JP2900732B2 - 光導波路の製造方法 - Google Patents

光導波路の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光通信分野、特に周波
数多重光伝送技術において重要な部品である光合分波
器、方向性結合器等を構成する特に石英系の光導波路の
製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、石英を主成分とする薄膜堆積型光
導波路形成のための基板として、Si基板が使用されて
きた。Siは高屈折率であるため、直接、薄膜を堆積し
て屈折率の高い導波路とすることはできないので、光学
的バッファ層として表面に屈折率の低いSiO2層を形
成することが必要である。このSi基板上に形成された
石英系の光導波路が、熔融石英や光学ガラスに金属イオ
ンを拡散するなどの方法で形成した他の光導波路に比べ
て伝搬損失・散乱が小さいことが報告されている。また
石英系光導波路は、光通信で使用される石英の光ファイ
バと同じ石英系材料であるため、接続損失を極めて小さ
くできる点でも優れた導波路である。しかし、以下に述
べる従来の製造方法では、全てのプロセス中の最高温度
を700℃以下に下げる事は難しく、その結果、高温で
形状や成分が変化する基板上には形成することは困難で
あった。
【0003】この導波路を作製する代表的な方法として
は、火炎堆積法、スパッタ法とCVD法等がある。最も
一般的に用いられるのは、火炎堆積法で、図3は火炎堆
積法による導波路作製装置の構成図であり、1は基板、
2はキャリアガス導入口、5は原料容器、6は流量調節
器、9は水素ガスおよび水素ガス導入口、10はバーナ
ー、11は回転試料台である。即ち、流量調節器6によ
り流量を調節しながらキャリアガス導入口2からアルゴ
ンガスを原料容器5中へ導入し、原料容器5中のSiC
4などの出発原料を酸水素バーナー10へ輸送し、火
炎中にて加水分解して粉末状のSiO2を作製し、これ
を基板1へ吹き付けて堆積する。基板1は、回転試料台
11に配置され、一定の速度で回転できるため、一度に
数10枚の火炎堆積が施せる。光導波路膜の厚み方向の
屈折率分布は、ガラスの組成制御によって形成される。
即ち、火炎堆積の当初はSiO2のみを吹き付け、その
後コア層の屈折率に応じてTiなどを所定量ドープす
る。そして、最後に再びSiO2のみとして、上部クラ
ッド層を形成する。このように、屈折率分布の形状は輸
送原料の組成を時間的に変化させる事で制御するため、
ステップ型のみならずグレーデッド型の導波路作製が可
能となる。ただし、SiO2膜形成後、1250から1
350℃の温度で透明化のための熱処理を行う必要があ
る。その際、熱処理雰囲気を低温時には酸素ガス、高温
時にはヘリウムガスと切り替えなくてはならない。これ
は、低温時に膜中に残留している炭化物、塩化物を酸化
させ、高温時に膜中に残留している微小な気泡を取り除
くためである。光導波路の屈折率・光伝送損失は、これ
らの残留物に大きく依存するため、この透明化熱処理は
重要なプロセスである。このプロセスで作製した石英系
光導波路の基本特性は、刊行物{NTT、R&D(vo
l.40,No.2,p.199)}によると損失0.
1dB/cm、比屈折率差0.75%、許容曲げ半径5
mmとなっている。
【0004】次に、他の従来例として、CVD法による
石英系導波路作製装置の構成図を図4に示す。なお、図
中3は反応管、4は排気口である。この装置は、通常の
ホットウォール型の熱分解CVD装置で、酸素ガスをキ
ャリアガスとしている。即ち、流量調節器6により流量
を調節しながらキャリアガス導入口2から酸素ガスを原
料容器5中へ導入し、原料容器5中のSiCl4、Ti
Cl4、GeCl4、PCl3およびBBr3等の液体原料
などの出発原料を反応管3に輸送し、1000℃の高温
で輸送原料を分解・反応させ、微粉末を基板1に堆積さ
せる。ここでも、光導波路膜の厚み方向の屈折率分布
は、輸送原料の組成制御によって行われる。即ち、Si
Cl4のみを原料として供給し、その後コア層の屈折率
に応じてGeCl4、TiCl4、PCl3およびBCl3
などを所定量ドープする。そして、最後に再びSiCl
4のみとして、上部クラッド層を形成する。このよう
に、屈折率分布の形状は輸送原料の組成を時間的に変化
させる事で制御するため、ステップ型のみならずグレー
デッド型の導波路作製が可能となる。ただし、このCV
D法によるSiO2膜形成も火炎堆積法と同様に、12
50から1500℃の温度で透明化のための熱処理を行
う必要がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、従来の
火炎堆積法およびCVD法により光導波路膜を成膜した
後、透明化させて所望の屈折率・伝搬損失を得るために
は、1200℃から1500℃の高温で基板を熱処理す
る必要があった。そのため、例えば安価な低融点ガラス
等のように、高温熱処理により形状や成分が変化する基
板には形成することが困難である。また、比較的低温で
SiO2膜を形成する方法として、スパッタ法やSiH4
とO2ガスを使用する低温CVD法があるが、膜の組成
ずれが大きく、膜応力が大きく、不純物が入りやすいな
どの理由により、光損失の小さい光導波路を形成するこ
とが困難であった。
【0006】本発明は、かかる課題を解決するためにな
されたもので、従来より低い温度で形成できるため、プ
ロセスが簡略化できるとともに、高温では形状や成分が
変化してしまう基板をも用いることができ、しかも実用
レベル以上の特性を有する光導波路の製造方法を得るこ
とを目的とするものである。本発明の別の発明は、上記
効果に加えて特性の優れた光導波路の製造方法を得るこ
とを目的とするものである。本発明の別の発明は、上記
効果に加えて屈折率の制御が可能となるので、より特性
の向上した光導波路の製造方法を得ることを目的とする
ものである。本発明のさらに別の発明は、上記効果に加
えて光の増幅作用のある光導波路の製造方法を得ること
を目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の光導波路の製造
方法は、Siアルコキシド蒸気を主とする原料蒸気とオ
ゾンガスとを反応させて、基板にSiO2を主成分とす
る膜を形成する方法である。本発明の別の発明の光導波
路の製造方法は、Siアルコキシド蒸気を主とする原料
蒸気とオゾンガスとを反応させて、基板にSiO2を主
成分とする膜を形成する工程、基板に形成したSiO2
を主成分とする膜を加工する工程、並びに酸化性雰囲気
でSiO2を主成分とする膜を成膜中の温度より高く、
上記基板の融点より低い温度で熱処理する工程を施す方
法である。本発明の別の発明の光導波路の製造方法は、
上記発明において、原料蒸気がSiのアルコキシド蒸気
を主として、B、Ge、P等の非金属元素のアルコキシ
ド蒸気並びにTi、Al、Zr等の金属アルコキシド蒸
気の少なくとも1種を含有することを特徴とする方法で
ある。本発明の別の発明の光導波路の製造方法は、上記
発明において、原料蒸気がSiのアルコキシド蒸気を主
として、Er、Nd、Pr、Sm、Ho、Tm、Yb等
の希土類元素の有機金属化合物のアルコキシド蒸気の少
なくとも1種を含有することを特徴とする方法である。
【0008】
【作用】本発明において、反応ガスであるオゾンガスは
強い酸化能力を持ち、また主原料であるSiアルコキシ
ドが比較的低温での分解が可能なため、比較的低い基板
温度でも、原料が分解し反応して透明なSiO2を主成
分とする膜が形成される。 本発明の別の発明におい
て、酸化性雰囲気でSiO2を主成分とする膜を成膜中
の温度より高く、上記基板の融点より低い温度で熱処理
することにより、アニール効果が得られる。本発明の別
の発明において、原料上記にSiのアルコキシド蒸気お
よび上記元素のアルコキシド蒸気を用いることにより屈
折率の制御をすることができる。本発明のさらに別の発
明において、原料上記にSiのアルコキシド蒸気および
上記元素のアルコキシド蒸気を用いることにより光の増
幅が可能となる。
【0009】
【実施例】
実施例1.図1に本発明の別の発明の一実施例に用いら
れるオゾン酸化を用いたCVD法による石英膜の光導波
路の製造装置の構成図を示す。図中、7はオゾナイザ
ー、12は酸素ガス導入口である。この装置では4個の
原料容器5を備えており、4種類のCVD原料蒸気を同
時に基板1上に供給できる。キャリアガスは、高純度ア
ルゴンガスとした。各原料容器ごとに流量調節器6が付
属しており、それぞれの蒸気の流量を独立に制御でき
る。従って4種類のアルコキシド原料を任意の割合で反
応管3内の基板1上へ輸送することが可能である。反応
管3へは、オゾナイザー7から10%のオゾンを含む酸
素ガスを導入すると共に、基板温度を400℃として、
原料の分解と反応を促進させ、反応管3内に設置した基
板1に成膜する。基板1は一辺が3インチの正方形ガラ
ス基板を使用した。
【0010】図2(a)〜(d)は、本発明の別の発明
の一実施例による光導波路製造のプロセスを示す工程図
である。図中101はクラッド部となる膜、102はコ
ア部となる膜、103はマスクである。光導波路の製造
は、まず基板上にSi(OC254{Tetraethyl Orth
osilicate(TEOS)}の蒸気のみを供給し、石英膜
101を形成する。この石英膜101は、クラッドの一
部を構成するもので、厚さ15μm程度とした。次に、
TEOSとTiのアルコキシドを同時に基板上に供給し
て、光導波路のコア部となる高屈折率層102を形成し
た。TiのアルコキシドとしてTi(O―i―C37
4(Titanium Tetra―isopropoxide)を使用した。コア
部形成では、Ti酸化物の含有量が約2mol%となる
ように、Tiアルコキシドの蒸気の流量調整を行った。
基板温度は、TEOSのみの場合と同一とした。このコ
ア部の厚さは6μmとした。さらに、上部のクラッド部
となる約15μmの厚みの石英膜101を、TEOSの
みの原料蒸気を基板上に供給して形成した{図2
(a)}。次に、コア部のマスク103をa(アモルフ
ァス)―Si膜で作製し{図2(b)}、RIE法によ
り石英多層膜をエッチングした{図2(c)}。最後
に、この導波路を囲むクラッド層101(屈折率n2)
をTEOSのみの原料で厚さ40μm程度作製した{図
2(d)}。
【0011】上記本発明の別の発明の一実施例により製
造した石英系の光導波路の特性は、直線での光損失が
0.25dB/cm(波長=1.55μm)と従来のC
VDプロセスの1から2dB/cmと比較して10分の
1程度に小さくなった。火炎堆積法による導波路の光損
失0.1dB/cmと比較すると若干高いが実用レベル
を有している。また、石英膜の屈折率は、TEOSのみ
の膜で、1.448、Tiをドープした石英膜で1.4
55であり、屈折率差は約0.5%であった。この結果
から、本発明の別の発明の一実施例の光導波路の製造方
法では、従来のCVD法、火炎堆積法では用いることが
できなかった基板上にも低損失な石英系の光導波路を形
成できることが解る。
【0012】なお本実施例ではSiのアルコキシドとし
てTEOSを使用したが、Si(OCH34(silicon
tetra―methoxide)、Si(OC374(silicon tet
ra―propoxide)、Si(OC494(silicon tetra
―butoxide)等を使用しても同様の効果が得られる。ま
たTiのアルコキシドとしてTi(OC254(Titan
ium Tetra―ethoxide)、Ti(OC474(Titanium
Tetra―butoxide)等を使用しても同様の効果がある。
【0013】実施例2.実施例1で製造した光導波路を
酸化性雰囲気として例えばオゾンを含む酸素ガス中で、
600℃で4時間のアニール熱処理を行った。この熱処
理の温度と時間は、ガラス基板が熱処理によるダメージ
を受けない最高温度(基板の融点)と時間を考慮して決
定した。このアニール処理により、導波路の光損失は、
直線で0.1dB/cmとほぼ火炎堆積法により作製し
た導波路の損失と同等のレベルにまで下がった。このア
ニール処理は、TEOSを原料としたオゾン酸化による
石英膜中に残留しているH2Oおよび炭化水素などを膜
から取り除く効果がある。しかし、屈折率に関しては、
大きな変化はなかった。また、この熱処理の温度を成膜
中の温度より低くした場合は光損失を低下させる効果が
見られなかった。
【0014】実施例3.実施例1において用いた装置を
用い、実施例1とは異なる元素をドープして光導波路を
製造した。即ち、基板としてガラス基板を用い、基板温
度は380℃とした。また、酸素ガス中のオゾンガスの
濃度は、高出力オゾナイザーを用いて、12%とした。
まず底部のクラッド部は原料としてTEOSのみを用い
て厚さ15μmの石英膜で作製した。次に、コア部とな
るP(リン)を8%ドープした高屈折率層を厚さ8μm
作製した。PのドープはTEOSと同時にPのアルコキ
シドP(OC253(Triethyl Phosphite)を基板に
供給することで行った。この状態で、導波路のマスクを
Tiで作製し、反応性イオンエッチングにより導波路の
パターニングを行った。導波路幅は、8μmとした。次
いで、コア部を形成した方法と同様だがPのドープ量を
2%と少なくした石英膜を、コア部を囲むクラッド層と
して形成した。この導波路の光損失は、0.05dB/
cmと実施例1の様にコア部にTiドープしたものより
も4分の1ほど小さくなった。
【0015】この実施例以外にもPのアルコキシドとし
てP(OCH33(Trimethyl Phosphite)を用いた場
合や、PO(OCH33(Phosphorus trimethoxid
e)、PO(OC253(Phosphorus triethoxide)な
どのアルコキシリン酸を用いた場合も同様の効果があ
る。また他のドープ元素のアルコキシドでは、Alの場
合Al(O―i―C373(Aluminum tri―isopropoxi
de)、Al(O―sec―C493(Aluminum tri―sec
―butoxide)など、Geの場合Ge(OC254(Ger
manium tetra-ethoxide)、Germanium tetra―propoxid
e{Ge(OC374}など、Bの場合B(OC25
3(boron triethoxide)、B(OC373(boron tri
―propoxide)、B(OC493(boron tri―butoxid
e)など、Zrの場合Zr(O―t―C494(zirconi
um tetra―t―butoxide)等を用いることにより同程度
の効果を得ることが出来る。また、これらの物質以外で
も、適当なキャリアガスにより蒸気を配管により輸送が
可能であるアルコキシドで同様の効果が得られることが
容易に予想できる。
【0016】実施例4.ガラスや石英のファイバにE
r、Nd、Pr等の希土類をドープすると、適当な波長
の光源を入力することにより別の波長の光強度を増幅で
きるレーザ媒体となる。近年、光ファイバにこれら元素
をドープして、光通信で使用される1.3μm、1.5
5μmの波長の増幅を行う光ファイバ増幅が注目されて
いる。ただし、これらの光ファイバ増幅では増幅特性の
温度変化が大きいという点が問題であった。そこで光フ
ァイバを低損失な平面状の光導波路に希土類元素をドー
プすれば、平面状のため温度制御が容易で、かつコンパ
クトな光増幅器が実現できる。その様な光増幅様の石英
光導波路を、本発明のさらに別の発明の一実施例により
製造した。増幅のためには、ある程度長い光導波路が必
要であるため、基板には比較的大きな4インチ径のSi
基板を使用した。底部および上部のクラッド部はTEO
Sのみを原料とする石英膜とし、コア部はTEOSとA
lのアルコキシドとErのアルコキシドを同時に基板に
供給した高屈折率石英膜とした。Alのアルコキシドと
してはAl(O―i―C373(Aluminum tri―isopro
poxide)、ErのアルコキシドとしてはEr(O―i―
373(Erbium tri―isopropoxide)を使用した。
Erのドープ量は約800ppmとなるようにした。光
導波路の形状は基板上で緩やかな曲線から構成して全長
1mとなるようにした。得られた導波路の波長1.55
μmでの光の挿入損失は全体で27dBであった。この
光導波路に強度一定の波長1.55μmのレーザ光およ
び強度可変の波長0.98μmの励起用レーザ光を入力
し、励起光強度を大きくすることにより1.55μmの
光強度が増幅される現象を確認した。
【0017】実施例4では希土類元素としてErを選ん
だが、他の希土類元素Ln(Ln:Nd、Pd等)にお
いても、アルコキシドとして、Ln(O―i―C373
(tri―isopropoxide)を使用することにより同様な効
果が得られる。
【0018】上記実施例は、各原料容器から1種類の元
素のアルコキシドまたは有機金属化合物の蒸気を基板上
に供給した例であるが、1個の原料容器に複数の元素の
アルコキシドまたは有機金属化合物、これらを溶解する
ための溶剤を入れることにより、複数の元素の蒸気を基
板上に供給して、その酸化物膜を形成する方法でもよ
い。
【0019】なお、Siのアルコキシドおよび上記他の
元素のアルコキシドと例えばメタノールおよびエタノー
ル等のアルコールとを混合したものを気化して原料蒸気
とすると、さらに低温で蒸気アルコキシドを安定に気化
させることができるので好ましい。
【0020】
【発明の効果】本発明は、以上説明したとおり、Siア
ルコキシド蒸気を主とする原料蒸気とオゾンガスとを反
応させて、基板にSiO2を主成分とする膜を形成する
ことにより、従来より低い温度で形成できるため、プロ
セスが簡略化できるとともに、高温では形状や成分が変
化してしまう基板をも用いることができ、しかも実用レ
ベル以上の特性を有する光導波路の製造方法を得ること
が出来る。
【0021】本発明の別の発明は、Siアルコキシド蒸
気を主とする原料蒸気とオゾンガスとを反応させて、基
板にSiO2を主成分とする膜を形成する工程、基板に
形成したSiO2を主成分とする膜を加工する工程、並
びに酸化性雰囲気でSiO2を主成分とする膜を成膜中
の温度より高く、上記基板の融点より低い温度で熱処理
する工程を施すことにより、上記効果に加えて特性の優
れた光導波路の製造方法を得ることが出来る。
【0022】本発明の別の発明は、上記発明の原料蒸気
がSiのアルコキシド蒸気を主として、B、Ge、P等
の非金属元素のアルコキシド蒸気並びにTi、Al、Z
r等の金属アルコキシド蒸気の少なくとも1種を含有す
る物を用いることにより、上記効果に加えて屈折率の制
御が可能となるので、より特性の向上した光導波路の製
造方法を得ることが出来る。
【0023】本発明のさらに別の発明は、上記発明の原
料蒸気がSiのアルコキシド蒸気を主として、Er、N
d、Pr、Sm、Ho、Tm、Yb等の希土類元素の有
機金属化合物のアルコキシド蒸気の少なくとも1種を含
有する物を用いることにより、上記効果に加えて光の増
幅作用のある光導波路の製造方法を得ることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の別の発明の一実施例に用いられる光導
波路の製造装置の構成図である。
【図2】本発明の別の発明の一実施例による光導波路の
製造方法のプロセスを示す工程図である。
【図3】従来の火炎堆積法による導波路作製装置の構成
図である。
【図4】従来のCVD法による石英系導波路作製装置の
構成図である。
【符号の説明】
1 基板 2 キャリアガス導入口 3 反応管 5 原料容器 7 オゾナイザー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 内川 英興 尼崎市塚口本町8丁目1番1号 三菱電 機株式会社 材料デバイス研究所内 (72)発明者 渡井 久男 尼崎市塚口本町8丁目1番1号 三菱電 機株式会社 材料デバイス研究所内 (72)発明者 北山 忠善 鎌倉市大船五丁目1番1号 三菱電機株 式会社 通信システム研究所内 (72)発明者 水落 隆司 鎌倉市大船五丁目1番1号 三菱電機株 式会社 通信システム研究所内 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G02B 6/13 C03C 13/04

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Siアルコキシド蒸気を主とする原料蒸
    気とオゾンガスとを反応させて、基板にSiO2を主成
    分とする膜を形成する光導波路の製造方法。
  2. 【請求項2】 Siアルコキシド蒸気を主とする原料蒸
    気とオゾンガスとを反応させて、基板にSiO2を主成
    分とする膜を形成する工程、基板に形成したSiO2
    主成分とする膜を加工する工程、並びに酸化性雰囲気で
    SiO2を主成分とする膜を成膜中の温度より高く、上
    記基板の融点より低い温度で熱処理する工程を施す光導
    波路の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項第1項または第2項記載のものに
    おいて、原料蒸気がSiのアルコキシド蒸気を主とし
    て、B、Ge、P等の非金属元素のアルコキシド蒸気並
    びにTi、Al、Zr等の金属アルコキシド蒸気の少な
    くとも1種を含有することを特徴とする光導波路の製造
    方法。
  4. 【請求項4】 請求項第1項ないし第3項の何れかに記
    載のものにおいて、原料蒸気がSiのアルコキシド蒸気
    を主として、Er、Nd、Pr、Sm、Ho、Tm、Y
    b等の希土類元素の有機金属化合物のアルコキシド蒸気
    の少なくとも1種を含有することを特徴とする光導波路
    の製造方法。
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