JP2902021B2 - ゴム組成物 - Google Patents

ゴム組成物

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、発熱性が改良されたゴム組成物に関するも
のである。
(従来の技術) 省資源、省エネルギーの社会的要求に対応するため、
ゴム業界、特にタイヤ業界において、ここ数年来、低燃
費タイヤの開発が盛んに行われるようになってきた。こ
のような低燃費タイヤの開発には低発熱性ゴム組成物が
不可欠であり、例えば、特に乗用車用タイヤを目的とし
て、特開昭60−23409号公報に記載されているように、
末端を特殊な化合物で変成したスチレン−ブタジエンゴ
ム(SBR)を使用する方法が知られている。
(発明が解決しようとする課題) しかし、上述の方法は、溶液重合SBR以外のゴム、特
に重車両用タイヤに最も広く使用されている天然ゴム、
または一般的に溶液重合SBRよりも高温破壊特性に優れ
ている乳化重合SBRには全く応用できなかった。
そこで、本発明の目的は、天然ゴムおよび乳化重合SB
Rゴムを含む広範囲のゴムに適用することができるゴム
発熱改良剤を用いて、発熱性が改良されたゴム組成物を
提供することである。
(課題を解決するための手段) 本発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討した
結果、特定のアルキルアミン化合物が優れたゴム発熱改
良剤としての効果を奏することを見出し、本発明を完成
するに至った。
すなわち、本発明は、天然ゴム、合成ポリイソプレン
ゴム、スチレンブタジエン共重合体ゴムおよびポリブタ
ジエンゴムからなる群から選ばれた少なくとも1種のゴ
ム100重量部に対し、補強性充填剤20〜150重量部と、次
の一般式、 (式中、R1は炭素原子数8〜18のアルキル基、R2および
R3は各独立して水素またはメチル基、Xは有機酸または
無機酸を示す)で表わされる化合物0.05〜20重量部とを
配合して成ることを特徴とする低発熱性ゴム組成物に関
するものである。
本発明において使用する化合物(I)式中のR1とし
て、具体的にはオクチル基、ノニル基、デシル基、ウン
デシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル
基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル
基、オクタデシル基が挙げられる。
一般式(I)で表わされる化合物としては、オクチル
アミン、デシルアミン、ドデシルアミン、テトラデシル
アミン、ヘキサデシルアミン、オクタデシルアミン、ド
デシルジメチルアミン、テトラデシルジメチルアミン、
ヘキサデシルジメチルアミン、オクタデシルジメチルア
ミンが好ましい。
次に、化合物(II)式中のR1としては、前記一般式
(I)の化合物の場合と同じであり、またXとしては塩
酸、硫酸、酢酸、乳酸、クエン酸等か挙げられる。
一般式(II)で表わされる化合物としては、ドデシル
アミン酢酸塩、テトラデシルアミン酢酸塩、オクタデシ
ルアミン酢酸塩、硬化牛脂アルキルアミン塩酸塩、ヤシ
アルキルアミン塩酸塩が好ましい。
一般式(I)および(II)で表される化合物は、ゴム
に配合すると優れた発熱改良剤としての効果を示す。
本発明のゴム組成物に使用するゴム材としては、天然
ゴム、合成ポリイソプレンゴム、スチレン−ブタジエン
共重合体ゴム、ポリブタジエンゴム、が挙げられ、これ
らのゴムを単独若しくは2種以上併用することができ
る。
(作 用) 本発明において使用する前記発熱改良剤は、単独で使
用しても2種以上併用してもよい。発熱改良剤の配合量
は、ゴム100重量部に対して0.05〜20重量部、好ましく
は0.25〜5重量部である。配合量が0.05重量部未満では
ゴム組成物の発熱改良効果がほとんど期待できず、20重
量部を超えても効果の増大が認められないばかりか、ゴ
ム組成物の機械的性質がかえって低下するので、0.05〜
20重量部の範囲に限定する必要がある。
本発明において使用する補強性充填剤としては、カー
ボンブラックなどがあり、その配合量は、20〜150重量
部である。20重量部未満ではゴム組成物の補強性が劣
り、150重量部を超えると発熱性が著しく悪化するばか
りでなく、耐摩耗性等の物性が著しく悪化する。
本発明において、上記の補強性充填剤と発熱改良剤以
外に、必要に応じて軟化剤、老化防止剤、加硫促進剤、
加硫促進助剤、加硫剤等の通常ゴム工業で使用される配
合剤を適宜配合することができる。
また、本発明のゴム組成物は、タイヤ、コンベアベル
ト、ホース等のあらゆるゴム製品に適用することができ
る。
(実施例) 以下、本発明を実施例および比較例により具体的に説
明する。
実施例1〜3、比較例1 天然ゴム100重量部に対しISAFカーボンブラック50重
量部、ステアリン酸3重量部、N−(1,3−ジメチルブ
チル)−N′−フェニル−p−フェニレンジアミン1重
量部、亜鉛華5重量部、N−tert−ブチル−2−ベンゾ
チアゾールスルフェンアミド1重量部、硫黄1.5重量
部、および下記の第1表に示す各種発熱改良剤を2重量
部配合した各種ゴム組成物をバンバリーミキサーを用い
て混練りし、しかる後加硫して各種サンプルを作成し
た。これらサンプルについて、低発熱性を下記の方法に
従い評価した。比較のために、発熱改良剤を添加しない
ものについても同様に評価した。この結果を第1表に示
す。
低発熱性(指数)は、レオメトリックス社製粘弾性測
定試験機を用いて動的歪5%、周波数15Hzの条件下で、
50℃におけるtanδを測定し、次式により求めた。
この指数が大きい程発熱性が小さいことを示す。
(発明の効果) 実施例からも明らかなように、特定の発熱改良剤と補
強性充填剤とをそれぞれ特定量配合した本発明のゴム組
成物は、ゴム構造を予め修飾することなしに発熱改良剤
無添加のゴム組成物に比べてゴム組成物の発熱性低下効
果に優れ、従って、本発明の発熱性改良ゴム組成物は、
タイア、コンベアベルト、ホース等の広範囲の分野で容
易に利用することができ、利用価値がきわめて大きいも
のである。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】天然ゴム、合成ポリイソプレンゴム、スチ
    レンブタジエン共重合体ゴムおよびポリブタジエンゴム
    からなる群から選ばれた少なくとも1種のゴム100重量
    部に対して、補強性充填剤20〜150重量部と、次の一般
    式、 (式中、R1は炭素原子数8〜18のアルキル基、R2および
    R3は各独立して水素またはメチル基、Xは有機酸または
    無機酸を示す)で表わされる化合物0.05〜20重量部とを
    配合して成ることを特徴とするゴム組成物。
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EP0846725A4 (en) 1996-06-26 2000-01-19 Bridgestone Corp RUBBER COMPOSITIONS
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