JP2905511B2 - ポリイミド系樹脂微粉末の製造法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、ポリイミド、ポリエーテルイミドなどの
ポリイミド系樹脂の微粉末を溶解法によって製造する方
法に関する。

本発明に好適な溶剤は塩化メチレンであって、その量
は樹脂1kgに対して1.5〜５程度であり、溶解温度は一
般的な温度（120〜130℃）より低い50〜60℃以上で充分
である。

即ち、ポリイミド系樹脂の塩化メチレン溶液を非酸化
性雰囲気下で除冷しながら塩化メチレンを減圧回収する
過程で溶剤回収率60％に達した時点で樹脂量に対して10
〜20重量％の水を混合して引続き溶剤と水を回収しつつ
樹脂微粉末を製造する方法である。なお水の添加量が多
いと後の工程に時間を要し不利である。

（実施例１） 加熱及び強力な撹拌機を備えた溶解槽（例えばニー
ダ）内に塩化メチレン100とポリエーテルイミド（EPL
製）30kgを投入して窒素ガス1kg/Gを封入し、60℃に加
熱して溶解させた。

完全溶解後、加熱を停止すると共に放冷し約50℃にな
ったとき溶剤を減圧回収した。

回収率60％に近づくに従い溶液は次第に水アメ状にな
る。

この時点で水5L（5kg）を投入し引続き溶剤と水の回
収を行なう。

数分後ポリエーテルイミドの微粉末が生成するから更
に回収と撹拌を継続して液量が30以下になったときフ
ィルタプレスにより粒子を濾別しその後乾燥して製品を
得た。

樹脂の回収率は95％以上で平均粒度は28.3μｍ、粒度
分布は第１図のようであった。

（実施例２） 樹脂をポリイミド（日本油脂製）として実施例１と同
一条件で粉末を生成させた。

回収率は98％以上で平均粒度1.7μｍの超微粉末が得
られた。

粒度分布は第２図の如くであった。

【図面の簡単な説明】

第１図は実施例１の粒度分布を示すグラフ、第２図は実
施例２の粒度分布を示すグラフである。

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】強力な撹拌装置を備えた加熱溶解槽内でポ
   リイミド系樹脂を非酸化性雰囲気下で塩化メチレンに加
   熱溶解させた後、溶剤を減圧回収する過程で前記樹脂量
   に対し10重量％以上の水を添加して更に撹拌と減圧回収
   を行い樹脂微粉末を生成させることを特徴とするポリイ
   ミド系樹脂微粉末の製造法。