JP2912615B1 - 電線・ケーブル包装体 - Google Patents
電線・ケーブル包装体Info
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Abstract
りにくく、引出し易い上に、上下方向へ多段に積重ね可
能で取扱い性に優れ且つコンパクトな電線・ケーブル包
装体を提供する。 【解決手段】 ケーブル10の束を収納する略箱状体に
引出用孔3を設けると共に、束中央の空間部分に案内板
4を配設し、ケーブル10を案内板4の案内用孔4aに
通してから引出用孔3より引出すようにして、束内周か
ら外れたケーブル10を案内板4外周に沿わせつつ案内
用孔4aに一旦通すことにより、束を確実にほどいてケ
ーブル10に加わろうとする捻りを解消し、キンクなし
にケーブル10を引出すことができる。また、略箱状体
の上下方向を自由に設定できることから、引出用孔を側
面に位置させてケーブル10を引出せ、積重ねた状態を
コンパクト化して多段の積重ねも行え、場所をとらず取
扱い性に優れる。
Description
ブルを内包する電線・ケーブル包装体に関し、特に、積
重ね可能な上にケーブル引出し性に優れる電線・ケーブ
ル包装体に関する。
て束にした状態の巻束として取扱われており、作業現場
で使用する際には、作業者がこの巻束の内周から巻き始
めの端部を引っ張り出し、必要長さを取出して各種用途
に供していた。こうした電線あるいはケーブルの巻束
は、通常段ボール等を材質とする箱等の包装体に収めら
れており、この包装体に設けられた孔から前記電線ある
いはケーブルを引出していた。
ルの巻束のうち、電線あるいはケーブルをそのまま単純
に巻取って束にした巻束の場合、引出すと巻きの影響で
束の巻き方向と逆方向に巻き回数分だけ捻りが加わり、
電線あるいはケーブルがキンク(よじれ)したり、捻り
によりカールして配線に不都合が生じるという問題があ
る。
ルにあらかじめ所定の捻りを加えながら巻取り、電線あ
るいはケーブルを引出す際には巻きの影響で束の巻き方
向と逆方向に加わろうとする捻りが先に加えた捻りによ
って打消され、電線あるいはケーブルを捻れなしに真っ
直ぐ引出すことができる巻束が専用の包装体と共に用い
られることが多かった。こうした電線あるいはケーブル
が捻れなしに引出し可能な巻束を収納する包装体の一例
として、図8に示すものがある。この図8は従来の電線
・ケーブル包装体の斜視図である。
装体100は、ケーブル10の巻束を収納する箱状の外
装体101と、この外装体101上面中央に設けられる
取出し口102とを備える構成である。この電線・ケー
ブル包装体100では、取出し口102から巻束内周側
のケーブル10端部を取出して次々に引出していき、配
線等に用いている。一方、電線あるいはケーブルを捻れ
なしに引出せる巻束専用の包装体の他の例として、図9
に示すものがある。この図9は従来の他の電線・ケーブ
ル包装体の斜視図である。
装体200は、ケーブル10の巻束を収納する箱状の外
装体201と、この外装体201に設けられた引出用の
孔に取付けられ、ケーブル10をスムーズに引出せるよ
う案内するチューブ202と、前記外装体201と一体
に形成され、巻束中央の空間部分でケーブル10を適切
にチューブ202へ案内する案内体203とを備え、ケ
ーブル10の巻束の軸方向が略水平向きとなるように配
置される構成である。
は、巻束内周側のケーブル10端部をチューブ202に
通して外装体201外に引出し、配線等に用いるために
更にケーブル10を引出していくと、巻束内周側で巻束
から外れたケーブル10が案内体203の縁に沿いつつ
チューブ202に向い、チューブ202を通じてスムー
ズな引出しが行える。
包装体は以上のように構成されていたことから、前者の
場合、引出されたケーブル10に波打つように折れ曲る
(くねる)くせが出たり、外装材が段ボール等の比較的
柔らかい材質であると取出し口102の縁にケーブル1
0が食込んだりするという課題を有していた。
複数段に積重ねた状態では使用できず、複数の包装体か
ら複数本のケーブル10を一度に引出して使用する場合
には各包装体を横に並べる必要があり、場所を多く占有
してしまい、実際の工事現場等では利用しづらいという
課題を有していた。
てケーブル10を捻れなしにスムーズに引出せるが、チ
ューブ202と外装体201が別体であることから、構
造が複雑化する上、内部においてもチューブ202が巻
束の間を貫通している状態となっているため、ケーブル
10を束に巻取るのも難しく、全体的にコストが上がっ
てしまうという課題を有していた。
ことから、包装体を積重ねて用いることができるもの
の、巻束の軸方向が水平向きとなるため、上下方向の寸
法が大きくなり、縦に多く積重ねることができないとい
う課題を有していた。
たもので、中から引出した電線・ケーブルに捻りが加わ
りにくく、引出し易い上に、上下方向へ多段に積重ね可
能で取扱い性に優れ且つコンパクトな電線・ケーブル包
装体を提供することを目的とする。
ブル包装体は、略リング状の束に巻き取られた電線ある
いはケーブルを包装する略箱状体で形成され、当該略箱
状体の所定位置に配設された引出用孔を通じて内部の電
線あるいはケーブルを束の内周側から順次引出せる電線
・ケーブル包装体において、前記引出用孔が、前記略リ
ング状の電線あるいはケーブル束の束中心軸方向に平行
となる前記略箱状体の所定の面における前記軸方向側端
部近傍に配設され、外形が略放物線の頂部状に形成され
てなる略板状体で形成され、当該略板状体の略中央に所
定形状の案内用孔が穿設され、前記案内用孔が前記引出
用孔のある前記略箱状体側面に対向する向きとして、前
記電線あるいはケーブル束中央の空間部分に面し且つ前
記引出用孔に近い側の前記略箱状体の内面から前記略放
物線側を前記空間部分へ突出させて配設される案内板を
備えてなり、前記電線あるいはケーブルが、前記案内板
の案内用孔に前記引出用孔に対する遠い側から近い側へ
向けて挿通された状態で前記引出用孔から引出されるも
のである。
ケーブルの束を収納する略箱状体の所定位置に引出用孔
を設けると共に、前記束中央の空間部分に案内板を配設
し、電線あるいはケーブルを案内板の案内用孔に通して
から引出用孔より引出すようにして、束内周から外れた
電線あるいはケーブルを案内板外周に沿わせつつ案内用
孔に通すことにより、案内板で束を確実にほどくことが
でき、電線あるいはケーブルに加わろうとする捻りが解
消され、引出用孔からキンク発生なしに電線あるいはケ
ーブルをスムーズ且つ真っ直ぐ引出すことができる。ま
た、略箱状体の上下方向を自由に設定できることから、
束軸方向を上下方向として積重ね、且つ引出用孔を側面
に位置させて電線あるいはケーブルを引出すことがで
き、積重ねた状態をコンパクト化して多段の積重ねも行
え、複数本の電線あるいはケーブル一斉引出しの際にも
場所をとらず取扱い性に優れる。
は必要に応じて、前記案内板が、前記引出用孔側に所定
角度傾斜した状態で前記略箱状体の内面に固定されるも
のである。このように本発明によれば、案内板を引出用
孔側に傾斜させて配設し、引出しに伴う張力によって束
から離れた電線あるいはケーブルが案内板に向う際の角
度を適切化して案内板の外周又は案内用孔縁との接触を
スムーズにすることにより、電線あるいはケーブルを引
出す張力を小さくして容易に引出しを行える。
は必要に応じて、前記引出用孔のある前記略箱状体側面
から前記案内板へ向う所定寸法範囲で、前記略箱状体の
前記案内板を配設した内面から少なくとも前記電線ある
いはケーブルの径より大きい所定間隔を空けて前記内面
に平行に配設される略板状体の隔壁板を備え、前記案内
板を配設した前記略箱状体の内面と前記隔壁板との隙間
が前記引出用孔に連通し、前記電線あるいはケーブルが
前記隙間を通って引出用孔に達するものである。このよ
うに本発明によれば、前記引出用孔の直前に隔壁板を配
設し、前記略箱状体内面と隔壁板との間の隙間を電線あ
るいはケーブルが通ることにより、電線あるいはケーブ
ルの捻れや折曲りを矯正して真っ直ぐ引出せる効果が一
層高まると共に、前記略箱状体を隔壁板配置側を下にし
て載置しても、電線あるいはケーブル束の重みが隔壁板
で支えられて案内板の案内用孔を通って引出される途中
の電線あるいはケーブルに重量が加わらず、常に電線あ
るいはケーブルをスムーズに引出せることとなる。
は必要に応じて、前記略箱状体が、複数の所定位置で折
曲げ可能な一枚の略板状の展開材料から形成されると共
に、前記案内板が前記展開材料の所定部分を組合わせて
前記略箱状体と一体に形成されてなるものである。この
ように本発明によれば、前記略箱状体及び前記案内板が
一枚の略板状の展開材料から一体に形成されることによ
り、構造を大幅に簡略化でき、コストダウンが図れる。
は必要に応じて、前記電線あるいはケーブル束が、一巻
き毎に所定方向に一回転分捻られながら略リング状の束
に巻き取られて形成され、略箱状体内に収納されるもの
である。このように本発明によれば、電線あるいはケー
ブルを束の一巻きに付き一回転捻りを加えて巻取った束
とすることにより、引出す際に加わる捻りとあらかじめ
付加した捻りとが打消し合って電線・ケーブルをよじれ
無くまっすぐ引出せる巻束とすることができ、案内板、
引出用孔を通じて引出せば確実にキンク等なく引出せ、
取扱い性に優れる。
1ないし図4に基づいて説明する。この図1は本実施の
形態に係る電線・ケーブル包装体の斜視図、図2は本実
施の形態に係る電線・ケーブル包装体の縦断面図、図3
は本実施の形態に係る電線・ケーブル包装体の案内板の
概略構成図、図4は本実施の形態に係る電線・ケーブル
包装体の積重ね状態説明図である。
・ケーブル包装体1は、ケーブル10を巻き取りなが
ら、束一巻きにつきケーブル10に束の巻き方向と同一
方向に一回転捻りを加えながら巻き取って略リング状に
形成したケーブル10巻束を収納する略箱状体の外装体
2と、前記略リング状のケーブル10巻束の束中心軸方
向に平行となる前記外装体2の所定の面における前記軸
方向側端部近傍に配設される引出用孔3と、外形が略放
物線の頂部状に形成されてなる略板状体で形成され、こ
の略板状体の略中央に所定形状の案内用孔4aが穿設さ
れ、前記ケーブル10巻束中央の空間部分に面し且つ前
記引出用孔3に近い側の前記外装体2の内面から前記略
放物線側を前記空間部分へ突出させて配設される案内板
4と、前記引出用孔3のある前記外装体2側面から前記
案内板4へ向う所定寸法範囲で、前記外装体2の前記案
内板4配設面から所定間隔を空けて前記案内板4配設面
に平行に配設される略板状体の隔壁板5とを備えてな
り、前記ケーブル10が前記案内板4の案内用孔4aに
前記引出用孔3に対する遠い側から近い側へ向けて通さ
れ、さらに前記隔壁板と外装体2との隙間を通された状
態で前記引出用孔3から引出される構成である。
位置で折曲げ可能な一枚の略板状の展開材料から形成さ
れ、前記案内板4を前記展開材料の所定部分の組合せに
より一体に形成している。この案内板4は、前記案内用
孔4aを前記引出用孔3のある前記外装体2側面に対向
する向きとするよう配設され、外装体2内面から突出し
た案内板支持部2aとの組合わせによって、引出用孔3
側に所定角度傾斜した状態に固定される仕組みである
(図3参照)。前記案内板支持部2aにおいても、案内
板4同様外形が略放物線の頂部状に形成される。
装体からのケーブル引出し状態について説明する。な
お、あらかじめ巻束内周側のケーブル10端部が、案内
板4の案内用孔4aに通され、隔壁板5と外装体2内面
との間を通って引出用孔3から引出された状態となって
いる。
ル10を引張り出すと、巻束内周側で巻束から外れたケ
ーブル10が引出用孔3側に傾斜した案内板4又は案内
板支持部2aの外縁に沿いつつ、ケーブル10が案内板
4の案内用孔4aへスムーズに移行し、さらに案内用孔
4aを通ることで束を確実にほどかれ、ケーブル10に
は捻りが加わらない。
10は外装体2上面と隔壁板5の間を通ることにより、
捻れや折れ曲りを矯正され、引出用孔3からはスムーズ
且つ真っ直ぐに引出せ、巻束1の最後までよじれやカー
ルすることなく引出して使用できる。
出したときに巻きの影響で巻き方向と逆方向の反時計回
りに捻りがかかろうとするが、あらかじめケーブル10
には巻きの際に時計回りに捻りを加えているので、捻り
が互いに打消し合って捻りが残りにくくなっている。
ーブル包装体においては、巻束中央の空間部分に所定角
度に傾斜させた案内板4を位置させ、ケーブル10を案
内板4の案内用孔4aに通してから引出用孔3より引出
すようにすると共に、束から離れたケーブル10の案内
板4に向う角度を適切化して案内板4との接触をスムー
ズにすることから、案内板4で束を確実にほどくことが
でき、加えて外装体2内面と隔壁板5との間にケーブル
10を通して、ケーブル10に加わろうとする捻りを解
消して引出用孔3からキンク発生なしにケーブルをスム
ーズ且つ真っ直ぐ引出すことができる。また、図4に示
すように、外装体2を束軸方向が上下方向となるように
積重ね、引出用孔3を側面に位置させることができ、積
重ねた状態をコンパクト化して多段の積重ねが行え、複
数本のケーブル一斉引出しの際にも場所をとらず取扱い
が容易である。
ル包装体においては、ケーブル10に所定方向に捻りを
加えて巻取った束を収納して用いる構成としたが、捻り
を加えずそのまま巻取ったケーブル束にも適用する構成
とすることもでき、特別に捻りを加えて巻取ったケーブ
ル10と比べて外装体2内部で若干の捻れが生じるもの
の、所定の長さ引出してからケーブル10を切断する用
途であれば、切断後切断部分で捻りを解放して再び捻れ
等なく所定の長さ引出しが行える。
ル包装体においては、案内板4を所定角度傾斜した状態
に固定する構成としているが、案内板4の傾斜方向を変
えたり、案内板4を案内板支持部2aで固定せず揺動自
在にしたりする構成とすることもでき、前記同様、ケー
ブル10を捻れなく引き出せ、巻束1の最後までよじれ
やカールすることなく引出して使用できる。
て、案内板の配設状態の違いに伴う電線あるいはケーブ
ルの引出し易さ及びキンクの有無について比較した評価
結果を説明する。
内板の傾斜の向きや固定の有無等、配設状態を変えて比
較を行った。第1の実施例として、案内板4が段ボール
製の外装体と一体に連続する段ボール二枚からなり、引
出用孔側に45°傾斜して固定されるものとする。収納
されるケーブル束は、外径5.5mm、全長300mの
ケーブル10をキンクが生じないようあらかじめ捻りを
加えるあや巻で形成された内径200mm、外径380
mm、及び高さ150mmのリング状の巻束である。外
装体は、前記ケーブル束を収納可能な十分な大きさで、
中央に配設される案内板4の突出長さは80mm、案内
板4の案内用孔径は50mmである。なお、包装体は引
出用孔の位置が側面上部になるように載置される。
出用孔と反対側に45°傾斜して固定されるものとす
る。他の構造及びケーブル束は前記第1の実施例と同様
である。次に、第3の実施例として、案内板4が固定さ
れず、揺動自在に配設されるものとする。他の構造及び
ケーブル束は前記第1の実施例と同様である。次に、第
4の実施例として、案内板4が段ボール製の外装体と一
体に連続しているが段ボール一枚のみとなり、引出用孔
側に45°傾斜して固定されるものとする。他の構造及
びケーブル束は前記第1の実施例と同様である。
ボール製の外装体と一体に連続しているが段ボール一枚
のみとなり、且つ固定されずに揺動自在に配設されるも
のとする。他の構造及びケーブル束は前記第1の実施例
と同様である。次に、第6の実施例として、前記第1の
実施例において包装体1の載置の向きを上下逆にして引
出用孔の位置が側面下部になるものとする。
1〜第5の実施例において、収納されるケーブル束を、
外径5.5mm、全長300mのケーブル10を通常の
整列巻で形成された内径210mm、外径410mm、
及び高さ100mmのリング状の巻束に代えたものをそ
れぞれ得た。ケーブル束以外は前記各実施例と同様であ
る。
ケーブル包装体の概略構造を図5及び図6にまとめて示
す。各実施例及び比較例の各電線・ケーブル包装体につ
いて、実際にケーブルを引出し、引出されたケーブルに
おけるキンクの有無、及び引出し時に加える張力の大き
さを評価した。張力の大きさの評価は、2kgf以下を
「小」、3kgf以上を「大」として行った。この試験
における評価結果を図7に示す。
ルのキンクについては、案内板の傾斜方向を引出用孔の
反対側とした第2の実施例及び第2の比較例でのみ認め
られ、他ではケーブル束の巻き方の違いに関わりなくキ
ンクは生じなかった。案内板の傾斜方向が引出用孔の反
対側に固定されている場合、キンクの防止効果を機能さ
せられないことが確認できた。また、案内板の傾斜方向
が適切であれば、ケーブル束が通常巻の場合でもキンク
を防止できることが確認できた。
いては(第2の実施例及び第2の比較例はキンクが発生
したため評価なし)、案内板の傾斜方向を引出用孔側と
して固定した第1及び第6の実施例及び第1の比較例で
「小」となり、他は「大」であった。案内板の引出用孔
側への傾斜がケーブルの進みをスムーズにして小さな張
力での引出しを可能にしていることがわかる。これによ
って、案内板を適切に配設した電線・ケーブル包装体に
より、キンクの発生を防ぎながら、ケーブルをスムーズ
に引出せることが確認できた。
るいはケーブルの束を収納する略箱状体の所定位置に引
出用孔を設けると共に、前記束中央の空間部分に案内板
を配設し、電線あるいはケーブルを案内板の案内用孔に
通してから引出用孔より引出すようにして、束内周から
外れた電線あるいはケーブルを案内板外周に沿わせつつ
案内用孔に通すことにより、案内板で束を確実にほどく
ことができ、電線あるいはケーブルに加わろうとする捻
りが解消され、引出用孔からキンク発生なしに電線ある
いはケーブルをスムーズ且つ真っ直ぐ引出すことができ
るという効果を奏する。また、略箱状体の上下方向を自
由に設定できることから、束軸方向を上下方向として積
重ね、且つ引出用孔を側面に位置させて電線あるいはケ
ーブルを引出すことができ、積重ねた状態をコンパクト
化して多段の積重ねも行え、複数本の電線あるいはケー
ブル一斉引出しの際にも場所をとらず取扱い性に優れる
という効果を有する。また、本発明においては、案内板
を引出用孔側に傾斜させて配設し、引出しに伴う張力に
よって束から離れた電線あるいはケーブルが案内板に向
う際の角度を適切化して案内板の外周又は孔縁との接触
をスムーズにすることにより、電線あるいはケーブルを
引出す張力を小さくして容易に引出しを行えるという効
果を有する。また、本発明においては、前記引出用孔の
直前に隔壁板を配設し、前記略箱状体内面と隔壁板との
間の隙間を電線あるいはケーブルが通ることにより、電
線あるいはケーブルの捻れや折曲りを矯正して真っ直ぐ
引出せる効果が一層高まると共に、前記略箱状体を隔壁
板配置側を下にして載置しても、電線あるいはケーブル
束の重みが隔壁板で支えられて案内板の案内用孔を通っ
て引出される途中の電線あるいはケーブルに重量が加わ
らず、常に電線あるいはケーブルをスムーズに引出せる
という効果を有する。また、本発明においては、前記略
箱状体及び前記案内板が一枚の略板状の展開材料から一
体に形成されることにより、構造を大幅に簡略化でき、
コストダウンが図れるという効果を有する。また、本発
明においては、電線あるいはケーブルを束の一巻きに付
き一回転捻りを加えて巻取った束とすることにより、引
出す際に加わる捻りとあらかじめ付加した捻りとが打消
し合って電線・ケーブルをよじれ無くまっすぐ引出せる
巻束とすることができ、案内板、引出用孔を通じて引出
せば確実にキンク等なく引出せ、取扱い性に優れるとい
う効果を有する。
装体の斜視図である。
装体の断面図である。
ーブル包装体の案内板の側面図である。(B)は本発明
の一実施の形態に係る電線・ケーブル包装体の案内板の
正面図である。
装体の積重ね状態説明図である。
の実施例を示す概略断面図である。(B)は本発明の電
線・ケーブル包装体の第2の実施例を示す概略断面図で
ある。(C)は本発明の電線・ケーブル包装体の第3の
実施例を示す概略断面図である。
の実施例を示す概略断面図である。(B)は本発明の電
線・ケーブル包装体の第5の実施例を示す概略断面図で
ある。(C)は本発明の電線・ケーブル包装体の第6の
実施例を示す概略断面図である。
較例についての評価結果説明図である。
視図である。(B)は従来の他の電線・ケーブル包装体
の横断面図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 略リング状の束に巻き取られた電線ある
いはケーブルを包装する略箱状体で形成され、当該略箱
状体の所定位置に配設された引出用孔を通じて内部の電
線あるいはケーブルを束の内周側から順次引出せる電線
・ケーブル包装体において、 前記引出用孔が、前記略リング状の電線あるいはケーブ
ル束の束中心軸方向に平行となる前記略箱状体の所定の
面における前記軸方向側端部近傍に配設され、 外形が略放物線の頂部状に形成されてなる略板状体で形
成され、当該略板状体の略中央に所定形状の案内用孔が
穿設され、前記案内用孔が前記引出用孔のある前記略箱
状体側面に対向する向きとして、前記電線あるいはケー
ブル束中央の空間部分に面し且つ前記引出用孔に近い側
の前記略箱状体の内面から前記略放物線側を前記空間部
分へ突出させて配設される案内板を備えてなり、 前記電線あるいはケーブルが、前記案内板の案内用孔に
前記引出用孔に対する遠い側から近い側へ向けて挿通さ
れた状態で前記引出用孔から引出されることを特徴とす
る電線・ケーブル包装体。 - 【請求項2】 前記請求項1に記載の電線・ケーブル包
装体において、 前記案内板が、前記引出用孔側に所定角度傾斜した状態
で前記略箱状体の内面に固定されることを特徴とする電
線・ケーブル包装体。 - 【請求項3】 前記請求項1又は2に記載の電線・ケー
ブル包装体において、 前記引出用孔のある前記略箱状体側面から前記案内板へ
向う所定寸法範囲で、前記略箱状体の前記案内板を配設
した内面から少なくとも前記電線あるいはケーブルの径
より大きい所定間隔を空けて前記内面に平行に配設され
る略板状体の隔壁板を備え、 前記案内板を配設した前記略箱状体の内面と前記隔壁板
との隙間が前記引出用孔に連通し、前記電線あるいはケ
ーブルが前記隙間を通って引出用孔に達することを特徴
とする電線・ケーブル包装体。 - 【請求項4】 前記請求項1ないし3のいずれかに記載
の電線・ケーブル包装体において、 前記略箱状体が、複数の所定位置で折曲げ可能な一枚の
略板状の展開材料から形成されると共に、前記案内板が
前記展開材料の所定部分を組合わせて前記略箱状体と一
体に形成されてなることを特徴とする電線・ケーブル包
装体。 - 【請求項5】 前記請求項1ないし4のいずれかに記載
の電線・ケーブル包装体において、 前記電線あるいはケーブル束が、一巻き毎に所定方向に
一回転分捻られながら略リング状の束に巻き取られて形
成され、略箱状体内に収納されることを特徴とする電線
・ケーブル包装体。
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JP2000007068A (ja) | 2000-01-11 |
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