JP2915184B2 - 厚板圧延方法 - Google Patents

厚板圧延方法

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JP2915184B2
JP2915184B2 JP3241207A JP24120791A JP2915184B2 JP 2915184 B2 JP2915184 B2 JP 2915184B2 JP 3241207 A JP3241207 A JP 3241207A JP 24120791 A JP24120791 A JP 24120791A JP 2915184 B2 JP2915184 B2 JP 2915184B2
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西崎  宏
裕昭 石井
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、一般に厚板と呼ばれる
厚鋼板の圧延方法に係わり、特に圧延トルクの最大値が
規制された圧延機により、圧延トルクが前記最大値を越
えないように圧下量を制限して厚板を往復圧延する厚板
圧延技術に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、厚板圧延機においては、ロール
駆動系の機械的強度により圧延トルクの最大値が規制さ
れ、最大トルクの発生する噛込み時の衝撃負荷を考慮し
て最大トルクをかなり安全側に見積ってパススケジュー
ルを決定している。被圧延材の全長にわたって圧下量を
一定とする従来の圧延方法においては、圧延トルクの変
動状態は図3のようになる。すなわち、板噛込み後Δt
時間 (通常0.5 〜1.0 秒程度) 経過時点で圧延トルクは
最大値Tp (以下噛込み時衝撃トルクという)に達し、
ついで、この噛込み時衝撃トルクTp よりも低いある一
定トルク値T0 (以下定常時トルクという)に収斂す
る。このような衝撃トルクの度合いを示す指標として、
この両者の比、すなわちTp /T0 をトルク・アンプリ
フィケイション・ファクター、TAFと称する。このT
AFは被圧延材の材質や圧延機の機械的特性等により決
定され、通常 1.1〜2.0 程度といわれているが、ロール
駆動系の機械的許容最大トルクを評価する際に問題とな
る高トルク域におけるTAFはおよそ 1.5である。した
がって、駆動系の疲労強度から決定された許容最大トル
クTmax (例えば900t-m) を越えることのないよう、定
常時トルクT0 が常に次の関係を満足するように定常時
トルクT0 を決定するのである。
【0003】 T0 ≦ Tmax / TAF ・・・(1) また、圧延トルクが前記許容最大トルクTmax を越えな
いような圧下量は、この定常時トルクT0 から、次のよ
うに求められる。鋼材等の被圧延材を1組のロールによ
り圧延する際、その圧延トルク(定常時トルク)T0
簡易的につぎの式で表わされる。
【0004】 T0 = a×F×L ・・・(2) ここにaは係数、Fは圧延荷重、Lはロールの接触弧長
である。さらに、圧延荷重F、ロールの接触弧長Lは簡
易的につぎの式で表わされる。 F = Fm ×L×W ・・・(3) L = (RΔh )1/2 ・・・(4) ここでFm は平均変形抵抗、Wは被圧延材の板幅、Rは
ワークロールの半径、Δh は圧下量である。
【0005】(3)(4)式を用いると、(2)式はつ
ぎのように表わされる。 T0 = a×Fm ×R×Δh ×W = AΔh ・・・(5) この式から明らかなように、定常時トルクT0 は圧下量
Δh に比例する。したがって、従来、まず許容最大トル
クTmax とTAFから(1)式により定常時トルクT0
を設計し、ついでこの定常時トルクT0 を用いて(5)
式により圧下量の最大値を決定していた。
【0006】この方法によれば、噛込み時衝撃トルクT
p から確実に圧延機を保護することができるが、噛込み
時だけでなく、圧延トルクがピークを過ぎた状態におい
ても噛込み時衝撃トルクTp に応じて圧下量を規制して
しまう結果となり、許容最大トルクTmax に対して圧下
量が必要以上に低く抑えられ、圧延機の能力が最大限に
生かされていない結果となっていた。
【0007】こうした問題点を解消するため、本出願人
は特開昭57-177807 号公報に開示されているように、テ
ーパー圧延技術を応用して平均圧下量を増大し、ミル能
力を向上させる圧延方法を開発した。この方法は、図4
に示したように、噛込み時の衝撃トルクを過ぎた時点か
ら徐々に圧下量を増大させ、圧延トルクをそのパスの最
終段階でほぼ許容最大トルクTmax となるようにするの
である。これによりパス後の板厚は先頭が厚く後端が薄
いテーパ状となるが、これに続く次のパスで逆方向から
同様の圧延を行うことにより2回目のパス後には通常の
均一な厚みを持つ厚板が得られる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この特開昭
57-177807 号公報に開示された厚板圧延方法は、平均圧
下量は増大するからミル能力は向上し、しかもこれに伴
って生ずる板厚のテーパは偶数回の往復圧延によって解
消するので支障とはならないが、テーパ圧延のため圧延
機の持つAGC(自動板厚制御)機能を使用することが
出来ず、目標の板厚に精度よく仕上げることが困難であ
るという問題点のあることがわかった。
【0009】本発明は、平均圧下量を増大させるという
この技術の基本思想を生かしながら、テーパ圧延によら
ずにミル能力を向上させる方法を提供することを目的と
する。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、圧延トルクの
最大値が規制された圧延機により、圧延トルクが前記最
大値を越えないような圧下量で往復圧延する厚板の圧延
方法において、噛込み時衝撃トルクが前記最大値を越え
ないような圧下量で噛込みした後すみやかに圧下量をよ
り大きい値に変更し、以後その値のままで圧延するパス
を、最終パスを除くパススケジュール中で1回以上行う
ことを特徴とする厚板圧延方法である。
【0011】
【作 用】本発明は、パス中の最大トルクが噛込み直後
に発生し、その値は噛込み時の圧下量によって決定され
ることから、噛込み端部のみは衝撃を考慮した本来の圧
下量とし、衝撃トルクを過ぎた時点からは圧下量をより
大きい値に変更し、AGC機能を活用しながら平均的な
圧下量の増大によりミル能力を向上させるようにした。
【0012】
【実施例】図1は本発明の圧延方法を示す概念図であ
る。パス前の板厚をh1とする。噛込み端部1aに対しては
圧下量を少なくし、パス後の板厚をh2にとどめ、トルク
が最大値を示す時間Δt 経過後は圧下量をより大きい値
に変更し、板厚がh2' (h2'<h2)となるようにする。
以後この板厚のまま、既設のAGC機能を活用して板厚
制御を行う。
【0013】図1において1bは噛込み端部1aにつづいて
圧延された圧延材の被圧延部分、1cは未圧延部分であ
る。前パスが本発明によらない通常の圧延方法によって
いる場合は、当パスにおける未圧延部分1cは実線のよう
に一様の板厚h1であるが、前パスでも本発明の方法を実
施していると、前パスにおける噛込み端部は板厚が大と
なっているから、本パスにおける尾端部1dは点線のごと
く厚くなっており、この部分を同一板厚h2' に圧延しよ
うとするとトルクが増大する。
【0014】以上の経過に対するトルクの変化を図2に
示す。従来のように、噛込み端部と同一の圧下量で圧延
すればトルクはピーク後低下して点線のようにT0 に収
斂するが、本発明ではピーク経過後圧下量をより大きい
値に変更するので、実線のように定常時トルクはこれよ
りも高いT0'(T0'>T0 )となり、さらに尾端部が前
パスにおいて板厚を増大させてある場合はこの部分で一
層高トルクT0"(T0">T0')となる。
【0015】このように、尾端部で再びピーク値をとる
場合はその値T0"を、そうでない場合は定常時トルクT
0'を噛込み時のピーク値Tmax に近づけてやるのが本発
明の特徴である。本発明による圧下量の増大は、理論的
には図2においてT0"=Tmax となるまで可能であり、
前パス圧下量は当パス圧下量とほぼ等しいとすれば、 T0"/T0'=T0'/T0 となるから、これに T0"=Tmax max =(TAF)・T0 を代入すれば、 T0'=(TAF)1/2 ・T0 ・・・(6) を得るから、トルクおよびこれと比例関係にある圧下量
は(TAF)1/2 倍だけ増大させることができる。
【0016】本発明を実施すると、板厚は先端部分だけ
厚くなるから、本発明を厚板圧延の最終パスに行うこと
は好ましくない。一般のパススケジュールで、ロール駆
動系の機械的強度により圧延トルクが規制されるのは全
パス中の半数以下のパスであり、このようなパスに対し
て1回以上本発明を実施することが効果的である。
【0017】
【発明の効果】ある往復式厚板圧延機の例でみると、ロ
ール駆動系設計疲労限応力 880 t-m 、設計TAF(最
大)1.47、定常トルクT0 上限値 600 t-m 、主電動
機最大トルク 730t-m 、圧延平均パス回数 16.0、う
ちトルク制約パス回数 6.0 、平均圧延時間 160 秒
/スラブ、1パス当たり平均所要時間 7.5 秒として、
上記(6)式に代入すると、平均圧下量の増大率は、 (1.47)1/2= 1.21 倍となり、トルク制約パス回数の減少は、 6.0− 6.0/1.21= 1.04 (回) さらにこれによる圧延時間の短縮は、 7.5 × 1.04 = 7.8 (秒/スラブ) となって、圧延能率に直すと 4.88 %の向上という大き
な効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の圧延方法を示す概念図である。
【図2】本発明における圧延トルクの変化を示すグラフ
である。
【図3】従来の技術における圧延トルクの変化を示すグ
ラフである。
【図4】他の従来の技術における圧延トルクの変化を示
すグラフである。
【符号の説明】
1 圧延材 1a 噛込み端部 1b 噛込み端部につづいて圧延された被圧延部分 1c 未圧延部分 1d 尾端部
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B21B 1/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧延トルクの最大値が規制された圧延機
    により、圧延トルクが前記最大値を越えないような圧下
    量で往復圧延する厚板の圧延方法において、噛込み時衝
    撃トルクが前記最大値を越えないような圧下量で噛込み
    した後すみやかに圧下量をより大きい値に変更し、以後
    その値のままで圧延するパスを、最終パスを除くパスス
    ケジュール中で1回以上行うことを特徴とする厚板圧延
    方法。
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