JP2901981B2 - 防水性植毛布およびその製造方法 - Google Patents

防水性植毛布およびその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、衣料、靴等の素材として好適な、表面に繊
維フロックが植毛された植毛布に関する。
〔従来の技術〕
従来、この種の分野において広く普及している植毛布
としては、織布や不織布に接着剤を介して繊維フロック
を静電植毛したものがある。
また、ゴムシートなどに同様にして植毛したものもあ
った。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、前者の植毛布においては、柔軟性や風
合いは良好であるが、防水性がなく、また後者の植毛シ
ートにおいては、防水性はあるものの、柔軟性や風合い
の点で衣料、靴等の素材には不向きである。
そのため、前者の植毛布に撥水加工を行い、少量の水
に対しては問題がないようにしていたが、撥水加工を施
した植毛布であっても、内部への水の浸入を完全に阻止
できるような防水性は具備していない。このことは、特
に靴用に供した場合、大きな欠点とされていた。
本発明は、このような従来の問題点に鑑みなされたも
ので、衣料や靴などに要求される柔軟性や風合いを有
し、しかも防水性を備えた植毛布、並びにその植毛布の
製造方法を提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
すなわち、本発明の防水性植毛布は、繊維質基材上
に、厚さ5μ〜100μのポリウレタン樹脂連続被膜(以
下、「ポリウレタン樹脂膜」と記す)が積層され、さら
に該ポリウレタン樹脂連続被膜上に接着剤を介して繊維
フロックが植毛されてなることを特徴とする。
また、本発明の防水性植毛布の製造方法は、離型紙上
にポリウレタン樹脂溶液を塗布し、乾燥させてポリウレ
タン樹脂被膜を形成した後、形成されたポリウレタン樹
脂被膜と繊維質基材とを積層し、離型紙を剥離し、つい
でこの積層物のポリウレタン樹脂被膜上に接着剤を塗布
した後、静電植毛を施すことを特徴とする。
以下、本発明の防水性植毛布について詳細に説明す
る。
(第1図に示す実施例図面参照) 前記繊維質基材(1)としては、ナイロン、ポリエス
テル、綿、レーヨン等の繊維単独またはこれらの混紡繊
維からなる織布、編布、不織布などが使用できる。
これらの繊維布は、表面及び/又は裏面が起毛された
ものであってもよく、この場合には風合いが更に良好な
ものができる。
(2)は、接着剤層であり、繊維質基材(1)とポリ
ウレタン樹脂被膜(3)とを強固に接着せしめるために
設けてある。この接着剤としては、例えば、ポリエステ
ル系ポリウレタン、ポリエーテル系ポリウレタン、ポリ
カプロラクトン系ポリウレタン、ポリカーボネート系ポ
リウレタン等からなる二液硬化型ポリウレタン系接着剤
が使用できる。なお、本発明においては、必ずしもこの
接着剤層(2)を要するものではなく、繊維質基材
(1)とポリウレタン樹脂被膜(3)とを加熱ラミネー
トによて直接積層一体化してもよい。
ポリウレタン樹脂被膜(3)は、ポリウレタン樹脂よ
り構成され、このポリウレタン樹脂としては、ポリウレ
タン系ポリウレタン、ポリエーテル系ポリウレタン、ポ
リカプロラクトン系ポリウレタン、ポリカーボネート系
ポリウレタン等のいずれでも使用可能である。
このポリウレタン樹脂被膜(3)の厚さとしては、5
μ〜100μ、好ましくは10μ〜50μである。5μ未満で
は連続被膜にするのが困難であるため、得られた防水性
能が劣る傾向にあり、100μを越えると目的とする風合
いから遠ざかり、樹脂ライクなものとなる傾向にある。
また、ポリウレタン樹脂の100%モジュラスとして
は、30〜120kg/cm2程度のものが好ましく、この場合、
よりソフトな風合いを構成し得る。
このポリウレタン樹脂被膜(3)の上には、繊維フロ
ック(4)を固着するための接着剤層(5)が位置して
いる。この接着剤層(5)を形成する接着剤としては、
アクリル樹脂系、ウレタン樹脂系等の接着剤が好ましく
使用できる。
繊維フロック(4)としては、ナイロン、ポリエステ
ル、アクリルなどの合成繊維、レーヨン、銅アンモニア
レーヨンなどの人造繊維、綿などの天然繊維等の短繊維
を、単独又は適宜混合したものが使用できる。
短繊維の長さ及び太さは、目的とする用途や指向する
感触等に応じて、任意に選定すればよい。例えば、スウ
ェード調のものを指向するのであれば、長さ0.1〜1.0m
m、太さ0.1デニール〜2.0デニールの短繊維を使用する
とよい。
次に、本発明の防水性植毛布の製造方法について説明
する。
(第2図に示す実施例図面参照) 先ず、ポリウレタン樹脂溶液(6)が離型紙(7)上
に塗布される。この例の場合はナイフコーターによる塗
布であるが、本発明では、連続被膜が形成可能であれば
これに限らず、例えば、ロールコーター、グラビアコー
ター、スクイズコーター、カーテンフローコーター、リ
バースロールコーター、スプレーコーター等の一般的な
塗布手段が採用できる。
塗布膜の厚さは、乾燥後に得られるポリウレタン樹脂
被膜の厚さが5〜100μ、好ましくは10〜50μとなるよ
うに調整する。塗布膜が薄すぎると、品質上所期の効果
が得られず、厚すぎるとポリウレタン樹脂被膜の柔軟性
が失われるばかりでなく、不経済でもある。
次に、塗布されたポリウレタン樹脂溶液(6)を乾燥
して、ポリウレタン樹脂被膜(3)を形成する。すなわ
ち、ポリウレタン樹脂溶液中の揮発性溶液を飛ばして、
樹脂固形分に富む水不透過性の被膜を離型紙(7)上に
形成させる。
次いで、このポリウレタン樹脂被膜(3)上に、二液
硬化型ポリウレタン系接着剤等の接着剤(2)を塗布
し、これに繊維質基材(1)を貼り合わせ、両者を積層
一体化する。なお、本発明においては、このような接着
剤(2)を介さず、直接加熱ラミネートする方法によっ
て積層してもよい。
そして、繊維質基材(1)を積層した複合シート状物
(8)からキャリアーである離型紙(7)を剥離する。
ここで、ポリウレタン樹脂被膜(3)と繊維質基材
(1)との積層物(9)を更に強固に一体化させるため
に、この積層物(9)に熱エンボスを施すこともできる
(図示せず)。このとき、エンボスロールとしてフラッ
トなものを使用すれば、積層物(9)を強固に一体化さ
せるのに加えて、ポリウレタン樹脂被膜(3)の表面平
滑化が図れ、次工程の接着剤の塗布、静電植毛の際に都
合がよい。なお、このように熱エンボスを施す場合に
は、ポリウレタン樹脂被膜(3)を構成するポリウレタ
ン樹脂の熱軟化点に留意しなければならず、好ましく
は、軟化点120℃以上のポリウレタン樹脂を選定する。
次に、ポリウレタン樹脂被膜(3)上に接着剤(5)
を塗布し、繊維フロック(4)を、一般に行なわれてい
るように磁場等の作用により、塗布された接着剤(5)
に静電植毛する。
上記のようにして得られた防水性植毛布には、適当な
撥水剤、例えば、フッ素系、シリコン系等の撥水剤にて
撥水処理を施すこともできる(図示せず)。この撥水処
理を施すことによって、若干の水に対しては、はじくよ
うにすることができる。
〔作用〕
本発明によれば、繊維質基材の表面に設けた、厚さ5
μ〜100μのポリウレタン樹脂被膜により、外部からの
水の浸入を阻止することができる。
しかも、上記の被膜はポリウレタン樹脂よりなる薄膜
であるため、植毛布は柔軟性に富み、風合い良好なもの
とすることができる。
〔実施例〕
離型紙の表面に、熱軟化点130℃、100%モジュラスが
70kg/cm2のポリウレタン樹脂(ポリエステル系ポリウレ
タン、大日精化製、商品名「レザミンME44LP」)に顔料
を10重量%含有せしめた20%DMF−MEK混合溶液を塗布量
100g/m2となるように塗布し、乾燥させてポリウレタン
樹脂被膜(厚さ20μ)を形成した。
次いで、このポリウレタン樹脂被膜上に、二液型ポリ
ウレタン樹脂(ポリエステル系ポリウレタン、大日本イ
ンキ化学製、商品名「クリスボン4010HV」)にイソシア
ネート架橋剤10重量%、反応促進剤5重量%、トルエン
20重量%を含有させた接着剤を、塗布量100g/m2となる
ように塗布した後、ポリエステル/レーヨン(65/35)
の混紡糸よりなる下記組織の織布を染色、片面起毛した
もの(繊維質基材)の起毛面と貼り合わせ、積層一体化
した。
次に、剥離紙を剥離して、ポリウレタン樹脂被膜と繊
維質基材とをより強固に一体化せしめ、かつ、ポリウレ
タン樹脂被膜表面の平滑化を図るため、接着剤中のイソ
シアネートが完全に反応する前に、フラットロールとラ
バーロール間を通し、熱エンボスした。
次いで、このポリウレタン樹脂被膜表面に、アクリル
樹脂エマルジョン型接着剤(アニオン性アクリルエマル
ジョン、大日本インキ化学社製、商品名「ボンコートR
−510」)にメラミン樹脂架橋剤3部、反応促進剤0.3
部、さらに増粘剤等を適宜量添加配合したものを塗布量
250g/m2にて塗布した後、レーヨン短繊維(太さ1デニ
ール、長さ0.4〜0.6mm)とベンベルグ(登録商標)短繊
維(太さ0.6デニール、長さ0.4〜0.6mm)を70/30の割合
にてブレンドした繊維フロックを、目付量80g/m2にて静
電植毛した。
さらに、撥水処理を施すため、静電植毛した植毛布
を、フッ素系撥水剤5重量%含有水溶液(大日本インキ
化学製、商品名「ディクガードF−70」)に浸漬し、マ
ングルにて絞り、乾燥して本発明の防水性植毛布を得
た。
得られた植毛布は、柔軟性に富み、風合い良好なスウ
ェード調の感触を呈するものであった。
また、防水性の点では、繊維質基材側への水の浸入が
全くなく、優れた防水性を示した。
〔発明の効果〕
以上、本発明によれば、防水性を有し、しかも柔軟性
に富み、風合い良好な植毛布が提供できる。従って、か
かる特性が要求される衣料、靴等の素材として極めて有
用である。
また、本発明方法によれば、離型紙上にポリウレタン
樹脂溶液を塗布し、乾燥させてポリウレタン樹脂被膜を
まず製膜せしめてから、これを繊維質基材に積層するも
のであるから、薄いながら十分な防水性能を付与するこ
とができるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の防水性植毛布の一例を示す断面図、
第2図は本発明の防水性植毛布の製造方法の一例を示す
略図である。 1……繊維質基材 3……ポリウレタン樹脂被膜 4……繊維フロック 5……接着剤(層) 6……ポリウレタン樹脂溶液 7……離型紙 8……積層物

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】繊維質基材上に、厚さ5μ〜100μのポリ
    ウレタン樹脂連続被膜が積層され、さらに該ポリウレタ
    ン樹脂連続被膜上に接着剤を介して繊維フロックが植毛
    されてなる防水性植毛布。
  2. 【請求項2】離型紙上にポリウレタン樹脂溶液を塗布
    し、乾燥させてポリウレタン樹脂連続被膜を形成した
    後、形成されたポリウレタン樹脂連続被膜と繊維質基材
    とを積層し、離型紙を剥離し、ついでこの積層物のポリ
    ウレタン樹脂連続被膜上に接着剤を塗布した後、静電植
    毛を施すことを特徴とする防水性植毛布の製造方法。
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