JP2911535B2 - 車両用個室寝台 - Google Patents

車両用個室寝台

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JP2911535B2
JP2911535B2 JP9066290A JP9066290A JP2911535B2 JP 2911535 B2 JP2911535 B2 JP 2911535B2 JP 9066290 A JP9066290 A JP 9066290A JP 9066290 A JP9066290 A JP 9066290A JP 2911535 B2 JP2911535 B2 JP 2911535B2
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隆 遠藤
賢次 林
範雄 石坂
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HIGASHINIPPON RYOKAKU TETSUDO KK
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HIGASHINIPPON RYOKAKU TETSUDO KK
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はそれぞれ専有空間を有する一階寝室と二階寝
室とを上下に一体化したものを多数連接して構成した二
階形個室寝台に関する。
〔従来の技術〕
近年、寝台列車は開放式寝台に比べ個室形式の寝台が
好まれる傾向にある。以下に、従来の個室形式の寝台に
ついて第12〜第14図により説明する。
第12〜14図は従来の二階形個室寝台を示す図で、第12
図は連接された個室寝台の一部を廊下側から見た図、第
13図は枕木方向の車体の縦断面図、第14図は枕木に垂直
方向の個室断面図である。図中、1は車体、2は廊下、
3は二階形個室寝台、4は天井壁、5は側壁、6は床、
7は廊下側内壁、8は区画壁、9は隔壁、10は一階寝
室、11は二階寝室、12,17はベッド、20,21は窓、23は背
もたれ、40は共用階段、43,45はドアである。
第13図において、車体1の一方の側窓にレール方向に
延びる車内廊下2が設けられており、この廊下2と他方
の側窓との間にベッドを廊下に対して直角方向に配置し
た縦置き式二階形個室寝台3が多数連接されている。
この各二階形個室寝台3は車両の天井壁4、側壁5、
床6、廊下側内壁7および前後方向の隔壁9に囲まれた
閉空間からなり、第14図に示すように断面が階段状をし
た区画壁8により一階寝室10および二階寝室11の上下二
部屋に区画してそれぞれ個室状の専有空間が形成され、
また、第12図に示すように隔壁9を介して2つの個室寝
台3が1組みとして隣り合わせに設置され、各組みの間
には共用階段40が設けられている。
第14図において、区画壁8は枕木に平行な高段壁部8a
と低段壁部8bを有し、高段壁部8aはその上面に二階寝室
11のベッド12が設置される。この高段壁部8aは、廊下側
内壁7に設けられた一階寝室10用のドア43から乗客が出
入りするに十分な高さH1に位置している。一方、区画壁
8の低段壁部8bは、隔壁9に設けられた二階寝室11用の
ドア45から乗客が出入りするに十分な高さH2に位置し、
また、低段壁部8bの下方には床6上に一階寝室のベッド
17が設置され、各ベッド17、12から天井までの高さh1,h
2は人が座位できる高さにしている。そして二階寝室11
への出入りは、隣接する二階寝室11の間に設けられた共
用階段40を利用して行い、ドア45から低段壁部8bに出入
り可能になっている。
〔発明が解決すべき課題〕
しかしながら、このような従来の二階形個室寝台は、
二階寝室への出入り用階段が寝室の外側に設置されてお
り、そのため寝室の設置個数が制限されてしまい、一車
両当たりの定員が20名に限られてしまっている。一方、
近年、輸送力を図るため個室寝台数の増加が望まれてい
るが、車両の大きさは制限されているので、一車両当た
りの定員を増やそうとすると一寝室内のスペースを狭く
しなければならず、居住性が悪くなるという問題があ
る。
本発明は上記課題を解決するためのもので、一寝室内
のスペースを従来の二階形寝台と同程度確保しつつ、定
員増を図ることが可能な二階形個室寝台を提供すること
を目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
そのために本発明の車両用個室寝台は、高段壁部と低
段壁部を有する階段状区画壁により一階寝室と二階寝室
とに区画された個室寝台を車体の一方の側窓に沿って延
びる廊下に面して車体長手方向に直角に連接配置した車
両用二階形個室寝台、また、高段壁部と低段壁部を有す
る階段状区画壁により一階寝室と二階寝室とに区画され
た個室寝台を車体中央に延びる廊下の両側に車体長手方
向に平行に、二階寝室への出入り用階段側が共用階段を
介して互いに対向するように連接配置した車両用二階形
個室寝台であって、高段壁部上にベッドを設けるととも
に、低段壁部の上面を二階寝室への出入り用階段部分と
足踏場の床面部分とで構成して二階寝室を形成し、高段
壁部の下方を床面とするとともに、低段壁部の下方にベ
ッドを設けて一階寝室を形成し、二階寝室への出入り用
階段を寝室内に設置したことを特徴とする。
〔作用〕
本発明は、区画壁により一階寝室と二階寝室の上下に
区画されている車両用二階形個室寝台において、区画壁
の一部を階段として兼用することにより二階への出入り
用階段を寝室内に設置し、階段部分の下方直下に一階寝
室のベッドを設けることにより空間を高度に有効利用
し、縦置き、または横置きとすることにより従来の二階
形個室寝台と同程度の専有空間を確保しつつ、定員増を
図ることが可能である。
〔実施例〕
以下、実施例を図面を参照して説明する。
第1図は寝室を車体短手方向(枕木方向)に縦置きに
設置した本発明の一実施例を説明する透視図、第2図は
車両の横断平面図、第3図は第2図のA−A線に沿った
拡大断面図、第4図は第2図のB−B線に沿った拡大断
面図、第5図は一部切欠の車体を廊下側から見た図であ
る。図中、第12〜第14図と同一図番は同一内容を示して
いる。なお、13,15は折戸、14,16は床面、18は踏台、19
は階段、22はテーブル、24,25は手すり、26はスイッチ
パネル、27はAVである。
廊下側から斜めに寝室内部を透視した第1図、廊下に
直角な断面を示す第3図、廊下に平行な断面を示す第4
図に示すように、二階形個室寝台3は、車両の天井壁
4、側壁5、床6、廊下側内壁7および前後方向の隔壁
9、9に囲まれた閉空間を断面が階段状をした区画壁8
により上下に区画し、それぞれ一階寝室10、二階寝室11
が形成されている。廊下側内壁7には中央部分で折れて
開閉が行われる一階寝室10用の折戸13、二階寝室11用の
折戸15がそれぞれ設けられ、二階寝室の折戸15は廊下面
より高くなっているので、前に踏台18が設けられととも
に、両側には手すり24が設けられている。上下の寝室を
区画している区画壁8の低段壁部8bには、折戸15に面し
て二階への出入り用階段19と、足踏場の床面16が設けら
れており、区画壁8の一部を階段兼用とすることにより
二階寝室への階段が寝室内に設置されている。この階段
19には手すり25が設けられるとともに、床面16には、例
えば折り畳み式のテーブル22が設置されている。また、
区画壁8の高段壁部8aにはベッド12が設けられ、ベッド
には第1図に示すように背もたれ23が設けられるととも
に、ベッドから手の届く壁部分にスイッチパネル26、AV
27等が設置されている。
一階寝室10は、区画壁8の低段壁部8bの下方直下にベ
ッド17が設置されており、図示は省略するが二階寝室と
同様にテーブル、背もたれ、スイッチパネル等が設置さ
れている。折戸13の内側は廊下面と同じ高さの床面にな
っている。このように一階寝室のベッド上方の区画壁部
分を二階寝室用の階段としているので、一階寝室10の乗
客にとって各別不都合が生じることはない。
このように構成された二階形個室寝台3は、第2図、
第5図に示すようにレールに直角方向に隣接して設置さ
れる。そして、一階ベッド上方の区画壁を階段兼用とし
ているので、階段を寝室外部に設けた従来の二階形B個
室寝台一両20名に比して同じ寝室スペースで26名に増や
すことができる。
なお、一階寝室と二階寝室とは一体のものとして製作
しても、また上下個室を別個に製作し、これらを固定枠
で一体化するようにしてもよい。
次に、寝室を車体長手方向(レール方向)に横置きに
設置した二階形個室寝台の実施例について説明する。
第6図は本発明の実施例である横置きの寝室の透視
図、第7図は横置き実施例の車両の横断平面図、第8図
は第7図のA−A線に沿った拡大断面図、第9図は第7
図のB−B線に沿った拡大断面図、第10図は第7図のC
−C線に沿った拡大断面図、第11図は一部切欠の車体の
廊下側から見た図である。なお、第1〜第5図、第12図
〜第14図における図番と同一図番は同一内容を示してお
り、33はスライドドア、37は一階寝室用ベッド、38は共
用階段である。
本実施例においては、第7図に示すように車体1の中
央部の長手方向に長い廊下2が設けられており、この廊
下2と両方の側窓との間にベッドを平行に配置した二階
形個室寝台3が一つおきに共用階段を配置して多数連接
され、各個室寝台の二階寝室への出入りは共用階段を利
用するようになっている。
廊下側から斜めに寝室内部を透視した第6図、廊下に
平行な断面を示す第8図、廊下に直角な断面を示す第9
図に示すように、本実施例における二階形個室寝台3も
縦置きの実施例と同様に、車両の天井壁4、側壁5、床
6、廊下側内壁7および前後方向の隔壁9、9に囲まれ
た閉空間を断面が階段状をした区画壁8により上下に区
画し、それぞれ一階寝室10、二階寝室11が形成されてい
る。ただし、本実施例においては寝室が廊下方向に長く
なっているので一階には廊下方向に摺動するスライドド
ア33が設けられ、また対面する寝室間に二階用の共用階
段38が設けられ(第7図,第10図,第11図参照)、共用
階段38に面して二階用の折戸15が設けられている。そし
て、上下の寝室を区画している区画壁8の廊下側の低段
壁部8bには折戸15に面して廊下に平行に二階への出入り
用階段19と、足踏場の床面16が設けられ、また低段壁部
の一番奥の部分に一部ベッド部分が設けられており、縦
置き形の場合と同様に区画壁8の一部を階段兼用にして
いる。
ただし、本実施例においては寝室外部にも共用階段が
設置されている点が相違している。また、区画壁8の窓
側の高段壁部8aには二階寝室用のベッド12が設けられて
いる。一階寝室10は、区画壁8の低段壁部8bを廊下側に
設けたので、ベッド37は階段19の直下の廊下側に設け、
スライドドア33に接する部分のベッド37aは出入りの邪
魔にならないように撥ね上げ式に構成し、一階寝室10の
乗客は個室に出入りする時はベッド37aを撥ね上げ、ま
た降ろしてベッドとして使用する。
なお、上記実施例では高段壁部を窓側、低段壁部を廊
下側に設けて二階寝室はベッドを窓側、一階寝室はベッ
ドを廊下側に設けるようにしたが、二階寝室への折戸15
の高さを低くすれば高段壁部を廊下側、低段壁部を窓側
に設けて二階寝室はベッドを廊下側、一階寝室ベッドを
窓側に設けることも可能であり、その場合は一階寝室の
ベッドには撥ね上げ部分を作らなくてもよい。
このように横置き式とした場合は寝台が廊下の両側に
設けられ、寝室外部に共用階段を設けても、一車両にお
ける寝台の長さに対する共用階段の幅の比率が小さいの
で、従来の二階形B個室寝台一両20名に比して同じ寝室
スペースで28名に増やすことができる。
また、本実施例によれば二階形個室寝台は窓の横幅が
従来の倍近く広くとることができ、室内からの眺望が楽
しめるほか、車両として左右対象となっているのでバラ
ンスが非常によい等の利点がある。
〔発明の効果〕
以下のように本発明によれば、区画壁の一部を階段に
兼用にすることにより二階出入り用の階段を寝室内に設
置し、階段の直下を一階寝室のベッドとして利用するこ
とにより、従来と同様の室内スペースを確保して居住性
を低下させることなく一両当たりの定員を従来よりも増
やし、車両内部空間の有効利用を図って輸送力拡大を図
ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】 第1図は本発明の一実施例を説明する透視図、第2図は
車両の横断平面図、第3図は第2図のA−A線に沿った
拡大断面図、第4図は第2図のB−B線に沿った拡大断
面図、第5図は一部切欠の車体の廊下側から見た図、第
6図は他の実施例を説明する透視図、第7図は横置き実
施例の車両の横断平面図、第8図は第7図のA−A線に
沿った拡大断面図、第9図は第7図のB−B線に沿った
拡大断面図、第10図は第7図のC−C線に沿った拡大断
面図、第11図は一部切欠の車体の廊下側から見た図、第
12〜14図は従来の二階形個室寝台を示す図で、第12図は
車体の一部切欠の廊下側から見た図、第13図は車体の縦
断面図、第14図は個室の断面図である。 1……車体、2……廊下、3……二階形寝台個室、4…
…天井壁、5……側壁、6……床、7……廊下側内壁、
8……区画壁、9……隔壁、10……一階寝室、11……二
階寝室、12,17,37……ベッド、13,15……折戸、14,16…
…床面、18……踏台、19……階段、33……スライドド
ア、38……共用階段。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 実開 昭63−28045(JP,U) 特公 昭63−12037(JP,B2) 実公 昭39−25111(JP,Y1) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B61D 31/00 B61D 1/08

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】高段壁部と低段壁部を有する階段状区画壁
    により一階寝室と二階寝室とに区画された個室寝台を車
    体の一方の側窓に沿って延びる廊下に面して車体長手方
    向に直角に連接配置した車両用二階形個室寝台であっ
    て、高段壁部上にベッドを設けるとともに、低段壁部の
    上面を二階寝室への出入り用階段部分と足踏場の床面部
    分とで構成して二階寝室を形成し、高段壁部の下方を床
    面とするとともに、低段壁部の下方にベッドを設けて一
    階寝室を形成し、二階寝室への出入り用階段を寝室内に
    設置したことを特徴とする車両用個室寝台。
  2. 【請求項2】前記廊下に面して一階用と二階用の折戸が
    設けられ、二階用の折戸は廊下面より所定高さだけ高い
    位置に設置されていることを特徴とする請求項1記載の
    車両用個室寝台。
  3. 【請求項3】高段壁部と低段壁部を有する階段状区画壁
    により一階寝室と二階寝室とに区画された個室寝台を車
    体中央に延びる廊下の両側に車体長手方向に平行に、二
    階寝室への出入り用階段側が共用階段を介して互いに対
    向するように連接配置した車両用二階形個室寝台であっ
    て、高段壁部上にベッドを設けるとともに、低段壁部の
    上面を二階寝室への出入り用階段部分と足踏場の床面部
    分とで構成して二階寝室を形成し、高段壁部の下方を床
    面とするとともに、低段壁部の下方にベッドを設けて一
    階寝室を形成し、二階寝室への出入り用階段を寝室内に
    設置したことを特徴とする車両用個室寝台。
  4. 【請求項4】一階寝室は廊下に面してスライドドアが設
    けられ、二階寝室は共用階段に面して折戸が設けられて
    いることを特徴とする請求項3記載の車両用個室寝台。
  5. 【請求項5】一階寝室は廊下側にベッドが設けられ、ス
    ライドドアに対向した部分が撥ね上げ可能になっている
    請求項4記載の車両用個室寝台。
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