JP2903202B2 - 燃料油用流動性向上剤および燃料油組成物 - Google Patents

燃料油用流動性向上剤および燃料油組成物

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JP2903202B2 JP10798995A JP10798995A JP2903202B2 JP 2903202 B2 JP2903202 B2 JP 2903202B2 JP 10798995 A JP10798995 A JP 10798995A JP 10798995 A JP10798995 A JP 10798995A JP 2903202 B2 JP2903202 B2 JP 2903202B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規な燃料油用流動性
向上剤および該燃料油用流動性向上剤を含み、低温にお
ける流動性が改良された軽油、A重油などの石油中間留
出燃料油に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、燃料油用流動性向上剤としては、
エチレン−酢酸ビニル共重合体、塩素化パラフィンとナ
フタレンの縮合物、アルケニルコハク酸アミド、ポリア
ルキル(メタ)アクリレ−ト、アルカンポリオ−ルのア
ルキレンオキシド付加物の直鎖飽和脂肪酸エステル、ア
ルカノ−ルアミンのアルキレンオキシド付加物の直鎖飽
和脂肪酸エステルなどが開発され使用されている(例え
ば特公昭39−20069号公報、特公昭60−235
4号公報、特公昭62−49920号公報、特公昭−6
2−59756号公報など)。これら燃料油用流動性向
上剤の中で、ポリマ−中のn−アルキル基を限定した組
成物についても開発されている(例えば特公平4−73
473号公報、特公平4−73474号公報、特公平4
−73475号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】これらは、近年の重質
化した沸点範囲の狭い燃料油に対して流動性向上性能が
十分でなかったり、燃料油の組成および/または沸点範
囲の変化に流動性向上性能が追従が出来なかったり、燃
料油への溶解性が良くないなどの問題点を有している。
特にエチレン−酢酸ビニル共重合体などは燃料油に対す
る溶解性が不十分なため送油パイプのストレ−ナ−を閉
塞させることがある。また析出ワックスが分散せずに底
部に沈降し密度の高いワックス層を形成することがあ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らはこれらの問
題点の改良、すなわち燃料油の低温流動性を高め、燃料
油の組成および/または沸点範囲の変化に対しても常に
十分な流動性向上性能を発揮し、かつ燃料油に対して十
分な溶解性を示す流動性向上剤を得るべく鋭意検討した
結果本発明に到達した。
【0005】すなわち本発明は、(メタ)アクリル酸ア
ルキルエステルおよび/またはフマル酸アルキルエステ
ルのポリマ−もしくはコポリマ−であって、該ポリマ−
のアルキル基が炭素数14を超えないアルキル基を10
重量%を越え25重量%以下、炭素数14を越えるアル
キル基を10重量%を越え25重量%以下、炭素数14
のアルキル基を50重量%〜80重量%含有する成分
(A)と水酸基を1〜6個含有するオキシアルキレンエ
−テルと炭素数14〜29の脂肪酸とのエステルである
成分(B)からなる燃料油用流動性向上剤である。さら
に、アルケニルコハク酸とアミン類との縮合物、塩素化
パラフィンとナフタレンとの縮合物、長鎖アルキレンジ
カルボン酸とジアルキルアミンとの縮合物、トリカルボ
ン酸類とジアルキルアミンとの縮合物、ポリイソシアネ
−ト化合物とジアルキルアミンとの反応物およびエチレ
ン−酢酸ビニル共重合体からなる群より選ばれる化合物
1種以上を併用することができる。これらを成分(C)
とする。
【0006】本発明の成分(A)は、(メタ)アクリル
酸エステルおよび/またはフマル酸エステルのポリマ−
またはコポリマ−であって、該ポリマ−のアルキル基が
炭素数14を超えないアルキル基が10重量%を越え2
5重量%以下、炭素数14を越えるアルキル基が10重
量%を越え25重量%以下、炭素数14のアルキル基が
80重量%以下〜50重量%含有することが特長であ
る。炭素数14を越えないアルキル基もしくは炭素数1
4を越えるアルキル基を25重量%以上含有した場合も
しくは10重量%未満含有した場合には流動性向上効果
が十分でないか、または流動性向上効果は見られるが効
果の向上が少ないことがある。
【0007】本発明の成分(A)において炭素数14を
越えないアルキル基としては炭素数1〜13のアルキル
基があげられ、炭素数14を越える組成物としては炭素
数15〜30のアルキル基があげられる。これらのうち
好ましいものは、炭素数14を越えないものは炭素数6
〜13のアルキル基でありヘキシル基、ヘプチル基、オ
クチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシ
ル基、トリデシル基などがあげられ、炭素数14を越え
るものは炭素数15〜22のアルキル基でありペンタデ
シル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基、エイコシル
基、ドコシル基などがあげられる。
【0008】成分(A)の数平均分子量は通常、1,0
00〜200,000であり好ましい分子量は、2,0
00〜100,000、更に好ましくは5,000〜7
0,000である。分子量が1,000未満または20
0,000を越えると流動性向上性能が十分に得られな
い場合がある。分子量はテトラヒドロフランに溶解し、
ゲルパ−メ−ションクロマトグラフ(GPC)により測
定することができる。
【0009】本発明の成分(A)で示される化合物は、
種々の方法により製造することができる。例えば、(メ
タ)アクリル酸および/またはフマル酸とモノアルコ−
ルを硫酸、p−トルエンスルホン酸などの触媒を加え加
熱下でエステル化反応を行なったのち、ベンゾイルパ−
オキサイドまたはアゾジイソブチロニトリルのような過
酸化物またはアゾ型触媒を用いて窒素などの不活性ガス
の雰囲気下で、一般に50℃〜150℃の範囲の温度で
ヘプタン、キシレン、ホワイトオイルなどの炭化水素系
溶媒の溶液中で重合することにより製造することができ
る。
【0010】本発明の成分(B)において水酸基を1〜
6個含有するオキシアルキレンエ−テルは水酸基を1〜
6個含有する化合物にアルキレンオキシドを付加するこ
とにより得られる。1〜6個の水酸基を有する化合物と
しては、1〜6価のアルコ−ル、アルカノ−ルアミン、
アルキルアミンエポキシド付加物、アルキルフェノ−ル
などがあげられる。1〜6価のアルコ−ルとしては、炭
素数1〜30のモノアルコ−ル、エチレングリコ−ル、
プロピレングリコ−ル、グリセリン、トリメチロ−ルエ
タン、トリメチロ−ルプロパン、トリメチロ−ルブタ
ン、ペンタエリスリト−ル、ソルビタンなどがあげられ
る。アルカノ−ルアミンとしては、エタノ−ルアミン、
ジエタノ−ルアミン、トリエタノ−ルアミン、プロパノ
−ルアミン、ジプロパノ−ルアミン、トリプロパノ−ル
アミンなどがあげられる。アルキルアミンエポキシド付
加物としては、メチルアミン、ブチルアミン、ラウリル
アミン、ステアリルアミン、ベヘニルアミン、ジブチル
アミン、ジオクチルアミン、ジステアリルアミン、ジベ
ヘニルアミンなどのアルキルアミンにアルキレンオキシ
ド、スチレンオキシドなどのエポキシド化合物を付加し
たものがあげられる。アルキルフェノ−ルとしては、炭
素数1〜30のアルキル基を含有するものがあげられ
る。これらのうち好ましいものは、2価〜4価の多価ア
ルコ−ルおよび水酸基を2〜3個含有するアルカノ−ル
アミンである。
【0011】本発明の成分(B)において用いられるア
ルキレンオキシド(AO)は、炭素数2〜4でありエチ
レンオキシド、プロピレンオキシドおよびブチレンオキ
シドが挙げられる。これらは2種以上併用しても良い。
これらのうち好ましいものはエチレンオキシドおよびプ
ロピレンオキシドであり、更に好ましいものは、エチレ
ンオキシドである。また、水酸基1当量当りのオキシア
ルキレンエ−テル単位数は、好ましくは0.3〜25で
あり、更に好ましくは0.4〜15である。
【0012】本発明の成分(B)おいて、用いられる脂
肪酸としては、炭素数12〜29の直鎖もしくは分岐
の、飽和または不飽和直鎖脂肪酸であり、ラウリン酸、
ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキン
酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、セロチン酸、ヘプタコ
サン酸、テトラデシレン酸、オレイン酸、アラキドン
酸、エルカ酸テトラコセン酸などがあげられる。これら
のうち好ましいのは炭素数18〜26の直鎖飽和脂肪酸
である。
【0013】本発明の成分(B)で示される化合物は、
種々の方法により製造することができる。例えば、特開
昭60−130687号公報記載されているように、ア
ルコ−ルをそのままあるいは反応系に不活性な溶媒に溶
解し、一般に苛性アルカリのような触媒を加え加熱下で
炭素数2〜4のアルキレンオキシドを液状または気状で
加え付加反応を行う。2種以上のアルキレンオキシドを
反応させる場合には、2種以上のアルキレンオキシドを
混合して反応させるランダム付加重合でも良く、また最
初に1種のアルキレンオキシドを反応させ次いで他のア
ルキレンオキシドを順次付加させるブロック付加重合を
行っても良い。この様にして作成したアルコ−ルのポリ
オキシアルキレン付加物はそのまま、または精製して未
反応物または触媒を除去したのち、カルボン酸と通常、
硫酸、p−トルエンスルホン酸などの触媒を加え加熱下
でエステル化反応を行う。エステル化反応を行う場合に
は、付加モル数が異なるアルキレンオキシド付加物を2
種以上混合して反応させても良く、また1種で反応させ
た後配合しても良い。反応の進行は酸価、ヒドロキシル
価、ケン化価などの追跡を行うことにより確認できる。
このようにして得られたエステル化物が本発明の成分
(B)で示される化合物であり、少量の未反応物を含む
ことがあるが通常は除去しなくてもなんら支障なく使用
することができる。また、アルコ−ルと脂肪酸を反応さ
せエステル化物を合成した後、アルキレンオキシドを付
加させる方法でも同様の化合物を得ることができる。
【0014】本発明の成分(A)と成分(B)の配合割
合は重量比率で95:5〜60:40であり、好ましく
は90:10〜65:35である。
【0015】さらに用いられる成分(C)としては、ア
ルケニルコハク酸とアミン類との縮合物、塩素化パラフ
ィンとナフタレンとの縮合物、長鎖アルキレンジカルボ
ン酸とジアルキルアミンとの縮合物、トリカルボン酸類
とジアルキルアミンとの縮合物、ポリイソシアネ−ト化
合物とジアルキルアミンとの反応物およびエチレン−酢
酸ビニル共重合体からなる群れより選ばれる化合物1種
以上があげられる。
【0016】アルケニルコハク酸とアミン類との縮合物
としては、炭素数が通常4〜28のアルケニル基を有す
るアルケニルコハク酸とモノまたはジアルキルアミン、
(ポリ)アルキレンポリアミン等のアミン類との縮合物
が挙げられる。これらのうち好ましいものは、炭素数1
4〜22のアルケニル基を有するアルケニルコハク酸と
炭素数14〜20のアルキル基を2個有するジアルキル
アミンとの反応物である。
【0017】塩素化パラフィンとナフタレンとの縮合物
としては、炭素数8以上のパラフィンの塩素化物とナフ
タレンとの縮合物が挙げられる。その分子量は通常20
00〜8000の範囲である。
【0018】長鎖アルキレンジカルボン酸とジアルキル
アミンとの縮合物としては、特開昭56−36588号
公報に記載のものが挙げられる。具体的には炭素数10
以上の直鎖アルキレン鎖を有する非置換またはアルキル
置換アルキレン基を持つジカルボン酸とジアルキルアミ
ンとの縮合物である。これらのうち好ましいものは、炭
素数14〜22の直鎖アルキレン基をもつジカルボン酸
と炭素数14〜22のアルキル基2個を有するジアルキ
ルアミンとの反応物である。
【0019】トリカルボン酸とジアルキルアミンとの縮
合物としては、特開昭56−84795号公報に記載の
ものが挙げられる。具体的には芳香族、脂肪族または脂
環式トリカルボン酸とジアルキルアミンとの縮合物であ
る。これらのうち好ましいものは、トリメリット酸と炭
素数14〜22のアルキル基2個を有するジアルキルア
ミンとの反応物である。
【0020】ポリイソシアネ−ト化合物とジアルキルア
ミンとの反応物としては、特開昭56−93796号公
報に記載のものが挙げられる。具体的には芳香族、脂肪
族および脂環式ポリイソシアネ−トとジアルキルアミン
との反応物である。これらのうち好ましいものは、トリ
レンジイソシアネ−トと炭素数14〜22のアルキル基
2個を有するジアルキルアミンの反応物である。
【0021】エチレン−酢酸ビニル共重合体としては、
酢酸ビニル単位の含有量が5〜40重量%で、数平均分
子量が500〜7000のものが挙げられる。
【0022】成分(C)を併用する場合、その含有量は
任意に設定することが出来るが、好ましくは(A)と
(B)の合計重量に対し0〜50重量%、更に好ましく
は0〜20重量%の範囲に設定するとよい。
【0023】本発明の向上剤の対象とする燃料油として
は、石油精製による中間留出燃料油および留出燃料油に
残さ油を混合した燃料油で、沸点範囲が通常120℃〜
500℃のものである。具体的には、灯油、軽油、A重
油等が挙げられる。
【0024】本発明の向上剤を燃料油に添加するに当た
って、その添加量は燃料油の重量に対して通常5〜10
00ppm、好ましくは10〜500ppmである。本
発明の向上剤を燃料油中に添加する方法は特に制限しな
い。成分(A)と成分(B)および成分(C)からなる
向上剤の場合、3成分をあらかじめ混合し、これを燃料
油に添加しても、成分(A)と成分(B)および成分
(C)を別々に燃料油に添加しても良い。また、各成分
はあらかじめ適当な溶剤に溶解させた後、燃料油に添加
しても良い。
【0025】本発明の組成物は本発明の向上剤を含むも
のであるが、それ以外に通常、燃料油に添加されるセタ
ン価向上剤、酸価防止剤、金属不活性化剤、腐食防止
剤、清浄剤などの添加剤を含有させても良い。
【0026】
【実施例】以下に実施例により本発明を更に詳細に説明
するが、本発明はこれに限定されるものではない。なお
実施例中の分子量は、すべて数平均分子量を表し、部お
よび%はそれぞれ重量部ならびに重量%を表すものとす
る。
【0027】合成例1 攪拌装置、加熱装置、温度計、窒素導入管を備えた反応
装置にホワイトオイル133gを仕込み、十分に窒素置
換を行った後、約80℃に昇温し80±5℃に保ちなが
ら、ラウリルメタクリレ−ト30g、ミリスチルメタク
リレ−ト140g、ステアリルメタクリレ−ト30g、
アゾジイソブチロニトリル2gの混合溶液を3時間かけ
て滴下した。更に同温度で1時間重合を行い、分子量2
800のコポリマ−を得た。
【0028】合成例2 合成例1と同様に攪拌装置、加熱装置、温度計、窒素導
入管を備えた反応装置にホワイトオイル133gを仕込
み、十分に窒素置換を行った後、約80℃に昇温し80
±5℃に保ちながら、トリデシルメタクリレ−ト30
g、ミリスチルメタクリレ−ト140g、パルミチルメ
タクリレ−ト30g、アゾジイソブチロニトリル2gの
混合溶液を3時間かけて滴下した。更に同温度で1時間
重合を行い、分子量2500のコポリマ−を得た。
【0029】合成例3 攪拌装置、加熱装置、温度計、アルキレンオキシド導入
管を備えた加圧反応装置にグリセリン92g(1モル)
と水酸化カリウム0.05gを仕込み、十分に窒素置換
を行った後、110〜130℃にて1時間加熱して脱水
した。その後150℃に昇温し、エチレンオキシド88
g(2モル)を圧力に注意しながら徐々に導入しエチレ
ンオキシドを付加させた。エチレンオキシドの付加量
は、1.8モルであった(ヒドロキシル価;983、水
酸基1当量当りの平均付加モル数は0.6モル)。更に
攪拌装置、加熱装置、温度計、窒素吹き込み管、排気管
および反応水抜取り装置を備えた反応装置にグリセリン
のエチレンオキシド2モル付加物171.2g(1モ
ル)とベヘン酸1020g(3モル)およびパラトルエ
ンスルホン酸3.5gを仕込み、150〜160℃で窒
素を吹き込みながら15時間反応させ、グリセリンのエ
チレンオキシド1.8モル付加物のベヘン酸エステルを
得た。
【0030】合成例4 合成例1と同様に攪拌装置、加熱装置、温度計、アルキ
レンオキシド導入管を備えた加圧反応装置にグリセリン
92g(1モル)と水酸化カリウム0.1gを仕込み、
十分に窒素置換を行った後、110〜130℃にて1時
間加熱して脱水した。その後150℃にし、エチレンオ
キシド264g(6モル)を圧力に注意しながら徐々に
導入しエチレンオキシドを付加させた。エチレンオキシ
ドの付加モル数は5.7モルであった(ヒドロキシル
価;491、水酸基1当量当りの平均付加モル数は1.
9モル)。更に攪拌装置、加熱装置、温度計、窒素吹き
込み管、排気管および反応水抜取り装置を備えた反応装
置にグリセリンのエチレンオキシド5.7モル付加物3
42.8g(1モル)とベヘン酸1020g(3モル)
およびパラトルエンスルホン酸3.5gを仕込み、15
0〜160℃で窒素を吹き込みながら15時間反応さ
せ、グリセリンのエチレンオキシド5.7モル付加物の
ベヘン酸エステルを得た。
【0031】合成例5(比較) 攪拌装置、加熱装置、温度計、窒素導入管を備えた反応
装置にホワイトオイル133gを仕込み、十分に窒素置
換を行った後、約80℃に昇温し80±5℃に保ちなが
ら、ミリスチルメタクリレ−ト200g、アゾジイソブ
チロニトリル2gの混合溶液を3時間かけて滴下した。
更に同温度で1時間重合を行い、分子量2600のコポ
リマ−を得た。
【0032】合成例6(比較) 攪拌装置、加熱装置、温度計、窒素導入管を備えた反応
装置にホワイトオイル133gを仕込み、十分に窒素置
換を行った後、約80℃に昇温し80±5℃に保ちなが
ら、ラウリルメタクリレ−ト60g、ミリスチルメタク
リレ−ト80g、ステアリルメタクリレ−ト60g、ア
ゾジイソブチロニトリル2gの混合溶液を3時間かけて
滴下した。更に同温度で1時間重合を行い、分子量28
00のコポリマ−を得た。
【0033】実施例1 合成例1の化合物600g、合成例3の化合物100g
を配合し本発明の実施例1の添加剤とした。
【0034】実施例2 合成例2の化合物600gと合成例4の化合物100g
を配合し本発明の実施例2の添加剤とした。
【0035】実施例3 合成例1の化合物600gと合成例4の化合物150g
を配合し本発明の実施例3の添加剤とした。
【0036】実施例4 合成例2の化合物600g、合成例3の化合物150g
を配合し、本発明の実施例4の添加剤とした。
【0037】比較例1 合成例5の化合物600g、合成例3の化合物100g
を配合し比較添加剤とした。
【0038】比較例2 合成例6の化合物600gと合成例4の化合物150g
を配合し比較添加剤とした。
【0039】比較例3 エチレン−酢酸ビニル共重合体(分子量:2500、酢
ビ含量:32%)を比較添加剤とした。
【0040】評価例 本発明の実施例1〜4と比較例1〜3の添加剤を個別に
表1に示す性状の軽油に添加し各燃料油組成物を得た。
流動性向上効果はPP(流動点)とCFPP(低温濾過
器目詰まり点)を測定し評価した。ワックス分散性およ
びフィルタ−通油性は下記に示す方法で評価した。その
結果を表2、3、4に示す。
【0041】ワックス分散性の評価方法 100mlメスシリンダ−に流動性向上剤を0.03w
t%添加した軽油を100ml入れ、空気式低温恒温槽
に曇り点より2℃低い温度で貯蔵し、ワックスの沈降状
態を観察する。値の大きいものがワックス分散性の良好
なことを示す。
【0042】フィルタ−通油性の評価方法 流動性向上剤0.03wt%を添加した軽油500ml
を空冷式低温恒温槽に5℃で5時間〜10時間静置後下
記条件にて濾過を行い、濾過時間にて判定する。濾過時
間の短いものがフィルタ−通油性の良好なことを示す。 濾過器 ; アドバンテック製25mmフィル
タ−ホルダ− フィルタ− ; メンブランフィルタ−(セルロ−
スエステル製) ポアサイズ ; 0.8μm 有効濾過面積 ; 2.1cm2 ファネル容量 ; 300ml
【0043】
【表1】
【0044】
【表2】
【0045】
【表3】
【0046】
【表4】
【0047】上記評価例に示すとおり、本発明の化合物
は比較例1および2の化合物に比べ流動性向上性能が優
れ、比較例3の化合物に比べ流動性向上性能、ワックス
分散性、フィルタ−通油性が優れている。
【0048】
【発明の効果】本発明の流動性向上剤は従来の物に比較
し、燃料油の低温流動特性を更に向上させるものであ
る。すなわち、石油精製による中間留出燃料油の低温流
動特性が飛躍的に向上し、優れたPPおよびCFPP効
果能をもち、かつ燃料油のワックス分散性およびフィル
タ−通油性を良好とすることが出来る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−17064(JP,A) 特開 平5−93181(JP,A) 特開 平4−57888(JP,A) 特開 平3−152192(JP,A) 特開 平3−152191(JP,A) 特開 昭63−23996(JP,A) 特開 昭61−181892(JP,A) 特開 昭60−217294(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C10L 1/18 C10L 1/22

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (メタ)アクリル酸アルキルエステルお
    よび/またはフマル酸アルキルエステルのポリマ−もし
    くはコポリマ−であって、該ポリマ−のアルキル基が炭
    素数14を超えないアルキル基を10重量%を越え25
    重量%以下、炭素数14を越えるアルキル基を10重量
    %を越え25重量%以下、炭素数14のアルキル基を5
    0重量%〜80重量%含有する成分(A)と水酸基を1
    〜6個含有するオキシアルキレンエ−テルと炭素数14
    〜29の脂肪酸とのエステルである成分(B)からなる
    燃料油用流動性向上剤。
  2. 【請求項2】 成分(A)と成分(B)の配合割合が重
    量比率で95:5〜60:40である請求項1記載の燃
    料油用流動性向上剤。
  3. 【請求項3】 さらに、アルケニルコハク酸とアミン類
    との縮合物、塩素化パラフィンとナフタレンとの縮合
    物、長鎖アルキレンジカルボン酸とジアルキルアミンと
    の縮合物、トリカルボン酸類とジアルキルアミンとの縮
    合物、ポリイソシアネ−ト化合物とジアルキルアミンと
    の反応物およびエチレン−酢酸ビニル共重合体からなる
    群より選ばれる化合物1種以上を併用することができる
    請求項1または2記載の燃料油用流動性向上剤。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか記載の流動性向
    上剤を燃料油に対して5ppm〜3000ppm含有さ
    せてなる燃料油組成物。
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