JP2906079B2 - ボンド磁石用フェライト粒子粉末材料及びその製造法 - Google Patents

ボンド磁石用フェライト粒子粉末材料及びその製造法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、天然若しくは合成ゴム又はプラスチックス
材料と磁性粉末材料を主体として製造されるボンド磁石
に用いられる機械配向度が優れているボンド磁石用フェ
ライト粒子粉末材料に関するものである。
〔従来の技術〕
ボンド磁石は、焼結磁石に比べ、軽量で、寸法精度が
良く、複雑な形状も容易に量産化できる等の利点がある
為、玩具用、事務用具用、音響機器用等の各種用途に広
く使用されている。
近年、各分野における用具や機器の小型軽量化に伴っ
て、これに使用されるボンド磁石の高性能化による磁石
自体の小型化が強く要望されている。
ボンド磁石は、一般に、天然若しくは合成ゴム又はプ
ラスチックス材料と磁性粉末材料とを混練した後、磁場
中で成形する又は機械的手段により成形することにより
製造される。
磁場中で成形される磁場配向成形品は、特に形状の複
雑化した部品に用いられ、しかも高い残留磁束密度Brが
要求されている分野で用いられている。この磁場配向成
形法は超薄物の配向がむずかしい、消磁しても配向
磁場が若干残る等の問題点がある。
一方、機械的手段により成形される機械配向成形品
は、複雑な形状をした部品には適してはいないが、加工
が容易であるという理由で特にマイクロモータの分野に
おいて汎用されている。しかし、機械配向成形品の場
合、配向度が低いため残留磁束密度Br値に限界があると
いう問題点があった。
ボンド磁石の上記残留磁束密度Brは、磁性粉末の充填
率及び配向度に左右され、殊に、配向度の影響は大き
く、磁性粉末の配向度の向上がBr値を高めるポイントと
いえる。
〔発明が解決しようとする課題〕
高い残留磁束密度Brを有する機械配向成形品は現在最
も要求されているところであり、この為には前述した通
り磁性粉末の充填率及び配向度を極力高めることが必要
である。しかし、磁性粉末の充填率を高めた場合、ゴム
又はプラスチック材料との混練物を溶融粘度が高くなっ
て混練成形が出来なくなる。一方、配向度を高めようと
すれば磁性粉末の充填率が低下し、双方を高めるという
ことは非常に困難であった。
例えば、従来からポンド磁石用の磁性粉末材料は、周
知の通り加熱焼成してフェライト化反応を生起させるこ
とによって製造されている。磁石としての性能を十分に
発揮させる為にはフェラト化反応を十分に生起させるこ
とが必要であるが、粒子形態について言えば、フェライ
ト結晶の完全性に起因してフェライト本来の形態である
板状形態になりやすく、当該板状形態の粒子はボンド磁
石の製造に際して高充填が難しく充填率を高めることが
できなくなる。
もっとも、板状形態の粒子の粉砕処理することによっ
て、高充填を可能にし、取扱いを容易なものとする方法
も採られてはいるが、粉砕処理により粒子の板状性が崩
れ、機械的手段によって十分配向性を向上させることが
できず、機械配向度の低いものしか得られなくなる。
従って、当業界では、ボンド磁石の製造に際し、用い
られる磁性粉末材料として、機械配向度が高く、充填率
を高めることのできるボンド磁石用フェライト粒子粉末
材料を得ることが最大の技術的課題となっている。
〔課題を解決する為の手段〕
本発明者らは、ボンド磁石用フェライト粒子粉末材料
を製造するに際して、機械配向度が高くて、しかも充填
率を高められるものを得ることにより、前記技術的課題
を解決すべく種々検討を重ねた結果、本発明を完成する
に至ったのである。
即ち、本発明は、マグネトプランバイト型フェライト
原料混合物を1100℃以上で焼成したマグネトプランバイ
ト型フェライト粒子粉末に対して、Cu化合物をCuO換算
で0.06〜0.8重量%配合した後、微粉砕処理を行ってか
ら、700〜950℃の温度範囲で熱処理することを特徴とす
る機械配向度(Br/4πIs)が0.88以上であるマグネトプ
ランバイト型フィライト粒子粉末からなるボンド磁石用
フェライト粒子粉末材料である。
本発明の構成を詳しく説明すれば、次の通りである。
本発明に係るボンド磁石用フェライト粒子粉末材料は、
マグネトプランバイト型フェライト原料混合物を1100℃
以上で焼成したマグネトプランバイト型フェライト粒子
粉末に対して、Cu化合物をCuO換算で0.06〜0.8重量%配
合した後、微粉砕処理を行ってから、700〜950℃の温度
範囲で熱処理する機械配向度(Br/4πIs)が0.88以上で
あるマグネトプランバイト型フェライト粒子粉末からな
るボンド磁石用フェライト粒子粉末材料である(以下、
「本発明に係るボンド磁石用フェライト粒子粉末材料」
とする。) 本発明におけるCu化合物としてはCuO、CuCl2、CuSO4
等が使用できる。Cu化合物の配合量は、生成物であるマ
グネトプランバイト型フェライト粒子粉末に対してCuO
換算で約0.06〜0.8重量%の範囲が有効である。これ以
上配合した場合には、熱処理条件の大幅な変更が余儀な
くされ、また経済的ではない。
一方、約0.06重量%未満である場合には、本発明にお
ける効果が発現できない。
Cu化合物を配合する時点は、微粉砕処理時が適当であ
る。即ち、原料配合→焼成→微粉砕処理→熱処理の各工
程において、焼成後の時点で配合しなければならない。
焼成前に配合するとCu化合物がFe、Sr、Baと反応して固
溶体となる為機械配向度の向上には適さない。
本発明におけるCu化合物配合前のマグネトプランバイ
ト型フェライト粒子は、酸化鉄、含水酸化鉄等の鉄原料
と炭酸ストロンチウム、炭酸バリウム等の副原料とを所
定組成に配合した原料を1100℃以上の温度で焼成するこ
とにより得ることができる。尚、融剤例えば、塩化バリ
ウム等を併用すれば、低温でのマグネトプランバイト型
フェライト粒子の生成が容易となる。
焼成温度が1100℃以下の場合には、フェライト化反応
を十分生起させることができない。
本発明における微粉砕処理後の熱処理の温度は700〜9
50℃の範囲が望ましい。700℃以下である場合には、本
発明の目的を十分に達成することができない。950℃以
上である場合には、粒子相互間で軽い焼結をひき起こし
てしまうため好ましくない。
〔作用〕
先ず、本発明において最も重要な点は、本発明に係る
ボンド磁石用フェライト粒子粉末材料は、機械配向度
(Br/4πIs)が0.88以上であり、配向性が優れている点
である。
本発明に係るフェライト粒子粉末材料の配向性が優れ
ている理由について、本発明者は、従来法では生成した
板状形態の粒子を、天然、合成ゴム等への充填率を高め
るため粉砕処理を施し、単一粒子までバラバラにしてお
り、その際、粒子の角がとれ、微粉が発生し、粒子自体
は丸みを帯びてくる。この状態の粒子を粉砕時に生じた
歪を取り除くために熱処理を施したとしても機械配向度
を低いものしか得られず、本発明に係るボンド磁石用フ
ェライト粒子粉末材料は、焼成後に、Cu化合物を配合し
ており、微粉砕処理後の熱処理時に於いてCu化合物の存
在に起因して微粉砕処理時に発生した微粉の一部が粉砕
によって角のとれた大粒子に吸収されC面方向及び粒子
の厚さ方向への成長が起り機械配向の良好な粒子形態と
なると同時に、粒子表面に存在するCuOによって天然、
合成ゴム等とのなじみが良くなることに起因してボンド
磁石の製造に際してフェライト粒子の機械配向度及び充
填率が高められるものと考えている。
〔実施例〕
次に、実施例並びに比較例により本発明を説明する。
尚、ボンド磁石の磁気特性は、BHトレーサー((株)
横河電機製)を用い、測定磁場14KOeで測定した。
実施例1 Fe2O3/SrOのモル比が6.3になるようにα−Fe2O3 861.
4g、SrCO3 138.6gBaCl2 102g及びBi2O3 2.5gをよく混合
し水にて造粒する。この造粒物を1150℃で1時間焼成し
た後、焼成物900gに対して酸化銅(CuO)を2.7g(マグ
ネトプランバイト型フェライト粒子粉末に対して0.3重
量%に相当する。)配合し、アトライターを用い微粉砕
を施した。次いで、850℃で1.5時間熱処理してボンド磁
石用フェライト粒子粉末材料を得た。
得られたフェライト粒子粉末は、X線分析の結果、マ
グネトプランバイト型ストロンチウム粒子であり、組成
分析の結果、Fe2O3/SrO=6.28であった。
ここに得られたボンド磁石用フェライト粒子粉末材料
117.0g、EVA(エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂:三
井ジュポンポリケミカル(株)製)13.0g及びステアリ
ン酸亜鉛0.3gを混合した後、80℃に加熱して混練し、続
いて60℃に設定したテスト練ロール機(NS−88型ロール
φ88mm:西村工機(株)製)を用いて厚さ2.5mmのシート
状ボンド磁石を作製した。次いでこのシートをφ25mmの
ポンチを用いて4枚打抜き積層し、測定資料とした。
測定結果は、機械配向度Br/4πIs 0.900、残留磁束密
度Brは2420 Gauss、保磁力IHCは3240 Oe、最大エネルギ
ー積(BH)maxは1.41であった。
実施例2〜7、比較例1〜3 Fe原料の量、Sr原料の量、焼成温度、Cu化合物の配合
量及び熱処理温度を種々変更させた以外は実施例1と同
様にしてボンド磁石用フェライト粒子粉末材料を製造
し、更に、該粒子粉末材料を用いてボンド磁石を製造し
た。
この時の主要製造条件及び諸特性を表1に示す。
尚、比較例3におけるCu化合物の配合した時点は、焼
成前の原料配合時である。
〔発明の効果〕 以上説明した通りの本発明に係るマグネトプランバイ
ト型フェライト粒子粉末からなるボンド磁石用フェライ
ト粒子粉末材料は、前出実施例に示した通り、焼成後に
Cu化合物を配合し、続いて熱処理を施すことによって、
機械的手段での配向性を向上させることができると同時
に充填性も高めることができ、ボンド磁石用の磁性粒子
粉末として最適なものである。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭57−32605(JP,A) 特開 昭63−156018(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C01G 49/00 - 49/08 H01F 1/34

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】マグネトプランバイト型フェライト原料混
    合物を1100℃以上で焼成したマグネトプランバイト型フ
    ェライト粒子粉末に対して、Cu化合物をCuO換算で0.06
    〜0.8重量%配合した後、微粉砕処理を行ってから、700
    〜950℃の温度範囲で熱処理することを特徴とする機械
    配向度(Br/4πIs)が0.88以上であるマグネトプランバ
    イト型フィライト粒子粉末からなるボンド磁石用フェラ
    イト粒子粉末材料。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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