JP2908765B2 - 床又は畳暖房装置 - Google Patents

床又は畳暖房装置

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JP2908765B2
JP2908765B2 JP8289291A JP28929196A JP2908765B2 JP 2908765 B2 JP2908765 B2 JP 2908765B2 JP 8289291 A JP8289291 A JP 8289291A JP 28929196 A JP28929196 A JP 28929196A JP 2908765 B2 JP2908765 B2 JP 2908765B2
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    • Y02BCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO BUILDINGS, e.g. HOUSING, HOUSE APPLIANCES OR RELATED END-USER APPLICATIONS
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  • Floor Finish (AREA)
  • Steam Or Hot-Water Central Heating Systems (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、パイプに暖流体
を流して暖房をおこなう床又は畳暖房装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、従来の床暖房装置としては、図
13に示すようなものがあった。この従来の暖房装置
は、根太間101に、その間隔とほぼ同じ幅を有する断
熱材102を敷設している。これら断熱材102の表面
にはパイプ溝103を形成し、さらに放熱材としてアル
ミ箔104を貼りつけている。そして、ある断熱材10
2のパイプ溝103にパイプ105をはめ込んだら、こ
のパイプ105を、隣の断熱材102に掛け渡して、そ
のパイプ溝103にも同じようにはめ込んでいる。この
ようにしてパイプ105を敷設したら、その一端を図示
しないポンプに接続し、かつ、他端を図示しないタンク
に接続している。そして、根太101上に仕上げ材10
6を設けて、床暖房装置の施工が完了する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来例で
は、床暖房装置全体で一つの回路を構成し、パイプ10
5に暖流体を流して暖房をおこなう構成となっているの
で、その上流側と下流側とで温度差が発生してしまう。
そのため、温度ムラが生じてしまうが、この温度ムラを
なくすためには、例えば、上記従来例のように放熱材と
してアルミ箔104を設けたりする必要がある。また、
別の方法としては、別のパイプを上記パイプ105に対
向させて、暖流体を逆に流す方法も考えられる。しか
し、いずれの方法によっても、コストがかかりすぎると
いう問題があった。また、ある断熱材102から、その
隣の断熱材102にパイプ105を掛け渡す必要がある
ので、図13に示すように、根太101に切欠きを形成
しなければならず、その分、施工に時間がかかりすぎる
という問題もあった。
【0004】しかも、パイプ105を蛇行させるので、
その敷設作業に手間がかかってしまうという問題もあっ
た。特に、パイプ105を小さな間隔で並べたいとき
は、それだけたくさん蛇行させなければならず、その間
隔に限界があるとともに、施工がいっそう面倒なものと
なってしまう。さらに、パイプ105のどこかに異常、
例えば漏れなどが発生すると、パイプ105全体、すな
わち暖房装置全体で対処しなければならず、メンテナン
スが面倒なものとなるという問題があった。この発明の
目的は、快適な暖房を可能とし、しかも、その施工やメ
ンテナンスを簡単にすることのできる床又は畳暖房装置
を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、各根太間
に床暖房用パネルを敷設し、仕上げ材を設けてなる床暖
房装置を前提とする。そして、暖流体を分配して供給す
る供給用分配手段と、複数の還流流体を合流させる戻り
用分配手段とを設置する一方、床暖房用パネルは、根太
の間隔とほぼ同じ幅を有する断熱材と、それぞれ一のジ
ョイント部材を有し、それ以外の部分を閉塞してなる
対のメインパイプと、断熱材の表面に所定の間隔で並
べ、上記一対のメインパイプに連通させた複数の放熱パ
イプとを備え、この床暖房用パネルを各根太間に敷設す
るとともに、各床暖房用パネルの一方のメインパイプの
ジョイント部材を上記供給用分配手段に接続し、かつ、
他方のメインパイプのジョイント部材を上記戻り用分配
手段に接続する構成とし、供給用分配手段から、床暖房
用パネルの一方のメインパイプに暖流体が供給されたと
き、この暖流体が複数の放熱パイプを通過し、他方のメ
インパイプを介して戻り用分配手段に還流する構成にし
た点に特徴を有する。
【0006】第2の発明は、畳数に合わせて暖房用畳を
敷設してなる畳暖房装置を前提とする。そして、暖流体
を分配して供給する供給用分配手段と、複数の還流流体
を合流させる戻り用分配手段とを設置する一方、暖房用
は、畳とほぼ同じ大きさの断熱材と、それぞれ一のジ
ョイント部材を有し、それ以外の部分を閉塞してなる
対のメインパイプと、断熱材の表面に所定の間隔で並
べ、上記一対のメインパイプに連通させた複数の放熱パ
イプと、放熱パイプの放熱が伝えられる畳表とを備え、
この暖房用畳を畳数に合わせて敷設するとともに、各暖
房用畳の一方のメインパイプのジョイント部材を上記供
給用分配手段に接続し、かつ、他方のメインパイプのジ
ョイント部材を上記戻り用分配手段に接続する構成と
し、供給用分配手段から、暖房用畳の一方のメインパイ
プに暖流体が供給されたとき、この暖流体が複数の放熱
パイプを通過し、他方のメインパイプを介して戻り用分
配手段に還流する構成にした点に特徴を有する。第3の
発明は、第1、2の発明において、幅方向に沿う線の断
面が凹凸を有するシートを備え、その凹部の幅を放熱パ
イプの直径とほぼ同じにし、かつ、凸部の幅を隣り合う
放熱パイプ間の距離とほぼ同じにし、このシートの凹部
に放熱パイプをはめ込んで、放熱パイプを整列させた状
態で断熱材の表面に設置した点に特徴を有する。
【0007】
【発明の実施の形態】図1〜4に示す第1実施例は、床
暖房装置に関する。図1に示すように、長さLを有する
断熱材1の幅Hを、後述する根太2の間隔とほぼ同じに
するとともに、その裏面には、図2に示すように、長辺
に沿って数mm程度の幅を有するスリット3を形成して
いる。この断熱材1の両端には、その内部に、メインパ
イプ収容部4a、4bを形成している。そして、これら
メインパイプ収容部4a、4bに、断熱材1の短辺とほ
ぼ平行にしてメインパイプ5a、5bを収容している
(図3参照)。メインパイプ5a、5bは、その両端を
閉塞するとともに、中央付近にジョイント部材6a、6
bを設けている。そして、これらジョイント部材6a、
6bを、断熱材1の裏面からそれぞれ外部に臨ませてい
る。
【0008】ジョイント部材6a、6bは、図3に示す
ように、メインパイプ5a(5b)の中央付近に支持部
7を固定し、そこに形成した連通孔8をメインパイプ5
a(5b)に連通させている。この連通孔8にはガイド
部材9を固定するとともに、その外周面に、筒部材10
を相対移動自在に螺合している。このジョイント部材6
a(6b)では、筒部材10の開口端にホースSを挿入
し、その先端をガイド部材9内の段部11に当接させ
る。そして、筒部材10を強く螺合したとき、ホースS
を締め付け、このホースSを保持する構成となってい
る。なお、ジョイント部材6a(6b)としては、漏れ
がなく、ホースを簡単に取り付けられるものであれば、
どのような構成であってもよい。
【0009】このようにした断熱材1の表面には、その
長辺に沿って複数のパイプ溝14を形成し、所定のピッ
チhで並べている。また、一対のメインパイプ5a、5
bには、これらメインパイプ5a、5bよりも十分に径
を小さくした複数の放熱パイプ15を連通させている。
例えば、放熱パイプ15を樹脂で成形するとともに、そ
の両開口端をそれぞれメインパイプ5a、5bに溶着し
て連通させている。そして、この放熱パイプ15を断熱
材1の表面に臨ませるとともに、上記パイプ溝14と同
じく所定のピッチhで並べ、パイプ溝14にはめ込んで
整列させている。
【0010】なお、樹脂製の放熱パイプ15やメインパ
イプ5a、5bを、断熱材1と一体成形して、断熱材1
に組み込んでもかまわない。このようにして床暖房用パ
ネルPを構成したら、図4に示すように、この床暖房用
パネルPを、根太2間に設けたベニヤ板等の上に敷接す
る。このとき、根太2の間隔に多少ばらつきがあって
も、断熱材1に形成したスリット3によって、そのばら
つきを吸収することができる。そして、これら断熱材1
の表面には、放熱材としてアルミ箔16を貼りつけてい
る。
【0011】一方、床下には、分配手段として供給用分
配パイプ17と戻り用分配パイプ18とをあらかじめ設
置している。つまり、所定の大引19の下面には、適当
な間隔でパイプ支持部材20を釣り下げ、これらパイプ
支持部材20によって、供給用分配パイプ17を支持し
ている。同様に、床暖房用パネルPの長さLにあわせ、
別の大引の下面にも、適当な間隔でパイプ支持部材を釣
り下げ、これらパイプ支持部材によって戻り用分配パイ
プ18を支持している。これら供給用分配パイプ17と
戻り用分配パイプ18とには、床暖房用パネルPの幅H
とほぼ同じ間隔で、複数の補助ホース21、22を設け
ている。
【0012】そして、供給用分配パイプ17に設けた複
数の補助ホース21を、メインパイプ5aのジョイント
部材6aにそれぞれ接続している。同様に、戻り用分配
パイプ18に設けた複数の補助ホース22を、メインパ
イプ5bのジョイント部材6bにそれぞれ接続してい
る。このようにした供給用分配パイプ17は、図示しな
いポンプに接続し、また、戻り用分配パイプ18は、図
示しないタンクに接続している。そして、根太2上に仕
上げ材23を設けて、床暖房装置の施工が完了する。
【0013】次に、この床暖房装置の作用を説明する。
図示しないポンプが駆動すると、暖流体が供給用分配パ
イプ17に流れ、補助ホース21→ジョイント部材6a
を介して、各床暖房用パネルPのメインパイプ5aに供
給される。メインパイプ5aに供給された暖流体は、複
数の放熱パイプ15に分配されて、これら放熱パイプ1
5をほぼ同時に通過する。そして、放熱パイプ15を通
過した流体は、メインパイプ5bに戻され、ジョイント
部材6b→補助ホース22を介して、戻り用分配パイプ
18に還流することになる。
【0014】このようにした床暖房装置によれば、快適
な暖房が可能となる。つまり、床暖房用パネルPごとに
回路を構成するとともに、これら各回路でも、暖流体が
複数の放熱パイプ15をほぼ同時に通過して放熱をおこ
なうので、ほとんど温度差が発生しない。したがって、
たとえ放熱材がなくとも温度ムラが生じず、コストダウ
ンも可能となる。もちろん、この第1実施例のように放
熱材としてアルミ箔16などを貼りつけておけば、熱効
率をいっそう良くすることができる。しかも、放熱パイ
プ15を所定のピッチhで並べているので、全体の温度
分布を均一にすることができる。なお、このピッチhを
できるだけ小さくし、かつ、放熱パイプ15の本数を増
やせば、それだけ温度分布を均一にすることができるこ
とはいうまでもない。
【0015】また、この床暖房装置によれば、その施工
を簡単にすることができる。つまり、パイプを蛇行させ
たり、あるいは、根太2に切欠きを形成したりする必要
がない。そして、この第1実施例のように、メインパイ
プ5a、5b及び放熱パイプ15をあらかじめ断熱材1
に組み込みユニット化しておけば、床暖房装置の施工時
間を大幅に短縮させることができる。また、放熱パイプ
15の太さや本数、あるいは放熱パイプ15の間隔など
を、比較的自由に決めることができる。そして、例え
ば、その間隔を小さくして放熱パイプ15の本数を増や
したとしても、あらかじめユニット化しておけば、床暖
房装置の施工が面倒になることはない。
【0016】さらに、この床暖房装置によれば、そのメ
ンテナンスを簡単にすることができる。つまり、床暖房
用パネルPごとに回路を構成しているので、ある床暖房
用パネルPで異常が発生しても、そのパネルPだけで対
処すればよい。しかも、パネルPの異常が、例えば、い
ずれかの放熱パイプ15の漏れであるとき、その放熱パ
イプ15を切断し、切断口を溶融して塞ぐなどすれば、
この床暖房用パネルPをまた使用することができる。
【0017】図5〜8に示す第2実施例は、畳暖房装置
に関する。断熱材1は、長辺:短辺=2:1の比率を有
し、畳とほぼ同じ大きさとなっている。この断熱材1の
両端には、その内部に、メインパイプ収容部4a、4b
を形成している。そして、これらメインパイプ収容部4
a、4bに、断熱材1の短辺とほぼ平行にそれぞれメイ
ンパイプ5a、5bを収容している(図6参照)。メイ
ンパイプ5a、5bは、その両端を閉塞するとともに、
中央付近にジョイント部材6a、6bを設けている。そ
して、これらジョイント部材6a、6bを、断熱材1の
裏面からそれぞれ外部に臨ませている。
【0018】このようにした断熱材1の表面には、その
長辺に沿って複数のパイプ溝14を形成し、所定のピッ
チhで並べている。また、一対のメインパイプ5a、5
bには、これらメインパイプ5a、5bよりも十分に径
を小さくした複数の放熱パイプ15を連通させている。
例えば、放熱パイプ15を樹脂で成形するとともに、そ
の両開口端をそれぞれメインパイプ5a、5bに溶着し
て連通させている。そして、この放熱パイプ15を断熱
材の表面に臨ませるとともに、上記パイプ溝14と同じ
く所定のピッチhで並べ、パイプ溝14にはめ込んで整
列させている。
【0019】さらに、断熱材1の表面には、放熱材とし
てアルミ箔16を貼りつけるとともに、クッション材2
4を設けている。そして、このクッション材24の表面
に畳表25を設け、畳縁26を縫い付けている。ここで
は、クッション材24としてシルクを用いている。シル
クは、クッション性はもちろんのこと、熱伝導性、保温
性、及び自己消化性にも優れている。また、ダニの排除
機能があり、喘息や皮膚炎防止にも効果的なので、空気
を汚さずに暖房をおこなうといった畳暖房装置の特性
を、さらに効果的なものにすることができる。もちろ
ん、クッション材24としては、その他の材質であって
もかまわない。
【0020】このようにして暖房用畳Tを構成したら、
図7に示すように、この暖房用畳Tを部屋の畳数にあわ
せて敷接する。このとき、図6に示すように、暖房用畳
Tと床との間には、ガイド溝27を形成した敷板28を
介在させている。具体的には図示しないが、この敷板2
8には、部屋の畳数が違っても対応できるようガイド溝
27を多方向に形成している。このような二重床構造と
しては、例えば、本願出願人が特願平8−048,28
5号として出願したものがある。図7に示すように、所
定の床暖房用畳Tには、その一部に、室内型供給機を設
置するための収容部29を形成している。そして、この
収容部29には、図8に示すように、分配手段として供
給用ヘッダ30と戻り用ヘッダ31とを設けている。こ
れらヘッダ30、31には、それぞれ畳数と同じ数、こ
の実施例では6つづつのジョイント部32、33があ
り、これら各ジョイント部32、33に補助ホース3
4、35を接続している。
【0021】そして、例えば、供給用ヘッダ30に接続
する補助ホース34を、敷板28のガイド溝27に沿わ
せて、暖房用畳Tのメインパイプ5aのジョイント部材
6aにそれぞれ連結する。同様に、戻り用ヘッダ31に
接続する補助ホース35を、敷板28のガイド溝27に
沿わせて、暖房用畳Tのメインパイプ5bのジョイント
部材6bにそれぞれ連結する。さらに、上記収容部29
には、図示しない室内型供給機を設置するとともに、そ
のポンプを供給用ヘッダ30の継手部材36に接続し、
かつ、タンクを戻り用ヘッダ31の継手部材37に接続
して、畳暖房装置の施工が完了する。
【0022】次に、この畳暖房装置の作用を説明する。
図示しない室内供給器のポンプが駆動すると、暖流体が
供給用ヘッダ30からジョイント部32に分配され、補
助ホース34→ジョイント部材6aを介して、各暖房用
畳Tのメインパイプ5aに供給される。メインパイプ5
aに供給された暖流体は、複数の放熱パイプ15に分配
されて、これら放熱パイプ15をほぼ同時に通過する。
そして、放熱パイプ15を通過した流体は、メインパイ
プ5bに戻され、ジョイント部材6b→補助ホース35
を介して、戻り用ヘッダ31に還流することになる。こ
のようにした畳暖房装置でも、第1実施例と同様に、快
適な暖房を可能とするとともに、その施工やメンテナン
スを簡単にすることができる。
【0023】なお、これら第1、2実施例で述べたよう
に、放熱パイプ15を直線的に並べ、かつ、直接にメイ
ンパイプ5a、5bに連通させるのが理想的である。た
だし、例えば、図9に示すように、メインパイプ5a、
5bを一列に並べるとともに、これらメインパイプ5
a、5bに連通させた複数の放熱パイプ15を、連絡パ
イプ38に連通させる構成としてもよい。この場合、メ
インパイプ5aに供給された流体は、放熱パイプ15を
通過していったん連絡パイプ38に導かれてから、さら
に放熱パイプ15を通って、メインパイプ5bに戻され
ることになる。
【0024】あるいは、図10に示すように、メインパ
イプ5a、5bを一列に並べるとともに、複数の放熱パ
イプ15に可撓性を持たせ、放熱パイプ15自体をUタ
ーンさせてもかまわない。この場合、放熱パイプ15を
重なり合わせて、Uターンさせることのできる整列部材
39を用いればよい。これら図9、10に示すようにす
れば、メインパイプ5a、5bに設けたジョイント部材
6a、6bの両方を断熱材1の一端に設けることがで
き、場合によっては施工を簡単にすることができる。
【0025】また、第1、2実施例では、断熱材1の表
面に直接にパイプ溝14を形成して放熱パイプ15を整
列させているが、別部材とした整列部材を用いてもよ
い。例えば、図11(a)、(b)に示すように、整列部材
を、幅方向に沿う線の断面が凹凸を有する樹脂シート4
0から構成するとともに、その凹部41の幅を放熱パイ
プ15の直径とほぼ同じにし、かつ、凹部41間隔、す
なわち凸部42の幅をピッチhと同じにしている。そし
て、これら凹部41に、放熱パイプ15をはめ込んで整
列させている。
【0026】このようにした樹脂シート40を用いれ
ば、放熱パイプ15をあらかじめ整列させることがで
き、その設置を簡単にするとともに、強度性を高めるこ
とができる。特に、畳暖房装置にこの樹脂シート40を
用いれば、凸部42の裏の空間が適度にクッションの役
目をおこなうことになるので、その分だけクッション材
24を薄くしたり、あるいはクッション材24自体をな
くしたりすることができる。そして、熱伝導率の悪かっ
たクッション材24を薄くしたり、あるいは、なくした
りできれば、畳表25に熱を伝えやすくなり、イニシャ
ルコストの面でも、ランニングコストの面でも、そのコ
ストダウンが可能となる。もちろん、整列部材としては
これに限らず、放熱パイプ15を整列させるものであれ
ば、どのような材質・形態のものであってもよい。ま
た、具体的には図示しないが、凹部41に適当な間隔で
爪を設け、これら爪を乗り越えて凹部41に放熱パイプ
15をはめ込むようにすれば、放熱パイプ15が凹部4
1から外れないようにすることができる。
【0027】さらにまた、第1、2実施例では、メイン
パイプ5a、5bの両端を閉塞し、中央付近にジョイン
ト部材6a、6bを設けているが、メインパイプ5a、
5bの一端だけを閉塞し、他端にジョイント部材6a、
6bを設けてよい。この場合、図12に示すように、メ
インパイプ5aの一方の端部にジョイント部材6aを設
けたとすれば、メインパイプ5bでは、他方の端部にジ
ョイント部材6bを設けるのが理想的である。このよう
にすれば、管路抵抗の差をなくすことができ、すべての
放熱パイプ15において暖流体の流れ速度をほぼ一定に
することができる。
【0028】
【発明の効果】第1、2の発明の床又は畳暖房装置によ
れば、床暖房用パネル又は暖房用畳ごとに回路を構成す
るとともに、これら各回路でも、暖流体が複数の放熱パ
イプをほぼ同時に通過して放熱をおこなうので、ほとん
ど温度差が発生せず、快適な暖房が可能となる。また、
この床又は畳暖房装置によれば、パイプを蛇行させた
り、あるいは、床暖房装置においては根太に切欠きを形
成したりする必要がないばかりではなく、ユニット化す
ることも可能となり、その施工を簡単にすることができ
る。また、放熱パイプの太さや本数、あるいは放熱パイ
プの間隔などを比較的自由に決めることができ、消費者
の求める幅広いニーズに答えることができる。さらに、
この床又は畳暖房装置によれば、床暖房用パネル又は暖
房用畳ごとに回路を構成しているので、ある床暖房用パ
ネルまたは暖房用畳で異常が発生しても、それだけで対
処すればよく、メンテナンスを簡単にすることができ
る。
【0029】第3の発明は、第1、2の発明において、
放熱パイプをあらかじめ整列させることができ、その設
置を簡単し、しかも、強度性を高めることができる。特
に第2の発明においては、凸部の裏の空間が適度にクッ
ションの役目をおこなうことになるので、その分だけク
ッション材を薄くしたり、あるいはクッション材自体を
なくしたりすることができる。そして、熱伝導率の悪か
ったクッション材を薄くしたり、あるいは、なくしたり
できれば、畳表に熱を伝えやすくなり、イニシャルコス
トの面でも、ランニングコストの面でも、そのコストダ
ウンが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例の床暖房装置における床暖房用パネ
ルPを示した図である。
【図2】第1実施例の床暖房用パネルPの短辺に沿った
線の断面図である。
【図3】第1実施例の床暖房用パネルPの長辺に沿った
線の一部断面図である。
【図4】第1実施例の床暖房装置の全体図である。
【図5】第2実施例の暖房用畳Tの短辺に沿った線の断
面図である。
【図6】第2実施例の暖房用畳Tの長辺に沿った線の一
部断面図である。
【図7】第2実施例の畳暖房装置の全体図である。
【図8】第2実施例における分配手段としてのヘッダ3
0、31を示す図である。
【図9】放熱パイプ15を連絡パイプ38を介してメイ
ンパイプ5a、5bに連通した例を示す図である。
【図10】放熱パイプ15をUターンさせてメインパイ
プ5a、5bに連通させた例を示す図である。
【図11】(a)は、放熱パイプ15を示し、(b)は、整
列部材としての樹脂シート40を示す図である。
【図12】メインパイプの端部にジョイント部材を設け
た例を示す図である。
【図13】従来例の床暖房装置を示す図である。
【符号の説明】
P 床暖房用パネル T 暖房用畳 1 断熱材 2 根太 5a、5b メインパイプ 15 放熱パイプ 17 供給用分配パイプ 18 戻り用分配パイプ 23 仕上げ材 25 畳表 26 畳縁 30 供給用ヘッダ 31 戻り用ヘッダ 40 樹脂シート 41 凹部 42 凸部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F24D 3/14 E04F 15/02 102 E04F 15/18

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 根太間に床暖房用パネルを敷設し、仕
    上げ材を設けてなる床暖房装置において、暖流体を分配
    して供給する供給用分配手段と、複数の還流流体を合流
    させる戻り用分配手段とを設置する一方、床暖房用パネ
    ルは、根太の間隔とほぼ同じ幅を有する断熱材と、それ
    ぞれ一のジョイント部材を有し、それ以外の部分を閉塞
    してなる一対のメインパイプと、断熱材の表面に所定の
    間隔で並べ、上記一対のメインパイプに連通させた複数
    の放熱パイプとを備え、この床暖房用パネルを各根太間
    に敷設するとともに、各床暖房用パネルの一方のメイン
    パイプのジョイント部材を上記供給用分配手段に接続
    し、かつ、他方のメインパイプのジョイント部材を上記
    戻り用分配手段に接続する構成とし、供給用分配手段か
    ら、床暖房用パネルの一方のメインパイプに暖流体が供
    給されたとき、この暖流体が複数の放熱パイプを通過
    し、他方のメインパイプを介して戻り用分配手段に還流
    する構成にしたことを特徴とする床暖房装置。
  2. 【請求項2】 畳数に合わせて暖房用畳を敷設してなる
    畳暖房装置において、暖流体を分配して供給する供給用
    分配手段と、複数の還流流体を合流させる戻り用分配手
    段とを設置する一方、暖房用畳は、畳とほぼ同じ大きさ
    の断熱材と、それぞれ一のジョイント部材を有し、それ
    以外の部分を閉塞してなる一対のメインパイプと、断熱
    材の表面に所定の間隔で並べ、上記一対のメインパイプ
    に連通させた複数の放熱パイプと、放熱パイプの放熱が
    伝えられる畳表とを備え、この暖房用畳を畳数に合わせ
    て敷設するとともに、各暖房用畳の一方のメインパイプ
    のジョイント部材を上記供給用分配手段に接続し、か
    つ、他方のメインパイプのジョイント部材を上記戻り用
    分配手段に接続する構成とし、供給用分配手段から、暖
    房用畳の一方のメインパイプに暖流体が供給されたと
    き、この暖流体が複数の放熱パイプを通過し、他方のメ
    インパイプを介して戻り用分配手段に還流する構成にし
    たことを特徴とする床暖房装置。
  3. 【請求項3】 幅方向に沿う線の断面が凹凸を有するシ
    ートを備え、その凹部の幅を放熱パイプの直径とほぼ同
    じにし、かつ、凸部の幅を隣り合う放熱パイプ間の距離
    とほぼ同じにし、このシートの凹部に放熱パイプをはめ
    込んで、放熱パイプを整列させた状態で断熱材の表面に
    設置したことを特徴とする請求項1又は2記載の床又は
    畳暖房装置。
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