JP2914030B2 - Cadシステム - Google Patents

Cadシステム

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JP2914030B2
JP2914030B2 JP4234434A JP23443492A JP2914030B2 JP 2914030 B2 JP2914030 B2 JP 2914030B2 JP 4234434 A JP4234434 A JP 4234434A JP 23443492 A JP23443492 A JP 23443492A JP 2914030 B2 JP2914030 B2 JP 2914030B2
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泰 福島
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はCADシステムに関し、
特に工事設計用CADシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来のCADシステムは、以下に示す6
つの手段を備えていた。
【0003】(1)システム制御手段、その主な制御機
能は a.パス名変更 b.OSコマンドの実行 c.図面サイズの変更 (2)図面操作手段、その主な図面操作機能は a.画面移動 b.画面拡大 c.画面縮小 d.スケーリング e.ウィンドウ f.全画面表示 g.基準画面 h.グリッド i.レイヤカラー指定 j.参照レイヤ指定 k.基準倍率 l.中心点入力 m.入力点切り換え n.作業状態表示 (3)図形入力手段、その主な図形入力機能は a.点 b.直線 c.円・円弧 d.三角形 e.矩形 f.文字パターン g.パターン入力 (4)図形操作手段、その主な図形操作機能は a.レイヤ変更 b.属性変更 c.パターン登録 d.ライン修正 e.文字修正 f.領域移動 g.シンボル移動 h.移動/複写 i.削除 (5)図形出力手段、その主な図形出力機能は a.出力サイズ指定 b.出力指示 c.プロッタ・ペン指定 d.通常出力 e.90度回転出力 f.全図面出力 g.表示画面出力 h.指定範囲出力 i.ファイルの出力 j.サーバへの出力 (6)ファイル操作手段、その主なファイル操作機能は a.図面登録 b.ファイル一覧 c.ファイル削除 d.プロテクト e.使用シンボル f.コンデンス g.ページ切り替え h.ページ操作 この従来のCADシステムは、図面作成の電子化を目的
とし、図面作成の作業工程を電子的に管理するように構
成されていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この従来のCADシス
テムは、システム制御手段,図面操作手段,図形入力手
段,図形操作手段,図形出力手段及びファイル操作手段
を有し、図面作成の電子化を目的とし、図面作成の作業
工程を電子的に管理するように構成されているので、工
事設計、特に建築現場において、建築設計部隊が作成し
たフロアレイアウトに基づいて、強電,弱電,空調,衛
生,防災などの各部隊が各々の設置する機器に対する配
管,配線,ダクトなどの系統図を記入する場合、それぞ
れの設計部隊で管理する図面名称や図面が異なると、各
図面間の対比を行うことが煩雑になり難しく、同時に複
数の図面に対して、その配管,配線,及びダクト系統な
どの相互の干渉を検討する場合には、全ての図面をプロ
ッター出力しなければならず、その出力のための時間
や、対比比較を行うためにかなりの労力がさかれるとい
う問題点がある。
【0005】又、作成された図面は、それぞれの部隊で
の承認行為を経た後に設計統括部門において最終承認を
得る必要があり、大抵の場合は一度の図面作成では終了
せず、朱記訂正の上再提出要求されるなどの部門間の往
復を繰り返した後にやっと承認されるのが普通であり、
この承認行為の度に焼かれる青焼き図面の枚数は、膨大
な数となるという問題点がある。
【0006】
【課題を解決するための手段】 本発明のCADシステ
ムは、同一物件の設計に対してそれぞれが異なった機能
設計を行う複数の異なる設計部隊のそれぞれが使用する
システム制御手段,画面操作手段,図形入力手段,図形
操作手段,図面出力手段及びファイル操作手段を有する
CADシステムにおいて、図面名称及び図面番号の管理
を行う図面管理手段と、複数の図面ファイルの情報の対
比を行う図面対比手段と、図面の承認手続きを管理する
承認管理手段と、図面情報を回線により送受信するオン
ライン管理手段とを備え、前記図面管理手段は、前記複
数の異なる設計部隊のそれぞれで作成された図面に対し
て、図面名称及び図番の定義並びに前記複数の異なる設
計部隊で作られたそれぞれの図面の相互関係を定義する
機能、各図面の版数管理、親図と子図との関係を含めた
図番の番号体系の管理、同一図番の発生しないための図
番検索機能を含んだ機能を有し、 前記図面対比手段は、
現在編集中の図面と前期目的の物件の設計に対して必要
な、機器の設定と接続に関する情報や、図面の作図に必
要な基準情報を含んだ設計基本情報との比較を行わせる
機能を有し、前記現在編集中の図面との比較の方法とし
て表示色、透過か上書きかを含んだ重ね合せの指定を行
う指定機能を有し、 前記承認管理手段は、前記複数の異
なる設計部隊内および複数の異なる設計部隊間で予め定
められた承認の手順の流れに従って前記オンライン管理
手段を利用して、作成された図面の承認を、予め定めら
れた暗証コードの入力後に行う機能を有し、 前記オンラ
イン管理手段は、前記複数の異なる設計部隊のそれぞれ
に設定された専用のCADシステム間を通信回線で接続
し、自設計部隊で作成した図面情報を予め定められた承
認の手順及び定義された宛先、又は指定グループへ送信
する送信機能、他設計部隊からの図面情報を受信する受
信機能、一旦送信した図面情報の送信取り消しの送信を
行う送信取消機能を有している。
【0007】
【実施例】次に、本発明について図面を参照して説明す
る。
【0008】図1は本発明の一実施例の工事設計用CA
Dシステムの一例を示すブロック図である。
【0009】図1において、本実施例の工事設計用CA
Dシステムはプログラムのメニューを格納しているメモ
リ33と、プログラムのメニュー等の表示を行うCRT
34と、プログラムの設定等の各種入力を行うキーボー
ド35,マウス36と、図面を出力するプロッタ37
と、出力図面の情報を記録するプロッピーディスク38
と、他へ図面情報を通信回線を介して送出するための通
信インタフェース39と、本実施例の工事設計用CAD
システム全体を制御するCPU32とを有して構成して
いる。
【0010】図2は本実施例におけるメモリに格納され
ているプロゲラムのメニューの構成を示す図である。
【0011】図2において、本実施例におけるメモリ3
3に格納されているプログラムのメニュー1は従来例に
おけるシステム制御手段2,図面操作手段3,図形入力
手段4,図形操作手段5,図形出力手段6及びファイル
操作手段7の他に、図面名称及び図面番号の管理を行う
図番管理手段8と、複数の図面ファイルの情報の対比を
行う図面対比手段9と、図面の承認手続きの管理を行う
承認管理手段10と、図面情報を回線により送受信する
オンライン管理手段11とを有している。
【0012】図3は本実施例を用いた場合の図面作成お
よび承認の手順を示す図、図4は本実施例におけるCR
Tの表示画面のレイヤの構成を示す図、図5は本実施例
を用いた場合の建築設計部隊の図面と弱電設計部隊の図
面との関係の一例を示す図である。
【0013】次に、本実施例を用いた場合の図面作成お
よび承認の手順について図3を用いて説明する。
【0014】オーナー12より指示を受けた設計統括部
隊13は、原設計図14を作成する。建築設計部隊15
は、原設計図14を基に詳細建築図16を作成する。詳
細建築図16を受け取った強電設計部隊17,弱電設計
部隊18,空調設計部隊19,衛生設計部隊20,防災
設計部隊21は各々強電配管系統図22,弱電配管系統
図23,空調ダクト図24,衛生配管系統図25を作成
する。
【0015】ここで、弱電設計部隊18から詳細建築図
16及び弱電配管系統図23を受け取った防犯機器メー
カー26は、詳細建築図16から機器設置場所を洗いだ
し、弱電配管系統図18に各機器間の接続に必要な配管
及び配線を追記した上で、詳細建築図16に対して設置
機器の収まりを追記し、弱電設計部隊18に対して承認
申請図面として提出を行う。
【0016】弱電設計部隊18は、防犯機器メーカー2
6及び他の機器メーカー27から受け取った弱電配管系
統図18及び詳細建築図16を再統合し、建築設計部隊
15に対して承認申請図として提出する。
【0017】建築設計部隊15は、強電設計部隊17,
弱電設計部隊18,空調設計部隊19,衛生設計部隊2
0,防災設計部隊21から受け取った承認申請図と、外
装設計部隊28,内装設計部隊29から受け取った外装
設計図30及び内装設計図31を比較対比し、問題点が
発生した場合、各設計部隊に対して承認図を差し戻す。
【0018】承認図の差戻しは、各設計部隊と機器メー
カー間でも発生する。又、各設計部隊の設計進捗状況に
より、建築設計部隊15が予め外装設計図30もしくは
内装設計図31を設計部隊に渡せる場合もある。
【0019】最終的には、オーナー12から設計統括部
隊13に対して承認行為が行われ、製作及び手配が実施
出来ることになる。
【0020】次に、この図面作成及び承認手順におい
て、建築設計部隊15の作業を基に、本実施例の工事設
計用CADシステムの動作を図1〜図5を用いて説明す
る。
【0021】建築設計部隊15は、設計統括部隊13が
作成する原設計図14より詳細建築図16を作成するた
め、本実施例の工事設計用CADシステムを立ち上げ
る。
【0022】操作者は、CPU32に接続されたCRT
34に表示されるメニュー1の基にキーボード35,マ
ウス36を操作して図面を作成し、プロッタ37に図面
出力するほか、補助記憶媒体として準備されたフロッピ
ーディスク38へ記録を行い、他の設計部隊に対して設
計情報提供を行うほかに、通信インターフェース39に
より、他の工事設計用CADシステムに対して直接図面
情報のやり取りを行える。
【0023】本実施例の工事設計用CADシステムは、
メモリ33が図2で示されるメニュー1により構成され
ており、システム立ち上げ時には承認管理手段10が自
動的に起動される。操作者は、ここで図4に示されるグ
ループコード41の入力を要求され、この説明では建築
設計部隊15であるため、“AJV”と入力する。入力
が本実施例の工事設計用CADシステムに、予め登録さ
れたグループコード41である場合、本実施例の工事設
計用CADシステムは、メニュー1画面に移行する。
【0024】建築設計部隊15では、設計統括部隊13
が作成した原設計図14を基に詳細建築図18を作成す
るため、メニュー1よりファイル操作手段7を選択す
る。ファイル操作手段7では、原設計図14をフロッピ
ーディスク36より読み込む。
【0025】プロッピーディスク38から読み込まれた
原設計図14には、設計統括部隊13のグループコード
41である“ASK”が書き込まれているため、読み込
みに際しては図4のレイヤ構成図に示される、参照用レ
イヤA42に読み込みが行われる。
【0026】原設計図14を読み込んだ操作者は、メニ
ュー1により図形操作手段5からレイヤ変更を行い、編
集用レイヤ43を選択したうえで、参照用ライヤA42
の原設計図14を編集用レイヤ43に複写する。操作者
は、編集用レイヤ43に複写された原設計図14を基
に、詳細建築図18を作成する。
【0027】作成が終わった詳細建築図18は、ファイ
ル操作手段7によりフロッピーディスク38に書き込
み、強電設計部隊17,弱電設計部隊18,空調設計部
隊19,衛生設計部隊20,防災設計部隊21に配布さ
れる。
【0028】又、オンライン接続された設計部隊に対し
ては、詳細建築図18の情報を、オンライン管理手段1
1により送ることが出来る。
【0029】各設計部隊は、配布された詳細建築図18
を基に、各々強電配管系統図22,弱電配管系統図2
3,空調ダクト図24,衛生配管系統図25を承認申請
図として作成し、建築設計部隊15に対してフロッピー
ディスク38又はオンライン管理手段11により返送す
る。
【0030】承認申請図を受け取った建築設計部隊15
は、本実施例の工事設計用CADシステムの参照レイヤ
A42〜参照レイヤD45に各承認申請図を読み込み、
図面対比手段9により各配管系統及びダクト系統の干渉
が無い様比較対照を行う。各承認申請図に不備がある場
合、該当する参照レイヤの朱記訂正レイヤ46を選択
し、問題点の記載及び訂正指示を書き込み、該当する設
計部隊に差し戻す。
【0031】各承認申請図のチェックが終了し、特別な
問題点が無くなった時点で、建築設計部隊15は、承認
管理手段10により部隊内の承認行為を行った上で、全
ての図面情報をフロッピーディスク38又はオンライン
管理手段11により、設計統括部隊13に送る。
【0032】設計統括部隊13は、建築設計部隊15と
同様なチェックを行った後、承認管理手段10により承
認行為を行い、オーナー12に対して承認の確認を行
う。
【0033】以上で本実施例の工事設計用CADシステ
ムを使用した工事設計の流れが終わる。
【0034】次に、従来のCADシステムには無い、本
実施例の工事設計用CADシステムで付加された機能の
詳細を図1〜図5を用いて説明する。
【0035】図番管理手段8は、異なる設計部隊で各々
作成される図面の、図面名称及び図番の定義及び相互関
係を定義する機能である。例えば、建築設計部隊15で
作成されたある図面と、弱電設計部隊18で作成する図
面の関係は、例えば、図5のようになる。
【0036】ここで、図番上“−”以後の番号は、該当
図面に対する版数を示し、同一の図番に対して何世代か
の版数が作られるのが通常である。又、建築設計部隊1
5の作成した同一図番、同一版数の建築詳細図16に対
して、何世代かの弱電配管系統図23が作成されること
もあるため、これらについては、ファイル上で対応が取
れるように定義付けする。
【0037】このような、建築詳細図16及び弱電配管
系統図18の関係を、親図と子図として仮に表現する
と、図番管理手段8の機能は、以下のように表せる。
【0038】(1)図面名称定義及び図番定義 作成する図面に対して、図面名称及び図番の入力を行わ
せる。
【0039】参照レイヤに対して何らかの図面が読み込
まれている場合、その図面(親図)との対応付けも定義
する。
【0040】(2)版数管理 同一の図面名称及び図番の図面に関して、改版時に新た
な版数を与える。又、改版理由などについても、本機能
により管理する。
【0041】(3)図面一覧 表示/出力 定義された図面に関して、それらの図面名称及び図番を
一覧でCRT34又はプロッタ37に出力する。
【0042】(4)図番検索 同一の図番が発生しない様、図番を基にして検索が行え
る。
【0043】(5)番号体系継承 該当する設計部隊で何らの設計行為を行わずに、上流か
ら受け取った図面を下流に流す場合、上流の番号体系を
継承して下流に定義付ける機能。
【0044】(6)相互関係仮定義及び確認 親図が一旦作成され、対応する子図も作成された後に再
び親図の改版が行われた場合に使用し、仮に、新親図と
子図の関係を、旧親図と同一に定義する機能。親図が改
版されても子図に影響しない場合、本機能にて仮定義さ
れた親子関係を継承するものとして、確認行為を行う。
【0045】図面対比手段9は、現在編集中の図面と、
参照レイヤに読み込まれた図面情報の比較検討を行うた
めの機能である。そのため、レイヤの構成図は、図4に
示すように多重構造となっている。
【0046】編集レイヤ43は、該当設計部隊がその関
係する機器の設置、接続に関してその情報を書き込むた
めのレイヤであり、参照レイヤ42は、編集レイヤに図
面を作成するに当たり、参考に参照するためのレイヤで
ある。この2種類のレイヤは、細かくはインライン5
0,アウトライン51,サイズ52,ベースライン53
に分類される。ベースライン53は、建築図面を作成す
る際の基準線となるもので、横軸が丸囲み数字,縦軸が
丸囲みアルファベットで表される。アウトライン51
は、建屋及び敷地の外形線を示し、インライン50は、
建屋内の間取りやパーティションを示す。サイズ52
は、各々の寸法記入のためのサブレイヤである。
【0047】朱記訂正レイヤ46は、参照レイヤA42
に付随して定義され、訂正指示54及び訂正変更55か
らなる。訂正指示54は、該当参照レイヤに読み込んだ
図面に対して、訂正方法とその内容を記述するためのも
のである。又、訂正変更55は、参照レイヤの図面に対
してこのように訂正しろと指示するためのものである。
【0048】これら各レイヤに対して、読み込んだ図面
を比較対照する機能が、図面対比手段9であるが、以下
に詳細の機能を示す。
【0049】(1)重ねレイヤ指定 読み込んだ図面情報に対して、どのような重ね合わせ表
示を行わせるかを指定する機能である。各レイヤ及びサ
ブレイヤに対して、その重ね合わせ順序,表示色,透過
か上書きかの重ねモード指定が行える。
【0050】(2)レイヤ情報比較 改版が行われた場合、どの部分が変更されたかを比較検
討するため、参照レイヤに改版前後の図面を読み込み、
その2者の比較を行える。
【0051】承認管理手段10は、各設計部隊内および
設計部隊間で、作成した各図面の承認行為を行うための
機能であり、図3で示される図面作成および承認の手順
を定義するための機能である。
【0052】(1)承認入力 図面の承認は、基本的には作成,査閲,承認の3段階で
構成され、各フェーズの担当者が図面のチェックを行っ
た時点で、各フェーズの担当者の認識方法は、暗証コー
ドを入力すことにより行う。
【0053】各設計部隊間で、上流の設計部隊が承認行
為を行うと、下流の設計部隊による同一図面に対する訂
正行為は禁止される。
【0054】(2)承認手順定義 承認の手順の定義は、図3で示されるツリー構造および
グループコードを入力することにより行い、例えば弱電
設計部隊18が作成した弱電配管系統図23は、弱電設
計部隊18内での承認行為が終了した後に、建築設計部
隊15の承認を受けることになる。
【0055】又、本承認手順定義で定義された流れは、
オンライン管理手段11の図面情報送信の宛先ともな
る。
【0056】(3)承認暗証コード設定 承認手順定義で定義される各設計部隊内で、承認時に入
力する暗証コードの設定入力を行う。
【0057】(4)承認後の訂正指示 承認入力後、上流の設計部隊から下流に対して訂正を実
施させる場合、本機能により一時的な訂正を可能とす
る。訂正が終了した図面は、改版として扱い、再度の承
認対象となる。
【0058】(5)部分承認と差し換え 朱記訂正の上承認とされ、一応の承認が行われた図面に
関して、部分的な差し換えを可能とするため、部分承認
ロックを可能とする。
【0059】部分承認ロックは、朱記訂正指示された一
部の図面以外を承認と見做し、訂正を禁止する。従っ
て、下流の設計部隊は、朱記訂正指示の行われた図面に
関して訂正を行い、差し換え図面として提出し、上流の
設計部隊は差し換え図に関してのみ、承認行為を行う。
【0060】(6)グループコード入力 立ち上げ時およびメニュー選択により起動され、操作者
の所属する設計部隊に対応したコードの入力を行う。入
力されたグループコードにより、ファイル入力時の読み
込みレイヤの決定が行われるほか、オンライン管理手段
11において、宛先を決定するのにも使用される。
【0061】オンライン管理手段11は、各設計部隊に
設置される工事設計用CADシステム間を通信回線で接
続し、下記に示す図面情報の授受を行うための機能であ
る。
【0062】(1)図面情報送信 検討依頼図面,承認申請図面,朱記訂正指示図面などの
図面情報を、他の設計部隊に送信するための機能であ
る。図3で示される図面作成および承認の手順により定
義された宛先の、全てもしくは指定グループに対して自
動送信を可能とする。
【0063】(2)承認情報送信 各図面の承認情報を、他の設計部隊に送信するための機
能である。図3で示される図面作成および承認の手順に
より定義された宛先の、全てもしくは指定グループに対
して自動送信を可能とする。
【0064】(3)図面情報送信により送信された図面
情報を、受信するための機能である。
【0065】(4)承認情報受信 承認情報送信により送信された、各図面の承認情報を受
信する。
【0066】承認情報の受信により、該当する図面の訂
正は禁止される。
【0067】(5)図面送信の取り消し 図面情報送信により、一旦送信した図面情報の送信行為
を取り消すための機能である。
【0068】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、従来のシ
ステム制御手段,画面操作手段,図形入力手段,図形操
作手段,図面出力手段及びファイル操作手段を有するC
ADにおいて、図面名称及び図面番号の管理を行う図面
管理手段と、複数の図面ファイルの情報の対比を行う図
面対比手段と、図面の承認手続きを管理する承認管理手
段と、図面情報をオンラインにより送受するオンライン
管理手段とを備えることにより、図面名称および図面番
号の管理と比較対照が容易に出来る効果がある。
【0069】又、各設計部隊が各々管理している図番情
報や改版管理情報を電子的に統合管理することにより、
相互の作成図面に関して、容易に世代管理が行え、複数
の図面を同一画面上で比較対照が行えるため、図面訂正
の干渉検討が容易に出来る上、新旧図面の比較も容易に
行え、承認申請提出や訂正の度に図面を出力することが
無いため、図面出力の手間や印字出力するための用紙を
節約することが出来ると共に、承認手続きに関しても、
その行為と流れを電子的に行うことにより、承認後の不
正な図面修正を防止でき、部分的な承認に対しても対応
できる効果がある。
【0070】更に各設計部隊で単独にCADを設置した
場合は、プロッピーディスクにより図面情報の交換を行
うが、オンライン化することにより、遠隔地においても
短時間で図面情報および承認情報の授受が出来るため、
承認のための打ち合わせに要する移動時間や打ち合わせ
時間を削減できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の工事設計用CADシステム
の一例を示すブロック図である。
【図2】本実施例におけるメモリに格納されているプロ
グラムのメニューの構成を示す図である。
【図3】本実施例を用いた場合の図面作成および承認の
手順を示す図である。
【図4】本実施例におけるCRTの表示画面のレイヤの
構成を示す図である。
【図5】本実施例を用いた場合の建築設計部隊の図面と
弱電設計部隊の図面とを関係の一例を示す図である。
【符号の説明】
1 メニュー 2 システム制御手段 3 図面操作手段 4 図形入力手段 5 図形操作手段 6 図面出力手段 7 ファイル操作手段 8 図番管理手段 9 図面対比手段 10 承認管理手段 11 オンライン管理手段 12 オーナー 13 設計統括部隊 14 原設計図 15 建築設計部隊 16 建築詳細図 17 強電設計部隊 18 弱電設計部隊 19 空調設計部隊 20 衛生設計部隊 21 防災設計部隊 22 強電配管系統図 23 弱電配管系統図 24 空調ダクト図 25 衛生配管系統図 26 防犯機器メーカー 27 他の機器メーカー 28 外装設計部隊 29 内装設計部隊 30 外装設計図 31 内装設計図 32 CPU 33 メモリ 34 CRT 35 キーボード 36 マウス 37 プロッタ 38 フロッピーディスク 39 通信インターフェース 41 グループコード 42 参照レイヤA 43 参照レイヤB 44 参照レイヤC 45 参照レイヤD 46 朱記訂正レイヤA 47 朱記訂正レイヤB 48 朱記訂正レイヤC 49 朱記訂正レイヤD 50 インライン 51 アウトライン 52 サイズ 53 ベースライン 54 訂正指示 55 訂正変更

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 同一物件の設計に対してそれぞれが異な
    った機能設計を行う複数の異なる設計部隊のそれぞれが
    使用する、システム制御手段,画面操作手段,図形入力
    手段,図形操作手段,図面出力手段及びファイル操作手
    段を有するCADシステムにおいて、図面名称及び図面
    番号の管理を行う図面管理手段と、複数の図面ファイル
    の情報の対比を行う図面対比手段と、図面の承認手続き
    を管理する承認管理手段と、図面情報を回線により送受
    信するオンライン管理手段とを備え、前記図面管理手段は、前記複数の異なる設計部隊のそれ
    ぞれで作成された図面に対して、図面名称及び図番の定
    義並びに前記複数の異なる設計部隊で作られたそれぞれ
    の図面の相互関係を定義する機能、各図面の版数管理、
    親図と子図との関係を含めた図番の番号体系の管理、同
    一図番が発生しないための図番検索機能を含んだ機能を
    有し、 前記図面対比手段は、現在編集中の図面と前期目的の物
    件の設計に対して必要な、機器の設定と接続に関する情
    報や、図面の作図に必要な基準情報を含んだ設計基本情
    報との比較を行わせる機能を有し、前記現在編集中の図
    面との比較の方法として表示色、透過か上書きかを含ん
    だ重ね合せの指定を行う指定機能を有し、 前記承認管理手段は前記複数の異なる設計部隊内および
    複数の異なる設計部隊間で予め定められた承認の手順の
    流れに従って前記オンライン管理手段を利用して、作成
    された図面の承認を予め定められた暗証コードの入力後
    に行う機能を有し、 前記オンライン管理手段は、前記複数の異なる設計部隊
    のそれぞれに設定された専用のCADシステム間を通信
    回線で接続し、自設計部隊で作成した図面情報を予め定
    められた承認の手順及び定義された宛先、又は指定グル
    ープへ送信する送信機能、他設計部隊からの図面情報を
    受信する受信機能、一旦送信した図面情報の送信取り消
    しの送信を行う送信取消機能を有していることを特徴と
    するCADシステム。
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