JPH0111756Y2 - - Google Patents

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JPH0111756Y2
JPH0111756Y2 JP1983086646U JP8664683U JPH0111756Y2 JP H0111756 Y2 JPH0111756 Y2 JP H0111756Y2 JP 1983086646 U JP1983086646 U JP 1983086646U JP 8664683 U JP8664683 U JP 8664683U JP H0111756 Y2 JPH0111756 Y2 JP H0111756Y2
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sheet material
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sheet
porous
moisture permeability
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Description

【考案の詳細な説明】
本考案は、通気・透湿性に優れ、かつ同時に耐
水性をも兼備した人工皮革に関する。 三次元絡合不織布とそこに含有されている多孔
質弾性重合体とからなるシート材料(以下シート
材料Aと略す)は、その基本構造が天然皮革に類
似しているために、表面を適当に仕上げしたもの
は皮革代替シート材料として有用であり、また不
織布の特徴である物性の等方性のため布帛にも代
つてあらゆる分野で使用されている。 シート材料Aは、通常絡合不織布に弾性重合体
の溶液或は分散液を含浸し凝固して作るが、その
際重合体の析出時に1ミクロンから100ミクロン
程度の空隙を持つた構造に沈積する。こうしてで
きたシート材料Aを着色・起毛などにより仕上げ
た場合には、絡合不織布の立体的な繊維の配列と
その間に多孔に沈積した弾性重合体との空隙部を
通して水蒸気を含め気体はかなり自由に通過する
ことができる。したがつてシート材料Aは、通
気・透湿性に富んだものであり、衣服、手袋、帽
子、靴などの材料や工業材料として有用である。
通気・透湿性は、使用する不織布の繊維密度、沈
積した弾性重合体含量によつて異なるが、通常通
気性1〜100ml/cm2・sec(JIS L 1096 B法)、
透湿度1000〜10000g/m2・24HRS(JIS K
6549法)の範囲におよぶ。 特にシート材料Aを構成する不織布の繊維とし
て、通常の3ないし5デニール程度の繊維に代つ
て、複合紡糸法等によつて得られた0.1デニール
以下の極細繊維からなる繊維束を用いる場合に
は、極細繊維間の隙間も通気・透湿性に寄与する
ため上記の通気性、透湿度の範囲のうち上限に近
い値になることが多い。 また上記のようにして得られたシート材料Aの
少くとも片面に極く薄く合成重合体の樹脂溶液を
塗布して仕上げたシート材料は天然皮革の銀面様
の外観を持つが、仕上げ膜が薄いため全面が完全
に覆われておらず拡大してみると部分的に被覆が
なされていない個所を有している。このため通気
性と透湿性を保持したシート材料となつている。
さらに、シート材料Aの少くとも片面に合成重合
体の連続多孔構造層を付与したものも通気・透湿
性に富むものであり、この多孔構造層の表面を注
意深く仕上げることにより通気・透湿性のあるシ
ート材料とすることができる。 しかし、これらの各種シート材料は、通気・透
湿性にすぐれている反面、その連続した多孔構造
ゆえに、耐水性が極めて小さく、シート材料Aを
含め表面を仕上処理した各種シート材料の片面か
ら水圧をかけた場合、数cm水柱から100cm水柱程
度の僅かの水圧により他の面へ水がもれ出すのが
普通である。 この耐水性を改良するために、シート材料Aを
撥水処理することが検討されたが、撥水処理は水
との接触角を大きくして水をはじいて中へ浸透す
るのを防ぐだけの効果であり、またシート材料A
の構成成分の全表面を完全に撥水剤が覆つている
かどうかも疑問であり、したがつて撥水剤濃度
を、これら各種シート材料の性能が変わる程度に
まで高めても、耐水性の向上効果は僅かである。 特に0.1デニール以下の極細繊維からなる繊維
束をシート材料Aを構成する不織布の繊維として
用いた場合には、極細繊維間に存在する微細な空
隙が毛管現象を示すために耐水性がことさら低下
し、また撥水剤等で処理をしても、例えば3デニ
ールの繊維に代えて0.03デニールの極細繊維を用
いた場合には、繊維の表面積が10倍にもなるた
め、繊維の表面を有効に覆うことができず、した
がつてその効果も通常よりさらに劣つたものとな
る。 従つて、シート材料Aを含むこれら各種シート
材料からなる衣服、靴などを着用して雨にあたつ
たり水に入つたりした場合には、水が浸透してく
るのが常であつた。また、銀付人工皮革の場合に
は、表面の仕上層としてソリツドで厚い層を使用
することにより加圧しても水を通す事はなくなる
が、同時に通気性も失われ、また透湿度も、仕上
層が親水性の場合には仕上層への水蒸気の吸着や
仕上層構成物質中での水分子の移動や地面への脱
着等により幾分かはあるものの、その値はおよそ
400g/m2・24HRS以下程度にすぎず、十分なも
のであるとは言えない。 本考案はかかる欠点を改良し、通気・透湿性と
耐水性を両立させるべく鋭意研究の結果得られた
ものである。 即ち、三次元絡合不織布とそこに含有されてい
る多孔質弾性重合体とからなるシート材料(シー
ト材料A)の少くとも片面に、多孔の四弗化エチ
レン樹脂(以下PTFEと略す)シートを接着する
ことによりシート材料Aの透気・透湿性を損なわ
れず耐水性を付与することにより成功したもので
ある。 多孔のPTFEシートとは、PTFEのシートの成
形により多孔にしたものであつて、このシートは
PTFEの持つ接触角の大きさと、極めて数の大き
な微細孔とにより耐水性を保持しつつ透気・透湿
性に富むものである。この多孔のPTFEシート
は、さらに合成重合体処理をすることにより耐水
性および透気・透湿性を調節することもできる。
多孔のPTFEシートとしては、特に気孔率60〜95
%、最大孔径0.2〜10μm、肉厚0.005mm以上であ
るものが好ましい。シート材料Aと多孔のPTFE
シートとの貼り合わせには、目的とする透気・透
湿性を損なわない方法が必要で、具体的には、接
着剤による点状、線状、格子状等の部分的接着が
好ましい。 特に本考案で使用するシート材料Aの場合に
は、不織布と、そこに存在する多孔質弾性体とか
らできているために、表面がミクロにみても平滑
かつ均質であり、したがつて多孔のPTFEシート
を均一にラミネートし均一な品質を得るのに適し
ている。シート材料Aの代りに織物や編物を用い
た場合には、織のたて糸或はよこ糸また編物の編
糸の存在するところでのみ多孔のPTFEシートと
接着するため、全面に亘る均一な接着はえられ
ず、したがつて、部分的な剥離強さ不足に由来す
る剥離事故を起しやすい。 また、シート材料Aは各方向に亘つて均質な伸
びを示す不織布からなるものであるのに対して、
織物や編物では、例えばバイアス方向や横方向な
ど特定方向に伸びが大きい性質があるため、貼り
合せ後、多孔のPTFEシートが引裂かれるなどの
欠点が出易く、使用が限定される。 接着剤としては、通常の各種接着剤が使用でき
る。シート材料Aと多孔のPTFEシートとを貼り
合わせた本考案の複合シート材料の多孔のPTFE
シートにさらにシート材料A或いは他の布帛等を
前述の方法で貼り合わせることもできる。 第1図は本考案の複合シート材料の一例を示す
断面図である。図中、1はシート材料A、3は部
分的に存在する接着剤部分、2は多孔のPTFEシ
ートである。第2図および第3図は、多孔の
PTFEシートの両側にそれぞれシート材料Aと布
帛、シート材料Aとシート材料Aとが接着されて
いる本考案の人工皮革の断面図である。 次に本考案を実施例により説明する。実施例中
透湿度はJIS K 6549号、透気度はJIS L
1096B号、耐水圧はJIS L 1079号により測定し
た値である。 実施例 1 ポリエステル3デニール繊維からなる不織布に
SBRが多孔質に沈積してできたシート材料Aの
裏面に、PTFEの多孔質シートを、粉末状ホツト
メルト接着剤を用いて点状接着し、貼り合わせ
た。得られた皮革様複合シート材料の物性を第1
表に示す。この表より明らかな如く、本考案のシ
ート材料は透湿度高く、また耐水圧も充分ありス
ポーツシユーズ甲革として有用である。
【表】 実施例 2 ナイロン島成分とする複合紡糸繊維から、海成
分を除去してえた0.01〜0.001デニールのナイロ
ン極細繊維数百本の束からなる繊維を不織布と
し、ポリウレタンエラストマーがそこに多孔質に
含浸されているシート材料をえた。このシート材
料は、ナイロンの極細繊維束を使用しているため
風合柔らかく、表面を起毛、染色したのちは衣料
用として適切なものであつた(シート材料A)。 しかし、耐水圧が小さく、雨に当つた場合は水
が浸透してくる。撥水剤を用いて撥水処理をした
が、極細繊維と多孔質ポリウレタンエラストマー
のためか耐水圧の向上は小さく、強い雨にあたる
と、雨水が浸透してしまう。また、撥水処理に伴
ない堅牢度も1級低下した。 シート材料Aに、多孔質のPTFEシートを、ポ
リアミド系粉末状ホツトメルト接着剤で部分点状
接着して得られた皮革様複合シート材料は、これ
らの問題が解決され、アウター用衣料材料として
適切なものであつた。その物性を第2表に示す。
【表】 実施例 3 実施例2と同方法で1.5mm厚のシート材料Aを
作つた。本シート材料はスポーツシユーズタイプ
カジユアルシユーズとして適切なものであるが、
耐水圧が不十分である。また、撥水剤による撥水
処理をすることにより圧力のかからない状態での
撥水度は向上するが耐水圧は殆んどあがらない。 このシート材料Aに多孔のPTFEシートをホツ
トメルト接着剤で部分点状接着したものは靴用甲
革として機能に富んだ皮革様複合シート材料であ
つた。その物性を第3表に示す。
【表】 実施例 4 実施例3の染色前のシート材料の表面に140メ
ツシユのロールコーデイングで白顔料入りのポリ
ウレタンエラストマー液を3回塗布し、乾燥后熱
ロールで型押しをして、皮革状のシート材料Aを
えた。このシート材料Aは、表面仕上げがうす
く、拡大鏡でみると、部分的に微小な下地部分が
露出したものであつた。そのため、第4表に示す
如く、透気・透湿性は優れているが、耐水圧が十
分でなく、降雨時には、このシート材料で作つた
靴の中には水が浸入し、実用性の問題があつた。
そこでシート材料Aにホツトメルト接着剤を用い
て多孔のPTFEシートを部分接着した皮革様複合
シート材料を作つた。この複合シート材料は、透
気・透湿・耐水性を兼ね備え、靴用として有用で
あつた。
【表】 実施例 5 表面に0.2mmのポリウレタンエラストマーの多
孔質層があり、下層に、実施例2と同様の方法で
作つたポリエステルの極細繊維とポリウレタンエ
ラストマーとからなる1.5mmの層を持つたシート
材料を作つた。このシート材料の表面を注意深く
着色仕上げしたシート材料は、耐水圧は不十分だ
が透気・透湿性に富むものであつた(シート材料
A)。このシート材料Aの下層裏面に多孔の
PTFEシートを点接着で貼り合わせたものは、透
気・透湿に富み且つ耐水圧にも富むものであつ
た。 実施例 6 実施例3の複合シート材料の多孔のPTFEシー
トの上にさらにラテツクス系接着剤を用いナイロ
ンニツト地をストライプ状に部分接着した。 えられたシートはそのまゝで靴用の透気・透
湿・耐水性のある複合シート材料となつた。 実施例 7 実施例3の複合シート材料の多孔のPTFEシー
トの上にさらにナイロン系ホツトメルト接着剤を
用い、実施例2のシート材料Aを点接着で貼り合
わせた。 得られたシートは両面にスエード状の外観を有
し、しかも透気・透湿・耐水性に富む新たな皮革
様複合シート材料であつた。
【図面の簡単な説明】
第1図、第2図、第3図は共に本考案の人工皮
革の断面図であり、図中、1はシート材料A、2
は多孔のPTFEシート、3は部分的に存在する接
着剤層、4は布帛をあらわす。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 1 三次元絡合不織布とそれに含有されている多
    孔質弾性重合体とからなる皮革様シート材料の
    少くとも片面に多孔の四弗化エチレン樹脂シー
    トが接着されている人工皮革。 2 三次元絡合不織布を構成している繊維が、
    0.1デニール以下の極細繊維の集束体である実
    用新案登録請求の範囲第1項記載の人工皮革。
JP8664683U 1983-06-06 1983-06-06 人工皮革 Granted JPS59193891U (ja)

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JP8664683U JPS59193891U (ja) 1983-06-06 1983-06-06 人工皮革

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JPS59193891U JPS59193891U (ja) 1984-12-22
JPH0111756Y2 true JPH0111756Y2 (ja) 1989-04-06

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Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58147355A (ja) * 1982-02-25 1983-09-02 平岡織染株式会社 可撓性積層体

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58147355A (ja) * 1982-02-25 1983-09-02 平岡織染株式会社 可撓性積層体

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JPS59193891U (ja) 1984-12-22

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