JP2916582B2 - 足場装置における足場板の取付具 - Google Patents

足場装置における足場板の取付具

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JP2916582B2
JP2916582B2 JP8441397A JP8441397A JP2916582B2 JP 2916582 B2 JP2916582 B2 JP 2916582B2 JP 8441397 A JP8441397 A JP 8441397A JP 8441397 A JP8441397 A JP 8441397A JP 2916582 B2 JP2916582 B2 JP 2916582B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建築現場等で構築
される足場装置における足場板の取付具に関し、足場板
の取付を迅速容易且つ安全に行い得ると共に、足場解体
後も繰返し使用できる取付具を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、建築現場等で構築される足場装置
は、縦横にフレームを仮設し、複数本の横フレーム上に
足場板を架設すると共に、該足場板の複数枚を相互に隙
間をあけて横フレームの軸方向に並設して成ることが周
知である。
【0003】ところで、横フレームに載置された足場板
を固定するためには、軟鉄等から成る丸線材又は帯線材
が用いられ、このような線材により足場板を横フレーム
に結束することが行われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】線材により足場板を横
フレームに結束する従来の方法では、作業が煩雑で長時
間を要するばかりか、悉く線材を下向きに折曲げておか
ないと、足場板から上方に突出した線材の端部に作業者
が足を引掛ける危険がある。
【0005】また、足場解体に際しても、前記結束状態
の線材をねじり戻してほどかなければならず作業が煩雑
であるばかりか、取外した線材は、複雑形状に屈曲され
ており、元の直線状態に復元不能であるから、再使用に
適していないという問題がある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決した足場装置における足場板の取付具を提供するもの
であり、その第一の手段として構成したところは、複数
本の横フレーム3上に足場板4を架設すると共に、該足
場板4の複数枚を相互に隙間5をあけて横フレーム3の
軸方向に並設して成る足場装置において、足場板4を横
フレーム3に取付ける取付具6が、前記隙間5に介装さ
れる固定部材7と、前記足場板4の上面に重合されるク
ランプ板8と、該クランプ板8を前記固定部材7に進退
自在に締着するボルト9とから成り、前記固定部材7
が、横フレーム3の下面を抱持する下顎部11と、横フ
レーム3の上方に位置してナット13を設けた上顎部1
2を備え、前記ボルト9をナット13に螺着することに
よりクランプ板8を締着した状態で、クランプ板8と下
顎部11の間に横フレーム3及び足場板4を挟着するよ
うに構成して成り、更に、前記固定部材7の上顎部12
から側方に突出すると共に、隙間5に臨んだ足場板4の
端面に接当して該固定部材7の回動を阻止するストッパ
31b又は32bを設けて成る点にある。
【0007】本発明の実施形態において、前記ストッパ
は、ボルト9の正転方向に関する固定部材7の回動を阻
止する第1ストッパ31bと、ボルト9の逆転方向に関
する固定部材7の回動を阻止する第2ストッパ32bを
構成することが好ましい。
【0008】更に、本発明が第二の手段として構成した
ところは、複数本の横フレーム3上に足場板4を架設す
ると共に、該足場板4の複数枚を相互に隙間5をあけて
横フレーム3の軸方向に並設して成る足場装置におい
て、足場板4を横フレーム3に取付ける取付具6が、前
記隙間5に介装される固定部材7と、前記足場板4の上
面に重合されるクランプ板8と、該クランプ板8を前記
固定部材7に進退自在に締着するボルト9とから成り、
前記固定部材7が、横フレーム3の下面を抱持する下顎
部11と、横フレーム3の上方に位置してナット13を
設けた上顎部12を備え、前記ボルト9をナット13に
螺着することによりクランプ板8を締着した状態で、ク
ランプ板8と下顎部11の間に横フレーム3及び足場板
4を挟着するように構成して成り、前記クランプ板8の
下面に足場板4の表面に対して摩擦係合する突起33を
設けて成る点にある。
【0009】
【発明の実施の形態】以下図面に基づいて本発明の好ま
しい実施形態を詳述する。
【0010】図1に示すように、足場装置は、多数の支
柱フレーム1に縦横フレーム2、3を水平に組付けてい
る。組付部分は、図示省略しているが、線材により結束
しても良いが、クランプ手段を備えた連結金具等により
連結しても良い。
【0011】複数本の横フレーム3、3には足場板4が
架設されており、複数枚の足場板、図例では3枚を一組
とした足場板4a、4b、4cが相互に隙間5をあけて
横フレーム3の軸方向に並設されている。
【0012】以上は、従来公知の足場装置であり、足場
板4は、木製又はスチール製の何れとしても良いが、本
発明の取付具6により、足場板4を横フレーム3に着脱
自在に取付可能である。
【0013】取付具6は、図2に示すように、前記隙間
5に介装される固定部材7と、足場板4の上面に重合さ
れるクランプ板8と、該クランプ板8を前記固定部材7
に進退自在に締着するための頭付きボルト9とから構成
されている。
【0014】前記固定部材7は、厚手の金属板をプレス
打抜き成形することにより、横フレーム3に交差する縦
枠部10と、該縦枠部10の下端より延設され横フレー
ム3の下面に係止する下顎部11と、縦枠部10の上端
より延設され横フレーム3の上方に位置する上顎部12
とを一体に備え、該上顎部12にナット13を固設して
いる。尚、前記金属板による成形時に、縦枠部10から
下顎部11にわたるリブ14が形成されており、該リブ
14は、金属板を一側面から他側面に向けて断面ほぼU
字形に変形せしめることにより形成されている。
【0015】前記縦枠部10は、ボルト9の締着回動方
向に向けて横フレーム3の軸方向に延び且つ該横フレー
ム3の周面に接当自在な回動防止片15を備えており、
図例の場合、該回動防止片15は、金属板から固定部材
7を成形する際に、同時に一体に形成される舌片を横向
きに折曲することにより設けられるが、別体の金属片を
溶接等により固着する構成としても良い。
【0016】前記下顎部11は、金属製パイプから成る
横フレーム3の外周面に沿う円弧状の係止縁16を形成
し、該係止縁16を介して横フレーム3の下面を抱持す
るように構成され、該下顎部11の先端近傍部に係止孔
17を開設している。
【0017】前記ナット13を上顎部12に回動不能に
固設するため、上顎部12には金属製の補助板18が重
合され溶接等により固着されており、上顎部12と補助
板18を相互に離反する方向に折曲することにより筒状
部19を形成し、該筒状部19にナット13を収容して
いる。図例の場合、筒状部19は、上下筒部19a、1
9bにより構成され、その間にナット13を挟持せしめ
ると共に、ナット13の回り止め部20により回動不能
に保持している。この回り止め部20は、ナット13に
膨出形成せしめても良いが、公知の六角ナットによりナ
ット13を構成すれば、六角面のコーナ部分により回り
止め部20を形成することができる。
【0018】そこで、上顎部12のうち、筒状部19と
縦枠部10の間に位置する部分には第1ストッパ部材3
1が設けられ、筒状部19よりも先端側に位置する部分
には第2ストッパ部材32が設けられている。
【0019】第1ストッパ部材31は、断面ほぼL形に
折曲された金属板から成り、基部31aを補助板18に
連なるように配置しつつ上顎部12の側面にスポット溶
接等により固着され、先端の第1ストッパ31bを前記
回動防止片15と同方向に突出せしめている。
【0020】第2ストッパ部材32は、断面ほぼL形に
折曲された金属板から成り、基部32aを上顎部12の
先端部の側面に重合し、これにより上顎部12の先端部
を該基部32aと保持板18によりサンドイッチ状に挟
持した状態としてスポット溶接等により固着され、先端
の第2ストッパ32bを前記回動防止片15と同方向に
突出せしめている。
【0021】前記クランプ板8は、共締め用のクランプ
板8aと、単締め用のクランプ板8bの二種類が用意さ
れている。何れのクランプ板8a、8bも、同一構成の
固定部材7と組合せて使用されるが、図1に示すよう
に、共締め用のクランプ板8aは、相互に隣接する足場
板4a、4b並びに4b、4cに跨設して重合されるの
に対して、単締め用のクランプ板8bは、両端に並設さ
れた足場板4a、4cの側端縁に重合される。
【0022】このため、図2に示すように、共締め用の
クランプ板8aは、中央に開設したボルト通し孔21か
ら両側方に延びる両翼部22、22を備えている。尚、
該クランプ板8aは、両翼部22、22にわたりボルト
通し孔21を挟んで一対のリブ23、23を設けてお
り、該リブの外側に位置して長孔となる一対の係止孔2
4、24を開設している。そして、両翼部22、22の
下面に突出する突起33を設けている。これらの突起3
3は、金属板から成るクランプ板8aを上方から下方へ
向けてプレスすることにより形成され、中心に貫通孔を
有する。従って、突起33は、下向きに外径を次第に減
じるテーパ状のボスを構成する。
【0023】一方、単締め用のクランプ板8bは、ボル
ト通し孔21から一側方にのみ延びる片翼部22を備え
ると共に、他側方にはほぼL形に折曲され下向きに延び
る抱持片25を備えており、該抱持片25の下縁に横フ
レーム3の周縁に沿う円弧縁26を形成している。尚、
該クランプ板8bは、翼部22から抱持片25にわたり
ボルト通し孔21を挟んで一対のリブ23、23を設け
ており、該リブの外側に位置して長孔となる一対の係止
孔24、24を開設している。そして、片翼部22の下
面に突出する突起33を設けている。これらの突起33
は、金属板から成るクランプ板8aを上方から下方へ向
けてプレスすることにより形成され、中心に貫通孔を有
する。従って、突起33は、下向きに外径を次第に減じ
るテーパ状のボスを構成する。
【0024】共締め用のクランプ板8a又は単締め用の
クランプ板8bは、それぞれ固定部材7と組合せてセッ
トされ、クランプ板8(8a、8b)のボルト通し孔2
1にボルト9をスプリングワッシャ9aを介して挿通せ
しめ、該ボルト9をナット13に螺挿する。この際、固
定部材7とクランプ板8とボルト9が分離不能にセット
されるように、ナット13から挿出されたボルト9の軸
端9bに、カシメによる膨出部や或いは切溝形成による
螺糸の分断部により螺脱不能部を形成することが好まし
い。
【0025】更に、取付作業時における取付具6の落下
を防止するため、固定部材7の下顎部11とクランプ板
8との間を連繋するための脱落防止条片27が設けられ
ている。この脱落防止条片27は、チェーン又は紐等の
屈曲自在な条片から成り、両端にスプリングフック等か
ら着脱手段28、29を設けている。一方の着脱手段2
8は、固定部材7の係止孔17に着脱自在に係止され、
他方の着脱手段29は、クランプ板8の係止孔24に着
脱自在に係止される。従って、脱落防止条片27の両端
がそれぞれ固定部材7及びクランプ板8に着脱自在とさ
れているが、該脱落防止条片27は、少なくとも一方の
端部を固定部材7又はクランプ板8に着脱自在に構成さ
れておれば良く、他方の端部はクランプ板8又は固定部
材7に着脱不能に連結されていても良い。
【0026】図3及び図4は、共締め用のクランプ板8
aと固定部材7の組合せから成る取付具6を用いて足場
板4を横フレーム3に取付固定した状態を示しており、
該クランプ板8aは、相互に隣接する足場板4a、4b
又は4b、4cに跨設して重合されている。足場板4の
取付けに際し、脱落防止条片27は、少なくとも一方の
着脱手段28又は29を係止孔17又は24から離脱せ
しめられている。そこで、ボルト9を弛めた状態で、固
定部材7を隙間5に挿入し、下顎部11を横フレーム3
の下面に係止せしめると共に、クランプ板8aを足場板
4a、4b又は4b、4cに跨設して重合せしめた状態
で、脱落防止条片27を縦枠部10の反対側にて横フレ
ーム3の周りに経由せしめ、前記着脱手段28又は29
を係止孔17又は24に係止する。これにより、固定部
材7とクランプ板8aは、横フレーム3の周りで脱落防
止条片27により連結されるので、万一、固定部材7の
下顎部11が横フレーム3から外れ、クランプ板8aが
隙間5内に脱落するようなことがあっても、取付具6が
下方へ落下して人身事故等を起こす虞れはない。次い
で、ボルト9を締着すると、横フレーム3及び足場板4
は、下顎部11とクランプ板8aの間に強固に挟着さ
れ、足場板4の取付状態が得られる。
【0027】この際、ボルト9の回動に追従して固定部
材7が回動偏位しようとするが、回動防止片15が横フ
レーム3の周面に接当すると共に、第1ストッパ31b
が隙間5に臨んだ足場板4の端面に接当し、このような
回動偏位を阻止する。即ち、図4に示すように、ボルト
9の正転方向Fに関して、固定部材7は、回動防止片1
5を横フレーム3に接当し、第1ストッパ31bを足場
板4の端面に接当することにより、連れ回りを防止され
ており、固定部材7の姿勢を正常な状態に保持したまま
ボルト9の強力な締着を可能にする。
【0028】また、ボルト9の頭部がスプリングワッシ
ャ9aを介してクランプ板8aに圧着された後、ボルト
9を強く締着する際、ボルト9の回動に追従してクラン
プ板7aが回動偏位しようとするが、該クランプ板の下
方に突設された突起33が足場板4の表面に摩擦係合
し、このような回動偏位を阻止し、クランプ板7aを所
定の姿勢に保持したままボルト9の締着を可能にする。
このような摩擦係合は、スチール製の足場板4の場合、
表面に滑り止め突起34が通常設けられているので、突
起33を滑り止め突起34に係合せしめることにより行
われる。一方、木製の足場板4の場合は、テーパ状ボス
を構成する突起33が足場板4の表面に喰込むことによ
り摩擦係合する。
【0029】図5は、単締め用のクランプ板8bと固定
部材7の組合せから成る取付具6を用いて足場板4を横
フレーム3に取付固定した状態を示しており、該クラン
プ板8bは、側端に位置する足場板4a又は4cに重合
されている。足場板4の取付けに際し、脱落防止条片2
7は、少なくとも一方の着脱手段28又は29を係止孔
17又は24から離脱せしめられている。そこで、ボル
ト9を弛めた状態で、固定部材7を隙間5に挿入し、下
顎部11を横フレーム3の下面に係止せしめると共に、
クランプ板8bを足場板4a又は4cに跨設して重合せ
しめた状態で、脱落防止条片27を縦枠部10の反対側
にて横フレーム3の周りに経由せしめ、前記着脱手段2
8又は29を係止孔17又は24に係止する。これによ
り、固定部材7とクランプ板8bは、横フレーム3の周
りで脱落防止条片27により連結されるので、万一、固
定部材7の下顎部11が横フレーム3から外れ、クラン
プ板baが足場板4a又は4cから脱落するようなこと
があっても、取付具6が下方へ落下して人身事故等を起
こす虞れはない。次いで、ボルト9を締着すると、横フ
レーム3及び足場板4a又は4cは、下顎部11とクラ
ンプ板8bの間に強固に挟着され、足場板4a又は4c
の取付状態が得られる。
【0030】この際、共締め用クランプ板8aについて
説明したところと同様に、回動防止片15が横フレーム
3の周面に接当すると共に、第1ストッパ31bが隙間
5に臨んだ足場板4の端面に接当するので、固定部材7
がボルト9の回動に追従して回動偏位することを阻止
し、ボルト9の強力な締着を可能にする。一方、クラン
プ板8aは、突起33を足場板4の表面に摩擦係合せし
めるので、クランプ板8aがボルト9の回動に追従して
回動偏位することを阻止する。尚、クランプ板8bの抱
持片25は、円弧縁26を有するので、横フレーム3の
上面に干渉することはなく、翼部22により足場板4a
又は4cを好適に押さえつけることができる。
【0031】建築工事等が終了して足場を解体する際
は、ボルト9を弛めることにより、足場板4を横フレー
ム3から離脱せしめることができる。前述のように、ボ
ルト9は強く締着されているので、ボルト9を逆転せし
めると、固定部材7がボルト9に追従して回動偏位しよ
うとする。そこで、無理に回動せしめると下顎部11に
捻じれ変形を生じる虞れがあるが、本実施形態によれ
ば、図4に示すように、ボルト9の逆転方向Rに関し
て、固定部材7は、第2ストッパ32bを足場板4の端
面に接当せしめ、上顎部12自体の回動を阻止せしめら
れるので、固定部材7の回動偏位を生じることなく、高
トルクで一挙にボルト9を弛めることが可能になり、下
顎部11に損傷を生じる虞れはない。また、前述のよう
に、クランプ板8a及び8bは、突起33により足場板
4の表面に摩擦係合せしめられているので、例えば、電
動レンチやハンマーレンチ等の動力工具によりボルト9
を一挙に弛める際に、クランプ板8a及び8bがボルト
9に追従して高速回転されるような危険はない。
【0032】このような解体時においても、足場板4を
撤去するまで、脱落防止条片27によりクランプ板8と
下顎部11を連繋せしめておけば、取付具6は横フレー
ム3に吊持されており、落下することはないから、作業
者の安全性を保証することができる。尚、取付具6を横
フレーム3から取外す際は、脱落防止条片27の少なく
とも一方の着脱手段28又は29を係止孔17又は24
から離脱すれば良く、取外した取付具6を回収する。
尚、回収した取付具6は、次の機会に足場板を取付ける
ために使用可能であり、繰返し使用される。
【0033】
【発明の効果】本発明によれば、足場を構成する横フレ
ーム3に対して足場板4を取付固着するに際し、固定部
材7の下顎部11により横フレーム3の下面に抱持する
一方、クランプ板8を足場板4に重合した状態で、ボル
ト9を締着するという簡単な作業により横フレーム3及
び足場板4を挟着することができるので、足場板4の取
付を迅速容易に行うことができる。そして、取付固着後
における足場板4の上面は、平坦なクランプ板8が重合
され、僅かにボルト9の頭部を膨出せしめている程度で
あるから、足場板4上を歩行する作業者が足を引掛けて
転倒するような危険はなく、安全性を確保できる。
【0034】特に、請求項1又は2に記載の本発明によ
れば、取付具6により足場板4を横フレーム3に取付固
着するためボルト9を強く締着する際に、該ボルト9の
正転回動方向Fに追従して固定部材7が回動偏位しよう
とするが、上顎部12に設けた第1ストッパ31bが足
場板4の端面に接当することにより、ボルト9の正転方
向Fに関する固定部材7の回動偏位を阻止するものであ
るから、下顎部11の損傷を防止しつつボルト9を強力
に締着することができる。
【0035】一方、足場装置の解体に際し、ボルト9を
弛める場合には、該ボルト9の逆転回動方向Rに追従し
て固定部材7が回動偏位しようとするが、上顎部12に
設けた第2ストッパ32bが足場板4の端面に接当する
ことにより、ボルト9の逆転方向Rに関する固定部材7
の回動偏位を阻止するので、下顎部11の損傷を防止し
つつ高トルクで一挙にボルト9を弛めることが可能にな
る。
【0036】更に、請求項3に記載の本発明によれば、
クランプ板8の下面に突起33を設け、足場板4の表面
に摩擦係合せしめる構成であるから、ボルト9の締着時
及び弛緩時の何れにおいても、クランプ板8が足場板4
の表面に定置され、ボルト9に追従して回動することを
防止できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の取付具を用いた足場装置の1例を示す
斜視図である。
【図2】本発明の取付具の1実施形態を示す分解斜視図
である。
【図3】共締めクランプ板をセットした取付具の実施形
態を示しており、(A)は取付状態を一部断面にて示す
側面図、(B)は(A)の中央縦断面図である。
【図4】ボルトの正転方向及び逆転方向に対する第1ス
トッパ及び第2ストッパの機能を説明する横断面図であ
る。
【図5】単締めクランプ板をセットした取付具の実施形
態を示しており、(A)は取付状態を一部断面にて示す
側面図、(B)は(A)の中央縦断面図である。
【符号の説明】
3 横フレーム 4 足場板 6 取付具 7 固定部材 8 クランプ板 8a 共締めクランプ板 8b 単締めクランプ板 9 ボルト 10 縦枠部 11 下顎部 12 上顎部 13 ナット 31 第1ストッパ部材 31b 第1ストッパ 32 第2ストッパ部材 32b 第2ストッパ 33 突起

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数本の横フレーム3上に足場板4を架
    設すると共に、該足場板4の複数枚を相互に隙間5をあ
    けて横フレーム3の軸方向に並設して成る足場装置にお
    いて、 足場板4を横フレーム3に取付ける取付具6が、前記隙
    間5に介装される固定部材7と、前記足場板4の上面に
    重合されるクランプ板8と、該クランプ板8を前記固定
    部材7に進退自在に締着するボルト9とから成り、 前記固定部材7が、横フレーム3の下面を抱持する下顎
    部11と、横フレーム3の上方に位置してナット13を
    設けた上顎部12を備え、前記ボルト9をナット13に
    螺着することによりクランプ板8を締着した状態で、ク
    ランプ板8と下顎部11の間に横フレーム3及び足場板
    4を挟着するように構成して成り、 更に、前記固定部材7の上顎部12から側方に突出する
    と共に、隙間5に臨んだ足場板4の端面に接当して該固
    定部材7の回動を阻止するストッパ31b又は32bを
    設けて成ることを特徴とする足場装置における足場板の
    取付具。
  2. 【請求項2】 前記ストッパが、ボルト9の正転方向に
    関する固定部材7の回動を阻止する第1ストッパ31b
    と、ボルト9の逆転方向に関する固定部材7の回動を阻
    止する第2ストッパ32bを構成して成ることを特徴と
    する請求項1に記載の足場装置における足場板の取付
    具。
  3. 【請求項3】 複数本の横フレーム3上に足場板4を架
    設すると共に、該足場板4の複数枚を相互に隙間5をあ
    けて横フレーム3の軸方向に並設して成る足場装置にお
    いて、 足場板4を横フレーム3に取付ける取付具6が、前記隙
    間5に介装される固定部材7と、前記足場板4の上面に
    重合されるクランプ板8と、該クランプ板8を前記固定
    部材7に進退自在に締着するボルト9とから成り、 前記固定部材7が、横フレーム3の下面を抱持する下顎
    部11と、横フレーム3の上方に位置してナット13を
    設けた上顎部12を備え、前記ボルト9をナット13に
    螺着することによりクランプ板8を締着した状態で、ク
    ランプ板8と下顎部11の間に横フレーム3及び足場板
    4を挟着するように構成して成り、 前記クランプ板8の下面に足場板4の表面に対して摩擦
    係合する突起33を設けて成ることを特徴とする足場装
    置における足場板の取付具。
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