JP2901029B2 - 信号補間回路 - Google Patents

信号補間回路

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JP2901029B2 JP34919591A JP34919591A JP2901029B2 JP 2901029 B2 JP2901029 B2 JP 2901029B2 JP 34919591 A JP34919591 A JP 34919591A JP 34919591 A JP34919591 A JP 34919591A JP 2901029 B2 JP2901029 B2 JP 2901029B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は時間軸を圧縮した画像デ
ジタル信号などの圧縮信号を、時間軸を伸長して再生す
る場合に用いる信号補間回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、信号処理技術の進展にともない、
画像などのデジタル信号を時間軸を圧縮して伝送し、そ
れを受信側で再び伸長して再生する技術が広く用いられ
ている。図1、図2及び図9、図10を用いて従来の技
術による信号伸長時の信号補間回路について説明する。
【0003】図1は、圧縮信号を伸長し、信号の補間を
行う一般的な処理回路のブロック図である。入力端子1
より入力された図2(A)に示すようなk倍に圧縮され
た周波数fsの信号は、時間軸伸長回路2で図2(B)
に示すようにk倍に引き伸ばされ周波数もfs/kとな
る。この引き伸ばされた信号(B)は範囲外信号付加回
路3で、入力された信号の前後に適当な信号を付加して
補間フィルタ4に供給する。補間フィルタ4は例えば係
数がsinX/Xの特性となる遮断周波数がfs/2k
のデジタルローパスフィルタになっていて、範囲外信号
付加回路3の出力信号を上記補間フィルタ4に通すこと
によって出力端子5より図2(C)に示すような補間さ
れた出力信号が導出される。
【0004】もし、範囲外信号付加を行わず範囲外の信
号を0とすると、補間される部分の端の方では補間フィ
ルタのタップ数分にデータが足りなくなるため適切な補
間ができなくなる。従って、補間範囲外信号付加回路3
では補間範囲外の信号に適当な信号を付加する。例え
ば、補間範囲の端の値を直流分として連続させる方法な
どがあるが、ここでは図9を用いて、補間範囲の境界線
を対称軸として線対称に折り返す方法について説明す
る。
【0005】図9において、クロック入力端子8から入
力されたクロック信号はシステムクロックとして回路全
体に供給されている。また、コントロール信号発生回路
9は同期信号入力端子7から入力された同期信号により
各種コントロール信号を発生し、該コントロール信号を
FILO (First In Last Out)メモリ10や選択回路
14に供給する。初期状態としてFILOメモリ10は
書き込み状態、選択回路14はbの端子の信号を出力す
るようになっている。
【0006】さて、図10におけるt=t0からtnまで
の範囲において、データ入力端子6から入力された信号
はFILOメモリ10に書き込まれると同時に選択回路
14を通って、出力端子15に出力される。そして、t
=tnとなるとFILOメモリ10が読み出しモードに
なり、また選択回路14がa端子の信号を出力するよう
になる。その結果、FILOメモリ10に書き込まれた
データが書き込まれた逆の順序に読み出される。即ち、
図10のようにt=tnを対称軸として出力データが折
り返された形となって出力される。
【0007】入力信号をF(t)として式で表すと次の
ようになる。 tinのとき、F(ti)=F(tn+(tn−ti))
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の装置におい
ては、補間範囲の端部における信号の補間は境界の部分
で線対称に折り返した信号を用いて行うため、その部分
で信号が滑らかに連続しなくなる。そのため補間したと
きに端の部分の誤差が大きくなるという問題があった。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の問題を解
決するため、時間軸圧縮されたデジタル信号を時間軸伸
長回路で時間軸の伸長を行うと共に、信号の補間を行う
信号補間回路において、補間範囲端部のデータに基づ
き、補間範囲端部において上記データと滑らかに継がる
補間範囲外信号を付加する補間範囲外信号付加回路を
設け、補間範囲内の信号と上記補間範囲外信号により
信号の補間を行う補間処理回路を設けた構成にする。
【0010】また、上記補間範囲外信号付加回路を、補
間範囲の境界上のデータを中心にして、補間範囲内の信
号の点対称の信号を補間範囲外信号として付加するよ
うに構成する。
【0011】また、上記補間範囲外信号付加回路を、補
間範囲の境界上のデータと該データの近傍のデータとの
傾きが補間範囲外のデータの傾きとなるよう、補間範囲
信号を隣のデータに上記傾きを加算することによっ
て得たデータで形成するように構成する。
【0012】更にまた、上記補間範囲外信号付加回路
を、補間範囲の境界上のデータと、該データに隣接する
データと、そのまた隣のデータより得られる隣接した2
つの傾きの変化量を検出し、該変化量が補間範囲外にお
いても一様となるように補間範囲外信号を隣のデータ
と隣の傾き及びその変化量を加算することによって得る
ようにした構成にする。
【0013】
【作用】本発明は上記の構成であるので、時間軸圧縮さ
れた入力信号は、時間軸伸長回路で時間が元の状態に伸
長された後、補間範囲外信号付加回路により補間範囲外
の信号が補間範囲内の信号に対して滑らかに付加され
る。そして、信号の補間は上記補間範囲内の信号と共に
付加された補間範囲外の信号を用いて行われるので、補
間範囲の端部においても補間誤差の少ない補間が行われ
る。
【0014】
【実施例】図1乃至図8を用いて本発明の実施例を説明
する。図1は、本発明の全体の構成を示すブロック図で
あり、図3、図5及び図7は図1における範囲外信号付
加回路3の異なる実施例のブロック図であって、図9に
示す従来例に対応する部分は同一符号を付し、説明を省
略する。
【0015】図3は、本発明に用いる補間範囲外信号付
加回路の第1の実施例のブロック図である。図3におい
て、11はデータ入力端子6から供給されるデータをラ
ッチするラッチ回路、12は上記ラッチ回路11から供
給されるデータを2倍する逓倍回路であり、13は上記
逓倍回路12の出力より上記FILOメモリ10の出力
を減算する減算回路である。
【0016】クロック入力端子8から入力されたクロッ
ク信号はシステムクロックとして回路全体に供給されて
いる。また、コントロール信号発生回路9は同期信号入
力端子7から入力された同期信号により各種コントロー
ル信号を発生し、FILOメモリ10やラッチ回路1
1、選択回路14に供給する。初期状態としてFILO
メモリ10は書き込み状態、選択回路14はbの端子の
信号を出力するようになっている。
【0017】さて、図4におけるt=t0からtnまでの
範囲において、データ入力端子6より入力された信号は
FILOメモリ10に書き込まれると同時に選択回路1
4を通って出力端子15に出力される。そして、t=t
nとなるとFILOメモリ10が読み出しモードにな
り、t=tnにおけるデータがラッチ回路11にてラッ
チされ、その値に固定される。その出力F{tn+(tn
−ti)}が逓倍回路12で2倍される。一方、t=tn
になるとFILOメモリ10に書き込まれたデータが書
き込まれた逆の順序で読み出され、減算器13に供給さ
れる。
【0018】その結果、減算器13は上記逓倍回路12
の出力信号より、FILOメモリ10の出力信号を減算
した信号を出力する。また、選択回路14は、t=tn
でa端子の信号を出力するように切り換わるため、選択
回路14より図4に示すようなt=tnのデータを中心
にして出力データが点対称に折り返された形の出力信号
を出力端子15に導出する。
【0019】入力信号をF(t)として式で表すと次の
ようになる。 ti>tnのとき、F(ti)=2F(tn)−F(tn+(tn−ti))
【0020】図5は、本発明に用いる補間範囲外信号付
加回路の第2の実施例のブロック図である。図5におい
て、16は入力データを1クロック遅延する1クロック
遅延回路、17は入力データより上記1クロック遅延回
路16の出力信号を減算する減算器、18はラッチ回
路、19は上記ラッチ回路18と選択回路14の出力を
加算して、その加算結果を上記選択回路14の一方の入
力端子aに供給する加算器である。
【0021】クロック入力端子8から入力されたクロッ
ク信号はシステムクロックとして回路全体に供給されて
いる。また、コントロール信号発生回路9は同期信号入
力端子7から入力された同期信号により各種コントロー
ル信号を発生し、ラッチ回路18や選択回路14に供給
する。初期状態として、選択回路14はbの端子の信号
を出力するようになっている。
【0022】さて、図6におけるt=t0からtnまでの
範囲において、データ入力端子6より入力された信号は
選択回路14を通って出力端子15に出力される。ま
た、減算器17においてデータ入力端子6より供給され
る入力データと1クロック遅延回路16にて1クロック
遅延した1クロック前のデータの差、つまり信号の傾き
がラッチ回路18に供給されている。
【0023】そして、t=tnとなると、t=tnにおけ
るデータとt=tn-11におけるデータの差、つまり傾き
がラッチ回路18でラッチされ、選択回路14はa端子
の信号を出力端子15に出力するように切り換わる。そ
して、加算器19ではラッチ回路18でラッチされたt
=tnにおける入力データの傾きと選択回路14の出
力、即ちここではt=tnのデータが加算され、t=t
n+1のデータとして選択回路14を通り出力端子15よ
り出力される。以下加算器19にて前のデータと傾きを
加算したものが次のデータとして出力端子15に出力さ
れる。
【0024】即ち、t=tn以降の範囲外のデータとし
ては図6に示すようにt=tnを起点としてt=tn-1
t=tn間の傾きを持った直線として表されるデータが
出力される。入力信号をF(t)として式で表すと次の
ようになる。 ti>tnのとき、 F(ti)=F(ti-1)+(ti−ti-1)× {F(tn)−F(tn-1)}/(tn−tn-1) =F(ti-1)+{F(tn)−F(tn-1)}
【0025】図7は、本発明に用いる補間範囲外信号付
加回路の第3の実施例のブロック図である。図7におい
て、20は上記減算器17の出力を1クロック遅延させ
る1クロック遅延回路、21は上記減算器17の出力よ
り上記1クロック遅延回路20の出力を減算する減算
器、22は上記減算器21の出力をラッチするラッチ回
路、23は選択回路、24は上記1クロック遅延回路2
2の出力と上記選択回路23の出力を加算する加算器、
25は上記加算器24の出力と選択回路14の出力を加
算して、この加算結果を上記選択回路14の一方の入力
に帰還する加算器である。
【0026】クロック入力端子8から入力されたクロッ
ク信号はシステムクロックとして回路全体に供給されて
いる。また、コントロール信号発生回路9は同期信号入
力端子7から入力された同期信号により各種コントロー
ル信号を発生し、ラッチ回路18、22と選択回路1
4、23に供給する。初期状態として、選択回路14は
bの端子の信号を、選択回路23はd端子の信号を出力
するようになっている。
【0027】さて、図8におけるt=t0からtnまでの
範囲において、データ入力端子6より入力された信号は
選択回路14を通って出力端子15に出力される。ま
た、減算器17において今データ入力端子6より供給さ
れる入力データと1クロック遅延回路16にて1クロッ
ク遅延した1クロック前のデータの差、つまり信号の傾
きがラッチ回路18に供給されている。そして、減算器
21では減算器17より出力された傾きと1クロック遅
延回路20により1クロック遅延した1クロック前の傾
きの差がラッチ回路22に供給されている。
【0028】そして、t=tnとなると、選択回路14
はa端子の信号を出力するように切り換わる。また、t
=tnにおけるデータとt=tn-1におけるデータの差、
つまり傾きがラッチ回路18にてラッチされ、選択回路
23を通って加算器24の一方の端子に入力される。ま
た、t=tnからt=tn-1における傾きとt=tn-1
らt=tn-2における傾きの差が傾きの変化量としてラ
ッチ回路22にラッチされ、加算器24の他方の端子に
導出される。
【0029】そして、加算器24より、t=tnとt=
n-1間の傾きと、その時の傾きの変化量との和がt=
nからt=tn+1における新しい傾きとして導出され、
次段の加算器25に入力される。加算器25では、新た
な傾きと選択回路14の出力、即ちここではt=tn
データが加算され、t=tn+1のデータとして選択回路
14を通り出力端子15より出力される。
【0030】続いて、t=tn+1となると選択回路23
はc端子の信号を出力するように切り換わる。つまり、
t=tnからt=tn+1における傾きに、傾きの変化量が
加算したものがt=tn+1からt=tn+2における新しい
傾きとなる。そして、加算器25にてその傾きにt=t
n+1のデータが加算されt=tn+2のデータとして出力端
子15より導出される。以下同様にして、加算器24で
前の傾きと傾きの変化量を加算したものを次の傾きとし
て導出し、加算器25では前のデータと上記加算器25
からの新たな傾きを加算したものを次のデータとして選
択回路14のa端子に供給し、このデータを出力端子1
5に出力する。即ち、図8に示すようにt=tn-2から
t=tnの傾きの変化量が保持されたまま範囲外のデー
タが出力される。
【0031】入力信号をF(t)として式で表すと次の
ようになる。 ti>tnのとき、 Δt=ti−ti-1 ΔK={F(tn)−F(tn-1)}/(tn−tn-1) −{F(tn-1)−F(tn-2)}/(tn-1−tn-2) として F(ti)=F(ti-1)+ [ΔK+{F(ti-1)−F(ti-2)}/(tn-1−tn-2)}] ×(ti−ti-1) =2F(ti-1)−F(ti-2)+F(tn) −2F(tn-i)+F(tn-2
【0032】以上、補間範囲外信号付加回路について3
つの実施例を示したがいずれの場合も、範囲外の信号が
予め定めた設定値を超えたときには、リミッタをかけて
その値を制限することが望ましい。また上記補間範囲外
信号付加回路の各実施例は、補間範囲より後の信号処理
方法について述べたが、補間範囲より前の信号処理もメ
モリ等の回路が必要となるが同様の考え方で構成でき
る。
【0033】本発明に用いる範囲外信号付加回路は、上
記各実施例に示すような構成で実現することができ、こ
れを用いた圧縮データを伸長するときの信号補間は既に
説明した図1に示す信号補間回路により行われる。従っ
て、補間範囲の端部においては、上記補間範囲外信号付
加回路により補間範囲内のデータと滑らかに継がる補間
範囲外のデータが付加されるため、補間範囲の端部にお
ける信号の補間時に、上記滑らかに付加されたデータを
用いて行うことができるので補間範囲端部の信号の補間
誤差を少なくすることができる。
【0034】
【発明の効果】本発明は以上のような構成であるので、
補間範囲の境界部分に付加した滑らかに継がる補間範囲
信号を利用してデータ伸長時の補間を行うので、補
間範囲端部における信号の補間を精度よく行うことがで
きる。換言すれば入力信号の端部に滑らかな連続する範
囲外の擬似データを付加することによって、入力信号を
拡張しているので、入力信号の端部における補間誤差を
抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 補間回路一般の構成を示すブロック図。
【図2】 図1の動作説明図。
【図3】 本発明に用いる補間範囲外信号付加回路の第
1の実施例のブロック図。
【図4】 図3の動作説明図。
【図5】 本発明に用いる補間範囲外信号付加回路の第
2の実施例のブロック図。
【図6】 図5の動作説明図。
【図7】 本発明に用いる補間範囲外信号付加回路の第
3の実施例のブロック図。
【図8】 図7の動作説明図。
【図9】 従来例の補間範囲外信号付加回路のブロック
図。
【図10】 図9の動作説明図。
【符号の説明】
2 時間軸伸長回路 3 補間範囲外信号付加回路 4 補間フィルタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H03H 17/00 - 17/08 H04N 7/12

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】時間軸圧縮されたデジタル信号を時間軸伸
    長回路で時間軸の伸長を行うと共に、信号の補間を行う
    信号補間回路において、補間範囲端部のデータに基づ
    き、補間範囲端部において上記データと滑らかに継がる
    補間範囲外信号を付加する補間範囲外信号付加回路を
    設け、補間範囲内の信号と上記補間範囲外信号により
    信号の補間を行う補間処理回路を設けたことを特徴とす
    る信号補間回路。
  2. 【請求項2】時間軸圧縮されたデジタル信号を時間軸伸
    長回路で時間軸の伸長を行うと共に、信号の補間を行う
    信号補間回路において、補間範囲の境界上のデータを中
    心にして、補間範囲内の信号の点対称の信号を補間範囲
    信号として付加する補間範囲外信号付加回路を設
    け、補間範囲内の信号と上記補間範囲外信号により信
    号の補間を行う補間処理回路を設けたことを特徴とする
    信号補間回路。
  3. 【請求項3】時間軸圧縮されたデジタル信号を時間軸伸
    長回路で時間軸の伸長を行うと共に、信号の補間を行う
    信号補間回路において、補間範囲の境界上のデータと該
    データの近傍のデータとの傾きが補間範囲外のデータの
    傾きとなるよう、補間範囲外信号を隣のデータに上記
    傾きを加算することによって得たデータで形成する補間
    範囲外信号付加回路を設け、補間範囲内の信号と上記補
    間範囲外信号により信号の補間を行う補間処理回路を
    設けたことを特徴とする信号補間回路。
  4. 【請求項4】時間軸圧縮されたデジタル信号を時間軸伸
    長回路で時間軸の伸長を行うと共に、信号の補間を行う
    信号補間回路において、補間範囲の境界上のデータと、
    該データに隣接するデータと、そのまた隣のデータより
    得られる隣接した2つの傾きの変化量を検出し、該変化
    量が補間範囲外においても一様となるように補間範囲外
    信号を隣のデータと隣の傾き及びその変化量を加算す
    ることによって得るようにした補間範囲外信号付加回路
    を設け、補間範囲内の信号と上記補間範囲外信号によ
    り信号の補間を行う補間処理回路を設けたことを特徴と
    する信号補間回路。
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