JP2907110B2 - 積層白色ポリエステルフィルムの製造法 - Google Patents

積層白色ポリエステルフィルムの製造法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、良好な白色性を有
するとともに、機械的特性にも優れた新規な積層白色ポ
リエステルフィルムを製造する方法に関するものであ
る。
【0002】さらに詳しくは、紙の代用品、すなわちカ
ード、ラベル、シール、宅配便伝票、ビデオプリンタ用
受像紙、バーコードプリンタ用受像紙、ポスター、地
図、無塵紙、表示板、白板、印画紙、複写用紙などの基
材として有効に用いられる積層白色ポリエステルフィル
ムの製造法に関するものである。
【0003】
【従来の技術】一般に、屋外で用いられる印刷物は、紙
を用いたのでは風雨に耐えられず、従来から耐水紙ある
いはプラスチックフィルムが用いられてきた。また、ラ
ベル、シールなどの粘着紙では、貼り付けた後に剥離す
る際、紙が破れてしまうため、このような用途にもプラ
スチックフィルムが用いられている。
【0004】このような用途に用いられるフィルムに
は、白色不透明性が要求され、これを充足するものとし
て、例えばポリオレフィン樹脂に炭酸カルシウムを添加
したもの(特公昭63−64310号公報)などがある
が、これはポリオレフィンがベースのため、熱に弱く、
また機械的強度にも問題があるとされてきた。また、こ
れらの欠点を改善したものとしてポリエステルをベース
としてポリプロピレンを添加したもの(例えば、特開昭
63-1168441号公報)がある。
【0005】しかしながら、これら従来のフィルムに
は、次のような不都合があった。
【0006】 ポリオレフィンがベースのフィルムは
耐熱性に欠け、また機械的強度が弱い。
【0007】 フィルムの色調が黄味を帯びており高
級感を損ねる。
【0008】 ポリエステルをベースにしたものはコ
ストが高い。
【0009】 フィルムの面積あたりのコストを下げ
るため内部に微細気泡を作り、見かけ密度を下げたフィ
ルムは劈開しやすい。劈開を抑えるためには内部の微細
気泡を減らす、すなわち密度を高く保つ必要があり、こ
れは、結局、白色性と軽さを損ねることとなる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来技術に
おけるこのような課題を解決し、美しい白色を呈し、内
部に無数の微細気孔が存在するにも拘らず劈開しにく
く、かつ層間の破壊強度等も大きな、新規な積層白色ポ
リエステルフィルムを製造することのできる方法を提供
することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成する
本発明の積層白色ポリエステルフィルムの製造法は、次
の(1)から(5)の構成からなるものである。
【0012】すなわち、(1)ポリエステルにポリオレ
フィン樹脂が30重量%を越えない量で添加され、ポリ
アルキレングリコールまたはその共重合体が0.5〜5
重量%添加されてなるポリエステル層と、他のポリエス
テル層Aとを積層してTダイからシート状に押出し成形
し、しかる後、2軸延伸工程に供することを特徴する積
層白色ポリエステルフィルムの製造法。
【0013】さらに好ましくは、(2)ポリオレフィン
樹脂が、ポリメチルペンテンであることを特徴とする上
記1記載の積層白色ポリエステルフィルムの製造法であ
る。
【0014】あるいは、好ましくは、(3)ポリオレフ
ィン樹脂が、ポリプロピレンであることを特徴とする上
記1記載の積層白色ポリエステルフィルムの製造法であ
る。
【0015】さらに好ましくは、(4)2軸延伸工程に
おいて、面積倍率(縦延伸倍率×横延伸倍率)4〜25
倍で延伸することを特徴とする上記1、2または3記載
の積層白色ポリエステルフィルムの製造法である。
【0016】さらに好ましくは、(5)製造される積層
白色ポリエステルフィルムの他のポリエステル層Aの厚
さが2〜8μmのものであることを特徴とする上記1、
2、3または4記載の積層白色ポリエステルフィルムの
製造法である。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、さらに詳しく本発明の積層
白色ポリエステルフィルムの製造法について説明をす
る。
【0018】本発明でいうポリエステルとは、フィルム
を成形し得るものであればどのようなものでもよく、例
えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリテトラメチレ
ンテレフタレート、ポリエチレン-o- オキシベンゾエー
ト、ポリ-1,4- シクロヘキシレンジメチレンテレフタレ
ート、ポリエチレン-2,6- ナフタレンジカルボキシレー
トなどを用いることができる。もちろん、これらのポリ
エステルはホモポリエステルであっても、コポリエステ
ルであってもよく、共重合成分としては、例えば、ジエ
チレングリコール、ネオペンチルグリコール、ポリアル
キレングリコールなどのジオール成分、アジピン酸、セ
パシン酸、フタル酸、イソフタル酸、2,6-ナフタレンジ
カルボン酸、5-ナトリウムスルホイソフタル酸などのジ
カルボン酸成分を用いることができる。
【0019】本発明に用いられるポリエステルとして
は、ポリエチレンテレフタレートが好ましい。ポリエチ
レンテレフタレートフィルムは耐水性、耐久性、耐薬品
性などに優れているから、本発明の所期の効果をより効
果的に達成できるからである。本発明において、ポリエ
ステルにポリオレフィン樹脂が30重量%を越えない量
で添加され、ポリアルキレングリコールまたはその共重
合体が0.5〜5重量%添加されてなるポリエステル層
は、白色のポリエステル層をなすものである。該白色ポ
リエステル層は、ポリエステルからなる層中に無数の微
細な気泡が含有せしめられてなるものであって、この微
細な気泡によって光を散乱し、白色不透明とされている
ものである。該白色ポリエステル層には、さらに、白色
度、光学濃度を増すために、無機粒子をポリエステル中
に添加することも好ましいことである。無機粒子として
は、タルク、酸化マグネシウム、石コウ、硫酸バリウ
ム、炭酸マグネシウムなどを用いることができるが、炭
酸カルシウム、二酸化チタン、硫酸バリウムなどが中で
は好ましい。また白色度を高めるために、螢光増白剤を
添加することも好ましい。
【0020】該白色ポリエステル層を形成するために添
加されるポリオレフィン樹脂は、ポリエステルと混合し
てフィルムを成形しうるものである必要があるが、例え
ば低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロ
ピレン、ポリブテン、ポリメチルペンテンなどを用いる
ことができる。また、必ずしもホモポリマーに限定され
るものでなく、これらのコポリマーであってもよい。中
でも臨界表面張力の小さなポリオレフィンが良く、ポリ
プロピレン、ポリメチルペンテンの2種が好ましい。特
にポリメチルペンテンはポリエステルとの剥離性が良
く、延伸の際の微細気泡を作りやすいので特に好ましい
ものである。
【0021】該ポリオレフィン樹脂の添加量は、ポリウ
ステルに対して30重量%を越えないことが肝要であ
り、実際的には3〜30重量%であることが好ましく、
より好ましくは5〜20重量%である。添加量が少ない
と、微細気泡の生成量が少なく、白色性が乏しくなると
ともに白色ポリエステルフィルムの見かけ密度が高くな
る方向にあり、軽さが要求される分野の用途には適さな
くなる。一方、添加量が30重量%を越えると、フィル
ムの延伸性が悪くなり製膜性において悪くなってくるの
で実際的ではない。
【0022】更に、添加されるポリアルキレングリコー
ルまたはその共重合体は、ポリエチレングリコール、ポ
リプロピレングリコール、エチレングリコールとプロピ
レングリコールの1:1共重合体、メトキシポリエチレ
ングリコールなどを用いることができるが、特にこれら
に限定されるものではない。本発明者らの各種検討によ
れば、これらポリアルキレングリコールを添加すること
により、ポリオレフィン樹脂の分散状態を細かくするこ
とができるのである。該ポリアルキレングリコールの添
加量としては、0.5〜5重量%の範囲内とすることが
肝要である。さらに好ましくは、0.5〜3重量%であ
る。添加量が0.5重量%未満であると、ポリオレフィ
ン樹脂の微分散化の効果が乏しくなる。一方、添加量が
5重量%を越えると熱安定性が悪くなり、白色ポリエス
テル層が黄味がかった色となり好ましくない。
【0023】特に、ポリアルキレングリコールとして
は、ポリエチレングリコールが好ましい。分子量として
は500〜30,000、好ましくは1,000〜1
0,000のものが良い。分子量が500未満である
と、白色ポリエステル層が黄味がかった色となりやす
い。また、30,000を越えるとフィルムの劈開強度
が弱くなる。また、ポリエチレングリコールを用いると
きには、他のポリアルキレングリコールよりもフィルム
の延伸性がよく、微細気泡の生成をより促進できて好ま
しい。
【0024】ちなみに、本発明者らの知見によれば、い
わゆる界面活性剤を添加した場合でもポリオレフィン樹
脂の分散状態を細かくすることができるが、この場合、
ポリオレフィン樹脂とポリエステルの接着性が高くな
り、延伸した際の微細気泡の生成を阻害するようにな
り、結局は好ましくはない。
【0025】これに対して、驚くべきことに、ポリアル
キレングリコールを添加した場合には、ポリオレフィン
樹脂の分散状態を微細化した上で、微細気泡の生成を阻
害しないしなく、さらには、微細気泡の生成を促進させ
ている。さらに驚くべきことには、ポリアルキレングリ
コールの添加によって劈開強度の向上が認められるので
ある。
【0026】上述のようにして形成される白色のポリエ
ステル層は、他のポリエステル層Aと積層されて積層シ
ート状にTダイから押出し成形されて、さらに、2軸延
伸工程に供されて積層白色フィルムとして完成される。
該他のポリエステル層Aは、積層白色フィルムとしての
最終製品中において、その厚さが2〜8μmの範囲とな
るようにして設けられるのがよい。
【0027】積層フィルムとするに際しては、白色ポリ
エステル層の少なくとも片面にポリオレフィン樹脂及び
ポリアルキレングリコールまたはその共重合体が添加さ
れていない他のポリエステル層Aを積層して積層複合フ
ィルムとすることが肝要である。
【0028】本発明者らの知見によれば、一般に、ポリ
アルキレングリコールを添加していない白色ポリエステ
ル層にポリエステル層Aを積層した場合、劈開強度はあ
まり強くならない。ところが、ポリアルキレングリコー
ルを添加した白色ポリエステル層にポリエステル層Aを
積層した場合には、ポリアルキレングリコールとの相乗
作用により、飛躍的に劈開強度が向上する。また、ポリ
エステル層Aがない場合、白色ポリエステル層表面にポ
リオレフィン樹脂も存在するため、表面の接着力がポリ
エステルより悪くなるが、表面にポリエステル層Aを積
層することにより、接着力の悪化を防ぐことができる。
【0029】また積層の厚みとしては、10μm以下が
好ましい。10μmを越えると、積層したポリエステル
層Aと内部の微細気泡含有層との界面での剥離が起きや
すくなる。
【0030】実際に白色ポリエステル層とポリエステル
層Aとは、例えば、次の方法で積層されて積層白色フィ
ルムとされる。
【0031】すなわち、ポリエステルのチップ及びポリ
アルキレングリコールをポリエステルに重合反応中ある
いは重合完了時に添加したマスターチップを十分に真空
乾燥した後に、ポリオレフィン系樹脂のチップを混合
し、270〜300℃に加熱された押出機に供給し、T
ダイよりシート状に成形する。また、ポリエステル層A
を積層する場合、別に乾燥したポリエステルのチップを
別の押出機に供給し、Tダイから積層されたシート状と
して押出し成形する。このとき、無機粒子を添加する場
合、ポリエステルのチップに無機粒子のマスターチップ
を混合して真空乾燥し、押出機に供給するのがよい。ポ
リアルキレングリコールは、ポリエステル重合時あるい
は重合完結時に添加してマスターチップ化するのが好ま
しいが、必ずしもこの限りでない。また、3成分を予め
ペレタイザーなどで混練しておいてもよい。
【0032】さらにフィルムを表面温度10〜60℃の
冷却ドラムで冷却固化した未延伸フィルムを80〜12
0℃に加熱したロール群に導き、長手方向に縦延伸し、
20〜30℃のロール群で冷却する。
【0033】続いて、縦延伸したフィルムの両端をクリ
ップで把持しながらテンターに導き90〜140℃に加
熱した雰囲気中で長手に垂直な方向に横延伸する。
【0034】延伸倍率は縦、横それぞれに2〜5倍に延
伸するが、その面積倍率(縦延伸倍率×横延伸倍率)は
4〜25倍であることが肝要である。該面積倍率が4倍
未満であると得られるフィルムの易切断性が不良なもの
となり、逆に25倍を越えると延伸時に破れを生じやす
くなり、製膜性で問題が出てくる場合が多い。
【0035】本発明では、積層白色ポリエステルフィル
ムとされているので、上述のような面積倍率の延伸も比
較的容易に行なうことができる。
【0036】こうして得られた二軸延伸フィルムは、さ
らに平面性、寸法安定性を付与するために、テンター内
で150〜235℃の熱固定を行ない、均一に徐冷後、
室温まで冷やして巻取り、本発明にかかる積層白色ポリ
エステルフィルムを製造することができる。
【0037】本発明において、ポリエステル層Aに無機
粒子を添加してもよい。無機粒子を添加することによっ
て、フィルム表面の滑りを良くし、また、光沢感を消す
こともできる。無機粒子の添加量は0.05〜25重量
%が好ましい。無機粒子としては、炭酸カルシウム、二
酸化ケイ素、二酸化チタン、硫酸バリウムなどを用いる
とこができる。添加量が0.05重量%未満であるとフ
ィルムの滑りが紙に比較し悪いものとなり、印刷などの
後加工での生産性が良くない。添加量が25重量%を超
えると、フィルムの表面が弱くなり、後加工の際、紙粉
などのトラブルを起こしやすい。
【0038】好ましく形成された本発明にかかる積層白
色ポリエステルフィルムの劈開強度は、概して250g
/15mm以上の値を示すものである。より好ましく作ら
れたものは300g/15mm以上、さらに好ましく作ら
れたものは350g/15mm以上を示す。劈開強度が2
50g/15mm未満であると、ラベル、シール用途に用
いた場合に、再剥離せんとするときにフィルムが破壊さ
れやすく望ましくなく、本発明にかかるフィルムは、そ
のような用途にも十分に使用できるものである。
【0039】本発明によって得られる積層白色ポリエス
テルフィルムの見かけ密度は、微細気泡の生成量で決ま
ってくるものであり、特別に限定されるものではない
が、一般的には、0.5g/cm3 以上、1g/cm3 近辺
の範囲内の値を示すものである。1g/cm3 を大きく越
える場合にはコストを安くすることが難しく、一部分野
を除いて紙に対する競争力が小さくなり望ましくない。
【0040】また、見かけ密度が0.5g/cm3 未満で
あると内部の微細気泡の量が多すぎるため、劈開強度を
250g/15mm以上にすることが難しくなり、フィル
ムの強度が弱くなり、もろいものとなるので実用性が低
くなってくる。
【0041】本発明の方法によって得られる積層白色ポ
リエステルフィルムの光学濃度は、概して0.7以上、
1.6以下のものであって、さらには0.8以上、1.
6以下のより優れたものも提供できる。光学濃度が0.
7未満であると、フィルムの隠蔽性が小さいため裏側が
透けて見えて好ましくない。また、光学濃度が1.6を
越えるためには、多量の微細気泡を含まねばならず、フ
ィルムの強度が弱くなり好ましくない。
【0042】また、本発明により得られる積層白色ポリ
エステルフィルムの白色度は、概して80%以上、11
0%以下のものである。より好ましく得られたものは8
5%以上、105%以下である。白色度が80%未満で
あるとフィルムが黄味がかっており、印刷の高級感を損
ねる方向である。また、白色度が110%を越えると青
味がかり、同様に高級感が悪くなる。
【0043】[物性の測定法ならびに効果の評価方法] (1)見かけ密度 四塩化炭素-n- ヘプタン系の密度勾配管によった。
【0044】(2)劈開強度 測定するフィルムにポリウレタン系プライマーを塗布
し、厚み2μmの塗膜を形成し、50℃の温度で未延伸
ポリプロピレンフィルム(厚さ100μm、東レ合成フ
ィルム(株)製)を貼り合わせ、40℃×48時間エー
ジングした後に、幅15mmに切り、一端を剥してテンシ
ロンに取り付け、貼り合わせ部を剥した部分に対し直角
に保ち、測定フィルムと未延伸フィルムを剥離したとき
の強度を劈開強度とする。このときの剥離速度は300
mm/分である。このとき、フィルムが破壊されず接着剤
層で剥離したものは除き、5本の平均値をとる。
【0045】(3)光学濃度 フィルムを150μmの近辺の厚みになるように重ね、
光学濃度計(マクベス社製 TR927)で透過濃度を
測定する。厚みと光学濃度のプロットを行ない、150
μmの厚みに相当する光学濃度を求めた。
【0046】(4)白色度 JIS−L−1015に基づき、波長450nmのときの
反射率をB%、波長550nmのときの反射率をG%とし
たとき 白色度=4B−3G % (5)セロハンテープ剥離強度 フィルム表面にセロハンテープ(ニチバン社製幅18m
m)を長さ10cm貼り、1kg/cm2 の荷重を10秒間か
けた後に、フィルムと垂直方向に手で瞬間的に引きはが
す。このときのフィルム表面及びセロハンテープへの付
着状態から次の4水準に分ける。
【0047】A:5回行なって、5回ともフィルム表面
に変化なく、またセロハンテープに付着物がない場合。
【0048】B:5回行なって、少なくとも1回、フィ
ルム表面に浮き上がり、けばだちなどが見られるもの
の、セロハンテープに付着物がない場合。
【0049】C:5回行なって、少なくとも1回、フィ
ルム表面の一部が破壊されセロハンテープに付着した場
合。
【0050】D:5回行なって、少なくとも1回、フィ
ルム表面のほぼ全面がセロハンテープに付着した場合。
【0051】(6)延伸性 製膜中の状態から以下の様に判断した。
【0052】○:製膜中、縦延伸切れ、横延伸破れを起
こすことなく、また延伸むらのない均質なフィルムを採
取できる状態。
【0053】△:製膜中、横延伸破れを起こすが、容易
に破れを直すことができ、また延伸むらのない均質なフ
ィルムを採取できる状態。
【0054】×:横延伸破れ、あるいは縦延伸切れを頻
繁に起こし、延伸できた場合でも、延伸むらを起こして
いるもの。
【0055】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて説明する。
【0056】実施例1、2、比較例1〜4 ポリエチレンテレフタレートのチップに、ポリオレフィ
ン樹脂としてポリメチルペンテンを10重量%、および
表1に示す相溶化剤の6重量%マスターチップを表1の
割合になるように混合し、270〜300℃に加熱され
た押出機に供給して該押出機から押出し、他の押出機か
ら押出したポリエチレンテレフタレート(A層)を両面
に積層してシート状にTダイから押出し成形して積層未
延伸フィルムを得た。さらに、表面温度25℃の冷却ド
ラムで冷却固化させた該積層未延伸フィルムを80〜9
8℃に加熱したロール群に導き、長手方向に3倍延伸
し、25℃のロール群で冷却した。続いて縦延伸したフ
ィルムの両端をクリップで把持しながらテンターに導き
130℃に加熱された雰囲気中で長手に垂直な方向に3
倍横延伸した。その後、テンター内で220℃の熱固定
を行ない均一に徐冷した後、巻き取り50μm厚さのフ
ィルムを得た。
【0057】得られた積層白色フィルムの物性は、表1
の通りである。ポリアルキレングリコールの添加量が
0.5重量%未満であると(比較例1、2)、劈開強度
が250g/15mm未満となり、機械的特性の優れたも
のを製造することが難しい。
【0058】また、相溶化剤としてポリアルキレングリ
コール以外のものを用いた場合(比較例3)は、劈開強
度の改良が、本発明で所望するレベルまで認められな
い。
【0059】また、ポリエチレングリコールを用いた場
合が、より密度が下がっていて軽いものにできる(実施
例1、2)。
【0060】また、ポリオレフィン樹脂の添加量が30
重量%を越えるもの(比較例4(50μm厚さの単一層
膜として評価))は、機械特性も劣るほか、製膜性が良
くなく、実際生産面でも問題があると判断されるもので
もあった。
【0061】実施例3、4 表1に示した割合で前述の通りに押出機から押出し、他
の押出機から押出したポリエチレンテレフタレートと積
層された積層シートをTダイから押出してシート状に成
形した。その後は前述の通りの方法で50μm厚さのフ
ィルムを得た。得られたフィルムの物性は表1の通りで
ある。実施例1も参照して、積層(A層)の厚さが、2
μm(実施例1)から4μm(実施例4)、さらに8μ
m(実施例3)と厚くなるに従って劈開強度が強くなる
ことがわかる。
【0062】
【表1】
【0063】
【発明の効果】本発明によれば、耐熱性、機械強度に優
れ、かつ白色性に優れ、かつ、劈開強度が強い、極めて
実用化値の高い白色フィルムを低コストで製造すること
ができるものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B29L 9:00 (56)参考文献 特開 平2−235942(JP,A) 特開 平2−80247(JP,A) 特公 平7−37098(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B29C 47/00 - 47/96 B32B 27/36

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリエステルにポリオレフィン樹脂が30
    重量%を越えない量で添加され、ポリアルキレングリコ
    ールまたはその共重合体が0.5〜5重量%添加されて
    なるポリエステル層と、他のポリエステル層Aとを積層
    してTダイからシート状に押出し成形し、しかる後、2
    軸延伸工程に供することを特徴する積層白色ポリエステ
    ルフィルムの製造法。
  2. 【請求項2】ポリオレフィン樹脂が、ポリメチルペンテ
    ンであることを特徴とする請求項1記載の積層白色ポリ
    エステルフィルムの製造法。
  3. 【請求項3】ポリオレフィン樹脂が、ポリプロピレンで
    あることを特徴とする請求項1記載の積層白色ポリエス
    テルフィルムの製造法。
  4. 【請求項4】2軸延伸工程において、面積倍率(縦延伸
    倍率×横延伸倍率)4〜25倍で延伸することを特徴と
    する請求項1、2または3記載の積層白色ポリエステル
    フィルムの製造法。
  5. 【請求項5】製造される積層白色ポリエステルフィルム
    の他のポリエステル層Aの厚さが2〜8μmのものであ
    ることを特徴とする請求項1、2、3または4記載の積
    層白色ポリエステルフィルムの製造法。
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