JP2905559B2 - ポリエステル系繊維 - Google Patents

ポリエステル系繊維

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Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は高協力ポリエステル系の繊維に関するもので
あり、更に詳しくは溶融粘度が低く繊維化が容易である
ポリエステル系の繊維、特にポリエチレンテレフタレー
ト系の繊維、なかでもカチオン染料に染色可能な改質ポ
リエステル系繊維に関するものである。
〈従来の技術〉 ポリエステルは多くの優れた特性を有するがゆえに繊
維やフイルムとして広く用いられるが、特殊な用途とし
てさらに高強力化が望まれている。ポリエステルで高強
力を得る有効な手法の一つとして、ポリエステルの重合
度を高める手法が一般的に用いられるが、重合度を高め
ていくと、溶融時の粘度が著しく上昇することとなるこ
とより重合度を高めるにも当然限界がある。
またポリエステルは染色性が低く、特に分散染料以外
の染料には染色困難である。この染色性を改良する一つ
の手法として、スルホン酸金属塩基を含有するジカルボ
ン酸成分、具体的には5−ナトリウムスルホイソフタル
酸をポリエステルに共重合することによりカチオン染料
で染色可能にする方法が知られている(特公昭34−1049
7号)。
しかしながらこの方法では、スルホン酸金属塩基を含
有するイソフタル酸成分の増粘作用のため、重合反応物
の溶融粘度が著しく増大し、重合度を充分にあげること
が困難になると同時に、紡糸をも困難としていた。従つ
てスルホン酸金属塩基を含有するイソフタル酸成分を共
重合した改質ポリエステルの溶融粘度を、重合が容易で
且つ溶融紡糸ができる範囲にまで低下させるために、改
質ポリエステルの重合度を低くしておく必要がある。そ
の結果、得られる繊維の強度が低下し、得られるカチオ
ン染料可染型ポリエステル繊維の用途を著しく制限して
いる。
このような溶融粘度の高いポリエステルの溶融粘度を
下げて紡糸性を向上させるために各種減粘剤等の検討が
行なわれているが、減粘効果が不十分であり、しかも本
来のポリエステルの有している優れている性能を大幅に
低下させる場合も多い。特にポリエステルの有している
強度を損わずに減粘さえることができる粘減剤に関して
は今だ見出されていない。
〈発明が解決しようとする課題〉 本発明者は、上記欠点を克服すべく鋭意検討し、その
方策としてポリエステルポリマー中に特定の構造を有す
る化合物を存在させることにより、ポリエステルの重合
度を下げることなく高いままで、ポリエステルの溶融粘
度を容易に溶融紡糸できるまでに低下させることがで
き、その結果高強力なポリエステル系の繊維が得られる
ことを見出した。
〈課題を解決するための手段〉 本発明は、下記一般式(I)で示される化合物 (式中、R1は水素原子又は炭素数1〜20のアルキル基、
R2は炭素数5〜20のアルキル基、nは1〜5の整数)を
0.5〜10重量%含有する、スルホイソフタル酸金属塩を
1.5〜5.5モル%共重合したポリエチレンテレフタレート
系ポリマーを含む繊維である。
本発明でいうポリエステルは、テレフタル酸及びスル
ホイソフタル酸金属塩を主たる酸成分とし、少なくとも
1種のグリコール、好ましくはエチレングリコール、ト
リメチレングリコール、テトラメチレングリコールから
選ばれる少なくとも1種のアルキレングリコールをグリ
コール成分とするポリエステルを主たる対象とする。
また、テレフタル酸成分の一部を他の二官能性カルボ
ン酸成分で置換えたポリエステルであつてもよく、及び
/又はグリコール成分の一部を主成分以外の上記グリコ
ール若しくは他のジオール成分で置換えたポリエステル
であつてもよい。
ここで使用されるテレフタル酸以外の二官能性カルボ
ン酸としては、例えばイソフタル酸、ナフタリンジカル
ボン酸、ジフエニルジカルボン酸、ジフエノキシエタン
ジカルボン酸、β−ヒドロキシエトキシ安息香酸、p−
オキシ安息香酸、アジピン酸、セバシン酸、1,4−シク
ロヘキサンジカルボン酸の如き芳香族、脂肪族、脂環族
の二官能性カルボン酸をあげることができる。
また、上記グリコール以外のジオール化合物として
は、例えばシクロヘキサン−1,4−ジメタノール、ネオ
ペンチルグリコール、ビスフエノールA、ビスフエノー
ルSの如き脂肪族、脂環族、芳香族のジオール化合物及
びポリオキシアルキレングリコール等をあげることがで
きる。
更に、ポリエステルが実質的に線状である範囲でトリ
メリツト酸、ピロメリツト酸の如きポリカルボン酸、グ
リセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリト
ールの如きポリオールを使用することができる。本発明
において、特にエチレンテレフタレート単位を主たる繰
返し単位とするポリエステルが好ましい。
かかるポリエステルは任意の方法によつて合成され
る。
本発明で使用する下記一般式(I)で示される化合物
において、 R1は水素原子又は炭素数1〜20のアルキル基、R2は炭
素数5〜20のアルキル基、R1とR2は同一のアルキル基で
あつても良い。nは1〜5の整数である。
(I)式の化合物はポリエステルとの反応性は殆どな
く、ポリエステルと混合され、ポリエステルの溶融粘度
を下げる減粘剤として作用する。(I)式がポリエステ
ルの減粘剤として作用する理由は明確でないが、可塑剤
的役割をはたすものと推定され、特にスルホイソフタル
酸金属塩共重合ポリエステルの場合はスルホン酸金属の
部分のイオン性をブロツクし分子間相互作用を低下させ
るために減粘効果が生じると考えられる。
(I)式におけるR1、R2は炭素数が20以下のものが望
ましく、20をこえると減粘効果が少なくなる。またR2
炭素数が4以下になつても同様に減粘効果が少なくな
る。
(I)式のnの数は1〜5が望ましく、6以上になる
と耐光、耐熱性が劣つたポリエステルとなる。
(I)式の化合物はポリエステル製造工程中の任意の
ところで、添加可能であるが、(I)式の耐熱特性の点
から重合後期又はポリエステルチツプと(I)式の化合
物を別途混練してもよい。ただポリエステル中での
(I)式の化合物の分散状態が著しく不良になると減粘
効果が少なくなるので注意が必要である。
(I)式の化合物をポリエステル中に0.5〜10重量%
含有させることにより減粘効果が得られる。0.5重量%
未満だと減粘効果がやや低く、10重量%を越えるとポリ
エステル繊維の染色堅牢度、熱セツト性が不良となる。
(I)式の化合物の代表例を挙げれば次の通りであ
る。
また本発明は、スルホイソフタル酸金属塩を1.5〜5.5
モル%共重した増粘効果の大きいポリマーに特に有効で
ある。
スルホイソフタル酸金属塩を共重合する方法は特公昭
34−10497号公報に記載された方法に準じて行なう。1.5
モル%未満の共重合の場合、カチオン染料で染色できる
レベルが淡色となり、増粘効果も顕著でなく減粘剤の必
要性は少ない。また5.5モル%を越える共重合量とする
と耐加水分解性が大きく、染色性の点でもこれ以上の共
重合率を実施しても効果少なく、したがつて共重合率1.
5〜5.5モル%のものに減粘剤を適用することが望まし
い。
本発明のポリエステル系繊維は、上記した(I)の化
合物を含むポリエステルのみからなる場合であつても、
そのポリエステルと他のポリマーとの混合あるいは複合
紡糸繊維であつてもよい。もちろん繊維中には、他の安
定剤、着色剤、薬剤、無機物等が添加されていてもよ
い。特に他のポリマーとの混合あるいは複合紡糸繊維の
場合には粘度をそろえる上で本発明は好ましい。
以下実施例に従つて説明する。なお実施例中、(η)
の測定は、フエノール/テトラクロルエタン=1/1の溶
剤にて30℃にて測定した。
実施例1及び比較例1、2 スルホイソフタル酸Naを2.5モル%共重合した〔η〕
が0.63、0.55のポリエチレンテレフタレートチツプおよ
び重合後期に下記(A)の化合物 を3重量%添加した〔η〕が0.63のスルホイソフタル酸
Na2.5モル%共重合ポリエチレンテレフタレートチツプ
を用いた。これらのチツプを290℃の温度下で紡糸を行
なつた。
(A)の化合物を含有しない〔η〕=0.63のチツプの
場合、やはり増粘によりノズルパツク圧の上昇及びメル
トフラクチヤーが発生し、紡糸調子が著しく不良で評価
に耐えうる紡糸原糸が採取できなかつた。
一方(A)の化合物を添加したポリエステルの場合、
及び(A)を添加していない〔η〕=0.55のポリエステ
ルの場合、ノズルパツク圧の上昇及びメルトフラクチヤ
ーの発生もなく1000m/分で紡糸原糸が採取できた。これ
らの紡糸原糸を破断伸度が30%になる延伸倍率で予熱温
度80℃で延伸し、130℃の熱板で熱セツトした。(A)
を添加した延伸糸の単糸デニールは3.0で強度は5.0g/d
であつたが、Aを添加していない延伸糸の場合、3.9g/d
であつた。
このように(A)の化合物を添加することにより強度
5.0g/dのカチオン可染糸が製造可能となつた。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式(I)で示される化合物 (式中、R1は水素原子又は炭素数1〜20のアルキル基、
    R2は炭素数5〜20のアルキル基、nは1〜5の整数)を
    0.5〜10重量%含有する、スルホイソフタル酸金属塩を
    1.5〜5.5モル%共重合したポリエチレンテレフタレート
    系ポリマーを含む繊維。
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