JP2917429B2 - 冷却制御方式 - Google Patents

冷却制御方式

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は霧化された微細な水滴を吹付けて金属ストリ
ツプを冷却するフオグ冷却においてその冷却能力を切換
制御する方式に関するものである。
〔従来の技術とその課題〕 金属ストリップの連続熱処理設備における冷却装置と
して、金属ストリツプに相対するように複数のフオグノ
ズルを設け100ミクロン以下の微細な水滴を該フオグノ
ズルより吹付けて該水滴の蒸発潜熱をも利用して金属ス
トリツプを冷却する所謂フオグ冷却は、冷風吹付のみで
行なわれる冷却よりも冷却能力が高い利点がある。しか
しフオグ冷却においてその冷却能力を調節するべく水量
制御または空気量制御をすると各フオグノズルから吹出
る水滴の飛散範囲がそれによって変わって来るので水滴
が金属ストリツプ表面に均一に吹付けられなくなり冷却
ムラができるという問題がある。また水量または空気量
を絞るとフオグノズルから吹出す水滴に大小ができ安定
的スプレーが出来ずそのことも冷却ムラを生じさせる原
因となっていた。
〔課題を解決するための手段〕 本発明はフオグ冷却における上記課題を解決しようと
するもので、金属ストリツプに相対するように多数のフ
オグノズルを設けてなるフオグ冷却装置において、該各
フオグノズルに給水,給気をする給水管,給気管の系路
を構成フオグノズル数が夫々異なる複数のゾーンに分
け、各ゾーン毎に給水,給気が断続できるようにバルブ
を設けると共に、給水,給気をする該各ゾーンの組合せ
により最少数の制御用機器にて多段階に冷却能力を調整
し得るようにしたものである。
〔実施例〕
第1図に金属ストリツプのフオグ冷却装置を示し、図
中1は熱処理炉から出て矢印の方向に上動する金属スト
リツプである。金属ストリツプ1の両側には多数本のノ
ズルヘツダ2a,2a……,2b,2b……,2c,2c……が定間隔に
配設され、該各ノズルヘツダには第2図に例示したよう
に相対するフオグノズル3a,3a……,3b,3b……,3c,3c…
…が設けられる。なおこの例では各ノズルヘツダに5個
宛フオグノズルが設けられておりこのノズルヘツダが金
属ストリツプ1の両側に30本宛配設されているので、フ
オグノズルは合計300本ある。4a,5aはノズルヘツダ2a,2
a……を介してゾーンAに属するフオグノズル3a,3a……
に給水,給気をする給水管と給気管である。このゾーン
Aは50本のフオグノズル3a,3a……からなる。また、4b,
5bはノズルヘツダ2b,2b……を介してゾーンBに属する1
00本のフオグノズル3b,3b……に給水,給気をする給水
管と給気管である。また、4c,5cはノズルヘツダ2c,2c…
…を介してゾーンCに属する150本のフオグノズル3c,3c
……に給水,給気をする給水管と給気管である。6aは該
給水管4aを介して50本のフオグノズル3a,3a……への給
水が断続できるように設けられた電磁開閉式のバルブ、
7aは給気管5aを介してこのフオグノズルが3a,3a……へ
の給気が断続できるように設けられた電磁用開閉式のバ
ルブである。6bは同じく100本のフオグノズル3b,3b……
への給水が断続できるように設けられた電磁開閉式のバ
ルブ、7bは該フオグノズル3b,3b……への給気が断続で
きるように設けられた電磁開閉式のバルブ、6cは150本
のフオグノズル3c,3c……への給水が断続できるように
設けられた電磁開閉式のバルブ、7cは該フオグノズル3
c,3c……への給気が断続できるように設けられた電磁開
閉式のバルブである。8,8……,9,9……は各フオグノズ
ルの給水圧および給気圧を50本毎に調整できるように給
水管途中および給気管途中に設けられた給水圧調節弁お
よび給気圧調節弁である。
なお10はこのフオグ冷却装置のケーシング、11,12は
該ケーシングの入口側に夫々設けられたシールガス吹出
ノズル、13はその出口側に設けられたシールガス吹出ノ
ズル、14は冷風を金属ストリツプ1の両面に吹付けるプ
レナムチヤンバである。
このフオグ冷却装置により冷却される金属ストリツプ
は、該金属ストリツプの板厚Tと移動速度Vとの積(以
下TV値という)により第3図に例示したように夫々異な
った冷却温度特性を示す。なお、同図中、TV値により金
属ストリツプの初期温度が異なるのは前記プレナムチヤ
ンバ14による冷風吹付冷却の結果である。
さて、このフオグ冷却装置を用いて、いま例えばTV値
が30の金属ストリツプをその冷却温度域である200〜350
℃に冷却する場合にはバルブ6a,7aを開けてゾーンAの5
0本のフオグノズル3a,3a……から露滴を吹出し、他のゾ
ーンB,Cのフオグノズル3b,3b……,3c,3c……は休止させ
る。また、TV値が30〜45の金属ストリツプを同じくその
冷却温度域に冷却するにはゾーンBの100本のフオグノ
ズル3b,3b……のみ霧滴を吹出し他のゾーンA,Cのフオグ
ノズルは休止する。また、TV値が45〜55の場合はゾーン
Cの150本のフオグノズル3c,3c……のみを運転し他を休
止する。さらにTV値が55〜65のときはゾーンAとゾーン
Cを運転しゾーンBは休止させ、TV値が65〜80ではゾー
ンB,ゾーンCを運転しゾーンAは休止させ、TV値が80〜
130では全ゾーンを運転する。このTV値と運転すべきゾ
ーンとの関係および冷却ストリツプ温度との関係を表に
すると次のようになる。(表中○は運転中を示す。) このように上記実施例では冷却能力が1:2:3となるよ
うに冷却帯を3つのゾーンに分割しただけでその各ゾー
ンの組合せにより6段階にも冷却能力を調整することが
可能となる。しか制御用機器は3ゾーン分ですむことに
なる。
〔発明の効果〕 このように本発明は、構成するフオグノズル数が夫々
異なる複数のゾーンにフオグノズルの給水,給気系路を
分け、その各ゾーンの運転,休止の組合せることにより
最少数の制御用機器にて多段階に冷却能力が調製できる
ようになる。このため運転中のゾーンのフオグノズルか
らは常に一定の強さで安定的なスプレーがなされ冷却ム
ラが生じず、しかも全体では冷却能力が細かに調整でき
るようになる利点があるものである。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の一実施例を示したもので、第1図はフオ
グ冷却装置の配管系統図、第2図はフオグノズルの配置
を示した第1図のX−X線矢視図、第3図は冷却温度特
性を示した線図である。 A,B,C……ゾーン、1……金属ストリツプ、2a,2b,2c…
…ノズルヘツダ、3a,3b,3c……フオグノズル、4a,4b,4c
……給水管、5a,5b,5c……給気管、6a,6b,6c,7a,7b,7c
……バルブ。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C21D 1/00,9/573,11/00 B21B 45/02

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属ストリツプに相対するように多数のフ
    オグノズルを設けてなるフオグ冷却装置において、該各
    フオグノズルに給水,給気をする給水管,給気管の系路
    を構成フオグノズル数が夫々異なる複数のゾーンに分
    け、各ゾーン毎に給水,給気が断続できるようにバルブ
    を設けると共に、給水,給気をする該各ゾーンの組合せ
    により多段階に冷却能力を調整し得るようにしたことを
    特徴とする冷却制御方式。
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JP4725718B2 (ja) * 2005-03-24 2011-07-13 Jfeスチール株式会社 鋼帯の冷却装置
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