JP2916233B2 - ウエツトワイパー - Google Patents

ウエツトワイパー

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JP2916233B2
JP2916233B2 JP25826790A JP25826790A JP2916233B2 JP 2916233 B2 JP2916233 B2 JP 2916233B2 JP 25826790 A JP25826790 A JP 25826790A JP 25826790 A JP25826790 A JP 25826790A JP 2916233 B2 JP2916233 B2 JP 2916233B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は身体又はプラスチツク製品、光学機器、塗装
物などの物体と払拭・清掃に有用な不快臭、変色のない
ウエツトワイパーに関するものである。
(従来の技術) 従来ウエツトワイパーは吸液性、吸湿性あるいは保液
性などの点から再生セルロース繊維を主体とした繊維の
不織布が使用されている。すなわち、再生セルロース繊
維で作られた不織布あるいはその不織布をバインダー樹
脂で固定したもの、再生セルロース繊維と熱バインダー
繊維とを混織して作られた不織布を熱処理して固定した
ものなどの不織布に含水アルコール、殺菌性薬剤、香料
等の薬液を含有させてウエツトテイツシユとすること
が、例えば、特開昭63−500991号公報、特開昭63−2753
11号公報、実開昭62−182691号公報、実開昭62−182692
号公報などに提案されている。
(発明が解決しようとする課題) 従来のウエツトワイプ用不織布に用いられている再生
セルロース繊維は、原料となるパルプの製造、再生セル
ロース繊維の製造などにおいて硫黄化合物やその他分解
性物質、揮発性物質が残留している。これらの物質を含
有したままウエツトワイプを作つた場合、不織布に含有
させた含水アルコールなどの湿潤剤、殺菌性薬剤、香料
などと作用したり、分解したりあるいは繊維から離脱し
て遊離化して不快臭を発生することとなる。この不快臭
を防止したりあるいは打ち消すことは、少々の処理工程
の付加程度では困難である。その対策として、一般には
香料の選択と添加量を増すことによつて不快臭を抑えて
いる。本発明は再生セルロース繊維で作られたウイツト
ワイプと同等の吸液、保液性を有し、不快臭のないウエ
ツトワイプ用不織布を提供するにある。
(課題を解決するための手段) 本発明者らは、耐久性に優れた吸水性を有するポリエ
ステル繊維からなるウエツトワイプ不織布を提供すべく
鋭意検討を重ねた結果、該繊維を構成するポリエステル
分子内に組込まれた親水化剤の疎水性基と親水性基のバ
ランスが共重合ポリエステルの表面濡れ性、および繊維
になした際に、特にウエツトワイプ不織布のごとき集合
体の形態での表面濡れ性および吸水性を左右する重要な
要素であることを見出し、本発明に到達した。すなわち
本発明は、主としてジカルボン酸単位、ジオール単位お
よび一般式 〔式中、xおよびyはそれぞれ0または1を表し、Zは
式 −O−(R2−O)n−R1 (II) (式中、R1は炭素数3〜18の炭化水素基を表し、R2はア
ルキレン基を表し、nは平均重合度を表す15〜29の数で
ある) で示され、かつ一般式 で示される化合物におけるデービス法により求められた
H.L.B.価が5.0以上の数となる1価の基を表す〕 で示される構造単位からなり、一般式(I)で示される
構造単位の含有率が1〜50重量%であり、かつフェノー
ルとテトラクロロエタンの等重量混合溶媒中の30℃にお
ける極限粘度が0.5〜1.5dl/gである共重合ポリエステル
からなる繊維を主体構成繊維とし、薬液が含浸されてい
るウエットワイパーである。
本発明の不織布を構成する繊維は前述したように特定
の共重合ポリエステルからなるが、この共重合ポリエス
テルの必須の構造単位の1つであるジカルボン酸単位
は、ジカルボン酸から2個のカルボキシル基中の2個の
水酸基を除いた形の構造単位であり、一般式 (式中、R3は2価の有機基または単結合を表す) で示される。R3で表される2価の有機基としては、例え
ばp−フエニレン基、m−フエニレン基、ナフタレンジ
イル基、(ビフエニル)ジイル基、などの2価の芳香族
炭化水素基;オクタメチレン基、テトラメチレン基など
の2価の脂肪族炭化水素基;1,4−ジクロヘキシレン基な
どの2価の脂環式炭化水素基などの2価の炭化水素基な
どが挙げられる。本発明において共重合ポリエステル中
に含まれるジカルボン酸単位は、1種のみであつても、
また2種以上であつてもよいが、繊維用途において要求
される優れた機械的性能を有する共重合ポリエステルが
得られる点から、ジカルボン酸単位の70モル%以上はテ
レフタロイル基であることが望ましい。
本発明に用いられる繊維を構成する共重合ポリエステ
ルの必須の構造単位の1つであるジオール単位は、ジオ
ールから2個の水酸基中の2個の水素原子を除いた形の
構造単位であり、一般式 −O−R4−O− (式中、R4は2価の有機基を表す) で示される。R4で示される2価の有機基としては、例え
ばエチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペ
ンタメチレン基、ヘキサメチレン基、2,2−ジメチルト
リメチル基、3−メチルペンタメチレン基、ノナメチレ
ン基、2−メチルオクタメチレン基などの2価の脂肪族
炭化水素基;ジメチルシルコヘキサン−α,α′−ジイ
ル基などの2価の脂環式炭化水素基;2,2−ジフエニルプ
ロパン−4′,4″−ジイル基、ジフエニルスルホン−4,
4′−ジイル基などの2価の芳香族基などが挙げられ
る。共重合ポリエステル中に含まれるジオール単位は1
種のみであつても、また2種以上であつてもよいが、繊
維用途において要求される優れた機械的性能を有する共
重合ポリエステルが得られる点から、ジオール単位の70
モル%以上は、エチレンジオキシ基、トリメチレンジオ
キシ基、テトラメチレンジオキシ基、ペンタメチレンジ
オキシ基、およびヘキサメチレンジオキシ基のごとき、
炭素数2〜6の直鎖状アルキレングリコールから2個の
水酸基中の2個の水素原子を除いた形の2価の構造単位
であることが望ましい。
共重合ポリエステルの必須の構造単位である一般式
(I)で示される構造単位は、一般式 (式中、Zは前記定義のとおりである) で示される構造単位、一般式 (式中、Zは前記定義のとおりである) で示される構造単位、一般式 (式中、Zは前記定義のとおりである) で示される構造単位などを包含する。一般式(I)で示
される構造単位は通常、それら同士または前記ジカルボ
ン酸単位もしくはジオール単位との間で、エステル結合 またはエーテル結合(−O−)を形成して本発明を構成
する共重合ポリエステルの主鎖中に組み込まれている。
式(II)中のR1が表す炭素数3〜18の炭化水素基として
は、例えばn−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、
イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチ
ル、n−オクチル、2−エチルヘキシル、n−ドデシ
ル、n−ステアリルなどの炭素数3〜18のアルキル基;
シクロヘキシルなどの炭素数3〜18のシクロアルキル
基;フエニル、ノニルフエニルなどの炭素数6〜18のア
リール基などが好ましい。炭化水素基R1の炭素数が2以
下または19以上である場合には、表面濡れ易さに優れ、
吸水性および保水性に優れる繊維集合体を与える共重合
ポリエステルが得られない。また式(II)中のR2が表す
アルキレン基としては、得られる共重合ポリエステルの
表面濡れ易さならびにそれから得られる繊維集合体の吸
水性および保水性の高さの点から、エチレン基、プロピ
レン基などの炭素数2〜4のアルキレン基が好ましく、
エチレン基がより好ましい。R2として2種以上のアルキ
レン基が同一の基Z中に共存してもよい。式(II)中の
nはポリオキシアルキレン部分の平均重合度を表す数で
あり、15〜29の範囲内の数である。nが15未満の数であ
る場合には表面濡れ易さに優れ、吸水性および保水性に
優れる繊維集合体を与える共重合ポリエステルが得られ
ない。またnが29を超える数である場合には、nが15〜
29の範囲内の数である場合に達成される効果以上の効果
はもはや達成されない。表面濡れ易さとくに優れ、吸水
性および保水性にとくに優れる繊維集合体を与える共集
合ポリエステルが着色などの不都合を極力抑制して取得
されることから、nの値は20〜25の範囲内の数であるこ
とが望ましい。一般式(I)中の1価の基Zは式(II)
で示される構造を有することのみならず、一般式(II
I)で示される化合物におけるデービス法により求めら
れたH.L.B.価を5.0以上の数とする構造上の条件を満足
することが必須である。本発明におけるデービス(Davi
es)法によるH.L.B.価は、例えば、ジエー・テイー・デ
ービス(J.T.Davies)、イー・ケー・リデアル(E.K.Ri
deal)共著「インターフエーシヤル・フエノメナ(Inte
rfacial Phenomena)第2版」(1963年アカデミツク・
プレス(Academic Press)(アメリカ)発行〕第372〜3
74頁;西、今井、笠井共編「界面活性剤便覧」(昭和35
年7月5日産業図書株式会社発行)第313頁;日本油化
学協会編「油脂化学便覧改定二版」(昭和46年11月30日
丸善株式会社発行)第710頁などに記載されているよう
に、式 (H.L.B.価)=7+(親水基の基数の総和)+(親油基の基数の総和) に従つて導出される。ここで、親水基および親油基の代
表例における基数を示すと次のとおりである。
一般式(I)中のZが、一般式(III)で示される化
合物におけるデービス法により求められたH.L.B.価を5.
0未満の数とする場合には、得られる共重合ポリエステ
ルの表面漏れ易さが高くなく、それを用いて得られる繊
維集合体が十分な吸水性および保水性を発揮しえない。
得られる共重合ポリエステルにおける表面漏れ易さ、な
らびにそれを用いて得られる繊維集合体における吸水性
および保水性がそれぞれ特に高められる点から、Zが一
般式(III)で示される化合物におけるデービス法によ
り求められたH.L.B.価を7.0〜15.0の範囲内の数とする
ことが望ましく、8.0〜13.5の範囲内の数とすることが
より好ましい。
共重合ポリエステルに含まれる一般式(I)で示され
る構造単位は1種のみであつても、また2種以上であつ
てもよいが、該構造単位の含有率は共重合ポリエステル
に対して1〜50重量%の範囲内であり、2〜40重量%の
範囲内が好ましく、なかでも3〜30重量%の範囲内が特
に好ましい。含有率が1重量%未満の場合には得られる
共重合ポリエステルの表面濡れ性が不十分であり、また
50重量%を越える場合には得られる共重合ポリエステル
の強度などの機械的性能が低下するおそれがある。
本発明を構成する共重合ポリエステルは、上記のごと
きジカルボン酸単位、ジオール単位および一般式(I)
で示される構造単位から主としてなるが、他の構造単位
を、本発明の作用・効果が失われない程度の少量で有し
ていてもよい。かかる任意に有してもよい構造単位とし
ては、式 で示されるp−オキシ安息香酸単位、式 で示されるp−(β−オキシエトキシ)安息香酸単位な
どの、ヒドロキシカルボン酸からカルボキシル基中の水
酸基およびフエノール性またはアルコール性の水酸基中
の水素原子を除いた形の2価の構造単位であるヒドロキ
シカルボン酸単位;式 で示されるグリセリン単位、式 で示されるトリメチロールプロパン単位などの、トリオ
ールから3個の水酸基中の3個の水素原子を除いた形の
3価の構造単位であるトリオール単位;式 で示されるペンタエリスリトール単位などの、テトラオ
ールから4個の水酸基中の4個の水素原子を除いた形の
4価の構造単位であるテトラオール単位;式 で示されるトリメリツト酸単位、式 で示されるトリメシン酸単位などの、トリカルボン酸か
ら3個のカルボキシル基中の3個の水酸基を除いた形の
3価の構造単位であるトリカルボン酸単位;式 で示されるピロメリツト酸単位などの、テトラカルボン
酸から4個のカルボキシル基中の4個の水酸基を除いた
形の4価の構造単位であるテトラカルボン酸単位などが
例示される。
本発明に用いられる繊維を構成する共重合ポリエステ
ルにおいては、フエーノルとテトラクロロエタンの等重
量混合溶媒中、30℃で測定した極限粘度が0.5〜1.5dl/g
の範囲内である。極限粘度が0.5dl/g未満の共重合ポリ
エステルでは、強度などの機械的性能が不十分となり、
また溶融紡糸に付した場合における断糸が著しくなる。
一方、極限粘度が1.5dl/gを超える共重合ポリエステル
では、溶融粘度が大きくなり過ぎて紡糸性が不良となる
おそれがある。機械的性能が特に良好となり、また繊維
化工程上のトラブルを少なくしうる点から、共重合ポリ
エステルの極限粘度は0.6〜1.0dl/gの範囲内であること
が好ましい。
本発明に用いられる繊維を構成する共重合ポリエステ
ルは、例えば特公昭43−19037号公報、特開平1−23442
0号公報、特開平1−236236号公報などに記載されてい
る公知の方法に準じて製造される。例えば、テレフタル
酸などの所望のジカルボン酸単位に対応するジカルボン
酸とエチレングリコールなどの所望のジオール単位に対
応するジオールとを直接エステル化反応させるか、テレ
フタル酸ジメチルなどのテレフタル酸の低級アルキルエ
ステルのごとき所望のジカルボン酸単位に対応するジカ
ルボン酸のエステル形成性誘導体と所望のジオールに対
応するジオールとをエステル交換反応させるか、または
所望のジカルボン酸単位に対応するジカルボン酸とエチ
レンオキサイドなどのアルキレンオキサイドを反応させ
ることからなる、ジカルボン酸とジオールとのエステル
またはその低重合体を生成させる第一段の反応と、次い
でかかる生成物を減圧下に加熱して所望の重合度になる
まで重縮合させることからなる第二段の反応とにおい
て、これらの一連の製造工程の任意の段階で一般式 Z−A (IV) (式中、Aはエステル形成性官能基を有する有機基を表
し、Zは前記定義のとおりである) で示されるコモノマーの所望量を反応系に添加すること
によつて製造される。一般式(IV)中のAで表されるエ
ステル形成性官能基を有する有機基の好ましい例として
次のような構造の有機基が挙げられる。
かかる一般式(IV)で示されるコモノマーとしては、
例えば、ポリオキシエチレグリコール−n−プロピル−
グリシジルエーテル、ポリオキシエチレングリコール−
n−プロピル−2,3−ジヒドロキシプロピルエーテル、
ポリオキシエチレングリコール−t−ブチル−グリシジ
ルエーテル、ポリオキシエチレングリコール−t−ブチ
ル−2,3−ジヒドロキシプロピルエーテル、ポリオキシ
エチレングリコール−n−オクチル−グリシジルエーテ
ル、ポリオキシエチレングリコール−n−オクチル−2,
3−ジヒドロキシプロピルエーテル、ポリオキシエチレ
ングリコール−2−エチルヘキシル−グリシジルエーテ
ル、ポリオキシエチレングリコール−2−エチルヘキシ
ル−2,3−ジヒドロキシプロピルエーテル、ポリオキシ
エチレングリコール−n−ドデシル−グリシジルエーテ
ル、ポリオキシエチレングリコール−n−ドデシル−2,
3−ジヒドロキシプロピルエーテル、ポリオキシエチレ
ングリコール−n−ステアリル−グリシジルエーテル、
ポリオキシエチレングリコール−n−ステアリル−2,3
−ジヒドロキシプロピルエーテル、ポリオキシエチレン
グリコール−フエニル−グリシジルエーテル、ポリオキ
シエチレングリコールフエニル−2,3−ジヒドロキシプ
ロピルエーテル、ポリオキシエチレングリコール−ノニ
ルフエニル−グリシジルエーテル、ポリオキシエチレン
グリコール−ノニルフエニル−2,3−ジヒドロキシプロ
ピルエーテル、ポリオキシエチレングリコール−シクロ
ヘキシル−グリシジルエーテル、ポリオキシエチレング
リコール−シクロヘキシル−2,3−ジヒドロキシプロピ
ルエーテル、ポリオキシエチレングリコール/ポリオキ
シプロピレングリコール共重合体のオクチル−グリシジ
ルエーテル、ポリオキシエチレングリコール/ポリオキ
シプロピレングリコール共重合体のオクチル−2,3−ジ
ヒドロキシプロピルエーテル、ポリオキシエチレングリ
コール/ポリオキシプロピレングリコール共重合体のn
−ドデシル−グリシジルエーテル、ポリオキシエチレン
グリコール/ポリオキシプロピレングリコール共重合体
のn−ドデシル−2,3−ジヒドロキシプロピルエーテル
などから1種または2種以上を選択して使用することが
できる。また、上記の一連の製造工程の任意の段階で、
ジヒドロキシカルボン酸またはそのエステル形成性誘導
体、トリオール、テトラオール、トリカルボン酸または
そのエステル形成性誘導体、テトラカルボン酸またはそ
のエステル形成性誘導体などの、本発明の共重合ポリエ
ステルが任意に有しても良い構造単位を与えるコモノマ
ーを少量、反応系に加えてもよい。
本発明を構成する共重合ポリエステル繊維には、必要
に応じて任意の添加剤、例えば触媒、着色防止剤、耐熱
剤、螢光漂白剤、難燃剤、酸化防止剤、艶消剤、着色
剤、無機微粒子などが含まれていてもよい。特にポリオ
キシアルキレン鎖部分が溶融紡糸条件下のような高温条
件下において酸化されて重合度低下や着色といつた不都
合を生じる多生のおそれがあるため、酸化防止剤または
螢光漂白剤の添加が好ましい結果を与える場合がある。
本発明を構成する共重合ポリエステル繊維がすぐれた
吸水性を発揮する理由については現時点では明確に説明
できないが、前述したように(IV)式単量体を共重合し
た場合、側鎖基としてぶらさがるポリオキシアルキレン
鎖が有効に効果を発揮しているためと思われる。本発明
で検討している過程で側鎖部の適切なH.L.B.値と長さ
(n=15〜29)を設定することにより、より有効な吸水
性効果と良好な繊維化工程を維持できる共重合ポリエス
テルが初めて見い出されたものである。
また、直鎖状のポリアルキレングリコールの如き成分
を共重合した場合は、目的の吸水性能レベルを得るため
には、共重合をかなり多くしなければならないと同時
に、ポリマー物性が結晶性が著しく低下するとともに耐
熱性も極端に低下してくるために、紡糸時の耐熱性が不
良となり紡糸性が著しく悪化するとともに、繊維物性も
劣るものしか得られないのに対して、(IV)式の如き、
側鎖型ポリアルキレングリコールを共重合した場合の方
が少ない共重合量で、しかも繊維化工程性も良好でかつ
繊維物性も良好なものが得られることが見い出されたわ
けである。しかも(II)式で示すようにn=15〜29、H.
L.B.5以上のものが総合的に更にベストであることを見
い出したわけである。(II)式中のnが多くなると紡糸
時の耐熱性が不良となり紡糸性が低下してくるととも
に、(IV)式単量体を共重合させる場合の共重合性が不
十分となつてくるので好ましくなく、n=29以下にする
のがベストであるという結論に至つた。
また、本発明において繊維断面形状は、丸断面以外の
異形断面でもよい。例えば、紡糸時の異形断面ノズルに
より3葉形、T形、4葉形、5葉形、6葉形、7葉形、
8葉形等多葉形や各種の断面形状となつても要は今迄説
明してきたポリマー組成と単繊維デニールの要件を満た
せば良好な吸水性能を有したポリエステル系繊維を得る
ことができる。異形断面形状の中で凹部を有する断面形
状は、その凹部にすみやかに水分を吸引する一種の毛管
現象が発現され、更にすぐれた吸水性を付加させること
になり、より好ましい。
また、更にはいわゆる芯鞘構造や、背腹構造の複合繊
維とすることもできるが、この場合は、前述した共重合
ポリエステル成分が繊維断面占有面積で好ましくは40%
以上、更に好ましくは繊維表面の50%以上が該共重合体
であるならば十分に本発明の効果は発現される。
また、前述した共重合ポリエステル繊維100%で最終
製品を作つても良いし、必要に応じては、他の繊維と適
宜混合しても良い。但し、あまり混率が低くなると十分
な吸水性が得られなくなつてくることは言うまでもな
い。
また本発明の共重合ポリエステル繊維によるウエツト
ワイプ不織布に於ける吸水性能は、単糸デニールを5デ
ニール以下にすることにより、一段と優れた吸水性能が
発揮させることがわかつた。
吸水性能の評価方法については、後で詳細に説明する
がウエツトワイプ不織布の選択後抱水量が単糸デニール
が5デニールを超えると対照のレギユラーポリエステル
繊維による不織布と比較して5デニール以下の場合程、
ドラステイツクに顕著な性能が認められなくなることが
わかつた。またウエツトワイプ不織布での実際のふきと
りテストでも同様の結果であつた。理由については、現
時点では明確に断定できないが、繊維集合体におけるポ
リマー自身の親水性能と集合体の形状でのキヤピラリー
効果との相互作用によるものと思われる。
次に、本発明のウエツトワイプ用不織布の製造方法
は、吸水性ポリエステル繊維(共重合ポリエステル繊
維)をステープル繊維とし、必要に応じて吸水性ポリエ
ステル繊維の効果を妨げない範囲で他の繊維、例えば、
熱バインダー繊維、熱収縮性繊維、セルロース系繊維、
ポリビニルアルコール系繊維などの吸水性繊維などから
選ばれた繊維を混繊し、好ましくは40重量%以下の量を
混繊したステープル繊維として、通常の乾式法あるいは
湿式法により繊維ウエブとし、ニードルパンチ法および
/または水流噴射法による繊維絡合処理を施す。また
は、熱バインダー繊維を混繊した吸水性ポリエステル繊
維の繊維ウエブを熱処理でウエブ繊維を固定する。
このウエツトワイプ用不織布の目付は20〜100g/m2
範囲である。そして、ウエツトワイプ用不織布は、必要
に応じてエンボス処理、カレンダー掛けなどの仕上げ処
理を施しておくこともよい。
このウエツトワイプ用不織布は含水アルコールなどの
湿潤剤、殺菌作用の薬剤、香料、その他必要に応じて防
腐剤、防黴剤などを含む薬液を付与し、所望の形状に裁
断したり、所望の形状に加工して製品とする。
なお、本発明のウエツトワイプ用不織布を構成する吸
水性ポリエステル繊維の吸水性は、ポリエステル繊維綿
を水に浸漬して十分に吸水させた後、遠心脱水機に掛け
て余分の水を除去し、残存水分量で求める。すなわち、
綿5gを常温の水に5分間浸漬し、遠心脱水機で1500Gに1
0分間脱水処理し、次いで、処理後の水分を測定して繊
維重量に対する百分率で表示して抱水率としたものであ
り本発明の吸水性ポリエステル繊維の測定試料は、水温
40℃、水1に2gの割合で合成洗剤を溶解して洗濯液と
し、洗濯液30に試料1の浴比で、5分間処理し、脱水し
た後、濯ぎ2分間行い、脱水する濯ぎ工程を2回行つた
後、脱水して風乾する操作を10回繰り返し、10回後の抱
水率を測定した。
本発明のウエツトワイプ用不織布のこの抱水率の値が
14%以上の繊維であることが、十分な吸水性と湿潤性を
得るためには必要である。
本発明の吸水性ポリエステル繊維を使用して作製した
ウエツトワイプ用不織布は繊維中に存在する親水性物質
と繊維の毛管現象との相乗効果により高い吸液性と湿潤
効果が得られ、変色、不快臭のないウエツトワイプを得
ることができる。特にウエツトワイパーは、前述したよ
うに、カチオン系海面活性剤を含む含水アルコール中に
浸漬された状態で市販されるが、このような液中に長時
間浸漬されていても親水性能や掃き取り性能は実質的に
低下することなく、この点が従来の親水性ポリエステル
繊維と比べて本発明で用いられるポリエステル繊維が特
にウエツトワイプ用として特に優れている理由である。
<実施例> 次に、本発明の実施態様を具体的な実施例で説明する
が、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
なお、実施例中の部および%はことわりのない限り、重
量に関するものである。
ポリマーの極限粘度〔η〕 フエノールとテトラクロロエタンの等重量混合溶媒を
用い、対象となるポリマーの0.25g/dl、0.50g/dlおよび
1.0g/dlの3種の濃度の溶液について30℃の温度におい
て測定した3種の還元粘度から求めた。
洗濯処理は、JIS 0217−103法にしたがつて実施し
た。すなわち、40℃の水1に2gの割合で衣料用合成洗
剤を添加、溶解し洗濯液とする。この洗濯液に浴比が1
対30になるように試料および必要に応じて負荷布を投入
して運転を開始する。5分間処理した後運転を止め、試
料および負荷布を脱水機で脱水し、次に洗濯液を常温の
新しい水に替えて同一の浴比で2分間濯ぎ洗いをした後
脱水する。再び2分間濯ぎ洗いを行い風乾させる。以上
の操作を10回繰り返し、10回洗濯後の測定試料とした。
〔実施例1〜3〕 テレフタル酸、エチレングリコールを所定量エステル
化反応槽に仕込み、230℃で2.5kg/cm2の圧力下で3時間
エステル化反応を行なつた。次いでこの反応生成物をあ
らかじめ230℃に加熱してある重縮合槽に移し、この糸
に下記式(II)で示される化合物を第1表に示した量だ
け添加し、さらにヒンダードフエノール系の酸化防止
剤、三酸化アンチモン、亜リン酸、消泡剤を所定量添加
して重縮合反応糸を調整した。重縮合反応糸の温度を23
0℃から280℃まで昇温しつつ、徐々に0.1mmHgまで減圧
にし、以後280℃で糸の溶融粘度が所定の値に達するま
で重縮合反応を行なつた。
得られたカツトポリマーを190℃真空下で結晶化処理
し、エクスツルーダーで溶融押出して、紡糸温度285℃
で紡糸して丸断面繊維を得た。
この繊維は75℃の温水中で延伸し、熱固定した後繊維
油剤を付与し、機械捲縮を掛けて乾燥し、単糸繊度2デ
ニールのポリエステル繊維を得た。次いで、この繊維を
繊維長51mmに切断してステープル繊維とした後、カード
およびランダムウエバーを通して繊維ウエブとし、繊維
ウエブにはノズルから高圧噴射水流を当てて絡合処理を
行い平均目付45g/m2、見かけ密度0.16g/cm3の繊維絡合
不織布を得た。この繊維絡合不織布の抱水率は最初が1
9.5%、水洗濯10回後が19.0%であつて、洗濯による抱
水率の低下はないものであつた。
この繊維絡合不織布に含水アルコールを湿潤剤とし、
第4級アンモニウム塩のカチオン系活性剤および芳香剤
を含浸してウエツトワイプに仕上げた。このウエツトワ
イプはガラス瓶に入れて密封し、50℃の雰囲気にして60
日放置した後の変色性、臭いの変化を調べた。その結
果、不織布の変色、匂いの変化は認められなかつた。更
に、防腐剤、防黴剤の添加がないにもかかわらず黴の発
生などは認められなかつた。
比較のために、従来の再生セルロース繊維を用いて作
つたウエツトワイプについて同じ試験を行つた結果、不
織布はやや黄色味を帯び、不快臭を発するものとなつて
いた。
〔実施例4,5〕 実施例4,5は、実施例1において式(II)で示される
化合物の代わりに式(III)で示される化合物を第1表
に示した量だけ添加した以外は同様にして共重合ポリマ
ーを得て、紡糸温度280℃で紡糸してU断面繊維を得
た。この繊維は通常の延伸などの工程を経て単繊度3デ
ニール、繊維長51mmのポリエステルステープル繊維を得
た。
このポリエステル繊維85部、ポリエステル系熱バイン
ダー繊維15部を混繊し、ランダムウエバーで平均目付40
g/m2の繊維ウエブを作り、温度135℃の添加炉を通して
熱処理し、バインダー繊維で繊維間の一部を固定した不
織布を得た。この不織布に含水アルコール、第4級アン
モニウム塩カチオン系活性剤および香料を含浸してウエ
ツトワイプに仕上げた、このものは環境の変化によつて
も変色、不快臭の発生がないものであつた。更に、不快
臭の発生がないため、香料の使用量が少なくてすみ、防
腐剤、防黴剤を添加する必要もなかつた。
〔実施例6〜9〕 実施例6は実施例1において、式(II)で示される化
合物の代わりに式(IV)で示される化合物を、実施例7
は式(V)で示される化合物を実施例8は式(VI)で示
される化合物を、実施例9は式(VII)で示される化合
物を第1表に示した量だけ添加した以外は同様にして共
重合ポリマーを得て、その他は実施例1と同様でテスト
した。得られたウエツトワイプは良好な掃き取り性を有
し、不快臭の発生もないものであつた。
〔実施例10〜12〕 実施例10はU型ノズル、実施例11はT型ノズルを用
い、実施例12は偏平ノズルを用いて紡糸を行なつた他は
実施例1と同様の方法により実施した。いずれも繊維化
工程性が良好で、しかも得られたウエツトワイプは良好
な掃き取り性を有し、不快臭の発生もないものであつ
た。
〔実施例13〕 実施例1と同様の共重合ポリエステルを鞘とし、
〔η〕0.67のポリエチレンテレフタレートを芯として、
芯/鞘=50/50重量比で丸断面の芯鞘複合紡糸を行なつ
た。紡糸温度290℃、紡速1000m/分で捲き取り、捲きと
つた紡糸減糸を水浴中75℃で4.2倍に延伸し、続いて水
浴中95℃で8%収縮させ単繊維デニール1.8の繊維を得
た。その後実施例1と同様の方法で行ないウエツトワイ
プを得た。不快臭の発生もなく、良好な掃き取り性を有
するものであつた。
〔実施例14,15〕 実施例14は、単糸デニールを1.3dr、実施例15は単糸
デニールを3.0drとした以外は実施例1と同様にして実
施した。良好な吸水性を有するウエツトワイプを得た。
〔比較例1〕 単糸デニール2dカツト長51mmの通常のポリエチレンテ
レフタレートを用いた以外は実施例1と同様に実施し
た。抱水率は非常に劣るものであつた。
〔比較例2〕 実施例1において、式(II)で示される化合物の代わ
りに式(VIII)で示される化合物を第1表に示した量だ
け添加した以外は同様にして共重合ポリマーを得た。
得られたポリマーを実施例1と同一の方法によりテス
トしたが紡糸時の耐熱性がやや悪く、紡糸性不良であつ
た。又得られた繊維を水中に浸漬し、溶出性をTOCメー
ター(島津製TOC−500)で測定したところ、(VIII)式
のモノマーと思われるものが繊維中よりかなり溶出し、
共重合性が不十分であることがわかつた。繊維中からの
溶出物が多いため、商品として用いるのは不適当であ
り、ウエツトワイプ不織布としての評価まで至らなかつ
た。
〔比較例3〕 実施例1において、式(II)で示される化合物の代わ
りに式(IX)で示される化合物を第1表に示した量だけ
添加した以外は同様にして共重合ポリマーを得た。
得られたポリマーを実施例1と同様の方法にてテスト
したが抱水率は劣るものであつた。
〔比較例4〕 実施例1で用いた化合物単位を60重量%共重合させた
ポリエステルを実施例1におけると同様にして得た。こ
のポリマーの繊維化を行つたところ、紡糸時の単糸切
れ、断糸が頻発した。さらに延伸性も不良であつたので
不織布としての評価まで至らなかつた。
<発明の効果> 本発明のウエツトワイプ用不織布は繊維中に存在する
親水性物質と繊維の毛管現象との相乗効果により高い吸
液性と湿潤性が得られ、変色、不快臭の発生のないウエ
ツトワイプを得ることができる。更に、不快臭の発生が
ないために香料の使用量を少なくすることができるばか
りではなく、防腐剤、防徽剤の使用が必要でないかある
いは僅かな使用量で済むものである。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−236236(JP,A) 特開 昭62−250278(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A47L 13/16 - 13/17 D01F 6/86

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】主として、ジカルボン酸単位、ジオール単
    位および一般式 〔式中、xおよびyはそれぞれ0または1を表し、Zは
    式 −O−(R2−O)n−R1 (II) (式中、R1は炭素数3〜18の炭化水素基を表し、R2はア
    ルキレン基を表し、nは平均重合度を表す15〜29の数で
    ある) で示され、かつ一般式 で示される化合物におけるデービス法により求められた
    H.L.B.価が5.0以上の数となる1価の基を表す〕 で示される構造単位からなり、一般式(I)で示される
    構造単位の含有率が1〜50重量%であり、かつフェノー
    ルとテトラクロロエタンの等重量混合溶媒中の30℃にお
    ける極限粘度が0.5〜1.5dl/gである共重合ポリエステル
    からなる繊維を主体構成繊維とし薬液が含浸されている
    ウエットワイパー。
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