JP4473638B2 - 感温吸水伸長繊維 - Google Patents
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[{(変化温度(℃)−2℃)における吸水伸長率(%)}−{(変化温度(℃)+2℃
)における吸水伸長率(%)}]×100/{(変化温度(℃)−2℃)における吸水伸長率(%)}≧5%
この変化率が5%未満では、変化温度より高温側での吸水伸長率が十分に低くならず、繊維が伸長(膨潤)した状態で、染色、精練、熱セットや、あるいは水をかなり含んだ状態で乾燥に供されるため、繊維や布帛の傷みが発生しやすくなる。また、一方でこの変化率が大きいほど、変化温度より低温側では着用時の吸水伸長率が大きいことを示しており、これを用いた布帛は発汗により織物の目が大きく開いて、湿度を外に逃がし、快適性に優れている。このため、変化率は50%以上が好ましく、より好ましくは70%以上である。また、低温側での吸水伸長率が大きすぎても取り扱い性が低下する傾向にあり、変化率は、200%以下が好ましく、より好ましくは150%である。
吸水伸長率(%)=(吸水時の繊維長さ−乾燥時の繊維長さ)×100/乾燥時の繊維長さ
(1)固有粘度
ポリマー濃度0.6g/ミリリットルでオルソクロロフェノール溶媒中、35℃で測定
した粘度より算出した。
(2)吸水伸長率
繊維を沸水中で無緊張下に30分間処理した後、20℃65%RHの雰囲気下に24時間風乾する。次いで、該繊維を160℃雰囲気下、無緊張状態で2分間、非接触の乾熱処理を施す。該繊維を20℃65%RHの雰囲気下に24時間放置後、繊維に8.83μN/dtex(1mg/de)の荷重を掛けた状態で繊維の長さを測定する。この繊維の長さを「乾燥時の繊維長さ」とする。その後、この繊維を所定温度に調節された軟化水中に1分間浸漬する。しかる後、該繊維を水中から引き出して繊維に付着したフリーな水分を拭き取る。拭き取り終了時点から10秒後に繊維に8.83μN/dtex(1mg/de)の荷重を掛けて繊維の長さを測定する。この繊維の長さを「吸水時の繊維長さ」とする。吸水伸長率は下記の式によって計算される。
吸水伸長率(%)=(吸水時の繊維長さ−乾燥時の繊維長さ)×100/乾燥時の繊維長
さ
(3)染色・乾燥後の傷み
繊維を132g/m2のニットとし、これをカラーペット染色機(サーキュラー染色機想定)を用いて、Kayalon Polyester Blue EBL−E(日本化薬(株)製)により、2%owf、110℃、1時間の条件で染色した後、流水中で十分に水洗し、次いで20℃、24時間乾燥した。染色、乾燥後のニットを顕微鏡で確認し、毛羽や繊維表面の擦れ傷の少ないものを良好、これらが多いものを不良とした。
(4)洗濯、乾燥後の傷み
繊維を132g/m2のニットとし、これを洗濯機で水温20℃、1時間洗濯し、タンブラー型乾燥機で、80℃、2時間乾燥した。洗濯、乾燥後のニットを顕微鏡で確認し、毛羽や繊維表面の擦れ傷の少ないものを良好、これらが多いものを不良とした。
(5)快適性
繊維を132g/m2のニットとし、これを任意に選んだ5人のひじとひざにつけ、1日過ごしてもらい、ベタツキ感、ムレ感を評価した。ベタツキ感、ムレ感のないものを、良好、これらがあるものを不良とした。
ジメチルテレフタレート100重量部、「ニューポールPE−74」(曇点56℃、三洋化成工業(株))113.4重量部、1,4−ブタンジオール65.0重量部(全酸成分の1.4モル倍)および触媒としてテトラブチルチタネート0.4重量部を反応槽に仕込み、内温200℃でエステル交換反応を行った。理論量の約80%のメタノールが留出した時点で0.4重量部を添加した後、昇温、減圧による重縮合反応を開始した。重縮合反応は約30分かけて30mmHgとし、さらに30分かけて3mmHgとし、以後1mmHgの真空下で内温250℃にて200分間反応を行い、その時点でヒンダードフェノール系酸化防止剤の1重量部とヒンダードアミン系光安定剤2重量部を添加し、その後さらに20分間1mmHg以下の真空下、250℃で20分間反応した。生成したポリエーテルエステルエラストマーの固有粘度は1.08であり、ポリブチレンテレフタレート(ハードセグメント)/ポリアルキレングリコール(ソフトセグメント)の重量比率は50/50であった。
得られたポリエーテルエステルエラストマーを230℃で溶融し、紡糸口金より吐出量3.05g/分で押出した。この際、口金直下から9cmを保温した。この溶融ポリマーに口金下3mの位置で油剤を付与し、2個のゴデットロールを介して510m/分で捲取り、さらに750m/分(巻取ドラフト1.47)で巻き取って44デシテックス/1フィラメントのポリエーテルエステル繊維を得た。結果を表1に示す。
実施例1において、アルキレングリコールとして使用した「ニューポールPE−74」ポに代えて「ニューポールPE−61」(曇点24℃、三洋化成工業(株))を使用する以外は実施例1と同様に行い、固有粘度が1.11の弾性繊維を得た。得られたポリエーテルエステル繊維の特性は表1に示した通りである。
実施例1において、アルキレングリコールとして使用した「ニューポールPE−74」に代えて「ニューポールPE−62」(曇点30℃、三洋化成工業(株))を使用する以外は実施例1と同様に行い、固有粘度が1.14の弾性繊維を得た。得られたポリエーテルエステル繊維の特性は表1に示した通りである。
実施例1において、アルキレングリコールとして使用した「ニューポールPE−74」ポに代えて「ニューポールPE−64」(曇点59℃、三洋化成工業(株))を使用する以外は実施例1と同様に行い、固有粘度が1.10の弾性繊維を得た。得られたポリエーテルエステル繊維の特性は表1に示した通りである。
実施例1において、アルキレングリコールとして使用した「ニューポールPE-74」に代えて「ニューポールPE−71」(曇点20℃、三洋化成工業(株))を使用する以外は実施例1と同様に行い、固有粘度が1.12の弾性繊維を得た。得られたポリエーテルエステル繊維の特性は表1に示した通りである。
実施例1において、アルキレングリコールとして使用した「ニューポールPE−74」ポに代えて「ニューポールPE−75」(曇点69℃、三洋化成工業(株))を使用する以外は実施例1と同様に行い、固有粘度が1.09の弾性繊維を得た。得られたポリエーテルエステル繊維の特性は表1に示した通りである。
実施例1において、アルキレングリコールとして使用した「ニューホ゜ールPE-74」ポに代えて「サンニックスPL−100」(曇点40℃、三洋化成工業(株))を使用する以外は実施例1と同様に行い、固有粘度が1.09の弾性繊維を得た。得られたポリエーテルエステル繊維の特性は表1に示した通りである。
実施例1において、アルキレングリコールとして使用した「ニューポールPE−74」ポに代えて「ニューポールMAP−4000」(曇点75℃、三洋化成工業(株))を使用する以外は実施例1と同様に行い、固有粘度が1.07の弾性繊維を得た。得られたポリエーテルエステル繊維の特性は表1に示した通りである。
ハードセグメントとしてポリブチレンテレフタレートを49.8重量部、ソフトセグメントとして分子量4000のポリオキシエチレングリコール(曇点100℃超)50.2重量部からなるポリエーテルエステルを使用して実施例1と同様にして溶融紡糸を行い、固有粘度が1.16のポリエーテルエステル繊維を得た。得られたポリエーテルエステル繊維の特性は表1に示した通りであり、感温形状変化の機能は発現しなかった。
Claims (3)
- ポリブチレンテレフタレートをハードセグメントとし、オキシエチレン単位を含みかつ曇点が5〜90℃の範囲であるポリアルキレングリコールをソフトセグメントとするポリエーテルエステルエラストマーからなり、且つ90℃以下に吸水伸長率が変化する温度(変化温度(℃))が存在し、下記式を満足することを特徴とする感温吸水伸長繊維からなる衣服。
[{(変化温度(℃)−2℃)における吸水伸長率(%)}−{(変化温度(℃)+2℃)における吸水伸長率(%)}]×100/{(変化温度(℃)−2℃)における吸水伸長率(%)}≧5% - (変化温度(℃)+2℃)における吸水伸長率(%)が10%以下である請求項1記載の感温吸水伸長繊維からなる衣服。
- 感温吸水伸長繊維が、ハードセグメント:ソフトセグメントの比率が、重量を基準として30:70〜70:30の範囲である請求項1または2記載の感温吸水伸長繊維からなる衣服。
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