JP2917338B2 - 乾式転写材製造用再転写シート - Google Patents

乾式転写材製造用再転写シート

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、文字,記号,図形等の像を感圧転写するこ
とにより、被転写物の表面に文字,記号,図形等を形成
する乾式転写材の再転写シートに係り、特に、感熱転写
方式のプリンタ,タイプライタ,ワードプロセッサ等の
印字装置によって印字,感熱転写して作製される乾式転
写材における再転写シートに関するものである。
[従来技術とその問題点] 感熱転写方式により乾式転写材を製造することのでき
る基本シートに関する報告が、特願昭61−275537号にな
されている。
この報告では、水に対する接触角が少なくとも95゜で
ある平滑な表面形状を有するポリエチレン,ポリプロピ
レン,フッ素系樹脂等のフィルムか、紙,金属箔,プラ
スチックフィルム基材の表面にシリコーン樹脂からなる
被覆層を形成したシートを用いている。
このような95゜以上(特に105゜以上)の接触角を有
するシートへ感熱転写により像を形成するためには、イ
ンクの表面張力を小さくしてシート上にぬれさせた上、
シートとインク間の接着力をインク間の凝集力やインク
とPET基材との接着力より大きくしなければならないの
で、インクの温度を高くする必要がある。そこで、それ
を達成するためには高印字エネルギーが要求されること
になり、感熱転写装置にとっては、ヘッドの耐久性,電
源への負荷等極めて不利となる。
また、感熱転写により濡れ性の悪い面へ形成した像
は、概面との付着力が弱いために、少々の圧力を加えた
だけで再転写してしまうことになる。そのため、必要外
の像まで再転写することになり汚れの原因となってしま
う。しかも、取扱時に少々触れただけで像が取れてしま
う問題もある。
更に、該シートにおいては、表面の静摩擦係数が著し
く小さいので、感熱転写したインク像を再転写するとき
に、シートが動きやすくて固定しがたいという問題があ
る。それゆえ、再転写像が位置ずれしたり歪んだりして
完全な像が得られないことになる。
ところで、このように、感圧再転写時に問題となるシ
ートの動きを防ぐために、特願昭62−80127号では、粘
着剤層を転写パターンとは別にシート上に設けたという
報告がなされている。
しかし、この粘着剤層を部分的に所定の位置に設ける
ことは、製造上の工夫を必要とし、かつ、専用の装置を
用いなければならないため、多大なコストがかかること
になる。また、粘着剤面を使用時まで被覆するために、
離型紙等を付けなければならず、更に装置の工夫,コス
トが必要となる。その上、シリコーン樹脂からなる剥離
性被覆層を設けたシートにおいては、被覆層と粘着剤層
の2種類を塗工する必要があり、また、どちらを先に塗
工しても後から塗工する時に影響を与える可能性が十分
ある。すなわち、シリコーンを先に塗工すると粘着剤塗
工時にはじきを生じることになり、一方、粘着剤を先に
塗工すると、べとつきが原因で塗工困難になり、このべ
とつきを防ぐために離型紙を付けても、その厚みが影響
してやはり塗工困難となる。たとえうまく製造できたと
しても、粘着剤層は一部にしか存在しないのだから、像
の周り全てが固定されていないため、やはり、シートが
動いてしまい、完全な像を形成することは難しいのであ
る。
いずれにせよ、これまでに報告された再転写シートの
表面処理剤は、シート基材上からインク像とともに再転
写するような物ではなくて、再転写シートとインク像と
の離型性を良くするものであった。それゆえ、どうして
も表面の濡れ性を悪くして、インク像と再転写シートと
の付着力を弱くする必要があったのである。そのため
に、感熱転写性が悪くなったり、転写エネルギーがたく
さん必要であったり、耐擦過性が悪かったり等、種々の
問題が生じていたのである。
更にまた、従来の感熱転写方式では、通常白色の紙を
被転写物としていたため、形成される文字・図形に対す
る隠蔽力の要求はそれほど大きいものではなく、例えば
白色の文字・図形等を形成する必要がなかったわけであ
る。
しかし、乾式転写材では被転写物として、種々の色・
物質が考えられるため、大きな隠蔽力が必要とされるの
であるが、黒以外の殆どの色においては、着色剤の隠蔽
力がそれほど大きくないため、再転写された文字・図形
等を確認することが困難になってしまうといった問題が
生じた。
以上に述べたような問題が生じているが、これらを解
決する報告は何等されていないのである。
ここにおいて本発明は。かかる事情を背景に為された
ものであって、その第一の目的とする所は、再転写時に
シートの固定を容易とし、動きがたくした再転写シート
を提供することにある。
また、本発明の第二の目的は、再転写シート上のイン
ク像が少々の圧力や擦過により剥離しない再転写シート
を提供することにある。
更に、本発明の第三の目的は、低い転写エネルギーで
良好な転写品質を得られる再転写シートを提供すること
にある。
更にまた、本発明の第四の目的は、転写したインク像
が、残留インク無しに完全に再転写できる再転写シート
を提供することにある。
また、本発明の第五の目的は、インク像が再転写した
かどうかを確認しやすい再転写シートを提供することに
ある。
そして、本発明の第六の目的は、再転写したインク像
の、耐擦過性を良好にできる再転写シートを提供するこ
とにある。
そして、本発明の第七の目的は、表面処理剤の材料選
択の幅が広く、かつ、感圧再転写性も良好な再転写シー
トを提供する事にある。
そして更に、本発明の第八の目的は、隠蔽力の小さな
着色剤を用いても、再転写された文字・図形等が十分な
隠蔽力を持ち、上記文字・図形の確認が容易にできる乾
式転写材を製造できる、再転写シートを提供することに
ある。
[課題を解決するための手段] そして、かかる目的を達成するための本発明は、感熱
転写方式によりシート基材上に熱転写されたインク像
を、そのシート基材のインク像転写側とは反対側の面か
らの圧力を受けて任意の受容体に再転写させるための乾
式転写材を製造するための乾式転写材製造用再転写シー
トにおいて、 上記シート基材の上記インク像転写側の面に離型層が
形成され、上記離型層の上に表面処理剤層が形成され、
上記表面処理剤層が、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ
ビニルブチラール、セルロース類、エチレン−エチルア
クリレート共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、
アイオノマー、エチレン−メタクリル酸共重合体、ホリ
ビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、シリコーン
のいずれか1種又は2種以上を含み、かつ、着色剤を含
むと共に、エマルジョン等の微分散物を用いて形成さ
れ、その抗張力を1kg/cm2以上、100kg/cm2以下にするこ
とにより、前記再転写時、その一部がインク像と共に受
容体に転写されるように構成されていることを特徴とす
るものである。
そしてまた、上記表面処理剤に、100℃以上の融点、
あるいは、軟化点を付与するか、100℃での溶融粘度を1
000ポイズ以上にした表面処理剤を使用することによ
り、有利に目的を達成することができるのである。
[作用] 本発明に従う再転写シートは、たとえば、第1図に示
されるように、基材11の一方の面上に離型層12を形成
し、その上の表面処理剤層13を形成することによりな
る。
かかる基材11は、25〜200μm、好ましくは、50〜150
μmの厚みを有することが望ましい。そして、製造上,
取扱上十分な機械的強度を有している一方、感圧再転写
時に圧力がかかり易いように、また、感熱転写で乾式転
写材を製造し易いように、ある程度の柔軟性を有するこ
とが望ましい。
しかし、あまり伸びの大きいものでは、再転写時に加
圧することにより基材が伸びてしまい、像に歪みが生じ
るため、好適には200%以下の伸びを有するフィルムが
よい。
また、感圧再転写時に正確に像を被転写物上へ再転写
できるように、基材は、透明あるいは半透明であるのが
好ましく、特に、感熱転写像が完全に再転写したかどう
か確認し易い、半透明のシートであることが望ましい。
そして、このような特性を供えた基材としては、一般
に、プラスチックフィルム,紙,金属箔等が用いられ
る。プラスチックフィルムの例としては、エチレン,ポ
リプロピレン,エチレン−テトラフルオロエチレン共重
合体やテトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロエチレ
ン共重合体等のフッ素樹脂からなるフッ素系フィルム,
ポリエチレンテレフタレート,ナイロン,ポリイミド,
ポリ塩化ビニル,ポリカーボネート,ポリサルフォン,
エチレン−酢酸ビニル共重合体,アクリロニトリル−ブ
タジエン−スチレン共重合体,アイオノマー等が挙げら
れる。
次に、基材11の一面に形成される離型層12は、シリコ
ーン,フッ素系樹脂,シリコーン系樹脂又はフッ素系樹
脂と他の樹脂(アクリル,酢酸ビニル,エチレン等)と
の重合物等から構成されている。
これまでは、シート基材との接着力が大きい表面処理
剤は、使用することができなかったが、離型層を設ける
ことにより、表面処理剤に使用する材料の選択幅が広が
るばかりでなく、感圧再転写性も非常に良好となるので
ある。
そして、離型層12の上に形成される表面処理剤層13
は、抗張力が1kg/cm2以上、100kg/cm2以下であることが
望ましい。
これは、感熱転写により形成した転写像を、シート上
から被転写物上へ再転写する時に、表面処理剤ごと再転
写させるために必要となるのである。
すなわち、100kg/cm2以上の抗張力であると、表面処
理剤の凝集力が大きすぎて強い膜となるので、圧力を加
えただけでは転写しなくなるという問題を生じ、また、
1kg/cm2以下であると、膜の強度が弱すぎるため、シー
トを折り曲げただけで、ぼろぼろと剥離してしまうとい
う問題が生じるので、1kg/cm2以上、100kg/cm2以下の抗
張力が望ましいのである。
また、上記表面処理剤の融点、軟化点は、100℃以上
であることが望ましく、溶融しても100℃での粘度が100
0ポイズ以上であることが望ましい。
なぜなら、100℃以下で溶融したり、極度に軟化する
ものを表面処理剤に用いると、感熱転写による像形成時
に、表面処理剤も溶けてしまい、再転写不良の原因とな
るからである。
上記抗張力と融点等を有する表面処理剤を使用するこ
とにより、感熱転写により形成したインク像を、表面処
理剤と一緒に再転写することができるため、表面処理剤
の濡れ性を全く考慮する必要がなくなるのである。それ
ゆえ、低エネルギーで良好な感熱転写像が得られ、イン
ク像と表面処理剤との付着力の大きい、耐擦過性の良好
な再転写シートを得ることができるのである。また、表
面の静摩擦係数を大きくすることができるため、再転写
時のシートの動きがほとんどなくなり、簡単かつ綺麗に
再転写像を形成できるのである。
更に、これまで、大きな像を感熱転写装置で転写させ
る時、ヘッドが小さいシリアルの場合には、何回にも分
けて像を形成する必要があり、重ねて転写させなければ
いけなかった。そのため、前に転写した像を次の転写時
にヘッドが掻き取ってしまって、完全な像ができないと
いう問題があった。それゆえ、一行ごとに像を分割し、
離して転写させることによって、ヘッドによる像の掻き
取りを防止して、再転写する時に分割像を次々にあわせ
て再転写像を完成させていたが、本発明のシートを用い
れば、付着力が大きくなるために、大きな像をつなげた
状態で熱転写することができるようになる。
また、表面処理剤ごと再転写することの利点として、
表面処理剤もインク像と一緒に再転写するために、全く
残留インクがなく完全な再転写像が形成できることと、
再転写したかどうかの確認が容易になるということと、
一緒に再転写した表面処理剤が、インク像の保護層とな
って、再転写像の耐擦過性を良好にすることも挙げられ
る。
更にまた、表面処理剤に着色剤を添加したため、イン
ク層が厚くなったのと同様の効果を示し、その結果とし
て、隠蔽力の小さな着色剤を用いても、十分な隠蔽力を
持った再転写像を得ることができるのである。
上記、表面処理剤として用いられるものの例として、
ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、塩化ビ
ニル−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルブチラール、セ
ルロース類、エチレン−エチルアクリレート共重合体、
エチレン−アクリル酸共重合体、アイオノマー、エチレ
ン−メタクリル酸共重合体、ポリビニルアルコール、ポ
リビニルピロリドン、シリコーン、等の樹脂と、顔料、
染料、等の着色剤が挙げられる。そして、これらの樹脂
の1種あるいは2種以上を混合し、その混合物に着色剤
を添加して使用する。
なお、上記表面処理剤の抗張力の細かな調節や、使用
する材料の選択の幅を増やし、再転写性を向上させるた
め、ポリエチレンワックス、モンタンワックス、フィッ
シャートロプシュワックス、合成ワックス、等のワック
スの、一種あるいは2種以上を、添加又は、樹脂の全面
代替品として使用してもよい。
ここで、この樹脂を主成分として使用する場合には、
溶媒に溶解させて使用したり、ホットメルトで使用する
と、抗張力が大きくなり過ぎるため、エマルジョン、サ
スペンジョン等の微分散物として使用した方がよい。ま
た抗張力や付着力調整のため、充填剤を添加してもよ
い。
このような表面処理剤を上記シート上に設けることに
より、感熱転写性、再転写性、耐擦過性、取扱時の像の
付着力、再転写時のシートの固定、再転写したかどうか
の確認性、再転写像の耐擦過性等の良好な再転写シート
を得ることができる。
尚、かかる再転写シート上に所望の転写像を感熱転写
するために用いられるインクリボンは、通常の感熱転写
型のプリンタ、タイプライタ、ワードプロセッサ等の印
字装置に用いられている、ワックス主体のインクを塗布
したものであってもなんら差し支えないが、特に感熱転
写性、感圧再転写性をいっそう向上させた転写性調製層
とインク層よりなる二層構造のインクリボンを使用する
ことが望ましい。この転写性調整層は、トップコート層
としてインク層の上に設けられるものであって、インク
層より感熱接着性、硬度、粘度、凝集力の大きな層であ
って、これにより、濡れ性の悪い再転写シート上への感
熱転写性が著しく良好となるのであり、また、一体とな
って感圧再転写することが可能となる。そのうえ、イン
ク層に感圧接着性を持たせることにより、一層、感圧再
転写性が良好となるのである。
[実施例] 以下に、本発明の幾つかの実施例を示し、本発明を更
に具体的に明らかにするこことするが、本発明が、その
ような記載によって何らの制約をも受けるものでないこ
とは、言うまでもないところである。
また、本発明には、以下の実施例の他にも、更には上
記の具体的記述以外にも、本発明の趣旨を逸脱しない限
りにおいて、当業者の知識に基づいて種々なる変更、修
正、改良等を加え得るものであることが理解されるべき
である。
実施例1 50μmの厚さを有するポリエチレンテレフタレートフ
ィルム上に、下記組成の離型剤を塗工後、硬化させ、そ
の上に表面処理剤を塗工し、80℃で乾燥させて、水との
接触角が39゜で、静摩擦係数が0.42程度の、表面平滑な
再転写シートを得た。この表面処理剤の抗張力は、約20
kg/cm2で、150℃での溶融粘度は、約2000〜4000ポイズ
である。離型剤組成 重量部 シリコーン 97 [信越化学工業(株)製KS774] 硬化剤 3 [信越化学工業(株)製PL−4]表面処理剤組成 重量部 ポリエチレン 80 [三井石油化学工業(株)製 ケミパールM−200] 酸化チタン 20 [石原産業(株)製タイペークA−100] このようにして得られた再転写シート上に、感熱転写
型のワードプロセッサ(ブラザー工業(株)製P−touc
h)により白色インクを感熱転写して、所望の転写像を
有する乾式転写材を得た。その際、従来よりエネルギー
を低減することができ、しかも、良好な転写像を得るこ
とができた。そして、この得られた乾式転写材を用い
て、紙、プラスチック等の被転写物への感圧再転写を行
ったところ、十分な隠蔽力を持った、白色の再転写像を
得ることができ、再転写性も良好であった。その上、シ
ートの動きが少なく、固定して再転写できるので、良好
な再転写像を得やすいという利点があった。また、表面
処理剤も一緒に再転写するため、インク像が再転写した
かどうかの確認が容易であり、その再転写したインク上
を表面処理剤が覆うため、再転写像の耐擦過性も良好に
なった。
実施例2 厚さが100μmのナイロンフィルムを用いて、その上
に下記組成の離型剤を塗工・硬化後、表面処理剤を塗工
し、80℃で乾燥して、水との接触角が76゜で、精摩擦係
数が0.77程度の、平滑な表面を有する再転写シートを得
た。
この表面処理剤の抗張力は15kg/cm2であり、150℃で
の溶融粘度は、約5000ポイズである。離型剤組成 重量部 シリコーン 97 [信越化学工業(株)製KS841] 硬化剤 3 [信越化学工業(株)製PL−8]表面処理剤組成 重量部 アイオノマー 80 [三井石油化学工業(株)製 ケミパールSA−100] アゾ系有機顔料 20 [チバガイギー(株)製 CROMOPHTAL Yellow 3G] そして、このようにして得られた再転写シートを用い
て、実施例1と同様に乾式転写材を製造し、被転写物上
に再転写像を感圧再転写により形成したところ、十分な
隠蔽力を持つ、きれいで良好な再転写像を得ることがで
きた。
比較例 1〜2 実施例1と2の表面処理剤を用いる一方、離型層を形
成しなかった再転写シート(比較例1と2)を用いて、
実施例1,2と同様に印字試験,感圧再転写試験を行った
ところ、両実施例に比べ感圧再転写性が悪く、具体的に
は表面処理剤層の離型性が悪く、感圧再転写する際に少
々力と根気を必要とした。
比較例3〜4 実施例1と2の転写シートにおいて、表面処理剤に着
色剤を添加しなかった転写シート(比較例1と2)を用
いて、実施例と同様に乾式転写材を製造し、被転写物上
に再転写像を感圧再転写により形成したところ、隠蔽力
不足のため、転写印字像が薄くなり、像を確認すること
が困難になった。
[発明の効果] 以上の説明から明らかなように、感熱転写方式のプリ
ンタ、タイプライタ、ワードプロセッサ等の印字装置を
用いて、乾式転写材を作製するに際して、その印字され
る再転写シート上に、本発明に従って、1kg/cm2以上、1
00kg/cm2以下の抗張力を有し、100℃以上の融点、軟化
点、あるいは、100℃での溶融粘度が1000ポイズ以上で
あり、着色剤を含んだ表面処理剤を使用することによ
り、濡れ性を考慮せずに再転写シートを製造できるの
で、低エネルギーで良好な転写像を形成可能となる。そ
のため、付着力が大きくなるので、耐擦過性が良好とな
り、そして、静摩擦係数も大きくできるため、再転写時
のシート固定も楽になる。また、表面処理剤も一緒に再
転写するため、再転写したかどうかの確認が容易とな
り、再転写品質も極めて良好となり、更に、かかる表面
処理剤に着色剤を含むため、隠蔽力の弱い着色剤を用い
ても十分な隠蔽力を得ることができるようなったのであ
る。また更に、離型層を設けることにより、表面処理剤
と、シートとの接着力を低下させることができ、その結
果、表面処理剤組成の選択の幅が広がり、かつ感圧再転
写性も更に向上させることができるのである。その上、
再転写した表面処理剤がインク像を覆って、保護層とな
るため、再転写像の耐擦過性も著しく向上するのであ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明に係る再転写シートの一例を示す断面
構成図である。 図中、10は再転写シート、11はシート基材、12は離型
層、13は表面処理剤、14はインク像である。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B41M 5/38 - 5/40

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】感熱転写方式によりシート基材上に熱転写
    されたインク像を、そのシート基材のインク像転写側と
    は反対側の面からの圧力を受けて任意の受容体に再転写
    させるための乾式転写材を製造するための乾式転写材製
    造用再転写シートにおいて、 前記シート基材の前記インク像転写側の面に離型層が形
    成され、前記離型層の上に表面処理剤層が形成され、前
    記表面処理剤層が、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニ
    ル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリビ
    ニルブチラール、セルロース類、エチレン−エチルアク
    リレート共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、ア
    イオノマー、エチレン−メタクリル酸共重合体、ホリビ
    ニルアルコール、ポリビニルピロリドン、シリコーンの
    いずれか1種又は2種以上を含み、かつ、着色剤を含む
    と共に、エマルジョン等の微分散物を用いて形成され、
    その抗張力を1kg/cm2以上、100kg/cm2以下にすることに
    より、前記再転写時、その一部がインク像と共に受容体
    に転写されるように構成されていることを特徴とする乾
    式転写材製造用再転写シート。
  2. 【請求項2】請求項1記載の乾式転写材製造用再転写シ
    ートにおいて、 前記表面処理剤層の融点あるいは軟化点が100℃以上で
    あるか、100℃での溶融粘度が1000ポイズ以上である乾
    式転写材製造用再転写シート。
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