JP5267771B2 - ボンド磁石用マグネトプランバイト型フェライト粒子粉末及びその製造法、該マグネトプランバイト型フェライト粒子粉末を用いた樹脂組成物、ボンド磁石並びにマグネットロール - Google Patents

ボンド磁石用マグネトプランバイト型フェライト粒子粉末及びその製造法、該マグネトプランバイト型フェライト粒子粉末を用いた樹脂組成物、ボンド磁石並びにマグネットロール Download PDF

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本発明は、磁気特性に優れ、機械的強度に優れると共に、保磁力iHcに優れたボンド磁石を得ることができるボンド磁石用マグネトプランバイト型フェライト粒子粉末及びその製造法に関するものであり、該マグネトプランバイト型フェライト粒子粉末を用いたボンド磁石用樹脂組成物、ボンド磁石並びにマグネットロールに関する。
周知の通り、ボンド磁石は、焼結磁石に比べ、軽量で、寸法精度が良く、複雑な形状も容易に量産化できる等の利点があるため、玩具用、事務用具用、音響機器用等の各種用途に広く使用されている。
ボンド磁石に用いられる磁性粉末として、Nd−Fe−B系に代表される希土類磁石粉末やフェライト粒子粉末が知られている。希土類磁石粉末は高い磁気特性を有する反面、価格も高価であって、使用できる用途が制限されている。一方、フェライト粒子粉末は希土類磁石粉末に比べて磁気特性の面では劣っているが、安価であり化学的に安定であるため幅広い用途に用いられている。
ボンド磁石は、一般に、ゴム又はプラスチックス材料と磁性粉末とを混練した後、磁場中で成形するか、或いは機械的手段により成形することにより製造されている。
近年、各分野における用具や機器の小型化・軽量化に伴って、使用されるボンド磁石の高性能化とともに機械的強度に優れることが要求されている。
即ち、小型化された機器内のボンド磁石は過酷な条件で使用されることが多くなり、機械的な強度が要求される。例えば、コピー機、プリンター等では、マグネットロールが使用されているが、装置の長寿命化、及び、高速回転で用いられるため、機械的強度が高いことが強く要求されている。
そこで、ボンド磁石に用いるマグネトプランバイト型フェライト粒子粉末においても、前記要求を満たすことができるフェライト粒子粉末が要求されている。
これまで、ボンド磁石用フェライト粒子粉末について種々の改良が行われており、例えば、アルカリ金属化合物又はアルカリ土類金属化合物を融剤として用いてフェライト粒子粉末を製造する方法(特許文献1)、フェライト粒子粉末をアルカリ処理した後、カップリング剤で表面処理する方法(特許文献2)、フェライト仮焼粉末にCaO及びSiOを添加し焼結してフェライト磁石を得る方法(特許文献3)、フェライト粒子粉末の粒度分布を制御する方法(特許文献4)等が知られている。
特開昭55−145303号公報 特開平5−41314号公報 特開平5−275221号公報 特開平4−224116号公報
前記要求を満たすボンド磁石用マグネトプランバイト型フェライト粒子粉末は現在、最も要求されているところであるが、前記要求を十分に満たすものは未だ得られていない。
即ち、前出特許文献1乃至4に記載されたフェライト粒子粉末を用いたボンド磁石は、機械的強度に優れているとは言い難いものである。
そこで、本発明は、機械的強度に優れたボンド磁石が得られるボンド磁石用マグネトプランバイト型フェライト粒子粉末を得ることを技術的課題とする。
前記技術的課題は、次の通り本発明によって達成できる。
即ち、本発明は、マグネトプランバイト型フェライト粒子粉末のカルシウムの含有量が、Caとして900〜2500mg/kg(0.09〜0.25重量%)であり、pHが10.5〜12.5であり、平均粒径が1.0〜3.0μmであることを特徴とするボンド磁石用マグネトプランバイト型フェライト粒子粉末である(本発明1)。
また、本発明は、原料粉末を配合・混合し、得られた原料混合粉末を大気中、900〜1250℃の温度範囲で仮焼した後、粉砕、水洗処理し、次いで、大気中、700〜1100℃の温度範囲でアニール加熱処理するボンド磁石用マグネトプランバイト型フェライト粒子粉末材料の製造方法において、前記仮焼以降のいずれかの工程におけるマグネトプランバイト型フェライト粒子粉末に対して、Ca化合物を前記フェライト粒子粉末に対して、1500〜30000mg/kg(0.15〜3.00重量%)添加することを特徴とする請求項1記載のボンド磁石用マグネトプランバイト型フェライト粒子粉末材料の製造方法である(本発明2)。
また、本発明は、前記ボンド磁石用マグネトプランバイト型フェライト粒子粉末を用いた樹脂組成物である(本発明3)。
また、本発明は、前記ボンド磁石用マグネトプランバイト型フェライト粒子粉末を用いたボンド磁石である(本発明4)。
また、本発明は、前記ボンド磁石用マグネトプランバイト型フェライト粒子粉末を用いたマグネットロールである(本発明5)。
本発明に係るボンド磁石用フェライト粒子粉末は、カルシウムをCa換算で900〜2500mg/kg(0.09〜0.25重量%)含有しており、その一部若しくは全部はフェライト粒子に化学吸着または化学結合しており、有機バインダー及び/又はシランカップリング剤と相互作用する磁性粉末であり、ボンド磁石用磁性粉末として好適である。
本発明に係る樹脂組成物は、強度に優れた成形体が得られるので、ボンド磁石用として好適である。
本発明に係るマグネットロールは、機械的強度に優れるので、好適である。
以下、本発明を詳細に説明する。
先ず、本発明に係るボンド磁石用マグネトプランバイト型フェライト粒子粉末(以下、「フェライト粒子粉末」という。)について説明する。
本発明に係るフェライト粒子粉末の組成は、特に限定されるものではなく、Sr系フェライト粒子粉末、Ba系フェライト粒子粉末のいずれでもよい。また、La、Nd、Pr、Co、Zn等の異種元素を含有してもよい。また、等方性、異方性フェライトのどちらを使用しても良いが、マグネットロールなどの成型体表面の磁力を大きくするためには異方性フェライトを使用することが好ましい。
本発明に係るフェライト粒子粉末のカルシウム含有量は、Ca換算で900〜2500mg(0.09〜0.25重量%)である。Ca存在量が900mg/kg(0.09重量%)未満の場合、樹脂との反応性が低いため、機械的強度に優れた成形体が得られない。2500mg/kg(0.25重量%)を越える場合には、樹脂との反応性が高くなり過ぎることで、機械的強度に優れた成形体が得られない。好ましくは900〜2000mg/kg(0.09〜0.20重量%)である。
本発明に係るフェライト粒子粉末の平均粒径は1.0〜3.0μmである。平均粒径が1.0〜3.0μmの範囲以外の場合には、ボンド磁石にする際に高充填ができなくなる為、高い磁気特性を有するボンド磁石を得ることが困難となる。より好ましくは1.0〜2.5μm、更により好ましくは1.0〜2.0μmである。
本発明に係るフェライト粒子粉末の粉体pHは10.5〜12.5である。フェライト粒子粉末の粉体pHが前記範囲外の場合には、ボンド磁石にした際に、機械的強度に優れた成形体が得られない。より好ましくは10.5〜12.0である。
本発明に係るフェライト粒子粉末のBET比表面積値は1.0〜3.0m/gが好ましい。より好ましくは1.0〜2.5m/gである。
本発明に係るフェライト粒子粉末の圧縮密度CDは、3000〜3500kg/m(3.00〜3.50g/cm)が好ましい。圧縮密度が3000kg/m(3.00g/cm)未満の場合には、充填性が低下するため、高い磁気特性を有するボンド磁石が得られない。圧縮密度が3500kg/m(3.50g/cm)を超える場合には、磁気特性などに問題はないが工業的には安定生産が困難である。フェライト粒子粉末の圧縮密度はより好ましくは3100〜3500kg/m(3.00〜3.50g/cm)であり、さらに好ましくは3200〜3450kg/m(3.00〜3.45g/cm)である。
本発明に係るフェライト粒子粉末の飽和磁化値σは65.0〜73.0Am/kg(65.0〜73.0emu/g)が好ましく、保磁力iHcは、135〜279kA/m(1700〜3500Oe)が好ましい。
次に、本発明に係るフェライト粒子粉末の製造法について述べる。
本発明に係るフェライト粒子粉末は、所定の配合割合で原料粉末を配合・混合して、得られた原料混合粉末を大気中、900〜1250℃の温度範囲で仮焼した後、粉砕、水洗処理し、次いで、大気中、700〜1100℃の温度範囲でアニール加熱処理する製造法において、Ca化合物を1500〜30000mg/kg(0.15〜3.00重量%)添加することにより得ることができる。尚、Ca化合物の添加は仮焼工程以降であればどの工程で行ってもよい。
原料粉末としては、マグネトプランバイト型フェライトを形成する各種金属の酸化物粉末、水酸化物粉末、炭酸塩粉末、硝酸塩粉末、硫酸塩粉末、塩化物粉末等の中から適宜選択すればよい。なお、仮焼時における反応性の向上を考慮すれば、粒子径は2.0μm以下が好ましい。
Ca化合物としては、Ca(OH)、CaO、CaCOなど特に制限するものではないが、反応性に優れるCa(OH)、CaOが好ましく、Ca(OH)がより好ましい。
また、本発明においては、原料混合粉末に融剤を添加して仮焼することが好ましい。融剤としては、各種融剤を用いることができ、例えば、SrCl・2HO、CaCl・2HO、MgCl、KCl、NaCl、BaCl・2HO及びNaである。添加量は、原料混合粉末100重量部に対してそれぞれ1〜10重量部が好ましい。より好ましくは1〜8重量部である。
また、本発明においてはBiを原料混合粉末又は仮焼後の粉砕粉末に添加・混合してもよい。
なお、本発明においては、粒度分布制御の点から、大粒子と小粒子とを混合してもよい。
Ca化合物の添加量は、フェライト粒子粉末に対して1500〜30000mg/kg(0.15〜3.00重量%)である。Ca添加量が1500mg(0.15重量%)未満の場合、得られるフェライト粒子粉末を使用した成形体は、樹脂との反応性が低いため、機械的強度が十分とは言い難い。30000mg(3.00重量%)を越える場合には、樹脂との反応性が高くなり過ぎることで、機械的強度に優れた成形体が得られない。より好ましくは3000〜20000mg/kg(0.30〜2.00重量%)である。
次に、本発明に係るフェライト粒子粉末を用いたボンド磁石用組成物について述べる。
本発明に係るボンド磁石組成物は、ボンド磁石用組成物中における前記フェライト粒子粉末の割合が70〜95重量部と有機バインダー成分およびシランカップリング剤成分を総量で5〜30重量部になるように、混合混練したものである。
有機バインダーとしては従来のボンド磁石に使用されているものであれば特に制限はなく、ゴム、塩化ビニル樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、エチレンーエチルアクリレート共重合樹脂、PPS樹脂、ポリアミド(ナイロン)樹脂、ポリアミドエラストマー、重合脂肪酸系ポリアミド等から用途に応じて選択・使用できる。また、必要に応じてステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム等の公知の離型剤を添加することができる。
本発明に係るボンド磁石の残留磁束密度Brは230mT(2300G)以上が好ましく、より好ましくは235mT(2350G)以上である。保磁力iHcは119〜279kA/m(1500〜3500Oe)が好ましく、より好ましくは127〜259kA/m(1600〜3250Oe)である。最大エネルギー積BHmaxは10.3kJ/m(1.30MGOe)以上が好ましく、より好ましくは10.7kJ/m(1.35MGOe)以上である。
次に、本発明に係るフェライト粒子粉末、樹脂バインダー、シランカップリング剤を用いたボンド磁石用組成物の製造法について述べる。
本発明に係るボンド磁石は、周知のボンド磁石の製造法によって得ることができ、例えば、本発明に係るフェライト粒子粉末と前記結合樹脂とを混合した後、混練押出機などを用いて溶融混練し、混練物を粒状、ペレット状に粉砕または切断することによって得られる。
次に、マグネットロールに関して記載する。
マグネットロールは、ボンド磁石用フェライト磁性粉と有機バインダー成分等を予め混合、および/または、それらを混合後に溶融混練まで実施してペレット状に粉砕または切断してボンド磁石組成物として、溶融状態で金型のキャビティーの磁場中に射出し、磁性粉を配向させる所謂磁場射出成型において周面上に複数の磁極を有する柱状の本体部と、この本体部の両端面に設けられた軸部とを一体して成型することによって得た。なお、成型体は直径13.6mmで長さが220mmの胴体部と直径5mm(円心は直径13.6mmの胴体部と同一)の軸部を両端に有する一体成型したものである。
<作用>
本発明に係るフェライト粒子粉末がCaを含有することで、該フェライト粒子粉末を含んだ成型体の機械的強度が優れることについては未だ明らかではないが、本発明者は次のように推定している。
本発明に係るボンド磁石用フェライト粒子粉末は、Caを含有することで有機バインダー成分とシランカップリング剤の反応性が向上して、フェライト粒子粉末、有機バインダー及びシランカップリング剤の3成分の相溶性が相乗的に向上したため、フェライト粒子粉末及び有機バインダーが強固に結合したためと推定している。
本発明の代表的な実施の形態は次の通りである。
本発明に係るフェライト粒子粉末の平均粒径は、「粉体比表面積測定装置SS−100」(島津製作所(株)製)を用いて測定した。
本発明に係るフェライト粒子粉末のBET比表面積は、「4検体全自動比表面積測定装置4ソーブU2」(湯浅アイオニクス(株)製)を用いて測定した。
本発明に係るフェライト粒子粉末の圧縮密度には、粒子粉末を1t/cmの圧力で圧縮したときの密度を採用した。
本発明に係るフェライト粒子粉末の粉体pHは、JIS K5101−17−1に準拠して「ガラス電極式水素イオン濃度計M8E」((株)堀場製作所製)を用いて測定した。
ボンド磁石組成物の成型密度は、ボンド磁石組成物を25mmφ、10.5mmの高さの金型内で溶融状態にして成型したコアを「電子比重計EW−120SG」((株)安田精機製作所製)で測定して求めた。
ボンド磁石組成物の磁気特性(残留磁束密度Br、保磁力iHc、保磁力bHc、最大エネルギー積BHmax)は、ボンド磁石組成物を25mmφ、10.5mmの高さの金型内で溶融状態として、4kOeで磁場配向した後、「直流磁化特性自動記録装置3257」(横川北辰電気(株)製)を用いて14kOeの磁界中で測定して求めた。
ボンド磁石組成物を用いた射出成型は、(株)日本製鋼所製の射出成形機110ELII型を用いて、直径13.6mmで長さが220mmの胴体部と直径5mm(円心は直径13.6mmの胴体部と同一)の軸部を両端に有する一体成型として、射出成型機内で胴体部にS1、S2、N1、N2のように4極に着磁した後、冷却してマグネットロールとして取り出した。
また、金型の設定温度は100℃として、マグネットロール表面温度も100℃近傍まで冷却した。
マグネットロールの機械的強度は、大気中で24時間放置した後、マグネットロール本体部の3点曲げ強度をオートグラフAG−Iシリーズ」((株)島津製作所製)で測定して曲げ強度として求めた。
実施例1
<フェライト粒子粉末の製造>
粉末状のα−Fe、SrCOを組成がSrO・nFe[n=6.3]となるように秤量して、湿式アトライターで30分間混合した後、濾過、乾燥した(第一湿式混合粉砕工程)。
得られた混合粉末にSrCl及びNaの混合水溶液を添加してよく混合した後、造粒した。このとき、SrCl及びNaの添加量は、上記原料混合粉末100重量部に対してそれぞれ3重量部、0.5重量部とした。得られた造粒物を大気中1200℃で2時間仮焼した(仮焼工程)。
得られた仮焼物を粗粉砕した後に、湿式アトライターで30分間粉砕し、水洗、濾過、脱水した。その後、Ca(OH)を添加し、湿式アトライターで5分間混合粉砕し、濾過、脱水した(第二湿式混合粉砕工程)。このとき、Ca(OH)の添加量は、上記粗粉砕物100重量部に対して0.5重量部とした。
その後、更に、振動ミルで30分間粉砕した(乾式混合粉砕工程)。得られた粉砕物を大気中900℃で1.5時間アニール加熱処理し(熱処理工程)、次いでヘンシェルミキサーにて10分間均一混合した(均一混合工程)。
得られたフェライト粒子粉末の保磁力iHcは214.1kA/m(2690Oe)であった。平均粒径Psは1.57μmであり、BET比表面積は1.30m/gであった。圧縮密度CDは3420kg/m(3.42g/cm)であった。pHは10.8であった。また、Ca含有量は1000mg/kg(0.10wt%)であった。
実施例2〜5、比較例1〜4:
組成、仮焼時間、Ca化合物の種類、添加量及び添加時期、粉砕時間などを種々変化させた以外は、前記実施例1と同様にしてフェライト粒子粉末を作成した。作成したフェライト粒子粉末の特性を表1に示す。
実施例6
<ボンド磁石用組成物の製造>
得られたフェライト粒子粉末を乾式混合機に25000g入れ、シランカップリング剤をフェライトに対して0.6重量部添加して1時間均一になるまで混合し、さらに、6−ナイロン樹脂を2507g投入した後、さらに1時間混合してボンド磁石用組成物用の混合物を用意した。
得られたボンド磁石組成物用の混合物を2軸の混練機に定量フィードして6−ナイロンが溶融する温度において混練して、混練物をストランド状にして取り出し2mmφ×3mmの大きさのペレット状に切断してボンド磁石用組成物を得た。
このボンド磁石の残留磁束密度Brは294mT(2940G)であり、保磁力iHcは208.5kA/m(2620Oe)であり、最大エネルギー積BHmaxは16.7kJ/m(2.10MGOe)であった。
<マグネットロールの成形>
得られたボンド磁石用樹脂組成物を100℃で8時間乾燥した後、射出成型機においてボンド磁石用樹脂組成物を290℃で溶融し、射出時間1.8秒で100℃に設定された金型に射出成形して、直径13.6mmで長さが220mmの胴体部と直径5.0mm(軸心は直径13.6mmの胴体部と同一)の軸部を両端に有する一体成型マグネットロールを用意した。
得られた一体成型マグネットロールの曲げ強度は、752Nであった。
実施例7〜10、比較例5〜8:
<ボンド磁石用組成物の製造>
各種フェライト粒子粉末と6−ナイロン樹脂、シランカップリング剤からなるボンド磁石用樹脂組成物を前記実施例6と同様にして作成した。
ボンド磁石用樹脂組成物の特性を表2に示す。
<マグネットロールの成形>
種々のボンド磁石用樹脂組成物を用いて、前記実施例6と同様にしてマグネットロールを作成した。マグネットロールの特性を表2に示す。
Figure 0005267771
Figure 0005267771
本発明に係るフェライト粒子粉末を用いて製造したボンド磁石は曲げ強度に優れるので、ボンド磁石、特にマグネットロール用のフェライト粒子粉末として好適である。

Claims (5)

  1. マグネトプランバイト型フェライト粒子粉末のカルシウムの含有量が、Caとして900〜2500mg/kg(0.09〜0.25重量%)であり、pHが10.5〜12.5であり、平均粒径が1.0〜3.0μmであることを特徴とするボンド磁石用マグネトプランバイト型フェライト粒子粉末。
  2. 原料粉末を配合・混合し、得られた原料混合粉末を大気中、900〜1250℃の温度範囲で仮焼した後、粉砕、水洗処理し、次いで、大気中、700〜1100℃の温度範囲でアニール加熱処理するボンド磁石用マグネトプランバイト型フェライト粒子粉末材料の製造方法において、前記仮焼以降のいずれかの工程におけるマグネトプランバイト型フェライト粒子粉末に対して、Ca化合物を前記フェライト粒子粉末に対して、1500〜30000mg/kg(0.15〜3.00重量%)添加することを特徴とする請求項1記載のボンド磁石用マグネトプランバイト型フェライト粒子粉末材料の製造方法。
  3. 請求項1記載のボンド磁石用マグネトプランバイト型フェライト粒子粉末を用いた樹脂組成物。
  4. 請求項1記載のボンド磁石用マグネトプランバイト型フェライト粒子粉末を用いたボンド磁石。
  5. 請求項1記載のボンド磁石用マグネトプランバイト型フェライト粒子粉末を用いたマグネットロール。
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