JP2903361B2 - ウエハ位置決め機構 - Google Patents

ウエハ位置決め機構

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JP2903361B2 JP34767993A JP34767993A JP2903361B2 JP 2903361 B2 JP2903361 B2 JP 2903361B2 JP 34767993 A JP34767993 A JP 34767993A JP 34767993 A JP34767993 A JP 34767993A JP 2903361 B2 JP2903361 B2 JP 2903361B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、異物検査装置におけ
る被検査のウエハの位置決め機構に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体ICはシリコンウエハに配線パタ
ーンを形成して製作される。ウエハに異物が付着すると
性能が劣化するので、異物検査装置により付着異物を検
出してウエハの良否が検査される。
【0003】図3は異物検査装置の基本構成の要部を示
す。(a) において、被検査のウエハ1は回転移動部2の
スピンドル21に装着され、(b) に示す位置決め機構4に
より位置決めされた後、これに吸着され、モータ(M)
22により回転する。ウエハ1の位置決めにおいては、そ
のオリフラ(OF)がオリフラ位置決め部41の2個のロ
ーラー411,412 により、また外周エッジ1a が2個のロ
ーラー42,43 によりそれぞれ位置決めされる。これに対
して、検査光学系3よりレーザビームLT を投射してウ
エハ1の表面にスポットSP を形成し、移動機構23によ
りウエハ1を半径Rの方向に移動すると、表面はスポッ
トSP によりスパイラル状のトラックTR に沿って走査
される。表面に付着異物が存在するとスポットSP は散
乱し、散乱光LR は検査光学系3に受光されて異物の大
きさが検出される。検出された異物の大きさデータに対
して、ウエハ1の回転角度θと、移動機構23の移動量R
とによるRθ座標値を付加して異物データが出力され
る。
【0004】上記において、レーザビームLT の光軸が
所定の方向に設定されたとき、検査光学系3は異物の正
しいRθ座標を出力するもので、光軸に角度ズレがある
とRθ座標値に誤差を生ずる。これを図4により説明す
る。図4(a) において、レーザビームLT が一点鎖線で
示す正しい光軸に対して、角度δθ傾斜しているとき
は、(b) に示すように、スポットSP は正規のトラック
R に対してδR位置ズレしたトラックTR ’を走査す
る。いま例えば、座標(R’,θ’)にある異物Pが検
出された場合、検査光学系3はスポットSP を正しい座
標(R,θ)に投射したものとして、この座標データが
出力され、従ってδRの誤差が生ずるわけである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記の座標誤差の発生
を防止するには、レーザビームLT の光軸を所定の方向
に対して正しく設定することが必要であり、その簡便な
方法として、ウエハ1を回転して異なる角度、例えばオ
リフラを0°と180°の角度に位置決めし、トラック
R とTR ’の位置ズレδRが無くなるように光軸を調
整することが必要である。この発明は以上の考えを実行
するためになされたもので、オリフラを0°と180°
の2箇所の角度位置に位置決めする機構を提供すること
を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記の目的
を達成するウエハの位置決め機構であって、上記の異物
検査装置において、ウエハの外周に対して設けられ、円
周方向に3個のカム溝を有するカムリング板と、各カム
溝にそれぞれ係合し、カムリング板の基準角度に対する
正方向または負方向の一定角度の回転により、各カム溝
に沿ってウエハの半径方向に移動するか、または停止
し、0°および180°の角度位置に設定されたオリフ
ラに対して、対向して配設された第1および第2のオリ
フラ位置決め部と、ウエハの外周エッジに対してほぼ均
等に配設された、第1、第2および第3のエッジ位置決
め部とにより構成される。0°の角度位置のオリフラと
外周エッジとを、第1のオリフラ位置決め部と、第1お
よび第3のエッジ位置決め部とにより位置決めし、ま
た、180°の角度位置のオリフラと外周エッジとを、
第2のオリフラ位置決め部と、第2および第3のエッジ
位置決め部とにより位置決めするものである。
【0007】
【作用】上記の位置決め機構においては、ウエハを回転
してオリフラを0°の角度位置とし、カムリング板を基
準角度に対して正方向に一定角度回転すると、第1のオ
リフラ位置決め部と、第1および第3のエッジ位置決め
部とがそれぞれ半径方向に移動して、オリフラと外周エ
ッジが位置決めされる。ついで、オリフラを180°の
角度に回転し、カムリング板を基準角度に対して負方向
に一定角度回転すると、第2のオリフラ位置決め部と、
第2および第3のエッジ位置決め部とが同様に移動し
て、オリフラと外周エッジが位置決めされる。以上によ
りウエハは0°と180°の異なる2箇所に位置決めさ
れ、前記したレーザビームの光軸調整を行うことができ
る。
【0008】
【実施例】図1および図2はこの発明の一実施例であっ
て、図1は位置決め機構5の構成を示す平面図、図2は
位置決め機構5の動作説明図で、(a) は角度0°のオリ
フラに対する場合、(b) は角度180°のオリフラに対
する場合を示す。
【0009】図1において、位置決め機構5は、ウエハ
1の外周に設けたカムリング板51と、これを回転するモ
ータ52、互いに対向して配設された第1および第2のオ
リフラ位置決め部53,54 、ウエハ1の外周エッジ1a に
対してほぼ均等に配設された第1、第2および第3のエ
ッジ位置決め部55,56,57、およびカムリング板51の回転
位置を検出する位置検出部58とにより構成される。カム
リング板51は、円周方向に設けた図示の形状の3個のカ
ム溝51a,51b,51cを有し、第1および第2のオリフラ位
置決め部53,54 は、カムリング板51のカム溝51a,51b に
係合する突起53a,54a と、各2個のローラー53a,53b 、
54a,54b をそれぞれ有し、また第1、第2および第3の
エッジ位置決め部55,56,57は、カム溝51b,51a,51c に係
合する突起55a,56a,57a と、各1個のローラー55b,56b,
57bをそれぞれ有する。位置検出部58は、カムリング板5
1の外周に設けた遮蔽板58aと、基準位置と、これに対す
る正方向と負方向の一定角度φa の位置にそれぞれ配設
された3個のホトセンサ58b,58c,58d よりなる。図1は
カムリング板51が基準位置にある状態を示し、これを正
方向または負方向に一定角度φa 回転すると、各オリフ
ラ位置決め部53,54 と各エッジ位置決め部55,56,57は、
それぞれのカム溝に従ってウエハ1の半径方向に移動す
るか、または停止している。
【0010】以下、上記の位置決め機構5におけるウエ
ハ1の位置決め方法を説明する。まずカムリング板51を
適当に回転し、遮蔽板58a をホトセンサ58b により検出
して図1の基準位置に停止し、ウエハ1を図示しないハ
ンドリング機構により搬送して、オリフラを角度0°と
してスピンドル21に装着する。ここでカムリング板51を
正方向に回転し、ホトセンサ58c により回転角度を検出
して一定角度+φa に停止すると図2(a) の状態とな
り、オリフラに対して第1のオリフラ位置決め部53の2
個のローラー53b,53c がそれぞれ当接し、また第1およ
び第3のエッジ位置決め部55,57 の各ローラー55b,57b
が外周エッジ1a にそれぞれ当接して、ウエハ1は位置
決めされる。次に、カムリング板51を基準位置に戻し
て、ウエハ1をスピンドル21に吸着して180°(π)
回転した後、吸着を解放する。ついでカムリング板51を
負方向に回転し、ホトセンサ58d により一定角度−φa
に停止すると図2(b) の状態となり、オリフラに対して
第2のオリフラ位置決め部54の2個のローラー54b,54c
がそれぞれ当接し、また第2および第3のエッジ位置決
め部56,57 の各ローラー56b,57b が外周エッジ1a にそ
れぞれ当接して、ウエハ1は位置決めされる。検査光学
系3のレーザビームLT の光軸調整においては、オリフ
ラの0°と180°の両角度位置に対する、トラックT
R とTR ’の位置ズレδRを適当な方法により検出し、
これが0となるように調整することにより光軸を正しく
設定することができる。なお、位置ズレの検出方法と光
軸調整方法の詳細は説明を省略するが、光軸が正しく設
定された以後においては、オリフラを0°の角度位置で
位置決めするのみで、各ウエハ1の異物検査を行うこと
ができる。
【0011】
【発明の効果】以上の説明のとおり、この発明による位
置決め機構においては、カムリング板を基準角度に対し
て正方向または負方向に一定角度回転するのみで、0°
と180°の異なる2箇所の角度位置におけるオリフラ
と外周エッジが、オリフラ位置決め部とエッジ位置決め
部とにより位置決めされ、レーザビームの光軸調整を行
うことができるもので、検出された異物のRθ座標に生
ずる誤差の防止が可能となり、異物データの信頼性の向
上に寄与するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の位置決め機構5の一実施例の構成
を示す平面図である。
【図2】 位置決め機構5の動作説明図で、(a) は角度
0°のオリフラに対する場合、(b) は角度180°のオ
リフラに対する場合を示す。
【図3】 異物検査装置の基本構成図である。
【図4】 検査光学系3の光軸調整不良により、Rθ座
標値に生ずる誤差の説明図である。
【符号の説明】
1…ウエハ、1a …ウエハの外周エッジ、 2…回転移動部、21…スピンドル、22…モータ(M)、
23…移動機構、 3…検査光学系、 4…従来の位置決め機構、 5…この発明の位置決め機構、51…カムリング板、51a,
51b,51c …カム溝、 52…モータ、53…第1のオリフラ位置決め部、54…第2
のオリフラ位置決め部 55…第1のエッジ位置決め部、56…第2のエッジ位置決
め部、 57…第3のエッジ位置決め部、53a,54a,55a,56a,57a …
突起、 53b,53c,54b,54c,55b,56b,57b …ローラー、58…位置検
出部、58a …遮蔽板、 58b,58c,58d …ホトセンサ、 LT …レーザビーム、SP …レーザスポット、LR …散
乱光、OF…オリフラ TR ,TR ’…スパイラルトラック、δθ…光軸の傾斜
角度、 δR…両トラックTR とTR ’の位置ズレ、P…異物、 φa …カムリング板の一定回転角度。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01N 21/84 - 21/90

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被検査のウエハをスピンドルに吸着し、
    該ウエハのオリフラを基準として位置決めして回転し、
    該ウエハの表面をレーザスポットによりスパイラル状に
    走査して該表面に付着した異物を検出し、検出された異
    物とその座標のデータを出力する異物検査装置におい
    て、該ウエハの外周に対して設けられ、円周方向に3個
    のカム溝を有するカムリング板と、該各カム溝にそれぞ
    れ係合し、該カムリング板の基準角度に対する正方向ま
    たは負方向の一定角度の回転により、各カム溝に沿って
    前記ウエハの半径方向に移動するか、または停止し、0
    °および180°の角度位置に設定された前記オリフラ
    に対して、対向して配設された第1および第2のオリフ
    ラ位置決め部と、前記ウエハの外周エッジに対してほぼ
    均等に配設された、第1、第2および第3のエッジ位置
    決め部とにより構成され、該0°の角度位置の該オリフ
    ラと外周エッジとを、該第1のオリフラ位置決め部と、
    第1および第3のエッジ位置決め部とにより位置決め
    し、該180°の角度位置の該オリフラと外周エッジと
    を、該第2のオリフラ位置決め部と、第2および第3の
    エッジ位置決め部とにより位置決めすることを特徴とす
    る、ウエハ位置決め機構。
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