JP2913140B2 - 抗菌タイル及びその製造方法 - Google Patents

抗菌タイル及びその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、一度焼きタイル自体の
表面模様を損なうことなく、タイル表面を保護し且つ抗
菌性を付与することのできる保護層を形成するようにし
た抗菌タイルとその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】抗菌性物質としては、セラミックに銀、
銅、亜鉛などを担持させたものやゼオライトに銀を担持
させたものが周知である。そして、これらの抗菌性物質
は、繊維や合成樹脂等に分散,吸着又はコーティングす
る等して広範囲に利用されており、安全性が高い。
【0003】ところが、これらの抗菌性物質は、高価で
あるが、抗菌性物質の表面露出が少ないために抗菌力が
比較的に弱いという欠点があった。
【0004】また従来にあっては、抗菌性ゼオライトの
粒子を塗料に散布して被覆する技術が特開平4−338
43号公報で開示されている。この従来技術は、被覆を
形成しようとする例えばタイル等の表面に、塗料を塗布
し、該塗料の表面が乾燥する前に抗菌性ゼオライトの粒
子を実質的に均一に散布し、ついで加熱することにより
タイル等の表面に塗膜を形成し、同時に抗菌性ゼオライ
トの粒子を塗膜上に固定するものである。
【0005】更に、タイルに抗菌性を持たせたものとし
て実願平1−112372号(実開平3−50032号
公報)で出願された技術がある。この抗菌性タイルは、
放射性鉱物の粉末、銀鉱物の粉末、銅鉱物の粉末、酸化
亜鉛粉末を、単独又は複数種類選択し、タイルの原料で
ある坏土と共に混合して加圧成形し、焼成して得られ
る。
【0006】またこの先願技術では、放射性鉱物の粉
末、銀鉱物の粉末、銅鉱物の粉末よりなる群から選ばれ
た無機粉末と、ゼオライト、二酸化珪素、酸化アルミニ
ウム、酸化ジルコニウム等の群から選ばれた無機酸化物
粉末とを焼成してセラミックス粉末を成形し、その後焼
成することでも抗菌性タイルを得ている。更にまた、前
記無機粉末のみを加圧成形し、然る後に焼成することで
も抗菌性タイルを得るようにしている。この先願技術で
は、無機粉末から放射線が照射されるか又は銀等の抗菌
作用により、黴の発生等を防止するものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記特開平
4−33843号公報に記載された技術は、製品として
のタイルを製造した後に、該タイルの表面に抗菌作用を
有する塗膜を形成する必要があり、少なくとも二度の焼
成又は乾燥工程を経なければならず、コスト的にも不利
であった。
【0008】また、この従来例のタイルは、タイル表面
に施釉された釉薬層によって装飾がなされるものであ
り、タイルの素地自体が模様を発現するいわゆる一度焼
きの練り込みタイルやタイル生素地の表面へ乾式にて模
様を形成した一度焼きのタイルへ適用することは不可能
であった。
【0009】一方、実願平1−112372号の先願に
記載された従来技術では、タイル素地の中へ抗菌性材料
を混在させるものであり、タイル表面を無釉にしなけれ
ばならない。すなわち、この先願技術は、タイル表面を
施釉するとタイル素地に含まれる抗菌材料が表面に露呈
しなくなり、タイル表面に施釉して模様を形成すること
は不可能であり、タイル表面はタイル素地がそのまま露
呈したものとなり、タイル表面の細かい凹凸面に塵埃等
が付着して汚れ易くなり、タイルの審美性を損なうとい
う欠点と、その清掃が難しいという欠点とがあった。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は従来の前記課題
に鑑みてこれを改良除去したものであって、一度焼きの
タイルへも抗菌性を付与することができ、しかも、タイ
ル素地の表面模様を現出させると同時に、表面に汚れ等
が付着し難い抗菌性タイル及びその製造方法を提供せん
とするものである。
【0011】而して、前記課題を解決するために本発明
が採用した請求項1の手段は、タイルの表面に、ガラス
質の透過材料による20μm以下の厚みの保護層を形成
し、該保護層内に抗菌材料を混在させたことを特徴とす
る抗菌タイルである。
【0012】また本発明が採用した請求項2の手段は、
坏土中に顔料を混入して成形したタイル生素地の表面
に、抗菌材料を混入してなるガラス質の透過材料を塗布
し、焼成して製品タイルを得るようにしたことを特徴と
する抗菌タイルの製造方法である。
【0013】更に、本発明が採用した請求項3の手段
は、タイル生素地の表面に、非接触式で模様用原料を載
置し、然る後にタイル生素地の表面全体に、抗菌材料を
混入してなるガラス質の透過材料を塗布し、焼成して製
品タイルを得るようにしたことを特徴とする抗菌タイル
の製造方法である。
【0014】
【作用】本発明が採用した請求項1の手段にあっては、
タイルの表面に、ガラス質の透過材料による20μm以
下の厚みの保護層を形成し、該保護層内に抗菌材料を混
在させている。保護層はガラス質の透過材料であり、タ
イル素地の表面模様を確認することが可能である。従っ
て、タイルの素地全体が模様を呈するいわゆる練り込み
タイルであっても、素地自体の模様を露呈させることが
可能であり、しかもタイル表面の細かい凹凸面が前記保
護層によって平滑にされ、塵埃等の付着がない。
【0015】また本発明が採用した請求項2の手段にあ
っては、坏土中に顔料を混入して成形したいわゆる練り
込みタイルの生素地の表面に、抗菌材料を混入してなる
ガラス質の透過材料を塗布し、焼成することで製品タイ
ルを得るようにしている。練り込みタイルの生素地の表
面に、抗菌材料を混入してなる透過材料を塗布して焼成
するものであり、焼成工程は一回だけであるので、製造
設備や製造工程数並びにコストの大幅な削減が可能であ
る。
【0016】更に、本発明が採用した請求項3の手段に
あっては、タイル生素地の表面に、非接触式で模様用原
料を載置し、然る後にタイル生素地の表面全体に、抗菌
材料を混入してなるガラス質の透過材料を塗布し、焼成
して製品タイルを得るようにしており、タイル生素地の
表面模様の形成方法を除けば前記請求項2の手段と同じ
である。
【0017】
【実施例】以下に、本発明の抗菌性タイル及びその製造
方法を図面に示す実施例に基づいて説明すると次の通り
である。図1は本発明の第1の実施例に係る抗菌タイル
1を示す縦断面図である。同図に示す如く、この実施例
の抗菌タイル1は、素地2自体に顔料3が混入されてお
り、素地2自体が装飾模様を呈している。もちろん、素
地2の全体が色付きの場合もあり、顔料3が複数種類混
在している場合もある。
【0018】タイル素地2の表面には、ガラス質の透過
材料よりなる保護層4が形成されている。この保護層4
の厚みは、20μm以下であればよく、好ましくは、5
〜15μmの範囲が適当である。この保護層4の厚みを
20μm以下に限定した理由は、20μmより厚いと質
感(素地物)が損なわれるからである。またこのガラス
質の透過材料からなる保護層4には、抗菌材料5が混入
されている。保護層4を形成するガラス質の透過材料と
しては、長石を主成分とする亜鉛系、石灰系、リチウム
系等のものがある。
【0019】抗菌材料5としては、金属銀、酸化銀又は
水に対して水溶性,難溶性の銀化合物、更には抗菌性ゼ
オライト等の一般的に抗菌作用を有する材料で且つ高温
に耐えるものが使用される。抗菌性ゼオライトは、ゼオ
ライト中のイオン交換可能なナトリウムイオン、カルシ
ウムイオン、カリウムイオン、マグネシウムイオン、鉄
イオン等の一部又は全部を、鉄イオン、銀イオン、銅イ
オン、亜鉛イオン等の金属イオンで交換したものであ
る。
【0020】次に、この第1の実施例の抗菌タイル1の
製造方法を説明する。先ず、タイル用原料に所定の顔料
を混入した坏土を用いて素地全体が装飾模様を呈するタ
イル生素地を成形する。続いて、該タイル生素地の表面
側に、抗菌材料5を混入してなるガラス質の透過材料を
薄く霧掛けにより塗布し、全体を焼成する。
【0021】焼成後に得られた製品としての抗菌タイル
1の表面には、20μm以下の透過する保護層4が形成
される。なお、幕掛けやボタ掛けによってガラス質の透
過材料をタイル生素地の表面へ塗布した場合は、厚みが
50〜300μmとなり、タイルの素地自体に形成した
練り込み模様がそのまま現出しているかのような装飾効
果が得られず、練り込みタイルの効果が減少してしま
う。そのため、保護層4の形成は霧掛けによらなければ
ならない。また保護層4の厚みは、20μm以下でなけ
ればならない。
【0022】また生素地へのガラス質透過材料の霧掛け
により、該透過材料は生素地の中へ200〜300μm
の深さで生素地の気孔内へ浸透し、焼成によって素地材
料と一体化される。従って、単に塗料を製品タイルの表
面へ塗布した場合よりも、これらの抗菌材料を混入して
なるガラス質透過材料からなる保護層4のタイルとの結
合強度は比較にならない程優れたものとなる。
【0023】図2は、本発明の第2の実施例に係る抗菌
タイル6を示す縦断面図である。同図に示す如く、この
実施例の抗菌タイル6は、素地自体が通常の坏土のみか
らなるベース7と、顔料3を混入してなる練り込みの素
地2とから二層構造を呈している。二層構造の形成は、
坏土の充填を二回に分けて行えばよい。その他の構成並
びに作用効果は、前記第1の実施例の場合と同じであ
り、ここでの説明は省略する。
【0024】図3の図(a)〜図(c)は、本発明の第
3の実施例に係る抗菌タイル8の製造方法を示す各工程
におけるタイルの縦断面図である。この第3の実施例に
あっては、先ず、通常の坏土によってタイル生素地7を
加圧成形する。次に、図(b)に示すように、顔料と坏
土とをまぶした模様用原料(乾式パウダー)9を、スク
ーリン印刷機等を用いて非接触式で前記タイル生素地の
表面へ落下供給し、模様を形成する。
【0025】続いて、図(c)に示すように、抗菌材料
を混入してなるガラス質の透過材料を塗布し、焼成すれ
ばよい。この第3の実施例は、前記第2及び第3実施例
とは、模様の形成方法が練り込み方式であるか又は乾式
塗布であるかの相違だけであり、その他の構成並びに作
用効果は同じである。
【0026】ところで、本発明は上述した実施例に限定
されるものではなく、適宜の変更が可能である。例え
ば、抗菌材料やガラス質の透過材料等は、前述した各例
のものから適宜のものを選択して使用すればよい。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように本発明の抗菌タイル
にあっては、タイルの表面に、ガラス質の透過材料によ
る20μm以下の厚みの保護層を形成し、該保護層内に
抗菌材料を混在させたから、タイル素地の表面模様を保
護層を通して確認することができ、保護層内の抗菌材料
によって抗菌作用を発揮することが可能である。しか
も、保護層によってタイル表面の細かい凹凸面が平滑に
されるから、塵埃等が付着し難く、清掃も容易である。
【0028】また本発明の抗菌タイルの製造方法によれ
ば、タイル生素地に前記抗菌材料を混入してなるガラス
質の透過材料を霧掛けによって塗布し、焼成するように
しており、焼成工程が一工程だけであるので、製造設備
や製造工程数並びにコストの大幅な削減が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係る抗菌タイルの縦断
面図である。
【図2】本発明の第2の実施例に係る抗菌タイルの縦断
面図である。
【図3】図(a)〜図(c)は、本発明の第3の実施例
に係る製造工程途中のタイル縦断面図である。
【符号の説明】
1…抗菌タイル 2…素地 3…顔料 4…保護層 5…抗菌材料 6…抗菌タ
イル 8…抗菌タイル 9…模様用原料

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】タイルの表面に、ガラス質の透過材料によ
    る20μm以下の厚みの保護層を形成し、該保護層内に
    抗菌材料を混在させたことを特徴とする抗菌タイル。
  2. 【請求項2】坏土中に顔料を混入して成形したタイル生
    素地の表面に、抗菌材料を混入してなるガラス質の透過
    材料を塗布し、焼成して製品タイルを得るようにしたこ
    とを特徴とする抗菌タイルの製造方法。
  3. 【請求項3】タイル生素地の表面に、非接触式で模様用
    原料を載置し、然る後にタイル生素地の表面全体に、抗
    菌材料を混入してなるガラス質の透過材料を塗布し、焼
    成して製品タイルを得るようにしたことを特徴とする抗
    菌タイルの製造方法。
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JP2001097741A (ja) * 2000-07-28 2001-04-10 Sumitomo Osaka Cement Co Ltd 抗菌・防黴・防藻性物品およびその製造方法
JP2001220305A (ja) * 2000-11-30 2001-08-14 Sumitomo Osaka Cement Co Ltd 抗菌・防黴・防藻性物品およびその製造方法
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JP2008082039A (ja) * 2006-09-28 2008-04-10 Mimo Material Kk 断熱材

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