記載の導電ペーストを用いて得られる電子デバイス。
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