JP2914031B2 - 無段変速機の変速制御装置 - Google Patents
無段変速機の変速制御装置Info
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Description
るベルトの巻き付け径比を油圧アクチュエータによって
変化させて無段変速を行う無段変速機の変速制御装置に
関する。
ーリの間に駆動ベルトを巻装し、両プーリに巻装される
ベルトの巻き付け径比を変化させて無段変速を行うベル
ト駆動式の無段変速機が知られている。このような無段
変速機が変速制御される場合、例えば、図6に示すよう
な特性のマップによって、スロットル開度相当の目標プ
ライマリプーリ回転数を設定し、その上で、無段変速機
の制御手段は実プライマリプーリ回転数を目標プライマ
リプーリ回転数に調整している。しかしこのような無段
変速機の目標プライマリプーリ回転数Npoが単にスロ
ットル開度に応じて設定される場合、この値が低すぎる
と車両の車速応答性に問題を生じ、逆に、高すぎると燃
費の低下を招きやすい。そこで、従来は例えば、図12
に示すように、マップによって目標プライマリプーリ回
転数を検出している。この場合、スロットル開度Thが
大きいほど、車速vが低いほど、スロットル踏み込み速
度DThが大きいほどより大きな車両の加速度が得られ
る運転が可能な目標プライマリプーリ回転数が設定され
(パワーモード)、同回転数に実回転数が調整されてい
る。
うにスロットル開度等によって目標プライマリプーリ回
転数が設定される場合、必ずしもドライバーの意志に適
して目標プライマリプーリ回転数が設定されず、問題と
成っている。これは図12のマップがスロットル開度T
h情報と車速V情報及びスロットル踏み込み速度DTh
のみによって目標プライマリプーリ回転数を設定してお
り、走行路面情報を考慮していないためと推測される。
即ち、車両は常に標準重量で平坦路走行を行うとは限ら
ず、登坂走行では走行抵抗を平坦路と比べて大きく受
け、このような場合、平坦路と同様のマップを用いて目
標プライマリプーリ回転数を決定し、車両をパワーモー
ドで運転しようとしても、これでは加速不足が生じ易く
なり、十分なパワーモードでの運転が成されず問題と成
っている。
って目標プライマリプーリ回転数を決定する場合、マッ
プ値出力は不連続に変化し、滑らかな変速制御をするに
は問題を生じやすく、この点でも問題と成っている。本
発明の目的は運転モードを走行路面状態に適合させ、し
かも、連続的に変速制御できる無段変速機の変速制御装
置を提供することにある。
めに本発明は、エンジンに連結された入力側のプライマ
リプーリと駆動軸に連結された出力側のセカンダリプー
リとの間に掛け渡された無端ベルトの巻掛け径比を変え
て変速比を変更する車両用無段変速機の変速制御装置に
おいて、上記エンジンのスロットル開度及び車速に応じ
た目標プライマリプーリ回転数を検出する目標プライマ
リプーリ回転数検出手段と、上記車両の運転情報から重
量勾配抵抗を検出する重量勾配抵抗検出手段と、上記ス
ロットル開度と上記重量勾配抵抗と上記スロットル開度
の変化速度とに応じた値であるモード移行度を演算し、
同モード移行度が比較的大きいと運転モードをノーマル
よりパワーに、比較的小さいとノーマルよりエコノミー
に切り換えるよう設定する運転モード設定手段と、上記
モード移行度及び上記スロットル開度に基づき目標プラ
イマリプーリ回転数補正量を設定する目標プライマリプ
ーリ回転数補正量設定手段と、上記目標プライマリプー
リ回転数補正量と上記目標プライマリプーリ回転数とに
基づき補正目標プライマリプーリ回転数を設定する補正
目標プライマリプーリ回転数設定手段と、実際のプライ
マリプーリ回転数が上記補正目標プライマリプーリ回転
数となるように変速比を制御する変速比制御手段とを有
したことを特徴とする。
出し、スロットル開度と重量勾配抵抗と上記スロットル
開度の変化速度とに応じた値であるモード移行度を演算
し、同モード移行度が比較的大きいと運転モードをノー
マルよりパワーに、比較的小さいとノーマルよりエコノ
ミーに切り換えるように設定し、モード移行度及びスロ
ットル開度に基づき目標プライマリプーリ回転数補正量
を検出し、目標プライマリプーリ回転数補正量と目標プ
ライマリプーリ回転数とに基づき補正目標プライマリプ
ーリ回転数を検出し、補正目標プライマリプーリ回転数
と実プライマリプーリ回転数の偏差が無くなるように変
速比を制御するので、重量勾配抵抗、スロットル開度及
びその変化速度等の変動に対して適合するように運転モ
ードを連続的に切り換え補正できる。
ンジン7に連結された動力伝達系P上の無段変速機(C
VT)20に付設される。ここでエンジン7に燃料を噴
射するインジェクタ1や混合気への点火をおこなう点火
プラグ2等、種々の装置がエンジンの電子制御手段とし
てのDBWECU3の制御下におかれ、しかも、このD
BWECU3には無段変速機20の電子制御手段である
CVTECU21が接続されている。なお、両ECU
3,21間での信号の授受を常時行えるように両者間は
通信回線で結線されている。DBWECU3には、アク
セルペダル10の操作と独立して駆動される吸入空気量
操作手段としてのスロットルバルブ9の駆動用のアクチ
ュエータ11が接続されている。
アクリーナエレメント5からの吸気の流量を検出するカ
ルマン渦式のエアフローセンサ6を備える。尚、エアフ
ローセンサ6の他、エンジン回転数Ne情報を出力する
エンジン回転センサ24、スロットルバルブ9のスロッ
トル開度Th情報を出力するスロットル開度センサ1
2、アクセルペダル10のアクセル開度θa情報を出力
するアクセルセンサ13、水温WT情報を出力する水温
センサ39等の運転情報検出手段が設けられ、これらの
各データが計測されてDBWECU3に入力されるとい
う周知の構成を採っている。スロットルバルブ9は運転
者が踏むアクセルペダル10でなく、アクチュエータ
(本実施例では、ステップモータ)11によって開閉駆
動される。本実施例では、このアクチュエータ11がD
BWECU3により制御される、いわゆるDBW(ドラ
イブ バイ ワイヤ)方式が採用されているが通常のアク
セルペダル、スロットルバルブとがリンク等で連結され
ているものでも何ら差し支えない。
手8及び遊星歯車式の前後進切り換え装置15を介して
図5の無段変速機20が接続されている。ここで、無段
変速機20は前後進切り換え部15の出力軸に一体結合
されたプライマリシャフト22を有するプライマリプー
リ26と減速機30側に回転力を出力するセカンダリシ
ャフト29を有するセカンダリプーリ28を備え、この
プライマリプーリ26とセカンダリプーリ28とにスチ
ールベルト27が掛け渡される。セカンダリシャフト2
9は減速機30や図示しないデフを介して駆動軸31の
駆動輪32,32に回転力を伝達するように構成されて
いる。両プーリ26,28は共に2分割に構成され、可
動側プーリ材261,281は固定側プーリ材262,
282に相対回転不可に相対間隔を接離可能に嵌挿され
る。この可動側プーリ材261,281と固定側プーリ
材262,282との間には両プーリの相対間隔を接離
操作する油圧アクチュエータとしてのプライマリシリン
ダ33とセカンダリシリンダ34とが形成される。
プーリ28の両回転数Np,Nsを検出する一対の回転
センサs1,s2が実変速比in(=Np/Ns)の検
出手段として装着されている。この場合、プライマリプ
ーリ26の固定側プーリ材262に対し可動側プーリ材
261を近付けてプライマリプーリの巻き付け径を大き
くし、セカンダリプーリ28の固定側プーリ材282よ
り可動側プーリ281を遠ざけて巻き付け径を小さく
し、これによって実変速比in(プライマリ回転数Np
/セカンダリ回転数Ns)を小さくし、即ち、低変速比
(高変速段)とし、逆に操作して高変速比(低変速段)
を達成する様に構成されている。ここで無段変速機20
を制御する油圧回路ORについて図4に沿って説明す
る。
ている流体継手8により駆動され、このオイルポンプ3
7から吐出された油圧はレギュレータバルブ40により
適切な圧、いわゆるライン圧に調圧される。このレギュ
レータバルブ40はCVTECU21において車両の運
転状態に応じて設定されたデューティ率で駆動される第
1電磁制御弁41によりデューティ制御される。レギュ
レータバルブ40により調圧されたライン圧はセカンダ
リプーリ28のセカンダリシリンダ34(図5参照)内
へ供給されると共に、変速比制御弁35へも導入され
る。変速比制御弁35は、CVTECU21において車
両の運転状態に応じて設定されたデューティ率で駆動さ
れる第2電磁制御弁42によりデューティ制御され、所
望の変速比となるようにプライマリプーリ26のプライ
マリシリンダ33(図5参照)内へ供給する油量を制御
している。
へも導入されており、同弁により調圧された油圧は変速
比制御弁35、第1電磁制御弁41、第2電磁制御弁4
2等へ供給され、これらのパイロット圧として作用して
いる。CVTECU21にはDBWECU3よりの検出
信号の他に、プライマリプーリ26とセカンダリプーリ
28の両回転数Np,Nsや、ステアリングハンドルの
ハンドル角δ情報がハンドル角センサ44より入力され
るように構成されている。CVTECU7はマイクロコ
ンピュータによりその主要部が構成され、内蔵する記憶
回路には図6の目標プライマリプーリ回転数Npo検出
マップや、図7の目標プライマリプーリ回転数補正量検
出マップや、図8のモード移行度検出マップや、図10
のCVT制御処理ルーチンや、図11の目標プライマリ
プーリ回転数補正量の設定ルーチンやその他の各制御プ
ログラムが記憶処理されている。図3に本発明の構成ブ
ロック図を示す。
手段A2はエンジンのスロットル開度Th及び車速Vに
応じた目標プライマリプーリ回転数Npoを検出する。
重量勾配抵抗検出手段A1は車両の運転情報に基づき重
量勾配抵抗Rwを検出する。運転モード設定手段A8
は、スロットル開度Thと重量勾配抵抗Rwとスロット
ル開度の変化速度DThとに応じた値であるモード移行
度Msを演算し、同モード移行度Msが比較的大きいと
運転モードをノーマルよりパワーに、比較的小さいとノ
ーマルよりエコノミーに切り換えるように設定する。目
標プライマリプーリ回転数補正量設定手段A3はモード
移行度Ms及びスロットル開度Thに基づき目標プライ
マリプーリ回転数補正量CNpを設定する。補正目標プ
ライマリプーリ回転数設定手段A4は目標プライマリプ
ーリ回転数補正量CNpと目標プライマリプーリ回転数
Npoとに基づき補正目標プライマリプーリ回転数Np
cを設定する。偏差回転数算出手段A5は補正目標プラ
イマリプーリ回転数Npcとプライマリプーリの実回転
数Npとの偏差回転数E1を算出する。デューティ率設
定手段A6は偏差E1に応じてデューティ率を設定し、
変速制御手段A7が同デューティ率でプーリ操作手段で
ある第2電磁制御弁42を駆動する。第2電磁制御弁4
2は変速比制御弁35をデューティ制御して油圧アクチ
ュエータ33を制御する。なお、ここで偏差回転数算出
手段A5とデューティ率設定手段A6及び変速制御手段
A7が変速比制御手段を構成する。
置を図9のエンジン出力制御処理ルーチンや、図10の
CVT制御処理ルーチンや、図11の目標プライマリプ
ーリ回転数補正量の設定ルーチンの各制御プログラム
や、図2の機能ブロック図を参照して説明する。本実施
例では、図示しないイグニッションキーを操作すること
によってエンジン7が始動し、図1、図2に示すDBW
ECU3及びCVTECU21内での制御も開始され
る。制御が開始すると、DBWECU3は図示しない周
知のメインルーチンを実行する。ここでは、初期設定及
び各センサの検出データを取り込み、各データ毎に決め
られている所定のエリアに検出データが取り込まれる。
そして周知の燃料供給制御処理、点火時期制御処理、エ
ンジン出力制御処理等の周知の制御が実行されており、
ここではエンジン出力制御処理の一例を説明する。
はセンサの検出データ、ここではスロットル開度Th,
アクセル開度θa、エンジン回転数Ne、水温WT等の
情報が所定のエリアに取り込まれる。ステップr2では
図示しない吸入空気量検出マップや要求トルク算出マッ
プを用い、まずアクセル開度θaやエンジン回転数Ne
より吸入空気量A/Nを検出し、これとエンジン回転数
Neとより要求トルクToを検出する。ステップr3,
r4では水温情報WTを取り込み、摺動部の摩擦損失ト
ルクTWTを所定のマップ(図2中のmp1参照)より検
出し、その摩擦損失トルクTWTを要求トルクToに加算
し目標トルクT1を決定し、ステップr5に進む。ここ
では目標トルクT1とエンジン回転数Neに応じた吸入
空気量A/Nを図示しない吸入空気量検出マップより求
め、吸入空気量A/Nとエンジン回転数Neより目標ス
ロットル開度Thoを図示しないスロットル開度検出マ
ップにより検出する。
oと実開度Thの差分を算出して偏差Δθを求め、この
偏差Δθを排除出来る出力Punを算出し、その出力P
unでパルスモータ11を駆動してスロットル弁9の開
度を調整し、機関に目標トルクT1を発生させる。他
方、CVTECU21は図10乃至図11の制御プログ
ラムに沿ってCVT制御を行う。ここでは初期設定を成
し、各センサの検出データである、プライマリプーリ2
6とセカンダリプーリ28の両回転数Np,Nsやハン
ドル角δや、DBWECU3よりのスロットル開度Th
や、エンジン回転数Neその他が取り込まれ、所定のエ
リアにストアされる。ステップs3ではプライマリプー
リ回転数Np及び減速比εより車速Vが検出され、更に
車速Vを微分した加速度α(=dV/dt)が算出さ
れ、プライマリプーリ回転数Np及びセカンダリプーリ
回転数Nsより実際の変速比in(=Np/Ns)が算
出される。ステップs4ではスロットル開度Thと車速
Vに応じた目標プライマリプーリ回転数Npoを目標プ
ライマリプーリ回転数検出マップmp2(図2及び図6
参照)によって検出する。
ーリ回転数補正量CNpの設定処理を図11に示すよう
に実行する。即ち、ステップq1で重量勾配抵抗Rwの
検出を行う。この重量勾配抵抗Rwは後述の(6)式に
示すように、エンジン駆動力Teより空力抵抗R1と、
加速抵抗R2と、転がり抵抗R3と、コーナリング抵抗
R4と、変速による抵抗R5とを減算した値として設定
される。ここでのエンジン駆動力(駆動トルク)Teは
出力トルクと変速比(前後進切り換え部と無段変速機と
減速機との全変速比)の乗算値であり、出力トルクは流
体継手8のトルク比を実エンジントルク(エンジントル
クよりポンプ損失その他の損失トルクを減算した値)に
乗算することによって求まる。ここでの空力抵抗R1は
(1)式で、加速抵抗R2は(2)式で、転がり抵抗R
3は(3)式で、コーナリング抵抗R4は(4)式で、
変速による抵抗R5は(5)式でそれぞれ算出される。
2/m4〕、Sは車両の全面投影面積で、ここでは1.9
3〔m2〕、CD値はここでは0.395、Vは車速とす
ると、R1=0.049V2〔Kgf〕となる。
α〔Kgf〕・・・(2) ここで、Mは車両重量〔K
gf〕、Rはホイール半径〔m〕、IEはエンジンの慣
性モーメント〔Kgf・m・sec2〕、IMはCVTと
ドライブシャフトのの慣性モーメント〔Kgf・m・s
ec2〕、ITは駆動車輪32の一輪当たりの慣性モーメ
ント〔Kgf・m・sec2〕、αは車両の前後加速度
〔m/sec2〕、変速比iはNp/Nsであり、この
式は車両の運動方程式より求められる。例えば、IE=
0.016,IM+2×IT=0.16、R=0.28と
設定した場合、加速抵抗R2=〔M+7.4255×i
2+2.0408)〕×α〔Kgf〕となる。
抗で0.013×M程度である。 コーナリング抵抗 R4=CF 2/CP=(0.6M/2×Gr)2/CPf×
2+(0.4M/2×Gr)2/CPr×2〔Kgf〕・
・・・・・・(4) ここで、Grを横加速度〔g〕とし、この値は(7)式
で算出され、同値は車速V〔m/sec〕及びハンドル
角δ〔deg〕が大きいほど大きくなる。
(A+1/V2)×9.8)・・・(7) ここで、CF
はコーナリングフォース〔Kgf〕、CPはコーナリン
グパワー〔Kgf/rad〕、ρはハンドル等価ギア
比、Iはホイールベース〔m〕、Aはステアリングハン
ドルを切り増しした時の横Grの増え方を表す感度の指
標であるスタビリティファクタを表す。なおスタビリテ
ィファクタAはこの値が大きいほどステアリングの切り
増しによっても横Grがあまり増えない状態を表す特性
値である。(4)式で、また車両の前後重量配分を6:
4とし、CPf=70〔Kgf/deg〕=4010
〔Kgf/rad〕,CPr=90〔Kgf/deg〕
=15160〔Kgf/rad〕とすれば、R4=6.
0392×1/105×M2×Gr2〔Kgf〕となる。 変速による抵抗 R5=di/dt×IE×Ne×1/R〔Kgf〕・・・・・・・(5) ここで、di/dtは変速速度を示す。このような各値
が順次(1)乃至(5)及び(7)式に基づき算出さ
れ、これらは重量勾配抵抗Rwの検出用の(6)式に採
用される。 Rw=Te−R1−R2−R3−R4−R5〔Kgf〕・・・・・(6) このような重量勾配抵抗Rwの検出後、目標プライマリ
プーリ回転数補正量CNpの設定処理内のステップq1
よりq2に達する。
勾配抵抗Rw及びスロットル開度Thを入力値として取
り込み、更にこのスロットル開度Thの微分値DTh
(=dTh/dt)であるスロットルバルブ開度変化速
度を算出し、これら値を下記の(8)式に沿って算出す
る。ここでは設定時間幅Tでの時間積分が成され、モー
ド評価値Jが算出される。 J=1/T×∫(α1・Th+α2×|D・Th|−α3・Rw)・・(8) なお、ここでのα1,α2,α3はスロットル開度T
h、スロットル開度Thの微分値|DTh|、重量勾配
抵抗Rwに対する重み付け定数であり、各車両に応じて
適宜設定される。ステップq3に達すると、図8のモー
ド移行度検出マップを用い、モード評価値Jをヒステリ
シス処理し、モード移行度Msを検出する。ここで、モ
ード評価値Jが通常のレベル(j1域)に有る間はモー
ド移行度Msを変化させず、j1域を上回るとモード移
行度Msを増加させてパワーモードに対応させ、逆に下
回るとモード移行度Msを減少させてエコノミモードに
対応させ、且つ所定幅でヒステリシス処理をして、入力
信号誤差による制御値のバラツキを防止している。
マリプーリ回転数補正量検出マップmp3に沿ってモー
ド移行度Ms及びスロットル開度Thに応じた目標プラ
イマリプーリ回転数補正量CNpを算出し、リターンす
る。なお、目標プライマリプーリ回転数補正量検出マッ
プでは、駆動余裕の大きなスロットル開度Thの中域で
補正量CNpが十分に大きく成るように、駆動余裕の小
さいスロットル開度Thの大域で補正量CNpが比較的
小さく設定される様にし、これによってスロットル開度
Thの中域で特にパワーモードでの加速応答性を向上さ
せている。CVT制御処理のステップs5よりステップ
s6に達すると、ステップs4で求めた目標プライマリ
プーリ回転数Npoとステップs5で求めた目標プライ
マリプーリ回転数補正量CNpを加算して補正目標プラ
イマリプーリ回転数Npcを算出する。更にステップs
7では、補正目標プライマリプーリ回転数Npcと実プ
ライマリプーリ回転数Npnの偏差E1(=Npc−N
p)を算出し、続いて偏差E1に応じたデューティ率を
決定する。
9において設定されたデューティ率で第2電磁制御弁4
2を駆動し、メインルーチンにリターンする。即ち、変
速比制御弁35がステップs8で設定されたデューティ
率で駆動される第2電磁制御弁42からの制御圧を受
け、プライマリシリンダ33へ供給する油量を制御する
こととなり、結果的に実プライマリプーリ回転数を補正
目標プライマリプーリ回転数へ近付けるように変速比を
変更する。このようなCVT制御処理の結果、無段変速
機20はその変速時に、実プライマリプーリ回転数Np
が補正目標プライマリプーリ回転数Npcに調整され、
その上で、車速とエンジン回転数のバランスする変速比
に高変速段側より低変速比側に向けて連続的に変速処理
され、バランスした変速比(目標変速比)に保持される
こととなる。このため、特に、モード移行度Msが大き
い場合、即ちドライバーによるスロットル開度Thが比
較的大きな場合、あるいはスロットル踏み込み速度DT
hが比較的大きな場合、あるいは重量勾配抵抗Rwが比
較的大きな場合において、たとえ登り坂走行時であって
も車両をパワーモードで応答性良く運転出来ることと成
る。
Rw、モード評価値J、モード移行度Ms等がセンサの
ノイズ等を含む計算誤差等で細かく変動したとしても、
ヒステリシス処理によって変動ずれを吸収できこれらの
影響で目標プライマリプーリ回転数Npoが変動するの
を防止出来、運転フィーリングが向上する。上述の処に
おいて、重量勾配抵抗Rwは(6)式に示すように、エ
ンジン駆動力Teより空力抵抗R1と、加速抵抗R2
と、転がり抵抗R3と、コーナリング抵抗R4と、変速
による抵抗R5とを減算した値として設定されたが、構
成の簡素化のためにこれらの内の一部を排除しても良
い。更に、横Grは(7)式で算出されていたが、場合
によっては図示しない横Grセンサの値を用いても良
い。
基く重量勾配抵抗と、スロットル開度と重量勾配抵抗と
スロットル開度の変化速度とに応じた値であるモード移
行度を演算し、同モード移行度が比較的大きいと運転モ
ードをノーマルよりパワーに、比較的小さいとノーマル
よりエコノミーに切り換えるよう設定し、しかも、モー
ド移行度及びスロットル開度に基づく目標プライマリプ
ーリ回転数補正量と、目標プライマリプーリ回転数補正
量と目標プライマリプーリ回転数とに基づく補正目標プ
ライマリプーリ回転数とを順次算出し、補正目標プライ
マリプーリ回転数に実プライマリプーリ回転数を制御す
るので、運転モードが重量勾配抵抗、スロットル開度及
びその変化速度等の変動に対して適合するように連続的
に切り換え補正され、登り坂走行時でも十分なパワーモ
ードでの運転が成され、しかも、制御値が連続的に演算
されるので変速制御がスムーズに成されるようになる。
御装置の全体構成図である。
である。
ある。
ライマリプーリ回転数検出マップの特性線図である。
ライマリプーリ回転数補正量設定マップの特性線図であ
る。
移行度設定マップの特性線図である。
ン出力制御ルーチンのフローチャートである。
T制御処理ルーチンのフローチャートである
プライマリプーリ回転数補正量の設定ルーチンのフロー
チャートである。
ターン算出マップの特性説明図である。
Claims (1)
- 【請求項1】エンジンに連結された入力側のプライマリ
プーリと駆動軸に連結された出力側のセカンダリプーリ
との間に掛け渡された無端ベルトの巻掛け径比を変えて
変速比を変更する車両用無段変速機の変速制御装置にお
いて、 上記エンジンのスロットル開度及び車速に応じた目標プ
ライマリプーリ回転数を検出する目標プライマリプーリ
回転数検出手段と、 上記車両の運転情報から重量勾配抵抗を検出する重量勾
配抵抗検出手段と、 上記スロットル開度と上記重量勾配抵抗と上記スロット
ル開度の変化速度とに応じた値であるモード移行度を演
算し、同モード移行度が比較的大きいと運転モードをノ
ーマルよりパワーに、比較的小さいとノーマルよりエコ
ノミーに切り換えるよう設定する運転モード設定手段
と、 上記モード移行度及び上記スロットル開度に基づき目標
プライマリプーリ回転数補正量を設定する目標プライマ
リプーリ回転数補正量設定手段と、 上記目標プライマリプーリ回転数補正量と上記目標プラ
イマリプーリ回転数とに基づき補正目標プライマリプー
リ回転数を設定する補正目標プライマリプーリ回転数設
定手段と、 実際のプライマリプーリ回転数が上記補正目標プライマ
リプーリ回転数となるように変速比を制御する変速比制
御手段と、 を有したことを特徴とする無段変速機の変速制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23498892A JP2914031B2 (ja) | 1992-09-02 | 1992-09-02 | 無段変速機の変速制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23498892A JP2914031B2 (ja) | 1992-09-02 | 1992-09-02 | 無段変速機の変速制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0681934A JPH0681934A (ja) | 1994-03-22 |
JP2914031B2 true JP2914031B2 (ja) | 1999-06-28 |
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ID=16979395
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