JP2899372B2 - 炊飯器 - Google Patents

炊飯器

Info

Publication number
JP2899372B2
JP2899372B2 JP2173413A JP17341390A JP2899372B2 JP 2899372 B2 JP2899372 B2 JP 2899372B2 JP 2173413 A JP2173413 A JP 2173413A JP 17341390 A JP17341390 A JP 17341390A JP 2899372 B2 JP2899372 B2 JP 2899372B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
temperature
fuzzy inference
energization ratio
ratio
inference
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2173413A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0461816A (ja
Inventor
由美子 原
春夫 寺井
秀二 安倍
信二 近藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP2173413A priority Critical patent/JP2899372B2/ja
Priority to KR1019910011042A priority patent/KR940003016B1/ko
Priority to GB9114190A priority patent/GB2245999B/en
Priority to US07/721,337 priority patent/US5300757A/en
Publication of JPH0461816A publication Critical patent/JPH0461816A/ja
Priority to HK43794A priority patent/HK43794A/xx
Application granted granted Critical
Publication of JP2899372B2 publication Critical patent/JP2899372B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Cookers (AREA)
  • Feedback Control In General (AREA)
  • Control Of Temperature (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は最適炊飯を可能とした炊飯器に関するもので
ある。
従来の技術 従来の炊飯器では、炊き上げ行程に入ると通電比率を
100%として急激に加熱し、所定の温度に達した時点で
の温度勾配θを求めて、その後の通電比率αを決定して
いた。この時αの決定は α=a*θ+b …(1) という線形式に基づいて行われていた。
発明が解決しようとする課題 しかし前記(1)式は理想的な場合のことで、現実に
は温度検出素子の特性や、設置位置等による影響を受け
て、(1)式のようにリニアな関係にはならない。即
ち、従来の炊飯器では加熱手段に対する通電比率の決定
が、最適なものではないという問題があった。換言すれ
ば、加熱手段に対する最適な通電比率の決定方法を確立
する必要があるという課題を有するものであった。
そこで本発明は、このような従来の課題を解決しよう
とするものであって、加熱手段の通電比率をファジィ推
論により決定し最適な炊飯が実行できる炊飯器を提供す
ることを目的とするものである。
課題を解決するための手段 前記目的を達成するために本発明の炊飯器は、加熱手
段への電力供給の有無を制御するスイッチング素子と、
前記被加熱物の温度を所定の時間に亙り一定に維持する
際の前記スイッチング素子への通電比率、その後の蓋の
温度が所定値に達した際の該温度勾配、及び被加熱物の
温度が所定の温度に達した際の該温度勾配に応じて、そ
の後の前記スイッチング素子の通電比率を決定するファ
ジィ推論器を有してなるものである。
作用 本発明によれば、加熱手段への電力供給の有無を制御
するスイッチング素子と、前記被加熱物の温度を所定の
時間に亙り一定に維持する際の前記スイッチング素子へ
の通電比率、その後の蓋の温度が所定値に達した際の該
温度勾配、及び被加熱物の温度が所定の温度に達した際
の該温度勾配に応じて、その後の前記スイッチング素子
の通電比率を決定するファジィ推論器を有することによ
り、人間が経験的に知っている複雑な炊飯制御のノウハ
ウをファジィ推論することが可能となり、炊飯に関する
多くの情報を有機的に最適処理することが可能となり、
炊飯量の判定、及びその後の加熱手段の制御方法の多段
階化等により炊飯性能を大幅に向上させるものである。
実施例 以下本発明の第一の実施例について、第1図から第5
図を基に説明する。本実施例の回路構成を示す第1図と
全体構成を示す第2図において、1は炊飯器本体であ
り、内部に内鍋2を底部にヒータ等の加熱手段3を有し
ている。内鍋2の底部中央には、被調理物の温度を検出
するサーミスタ等の第一の温度検出素子4が備えられて
いる。また本体1の上部には蓋5が設けられており、炊
飯時あるいは保温時の放熱を防いでいる。6は炊飯をコ
ントロールするためのマイクロコンピュータであり、以
下の要素を有している。温度調整手段7は、第一の温度
検出素子4の出力を受け所定の値と比較して、第一の温
度検出素子4の検出温度が所定の温度より低い場合は通
電信号を時間計測手段8に出力する。時間計測手段8
は、前記温度調整手段7による通電時間を所定時間の間
計測し続け、この情報を演算手段9に出力する。演算手
段9は、この時間計測手段8による情報から、前記所定
時間内の平均通電比率を算出し、この情報をファジイ推
論器10に出力する。ファジィ推論器10は、前記所定時間
内の平均通電比率を基にして、前記所定時間が経過した
後の通電比率をファジィ推論して決定し、この情報を駆
動装置11に伝達する。駆動装置11は、ファジィ推論器10
によって決定された通電比率にしたがって加熱手段3の
制御を行なうスイッチング素子12を制御する。
以下に本実施例の作用を説明する。炊飯の行程は、一
般に前炊き・炊き上げ・追い炊きに分類されている。本
実施例ではこの前炊き行程中のある時間を所定時間とし
て指定し、この所定時間中に、温度調整手段7が動作し
て加熱手段3を通電した通電時間の合計を時間計測手段
8によって計測している。この情報が演算手段9に送ら
れ、演算手段9がこの前炊き行程での平均通電比率を算
出し、ファジィ推論器10にこの情報を伝達する。ファジ
ィ推論器10は、この前炊き行程での平均通電比率を基に
して、所定時間が経過した後の即ち炊き上げ工程以後の
通電比率をファジィ推論で決定するものである。
次にこのファジィ推論器10の構成と作用について説明
する。第3図はファジィ推論器10が使用している推論ル
ールである。例えば「算出値が小さければ通電比率を小
さくする。」といったもので、図に示している3個のル
ールから成っている。この算出値は演算手段9が算出し
た所定時間内の平均通電比率であり、通電比率は炊き上
げ工程における通電比率を示している。算出値が「大き
い」とか、通電比率を「小さく」といった定性的な概念
は、第4図(a)・(b)に示すメンバーシップ関数に
より定量的に表現される。この時、推論ルールおよびメ
ンバーシップ関数は、経験的にもしくは実験的に設計す
ることができる。
次に、推論演算の方法について述べる。第5図にファ
ジィ推論器10の具体的な構成について示す。まず、算出
値適合度算出手段13は通電比率推論ルール記憶手段14に
記憶されているルールに従い、入力すなわち演算手段9
の算出値に対して算出値メンバーシップ関数記憶手段15
に記憶されているメンバーシップ関数とMAXをとること
により前件部の適合度を求める。次に後件部ミニマム演
算手段16では、通電比率メンバーシップ関数記憶手段18
に記憶されているメンバーシップ関数と前件部適合度の
MINをとってそのルールの結論とする。さらに、通電比
率推論ルール記憶手段14に記憶されている全てのルール
についてそれぞれの結論を求めた後、重心演算手段17で
は全結論のMAXをとりその重心を求める。こうして、最
終的な結論として加熱手段3への炊き上げ工程での通電
比率が得られる。
このようなファジィ推論によると、負荷に応じたきめ
細かい通電比率の決定を行うことができ、最適な炊き上
げを行うことができる。以上本実施例では炊飯器の炊き
上げ行程の通電比率決定について説明したが、追い炊き
の行程についても同様に、演算手段9の算出値を入力と
してファジィ推論することにより最適に通電比率を決定
できることはいうまでもない。なお本実施例ではファジ
ィ推論の後件部変数を一般的な三角型としたが、実数値
や関数で実現する方法も考えられる。
次に本発明の第二の実施例を、第6図から第11図に基
づいて説明する。前記第一の実施例に使用したものと共
通の部分については、同一の番号を付して以下の説明を
省略する。本実施例の電気回路を示す第7図と全体構成
を示す第8図に於て、19は蓋5の温度を検出する第二の
温度検出素子であり、本実施例ではサーミスタを使用し
ている。20は炊飯をコントロールするマイクロコンピュ
ータである。このマイクロコンピュータ20は、第二の温
度検出素子19の温度情報を受け、蓋5の温度が所定値に
達したどうかを判断し、この温度に達したときの温度勾
配の大・小の程度を判断して、その後のスイッチング素
子12に対する通電比率をファジイ推論により決定するフ
ァジイ推論器21と、前記ファジイ推論器21の情報を受け
てスイッチング素子12を駆動する駆動装置22とを備えて
いる。
以下、本実施例の動作を第8図を使用して説明する。
第8図に示しているように、第二の温度検出素子19が検
出する蓋5の温度は、炊飯の行程が進行するにつれて変
動する。本実施例では、この蓋5の温度が所定の温度T2
に達した瞬間の温度勾配θ2を検出し、この温度勾配θ
2の大きさの程度を判断してその後の通電比率をファジ
ィ推論で決定するものである。この温度勾配θ2は、第
二の温度検出素子19の出力を微分することで容易に得ら
れる。
本実施例のファジィ推論器21の構成・作用について説
明する。第9図は、この温度勾配θ2を利用した推論ル
ールである。後えば「温度勾配θ2が大きければ、通電
比率を小さくする。」といったもので、同図に示す3個
のルールから成っている。温度勾配θ2が「大きい」と
か、通電比率を「小さく」といった定性的な概念は、第
10図(a)・(b)に示すメンバーシップ関数により定
量的に表現される。この時、推論ルールおよびメンバー
シップ関数は、経験的にもしくは実験的に設計すること
ができる。
次に、推論演算の方法について第11図に従って説明す
る。まず、蓋温度の勾配適合度演算手段22は、通電比率
推論ルール記憶手段23に記憶されているルールに従い、
入力すなわち蓋温度の勾配に対して前件部としての適合
度を求める。この適合度は蓋温度の勾配メンバーシップ
関数記憶手段24に記憶されているメンバーシップ関数と
MAXをとることで決定される。次に後件部ミニマム演算
手段25では、通電比率メンバーシップ関数記憶手段26に
記憶されているメンバーシップ関数と前件部適合度のMI
Nをとってそのルールの結論を導き出す。さらに、通電
比率推論ルール記憶手段23に記憶されている全てのルー
ルについてそれぞれの結論を求めた後、重心演算手段27
では全結論のMAXをとり、その重心を求める。こうし
て、最終的な結論として加熱手段3へのその後の通電比
率が得られるものである。このようなファジィ推論によ
ると、前記第一の実施例・第二の実施例に比べ一層精度
の高いファジィ推論が展開でき、負荷に応じたきめ細か
い通電比率の決定を行うことができるものである。なお
本実施例では、炊飯器の炊き上げ行程について説明した
が、前炊き・追い炊きの行程についても同様に、蓋温度
の勾配を入力としてファジィ推論することにより最適な
通電比率を決定できることはいうまでもない。また本実
施例ではファジィ推論の後件部変数を一般的な三角型と
したが、実数値や関数で実現する方法も考えられる。
次に本発明の第三の実施例について第12図から第16図
に基いて説明する。前記した各実施例と共通の要素に
は、共通の番号を付与し、以下の説明を省略する。なお
本実施例の全体構成は、前記第1図のものと共通であ
る。本実施例の電気回路を示す第12図において、28は炊
飯をコントロールするマイクロコンピュータである。マ
イクロコンピュータ28は、前記第一の実施例と同様の温
度調整手段7・時間計測手段8・演算手段9と、ファジ
ィ推論器29及び駆動装置30を有している。本実施例で
は、第一の温度検出素子4の温度情報は温度調整手段7
とファジィ推論器29の両方に伝達される。
以下第13図を使用して、本実施例の作用を説明する。
本実施例では、前炊き1、2のうち前炊き2では温度調
整手段7により温度調整を行っている。この場合、前炊
き2の時間を所定時間として定め、この時間内の通電時
間が時間計測手段8により計測されている。演算手段9
がこの間の平均通電比率を算出する。一方、第一の温度
検出素子4が検出する被調理物の温度は、ファジィ推論
器29に伝達されている。ファジィ推論器29は、この温度
が所定の温度T1に達した時の温度勾配θ1をファジィ推
論の第一の用件として受け付ける。この温度勾配θ1
は、第一の温度検出素子4の検出値を微分することで容
易に得られる。ファジィ推論器29は、第一の用件として
受けた温度勾配θ1と演算手段9から受けた所定時間内
の平均通電比率である第二の用件を基にして、その後の
通電比率をファジィ推論で決定する。駆動装置30は、こ
うして決定された通電比率でスイッチング素子12を駆動
する。
以下に本実施例のファジィ推論器29の構成・作用を第
14図・第15図・第16図に基づいて説明する。第14図は推
論ルールを示しており、例えば「算出値が小さくて温度
勾配θ1が大きければ、通電比率を小さくする。」とい
ったもので「判断しない」(空白箇所)もふくめて9個
のルールからなる。算出値が「大きい」とか、通電比率
を「小さく」といった定性的な概念は第15図(a)・
(b)・(c)に示すメンバーシップ関数により定量的
に表現される。この時、推論ルールおよびメンバーシッ
プ関数は経験的に、もしくは実験的に設計することがで
きる。
次に推論演算の方法について述べる。第16図にファジ
ィ推論器29の具体的な構成について示す。まず算出値適
合度演算手段32は、入力すなわち演算手段9の算出値に
対して算出値メンバーシップ関数記憶手段32aに記憶さ
れているメンバーシップ関数とMAXをとることにより適
合度を求める。被調理物温度の勾配適合度算出手段33
は、入力すなわち被調理物温度の勾配に対して被調理物
温度の勾配メンバーシップ関数記憶手段34に記憶されて
いるメンバーシップ関数とMAXをとることにより適合度
を求める。次に前件部ミニマム演算手段35では、通電比
率推論ルール記憶手段31の前件部に基づいて前記2つの
適合度の内小さい方を求め、そのルールの適合度とす
る。次に後件部ミニマム演算手段36では、通電比率メン
バーシップ関数記憶手段37に記憶されているメンバーシ
ップ関数と前件部適合度のMINをとってそのルールの結
論とする。さらに、通電比率推論ルール記憶手段31に記
憶されている全てのルールについてそれぞれの結論を求
めた後、重心演算手段38では全結論のMAXをとり、その
重心を求めることにより、最終的な結論として加熱手段
3へのその後の通電比率が得られる。
このようなファジィ推論によれば、前記第二の実施例
よりも一層精度の高いファジィ推論が展開でき、負荷に
応じたきめ細かい通電比率の決定を行うことができる。
なお前記同様、このファジィ推論を使用して、追い炊き
の行程についても最適に通電比率を決定できることは言
うまでもない。なお本実施例ではファジィ推論の後件部
変数を一般的な三角型としたが、実数値や関数で実現す
る方法も考えられる。
次に本発明の第四の実施例を第17図から第22図に基づ
いて説明する。本実施例の電気回路を示す第17図及び全
体構成を示す第18図において、4・19はそれぞれ第一の
温度検出素子・第二の温度検出素子である。本実施例で
は、この第一・第二の温度検出素子を使用してファジィ
推論の情報としている。39は炊飯を制御するマイクロコ
ンピュータであり、前記各実施例で使用している温度調
整手段7・時間計測手段8・演算手段9と、ファジィ推
論器40・駆動装置41を有している。ファジィ推論器40
は、第二の温度検出素子19からの蓋温度の情報と演算手
段9が演算した所定時間内での平均通電比率の情報とか
ら、炊き上げ行程での通電比率をファジィ推論し、決定
する。駆動装置41は、この決定された通電比率でスイッ
チング素子12を制御・駆動する。
以下本実施例の作用を第19図を使用して説明する。前
炊き1、2のうち前炊き2では温度調整手段7により温
度調整を行っている。この前炊き2の温度調整の所定の
時間内の通電時間を時間計測手段8が計測し、演算手段
9がこの所定時間内での平均通電比率を算出する。一
方、第二の温度検出素子19が検出している蓋温度の情報
は、ファジィ推論器40に伝達されており、ファジィ推論
器40はこの蓋温度が所定の温度T2に達した時を知り、こ
の瞬間の温度勾配θ2を検出する。この温度勾配θ2の
検出は、第二の温度検出素子19の検出値を微分すること
で容易に得られる。この温度勾配θ2と演算手段9の算
出値より、その後の通電比率をファジィ推論で決定す
る。
以下本実施例のファジィ推論器40の構成・作用につい
て第20図・第21図・第22図に基づいて説明する。第20図
は、本実施例のファジィ推論器40の推論ルールを示すも
のである。例えば「算出値が小さくて温度勾配θ2が大
きければ、通電比率を小さくする。」といったもので、
9個のルールから成っている。算出値が「大きい」と
か、通電比率を「小さく」といった定性的な概念は第21
図(a)・(b)・(c)に示すメンバーシップ関数に
より定量的に表現される。この時、推論ルールおよびメ
ンバーシップ関数は経験的に、もしくは実験的に設計す
ることができる。次に、推論演算の方法について第22図
に基づいて説明する。算出値適合度算出手段42は、入力
すなわち演算手段9の算出値に対して算出値メンバーシ
ップ関数記憶手段44に記憶されているメンバーシップ関
数とMAXをとることにより適合度を求める。蓋温度の勾
配適合度演算手段45は、入力すなわち蓋温度の勾配に対
して蓋温度の勾配メンバーシップ関数記憶手段46に記憶
されているメンバーシップ関数とMAXをとることにより
適合度を求める。次に前件部ミニマム演算手段47では、
通電比率推論ルール記憶手段43の前件部に基づいて前記
2つの適合度の内小さい方を求め、そのルールの適合度
とする。次に後件部ミニマム演算手段48では、通電比率
メンバーシップ関数記憶手段49に記憶されているメンバ
ーシップ関数と前件部適合度のMINをとってそのルール
の結論とする。さらに、通電比率推論ルール記憶手段43
に記憶されている全てのルールについてそれぞれの結論
を求めた後、重心演算手段50では全結論のMAXをとり、
その重心を求めることにより、最終的な結論として加熱
手段3へのその後の通電比率が得られる。
このようなファジィ推論によると負荷に応じたきめ細
かい通電比率の決定を行うことができ、最適な炊き上げ
を行うことができる。以上本実施例では、炊飯器の炊き
上げ行程の通電比率決定について説明したが、追い炊き
の行程についても同様に、演算手段9の算出値と温度勾
配θ2を入力としてファジィ推論することにより最適に
各行程の通電比率を決定できることはいうまでもない。
なお本実施例ではファジィ推論の後件部変数を一般的な
三角型としたが、実数値や関数で実現する方法も考えら
れる。
次に本発明の第五の実施例を第23図から第27図に基づ
いて説明する。なお本実施例の全体構成は、前記第18図
と同様である。本実施例の電気回路を示す第23図におい
て、51は炊飯を制御するマイクロコンピュータである。
このマイクロコンピュータ51は、第一の温度検出素子4
・第二の温度検出素子19の信号を受けて、ファジィ推論
を展開し以後の通電比率を決定するファジィ推論器52
と、このファジィ推論器52で決定された通電比率でスイ
ッチング素子12を制御する駆動装置53を備えている。
本実施例の作用を第24図を使用して説明する。ファジ
ィ推論器52は、第一の温度検出素子4と第二の温度検出
素子19から温度情報を受けている。炊き上げ行程に入っ
て第一の温度検出素子4が検出した温度が所定の温度T1
に達した時と、第二の温度検出素子19が検出した温度が
所定の温度T2に達した時に、ファジィ推論器52は温度勾
配θ1・θ2を検出する。これは温度検出素子4・19の
検出値を微分することで容易に得られる。ファジィ推論
器52は、この温度勾配θ1・θ2の検出に基いて、その
後の通電比率をこの温度勾配θ1・θ2を使用したファ
ジィ推論で決定する。
以下に、第25図・第26図・第27図を基にしてファジィ
推論器52の動作・作用について説明する。第25図は本実
施例のファジィ推論器52の推論ルールを示している。例
えば「温度勾配θ1が大きく、温度勾配θ2が大きけれ
ば、通電比率を小さくする。」といったもので図に示す
ように9個のルールから成っている。温度勾配θ2が
「大きい」とか、通電比率を「小さく」といった定性的
な概念は第26図(a)・(b)・(c)に示すメンバー
シップ関数により定量的に表現される。この時、推論ル
ールおよびメンバーシップ関数は経験的に、もしくは実
験的に設計することができる。
次に、第27図に基づいて推論演算の方法について述べ
る。まず、被調理物の温度勾配適合度演算手段57は、入
力すなわち被調理物温度の勾配に対して被調理物の温度
勾配メンバーシップ関数記憶手段58に記憶されているメ
ンバーシップ関数とMAXをとることにより適合度を求め
る。蓋温度適合度演算手段54は、入力すなわち蓋温度の
勾配に対して蓋温度の勾配メンバーシップ関数記憶手段
56に記憶されているメンバーシップ関数とMAXをとるこ
とにより適合度を求める。次に前件部ミニマム演算手段
59では、通電比率推論ルール記憶手段55の前件部に基づ
いて前記2つの適合度の内小さい方を求め、そのルール
の適合度とする。次に後件部ミニマム演算手段60では、
通電比率メンバーシップ関数記憶手段61に記憶されてい
るメンバーシップ関数と前件部適合度のMINをとってそ
のルールの結論とする。さらに、通電比率推論ルール記
憶手段55に記憶されている全てのルールについてそれぞ
れの結論を求めた後、重心演算手段62では全結論のMAX
をとり、その重心を求めることにより、最終的な結論と
して加熱手段3へのその後の通電比率が得られる。
このようなファジィ推論によると負荷に応じたきめ細
かい通電比率の決定を行うことができ、最適な炊き上げ
を行う事ができる。
以上本実施例では、炊飯器の炊き上げ行程の通電比率
決定について説明したが、前炊き・追い炊きの行程につ
いても同様に、被調理物温度の勾配と蓋温度の勾配を入
力としてファジィ推論することにより最適に通電比率を
決定できることはいうまでもない。なお本実施例ではフ
ァジィ推論の後件部変数を一般的な三角型としたが、実
数値や関数で実現する方法も考えられる。
次に本発明の第六の実施例を第28図から第32図に基づ
いて説明する。尚本実施例の全体構成は、前記第18図と
同様である。本実施例の電気回路を示す第28図におい
て、63は炊飯を制御するマイクロコンピュータである。
このマイクロコンピュータ63は、第一の温度検出素子4
・第二の温度検出素子19の信号を受けて、ファジィ推論
を展開し以後の通電比率を決定するファジィ推論器64
と、このファジィ推論器64で決定された通電比率でスイ
ッチング素子12を制御する駆動装置65を備えている。
以下本実施例の作用を第29図に基づいて説明する。前
記した実施例と同様、前炊き2では温度調整手段7が動
作しており、所定時間内の通電時間が時間計測手段8に
よって計測され、演算手段9に伝達されている。演算手
段9は、この情報から所定時間内の平均通電比率を演算
しファジィ推論器64に伝達している。一方第一・第二の
温度検出素子4・19の温度情報は、直接ファジィ推論器
64に伝達されている。こうしてファジィ推論器64は、第
一に、被調理物の温度が所定の温度T1に達した時の温度
勾配θ1と、蓋の温度が所定の温度T2に達した時の温度
勾配θ2を検出する。これらの勾配検出は、前記同様各
温度検出素子の温度情報を微分することで容易に得られ
る。また第二に、この温度勾配θ1・温度勾配θ2と前
記演算手段9からの平均温度比率の算出値より、その後
の通電比率をファジィ推論で決定する。
以下第30図・第31図・第32図に基づいて、ファジィ推
論器64の構成・作用について説明する。第30図はファジ
ィ推論器64の推論ルールを示している。この推論ルール
は、例えば「算出値が小さくて温度勾配θ1が大きく、
かつ温度勾配θ2が大きければ、通電比率を小さくす
る。」といったもので、図に示す27個のルール(空白箇
所は「判断しない」)から成っている。算出値が「大き
い」とか、通電比率を「小さく」といった定性的な概念
は、第31図(a)・(b)・(c)・(d)に示すメン
バーシップ関数により定量的に表現される。この時、推
論ルールおよびメンバーシップ関数は、経験的にもしく
は実験的に設計することができる。
次に、第32図に基づいて推論演算の方法について述べ
る。まず算出値適合度算出手段65は、入力すなわち演算
手段9の算出値に対して算出値メンバーシップ関数記憶
手段67に記憶されているメンバーシップ関数とMAXをと
ることにより適合度を求める。蓋温度の勾配適合度算出
手段68は、入力すなわち蓋温度の勾配に対して蓋温度の
勾配メンバーシップ関数記憶手段69に記憶されているメ
ンバーシップ関数とMAXをとることにより適合度を求め
る。被調理物の温度勾配適合度算出手段70は、入力すな
わち被調理物の温度勾配に対して被調理物の温度勾配メ
ンバーシップ関数記憶手段71に記憶されているメンバー
シップ関数とMAXをとることにより適合度を求める。次
に前件部ミニマム演算手段72では、通常比率推論ルール
記憶手段66の前件部に基づいて前記3つの適合度の内の
小さい方を求め、そのルールの適合度とする。次に後件
部ミニマム演算手段73では、通電比率メンバーシップ関
数記憶手段74に記憶されているメンバーシップ関数と前
件部適合度のMINをとってそのルールの結論とする。さ
らに、通電比率推論ルール記憶手段66に記憶されている
全てのルールについてそれぞれの結論を求めた後、重心
演算手段75で全結論のMAXをとり、その重心を求める。
こうして、最終的な結論として加熱手段3へのその後の
通電比率が得られる。
このようなファジィ推論によると負荷に応じたきめ細
かい通電比率の決定を行うことができ、最適な炊き上げ
を行う事ができる。
以上本実施例では、炊飯器の炊き上げ行程の通電比率
決定について説明したが、追い炊きの行程についても同
様に、演算手段9の算出値と温度勾配θ1と温度勾配θ
2を入力としてファジィ推論することにより最適に通電
比率を決定することはいうまでもない。なお本実施例で
はファジィ推論の後件部変数を一般的な三角型とした
が、実数値や関数で実現する方法も考えられる。
また本実施例では、加熱手段の出力を制御するために
加熱手段の通電比率を制御したが、誘電加熱調理器のよ
うにインバータの周波数を可変して加熱出力を制御する
ものにあっては、通電比率(デューティ比)を制御する
ほかにインバータの周波数を制御して出力制御を行うこ
とができる。また、ガス炊飯器ではガス流量を制御弁に
より制御することで加熱出力の制御を行うことができ
る。
さらに本実施例では、温度検出素子のデータにより炊
飯量を判定しているものであるが、この温度検出素子の
データ以外にも炊飯量を判定できるデータを用いて加熱
手段の加熱出力をファジィ制御すれば本実施例と同様に
負荷(炊飯量)に応じたきめ細かな制御ができ、最適な
炊き上げを行うことができる。
発明の効果 以上のように、本発明によれば、加熱手段への電力供
給の有無を制御するスイッチング素子と、前記被加熱物
の温度を所定の時間に亙り一定に維持する際の前記スイ
ッチング素子への通電比率、その後の蓋の温度が所定値
に達した際の該温度勾配、及び被加熱物の温度が所定の
温度に達した際の該温度勾配に応じて、その後の前記ス
イッチング素子の通電比率を決定するファジィ推論器を
有することにより、人間が経験的に知っている複雑な炊
飯制御のノウハウをファジィ推論することが可能とな
り、炊飯に関する多くの情報を有機的に最適処理するこ
とが可能となり、炊飯量の判定、及びその後の加熱手段
の制御方法の多段階化等により炊飯性能を大幅に向上さ
せることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の第一の実施例を示すブロック図、第2
図は同全体構成を示す構成図、第3図は同ファジィ推論
のルールを示す説明図、第4図は同ファジィ推論のメン
バーシップ関数を示す説明図、第5図は同ファジィ推論
器の構成を示す説明図、第6図は本発明の第二の実施例
を示すブロック図、第7図は同全体構成を示す構成図、
第8図は同炊飯過程における温度変化を示す説明図、第
9図は同ファジィ推論のルールを示す説明図、第10図は
同ファジィ推論のメンバーシップ関数を示す説明図、第
11図は同ファジィ推論器の構成を示す説明図、第12図は
本発明の第三の実施例を示すブロック図、第13図は同炊
飯過程における温度変化を示す説明図、第14図は同ファ
ジィ推論のルールを示す説明図、第15図は同ファジィ推
論のメンバーシップ関数を示す説明図、第16図は同ファ
ジィ推論器の構成を示す説明図、第17図は本発明の第四
の実施例を示すブロック図、第18図は同全体構成を示す
構成図、第19図は同炊飯過程における温度変化を示す説
明図、第20図は同ファジィ推論のルールを示す説明図、
第21図は同ファジィ推論のメンバーシップ関数を示す説
明図、第22図は同ファジィ推論器の構成を示す説明図、
第23図は本発明の本発明の第五の実施例を示すブロック
図、第24図は同炊飯過程における温度変化を示す説明
図、第25図は同ファジィ推論のルールを示す説明図、第
26図は同ファジィ推論のメンバーシップ関数を示す説明
図、第27図は同ファジィ推論器の構成を示す説明図、第
28図は本発明の第六の実施例を示すブロック図、第29図
は同炊飯過程における温度変化を示す説明図、第30図は
同ファジィ推論のルールを示す説明図、第31図は同ファ
ジィ推論のメンバーシップ関数を示す説明図、第32図は
同ファジィ推論器の構成を示す説明図である。 2……内鍋、3……加熱手段、4……第一の温度検出素
子、5……蓋、7……温度調整手段、8……時間計測手
段、9……演算手段、10・21・29・40・52・64……ファ
ジィ推論器、11・22・30・41・53・65……駆動手段、12
……スイッチング素子。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 安倍 秀二 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 近藤 信二 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−68119(JP,A) 特開 平2−44126(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】加熱手段への電力供給の有無を制御するス
    イッチング素子と、前記被加熱物の温度を所定の時間に
    亙り一定に維持する際の前記スイッチング素子への通電
    比率、その後の蓋の温度が所定値に達した際の該温度勾
    配、及び被加熱物の温度が所定の温度に達した際の該温
    度勾配に応じて、その後の前記スイッチング素子の通電
    比率を決定するファジィ推論器を有してなる炊飯器。
JP2173413A 1990-06-29 1990-06-29 炊飯器 Expired - Fee Related JP2899372B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2173413A JP2899372B2 (ja) 1990-06-29 1990-06-29 炊飯器
KR1019910011042A KR940003016B1 (ko) 1990-06-29 1991-06-29 조리기
GB9114190A GB2245999B (en) 1990-06-29 1991-07-01 Cooking apparatus providing accurate control of cooking process and capability for specifying hardness degree of cooked food
US07/721,337 US5300757A (en) 1990-06-29 1991-07-01 Cooking apparatus providing accurate control of cooking process and capability for specifying hardness degree of cooked food
HK43794A HK43794A (en) 1990-06-29 1994-05-05 Cooking apparatus providing accurate control of cooking process and capability for specifying hardness degree of cooked food

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2173413A JP2899372B2 (ja) 1990-06-29 1990-06-29 炊飯器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0461816A JPH0461816A (ja) 1992-02-27
JP2899372B2 true JP2899372B2 (ja) 1999-06-02

Family

ID=15959977

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2173413A Expired - Fee Related JP2899372B2 (ja) 1990-06-29 1990-06-29 炊飯器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2899372B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3820486B2 (ja) 1995-09-18 2006-09-13 Hoya株式会社 ガラス光学素子の製造方法

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6368119A (ja) * 1986-09-09 1988-03-28 シャープ株式会社 炊飯器の制御方法
JP2548320B2 (ja) * 1988-08-03 1996-10-30 松下電器産業株式会社 電子レンジ

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0461816A (ja) 1992-02-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR900006796B1 (ko) 가열장치
KR940003016B1 (ko) 조리기
JP2899372B2 (ja) 炊飯器
JP2753136B2 (ja) 炊飯器
JPH035622A (ja) 調理制御装置
JP3353547B2 (ja) 調理器
JP2907792B2 (ja) 炊飯器
JP2871419B2 (ja) 炊飯器
JP2000070126A (ja) 電気炊飯器
JP2676992B2 (ja) 炊飯器
JP3206055B2 (ja) 炊飯器
JP3281732B2 (ja) 誘導加熱装置
JPH0817742B2 (ja) 電気ポットの沸騰制御方法
JPH0759225B2 (ja) 炊飯器
JPH03158111A (ja) 炊飯器
KR940006063B1 (ko) 보온밥솥의 퍼지 제어방법 및 장치
JP2553674B2 (ja) 炊飯器
JPH05154043A (ja) 炊飯器
JP3070289B2 (ja) 電磁調理器
JPH0518540A (ja) 加熱装置
JPH0464320A (ja) 炊飯器
JP3055251B2 (ja) 炊飯器の制御回路
JP2926444B2 (ja) 炊飯器
JPH04356620A (ja) 高周波加熱装置
JPH09204227A (ja) 温度制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080312

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090312

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100312

Year of fee payment: 11

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees